JP4285084B2 - メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメタクリル酸製造用触媒、その製造方法およびメタクリル酸の製造方法に関する。詳しくは、本発明はメタクリル酸の製造に使用するに好適なヘテロポリ酸系触媒、その製造方法、およびこのヘテロポリ酸系触媒の存在下にメタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸を気相酸化または気相酸化脱水素してメタクリル酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸を気相酸化してメタクリル酸を製造するためにヘテロポリ酸系触媒が用いられることはよく知られている。
【0003】
しかし、これらのヘテロポリ酸系触媒は成型性が非常に悪く、機械的強度も悪い。したがって、実用触媒とするために触媒の形態、補強剤の検討が種々行われている。
【0004】
触媒の形態については、適当な担体上に触媒成分を付着させる担持触媒、打錠成型や押し出し成型による加圧成型触媒、転動造粒による造粒触媒などが検討されている。また、補強剤については、触媒物質にグラファイト、セラミックファイバー、ウィスカーなどの耐熱性繊維を混ぜた押し出し成型触媒が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
特公平2−36296号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の触媒は実用化されているものの、取り扱いに十分な強度を有しておらず、工業触媒として更なる強度向上が望まれている。また、強度が不良であるため、歩留まりが悪く、触媒製造コストが増大している。一方、触媒性能面においても、これまで提案されている触媒は、メタクリル酸の収率および選択性が低く、工業的に満足のいくものではない。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決し、従来方法によって得られたヘテロポリ酸系触媒よりも、性能、強度および製造コストの点において、より優れたヘテロポリ酸系触媒を提供しようとするものである。
また、本発明は、上記ヘテロポリ酸系触媒の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記ヘテロポリ酸系触媒を用い、メタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸を気相酸化または気相脱水素してメタクリル酸を製造する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、ヘテロポリ酸系触媒の改良について検討を行い、成型前の触媒物質に焼成後触媒を特定量混ぜて成型することで、触媒強度が著しく向上し、併せてメタクリル酸生成の選択率が向上し、さらに製造コストが低下することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、一般式I:
Mo (I)
(ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウムおよびセレンから選ばれる少なくとも1種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウムおよびテルルから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素、Dはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、fおよびxは、それぞれ、Mo、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12のとき、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e=0〜4、f=0.01〜4であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値である)
で表される酸化物の前駆体[M]と一般式Iで表される酸化物[N]とを混合し、焼成して得られたものであることを特徴とするメタクリル酸製造用触媒である。
【0009】
また、本発明は、上記一般式Iで表される酸化物の前駆体[M]と一般式Iで表される酸化物[N]とを混合し、次いで乾燥、焼成することを特徴とするメタクリル酸製造用触媒の製造方法である。
また、本発明はメタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸を接触気相酸化または接触気相脱水素してメタクリル酸を製造する際に、上記触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式Iで表される酸化物の前駆体[M]とは、一般式Iの各元素を含む原料化合物を水などの媒体中に溶解または懸濁させて得られる溶液またはスラリー(以下、これらを「スラリー」と総称する。)、またはこのスラリーを300℃未満の温度で乾燥して得られる乾燥物であって、このスラリーまたは乾燥物を、スラリーについては蒸発乾固して乾燥した後、300〜600℃の温度で焼成することにより一般式Iで表される酸化物を形成するものを意味する。
【0011】
上記スラリーの調製は、従来からよく知られている沈殿法、酸化物混合法などの方法で行うことができる。具体的には、一般式Iの各元素を含む原料化合物を所要量の水などの媒体中に適宜溶解または懸濁させればよい。
【0012】
原料化合物については特に制限はなく、ヘテロポリ酸系触媒の調製に一般的に用いられている化合物を使用することができる。例えば、モリブデン原料としては、パラモリブデン酸アンモニウム、ジモリブデン酸アンモニウム等のモリブデン酸アンモニウム類、モリブデン酸、三酸化モリブデンなどを用いることができる。バナジウム原料としては、五酸化バナジウム、メタバナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸ナトリウム、シュウ酸バナジル、硫酸バナジルなどを用いることができる。また、リン原料としては、オルトリン酸、リン酸水素二ナトリウム、リン酸アンモニウムなどを用いることができる。もちろん、2種以上の元素を含むモリブドリン酸、モリブドバナドリン酸などを使用してもよい。
【0013】
前駆体[M]の乾燥物は、上記スラリーを一般的な乾燥法によって乾燥して得られる。例えば、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法などが用いられる。この際、乾燥時の温度は300℃未満であり、好ましくは250℃未満、さらに好ましくは100〜200℃、なおさらに好ましくは110〜190℃である。なお、補強剤としてグラスファイバー、グラファイト、セラミックファイバー、ウィスカー等の耐熱性繊維をスラリー中および/または乾燥物中に含有させることもできる。
【0014】
酸化物[N]は、一般式Iの各元素を含む原料化合物を水などの媒体中に溶解または懸濁させて得られるスラリーを乾燥した後、酸素流通下、空気流通下または窒素流通下で焼成して得られる。具体的には、例えば、上記のスラリーまたは乾燥物を焼成すればよい。この際、酸化物[N]の組成は、前駆体[M]と同一であってもかまわないし、異なっていてもよい。焼成温度は300〜600℃であり、好ましくは300〜500℃、さらに好ましくは350〜450℃である。焼成時間は特に限定されないが、通常1〜50時間程度が好ましい。
【0015】
酸化物[N]としては、上記のように新たに製造したものを用いても、あるいは反応に使用して性能の劣化した触媒や、触媒製造時に発生する非製品(割れたり、欠けたりしたもの、粉塵、端切品など)を用いてもよい。
【0016】
上記のようにして得られた前駆体[M]と酸化物[N]とを混合するが、両者の混合割合は、通常、[M]:[N]=100:1〜100:50(質量比;以下同じ。)であり、好ましくは100:1〜100:30、さらに好ましくは100:3〜100:15である。なお、前駆体[M]がスラリーの場合、その固形分として換算する。
【0017】
酸化物[N]を混合することなく前駆体[M]のみを用いて得られる触媒は、機械的強度が十分でなく、一方、酸化物[N]の割合が大きくなると触媒の機械的強度、転化率およびメタクリル酸の選択率が低下する。
【0018】
酸化物[N]はそのまま用いてもよいが、最大粒径が1mm以下、好ましくは0.5mm以下に粉砕して使用するのが、触媒の機械的強度が向上するとの理由で好ましいものである。なお、水に溶解または懸濁させて使用することもできる。また、前駆体[M]と同様に、補強剤としてグラスファイバー、グラファイト、セラミックファイバー、ウィスカー等の耐熱性繊維を含有させてもよい。
【0019】
このように前駆体[M]および/または酸化物[N]にグラスファイバー、グラファイト、セラミックファイバー、ウィスカー等の耐熱性繊維の少なくとも一種を含有させることにより、触媒の機械的強度を更に向上させることができる。なお、耐熱性繊維は、前駆体[M]および/または酸化物[N]の調製時、それらのスラリーの段階で添加するのが一般的である。
【0020】
こうして得られた混合物は、このまま焼成しても触媒として使用できるが、通常、必要に応じ、成型助剤として水などを添加して所望形状に成型してから、焼成を行う。この際、混合物がスラリー状の場合は、一般的な乾燥法により乾燥物としてから成型を行う。焼成は酸素流通下、空気流通下または窒素流通下で行う。焼成温度は、通常、300〜600℃であり、好ましくは300〜500℃、さらに好ましくは350〜450℃である。また、焼成時間は特に限定されないが、通常1〜50時間程度が好ましい。
【0021】
上記触媒の存在下でのメタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸の気相酸化または酸化脱水素反応の条件については特に制限はなく、この種の反応に一般的に用いられている条件下にて行うことができる。例えば、メタクロレインの気相酸化の場合、メタクロレイン1〜10容量%、これに対する容量比で1〜10倍の範囲の分子状酸素、希釈剤としての、窒素、炭酸ガス、水蒸気(特に水蒸気の場合には、副生成物の生成を抑制し、目的性生物の収率向上に有利である。)などの不活性ガスからなる混合ガスを触媒上に200〜400℃の温度範囲および常圧ないし1MPaの圧力下、空間速度100〜5,000hr−1(STP)で導入する。原料メタクロレインは必ずしも純粋である必要はなく、イソブチレンまたはターシャリーブタノールを接触的に反応させて得られるメタクロレイン含有ガスを用いることもできる。この方法は工業的プロセスにおいては特に推奨される。
【0022】
【発明の効果】
本発明の触媒は、性能、強度および製造コストに優れたヘテロポリ酸系触媒である。そして、このヘテロポリ酸系触媒を用いることによりメタクリル酸を高収率で製造することができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、転化率、選択率および単流収率は次の通り定義される。
転化率(モル%)=(反応したメタクロレインのモル数/供給したメタクロレインのモル数)×100
選択率(モル%)=(生成したメタクリル酸のモル数/反応したメタクロレインのモル数)×100
単流収率(モル%)=(生成したメタクリル酸のモル数/供給したメタクロレインのモル数)×100
実施例1
加熱したイオン交換水1000mlにパラモリブデン酸アンモニウム500gとメタバナジン酸アンモニウム27.6gとを加え攪拌した。これにオルトリン酸(85質量%)35.4gを加え、続いて硝酸セシウム46.0gを溶かした溶液を加え、攪拌下に加熱濃縮した。得られたスラリーを120℃で4時間乾燥した後、粉砕した(以下、この粉体を前駆体[M]という。)。この前駆体[M]の組成は酸素を除いた原子比でMo121.31.0Cs1.0 であった。
新たに、前駆体[M]を同量作り、更に、空気流中400℃で3時間焼成し、粉砕して粒径0.5mm以下の酸化触媒(以下、これを酸化物[N]という。)を得た。この酸化物[N]の組成は酸素を除いた原子比でMo121.31.0Cs1.0であった。
前駆体[M]に酸化物[N]の全回収量の1/10を混合し、水で調湿した後、スクリュー式押出し成型機で直径5mm、長さ6mmのペレット状に成型し、乾燥した後、空気流中400℃で3時間焼成してペレット状触媒を得た。前駆体[M]と酸化物[N]との質量比は100:10であった。
上記のようにして得られた触媒50mlを内径25mmφのステンレス製U字管に充填し、280℃の溶融塩浴中に浸漬し、この管内にイソブチレンをモリブデン、コバルト、ビスマス、鉄などの酸化物多元系触媒の存在下に気相酸化して得られた下記組成の混合ガスを導入し、反応温度280℃、空間速度1,000h−1(STP)で反応を行った。
メタクロレイン:3.5容量%
イソブチレン:0.04容量%
メタクリル酸+酢酸:0.24容量%
水蒸気:20.0容量%
酸素:9.0容量%
その他(窒素、炭酸ガスを主体とする不活性ガス):67.22容量%
また、触媒の機械的強度の測定を次の方法で行った。
磨耗度:
内径100mmφ、幅100mmの12メッシュステンレス製金網からできた円筒の中に触媒50gを入れ、この円筒を毎分100回転の速度で30分間連続してまわした後、円筒内に残った触媒の質量を計り、次の式により磨耗率を計算した。
磨耗率(%)={(触媒質量(50g)−回転後金網内に残った触媒質量(g))/触媒質量(50g)}×100
落下強度:
垂直に立てた内径25mmφで長さが5000mmLの鉄パイプの上部から触媒30gを落下させ4メッシュの篩で受け止め、篩上に残った触媒の質量を計り、次の式により落下強度率を計算した。
落下強度率(%)={(触媒質量(30g)−篩上に残った触媒質量(g))/触媒質量(30g)}×100
触媒の組成および機械的強度を表1に、また反応結果を表2に示す。
実施例2
実施例1において、前駆体[M]および酸化物[N]を調製する際、それらのスラリーの段階でシリコンカーバイドウィスカー9.8g(ウィスカー含有量2質量%)を添加した以外は、実施例1と同様にして触媒調製および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表1に、また反応結果を表2に示す。
実施例3
実施例1において、前駆体[M]および酸化物[N]の乾燥物の段階にグラスファイバー(8〜12μmφ)9.8g(グラスファイバー含有量2質量%)を添加した以外は、実施例1と同様にして触媒調製および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表1に、また反応結果を表2に示す。
実施例4
実施例1において、前駆体[M]および酸化物[N]を調製する際、それらのスラリーにシリコンカーバイドウィスカー9.8g(ウィスカー含有量2質量%)を添加し、乾燥物の段階にグラスファイバー(8〜12μmφ)9.8g(グラスファイバー含有量2質量%)を添加した以外は、実施例1と同様に触媒調製および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表1に、また反応結果を表2に示す。
【表1】
Figure 0004285084
【表2】
Figure 0004285084
比較例1
実施例1において、前駆体[M]のみを水で調湿した後、スクリュー式押出し成型機で直径5mm、長さ6mmのペレット状に成型し、乾燥した後、空気流中400℃で3時間焼成してペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表3に、また反応結果を表4に示す。
比較例2
比較例1において、前駆体[M]のスラリーの段階にシリコンカーバイドウィスカー9.8g(ウィスカー含有量2質量%)を添加した以外は、比較例1と同様にしてペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表3に、また反応結果を表4に示す。
比較例3
比較例1において、前駆体[M]の乾燥物の段階にグラスファイバー(8〜12μmφ)9.8g(グラスファイバー含有量2質量%)を添加した以外は、比較例1と同様にしてペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表3に、また反応結果を表4に示す。
比較例4
比較例1において、前駆体[M]のスラリーの段階にシリコンカーバイドウィスカー9.8g(ウィスカー含有量2質量%)を添加し、乾燥物の段階にグラスファイバー(8〜12μmφ)9.8g(グラスファイバー含有量2質量%)を添加した以外は、比較例1と同様にしてペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表3に、また反応結果を表4に示す。
【表3】
Figure 0004285084
【表4】
Figure 0004285084
実施例5
実施例1において、前駆体[M]に酸化物[N]の全回収量の3/100を混合する以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この際の、前駆体[M]と酸化物[N]との質量比は100:3であった。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表5に、また反応結果を表6に示す。
実施例6
実施例1において、前駆体[M]に酸化物[N]の全回収量の15/100を混合する以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この際の、前駆体[M]と酸化物[N]との質量比は100:15であった。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表5に、また反応結果を表6に示す。
実施例7
実施例1において、前駆体[M]に酸化物[N]の全回収量の30/100を混合する以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この際の、前駆体[M]と酸化物[N]との質量比は100:30であった。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表5に、また反応結果を表6に示す。
【表5】
Figure 0004285084
【表6】
Figure 0004285084
実施例8
実施例1において、酸化物[N]の粒径を0.1mm以下とした以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表7に、また反応結果を表8に示す。
実施例9
実施例1において、前駆体[M]を乾燥前のスラリーに置き換えた以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表7に、また反応結果を表8に示す。
実施例10
実施例1において、前駆体[M]を乾燥前のスラリーに置き換え、酸化物[N]を水に懸濁させてスラリーとした以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表7に、また反応結果を表8に示す。
【表7】
Figure 0004285084
【表8】
Figure 0004285084
実施例11
実施例1において、前駆体[M]の組成が、Mo121.5Cu0.21.0Cs1.5となるように、オルトリン酸と硝酸セシウムを増量し、硝酸銅を硝酸セシウムと同時に添加した以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表9に、また反応結果を表10に示す。
実施例12
実施例1において、前駆体[M]の組成が、Mo121.3Sb1.0Cu0.21.0Csとなるように、三酸化アンチモンと硝酸銅を硝酸セシウムと同時に添加した以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表9に、また反応結果を表10に示す。
実施例13
実施例1において、前駆体[M]の組成が、Mo121.3As0.5Ag0.21.0Csとなるように、亜ヒ酸と硝酸銀を硝酸セシウムと同時に添加し、また酸化物[N]の組成がMo121.5Cu0.21.0Cs1.5となるように、オルトリン酸と硝酸セシウムを増量し、硝酸銅を硝酸セシウムと同時に添加した以外は、実施例1と同様にして触媒調製を行った。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表9に、また反応結果を表10に示す。
【表9】
Figure 0004285084
【表10】
Figure 0004285084
比較例5
実施例11において、前駆体[M]のみを水で調湿した後、スクリュー式押出し成型機で直径5mm、長さ6mmのペレット状に成型し、乾燥した後、空気流中400℃で3時間焼成してペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表11に、また反応結果を表12に示す。
比較例6
実施例12において、前駆体[M]のみを水で調湿した後、スクリュー式押出し成型機で直径5mm、長さ6mmのペレット状に成型し、乾燥した後、空気流中400℃で3時間焼成してペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表11に、また反応結果を表12に示す。
比較例7
実施例13において、前駆体[M]のみを水で調湿した後、スクリュー式押出し成型機で直径5mm、長さ6mmのペレット状に成型し、乾燥した後、空気流中400℃で3時間焼成してペレット状触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様に、強度測定および酸化反応を行った。触媒の組成および機械的強度を表11に、また反応結果を表12に示す。
【表11】
Figure 0004285084
【表12】
Figure 0004285084

Claims (6)

  1. 一般式I:MoaPbAcBdCeDfOx (I)
    (ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウムおよびセレンから選ばれる少なくとも1種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウムおよびテルルから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素、Dはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、fおよびxは、それぞれ、Mo、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12のとき、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e=0〜4、f=0.01〜4であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値である)
    で表される酸化物の前駆体[M]と一般式Iで表される酸化物[N]とを混合し、次いで乾燥、焼成するメタクリル酸製造用触媒の製造方法であって、
    前駆体[M]が、一般式Iの各元素を含む原料化合物を媒体中に溶解または懸濁させて得られる溶液またはスラリーであるメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  2. 一般式I:MoaPbAcBdCeDfOx (I)
    (ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウムおよびセレンから選ばれる少なくとも1種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウムおよびテルルから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素、Dはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、fおよびxは、それぞれ、Mo、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12のとき、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e=0〜4、f=0.01〜4であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値である)
    で表される酸化物の前駆体[M]と一般式Iで表される酸化物[N]とを混合し、次いで乾燥、焼成するメタクリル酸製造用触媒の製造方法であって、
    前駆体[M]が、一般式Iの各元素を含む原料化合物を媒体中に溶解または懸濁させて溶液またはスラリーを得、この溶液またはスラリーを乾燥して得られる乾燥物であるメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  3. 前駆体[M]と酸化物[N]との割合が、[M]:[N]=100:1〜100:50(質量比)である請求項1又は2に記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  4. 前駆体[M]および/または酸化物[N]がグラスファイバー、グラファイト、セラミックファイバーおよびウィスカーから選ばれる少なくとも一種の耐熱性繊維を含有している請求項1〜3のいずれかに記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  5. 酸化物[N]を最大粒径1mm以下に粉砕して用いる請求項1〜4のいずれかに記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  6. メタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸を接触気相酸化または接触気相脱水素してメタクリル酸を製造する際に、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られたメタクリル酸製造用触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方法。
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