JP4284627B2 - ディスクドライブ装置及びそのベースユニット - Google Patents

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Description

本発明は新規なディスクドライブ装置及びそのベースユニットに関する。詳しくは、スキュー調整を簡単に行うことができるようにすると共に、かかるスキュー調整を行う調整機構を省スペースで装置内に配置することができるようにする技術に関する。
記録媒体ディスクに情報を書き込み又は記録媒体ディスクに記録されている情報を読みとるディスクドライブ装置にあっては、記録媒体ディスクの半径方向に移動する光ピックアップによって情報の読取又は書き込みを行っているが、記録媒体ディスクに対する正確な情報の書き込み又は読取を行うためには、光ピックアップが発射するレーザー光等を記録媒体ディスクの情報記録面に対して垂直に又は特定の角度で正確に照射する必要がある。
そして、ディスクドライブ装置にあっては、光ピックアップを記録媒体ディスクの内周から外周に至るまで自由に移動させるために、光ピックアップを2本のガイド軸で案内し、モータ等の駆動力を光ピックアップに伝達させて移動させるようになっていて、該ガイド軸はシャーシに固定されている。
そこで、光ピックアップから発射されるレーザ光等が記録媒体ディスクの情報記録面に対して垂直になっていない(垂直に対するずれ角度を、以後「スキュー」という。)場合、従来のディスクドライブ装置にあっては、記録媒体ディスクを保持するターンテーブルを回転させるスピンドルモータのシャーシに対する傾きを調整して光ピックアップから照射されるレーザ光等の記録媒体ディスクの情報記録面に対する角度の調整、即ち、スキュー調整を行っていた。
ところで、従来のディスクドライブ装置のように、スピンドルモータのシャーシに対する傾きを調整することによってスキュー調整を行う場合は、ディスクをターンテーブルに保持したままではスピンドルモータのシャーシに対する傾きの調整を行うことが出来ないので、調整用ディスクの再生を行ってスキュー(レーザ光等のディスクに対する垂直からのずれ)を読み取り、それから、調整用ディスクをターンテーブルから外して、上記スキュー量に応じたスピンドルモータの傾き調整を目分量で行い、再び調整用ディスクの再生を行ってスキューの有無及びその量を確認し、さらに、スピンドルモータの傾き調整を行う、という作業を繰り返して、スキュー調整を行わなければならず、スキュー調整の作業に時間をとられ、これが、装置のコストを高くする原因となるという問題がある。
そこで、本発明は、スキュー調整を簡単に行うことができるようにすると共に、かかるスキュー調整を行う調整機構を省スペースで装置内に配置することができるようにすることを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、光ピックアップを保持しつつディスクの半径方向への移動を案内する2本のガイド軸と、2本のガイド軸をそれぞれ弾性的に固着支持する弾性を有する支持板と、支持板が取付けられるサブシャーシと、ガイド軸が配置される位置に向かって近づく方向又は遠去かる方向に回転操作することによって、光ピックアップから照射される光のディスクの情報記録面に垂直な方向に対するずれ角度の調整を行う調整機構とを有し、ガイド軸は支持板のサブシャーシの対面側に取付けられ、支持板は弾性変形部分を有するとともに、ガイド軸および調整機構が取付けられる部分においてサブシャーシに対し近づく方向又は遠去かる方向に位置調整可能とし、調整機構は、サブシャーシと支持板の間に挿通するように取付けられるものである。
従って、本発明にあっては、ターンテーブルから記録媒体ディスクを取り外さなくてもガイド軸の調整端の位置を調整することができる。そのため、製造後においても、スキュー調整の作業をきわめて容易に、且つ、短時間で行うことが可能となる。また、かかるスキュー調整を行う調整機構を省スペースで装置内に配置することが可能になる。
以下に、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。尚、図示した実施の形態は、本発明をノート型パーソナルコンピュータに搭載するCD−ROMドライブに適用したものである。
CD−ROMドライブ100は上下に扁平で全面に開口した外筐200を備える。
外筐200はボトムシャーシ210と該ボトムシャーシ210の上面に固定されたカバー体220とを備える。ボトムシャーシ210は板金材料で形成され、上面と前面(尚、本明細書において方向を示すときは、図1における左下方を前方、右上方を後方、左上方を左方、右下方を右方、上方を上方、下方を下方として記述する。)が開口した凹部を有する主部211の右上縁の後端部を除いた部分から右方へ突出した張り出し部212とが一体に形成されて成る。そして、張り出し部212の右縁には僅かに上方へ突出した右側面部213が形成され、該右側面部213の上縁と主部211の左側面部214の上縁とは同じ高さに位置している。上記主部211の底面部215のうち右側縁部の前端寄りの位置には係合突起216が上方へ向けて突設されており、該係合突起216の前面216aは前下がりの傾斜面とされ、後面216bが係合面とされている。
上記カバー体220は板金材料でほぼ平板状に形成され、ボトムシャーシ210にその上面を覆うように固定され、これによって、前面に開口し後述の引出部が収容される主空間230と該主空間230の右端部上端に連続し右方へ延びるディスク用補助空間231とが形成される。
主空間230の左右両側部にはガイド部材240L、240Rが固定される。これらガイド部材240Lと240Rは合成樹脂で左右対称の形状に形成され、横断面形状でコ字状をしており、互いの開口面が対向する向きでボトムシャーシ210に固定されている。ガイド部材240L、240R(これらは左右対称の形状を有するので、左側のもの240Lについてのみ詳細に説明する。)の下辺部241、241の開口縁部のうち前後方向におけるほぼ中間の位置には僅かに上方へ突出したストッパ片242、242が形成されている。また、同じく下辺部241、241の開口縁部の前端寄りの位置には僅かに上方へ突出した抜け止め片243、243が形成されている。
上記ガイド部材240L、240Rにはレール体250L、250Rが前後方向へ摺動自在に支持されている。該レール体250Lと250Rは板金材料を折り曲げ加工して左右対称の形状に形成され、横断面形状でコ字状をしている。これらレール体250L、250Rは互いの開口面が対向する向きで上記ガイド部材240L、240Rに前後方向に摺動自在に支持される。即ち、レール体250Lはガイド部材240Lに、また、レール体250Rはガイド部材240Rに、それぞれ摺動自在に支持される。尚、ガイド部材240L、240Rのストッパ片242、242及び抜け止め片243、243がレール体250L、250Rの下辺部251、251の開口縁と摺接し、これによって、レール体250L、250Rのガイド部材240L、240Rからの抜けが防止される。
レール体250L、250R(これらは左右対称の形状を有するので、左側のもの250Lについてのみ詳細に説明する。)の下辺部251、251の後端には互いの方向に突出したストッパ片252、252が形成されており、該ストッパ片252、252が上記ガイド部材240L、240Rのストッパ片242、242に後方から係合することによって、それ以上の前方への移動が阻止される。即ち、ガイド部材240L、240Rから前方への抜けが防止されている。
また、レール体250L、250Rの下辺部251、251の開口縁部のうち前後方向における中央から僅かに前方の位置から前端にかけて背の低い抜け止め縁253、253が上方へ向けて突設されている。
上記の如き外筐200に引出部300が収納及び引出可能に支持される。引出部300は合成樹脂製のトレイ310に後述するベースユニットが支持されて成る。
トレイ310は平面形状で前後方向に長い長方形の外形を有し、その幅は外筐200の上記主空間230の幅より僅かに小さく形成されている。
トレイ310は平面形状で前後方向に長い長方形をした主面部311と該主面部311の前端縁に垂設された前面壁312と主面部311の左右両側縁に垂設された左右側面壁313、314と左右側面壁313、314の外面に形成された摺動部315、315とが合成樹脂で一体に形成されて成る。そして、主面部311にはその上面にCD−ROMを配置する円形の一部を為す凹部316が形成され、該凹部316内に後述するベースユニットを上方へ臨ませるための開口部316aが形成されている。
トレイ310の左右両側面壁313、314の外面には横断面形状で方形を為し前後方向に延びる摺動部315、315が突設されている。該摺動部315、315の上端はトレイ310の側面壁313、314の上端より下方に位置し、また、下端部315a、315aはトレイ310の側面壁313、314より僅かに下方に突出されている。さらに、摺動部315、315の後端部には内方へ僅かに突出したストッパ突部315b、315bが形成されている。そして、該摺動部315、315が上記レール体250L、250Rに摺動自在に支持される。そして、レール体250L、250Rの抜け止め縁253、253が摺動部315、315の下端部315a、315aの内側側面に摺接して該摺動部315、315のレール体250L、250Rの開口面方向への抜けを防止し、また、トレイ310がレール体250L、250Rに対して前方へ移動したときに、摺動部315、315のストッパ突起315b、315bがレール体250L、250Rの抜け止め縁253、253の後端に当接し、レール体250L、250Rに対するそれ以上の前方への移動が阻止される。
このように、トレイ310が外筐200に収納、引出自在に支持された状態で、上記凹部316の上面は外筐200の張り出し部212の上面とほぼ同じ高さに位置するようになっている。
トレイ310の主面部311の後端部右端の下面にはイジェクター317が前後方向に移動自在に支持されている。該イジェクター317は板金材料で前後方向に長い板状に形成され、該イジェクター317と主面部311との間に張設された引張コイルバネ317aによって後方への移動力が付勢されており、その後端が主面部311の後端縁から後方へある程度突出したところで停止するようにされている。
トレイ310の前面には前面パネル320が取り付けられる。前面パネル320は合成樹脂で横長の板状に形成され、その左右方向の長さは上記外筐200の左右方向の長さとほぼ同じになっている。該前面パネル320はその左端がトレイ310の左端とほぼ一致した状態でトレイ310の前面に取り付けられる。前面パネル320にはCD−ROMドライブ1の状態を表示する表示部321及びイジェクト釦322が設けられ、イジェクト釦322を押圧すると後述するイジェクト動作が為されるようになっている。また、上記トレイ310の前面壁312の右端部には緊急用挿通孔318が形成されており、前面パネル320の該緊急用挿通孔318に対応した位置に挿通孔323が形成されている。
上記引出部300のトレイ310が外筐200内に収納された状態をロックするロック機構330が設けられる。
トレイ310の主面部311の下面のうち前端部寄りの部分の右端部にロックアーム331が配置される。該ロックアーム331は板金材料を折り曲げ加工して形成され、ほぼ前後方向に長い板状をしており、後端部に係合爪332が形成されている。該係合爪332は後縁が後ろ上がりの傾斜縁332aとされ、該傾斜縁332aの前端に連続してそこから真上に延びる係合縁332bが形成されて成る。また、上記係合爪332からやや前側の下縁に右方へ折り曲げられた被押圧片333が形成され、さらに、前端部の上縁から左方へ突出したバネ当接片334が設けられ、該バネ当接片334の前縁から前下がりに傾斜した緊急時押圧片335が突設されている。
トレイ310の主面部311下面の前端寄り部分の右端部にロックアーム取付板336が固定されている。ロックアーム取付板336は前方から見て倒立L字状を為し、トレイ310の主面部311下面に固定された取付部337の右端縁にトレイ310の右側面壁314の内面に沿って延びる支持部338の前端部上縁が連続されており、該支持部338の下縁の前端からやや後方へ寄った位置に左方へ突出したバネ支持片339が形成され、該バネ支持片339の左端縁からは上方へ突出したバネ外嵌部339aが形成されている。
そして、支持部338の前後方向におけるほぼ中央にロックアーム331の前後方向における中央よりやや前側の部分が回動自在に支持され、そのバネ当接片334がロックアーム取付板336のバネ支持片339と対向した状態となる。そして、これらバネ当接片334とバネ支持片339との間に圧縮コイルバネ340が介挿され、これによって、ロックアーム331にはその後端が下方へ移動する方向への回動力が付勢される。尚、圧縮コイルバネ340は上記バネ外嵌部339aに外嵌状に位置され、これによって上記位置からの脱落が防止される。
しかして、引出部300が外筐200から最も引き出された状態では、レール体250L、250Rはその移動範囲の前端、即ち、ストッパ片252、252がガイド部材240L、240Rのストッパ片242、242に後方から係合した位置にあり、また、引出部300はその移動範囲の前端、即ち、そのストッパ突部315b、315bがレール体250L、250Rの抜け止め縁253、253の後端に係合した位置にあり、トレイ310の後端まで外筐200外に引き出された状態にある(図2、図7参照)。この状態におけるトレイ310の位置を「引出位置」という。
上記引き出された状態から、引出部300を外筐200内に押し込んでいくと、その摺動部315、315がレール体250L、250Rに対して後方へ摺動していき、やがて、前面パネル320の後面がレール体250L、250Rの前端に当接する。そこから、更に、引出部300を押し込んでいくとレール体250L、250Rが引出部300と共にガイド部材240L、240Rに対して後方へ摺動していき、その移動範囲の後端に達し、そのトレイ310が外筐200内に完全に収納された状態となる(図1、図6参照)。この状態におけるトレイ310の位置を「引込み位置」という。
そして、図1に示す状態になる直前に、ロックアーム331の係合爪332の傾斜縁332aが外筐200の係合突起216の傾斜面216aを滑っていき、これによって、ロックアーム331は圧縮コイルバネ340の弾発力に抗してその後端が上方へ移動するように回動し、図12に2点鎖線で示す状態になると共に係合爪332が係合突起216を後側に乗り越え、圧縮コイルバネ340の弾発力によってその後端が下方へ移動するように回動してその係合縁332bが係合突起216の係合面216bと係合する(図12参照)。これによって、引出部300はそのトレイ310が外筐200内に完全に収納された引込み位置にロックされる。
また、図1に示す状態になる少し前に、イジェクター317の後端が外筐200のボトムシャーシ210の後面部217に当接する。そこからさらに、引出部300が後方へ移動することによって、イジェクター317は引張コイルバネ317aの引張力に抗して引出部300に対して相対的に前方へ移動し、これによって、引張コイルバネ317aが更に引き延ばされて、力が蓄えられる。
前面パネル320に設けられた前記イジェクト釦322が押圧されると、後述するロック解除機構が作動して、上記ロックアーム331がその後端が上方へ移動するように回動され、その係合爪332と外筐200の係合突起216との係合が解除され、引張コイルバネ317aに蓄えられた力がイジェクター317を引出部300の後端から突出させ、これによって、引出部300はその前端部が外筐200から突出される。そこで、引出部300の外筐200から突出した前端部を持って前方へ引き出すと、引出部300と共にレール体250L、250Rがガイド部材240L、240Rに対してそのストッパ片252、252がガイド部材240L、240Rのストッパ片242、242に係合するまで前方へ摺動し、そこからは、引出部300がレール体250L、250Rに対してそのストッパ突部315b、315bがレール体250L、250Rの抜け止め縁253、253の後端に当接するまで前方へ摺動し、図2に示す、引出位置まで移動する。
尚、電源切れ等の理由で、イジェクト釦322を押圧してもイジェクト動作が為されない状況になった緊急時には、前面パネル320の挿通孔323及びトレイ310の緊急用挿通孔318を通して細い棒状のものをトレイ310内につっこむと、その先端がロックアーム331の緊急時押圧片335を押圧し、それによって、ロックアーム331がその後端が上方へ移動するように回動し、その係合爪332と外筐200の係合突起216との係合が解除され、引張コイルバネ317aに蓄えられていた力によって、引出部300の前端部が外筐200から突出される。
上記引出部300のトレイ310の主面部311の下面にベースユニット400が支持される。
板金材料から成るサブシャーシ410がゴムダンパー411、411、411を介してトレイ310の下面に支持される。
サブシャーシ410にはそのほとんどを占める大きな開口部412が形成されている。該開口部412は左前から右後方に向けて延びるほぼ長方形状を為し、その後縁はほぼ左右方向に延びるように他の部分に対して傾斜したピックアップ用開口部412aと、該ピックアップ用開口部412aの後縁に連続しほぼ半円形を為すターンテーブル用開口部412bと、ピックアップ用開口部412aの右前方を向いた側縁の後端部に連続しほぼ半円強の形状を為すスレッドモータ用開口部412cとが連続して形成されて成る。
ターンテーブル420はその上端部が上記ターンテーブル用開口部412bからサブシャーシ410の上方に突出するように配置される。即ち、スピンドルモータ421を支持したステータ基板422がサブシャーシ410の下面に固定され、上記スピンドルモータ421のロータにターンテーブル420が一体化されることによって、ターンテーブル420が上記位置に配置される。
光ピックアップ500が上記ピックアップ用開口部412a内を上記ターンテーブル420に対して離接する方向に移動自在に配置される。
光ピックアップ500は移動ベース510に半導体レーザ等を有する図示しない光学ブロック、レーザ光を上記ターンテーブル上に載置されたCD−ROMに集光させる対物レンズ520、該対物レンズ520をフォーカシング方向及びトラッキング方向に移動させる2軸アクチュエータ等が搭載されて成る。
上記移動ベース510はガイド軸531とサブガイド軸532によって案内されて移動する。ガイド軸531は丸棒状を為し、サブガイド軸532は板金材料を折り曲げて形成されている。
サブガイド軸532は上記2個のガイド軸531、532を一体的に支持してガイド軸アッシー530とするガイド軸支持板533と一体に形成されている。ガイド軸支持板533はバネ弾性を有する板金材料で形成され、上記ピックアップ用開口部412aの先端部の幅よりやや長い板状を為し、その右端部にガイド軸支持部534が形成され、左端部にサブガイド軸連結部535が形成され、さらに、前縁の左右方向における中央部に取付片536が突設されている。そして、上記ガイド軸支持部534及びサブガイド軸連結部535にはそれぞれネジ孔534a、535aが形成されている。サブガイド軸532は長い板状の板金材料の一側縁部をU字状に折り曲げてガイド部532aが形成され、該ガイド部532aの後端に連続して取付片532bが突設され、ガイド部532aの前端がガイド軸支持板533のサブガイド軸連結部535に一体に連続されている。
そして、ガイド軸支持板533のガイド軸支持部534に上記ガイド軸531の前端部が固定されている。該ガイド軸531のガイド軸支持部534への固定は接着、ネジ止め等適宜の手段によって良い。このようにして、ガイド軸支持板533にガイド軸531及びサブガイド軸532が一体化されてガイド軸アッシー530が形成される。
そして、サブシャーシ410のうち上記ピックアップ用開口部412aの前端の中央に対応した縁部の下面に上記ガイド軸支持板533の取付片がネジ止め等の適宜な手段によって固定される。また、サブシャーシ410の上記ネジ孔534a、535aに対応した位置に形成されたネジ挿通孔413、413を上方から挿通された調整ネジ537、537が上記ネジ孔534a、535aに各別に螺合される。そして、上記したように、ガイド軸支持板533の材料はバネ弾性を有する板金材料であるので、上記調整ネジ537、537をネジ孔534a、535aに対して捩じ込むと、ガイド軸支持部534、サブガイド軸連結部535がサブシャーシ410に近づき、逆に、調整ネジ537、537をネジ孔534a、535aに対して捩じ戻すと、ガイド軸支持部534、サブガイド軸連結部535がサブシャーシ410から遠去かる。
そして、ガイド軸531及びサブガイド軸532の後端部が上記ステータ基板422に固定される。即ち、ガイド軸531の後端部はステータ基板422の上面に形成された上向きのU字状をした受け部414に上方から受け入れられ、該受け部414の後ろに隣接した位置に螺合されたネジ415の頭部415aがガイド軸531の後端を上方から押え、これによってガイド軸531の後端部がステータ基板422に固定される(図19参照)。また、サブガイド軸532はその後端部の取付片532bがステータ基板422にネジ止めにより固定される(図19参照)。
移動ベース510の右端には被案内部511、511が突設されこれら被案内部511、511の間の部分に連結部512が形成され、該連結部512に連結孔512aが形成されている。また、上記被案内部511、511には同軸上に位置する被案内孔511a、511aが形成されている。さらに、移動ベース510の左端には上下に離間し且つ平行に突出した被案内片513、513が形成されている。
しかして、上記ガイド軸531が移動ベース510の被案内孔511a、511aに摺動自在に挿通され、また、移動ベース510の被案内片513、513が上記サブガイド軸532の上下両面に各別に摺動自在に当接し、これによって、光ピックアップ500はガイド軸531及びサブガイド軸532に案内されて移動するようにサブシャーシ410に支持される。
ところで、光学ピックアップ500によるCD−ROMに対する信号の読取精度は、上記ターンテーブル420上に載置されたCD−ROMに集光されるレーザ光のCD−ROMに対する垂直度、即ち、上記対物レンズ520の光軸のターンテーブル420上に載置されたCD−ROMに対する垂直度にかかわっている。
そこで、対物レンズ520の光軸がターンテーブル420上に載置されるCD−ROMに対して垂直になるようにする調整、所謂スキュー調整を行う必要がある。
上記スキュー調整は、上記調整ネジ537、537を操作して、ガイド軸支持部534及び/又はサブガイド軸連結部535のサブシャーシ410との間隔、即ち、ガイド軸531及び/又はサブガイド軸532のサブシャーシ410と間の間隔を調整することによって行う。
即ち、上記したように、ターンテーブル420はステータ基板422に固定されたスピンドルモータ421と一体的にされているため、ターンテーブル420のディスク載置面とステータ基板422のスピンドルモータ421載置面とは平行であるとみることができ、従って、該ステータ基板422に固定されたガイド軸531の後端とサブガイド軸532の後端とを結ぶ線はターンテーブル420のディスク載置面と平行であるとみることが出来る。
そこで、ガイド軸531及び/又はサブガイド軸532の前端の高さを調整することによって、これらガイド軸531及びサブガイド軸532に支持されている光ピックアップ500のスキュー調整を行うことができる。即ち、ガイド軸531及びサブガイド軸532の前端の高さを個別に調整することによって、タンジェンシャル方向のスキュー調整を行うことができ、また、ガイド軸531及びサブガイド軸532を同時に同量高さを調整することによってラジアル方向のスキュー調整を行うことができる。
次に、上記光ピックアップ500をターンテーブル420上に載置されるCD−ROMの半径方向に移動させる機構について説明する。
スレッドモータ540を支持したモータ支持板541がサブシャーシ410の下面に固定され、スレッドモータ540はスレッドモータ用開口部412bに位置される。スレッドモータ540のロータ540aの外周部にはそのほぼ半周にわたって駆動ギヤ部542が形成されている。また、該駆動ギヤ部542の上方から見て反時計回り方向側端に接して解除カム部543が形成され、該解除カム部543は上方から見てほぼ台形状を為し、その外端面543aは上記駆動ギヤ部542の刃先円と同じ円周上にあり、また、該解除カム部543の基部は駆動ギヤ部542の歯元円と同じ円周上に位置している(図10、図11参照)。
上記光ピックアップ500にはラック部材550が連結される。
ラック部材550は合成樹脂で形成され、細長い板状をしたラック部551の一方の面にはラック歯551a、551a、・・・が長手方向に配列形成されている。ラック部551のラック歯551a、551a、・・・形成面と反対側の面には連結片552が突設されており、該連結片552の先端部には連結ピン552aが垂設されている。また、連結片552が形成された面の連結片552を挟んだ2つの位置には倒立L字状をした係合片553、553が形成されている。
しかして、ラック部材550の係合片553、553が上記ガイド軸531に摺動自在に係合され、また、連結片552の連結ピン552aが上記光ピックアップ500の移動ベース510の連結孔512aに係合され、これによって、移動ベース510とラック部材550とが一体的にガイド軸531及びサブガイド軸532に案内されて移動されるようになる。また、ラック部材550のラック歯551a、551a、・・・は上記駆動ギヤ部542と噛合される。従って、スレッドモータ540が駆動されることによって、回転する駆動ギヤ部542によってラック部材550が送られ、これと一体的に光ピックアップ500がガイド軸531及びサブガイド軸532に案内されてターンテーブル420上に載置されたCD−ROMの半径方向に移動することになる。
次ぎに、引出部300を外筐200内に完全に引き込んだ引込み位置へのロックを解除する機構について説明する。
合成樹脂によってほぼ弧状に形成されたロック解除アーム350が設けられる。ロック解除アーム350は上方から見てほぼ弧状を為し、その前端部に被支持部351が形成されている。該被支持部351は上下方向に延びる円筒状をしている(図11参照)。
ロック解除アーム350の中央よりやや被支持部351寄りの位置の上縁から内側、即ち、円弧の中心側へ突出した被押圧部352が突設されている。該被押圧部352の前面は突出するに従って後方へ変位する傾斜面352aに形成されている。
また、ロック解除アーム350の後端の外側、即ち、円弧の中心と反対側の下端部に下方及び外側に突出した押圧部353が形成されている。該押圧部353の上面は外側に行くに従って下方へ変位する押圧面353aとされている。
そして、ロック解除アーム350はその被支持部351にサブシャーシ410のスレッドモータ用開口部412cの縁に沿った位置に垂設された支持軸416が回転可能に内嵌され、これによって、ロック解除アーム350はサブシャーシ410とモータ支持板541に回動自在に支持される。尚、該ロック解除アーム350はその上端部がサブシャーシ410のスレッドモータ用開口部412cの開口縁とスレッドモータ540のロータ540aとの間の隙間に位置し、そして、その被押圧部352はスレッドモータ用開口部412cの開口縁に形成された切欠部412d内に位置し、また、押圧部353はモータ支持板541に形成された切欠部541a内に位置している。従って、ロック解除アーム350がその先端がスレッドモータに近づくように回動したとき、該方向への回動はその押圧部353が切欠部541bの奥縁に当接したところで制限され、依って、ロック解除アーム350がスレッドモータ540のロータ540aに接触するようなことはない。このように配置されたロック解除アーム350の押圧面353aはその先端部が上記ロックアーム331の被押圧片333に下側から接触又は近接した状態で位置する。
しかして、上記ロック解除機構によるロックの解除は、以下のようにして為される。
図25に示すように、光ピックアップ500がターンテーブル420上に載置されたCD−ROM600の情報記録領域の最内周に位置した状態では、駆動ギヤ部542の時計回り方向側端がロック解除アーム350の被押圧部352の反時計回り方向に近接した位置にあり、また、図26に示すように、光ピックアップ500がCD−ROM600の情報記録領域の最外周に位置した状態では、スレッドモータ540のロータ540aに設けられた解除カム部543がロック解除アーム350の被押圧部352に時計回り方向側から近接した位置にある。従って、光ピックアップ500がCD−ROM600の信号の読取を行っている間は、スレッドモータ540のロータ540aの動きはロック解除アーム350には何ら影響がない。
前面パネル320に設けられたイジェクト釦322が押圧されると、スレッドモータ540が図26に示す位置から更に反時計回り方向に回転され、光ピックアップ500はCD−ROM600の情報記録領域の最外周よりさらに外側まで移動する。そして、この間に、解除カム部543がロック解除アーム350の被押圧部352の傾斜面352aを押圧し、これによって、ロック解除アーム350は上方から見て時計回り方向に僅かに回動される。
ロック解除アーム350が時計回り方向に回動することによって、その押圧面353aのより高い部分がロックアーム331の被押圧片333に対応するようになり、該押圧面353aによって該被押圧片333が上方へ向けて押圧され、これによってロックアーム331はその後端が上方へ移動するように回動し(図12の2点鎖線参照)、その係合爪332と外筐200の係合突起216との係合が解除され、イジェクター317と引張コイルバネ317aの作用によって、引出部300はその前端部が外筐200から突出される。
そして、この間に、スレッドモータ540は時計回り方向に回転をし、光ピックアップ500をCD−ROM600の情報記録領域の最内周に対応した位置、即ち、CD−ROMのTOCを読むことが可能な位置へと移動させる。これによって、解除カム部543がロック解除アーム350の被押圧部352から離れるので、圧縮コイルバネ340の弾発力によってロックアーム331が元の位置、即ち、その係合爪332が外筐200の係合突起216と係合し得る位置に戻り、また、その移動力がロックアーム331の被押圧片333を介して押圧部353の押圧面353aに作用し、これによって、ロック解除アーム350はその押圧部353がモータ支持板541の切欠部541bの奥縁に当接する位置へと回動する。これによって、引出部300を再び外筐200内へ押し込むと、そのトレイ310が外筐200の主空間230に完全に収納された引込み位置にロックされる。尚、トレイ310の横幅はCD−ROM600の直径より小さくなっているので、CD−ROM600はターンテーブル420に載置された状態ではその右側の部分がトレイ310上に収まりきれずトレイ310から右方へ飛び出した状態となっている。そこで、外筐200内に収納された状態では、トレイ310から飛び出している部分は外筐200のディスク用補助空間231内に位置される。
上記したディスクドライブ装置100にあっては、調整ネジ537及び/又は537を回転操作することにより、ガイド軸531及び/又はサブガイド軸532の調整端のサブシャーシ410との間の間隔を調整して光ピックアップ500のスキュー調整を行うことが出来る。従って、記録媒体ディスク600をターンテーブル420上に保持したままの状態でスキュー調整を行うことが出来る。
尚、上記実施の形態は、本発明をCD−ROMドライブに適用したものを示したが、本発明は、CD−ROMドライブ以外のディスクドライブ装置に広く適用することができるものである。
尚、上記した実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに当たって行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるようなことがあってはならないものである。
図2乃至図27と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はトレイが引込み位置にある状態を示す全体の斜視図である。 トレイが引出位置にある状態を示す全体の斜視図である。 全体の分解斜視図である。 左側ガイド部材の斜視図である。 左側レール体の斜視図である。 トレイが引込み位置にある状態における左側ガイド部材と左側レール体とが結合されたものを示す斜視図である。 トレイが引出位置にある状態における左側ガイド部材と左側レール体とが結合されたものを示す斜視図である。 引出部の平面図である。 引出部の底面図である。 ロック機構及びそれに関連した部材を示す斜視図である。 ロック機構及びそれに関連した部材を示す分解斜視図である。 ロック機構の側面図である。 図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。 図12のXIV−XIV線に沿う断面図である。 図12のXV−XV線に沿う断面図である。 ベースユニットの平面図である。 ベースユニットの底面図である。 図16のXIII−XIII線に沿う断面図である。 ガイド軸アッシーの斜視図である。 図16のXX−XX線に沿う断面図である。 移動ベースとラック部材を示す斜視図である。 移動ベーストラック部材を示す分解斜視図である。 図16のXXIII−XXIII線に沿う断面図である。 図16のXXIV−XXIV線に沿う断面図である。 図26及び図27と共に光ピックアップとスレッドモータの動作を示す要部の平面図であり、本図は光ピックアップがCD−ROMの情報記録領域の最内周に位置している状態を示すものである。 光ピックアップがCD−ROMの情報記録領域の最外周に位置している状態を示すものである。 光ピックアップがCD−ROMの情報記録領域の最外周の外側に位置している状態を示すものである。
符号の説明
100…CD−ROMドライブ(ディスクドライブ装置)、400…ベースユニット、410…サブシャーシ(シャーシ)、420…ターンテーブル、421…スピンドルモータ、422…ステータ基板、500…光ピックアップ、531…ガイド軸、532…サブガイド軸(ガイド軸)、533…ガイド軸支持板(支持板)、534a…ネジ孔(調整機構)、535a…ネジ孔(調整機構)、537…調整ネジ(調整機構)、600…CD−ROM(ディスク)

Claims (4)

  1. ターンテーブルに保持されて回転されるディスクに対して光を照射して情報の読取及び/又は書き込みを行う光ピックアップを有するディスクドライブ装置であって、
    上記光ピックアップを保持しつつ上記ディスクの半径方向への移動を案内する2本のガイド軸と、
    上記2本のガイド軸をそれぞれ弾性的に固着支持する弾性を有する支持板と、
    上記支持板が取付けられるサブシャーシと、
    上記ガイド軸が配置される位置に向かって近づく方向又は遠去かる方向に回転操作することによって、上記光ピックアップから照射される光の上記ディスクの情報記録面に垂直な方向に対するずれ角度の調整を行う調整機構と、
    を有し、
    上記ガイド軸は上記支持板の上記サブシャーシの対面側に取付けられ、
    上記支持板は弾性変形部分を有するとともに、上記ガイド軸および上記調整機構が取付けられる部分において上記サブシャーシに対し近づく方向又は遠去かる方向に位置調整可能とし、
    上記調整機構は、上記サブシャーシと上記支持板の間に挿通するように取付けられる
    ことを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 上記調整機構はネジを有し、該ネジが螺合されるネジ孔が上記支持板又は上記シャーシに設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 上記ターンテーブルを回転させるスピンドルモータを支持したステータ基板に上記2本のガイド軸の少なくともどちらか一方の一端が保持される
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  4. ターンテーブルに保持されて回転されるディスクに対して光を照射して情報の読取及び/又は書き込みを行う光ピックアップを有するディスクドライブ装置のベースユニットであって、
    上記光ピックアップを保持しつつ上記ディスクの半径方向への移動を案内する2本のガイド軸と、
    上記2本のガイド軸をそれぞれ弾性的に固着支持する弾性を有する支持板と、
    上記支持板が取付けられるサブシャーシと、
    上記ガイド軸が配置される位置に向かって近づく方向又は遠去かる方向に回転操作することによって、上記光ピックアップから照射される光の上記ディスクの情報記録面に垂直な方向に対するずれ角度の調整を行う調整機構と、
    を有し、
    上記ガイド軸は上記支持板の上記サブシャーシの対面側に取付けられ、
    上記支持板は弾性変形部分を有するとともに、上記ガイド軸および上記調整機構が取付けられる部分において上記サブシャーシに対し近づく方向又は遠去かる方向に位置調整可能とし、
    上記調整機構は、上記サブシャーシと上記支持板の間に挿通するように取付けられる
    ことを特徴とするディスクドライブ装置のベースユニット。
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