JP4284326B2 - 磁気抵抗ランダムアクセスメモリおよびその書き込み制御方法 - Google Patents

磁気抵抗ランダムアクセスメモリおよびその書き込み制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気抵抗ランダムアクセスメモリおよびその書き込み制御方法に関する。
磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(以下、MRAM(Magnetoresistive random access memory)とも云う)とは、情報を記憶するセル部に磁気抵抗効果を持つ磁気素子を用いたメモリ装置で、高速動作、大容量、不揮発性を特徴とする次世代メモリ装置として注目されている。磁気抵抗効果とは、強磁性体に磁界を印加すると強磁性体の磁化の向きに応じて電気抵抗が変化する現象である。こうした強磁性体の磁化の向きを情報の記録に用い、それに対応する電気抵抗の大小で情報を読み出すことによりメモリ装置として動作させることができる。近年、2つの強磁性層の間に絶縁層(トンネルバリア層)を挿入したサンドイッチ構造を含む強磁性トンネル接合において、トンネル磁気抵抗効果(TMR効果)により20%以上の磁気抵抗変化率(MR比)が室温で得られるようになったことをきっかけとして、強磁性トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction(以下、MTJとも云う))を有する磁気抵抗効果素子(以下、TMR素子とも云う)を用いたMRAMが期待と注目を集めている。
MRAMのセル部の磁気素子としてTMR素子を用いる場合、トンネルバリア層を挟む二つの強磁性層のうち、一方に磁化の向きを固着した磁化固着層を用いて参照層とし、もう一方に磁化の向きを反転可能にした磁化自由層を用いて記録層とする。参照層の磁化は1方向に固着されており、100Oe程度の磁界では反転をしないようになっている。例えば、参照層の磁化の向きを固着するために、参照層に接するように反強磁性層を設けて交換結合力により磁化反転を起こりにくくするという方法が用いられている。一方、記録層は軟磁性材料から成り、10Oeオーダーの小さい磁界で反転する。トンネルバリア層の厚さは1nmのオーダーの非常に薄い膜からなる。
記録層から参照層に向けて0.5V程度の電圧をかけた場合、トンネル電流が流れる。その抵抗値は記録層と参照層の磁化の向きが平行の場合低抵抗になる。この時の抵抗値をRとする。一方、記録層と参照層の磁化の向きが反平行の場合には高抵抗となる。この時の抵抗値をRとする。高抵抗の状態と低抵抗の状態の抵抗差を使ってメモリとしての機能を持たせる。RとRの比をMR比(Magnet Resistance Ratio)と呼び、MR=(R−R)/Rから求められる。MR比の値はTMR素子を構成する材料によって異なるが、数10%から200%程度の値をとる。読み出しのマージンRMはMR比の値とRおよびRの標準偏差σR0およびσR1から求まり、RM=MR/(σR0+σR1)になる。MR比が大きく、抵抗ばらつきσR0、σR1が小さい程読み出しマージンRMは大きくなる。
このようなTMR素子をメモリセルの記憶素子として備えているMRAMにおいては、書き込み配線としてビット線およびワード線がTMR素子に対して互いに反対側に略直交するように配置され、TMR素子はこれらの書き込み配線の交差領域に設けられている。これらの書き込み配線に電流を流すことにより、誘導磁界が発生する。2つの書き込み配線は直交しているため、電流を流した時に発生する誘導磁界も直交する。この2つの配線から発生する電流磁界を用いて、TMR素子内の記録層の磁化を反転させることにより、書き込みを行う。例えば、ビット線の電流によって発生する磁界は、一般にTMR素子の長辺方向つまり容易軸方向を向くように配置されているので、書き込み後の記録層の磁化の向きを決定する。ある方向にビット線に電流を流すと、記録層の書き込み後の磁化が反平行つまり高抵抗の状態(“1”の状態)になるとすると、ビット線の電流を逆方向に流すと記録層の書き込み後の磁化は平行つまり低抵抗の状態(“0”の状態)になる。ワード線の電流による誘導磁界は反転をアシストするが、書き込みの値は決めない。
このように、MRAMにおいては、ビット線あるいはワード線のどちらか一方に電流を流した場合には反転は起こらず、両方流した場合のみ反転が起こるように設定されている(例えば、特許文献1参照)。これによって、TMR素子をアレイ状に配置した場合の2軸選択が可能になる。
このように、ビット線、ワード線の両方に電流を流すことにより、磁化反転が行われる。ビット線あるいはワード線のどちらか一方のみに電流が流れているTMR素子は半選択状態にあり、半選択のTMR素子は反転が起きないような電流値を選択する。
特開2003−331574号公報
TMR素子を低抵抗状態から高抵抗状態にするために書き込み電流を流した際、抵抗値はRからRに変化することが期待される。しかし稀にRとRの中間の値になることがある。この抵抗値をRとし、Rの値がRの正規分布から期待される値よりも小さい場合、このビットは低抵抗状態でも高抵抗状態でもない中間状態となり、誤書き込みとなってしまう。
また、高抵抗状態から低抵抗状態に書き込みを行った場合にも中間状態になる場合がある。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することのできる磁気抵抗ランダムアクセスメモリおよびその書き込み制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法は、 少なくとも1個のメモリセルを備え、前記メモリセルは、磁化容易軸および磁化困難軸を有し磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層とを有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有している磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法であって、前記記録層の前記磁化容易軸に実質的に平行なパルス状の第1磁界と前記磁化困難軸に実質的に平行なパルス状の第2磁界との作用期間が重なるように前記第1および第2磁界を前記記録層に作用させるステップと、
前記第1磁界を作用させた後、前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向のパルス状の第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップと、を備えたことを特徴とする。
なお、前記第3磁界は、前記記録層に作用させた前記第1磁界の大きさと同じかまたは小さくてもよい。
本発明の第2の態様による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法は、少なくとも1個のメモリセルを備え、前記メモリセルは、磁化容易軸および磁化困難軸を有し磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層とを有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有している磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法であって、前記記録層の前記磁化容易軸に実質的に平行なパルス状の第1磁界と前記磁化困難軸に実質的に平行なパルス状の第2磁界との作用期間が重なるように前記第1および第2磁界を前記記録層に作用させるステップと、前記パルス状の第1磁界の大きさH1を、零以上でかつ前記大きさH1よりも小さい大きさH2にするステップと、前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向でかつ前記大きさH2との和が前記大きさH1と同じかまたは小さくなる大きさH3を有するパルス状の第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップと、を備えたことを特徴とする。
なお、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第2磁界の方向と実質的に同じ方向のパルス状の第4磁界を、作用期間が前記第3磁界と重なるように少なくとも1回前記記録層に作用させてもよい。
なお、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第2磁界を前記記録層に作用させ続けてもよい。
なお、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第3磁界のみを前記記録層に作用させてもよい。
本発明の第3の態様による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法は、少なくとも1個のメモリセルを備え、前記メモリセルは、磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層とを有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有している磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法であって、前記記録層にスピン偏極したパルス電流を注入することによって書き込みを行う際に、前記パルス電流を複数回前記記録層に注入することを特徴とする。
本発明の第4の態様による磁気抵抗ランダムアクセスメモリは、第1書き込み配線と、
第2書き込み配線と、前記第1および第2書き込み配線の交差領域に対応して設けられ、磁化容易軸および磁化困難軸を有し磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層と、を有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有するメモリセルと、前記メモリセルの前記記録層の磁化容易軸方向に実質的に平行な第1磁界を前記記録層に作用させる第1パルス電流を発生して前記第1配線に流す第1電流発生回路と、前記メモリセルの前記記録層の磁化困難軸方向に実質的に平行な第2磁界を前記記録層に作用させる第2パルス電流を発生して前記第2配線に流す第2電流発生回路と、を備え、前記第1および第2電流発生回路は、前記第1磁界と前記第2磁界との作用期間が重なるように前記第1および第2パルス電流を発生し、前記第1パルス電流の発生後、前記第1電流発生回路は、前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向の第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるように第3パルス電流を発生することを特徴とする。
なお、前記メモリセルが複数個配置されたアレイと、前記複数個のメモリセルから少なくとも1個のメモリセルを選択する選択回路を備え、前記第1電流発生回路は前記選択されたメモリセルの前記記録層に前記第1および第3磁界が作用するように前記第1および第3パルス電流を発生するとともに、前記第2電流発生回路は前記選択されたメモリセルの前記記録層に前記第2磁界が作用するように前記第2パルス電流を発生してもよい。
なお、前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、前記第2磁界の方向と実質的に同じ方向でかつ前記第3磁界と作用期間が重なる第4磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる第4パルス電流を発生してもよい。
なお、前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、前記第2磁界を前記記録層に作用させ続けているように第2パルス電流を発生してもよい。
なお、前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、パルス電流を流さなくてもよい。
なお、前記第3磁界は、前記記録層に作用させた前記第1磁界の大きさと同じかまたは小さくてもよい。
本発明の第5の態様による磁気抵抗ランダムアクセスメモリは、第1配線と、第2配線と、磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層と、を有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有し、前記磁気抵抗効果素子の一端が前記第1配線に電気的に接続され、他端が前記第2配線に電気的に接続されるメモリセルと、前記メモリセルへの第1の値の書き込みの際に第1パルス電流を複数回発生して前記第1配線を介して前記磁気抵抗効果素子にスピン偏極したパルス電流を複数回流す第1電流発生回路と、前記メモリセルへの第2の値の書き込みの際に第2パルス電流を複数回発生して前記第2配線を介して前記磁気抵抗効果素子にスピン偏極したパルス電流を複数回流す第2電流発生回路と、を備えていることを特徴とする。
なお、前記メモリセルが複数個配置されたアレイと、前記複数個のメモリセルから少なくとも1個のメモリセルを選択する選択回路を備え、前記選択されたメモリセルへの書き込みの際に前記第1電流発生回路は前記選択されたメモリセルに対する前記第1パルス電流を複数回発生し、前記選択されたメモリセルへの書き込みの際に前記第2電流発生回路は前記選択されたメモリセルに対する前記第2パルス電流を複数回発生してもよい。
なお、前記第1および第2配線のいずれか一方と前記磁気抵抗効果素子との間に選択トランジスタが設けられていてもよい。
本発明によれば、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することができる。
本発明の実施形態を以下に図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)の書き込み制御方法を図1乃至図7を参照して説明する。
まず、本実施形態の書き込み制御方法が用いられるMRAMは、アレイ状に配置された複数のメモリセルを備えている。各メモリセルは、記憶素子として強磁性トンネル接合を有する磁気抵抗効果素子(TMR素子)を有している。図2(a)、2(b)に示すように、TMR素子1は、磁化の向きが固着された参照層2と、磁化の向きが可変の記録層6と、参照層2と記録層6の間に設けられたトンネルバリア層4とを備えている。記録層6の磁化の向きと参照層2のそれとが平行(同じ向き)の場合(図2(a)参照)にはTMR素子1は低抵抗となり、記録層6の磁化の向きと参照層2のそれとが反平行(逆の向き)の場合(図2(b)参照)にはTMR素子1は高抵抗となる。
各メモリセルのTMR1は、図3および図4に示すように、ビット線10と、このビット線10と直交するように配置されたワード線20との交差領域に対応して設けられている。なお、図3は各メモリセルの上面図であり、図4は各メモリセルの断面図である。ビット線10はTMR素子1の短辺方向(記録層6の磁化困難軸方向)に平行に配置されている。したがって、ビット線10に電流を矢印12の向きに流すとTMR素子1には矢印14の向き、すなわち記録層6の磁化容易軸方向に電流磁界が作用する。また、ワード線20に電流を矢印22の向きに流すとTMR素子には矢印24の向き、すなわち記録層6の磁化困難軸方向に電流磁界が作用する。なお、ビット線10を記録層6の磁化容易軸と平行に配置し、ワード線20を記録層6の磁化容易軸と直交するように配置した場合には、以後の説明でビット線とワード線を入れ替えて解釈すればよい。
次に、本実施形態の書き込み制御方法を、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態におけるデータを書き込む場合のビット線およびワード線に流す電流の波形図を示す。書き込みを行うTMR素子1の初期状態は低抵抗の状態(参照層2と記録層6の磁化の向きが平行な状態)であり、書き込みにより磁化を反転させて高抵抗状態にする場合を説明する。
まず、図1に示すように、データをTMR素子1の書き込む場合は、まず、ワード線20に電流パルスIWLを流す。そして、この電流パルスIWLが“H”状態(ON状態)のときにビット線10に電流パルスIBLを流す。この電流パルスIBLは、電流パルスIWLが“H”状態のときに立ち上がって“H”状態となり、その後立ち下がって“L”状態となるように構成されている(図1の領域A参照)。なお、書き込みパルス幅は0.1ns〜100ns程度とする。従来の書き込みは、図1に示す領域Aのパルスのみで行っていた。この場合、前に説明したように、TMR素子1の抵抗が中間状態になることがあった。中間状態にあるTMR素子1の記録層6内の磁化は図5に示すように、多磁区構造になっている。図5では、4つの磁区から成る還流磁区構造になっており、磁区と磁区の間に磁壁が形成されている。そして広い面積を占めている上下の磁区(参照層6に対して反平行な磁化と平行の磁化)がそれぞれ高抵抗と低抵抗状態であり、TMR素子全体としては中間の抵抗値になるものと考えられる。
しかし、本実施形態においては、電流パルスIWLおよび電流パルスIBLを立ち下げた後、ビット線10のみに電流パルスIBLを追加する(図1の領域B参照)。この追加で加えた電流パルスによるビット線10の電流の向きは図1の領域Aで流したビット線10の電流と同じ向きにする。この追加の電流パルスは少なくとも1回ビット線10に流す。なお、本実施形態においては、ワード線20の電流パルスIWLは完全に立ち下げて電流値を零にしたが、流した電流の少なくとも半分以下の電流値にしてもよい(図1の破線参照)。
このように、ワード線20の電流パルスIWLを完全に立ち下げるか、流した電流の少なくとも半分以下にした後、ビット線10に追加の電流パルスを加えることにより、図1に示す領域Aの書き込みパルスでTMR素子1が仮に中間状態になってしまったとしても追加で加えた電流パルスの磁界により中間状態から抜け出し、期待する高抵抗の状態になる。これは、ビット線10に追加の電流パルスを加えると記録層6の磁化容易軸方向に電流パルスによる磁界が作用し、図6に示すように電流パルスの立ち上がりで点線の矢印の方向に磁壁が動く。これにより太い矢印の磁区が広がる。さらに磁壁移動が進みTMR素子1から磁壁が掃き出され、この磁区がTMR素子全体に広がり磁化が1方向を向く。これにより中間状態が解消し正常な磁区構造になると考えられる。なお、追加のパルス磁界の回数は1回あるいは2回以上にする。また、追加の電流を加える前に、ビット線10の電流パルスIBLは完全に立ち下げて電流値を零にしたが、流した電流の少なくとも半分以下の電流値にしてその後、上記追加の電流パルスを加えてもよい。
なお、上記追加の電流パルスによって同じビット線上の他のTMR素子が誤って反転してしまう誤書き込みを防ぐため、追加の電流パルスによる磁界の強さは、最初の電流パルスによる磁界の強さと同等かそれよりも小さい磁界とする。追加のパルスの幅は最初のパルスと同じか短くてもよい。
初期状態が高抵抗の状態であり、書き込み電流によって低抵抗状態にする場合には、ビット線10に上述の場合と極性を逆にした電流パルスを加え、ワード線20には同じ極性の電流パルスを加える。この場合も図1で示したシーケンスで書き込みを行うことにより中間状態の発生を防ぐことができる。図1の領域Aの部分では本実施形態では、立ち上げはワード線が先、立ち下げはビット線が先になっていた。しかし、ワード線、ビット線の立ち上げ立ち下げの順序の組み合わせは、先後、同時を含め9通りが有り得る。これらの組み合わせのうち、どの組み合わせを選んでも、図1の領域Bに示した追加パルスを加えることによる、中間状態が発生する確率の低減効果が得られる。
追加パルスの回数は以下のような方法で決める。まず、例えばTMR素子の参照層および記録層を中間状態が発生し易い材料で形成し、このTMR素子に対して、図7に示す従来の書き込みパルスを用いた書き込み試験と図1に示す本実施形態の書き込みパルスを用いた書き込み試験を行う。図1に示す書き込みパルスを用いた書き込み試験では、追加パルスの回数を変えて試験を行う。これらの書き込み試験から求められる中間状態の発生頻度を比較することにより中間状態の減衰率を追加パルス数の関数として求める。なお、図7に示す書き込みパルスのパルス幅は、図1に示す領域Aの書き込みパルスのパルス幅と同一とする。
次に、実際にMRAMとして用いる条件で書き込み試験を行い、中間状態による読み出しエラーの頻度を求める。この読み出しエラーの頻度に先に求めた減衰率を掛け合わせた値が、MRAMのメモリとしてのスペックを満たすほど小さくなるように、追加パルスの回数を決定する。この方法は、本実施形態ばかりでなく、以下に説明する第2乃至第4実施形態に用いる書き込みパルスの場合でも適用することができる。
次に、本実施形態の書き込み制御方法の効果を図8乃至図9を参照して説明する。
図8は本実施形態の書き込み制御方法の効果を調べるための実験結果である。1kビット個がアレイ状に配置されたTMR素子を1ビット毎に低抵抗状態になるように書き込みを行いTMR素子の抵抗値Rを測定した。その後、高抵抗状態にするための書き込みを行い、それぞれのTMR素子の抵抗値Rを測定した。MR=(R−R)/RよりMR比を求めた。図8に示すグラフはこのRとMR比の分布を1kビットについて示したものである。通常用いられているTMR素子の材料やTMR素子の形状では中間状態が発生する頻度は非常に小さいが、この実験では本実施形態の効果を容易に確認できるように、特に中間状態の発生確率が高くなるようなTMR素子の材料や形状を選択した。
図9は比較例として、図7に示した書き込みパルスを用いてワード線およびビット線に1回のパルス電流を流すことにより書き込みを行った場合の、RとMR比の実験結果を示すグラフである。なお、図8に示す実験結果はビット線に追加のパルスを100回加えた場合の実験結果を示すグラフである。
図9に示す比較例の結果では、R、MR比の値が広く分布している。読み出しのマージンをとるためには抵抗値の分布σR0、σR1はMRとRとの積MR・Rと比較して十分小さい必要がある。しかし図9に示す比較例においては、本来期待される抵抗値RおよびRの中間の抵抗値をもつビットが多数存在しているため、抵抗分布が非常に大きな値となっており、読み出しマージンがとれない。
これに対して、図8に示す本実施形態の場合においては、R、MR比の値は分布が小さく図9に示す比較例の場合と比較して読み出しで有利である。図9において、MR比の値が図8に示すMR比の値よりも小さいビットが中間状態となったビットである。図8に示す本実施形態と、図9に示す比較例の違いはビット線およびワード線書き込みパルス後の追加のビット線パルスであるので、この追加されたビット線パルスによって中間状態が解消され本来期待される状態に戻ったことを示している。中間状態を解消するために重要な点は、書き込み時間を長くすることではなく、複数のパルス電流を入力することである。1回のパルスで電流の入力時間をミリ秒のオーダーまで長くしても、R、MR比の分布は図9に示す場合と同じようになり、中間状態を解消することはできない。一方、追加パルスの回数は1回でも効果があり、10回程度でほぼ中間状態は解消される。
この実験は特に中間状態の発生確率が高い条件で行ったものである。実際のMRAMの動作では非常に低い確率であるが、ある確率で中間状態が発生する可能性がある。しかし、本実施形態による書き込み制御方法を用いることで、MRAMの運用上問題にならないレベルまで中間状態の発生確率を低減させることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法を、図10を参照して説明する。本実施形態の書き込み制御方法は、第1実施形態で説明したと同様に例えば図2乃至図4に示すMRAMに適用され、本実施形態の書き込み制御方法に用いられる書き込みパルスの波形図を図10に示す。
図10に示すように、ビット線10に電流IBLに流した後、ワード線20に電流IWLを流す。これにより、書き込みを行うTMR素子1に対し、ビット線10の電流IBLによる磁化容易軸に平行な磁界とワード線20の電流IWLによる磁化困難軸に平行な磁界を同時に作用させる。
その後、ワード線20の電流IWLを立ち下げ、続いて、ビット線10の電流IBLを立ち下げ、両方の書き込み配線の電流磁界を立ち下げる。その後、再度ビット線10およびワード線20にパルス電流を加えることにより磁界を作用させる。すなわち、本実施形態においては、書き込みのためにビット線およびワード線に加える電流パルスを複数回繰り返す。この書き込みシーケンスによって、中間状態を解消させることができる。電流パルスの印加の回数は2回以上で効果が現われ、回数が多いほうが効果も大きい。10回程度でほぼ中間状態は完全に解消される。電流パルスの印加回数は中間状態の発生確率と書き込み時間との兼ね合いで最適な値に設定する。同じビット線上の他のTMR素子を反転させてしまう誤書込みを避けるため、2回目以降の電流パルスの高さは1回目と同じかそれ以下にする。
本実施形態も第1実施形態と同様に、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法を、図11を参照して説明する。本実施形態の書き込み制御方法は、第1実施形態で説明したと同様に例えば図2乃至図4に示すMRAMに適用され、本実施形態の書き込み制御方法に用いられる書き込みパルスの波形図を図11に示す。
図11に示すように、まずワード線20に電流IWLに流した後、ビット線10に電流IBLを流す。これにより、書き込みを行うTMR素子1に対し、ビット線10の電流IBLによる磁化容易軸に平行な磁界とワード線20の電流IWLによる磁化困難軸に平行な磁界を同時に作用させる。その後、ワード線20の電流IWLを立ち上げたまま、ビット線10の電流IBLのみを立ち下げ、ビット線の電流磁界を立ち下げる。その後、ワード線20の電流IWLを立ち上げたまま、ビット線10にパルス電流を少なくとも1回加えることにより磁界を作用させる。すなわち、本実施形態においては、書き込みのためにワード線20に加える電流パルスを立ち上げたまま、ビット線10の電流パルスを複数回繰り返す。このように、ビット線10の電流パルスを複数回加えることにより、中間状態の発生確率を低減できる。ビット線10の2回目以降のパルスの高さは1回目と同じかそれ以下にし、パルス幅は1回目と同等かそれ以下とする。
本実施形態も第1実施形態と同様に、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)の書き込み制御方法を、図12乃至図13を参照して説明する。本実施形態の書き込み制御方法に用いられるMRAMは、アレイ状に配置された複数のメモリセルを有し、各メモリセルはTMR素子を記憶素子として備えていて、書き込みはスピン偏極した電流を記録層に注入する(スピン注入する)ことにより行われる。図12に示すように、各メモリセルにおけるTMR素子1aは磁化の向きが固着された参照層2aと、磁化の向きが可変の記録層6aと、参照層2aと記録層6aとの間に設けられたトンネルバリア層4aとを備えている。そして、TMR素子1aは、一端が書き込み配線7に接続され、他端が書き込み配線8に電気的に接続されている。
このようなTMR素子1aにおいて、記録層6aおよび参照層2aの磁化は記録層6aの面に対して平行な場合に限らず、斜めや垂直方向を向いている場合もある。スピン注入による書込みでは、TMR素子1aの記録層6aに電流を直接流すことにより電子の持っているスピントルクを使って記録層6aの磁化を反転させる。参照層2aの磁化の向きに対して記録層6aの磁化の向きを反平行から平行にする場合には電子が参照層2a側から記録層6a側に流れるように通電し、平行から反平行に磁化を反転させる場合には記録層6a側から参照層2a側に電子を流す。電流の向きは電子の流れる方向と逆向きになる。スピン注入で書き込みを行った場合でも、ある確率で中間状態をとる場合があり得る。
そこで、本実施形態の書き込み制御方法は、図13に示す書き込みパルスを用いて行う。記録層6aに注入する書き込み電流パルスを2回あるいはそれ以上の回数繰り返すことで、TMR素子1aが中間状態をとる確率を低減することができる。なお、2回目以降の電流パルスの大きさは、1回目の電流パルスの大きさと同じか小さくすることが望ましい。また、2回目以降の電流パルスの幅は1回目の電流パルスと同じか短くてもよい。
本実施形態も第1実施形態と同様に、MRAMに書き込みを行ってもTMR素子の記録層が中間状態となるのを可及的に防止することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)の回路図を図14に示す。本実施形態のMRAMは、メモリセルアレイ100と、ビット線セレクタ110a、110bと、ビット線電流供給部(シンクおよびソース)115a、115bと、ワード線ソース121と、ワード線セレクタ123、126と、ワード線シンク128と、アドレスデコーダ130と、ソース・シンク制御回路140とを備えている。メモリセルアレイ100は、複数のビット線と、複数のワード線と、各ビット線と各ワード線との交差領域に対応してTMR素子(図示せず)が設けられている。なお、図14においては、t番目のビット線BL<t>と、t+1番目のビット線BL<t+1>と、s番目のワード線WL<s>と、s+1番目のワード線WL<s+1>のみを示している。
ビット線セレクタ110aは、各ビット線毎に、直列接続されたpチャネルトランジスタ111pおよびnチャネルトランジスタ111nが設けられ、これらのトランジスタの共通接続ノードに、対応するビット線の一端が接続されている。t番目のビット線BL<t>に接続されるpチャネルトランジスタ111pおよびnチャネルトランジスタ111nのゲートには、それぞれアドレス制御信号Aypn<t>およびアドレス制御信号Aynn<t>が印加される。また、トランジスタ111pの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線ソース・シンク115aのpチャネルトランジスタ116を介して電流源に接続されている。トランジスタ111nの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115aのnチャネルトランジスタ117を介して接地される。トランジスタ116、117のゲートには制御信号SRCn、SNKnがそれぞれ印加される。
また同様に、ビット線セレクタ110bは、各ビット線毎に、直列接続されたpチャネルトランジスタ112pおよびnチャネルトランジスタ112nが設けられ、これらのトランジスタの共通接続ノードに、対応するビット線の一端が接続されている。t番目のビット線BL<t>に接続されるpチャネルトランジスタ112pおよびnチャネルトランジスタ112nのゲートには、それぞれアドレス制御信号Ayps<t>およびアドレス制御信号Ayns<t>が印加される。また、トランジスタ112pの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115bのpチャネルトランジスタ118を介して電流源に接続されている。トランジスタ112nの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115bのnチャネルトランジスタ119を介して接地される。トランジスタ118、119のゲートには制御信号SRCs、SNKsが印加される。
ワード線セレクタ123は、各ワード線毎にpチャネルトランジスタ124が設けられている。このトランジスタ124は、一端が対応するワード線WL<s>に接続され、他端がワード線ソース121のpチャネルトランジスタ122を介して電流源に接続され、ゲートにアドレス制御信号Axw<s>が印加される。またトランジスタ122のゲートには制御信号SRCwが印加される。
また同様に、ワード線セレクタ126は、各ワード線毎にpチャネルトランジスタ127が設けられている。このトランジスタ127は、一端が対応するワード線WL<s>に接続され、他端がワード線シンク128のpチャネルトランジスタ129を介して接地され、ゲートにアドレス制御信号Axe<s>が印加される。またトランジスタ129のゲートには制御信号SNKeが印加される。
アドレスデコーダ130は、外部から入力されたアドレス信号をデコードし、アドレス制御信号Axe、Axw、Aypn、Aynn、Ayps、Aynsを出力し、ビット線セレクタ110a、110bと、ワード線セレクタ123、126に送出する。これらのアドレス制御信号に基づいて、ビット線セレクタ110a、110bおよびワード線セレクタ123、126によって少なくとも1つのメモリセルが選択される。ソース・シンク制御回路140は、制御信号SRCn、SNKn、SRCs、SNKs、SRCw、SNKeを出力し、ビット線ソース・シンク115a、115bおよびワード線ソース121、ワード線シンク128に送出する。これにより、選択されたメモリセルに対応するビット線およびワード線に、ビット線ソース・シンク115a、115bの一方およびワード線ソース121からそれぞれ書き込み電流が流れ、書き込みが行われる。
このようなMRAMにおいて、図1で示した書き込み電流パルスを生成するために、図15、図16に示す波形タイミングチャートでMRAMを動作させる。図15はデータ“0”書き込みの時の波形図であり、図16はデータ“1”書き込みの時の波形図である。ワード線の電流は図14で左から右へ流すこととしている。ビット線の電流はデータ“0”書き込みの時に上から下に流し、データ“1”書き込みの時に下から上に流す。ビット線は双方向に電流を流すため、上下にソースとシンクを有するビット線電流供給部115a、115bが配置されている。
なお、連続パルスの生成はビット線電流供給部115a、115bのトランジスタ116、118のゲートに制御信号SRCn、SRCsのパルスを与えることで実現させる。このため、アドレス選択をソース選択よりも前に開く。またシンクをソースよりも先に開くことで初期状態をVssにしている。この方法はパルス発生方法の一例で、アドレス選択ゲートにパルスを与える方法もある。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)の回路図を図17に示す。本実施形態のMRAMは、スピン注入による書き込みを行うものであって、メモリセルアレイ100Aと、ビット線セレクタ110a、110bと、ビット線電流供給部(シンクおよびソース)115a、115bと、ワード線セレクタ160と、アドレスデコーダ130Aと、ソース・シンク制御回路140Aとを備えている。メモリセルアレイ100Aは、複数のビット線と、複数のワード線と、各ビット線と各ワード線との交差領域に対応してメモリセル101が設けられている。なお、図17においては、t番目の第1ビット線BL1<t>および第2ビット線BL2<t>と、t+1番目の第1ビット線BL1<t+1>および第2ビット線BL2<t+1>と、s番目のワード線WL<s>と、s+1番目のワード線WL<s+1>のみを示している。各メモリセル101は、TMR素子102と、選択トランジスタ103とを備えている。TMR素子102は一端が対応する第1ビット線BL1<t>に接続され、他端が選択トランジスタ103の一端に接続されている。選択トランジスタ103の他端には対応する第2ビット線BL2<t>が接続されている。また、選択トランジスタ103のゲートには対応するワード線WL<s>が接続されている。
ビット線セレクタ110aは、各ビット線毎に、直列接続されたpチャネルトランジスタ111pおよびnチャネルトランジスタ111nが設けられ、これらのトランジスタの共通接続ノードに、対応するビット線の一端が接続されている。t番目のビット線BL<t>に接続されるpチャネルトランジスタ111pおよびnチャネルトランジスタ111nのゲートには、それぞれアドレス制御信号Aypn<t>およびアドレス制御信号Aynn<t>が印加される。また、トランジスタ111pの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線ソース・シンク115aのpチャネルトランジスタ116を介して電流源に接続されている。トランジスタ111nの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115aのnチャネルトランジスタ117を介して接地される。トランジスタ116、117のゲートには制御信号SRCn、SNKnがそれぞれ印加される。
また同様に、ビット線セレクタ110bは、各ビット線毎に、直列接続されたpチャネルトランジスタ112pおよびnチャネルトランジスタ112nが設けられ、これらのトランジスタの共通接続ノードに、対応するビット線の一端が接続されている。t番目のビット線BL<t>に接続されるpチャネルトランジスタ112pおよびnチャネルトランジスタ112nのゲートには、それぞれアドレス制御信号Ayps<t>およびアドレス制御信号Ayns<t>が印加される。また、トランジスタ112pの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115bのpチャネルトランジスタ118を介して電流源に接続されている。トランジスタ112nの上記共通接続ノードと異なる端部はビット線電流供給部115bのnチャネルトランジスタ119を介して接地される。トランジスタ118、119のゲートには制御信号SRCs、SNKsが印加される。
ワード線セレクタ160は、ワード線WL<s>にアドレス制御信号Ax<s>が印加される。
アドレスデコーダ130Aは、外部から入力されたアドレス信号をデコードし、アドレス制御信号Ax、Aypn、Aynn、Ayps、Aynsを出力し、ビット線セレクタ110a、110bと、ワード線セレクタ160に送出する。これらのアドレス制御信号に基づいて、ビット線セレクタ110a、110bおよびワード線セレクタ160によって少なくとも1つのメモリセルが選択される。ソース・シンク制御回路140Aは、制御信号SRCn、SNKn、SRCs、SNKsを出力し、ビット線ソース・シンク115a、115bに送出する。これにより、選択されたメモリセルに対応する第1ビット線BL1<t>にスピン偏極した電流を流す場合は、ビット線ソース・シンク115aからスピン偏極した書き込み電流が流れ、選択されたメモリセルに対応する第2ビット線BL2<t>にスピン偏極した電流を流す場合は、ビット線ソース・シンク115bからスピン編曲した書き込み電流が流れ、書き込みが行われる。どちらの場合も、第4実施形態で説明したように、選択されたメモリセルには、スピン偏極した書き込み電流パルスが複数回注入される。
本発明の第1実施形態による書き込み制御方法に用いられる電流パルス波形を示す図。 本発明の各実施形態に用いられるTMR素子の概略の構成を示す断面図。 本発明の各実施形態に用いられるMRAMのメモリセルの上面図。 本発明の各実施形態に用いられるMRAMのメモリセルの断面図。 TMR素子が中間状態にある場合の記録層の磁区構造を示す図。 電流パルスによる磁界を磁化容易軸方向に作用させた場合の記録層の磁壁の移動を説明する図。 第1実施形態の比較例の書き込み制御方法に用いられる書き込みパルスの波形図。 第1実施形態の書き込み制御方法をMRAMの各ビットに用いた場合のMRAMの低抵抗値R0と、MR比との関係を示す図。 比較例の書き込み制御方法をMRAMの各ビットに用いた場合のMRAMの低抵抗値R0と、MR比との関係を示す図。 本発明の第2実施形態による書き込み制御方法に用いられる電流パルス波形を示す図。 本発明の第3実施形態による書き込み制御方法に用いられる電流パルス波形を示す図。 本発明の第4実施形態による書き込み制御方法が用いられるMRAMのTMR素子の構成を示す断面図。 第4実施形態による書き込み制御方法に用いられる電流パルス波形を示す図。 本発明の第5実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの回路図。 第5実施形態の磁気抵抗ランダムアクセスメモリにおいて、データ“0”書き込みを行う場合の波形図。 第5実施形態の磁気抵抗ランダムアクセスメモリにおいて、データ“1”書き込みを行う場合の波形図。 本発明の第6実施形態による磁気抵抗ランダムアクセスメモリの回路図。
符号の説明
1 TMR素子
2 参照層(磁化固着層)
4 トンネルバリア層
6 記録層(磁化自由層)
10 ビット線
20 ワード線

Claims (14)

  1. 少なくとも1個のメモリセルを備え、前記メモリセルは、磁化容易軸および磁化困難軸を有し磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層とを有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有している磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法であって、
    前記メモリセルに1つのデータを書き込むステップを備え、この書き込むステップは、
    前記記録層の前記磁化容易軸に実質的に平行なパルス状の第1磁界と前記磁化困難軸に実質的に平行なパルス状の第2磁界との作用期間が重なるように前記第1および第2磁界を前記記録層に作用させるステップと、
    前記パルス状の第1磁界の大きさH1を、零以上でかつ前記大きさH1よりも小さい大きさH2にするステップと、
    前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向でかつ前記大きさH2との和が前記大きさH1と同じかまたは小さくなる大きさH3を有するパルス状の第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップと、
    を備えたことを特徴とする磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法。
  2. 前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第2磁界の方向と実質的に同じ方向のパルス状の第4磁界を、作用期間が前記第3磁界と重なるように少なくとも1回前記記録層に作用させることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法。
  3. 前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第2磁界を前記記録層に作用させ続けていることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法。
  4. 前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させるステップは、前記第3磁界のみを前記記録層に作用させることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法。
  5. 少なくとも1個のメモリセルを備え、前記メモリセルは、磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層とを有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有している磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法であって、
    前記記録層にスピン偏極したパルス電流を注入することによって前記メモリセルに1つのデータの書き込みを行う際に、書き込みのための前記パルス電流を複数回、連続的に前記記録層に注入することを特徴とする磁気抵抗ランダムアクセスメモリの書き込み制御方法。
  6. 第1配線と、
    第2配線と、
    前記第1および第2配線の交差領域に対応して設けられ、磁化容易軸および磁化困難軸を有し磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層と、を有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有するメモリセルと、
    前記メモリセルの前記記録層の磁化容易軸方向に実質的に平行な第1磁界を前記記録層に作用させる第1パルス電流を発生して前記第1配線に流す第1電流発生回路と、
    前記メモリセルの前記記録層の磁化困難軸方向に実質的に平行な第2磁界を前記記録層に作用させる第2パルス電流を発生して前記第2配線に流す第2電流発生回路と、
    を備え、
    前記メモリセルに1つのデータを書き込む際に前記第1および第2電流発生回路は、前記第1磁界と前記第2磁界との作用期間が重なるように前記第1および第2パルス電流を発生し、前記第1パルス電流の発生後、前記第1電流発生回路は、前記第1パルス電流の値を小さくして、この小さくした第1パルス電流によって発生される、前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向の磁界の大きさを、零以上でかつ前記第1磁界の大きさよりも小さくし、その後、前記小さくした第1パルス電流の値を大きくした第3パルス電流を発生して前記第1磁界の方向と実質的に同じ方向の第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させることを特徴とする磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  7. 前記メモリセルが複数個配置されたアレイと、前記複数個のメモリセルから少なくとも1個のメモリセルを選択する選択回路を備え、
    前記第1電流発生回路は前記選択されたメモリセルの前記記録層に前記第1および第3磁界が作用するように前記第1および第3パルス電流を発生するとともに、前記第2電流発生回路は前記選択されたメモリセルの前記記録層に前記第2磁界が作用するように前記第2パルス電流を発生することを特徴とする請求項6記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  8. 前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、前記第2磁界の方向と実質的に同じ方向でかつ前記第3磁界と作用期間が重なる第4磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる第4パルス電流を発生することを特徴とする請求項6または7記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  9. 前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、前記第2磁界を前記記録層に作用させ続けているように第2パルス電流を発生することを特徴とする請求項6または7記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  10. 前記第2電流発生回路は、前記第3磁界を少なくとも1回前記記録層に作用させる際に、パルス電流を流さないことを特徴とする請求項6または7記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  11. 前記第3磁界は、前記記録層に作用させた前記第1磁界の大きさと同じかまたは小さ
    いことを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  12. 第1配線と、
    第2配線と、
    磁化の向きが可変の記録層と、磁化の向きが固着された参照層と、前記記録層と前記参照層との間に設けられた絶縁層と、を有する磁気抵抗効果素子を記憶素子として有し、前記磁気抵抗効果素子の一端が前記第1配線に電気的に接続され、他端が前記第2配線に電気的に接続されるメモリセルと、
    前記メモリセルへの第1の値の書き込みの際に書き込みのための第1パルス電流を複数回、連続的に発生して前記第1配線を介して前記磁気抵抗効果素子にスピン偏極したパルス電流を複数回流す第1電流発生回路と、
    前記メモリセルへの第2の値の書き込みの際に書き込みのための第2パルス電流を複数回、連続的に発生して前記第2配線を介して前記磁気抵抗効果素子にスピン偏極したパルス電流を複数回流す第2電流発生回路と、
    を備えていることを特徴とする磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  13. 前記メモリセルが複数個配置されたアレイと、前記複数個のメモリセルから少なくとも1個のメモリセルを選択する選択回路を備え、
    前記選択されたメモリセルへの書き込みの際に前記第1電流発生回路は前記選択されたメモリセルに対する前記第1パルス電流を複数回、連続的に発生し、
    前記選択されたメモリセルへの書き込みの際に前記第2電流発生回路は前記選択されたメモリセルに対する前記第2パルス電流を複数回、連続的に発生することを特徴とする請求項12記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
  14. 前記第1および第2配線のいずれか一方と前記磁気抵抗効果素子との間に選択トランジスタが設けられていることを特徴とする請求項12または13記載の磁気抵抗ランダムアクセスメモリ。
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