JP4284259B2 - 半導体記憶装置及び電子機器 - Google Patents

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本発明は、半導体記憶装置及びこれを備えた電子機器に関する。より具体的には、電荷または分極を保持する機能を有する記憶領域を備えた電界効果トランジスタを配列してなる半導体記憶装置及び前記半導体記憶装置を備えた電子機器に関する。
従来から用いられている代表的な不揮発性メモリとして、フラッシュメモリが挙げられる。図9Aにフラッシュメモリの断面図を示す。
このフラッシュメモリは、図9Aに示すように、半導体基板150上にゲート絶縁膜151を介してフローティングゲート152、絶縁膜157、ワード線(コントロールゲート)153がこの順に形成されており、フローティングゲート152の両側には、拡散領域によるソース線154及びビット線155が形成されてメモリセルを構成する。このメモリセルの周囲には、素子分離領域156が形成されている。
以下、前記フラッシュメモリの回路記号として、図9Bに示す記号を用いる。図9Bにおいて、153はワード線を形成するコントロールゲート、154はソース線を形成する拡散領域、155はビット線を形成する拡散領域である。
図10にフラッシュメモリにおいて一般的に用いられている読出し回路を示す。図10によると、例えば、メモリセル166m2に記憶された情報を読み出す場合は、ワード線167m2をH(High)レベルとすることによって、メモリセル166m2を選択的にオン状態とする。一方、リファレンスセル166rもオン状態とし、センスアンプ162においてメモリセル166m2からビット線168mを介しての出力163mとリファレンスセル166rからビット線168rを介しての出力163rを比較することによって、メモリセル166m2のフローティングゲートに蓄えられた情報を読み出す。
なお、165m、165rは、カラムセレクタであり、164m、164rは、読み出し時に負荷抵抗として働く電界効果型トランジスタ(FET)である。
一般的に、面積を削減するため、1つのビット線に多数のメモリセルが接続されているが、メモリセルの特性のばらつきやノイズマージン等を考慮すると、誤動作のない読出しを行うためには、リファレンスセルが所望のレベルに精度よく設定されている必要がある。そのため、リファレンスセル166rは、メモリセル166m1、166m2、…と同一の形状及び特性を有する素子を用いており、プログラム状態と消去状態との間の中間状態にプログラムされている。
また、メモリセルからセンスアンプに至るビット線の容量もリファレンスセルのそれと可能な限り合わせることが望ましい。このため、メモリセルとリファレンスセルとのワード線を共通にして、ひとつのビット線に接続する素子の数を同数にしたり、リファレンスセルからセンスアンプに至る経路にダミー容量を付加したりするなどの技術が提案されている(特許文献1(特開平6−60676号公報)及び特許文献2(特開平6−176583号公報))。
また、別の不揮発性メモリとして、サイファン・セミコンダクターズ・リミテッド社が開示した1個の電界効果トランジスタで2ビットの記憶が可能なメモリがある(特許文献3(特表2001−512290号公報))。
この不揮発性メモリにおいても、フラッシュメモリと同様に、誤動作のない読出しを行うためには、メモリセルと同一の形状及び特性を有するリファレンスセルを用い、このリファレンスセルの読出し経路は、メモリセルの読出し経路とできるだけ近い構成を取ることが求められている。
特開平6−60676号公報 特開平6−176583号公報 特表2001−512290号公報
しかしながら、リファレンスセルは、メモリセルに比べて相対的に読出し回数が多くなる。このため、図10に示すように、リファレンスセル166rとしてメモリセル166m1、166m2、…と同じ構造を有し、プログラム状態と消去状態との中間状態にプログラムした素子を用いた場合、繰り返し行われる読出し時の電圧印加毎にわずかに発生するホットキャリアがフローティングゲートに蓄えられている電荷の状態に影響を及ぼし、リファレンスセルの電流レベルに変化が生じる、所謂リードディスターブの現象が問題となっていた。
このリードディスターブの問題は、特に、1つのメモリセルに1ビットより多い情報を記憶する場合において、深刻な問題となっており、メモリセルからの出力とリファレンスセルからの出力との間に十分なマージンが十分に確保できないため、読出し速度の低下や読出し不良の原因となっていた。
さらに、特許文献3に挙げた不揮発性メモリを用いた場合も同様に、リードディスターブに起因する読出し不良の問題が生じていた。
本発明は前記課題に鑑みなされたものであり、リードディスターブに起因するリファレンスセル素子特性の変動を無視できる程小さくすることが可能な半導体記憶装置及び前記半導体記憶装置を用いた電子機器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の半導体記憶装置は、
情報を記憶するためのメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、
前記メモリセルに記憶された情報を読み出すためのセンスアンプと、
前記センスアンプにおいて前記メモリセルに記憶されたデータを読み出す際に参照する1つまたは複数のリファレンスセルと
を備え、
前記メモリセル及びリファレンスセルは、共に、
半導体層と、
ゲート電極と、
前記半導体層と前記ゲート電極との間に設けた複合ゲート絶縁膜と、
前記ゲート電極下に前記複合ゲート絶縁膜を介して配置されたチャネル領域と、
前記チャネル領域の両側に配置されると共に、前記チャネル領域と逆導電型を有する第1及び第2の拡散領域と
を備え、
前記複合ゲート絶縁膜は、
前記チャネル領域と接する第1の絶縁膜と、
前記ゲート電極と接する第2の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜と第2の絶縁膜との間にある第3の絶縁膜と
から構成され、
前記第3の絶縁膜は、
前記第1の拡散領域と前記チャネル領域の境界の上方に位置する第1の記憶領域と、
前記第2の拡散領域と前記チャネル領域との境界の上方に位置する第2の記憶領域と
を含み、
前記メモリセルにおいては、前記第1及び第2の記憶領域において夫々独立した情報の記憶及び読出しが可能であり、
前記リファレンスセルにおいては、前記第1及び第2の記憶領域のいずれか1つに記憶された情報のみが参照されることを特徴としている。
前記構成によれば、前記リファレンスセルは、前記第1及び第2の記憶領域のいずれか1つに記憶された情報のみが参照されて、他方の記憶領域(前記参照される記憶領域の読み出し時に僅かに発生するホットキャリアにより電荷の状態が影響を受ける)が参照されないので、リードディスターブに起因するリファレンスセルの特性の変動を無視できるほど小さくすることができる。より詳しくは、リファレンスセルの前記参照される記憶領域に記憶された情報を読み出す場合、前記他方の記憶領域の近くの拡散領域近傍において、僅かにホットエレクトロンが発生し、これが前記他方の記憶領域に注入される可能性がある。しかし、前述のように、第1及び第2の記憶領域のうちいずれか一方のみが参照されるようにしているから、読み出し動作の際、参照される記憶領域とは異なる前記他方の記憶領域の記憶状態がリードディスターブされても、この他方の記憶領域の記憶状態が読出し電流に与える影響は軽微であるため、読出し時のリファレンスセルの素子特性の変動を無視できる程小さくすることができるのである。
1実施形態では、前記リファレンスセルにおいて参照される前記記憶領域と、前記リファレンスセルにおいて参照される前記記憶領域と反対側に位置する記憶領域とが、共に、プログラム状態と消去状態との中間状態に書き込まれている。
前記実施の形態によれば、前記リファレンスセルの第1及び第2の記憶領域全てがプログラム状態と消去状態との中間状態にあるから、全ての記憶の状態を統一することができ、かつ、参照される記憶領域と反対側の記憶領域の状態が全て同一になって、前記反対側の記憶領域の電荷状態に起因する参照電流のばらつきを抑制することができ、しかも、プログラム状態と消去状態とを判別するための好適なしきい値を得ることができる。
1実施形態では、前記リファレンスセルは、少なくとも第1及び第2のリファレンスセルを有し、
前記第1のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、プログラム状態であって、
前記第2のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、消去状態にある。
前記実施の形態によれば、前記第1のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、プログラム状態であって、プログラム状態のメモリセルと同じ記憶状態を有し、また、前記第2のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、消去状態であって、消去状態のメモリセルと同じ記憶状態を有しているため、印可電圧や周囲温度などの変動に対して、メモリセルと、第1、第2リファレンスセルとが同じ傾向で特性が変動して、より信頼性の高い読み出し動作を実現することができる。
1実施形態では、前記第1のリファレンスセルにおいて、前記参照されるプログラム状態である記憶領域と反対側に位置する記憶領域は消去状態である。
前記実施の形態によれば、前記第1のリファレンスセルが、メモリセルのワーストケースと同様の記憶状態となっており、印加電圧や周囲温度などの変動に対しても、ワーストケースにおいてリファレンスセルから流れる電流とメモリセルから流れる電流との電流差に大きな変化が生じず、より信頼性の高い読み出し動作を実現することができる。
しかも、前記第1のリファレンスセルにおいて参照されるプログラム状態の記憶領域と反対側の記憶領域は、全て、消去状態で同一であるから、前記反対側の記憶領域の電荷状態に起因する参照電流のばらつきを抑制することができる。
1実施形態では、前記第2のリファレンスセルにおいて、前記参照される消去状態である記憶領域と反対側に位置する記憶領域は、プログラム状態である。
前記実施形態によれば、前記第2のリファレンスセルが、メモリセルのワーストケースと同様の記憶状態となっており、印加電圧や周囲温度などの変動に対しても、ワーストケースにおいてリファレンスセルから流れる電流とメモリセルから流れる電流との電流差に大きな変化が生じず、より信頼性の高い読み出し動作を実現することができる。
しかも、前記第2のリファレンスセルにおいて参照される消去状態の記憶領域と反対側の記憶領域は、全て、プログラム状態で同一であるから、前記反対側の記憶領域の電荷状態に起因する参照電流のばらつきを抑制することができる。
1実施形態では、前記センスアンプにおいて、前記メモリセルから供給される電流の2倍と、前記第1及び第2リファレンスセルから供給される電流の和との大小を比較することによって、前記メモリセルの備える記憶領域に記憶された情報を読み出す。
前記実施形態によれば、前記メモリセルから供給される電流の2倍と、前記第1及び第2リファレンスセルから供給される電流の和との大小を比較するから、十分なマージンを有する信頼性の高い読み出しを実現することができる。
1実施形態では、前記メモリセルから前記センスアンプに至るまでのカラムセレクタの段数が、前記リファレンスセルから前記センスアンプに至るまでのカラムセレクタの段数と同数である。
前記実施形態によれば、前記メモリセルからセンスアンプまでに通るカラムセレクタの段数と、リファレンスセルからセンスアンプまでに通るカラムセレクタの段数とが等しいので、前記メモリセル側とリファレンスセル側とで、前記カラムセレクタのオン抵抗に起因する電圧低下の影響を略等しくすることができる。したがって、精度の高い読み出しを行うことができる。
1実施形態では、前記メモリセルより構成されるメモリセルアレイと前記リファレンスセルより構成されるリファレンスセルアレイを備え、前記メモリセルアレイと前記リファレンスセルアレイとが共に仮想接地アレイ構造により構成されている。
前記実施形態によれば、回路の占有面積を小さくすることができる。
1実施形態では、前記リファレンスセルアレイにおいて直列に接続されているリファレンスセルの数が、前記メモリセルアレイにおいて直列に接続されているメモリセルの数と同数である。
前記実施形態によれば、前記リファレンスセルアレイとメモリセルアレイとの配線容量等の特性を同じにすることができ、したがって、信頼性の高い読み出しを行うことができる。特に、仮想接地アレイ構造の場合、まわりこみ電流の影響をより厳密に反映させ、信頼性の高い読出し動作を実現することができる。
1実施形態の電子機器は、前記半導体記憶装置を備える。
前記電子機器は、前記半導体記憶装置を備えるので、信頼性が高く、かつ、安価であるという利点を有する。
本発明によれば、1つのメモリセルに1ビットより多い情報の記憶が可能であり、かつ、リードディスターブに起因するリファレンスセルの素子特性の変動を無視できる程小さくすることが可能となり、信頼性の高い安価な半導体記憶装置を提供することができる。
図1Aに本発明の半導体記憶装置に含まれるメモリセルの断面図を示す。
図1Aに示すメモリセルは、特許文献3に挙げたメモリセルと同じで、半導体基板上表面に形成されたP型ウェル領域5上に複合ゲート絶縁膜8を介してゲート電極1が形成されている。このゲート電極1の両側であってP型ウェル領域5内に、それぞれソース領域又はドレイン領域として機能するN型の第1及び第2の拡散領域6a及び6bが形成されている。前記複合ゲート絶縁膜8は、この複合ゲート絶縁膜8下のP型ウェル領域5の一部からなるチャネル領域に接する第1の絶縁膜4と、ゲート電極1と接する第2の絶縁膜2と、前記第1の絶縁膜4と第2の絶縁膜2との間にある第3の絶縁膜3とから構成されている。前記第3の絶縁膜3は、電荷または分極を保持する領域として、前記チャネル領域を形成するP型ウェル領域5と前記拡散領域6a及び6bとの境界部の上方に位置する第1及び第2の記憶領域7a及び7bを有している。なお、前記第3の絶縁膜3として、電荷または分極を保持する機能を有し、かつ、記憶領域7a及び7bとの干渉がほとんど起こらない膜として、シリコン窒化膜などを用いることができる。なお、前記第3の絶縁膜3は、前記構成に拘るものではなく、電荷または分極を保持する機能を有し、かつ、記憶領域7a、7bとの干渉がほとんど起こらない膜であればよい。
また、前記記憶領域7a及び7bの別の構成例として、ナノメートルサイズの導電体又は半導体からなる微粒子が絶縁膜中に散点状に分布する構造を有していてもよい。
なお、前記記憶領域7a及び7bは、前記構成に拘るものではなく、電荷もしくは分極を保持する機能を有していれば、他の構成でも構わない。
以下に、図1Aに示すメモリセルのプログラム(書込み)動作について説明する。なお、ここでは、記憶領域7a及び7b全体が電荷を保持する機能を有する場合について説明する。また、プログラム(書込み)とは、メモリセルがNチャネル型である場合には記憶領域7a、7bに電子を注入することを指す。以後、メモリ素子はNチャネル型であるとして説明する。
前記記憶領域7bに電子を注入してプログラムする(書込む)ためには、N型の拡散領域6aをソース電極、N型の拡散領域6bをドレイン電極とする。例えば、拡散領域6a及びP型ウェル領域5に0V、拡散領域6bに+4.5V、ゲート電極1に+9Vを印加する。
このような電圧条件によれば、反転層が、拡散領域6a(ソース電極)から伸びるが、拡散領域6b(ドレイン電極)に達することなく、ピンチオフ点が発生する。電子は、ピンチオフ点から拡散領域6b(ドレイン電極)まで高電界により加速され、いわゆるホットエレクトロン(高エネルギーの伝導電子)となる。このホットエレクトロンが記憶領域7bに注入されることにより書込みが行なわれる。なお、前記記憶領域7a近傍では、ホットエレクトロンが発生しないため、書込みは行なわれない。
一方、前記記憶領域7aに電子を注入してプログラムするためには、拡散領域6bをソース電極に、拡散領域6aをドレイン電極とする。例えば、拡散領域6b及びP型ウェル領域5に0V、拡散領域6aに+4.5V、ゲート電極1に+9Vを印加する。
このように、前記記憶領域7bに電子を注入する場合とは、ソース/ドレイン領域を入れ替えることにより、記憶領域7aに電子を注入して、プログラム(書込み)を行なうことができる。
次に、消去動作について説明する。
前記記憶領域7aに記憶された情報を消去するためには、拡散領域7aに正電圧(例えば、+5V)、P型ウェル領域5に0Vを印加して、N型の拡散領域6aとP型ウェル領域5とのPN接合に逆方向バイアスをかけ、さらにゲート電極1に負電圧(例えば、−8V)を印加する。このとき、PN接合のうちゲート電極1付近では、負電圧が印加されたゲート電極の影響により、特にポテンシャルの勾配が急になる。そのため、バンド間トンネルによりPN接合のP型ウェル領域5側にホットホール(高エネルギーの正孔)が発生する。このホットホールが負の電位をもつゲート電極1方向に引きこまれ、その結果、記憶領域7aにホール注入が行なわれる。このようにして、記憶領域7aの消去が行なわれる。このとき拡散領域7bには0Vを印加すればよい。
前記記憶領域7bに記憶された情報を消去する場合は、前記において拡散領域6aと拡散領域6bとの電位を入れ替えればよい。
上述のようにして記憶された情報を読み出す方法について、次に説明する。
前記記憶領域7aに記憶された情報を読み出す場合は、拡散領域6aをソース電極に、拡散領域6bをドレイン電極とし、メモリセルを動作させる。例えば、前記拡散領域6a及びP型ウェル領域5に0V、拡散領域6bに+2.0V、ゲート電極1に+3Vを印加する。この際、記憶領域7aに電子が蓄積していない場合には、ドレイン電流が流れやすい。一方、第1の記憶領域7aに電子が蓄積している場合は、記憶領域7a近傍で反転層が形成されにくいので、ドレイン電流は流れにくい。したがって、ドレイン電流を検出することにより、記憶領域7aの記憶情報を読み出すことができる。このとき、記憶領域7bにおける電荷蓄積の有無は、ドレイン近傍がピンチオフしているため、ドレイン電流に大きな影響は与えない。
前記記憶領域7bに記憶された情報を読み出す場合、拡散領域6bをソース電極に、拡散領域6aをドレイン電極とし、メモリセルを動作させる。例えば、拡散領域6b及びP型ウェル領域5に0V、拡散領域6aに+2V、ゲート電極1に+3Vを印加すればよい。
このように、記憶領域7aに記憶された情報を読み出す場合とは、ソース/ドレイン領域を入れ替えることにより、記憶領域7bに記憶された情報の読出しを行なうことができる。
上述のように、ソース電極とドレイン電極を入れ替えることによって1つのメモリセル当り2ビットの記憶及び読出しが可能である。
図1Aに示すメモリ素子は、記憶領域7a及び7bがP型ウェル領域5に形成されるチャネル領域のすぐ上に形成されているため、記憶領域に蓄えられた電荷の多寡よる電流差が大きく、かつ、書込み・消去の速度も速い。
また、前記記憶領域7a及び7bが形成される第3の絶縁膜3の形状がシンプルであり、記憶領域7a及び7bが形成される第3の絶縁膜3の製造ばらつきに起因する素子特性のばらつきも少ない。
なお、プログラム・消去・読出しの各動作時に各端子に印加する電圧については、上述の値に拘るものではなく、これ以上でも構わないし、これ以下でも構わない。
以下、図1Aに示すメモリセルの回路記号として、図1Bに示す記号を用いる。
(実施の形態1)
図2は、本発明の半導体記憶装置の実施の形態1を示す。
メモリセルアレイ27maを構成するメモリセル27mは、カラムセレクタ26m1、26m2、25mを通じてセンスアンプ22に接続されている。一方、リファレンスセルアレイ27raを構成するリファレンスセル27rもカラムセレクタ26r1、25rを通じてセンスアンプ22に接続されている。前記センスアンプ22では、メモリセル27mからの出力23mとリファレンスセル27rからの出力23rとが比較され、その結果、メモリセル27mに記憶された情報が読み出される。なお、24m、24rは、読み出し時に負荷抵抗として働く電界効果型トランジスタ(FET)であり、29m1、29m2、29r1、29r2はビット線である。
本実施の形態1の半導体記憶装置は、メモリセル27m及びリファレンスセル27rが、共に、図1Aに示す構造を有している。図2において、メモリセル27mが、記憶領域27ml、27mrについて、夫々独立した情報の記憶及び読出しが可能である一方、リファレンスセル27rは、2つの記憶領域27rl、27rのうちのいずれか一方に記憶された情報のみが参照される。
図1Aに示すメモリセルにおいて、記憶領域7bに記憶された情報を読み出す場合、上述の通り、拡散領域6bをソース電極に、拡散領域6aをドレイン電極とし、メモリセルを動作させる。例えば、拡散領域6b及びP型ウェル領域5に0V、拡散領域6aに+2V、ゲート電極1に+3Vを印加すればよい。しかし、このとき、ドレイン端において、わずかにホットエレクトロンが発生し、これが記憶領域7aに注入される可能性がある。
特に、リファレンスセルとして、図1Aに示すメモリ素子を用い、メモリセルの読出し動作と同様に両側の記憶領域7a、7bが参照された場合、一般的にリファレンスセル27rの読出し回数がメモリセル27mの読出し回数よりも多くなるため、上述の現象の影響により、リファレンスセルの素子特性が変動し、読出し不良を起こす要因となる。
しかし、リファレンスセル27rの2つの記憶領域7a、7bのいずれか一方のみが参照される場合、読出し動作の際、参照される記憶領域7aまたは7bと反対側にある記憶領域の記憶状態7bまたは7aが読出し電流に与える影響は軽微であるため、読出し時のリファレンスセル27rの素子特性が変動を無視できる程小さくすることが可能となる。
一例として、図2に示すモリセル27mに記憶された情報を読み出す場合について、以下に説明する。
まず、前記メモリセル27mの記憶領域27mlに記憶された情報を読み出す場合、図示しない読み出し制御装置の制御によって、例えば、カラムセレクタ26m2をオフにして、ビット線29m2を接地し、ワード線28m2に3Vを印可し、P型FET24m及びカラムセレクタ25m、26m1をオンにして、ビット線29m1に2Vを印可することによって、メモリセル27mよりビット線29m1に電流が流れ、これがカラムセレクタ26m1及び25mを通り、このときのFET24mとカラムセレクタ25mとの間のノードの電圧(出力)23mがセンスアンプ22に伝えられる。
一方、前記読み出し制御装置の制御によって、ビット線29r2を接地し、ワード線28r2に2V、P型FET24r及びカラムセレクタ25r、26r1をオンにして、ビット線29r1に2Vを印可することによって、リファレンスセル27rによりビット線29r1に電流が流れ、これがカラムセレクタ26r1及び25rを通り、このときのFET24rとカラムセレクタ25rとの間のノードの電圧(出力)23rがセンスアンプ22に伝えられる。
前記センスアンプ22は、メモリセル27mからの出力23mとリファレンスセル27rからの出力23rとを比較することによって、記憶領域27mlに記憶された情報を読み出す。
また、前記メモリセル27mの記憶領域27mrに記憶された情報を読み出す場合、前記読み出し制御装置の制御によって、カラムセレクタ26m1をオフにして、ビット線29m1を接地し、ワード線28m2に3Vを印可し、FET24m及びカラムセレクタ25m、26m2をオンにして、ビット線29m2に2Vを印可することによって、メモリセル27mによりビット線29m2に電流が流れ、これがカラムセレクタ26m2及び25mを通り、このときのFET24mとカラムセレクタ25mとの間のノードの電圧(出力)23mがセンスアンプ22に伝えられる。
一方、前記リファレンスセル27rは、前記読み出し制御装置によって、記憶領域27rrに記憶された情報を参照せず、メモリセル27mの記憶領域27mlに記憶された情報を読み出す場合と同様、記憶領域27rlに記憶された情報を参照し、これがセンスアンプ22に伝えられる。このように、前記読み出し制御装置は、リファレンスセル27rの片側のみの記憶領域27rlを参照するように制御を行う。
前記メモリセル27mからカラムセレクタ26m1及び26m2に至るビット線の距離と、リファレンスセル27rからカラムセレクタ26r1に至るビット線の距離が略等しい。
このため、前記ビット線29m1、29m2と29r1の配線抵抗に伴う、ビット線の電圧降下の影響を略等しくすることができて、精確な読み出しをすることができる。
また、前記メモリセル27mからセンスアンプ22までに通るカラムセレクタ26m1、26m2及び25mの段数と、リファレンスセル27rからセンスアンプ22までに通るカラムセレクタ26r1及び25rの段数とが等しい。
このため、前記カラムセレクタ26m1または26m2及びカラムセレクタ25mのオン抵抗と、カラムセレクタ26r1及び25rのオン抵抗とに起因する電圧低下の影響を略等しくすることができて、精確な読み出しをすることができる。
図2に示すメモリセルとリファレンスセルとの出力レベルの関係について、図5を用いて説明する。
図5は、1つの記憶領域に1ビットが記憶されている場合の読出し動作時の電流レベルを示している。
図5において、71及び72は、読み出す側の記憶領域がプログラムされた状態である場合、即ち、「0」の情報が記憶されている場合のメモリセル、すなわち、メモリ素子の分布を示している。
また、73及び74は、記憶領域が消去された状態である場合、即ち、「1」の情報が記憶されている場合のメモリセルの分布を示している。
また、記憶領域が正常にプログラムされていると判定するための基準レベルをプログラムレベル75、記憶領域が正常に消去されていると判定するための基準レベルを消去レベル76と定義する。
このとき、リファレンスセルにおいて参照される記憶領域の記憶状態を反映したリファレンスレベル77は、プログラムレベル75と消去レベル76との間の中間状態にあることが好ましい。
前記構成によれば、リファレンスセルにおけるリファレンスレベル77とメモリセルにおける電流レベルとの大小関係を判定するだけで、容易に記憶領域の記憶状態を判定することができる。
なお、ある特定の電圧条件下では、メモリセル及びリファレンスセルにおいて、読み出される側の記憶領域に対して反対側の記憶領域の記憶状態が、電流レベルに影響を及ぼす場合がある。
71及び73は、読み出す側の記憶領域と反対側の記憶領域がプログラム状態である場合の電流レベルを示しており、72及び74は、読み出される側の記憶領域と反対側の記憶領域が消去状態である場合の電流レベルを示している。
図5に示すように、メモリセル及びリファレンスセルにおいて、読み出される側の記憶領域に対して反対側の記憶領域の記憶状態によってメモリセルの電流レベルに微小な違いが生じている。
したがって、リファレンスセルにおいて、参照される側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、全てのリファレンスセルについて、略同一の状態に統一しておくことが望ましい。
このようにすると、参照される側の記憶領域に対して反対側の記憶領域の記憶状態に起因する参照電流のばらつきを抑制することが可能となる。
さらに、リファレンスセルにおいて、参照される側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、プログラム状態と消去状態との間の中間状態にプログラムされていることが望ましい。
1つのメモリセルに2ビットの独立した情報を記憶する場合、読み出す側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、プログラム状態と消去状態の両方が考えられる。
リファレンスセルにおいて、上述のようにすると、このようなメモリセルにおける読み出される側の記憶領域とゲート電極に関して反対側の記憶領域の記憶状態に起因する電流のばらつきも考慮に入れて、リファレンスレベル77とプログラムレベル75との間及びリファレンスレベル77と消去レベル76との間に十分な電流マージンを確保することが可能となり、より高速な読出し動作を実現することができる。
なお、上述では、記憶領域に1ビットの情報が記憶されている場合を示したが、複数ビットの情報を記憶してもよい。
この一例として、図6に1つの記憶領域に2ビットが記憶されている場合の電流レベルに対するメモリセルの分布(素子数)との関係を示す。
2ビット記憶の場合、図6に示す通り4つの記憶状態00、01、10、11が存在し、それぞれの記憶状態について正しく記憶レベルにあるかどうかを判定する基準となる電流レベル89〜94を定義する。
また、メモリセルに記憶された情報を読み出すためのリファレンスレベル95〜97は、夫々の基準レベルの間に設定することが好ましい。
図示はしないが、図6に示すような記憶状態を読み出す回路としては、リファレンスレベル95〜97に対応するリファレンスセルをそれぞれ用意し、それらを適宜切り替えることによって、記憶領域に記憶された情報を読み出すことができる。
なお、この場合においても、リファレンスセルは、片側の記憶領域に記憶された情報のみが参照される。
また、1つの記憶領域に1ビットの情報が記憶されている場合と同様に、参照される側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、全てのリファレンスセルについて、略同一の状態に統一しておくことが望ましく、さらに、参照される側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、さらにデータを判別するための2つの基準レベルの間(プログラム状態と消去状態との間)の中間状態であることが望ましい。
(実施の形態2)
図3は、本発明の半導体記憶装置の別の実施の形態2を示す。
本実施の形態2では、メモリセルアレイ47ma及びリファレンスセルアレイ47raが、隣接するセル(素子)とビット線を共有する、所謂仮想接地アレイ構造により構成されている。
仮想接地アレイ構造は、図2に示すようなセル配置と比較してセル密度を高くすることが可能となるが、隣接するセルと拡散領域を共有するため、読出し動作を行う際、ビット線の電圧変化に伴い、隣接するメモリセルのソース−ドレイン間にも電位差が発生し、メモリセルからの電流がビット線方向だけでなく、隣接するメモリセルのソース−ドレイン方向へも流れる。
例えば、メモリセル47m3の記憶領域47m3lに記憶された情報を読み出す場合、ビット線49m4を接地し、ワード線48m2に3V、ビット線49m3に2Vを印可する。さらに、これと同時にメモリセル47m1及び47m2のソース−ドレイン間に電流が流れないように、ビット線49m1及び49m2にも2Vを印可して、記憶領域47m3lに記憶された情報を読み出す。
しかしながら、読み出し動作によって、ビット線49m3の電位は、記憶領域47m3lに記憶された情報に応じて変化し、これに伴って、メモリセル47m2のソース−ドレイン間に電位差が生じ、ソース−ドレイン間に電流が流れる。このメモリセル47m2のソース−ドレイン間電流によって、ビット線49m2の電位に変化が生じる。さらに、これに伴って、メモリセル47m1のソース−ドレイン間に電位差が生じ、そのソース−ドレイン間に電流が流れる。
このように読み出し動作に伴い、ビット線方向以外に直列に接続されたメモリセルのソース−ドレイン方向にも、所謂まわりこみ電流が流れる。
このため、メモリセルの配置を仮想接地アレイ構造とした場合は、まわりこみ電流の影響を考慮するため、リファレンスセルアレイもメモリセルアレイと同様に仮想接地アレイ構造を用いることが好ましい。
ただし、この場合においても実施の形態1と同様に、図示しない読み出し制御装置によって、1つのリファレンスセルについて1つの記憶領域のみを参照する。
例えば、メモリセル47m1、47m4における記憶領域47m1r及び47m4lに記憶された情報を読み出す場合は、リファレンスセル47r1における記憶領域47r1rを参照し、リファレンスセル47r4における記憶領域47r4lを参照しない。
同様に、メモリセル47m1、47m4における記憶領域47m1l及び47m4rに記憶された情報を読み出す場合は、リファレンスセル47r4における記憶領域47r4rを参照し、リファレンスセル47r1における記憶領域47r1lを参照しない。
また、メモリセル47m2、47m3における記憶領域47m2r及び47m3lに記憶された情報を読み出す場合は、リファレンスセル47r2における記憶領域47r2rを参照し、リファレンスセル47r3における記憶領域47r3lを参照しない。
さらに、メモリセル47m2、47m3における記憶領域47m2l及び47m3rに記憶された情報を読み出す場合は、リファレンスセル47r3における記憶領域47r3rを参照し、リファレンスセル47r2における記憶領域47r2lを参照しない。
なお、実施の形態1の場合と同様に、リファレンスセルにおいて読み出す側の記憶領域と反対側の記憶領域の記憶状態は、全てのリファレンスセルについて、略同一の状態に統一しておくことが望ましく、さらに、参照される側の記憶領域に対して反対側の記憶領域の記憶状態は、プログラム状態と消去状態との間の中間状態であることが望ましい。
本実施の形態2では、メモリセルアレイ47ma及びリファレンスセルアレイ47raは、4つのセルを直列に接続しているが、これに拘るものではなく、これ以上の数でも構わないし、これより少なくてもよい。
また、本実施の形態2では、メモリセルアレイ47maにおいてメモリ素子(メモリセル)を直列に接続する数とリファレンスセルアレイ47raにおいてリファレンス素子(リファレンスセル)を直列に接続する数とを同数にしたが、これに拘るものではない。
一般に、直列に接続するメモリセルの数が多ければ多いほど、メモリセルアレイの記憶密度は高まる。
しかしながら、メモリセルアレイに多数のメモリセルが直列に接続されている場合、メモリセルアレイにおけるメモリセルと同じ数のリファレンスセルが直列に接続されたリファレンスセルアレイを用いた場合、リファレンスセルアレイの占める回路面積が増大するという問題がある。
したがって、特に、面積を重視してメモリセルアレイにおいて多数のメモリセルが直列に接続された場合、リファレンスセルアレイの占める割合を低減させるため、リファレンスセルアレイにおいてリファレンスセルが直列に接続される数を、メモリセルアレイにおいてメモリセルが直列に接続される数よりも少なくしても構わない。
まわりこみ電流の影響をより厳密に反映させ、信頼性の高い読出し動作を実現するためには同数にすることが望ましいが、上述の通り、まわりこみ電流は、隣接する素子に対してドミノ式に発生するものであって、一般的にセンスアンプによる読出し時間の方が、セルアレイにおける各ビット線の電位が安定状態になる時間よりも短いため、必ずしも同数にする必要はない。
(実施の形態3)
図4は、本発明の半導体記憶装置の実施の形態3を示す。
メモリセルアレイ67maを構成するメモリセル(図示せず)は、カラムセレクタ65mを通じてセンスアンプ62に接続されている。一方、リファレンスセルアレイ67ra1及び67ra2を構成するリファレンスセルもカラムセレクタ65r1、65r2を通じてセンスアンプ62に接続されている。前記センスアンプ62では、前記メモリセルからの出力63mと、リファレンスセルからの出力63r1及び63r2とが比較され、その結果、メモリセルに記憶された情報が読み出される。なお、64m、64r1、64r2は、定電圧源に接続されると共に、読み出し時に負荷抵抗として働く電界効果型トランジスタである。
実施の形態1及び実施の形態2と同様に、本実施の形態3における前記メモリセル及びリファレンスセルも、共に、図1Aに示す構造を有しており、メモリセルが、2つの記憶領域について、夫々独立した情報の記憶及び読出しが可能である一方、リファレンスセルは、図示しない読み出し制御装置によって、2つの記憶領域のうちのいずれか一方に記憶された情報のみが参照されるが、本実施の形態3では、さらに、プログラム状態の電流レベルを参照するリファレンスセルを含むリファレンスセルアレイ67ra1と消去状態の電流レベルを参照するリファレンスセルを含むリファレンスセルアレイ67ra2とを備える。
前記構成によれば、リファレンスセルアレイ67ra1、67ra2を構成するリファレンスセルが、メモリセルアレイを構成するメモリセルの一記憶状態と同じ記憶状態を有しているため、印加電圧や温度などの変動に対して、メモリセル及びリファレンスセルが同じ傾向で変動することによって、より信頼性の高い読出し動作を実現することが可能となる。
なお、前記メモリセルアレイ67ma及びリファレンスセルアレイ67ra1、67ra2の回路構成は、いずれの構成でも構わないが、実施の形態1及び実施の形態2に示した構成のいずれかであることが好ましい。
また、参照される側の記憶領域に対して反対側の記憶領域の記憶状態は、全てのリファレンスセルについて、略同一の状態に統一している。さらに、プログラム状態の電流レベルを参照するリファレンスセルアレイ67ra1を構成するリファレンスセルにおいて、プログラム状態の記憶領域に対して反対側の記憶領域を全て消去状態にし、また、消去状態の電流レベルを参照するリファレンスセルアレイ67ra2を構成するリファレンスセルにおいて、消去状態の記憶領域に対して反対側の記憶領域を全てプログラム状態にしている。
前記構成によれば、図5に示す通り、プログラム状態にあるリファレンスセル及び消去状態にあるリファレンスセルの両方が、それぞれ、メモリセルのワーストケースと同様の記憶状態となっている。読み出し動作の性能は、ワーストケースにおいてリファレンスセルから流れる電流とメモリセルから流れる電流との電流差によって決定するが、リファレンスセルをメモリセルのプログラム状態及び消去状態におけるそれぞれのワーストケースと同様の記憶状態とすることによって、印加電圧や周囲温度などの変動に対しても、ワーストケースにおいてリファレンスセルから流れる電流とメモリセルから流れる電流との電流差に大きな変化が生じず、より信頼性の高い読み出し動作を実現することができる。
前記センスアンプ62における比較方法は、いずれの方法でも構わないが、前記メモリセルの出力63mの2倍と、リファレンスセルからの出力63r1及び63r2の和とを比較することが好ましい。
上述によれば、例えば、メモリセルの出力63mと、リファレンスセルからの出力63r1及び63r2の和の半分の値とを比較する方法と比べて、十分なマージンを有する信頼性の高い読出し動作を実現することが可能となる。
(実施の形態4)
上述した半導体記憶装置の応用例として、例えば、図7に示したように、電子機器の一例としての液晶表示装置における液晶パネルの画像調整用の書換え可能な不揮発性メモリが挙げられる。
液晶パネル132は、液晶ドライバ131によって駆動される。前記液晶ドライバ131内には、不揮発性メモリ部133、SRAM(スタィックランダムアクセスメモリ)部134、液晶ドライバ回路135がある。不揮発性メモリ部133は、本発明の上述の半導体記憶装置よりなる。不揮発性メモリ部133は、外部から書き換え可能な構成を有している。
前記不揮発性メモリ部133に記憶された情報は、機器の電源の投入時にSRAM部134に転写される。液晶ドライバ回路135は、必要に応じてSRAM部134から記憶情報を読み出すことができる。SRAM部134を設けることにより、記憶情報の読出し速度を高速に行なうことができる。
前記液晶ドライバ回路131は、図7に示すように、液晶パネル132に外付けしてもよいが、液晶パネル132上に形成してもよい。
前記液晶パネル132は、各画素に多段階の電圧を与えることによって表示される階調を変えているが、与えた電圧と表示される階調との関係は製品ごとにばらつきが生じる。そのため、製品の完成後に個々の製品のばらつきを補正するための情報を記憶させ、その情報を基に補正を行なうことにより、製品間の画質を均一にすることができる。したがって、補正情報を記憶するための書換え可能な不揮発性メモリを搭載することが好ましい。また、この不揮発性メモリとして信頼性が高く安価な本発明の半導体記憶装置を用いるのが好ましい。
本発明の半導体記憶装置を液晶パネルの画像調整用の不揮発性メモリとして用いれば、製品間の画質が均一で、かつ、信頼性が高い液晶パネルを安価に提供することが可能となる。
(実施の形態5)
上述した半導体記憶装置が組み込まれた携帯電子機器の一例である携帯電話を、図8に示す。
この携帯電話は、主として、制御回路145、電池144、RF(無線周波数)回路142、表示部147、アンテナ141、信号線146、電源線143等によって構成されており、前記制御回路145には、上述した本発明の半導体記憶装置が組み込まれている。
このように、リードディスターブの問題を解決することによって信頼性が高く、かつ、メモリ部と論理回路部の混載プロセスが簡易で安価な半導体記憶装置を携帯電子機器に用いることによって、信頼性が高く、かつ、安価な携帯電子機器を得ることができる。
本発明の半導体記憶装置におけるメモリセルの断面図である。 前記半導体記憶装置におけるメモリセルの回路記号である。 本発明の半導体記憶装置の一実施の形態の回路図である。 本発明の半導体記憶装置の一実施の形態の回路図である。 本発明の半導体記憶装置の一実施の形態の回路ブロック図である。 本発明のメモリセル及びリファレンスセルの電流レベルを説明するための概略図である。 本発明のメモリセル及びリファレンスセルの電流レベルを説明するための概略図である。 本発明の半導体記憶装置を組み込んだ液晶ドライバの概略構成図である。 本発明の半導体記憶装置を組み込んだ携帯電子機器の概略構成図である。 従来のフラッシュメモリの断面図である。 従来のフラッシュメモリの回路記号である。 従来のフラッシュメモリの回路図である。
符号の説明
1…ゲート電極
2、3、4…絶縁膜
5…P型ウェル領域
6a、6b…拡散領域
7a、7b…記憶領域
8…複合ゲート絶縁膜
22、42、62…センスアンプ
25r、25m、26r1、26r2、26m1、26m2、45m、45r、46r 1〜46r5、46m1〜46m5、64r1、64r2、64m…カラムセレクタ
27m、47m1〜47m4…メモリセル
27ma、47ma、67ma…メモリセルアレイ
27r、47r1〜47r4…リファレンスセル
27ra、47ra、67ra1、67ra2…リファレンスセルアレイ
75…プログラムレベル
76…消去レベル
77…リファレンスレベル

Claims (10)

  1. 情報を記憶するためのメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルに記憶された情報を読み出すためのセンスアンプと、
    前記センスアンプにおいて前記メモリセルに記憶されたデータを読み出す際に参照する1つまたは複数のリファレンスセルと
    を備え、
    前記メモリセル及びリファレンスセルは、共に、
    半導体層と、
    ゲート電極と、
    前記半導体層と前記ゲート電極との間に設けた複合ゲート絶縁膜と、
    前記ゲート電極下に前記複合ゲート絶縁膜を介して配置されたチャネル領域と、
    前記チャネル領域の両側に配置されると共に、前記チャネル領域と逆導電型を有する第1及び第2の拡散領域と
    を備え、
    前記複合ゲート絶縁膜は、
    前記チャネル領域と接する第1の絶縁膜と、
    前記ゲート電極と接する第2の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜と第2の絶縁膜との間にある第3の絶縁膜と
    から構成され、
    前記第3の絶縁膜は、
    前記第1の拡散領域と前記チャネル領域の境界の上方に位置する第1の記憶領域と、
    前記第2の拡散領域と前記チャネル領域との境界の上方に位置する第2の記憶領域と
    を含み、
    前記メモリセルにおいては、前記第1及び第2の記憶領域において夫々独立した情報の記憶及び読出しが可能であり、
    前記リファレンスセルにおいては、前記第1及び第2の記憶領域のいずれか1つに記憶された情報のみが参照されることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記リファレンスセルにおいて参照される前記記憶領域と、前記リファレンスセルにおいて参照される前記記憶領域と反対側に位置する記憶領域とが、共に、プログラム状態と消去状態との中間状態に書き込まれていることを特徴とする請求項1の半導体記憶装置。
  3. 前記リファレンスセルは、少なくとも第1及び第2のリファレンスセルを有し、
    前記第1のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、プログラム状態であって、
    前記第2のリファレンスセルにおいて参照される記憶領域は、消去状態にあることを特徴とする請求項1の半導体記憶装置。
  4. 前記第1のリファレンスセルにおいて、前記参照されるプログラム状態である記憶領域と反対側に位置する記憶領域は消去状態であることを特徴とする請求項3の半導体記憶装置。
  5. 前記第2のリファレンスセルにおいて、前記参照される消去状態である記憶領域と反対側に位置する記憶領域は、プログラム状態であることを特徴とする請求項3の半導体記憶装置。
  6. 前記センスアンプにおいて、前記メモリセルから供給される電流の2倍と、前記第1及び第2リファレンスセルから供給される電流の和との大小を比較することによって、前記メモリセルの備える記憶領域に記憶された情報を読み出すことを特徴とする請求項3の半導体記憶装置。
  7. 前記メモリセルから前記センスアンプに至るまでのカラムセレクタの段数が、前記リファレンスセルから前記センスアンプに至るまでのカラムセレクタの段数と同数であることを特徴とする請求項1の半導体記憶装置。
  8. 前記メモリセルより構成されるメモリセルアレイと前記リファレンスセルより構成されるリファレンスセルアレイを備え、前記メモリセルアレイと前記リファレンスセルアレイとが共に仮想接地アレイ構造により構成されていることを特徴とする請求項1の半導体記憶装置。
  9. 前記リファレンスセルアレイにおいて直列に接続されているリファレンスセルの数が、前記メモリセルアレイにおいて直列に接続されているメモリセルの数と同数であることを特徴とする請求項8の半導体記憶装置。
  10. 請求項1の半導体記憶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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