JP4283998B2 - 新規組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、一般にインターフェロン-γ-誘導因子(IGIF)としても知られるIL-18のごときポテンシエーター、および化学療法剤を含む組成物に関する。
化学療法剤は、例えば、トポテカンのごときカンプトテシン、ドキソルビシンのごときアントラサイクリン抗生物質、シクロホスファミドのごときアルキル化剤、またはパクリタクセルのごとき抗微小管剤であってもよい。本発明はさらにかかる組成物の製造プロセス、癌の予防および/または治療のためのかかる組成物の使用および哺乳動物内での腫瘍または癌細胞の増殖を阻害するためのかかる組成物の使用に関する。
【0002】
(背景技術)
癌につながり、かつより悪性および転移性疾患の進行をもたらす遺伝的および細胞的変化を理解する上で重要な進歩があった。大腸、肺、前立腺および乳癌のごとき高発生数の腫瘍の多くは、、化学療法剤の最新の投与規則に対して短時間に反応するか全く反応できないかのいずれかであるので、転移性癌の治療においてより印象の少ない進歩があった。癌の分子生物学的研究により、腫瘍が化学療法に反応できない理由の説明が提供されてきた。通常の細胞では、化学療法剤によるDNA損傷または他の代謝障害の誘導は、プログラムされた細胞死経路(アポトーシス)のスイッチを入れる。腫瘍の遺伝的進化の一部として、アポトーシスを予防する経路のアップレギュレーションがある。このことは、癌細胞内で起こる異常なDNA複製がアポトーシスの引き金を引くかもしれないので、生き残りを促進するp53機能の欠失またはbcl-2の過剰発現のごとき変異のための選択の結果として起こる。抗-アポトーシス経路が腫瘍細胞内で活性化されるという事実は、これら細胞が、その機構にかかわらず多くの異なる化学療法剤に無反応性であるだろうということを示唆する。従って、化学無反応性の癌において応答を生じさせるために、腫瘍を誘導する脈管形成の阻害または腫瘍に対する免疫応答の促進のごとき新規の治療的適用様式を導入することが重要であるだろう。
【0003】
インターフェロン-γ-誘導因子(IGIF)としても知られるIL-18は、近年新規サイトカインと発見されたものである。活性IL-18は157個のアミノ酸残基を含む。強力な生物学的活性を有し、該生物学的活性はT細胞および脾臓細胞によるインターフェロン-γ-産生の誘導、NK細胞の死滅活性の促進および本来のCD4+T細胞のTh1細胞への分化の促進を含む。さらに、ヒトIL-18はGM-CSF産生を増大させ、IL-10産生を減少させる。IL-18はIL-12より高いインターフェロン-γ-誘導能力を有すことが示され、異なるレセプターを有し、全く別のシグナル伝達経路を利用するようである。
【0004】
癌治療における、および(ヒト肝不全と類似する) 内毒素ショックにより誘導肝障害における治療におけるその抗体のためのIL-18の治療的潜在能力は動物モデルにおいて評価されており、防御効果が示されている。例えば、IL-18はネズミ大腸26腺癌の転移および増殖を阻害すると報告されている。Hanaya et al, Anti-tumor effect of a new cytokine, IGIF on the metastasis and growth of murine colon 26 adenocarcinoma. Proceeding of the American Association for Cancer Research 37: 451-452 (1996) を参照されたい。 IL-18の抗-腫瘍活性を注視するさらなる研究が、以下の出版物に報告されている: Micallef et al., Interleukin 18 induces the sequential activation of natural killer cells and cytotoxic T Lymphocytes to protect syngeneic mice from transplantation with Meth A sarcoma, Cancer Res. 57:4557-4563 (1997); Yoshida et al., Antitumor effect of human pancreatic cancer cells transduced with cytokine genes which activate Th1 helper T cells, Anticancer Res. 18:333-336, (1998); Osaki et al., IFN-g -inducing factor/IL-18 administration mediates IFN-g - and IL-12-independent antitumor effects, J. Immunol. 160:1742-1749 (1998); and Micallef et al., Aオgmentation of in vitro interleukin 10 production after in vivo administration of interleukin 18 is activated macrophage-dependent and is probably not involved in the antitumor effects of interleukin 18, Anticancer Res. 18(6A):4267-74 (1998)。
【0005】
CD4+T細胞は免疫応答全ての中心的制御要素である。それらは、Th1およびTh2という2個のサブセットに分かれる。各サブセットは、その異なるサイトカインを分泌する能力によって定義される。興味深いことは、分化の最も強力な誘発因子はサイトカインそれ自体である。本来の前駆体からのTh2細胞の発達はIL-4によって誘導される。IL-18の発見前には、IL-12が主要なTh1誘導サイトカインと考えらていた。IL-18もまたTh1誘導サイトカインであって、インターフェロン-γの産生を促進する上でIL-12よりも強力である。
Th1細胞はIL-2、インターフェロン-γおよびTNF-βを分泌する。インターフェロン-γ、シグネチャーTh1サイトカインは直接マクロファージに作用しその殺微生物および殺ファージ活性を促進する。その結果、活性化されたマクロファージは効果的に細胞内病原体および腫瘍細胞を破壊できる。Th2細胞は、B細胞が抗体産生細胞に発達するのを助けることによって作用するIL-4、IL-5、IL-6、IL-10およびIL-13を産生する。まとめると、Th1細胞は主として、細胞性免疫の原因であって、他方、Th2細胞は体液性免疫の原因である。
【0006】
IL−18、それをコードするヌクレオチド配列、および精製タンパク質の特定の物理化学的、化学的性質は公知である。
1996年1月17日に出版された株式会社林原生物化薬研究所 ("林原")の EP 0692536 A2には、免疫応答性細胞によるIFN-ガンマ産生を誘導するネズミタンパク質、さらに特定の物理化学的性質を有するとして特徴付けられるタンパク質および定義された部分アミノ酸配列を開示する。また、157個のaa配列、その2個の断片、該タンパク質をコードするDNA(471bp)、ハイブリドーマ、タンパク質精製法およびタンパク質を検出する方法も開示される。
【0007】
1996年5月22日に出版された林原の EP 0712931 A2、は157個のaaヒトタンパク質およびその類似体、該タンパク質をコードするDNA、形質転換体、該タンパク質を調製するプロセス、該タンパク質に対するモノクローナル抗体、ハイブリドーマ、該タンパク質精製法および該タンパク質を検出する方法を開示する。
1997年4月9日に出版された林原のEP 0767178 A1は、免疫担当細胞によるインターフェロンガンマ産生を誘導するN-末端付近に10個のaa配列を有するヒトタンパク質を開示する。また、該タンパク質を産生するプロセス、製薬剤としての該タンパク質、抗腫脹剤としての該タンパク質の使用、抗腫瘍剤、抗ウイルス剤、抗微生物剤、イムノパシー剤およびアトピー疾患の治療用にも開示される。
1997年7月10日に出版されたインサイト・ファーマシューティカル・インク(Incyte Pharmaceuticals, Inc.)のWO 97/24441は、IL-18前駆体に対応する193個のaaタンパク質およびコードするDNAを開示する。
【0008】
化学療法剤は当該分野で公知である。例えば、トポテカンを含むカンプトテシンカンプトテシンは、1991年4月2日に発行されたスミスクライン・ビーチャム・コーポレーション(SmithKline Beecham Corporation)の米国特許第 5,004,758号 ('758 特許)に開示される。トポテカンを誘導するカンプトテシンカンプトテシンは、また、Bruce A. Chabner および Dan L. Longoによって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia , 1996. pp. 463-484にも開示される。トポテカンは、第 9687番のモノグラフのもと、Merck Index, Twelfth Ediition, , 1996 Merck & Co., Inc.に開示される。ドキソルビシンを含むアントラサイクリン抗生物質は、Bruce A. Chabner および Dan L.Cancer によって編集されたChemotherapy and Biotherapy, second edition, Longo, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia , 1996. pp. 409-434に開示される。 ドキソルビシンは、第3495番モノグラフのもと、 The Merck Index, Twelfth Ediition, 1996 Merck & Co.に開示される。シクロホスファミドを含むアルキル化剤は、Bruce A. Chabner および Dan L.Cancer によって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 297-332に開示される。シクロホスファミドは、第2816番のモノグラフのもと、 The Merck Index, Twelfth Ediition, 1996 Merck & Co., Inc. に開示される。パクリタクセルを含む抗微小管剤は、Bruce A. Chabner および Dan L.Cancer によって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy,second edition, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 263-296に開示される。 パクリタクセルは、第7117番のモノグラフのもと、 The Merck Index, Twelfth Edition, 1996 Merck & Co.に開示される。他の化学療法剤は当業者には公知である。
【0009】
(発明の開示)
1の態様において、本発明は化学療法剤と混合された、配列全長にわたって配列番号:1または配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも70%同一性を有するポリペプチドを提供する。
もう一つの態様において、本発明は、好ましくはトポテカンのごときカンプトテシンカンプトテシン、ドキソルビシンのごときアントラサイクリン抗生物質、シクロホスファミドのごときアルキル化剤またはパクリタクセルのごとき抗微小管剤を含む化学療法剤と組み合わされた配列全長にわたって配列番号:1または配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドを提供する。より好ましくは、化学療法剤はトポイソメラーゼである。最も好ましくは、化学療法剤はトポテカンである。当該分野で公知の他の化学療法剤と該ポリペプチドの組み合わせもまた本発明に包含される。
さらにもう一つの態様において、本発明はIL-18のごときポリペプチド、化学療法剤、および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、化学療法剤とポリペプチドを混合し、次いで、得られた組成物を回収することを含む前記記載の組成物の製造方法を提供する。
【0010】
さらなる態様において、本発明は、癌阻害量のIL18のごときポリペプチドおよび化学療法剤を含む組成物の投与を含む哺乳動物における癌の予防および/または治療法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、癌阻害量のIL18のごときポリペプチドおよび化学療法剤および医薬上許容される担体を含む組成物の投与を含む哺乳動物における癌の予防および/または治療法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、かかる方法が該腫瘍細胞に苦しむ哺乳動物に、有効な腫瘍細胞増殖阻害量のかかる組成物を投与することを含む、IL-18のごときポリペプチドおよび化学療法剤を含む組成物に感受性の哺乳動物における腫瘍細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、かかる方法が該腫瘍細胞に苦しむ哺乳動物に、有効な腫瘍細胞増殖阻害量のかかる組成物を投与することを含む、IL-18のごときポリペプチドおよび化学療法剤および医薬上許容される担体を含む組成物に感受性の哺乳動物における腫瘍細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
【0011】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は一般に、IL-18のごときポテンシエーターおよび化学療法剤を含む組成物に関する。例えば、化学療法剤はトポテカンのごときカンプトテシン、ドキソルビシンのごときアントラサイクリン抗生物質、シクロホスファミドのごときアルキル化剤またはパクリタクセルのごとき抗微小管剤であってもよい。本発明はさらに、かかる組成物の製造方法、かかる組成物の癌の予防および/または治療のための使用ならびに腫瘍または細胞の増殖の阻害のための方法に関する。
以下の定義は本願において頻繁に使用される特定の用語および略語の理解を容易にするために提供される。
【0012】
"CPA"はシクロホスファミドを意味する;"CR"は完全後退を意味する;"ip"は腹腔内を意味する;"iv"は静脈内を意味する;"ILS"は増加した寿命を意味する;"LTR"は長期退縮を意味する;"MTD"は最大耐性用量を意味する;"PR"は部分後退を意味する;"q1D"は毎日1回投与を意味する;"q4D"は4日毎に1回投与を意味する;"q4Dx6"は4日毎に1回投与を6回繰り返すことを意味する;"q4Dx7"は4日毎に1回投与を7回繰り返すことを意味する;"qDx5"は5日間毎日1回投与することを意味する;"qDx21"は21日間毎日1回投与することを意味する;"qDx26"は26日間毎日1回投与することを意味する;"qDx30"は30日間毎日1回投与することを意味する;"sc"は皮下を意味する;"UID"は1日あたりの用量を意味する。
【0013】
当該分野で公知の“同一性”は、配列を比較することによって決定される2個以上のポリペプチド配列または2個以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当該分野で、“同一性”はまた、場合によっては、かかる配列間での合致によって決定されるポリペプチドまたはポリヌクレオチド間の配列関連性の程度を意味する。“同一性”および“類似性”は、Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991; and Carillo, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073 (1988)に記載の方法を含むがそれに限定されない公知の方法によって容易に算出できる。同一性を決定する好ましい方法は、試験される配列間の最大の合致を与えるように設計される。同一性および類似性を決定する方法は、公に利用できるコンピュータープログラムに集積されている。2個の配列間の同一性および類似性を決定する好ましいコンピュータープログラム方法は、GCG program package (Devereux, J., et al., Nucleic Acids Research 12(1): 387 (1984)), BLASTP, BLASTN, and FASTA (Atschul, S.F. et al., J. Molec. Biol. 215: 403-410 (1990). The BLAST X program is publicly available from NCBI and other sources (BLAST Manual, Altschul, S., et al., NCBI NLM NIH Bethesda, MD 20894; Altschul, S., et al., J. Mol. Biol. 215: 403-410 (1990)を含むがそれに限定されない。公知のスミス・ウォーターマン・アルゴリズム(Smith Waterman algorithm) もまた、同一性を決定するために使用される。
【0014】
“単離された”は天然状態から“人の手によって”改変されたことを意味する。“単離された”組成物または物質が天然に存在する場合、それは変化しているか、あるいはその本来の環境から除去されているか、あるいは両方である。例えば、生きている動物内においては天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは“単離されて”ないが、その天然状態の共存物質から分離された同一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、該用語が本明細書中に使用されるごとく“単離されて”いる。
【0015】
“ポリペプチド”は、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合によって互いに結合した2個以上のアミノ酸を含むいずれかのペプチドまたはタンパク質、すなわちペプチドイソステア(isostere)をいう。“ポリペプチド”は、通常、ペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーといわれる短鎖および一般にタンパク質といわれるより長い鎖の両者をいう。ポリペプチドは、20個の遺伝子コードのアミノ酸以外のアミノ酸を含んでよい。“ポリペプチド”は翻訳後プロセシングのごとき天然プロセスまたは当該分野で公知の化学修飾技術のいずれかによって修飾されるアミノ酸配列を含む。かかる修飾は基礎的教科書およびより詳しいモノグラフならびにおびただしい研究文献によく記載される。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル末端を含むポリペプチドのいずれの場所ででも起こる。同一型の修飾は、あるポリペプチド内のいくつかの部位で同一または種々の程度に存在してもよいことが認識されるであろう。また、あるポリペプチドは多くの型の修飾を含んでもよい。ポリペプチドはユヒキチネーチョン(ubiquitination)の結果、分岐鎖であってもよく、分岐鎖を有する、あるいは有さない環状であってもよい。環状、分岐鎖のおよび分岐した環状のポリペプチドは、翻訳後天然プロセスの結果であってもよく、あるいは合成方法によって製造されてもよい。修飾は、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム基の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫化、アルギニル化のごときタンパク質への転移-RNA媒介アミノ酸付加およびユビキチネーションを含む(例えば、PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES, 2nd Ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York, 1993; Wold, F., Post-translational Protein Modifications: Perspectives and Prospects, pgs. 1-12 in POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York, 1983; Seifter et al., "Analysis for protein modifications and nonprotein cofactors", Meth Enzymol (1990) 182:626-646 and Rattan et al., "Protein Synthesis: Post-translational Modifications and Aging", Ann NY Acad Sci (1992) 663:48-62を参照されたい)。
【0016】
“変異体”は参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいうが、本質的な性質は保持している。ポリヌクレオチドの典型的変異体はヌクレオチド配列においてもう一つの、参照ポリヌクレオチドと異なる。変異体のヌクレオチド配列の変化は、参照ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を改変してもよいし、しなくてもよい。ヌクレオチド変化は、後記記載のごとく、参照配列によってコードされるポリペプチド内にアミノ酸置換、付加、欠失、融合および切断を結果として生じうる。ポリペプチドの典型的変異体はアミノ酸配列においてもう一つの、参照ポリペプチドと異なる。一般に、差異は限定されるので、参照ポリペプチドおよび変異体の配列は全体に密接に類似しており、多くの部位で同一である。変異体および参照ポリペプチドはいずれかの組み合わせで1個以上の置換、付加、欠失によってアミノ酸配列が異なる。置換された、あるいは挿入されたアミノ酸残基は遺伝暗号によってコードされているものであっても、そうでなくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変異体は対立遺伝子変異体のごとき天然に起こるものでもよいし、あるいは天然に起こると知られていない変異体でもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの非-天然に起こる変異体は、突然変異誘発技術または直接合成によって製造できる。
【0017】
ポリペプチド配列比較の好ましいパラメーターは以下を含む:
1) アルゴリズム: Needleman and Wunsch, J. Mol Biol. 48: 443-453 (1970)
比較マトリクス: BLOSSUM62 from Hentikoff and Hentikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 89:10915-10919 (1992)
ギャップペナルティー: 12
ギャップ長さペナルティー: 4
これらパラメーターを有する有用なプログラムは“ギャップ”プログラムとしてGenetics Computer Group, Madison WIから公に入手できる。前記記載のパラメーターは(エンドギャップにペナルティーなしで)ペプチド比較のデフォルトパラメーターである。
【0018】
本発明のポリペプチド配列は配列番号:1または配列番号2の参照配列と同一であってよい、すなわち100%同一であってもよく、あるいは参出配列と比較してある数までのアミノ酸変化を含んでいるため同一性%が100%未満となってなってもよい。かかる置換は、少なくとも1個のアミノ酸欠失、保存的および非保存的置換を含む置換、または挿入よりなる群から選択され、ここに該置換は、参照ポリペプチド配列のアミノ-またはカルボキシ-末端位置に、あるいはそれらの末端位置間のいずれの位置に存在してもよく、参照配列のアミノ酸間において個々に、または参照配列内に1個以上の連続したグループとして散在してしていてもよい。ある%同一性に関するアミノ酸置換の数は、配列番号:1または配列番号:2の中のアミノ酸総数に個々の同一性パーセント値をかけて(100で割って)、次いで、配列番号1:または配列番号:2中のアミノ酸総数から上記の積を差し引くか、あるいは;
【表1】
Figure 0004283998
[式中、 na はアミノ酸置換の数であり、 xaは配列番号:1または配列番号:2中のアミノ酸総数であって y は例えば、70%なら0.70、80%なら0.80、85%なら0.85などであり、 xaとyと整数でない積は、xaから引き算される前に最も近い整数にまるめられる。]
によって決定される。
【0019】
“融合タンパク質”は2個の、しばしば関連性のない、融合遺伝子またはその断片によってコードされるタンパク質をいう。ある例では、EP-A-0 464は、免疫グロブリン分子の定常領域の種々の部分を別のヒトタンパク質またはその一部と共に含む融合タンパク質を開示する。多くの場合、融合タンパク質の一部として免疫グロブリンFc領域を使用することは治療および診断における使用に有利であり、例えば改良された薬理学的性質を結果として生じる[例えばEP-A 0232 262を参照]。一方で、ある用法においては、融合タンパク質が発現され、検出され、精製された後でFc部分を欠失できることが望ましいこともあろう。
【0020】
ポテンシエーター
一般にポテンシエーターは、細胞減少(cytoreductive)治療と共同して免疫応答を促進する。IL-18は、異なる型の化学療法剤と組み合わされた場合その免疫促進作用を維持する広範囲ポテンシエーターである。化学療法剤の特定のポテンシエーターは、特異的であって、5-フルオロウラシルと組み合わせたロイコボリンの使用あるいはシスプラチンまたはアルキル化剤のごときDNA損傷剤とトリアパザミンの使用のように、変調される薬剤の作用機序と関連する。
【0021】
IL-18ポリペプチド
ある態様において、本発明は、化学療法剤と組み合わせてIL-18ポリペプチドに関する。本発明の組成物を含むポリペプチドおよびカンプトテシン化合物のポリペプチド成分、その単離、同定および特定の生産技術はEP 0692536A2、 EP 0712931A2、 EP0767178A1および WO 97/2441に開示される。ポリペプチドは、それぞれ配列番号:1および配列番号:2の全長にわたって、配列番号:1(ヒトIL-18)および配列番号:2(ネズミIL-18)のアミノ酸配列と少なくとも70%同一性、好ましくは少なくとも80%同一性、より好ましくは少なくとも90%同一性、さらにより好ましくは少なくとも95%同一性、最も好ましくは少なくとも97-99%同一性を有するアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチドを含む。かかるポリペプチドはそれぞれ配列番号:1および配列番号:2のアミノ酸を含むものを含む。
【0022】
本発明のポリペプチドはインターフェロン-γ-誘導ポリペプチドである。それらは、T細胞および脾臓細胞によるインターフェロン-γ-産生の誘導およびNK細胞の死滅活性の促進および本来のCD4+細胞のTh1細胞への分化の促進を含む細胞性免疫の誘導において主要な役割を担う。これら性質は、本明細書中にて、"IL-18活性“または"IL-18ポリペプチド活性"または"IL-18の生物学的活性"といわれる。また、該IL-18ポリペプチドの抗原的および免疫学的活性特に、配列番号:1および配列番号:2のポリペプチドの抗原的および免疫原的活性もこれらの中に含まれる。好ましくは、本発明のポリペプチドは少なくとも1種のIL-18の生物学的活性を発揮する。
本発明のポリペプチドは、"成熟した"タンパク質の形態であってもよく、あるいは融合タンパク質のごときより大きなタンパク質の一部であってもよい。分泌またはリーダー配列を含む付加的アミノ酸配列、プロ-配列、複数ヒスチジン残基のごとき精製の目的の配列または組み換え生産の間の安定性のための付加的配列を含むことがしばしば有利である。
【0023】
本発明はまた、前記記載のポリペプチドの変異体、すなわち、ある残基が同様な性質を有するもう一つの残基によって置換される保存的アミノ酸置換によって参照体から変異したポリペプチドも含む。典型的なかかる置換は、Ala、Val、LeuおよびIleの中から;SerおよびThrの中から;酸性残基AspおよびGluの中から;AsnおよびGlnの中から;および塩基性残基LysおよびArgの中から;または芳香性残基PheおよびTyrである。数個、5-10、1-5、1-3、1-2または1個のアミノ酸がいずれかの組み合わせで置換、欠失あるいは付加される変異体が特に好ましい。
本発明のポリペプチドはいずれの適当な様式ででも調製できる。かかるポリペプチドは、単離された天然に存在するポリペプチド、組み換え的に生産されたポリペプチド、合成的に生産されたポリペプチドまたはこれら方法の組み合わせによって生産されたポリペプチドを含む。かかるポリペプチドを調製する手段は当該分野でよく理解されている。
【0024】
本発明の組み換えポリペプチドは、当該分野で公知のプロセスによって、発現系を含む遺伝的に作成される宿主細胞から調製できる。従って、さらなる態様において、本発明は、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む発現系、かかる発現系を用いて遺伝的に作成される宿主細胞および組み換え技術による本発明のポリペプチドの生産に関する。細胞-フリー翻訳系もまた、本発明のDNA構築物から由来するRNAを用いるかかるタンパク質の生産に用いられる。
適当な宿主の代表例は、ストレプトコッカス属(streptococci)、スタフィロコッカス属(staphylococci)イー・コリ(E.coli)、細菌細胞(Streptomyces )およびバチルス・サチルス(Bacillus subtilis cells)のごときストレプトコッキー(streptococci);酵母およびアスペルギルス(Aspergillus)細胞のごとき真菌細胞;ドロソフィラ(Drosophila )S2 およびスポドプテラ(Spodoptera )Sf9 細胞のごとき昆虫細胞; CHO、COS、 HeLa、 C127、 3T3、 BHK、HEK 293およびボウ(Bowe)黒色腫細胞のごとき動物細胞;および植物細胞を含む。
【0025】
非常に多種の発現系が使用できる、例えば、染色体、エピソームおよびウイルス由来の発現系、例えば、細菌プラスミド、バクテリオファージ、トランスポゾン、酵母エピソーム、挿入要素、酵母染色体要素、バキュロウイルス、SV40のごときパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、シュードラビエスウイルスおよびレトロウイルスのごときウイルス由来のベクター、ならびにコスミドおよびファージミドごときプラスミドおよびバクテリオファージ遺伝エレメント由来のもののごときそれらの組み合わせに由来するベクターが使用できる。発現系は、発現を制御ならびに発生させる制御領域を含んでもよい。一般に、宿主内でポリペプチドを産生するポリヌクレオチドを維持、増殖あるいは発現できるいずれの系またはベクターでも使用できる。適当なヌクレオチド配列はいずれの種類の公知のおよびルーチン的な技術、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY (1989)に発表されたものによっても発現系へ挿入できる。適当な分泌シグナルが所望のポリペプチドに組み込まれ、翻訳されたタンパク質を小胞体内腔、ペリプラズム空間または細胞外環境へ分泌させる。これらシグナルは、ポリペプチドにとって内因性であってもよく、異種シグナルであってもよい。
【0026】
本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む公知の方法によって組み換え細胞培養液から回収かつ精製できる。最も好ましくは、親和性クロマトグラフィーが精製に使用される。ポリペプチドが単離および/または精製の間に変性される場合は、タンパク質を再生させるための公知の技術が活性コンフォメーションを再生させるために使用される。
【0027】
化学療法剤
本発明はポテンシエーター、例えばIL-18と組み合わせていずれの種類の化学療法剤の使用をも意図する。化学療法剤の種類の例は、トポテカンのごときカンプトテシン、ドキソルビシンのごときアントラサイクリン抗生物質、シクロホスファミドのごときアルキル化剤およびパクリタクセルのごとき抗微小管剤である。より好ましくは、化学療法剤はトポイソメラーゼである。最も好ましくは、化学療法剤はトポテカンである。当業者に公知の他の化学療法剤もまた、本発明に含まれる。
当該分野で公知の化学療法剤の例はカンプトテシンである。トポテカンはカンプトテシンの例である。トポテカンを含むカンプトテシンは、1991年4月2日発行のスミス・クライン・ビーチャム・コーポレーション(SmithKline Beecham Corporation)の '758 特許に開示される。トポテカンを含むカンプトテシンは、また、Bruce A. Chabner およびDan L. Longo編集、 Cancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 463-484に開示される。 さらにトポテカンは第9687番モノグラフのもと、The Merck Index, Twelfth Edition, 1996 Merck & Co., Inc.に開示される。
【0028】
当該分野で公知の化学療法剤のもう一つの例はアントラサイクリン抗生物質である。ドキソルビシンおよびダウノルビシンはアントラサイクリン抗生物質の例である。これら薬剤は最近の臨床診療において最も広範に使用されるいくつかの抗新生生物剤である。最近、ドキソルビシンは固形腫瘍、特に乳癌およびリンパ腫の治療に主に使用される。Bruce A. Chabner および Dan L. Longoによって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 409-434を参照されたい。ドキソルビシンはさらに、第3495番モノグラフのもとThe Merck Index, Twelfth Edition, 1996 Merck & Co., Inc.に開示される。
アルキル化剤は当該分野で公知の化学療法剤のもう一つの例である。アルキル化剤の例はシクロホスファミドである。これら薬剤は化学療法、慣用的な組み合わせ投与規則および骨髄移植の高用量プロトコルの両者において広範に使用される。Bruce A. Chabner および Dan L. Longoによって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 297-332を参照されたい。シクロホスファミドはさらに 第2816番モノグラフのもとThe Merck Index, Twelfth Edition, 1996 Merck & Co., Inc.に開示される。
【0029】
抗微小管剤は当該分野で公知の化学療法剤のもう一つの種類である。抗微小管剤の例はタクサンパクリタクセル である。タクサンは広範囲の腫瘍タイプに効果的である。 Bruce A. Chabner および Dan L. Longoによって編集されたCancer Chemotherapy and Biotherapy, second edition , Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. pp. 263-296を参照されたい。 パクリタクセルはさらに 第7117番モノグラフのもとThe Merck Index, Twelfth Edition, 1996 Merck & Co., Inc.に開示される。
本発明は前記記載のIL-18ポリペプチドのごときポテンシエーターおよび当該分野で公知の化学療法剤、例えば、前記記載のものの組み合わせを提供する。
【0030】
さらなる態様において、本発明は前記記載の化学療法剤と混同された前記記載の治療的有効量のポテンシエーターを含む医薬組成物を提供する。医薬上許容される担体または賦形剤もまた、使用できる。使用される医薬上担体は例えば、固体または液体のいずれかであってもよい。固体担体の例は、乳糖、白陶土、スクロース、タルク、ゼラチン、カンテン、ペクチン、アラビアガム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含むがそれに限定されない。液体担体の例は、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノールシロップ、落花生油、オリーブ油およびその組み合わせを含むがそれに限定されない。同様に、担体または希釈剤は、単独またはロウを伴うモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリル、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルメタクリン酸などの当該分野で公知の時間遅延物質を含んでもよい。
【0031】
本発明はさらに、1個以上の本発明の前記記載の組成物の成分と詰め合わせた1個以上の容器を含む医薬上パックおよびキットに関する。ポリペプチドおよび化学療法剤の組み合わせが単独であるいは化学療法剤のごとき他の化合物と共に使用できる。
組成物は投与経路、例えば、全身性または経口経路に適合したものであるだろう。全身性投与の好ましい形態は注射を含み、典型的には静脈内注射による。皮下、筋肉内または腹腔内のごとき他の注射経路が使用できる。さらに、ポリペプチドおよび化学療法剤の組み合わせが腸のまたはカプセル化処方で処方できる場合、経口投与も可能である。全身投与の別の手段は、胆汁塩またはフシジン酸または他の界面活性剤のごとき浸透剤を使用する経粘膜または経皮投与を含む。これらの混合物の投与はまた、軟膏剤、パスタ剤、ゲル剤などの形態で局所的であってもよい。
【0032】
組成物の用量範囲は、ポテンシエーターおよび化学療法剤の選択、投与経路、処方の性質、患者の状態の性質および治療行為者の判断に依存する。しかしながら、組成物の適当な用量は、IL-18については、対象体重1kgあたり1ngないし1mgの範囲であり、化学療法剤については、個々の化学療法剤につき臨床上許容される用量の1/10ないし10倍の範囲である。しかしながら、必要とされる用量における広範な変動は、利用できる化合物の種類および種々の投与経路の異なる効果を考慮して予期される。例えば、経皮投与は、静脈内注射による投与よりも高用量を必要とすると予期されるであろう。これら用量レベルの変動は当該分野ではよく理解されているような、最適化のための標準経験的手順を使用して調整できる。
組成物の投与スケジュールは用量、ポテンシエーターおよび化学療法剤の選択、投与経路、処方の性質、患者の状態の性質、および治療行為者の判断に依存する。適当な投与スケジュールは、しかしながら、毎日1−3回投与ないし毎週1回投与である。しかしながら、組成物の投与スケジュールの広範な変動は、利用できる化合物の種類および種々の投与経路の異なる効果を考慮して予期される。例えば、経皮投与は、静脈内注射による投与よりも高用量を必要とすると予期されるであろう。これら組成物の投与スケジュールの変動は当該分野ではよく理解されているような、最適化のための標準経験的手順を使用して調整できる。
【0033】
限定するものではないが、本明細書中に引用される特許および特許出願を含む、すべての刊行物は、各々、個々の刊行物が、十分に開示されているならば、出典を明示することで、具体的かつ個別的に明細書中に組み込まれることを意図するとしても、その出典明示により本明細書の一部とする。
【0034】
(実施例)
前出の記載を使用して、当業者は本発明を最大に利用できると信じる。それゆえに、以下の実施例は、単に例示と解釈されるべきであり、本発明の範囲をいかようにも限定しない。
実施例I (A)- ルイス肺癌モデルにおける腫瘍増殖減少
実験プロトコル
進行した固形腫瘍モデル、非常に転移性のルイス肺癌におけるトポテカンおよびIL-18の組み合わせの活性を示す実験において、B6D2F1メスマウスに105個のルイス肺癌細胞を静脈内に接種して、7日目に14匹ずつのマウスの治療群にランダム化した。腫瘍が確立され肺で成長している場合、治療は7日目まで遅延された。各群の半数のマウスを16日目に死亡させ、肺腫瘍増殖に対する治療効果を測定し、残りのマウスは治療を続け、生存をモニターした(実施例I(B)を参照)。トポテカンは7日目に開始し32日目に終了して、腹腔内にq4Dx7で投与し、示された用量はmg/kgである。マウスIL-18はUIDで7日目から32日目まで腹腔内に投与し、示された用量はμg/マウスである。対照動物は3群あり、全てが17日目および30日目の間に死んだ。生存した動物は60日間モニターした(図1および2および表2参照)。
【0035】
結果
対照群において16日目に平均350mgの肺腫瘍を有する巨大な腫瘍荷重があった(図1および2参照)。肺における明確な肉眼で見える腫瘍数は>80個であった(図2参照)。
IL-18単独で、明瞭な用量応答なしで肺腫瘍重量および小結節総数を有意に減少させた。IL-18単独の効果は非常に小さく、サイトカインを受ける動物は平均生存時間が促進しなかった。MTDのトポテカン(q4D生活規則で15mg/kg)は>90%のマウス腫瘍成育を抑制したが、マウスはまだ、平均45個の肺腫瘍小結節を有していた。IL-18の添加は同様の強力な腫瘍増殖阻害を与えた。しかしながら、最適以下の用量(q4D生活規則で9mg/kg)のトポテカンとの組み合わせに関して明瞭な平均があった(図1および2参照)。
【0036】
実施例I (B)- ルイス肺癌モデルにおける生存
実験プロトコル
実施例1(A)のプロトコル参照。
結果
以下の表1に示されるように、進行した全身性ルイス肺癌を有するマウスにおけるトポテカンと組み合わせたIL-18の試行から得られた生存データは、腫瘍測定によって観察されたIL-18の活性を確認するものであった。予想されたように、単独で使用された場合は、IL-18は生存時間に対して効果はなかった。トポテカン単独では寿命をMTDで68%および0.6xMTDで63%延長した。0.5mg/kgのIL‐18+MTDのトポテカン(15mg/kg)は寿命を145%増加させ;0.5mg/kgのIL-18と組み合わせた最適以下の用量のトポテカン(9mg/kg)は寿命を82%増加させた。
【0037】
【表2】
Figure 0004283998
【0038】
トポテカンはq4Dx7で腹腔内に投与し、7日目に開始し、32日目に終了して、示された用量はmg/kgである。
ネズミIL-18はUIDで7日目から32日目まで腹腔内に投与し、示された用量はμg/kgマウスである。
【0039】
実施例 II(A) −ルイス肺癌モデルにおける腫瘍増殖減少
実験プロトコル
さらなる実験において、トポテカンとIL-18との組み合わせの活性を、進行した全身性ルイス肺癌モデルにおいて確認した。本実験はより高用量のIL-18の使用を含んだ。B6D2F1メスマウス(22-24gm)に105個のルイス肺癌細胞を静脈内に接種し、7日目に12-14匹ずつのマウスの治療群にランダム化し;各群の半数のマウスを14日目に死亡させて、腫瘍重量および小結節総数を含む肺腫瘍増殖に対する治療効果を決定した。残りのマウスの治療を続け、生存をモニターした。トポテカンを7、11、15、19、23および29日目にq4Dx6で腹腔内に投与した;示された用量レベルはmg/kgである。マウスIL-18は7日目から33日目までqDx26で腹腔内に投与した;示された用量レベルはμg/kgである。3つの対照群があり全てが14日目および28日目の間に死んだ(図3および4および表2参照)。
【0040】
結果
MTDのトポテカンは腫瘍重量および小結節総数を良好に減少させ、より低用量のトポテカンの場合には両パラメーターにおいて、より小さい効果があった。組み合わせは、トポテカン単独によって達成された腫瘍荷重以下に腫瘍荷重を減少させた。このことは、より低用量のIL-18の場合により大きな効果があった小結節総数よりもむしろ腫瘍重量における最良の証拠であった。このことにより、ルイス肺癌におけるこの組み合わせの最初の研究に見られる陽性結果が確認される(図3および4参照)。
【0041】
実施例 II(B)- ルイス肺癌モデルにおける生存
実験プロトコル
実施例II(A)参照。
結果
実験の半数生存を見る結果は以下の表2に要約される。MTDのトポテカンで、IL-18も投与されているマウスの生存時間が有意に長くなった。最適以下のトポテカン用量では、最高用量のIL-18の寿命延長の倍であった。
【0042】
【表3】
Figure 0004283998
【0043】
トポテカンはq4Dx6で、7、11、15、19、23および29日目腹腔内に投与し;示された用量はmg/kgである。
ネズミIL-18はqDx26で7日目から33目まで腹腔内に投与し、示された用量はμg/kgマウスである。
【0044】
実施例 III-MOPC-315 形質細胞腫
実験プロトコル
MOPC-315形質細胞腫は、多発性骨髄腫として知られるヒトの癌に類似している。該腫瘍は、抗体発現に関わるBリンパ球の成熟形態である形質細胞の悪性腫瘍である。MOPC-315は、同系BALB/cマウスにおいて巨大な大きさまで急速に増殖する。それは高度な転移性または侵襲性ではない。
IL-18は、確立された皮下MOPC-315形質細胞腫を有するマウスにおいて評価された。免疫治療効果を見る機会を増加するために、IL-18は有効な化学療法剤との組み合わせならびに単一治療で評価した。IL-18を0.3、1、3および10μg/マウスでIL-18を毎日腹腔内に投与し、トポテカンを9および15mg/kg、q4Dスケジュールで腹腔内に投与した。平均腫瘍容量が32ないし88mgの範囲であった場合、両薬剤を移植後11日目に開始した。対照腫瘍は1gに成育するまで17.2日かかった(図5-7参照)。
【0045】
結果
IL-18単独治療は、本実験において評価される用量において、確立した腫瘍の腫瘍増殖に対する最小限の効果のみを有した。腫瘍増殖は1.3-3.1日遅延された(図5参照)。トポテカン単独はそのMTDで7匹中1匹の完全後退を引き起こし、約12日間腫瘍増殖を遅延した。MTDのトポテカン+10、3または1μg/マウス/日でIL-18の組み合わせはトポテカン単独よりもかなり活性が高く、7匹中5匹のマウスにおいて完全後退が起こり、また長期の後退が起こった。マウス注目すべき事には、後退前に腫瘍はかなり巨大な大きさに増殖していた。また、治療の中止後腫瘍が再増殖し、さらなる治療なしで再び後退したこともかなり注目に値し、免疫-媒介応答を示唆した(図6参照)。
また、IL-18は、最適以下の用量のトポテカンと組み合わせた場合、促進されかつ予期されなかった結果を示した。9mg/kgのトポテカンは、後退を起こさず腫瘍増殖に対してほとんどまたは何の効果も有せず、4日の腫瘍増殖遅延を起こしただけてあった。高用量のIL-18は、7匹のマウスのうち5匹の完全後退およびマウス1匹のPRを引き起こした。このうち2匹は94日で長期後退があった(図7参照)。
【0046】
実施例 IV-MOPC-315 形質細胞腫
実験プロトコル
進行したMOPC-315形質細胞腫を有するマウスにおけるトポテカンと組み合わせたIL-18の活性は、より高用量のIL-18が使用された大規模実験において確認された。本実験において、トポテカンを10日目に開始してq4Dx6で投与し、IL-18は同じ日に開始してqDx30で与えた。両薬剤を腹腔内に投与し、活性を腫瘍測定によって評価した。
【0047】
結果
IL-18を最高用量10μg/マウス/日で投与した前実験において、腫瘍増殖に対するIL-18単独の効果はなかった。しかしながら、確認実験において、IL-18をより高用量、100および300μg/マウス/日で与え、最高用量では単独で6匹の内4匹の完全後退と共に遅延した腫瘍後退の促進に有効であった。より低用量のIL-18は図8に示すごとく有効ではなかった。
MTDのトポテカンでのトポテカンとIL-18の組み合わせの非常に有効な活性が確認された(図9参照)。トポテカン単独ではかなり有効であり、6匹中2匹の完全後退をおよび長引いた腫瘍増殖阻害を引き起こした。しかしながら、33日目のトポテカンの中止における再増殖は明らかであった。最高の3種用量のIL-18では、事実上治療されたマウス全てにおいて急速、完全かつ長引いた後退があった。単独で使用した場合には有効でなかった用量レベルのIL-18で、これらの反応が起こった(図9参照)。
最適以下の用量のトポテカンは、この進行した腫瘍に事実上効果はなかったが、一方、最高3種の用量のIL-18組み合わせではほとんど全ての動物に完全後退があった(図10参照)。
【0048】
実施例 V-MOPC-315 形質細胞腫 ( スケジュールおよび経路研究 )
実験プロトコル
化学療法剤と組み合わせたIL-18の評価は:(a)皮下に与えた場合、腫瘍モデルにおいてIL-18はどれだけ有効か、および(b)間欠スケジュールで与えた場合IL-18は活性かどうか、あるいは毎日の治療は必要かどうかを確認するまで繰り返した。腫瘍が容量約100mm3であった場合、進行したMOPC-315形質細胞腫モデルにおいてトポテカンを用いて再び実験をセットアップし、10日目に治療を開始した。q4D投与規則、MTDの15mg/kgでトポテカンを与え、q1Dまたはq4D投与規則で腹腔内または皮下のいずれかに広範な用量範囲でIL-18を与えた。本実験において、前研究よりも重篤な体重減少から明らかな毒性が組み合わせに関して見られたので、2つのコースのみを行った後にトポテカンを中止した。しかしながら、IL-18は続行した(図11-13参照)。
【0049】
結果
IL-18単独では、100μg/日用量レベル、q1Dスケジュールで活性であり、以前の実験の結果を確認した。腹腔内の方がより有効であったが、腹腔内および皮下経路の両方で活性が見られた(図11参照)。図13に示されたごとく、サイトカインを単独で使用した場合、1000または100μg/用量で間欠投与したIL-18は後退の促進において有効ではなかった。
トポテカンと組み合わせた毎日のIL-18の活性は再び確認され、IL-18が皮下投与された場合または腹腔内に投与された場合に同等の活性があった。いずれの経路によっても、10μg/日またはそれ以上が促進された効果を示すに必要であった(図12参照)。
間欠スケジュールにおけるIL-18の投与は、化学療法と組み合わせて有効であった。10または100μg/マウス/回はq4D投与規則において有効であり、同様にq1D投与規則においても有効であった(図13)。
【0050】
実施例 VI-B16 黒色腫
実験プロトコル
本実験において、IL-18を進行した同系腫瘍モデルにおいて単独および化学療法との組み合わせで評価した。進行した皮下B16F10黒色腫を有するネズミをIL-18単独でまたはシクロホスファミドまたはトポテカンいずれかと組み合わせで治療した。治療は移植後11日目に開始した。担体対照は平均生存時間20日であった。
【0051】
結果
IL-18治療単独では腫瘍増殖に対する効果はなく、生存時間に対して最小限の効果があったが(≦30%ILS)(図14参照)、形質細胞腫モデルでは単独で活性だと証明された高用量ではIL-18が試験されなかったことに注意すべきである。q7Dで与えられたMTDのシクロホスファミド、300mg/kgは生存を95%増加させ、14日の腫瘍増殖遅延を引き起こした(図15参照)。トポテカンはMTDで不活性であった(図16参照)。
MTDのシクロホスファミドとIL-18の組み合わせは、抗腫瘍活性対して最小限かつ用量依存性の効果を有した。シクロホスファミドと最低用量のIL18は寿命を110%延長し、さらに3日の腫瘍増殖遅延を引き起こした。より高用量のIL-18との組み合わせはシクロホスファミド単独と異ならなかった(図15参照)。
IL-18とMTDのトポテカンとの組み合わせは、B16F10の増殖の遅延または該転移性腫瘍モデルにおける寿命の延長においてトポテカン単独よりも有効というわけではない(図16参照)。B16F10黒色腫が最近の利用できる治療アプローチにわずかにしか反応しない活発な腫瘍モデルであるということに注意すべきである。
【0052】
実施例 VII-B16 黒色腫
実験プロトコル
B16黒色腫腫瘍モデルにおけるシクロホスファミドと組み合わせたIL-18の有効性を決定するために繰り返し実験を行った。B16F10サブライン(subline)を組織培養液から皮下に移植し、治療前に平均100mm3まで増殖させた。本実験において腫瘍増殖遅延があったので、14日目まではメジアン値100mm3に達しなかった。また、治療開始時に巨大な腫瘍を有する何匹かの動物の腫瘍の大きさに広い分散があった。
【0053】
結果
IL-18、シクロホスファミドまたは組み合わせのいずれにおいても後退はなかった。IL-18単独では約2日の最小限の腫瘍増殖遅延を引き起こした。MTDのシクロホスファミドは14日腫瘍増殖を遅延させ、IL-18の添加は本活性にあまり効果を有さなかった。組み合わせられた高用量のIL-18は、明らかに効果を減じたが、このことは単に治療開始時に本群において腫瘍がもっと大きかったという事実による。しかしながら、4日しか腫瘍増殖を遅延しなかった最適以下の用量のシクロホスファミド、180mg/kgは、組み合わせでは陽性の効果があり、治療開始時に巨大な腫瘍を有した組み合わせ群以外では約10および15日増殖遅延が延長された(図17-19参照)。
【0054】
実施例 VIII- マジソン 109 肺癌
実験プロトコル
マジソン109肺癌モデルにおけるパクリタクセルと組み合わせたIL-18の有効性を決定するために実験を行った。本腫瘍モデルは最もパクリタクセル-感受性の同系ネズミ腫瘍であるが、それにも関わらず、薬剤に対してわずかにしか反応しない。腫瘍を皮下に移植し、治療前にメジアン値126-326mm3まで増殖させた。治療開始時に巨大な腫瘍を有する何匹かの動物には腫瘍の大きさに広い分散があった。パクリタクセル(12、24、48mg/kg)をqDx5スケジュールで(9-13日目)静脈内に投与した。IL-18は、qDx21スケジュール、1、10および100μg/ネズミで皮下に投与した。
【0055】
結果
パクリタクセルは単独および組み合わせで48mg/kgで毒性であり、過剰な体重減少に基づけば24mg/kgでほとんど毒性であった。このパクリタクセル用量で、より高用量のIL-18の添加は早期の死という結果を生じた。IL-18単独では以前の実験のごとく、十分に耐えられるものであった(図20および表3参照)。
単独または組み合わせいずれの治療でも後退はなかった。パクリタクセル単独では最小限の腫瘍増殖遅延および最小限の生存延長を引き起こした。組み合わせで効能に主要な改善はなかったが、しかしながら、12mg/kg用量のパクリタクセルではより低用量のIL-18と組み合わせた場合に腫瘍増殖遅延の延長があった。低用量でのIL-18単独では、腫瘍増殖を遅延させないで寿命を77%延長した。この同様の寿命延長は、この用量のIL-18がパクリタクセルと組み合わされた場合も見られた(図20および表3参照)。
【0056】
【表4】
Figure 0004283998
【0057】
実施例 IX- 乳腺癌 16/c
実験プロトコル
16/c乳腺癌腫瘍モデルにおいてIL-18のみ、およびドキソルビシンと組み合わせての有効性を決定するために実験を行った。16/c系は、1:10ブライ(brei)で、皮下に移植し、治療開始前にメジアン値52−109mm3まで増殖させた。ドキソルビシンを12および19日目に7.2、12および20mg/kgで静脈内投与した。IL-18は12日目から開始してqDx21スケジュール、1、10および100μg/ネズミで皮下に投与した。本研究の最終目的は腫瘍増殖遅延および後退であった。
【0058】
結果
ドキソルビシンまたはIL-18単独または組み合わせのいずれでも後退はなかった。表4に示されるごとく、IL-18はドキソルビシンの毒性を著しく悪化させた。MTDのドキソルビシンは20mg/kgであった。この用量は1μgのIL-18と組み合わせた場合でさえ毒性であった。そのMTDの1/3、すなわち体重減少を引き起こさず、ほとんどまたは何の効能も有さないドキソルビシンの用量では、10または100 μgのIL-18と併用した場合に毒性があった。
【0059】
【表5】
Figure 0004283998
【0060】
毒性のため、抗腫瘍活性に関する組み合わせ効果は決定できなかった。ドキソルビシンは図21に示されるごとく用量依存性腫瘍増殖遅延を引き起こした。IL-18単独では、1週間未満の最小限の腫瘍増殖遅延を引き起こし、評価された100-倍用量範囲を超えた場合には明らかな用量応答はなかった(図22参照)。耐えられる組み合わせの唯一の用量である両薬剤の最低用量では、ドキソルビシンの抗腫瘍効果の促進はなかった(図23参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 IL-18単独およびトポテカンと組み合わせた場合の、進行した肺のルイス肺癌に対する効果を例示するグラフである。
【図2】 IL-18単独およびトポテカンと組み合わせた場合の、肺におけるルイス肺癌コロニーの数に対する効果を例示するグラフである。
【図3】 肺腫瘍小結節の数を減ずるにおいて、トポテカンと組み合わせたIL-18の効果を例示するグラフである(確認実験)。
【図4】 肺腫瘍増殖を減ずるにおいて、トポテカンと組み合わせたIL-18の効果を例示するグラフである(確認実験)。
【図5】 メスBAL/cネズミにおける進行した皮下移植MOPC-315プラスマ細胞腫の増殖に対する低用量IL-18の効果を例示するグラフである。
【図6】 進行したMOPC-315プラスマ細胞腫におけるMTDに対するIL-18とMTDのトポテカンの組み合わせ効果を例示するグラフである。
【図7】 進行したMOPC-315プラスマ細胞腫におけるIL-18と最適以下の用量のトポテカンの組み合わせ効果を例示するグラフである。
【図8】 進行した皮下MOPC-315プラスマ細胞腫における高用量のIL-18の効果を例示するグラフである。
【図9】 進行した皮下MOPC-315プラスマ細胞腫に対するIL-18とトポテカンを組み合わせる効果を例示するグラフである(確認実験)。
【図10】 進行した皮下MOPC-315プラスマ細胞腫に対するIL-18と最適以下の用量のトポテカンを組み合わせる効果を例示するグラフである。
【図11】 進行した皮下MOPC-315プラスマ細胞腫に対する単一薬剤として腹腔内または皮下投与された高用量のIL-18の効果を例示するグラフである。
【図12】 腹腔内または皮下にトポテカンと組み合わせて与えられた場合、皮下MOPC-315プラスマ細胞腫に対するIL-18の効果を例示するグラフである。
【図13】 進行した皮下MOPC-315プラスマ細胞腫に対する、トポテカンと組み合わせて間欠的に皮下に投与されたIL-18の効果を例示するグラフである。
【図14】 進行した皮下B16F10黒色腫の腫瘍増殖の阻害に対するIL-18の効果を例示するグラフである。
【図15】 進行した皮下B16F10黒色腫における、シクロホスファミドによって誘導される増殖遅延の延長に対するIL-18の効果を例示するグラフである。
【図16】 進行した皮下B16F10黒色腫を有するネズミおける、単独またはIL-18と組み合わせたトポテカンの効果を例示するグラフである。
【図17】 進行した皮下B16F10黒色腫の腫瘍増殖阻害に対する、高用量のIL-18単独の効果を例示するグラフである。
【図18】 進行した皮下B16F10黒色腫におけるMTDのシクロホスファミドと組み合わせてIL-18の効果を例示するグラフである(確認実験)。
【図19】 進行した皮下B16F10黒色腫における最適以下の用量のシクロホスファミドと組み合わせたIL-18の効果を例示するグラフである。
【図20】 進行した皮下マジソン肺癌におけるパクリタクセルと組み合わせたIL-18の効果を例示するグラフである。
【図21】 進行した乳腺癌16/cの増殖の用量-依存性遅延を起こす際のドキソルビシンの効果を例示するグラフである。
【図22】 進行した乳腺癌16/cの最小腫瘍増殖遅延を起こす際のIL-18の効果を例示するグラフである。
【図23】 進行した乳腺癌16/cにおけるドキソルビシンの活性に対するIL-18の効果を例示するグラフである。
【0061】
【配列表】
Figure 0004283998
Figure 0004283998
Figure 0004283998

Claims (3)

  1. 配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含み、トポテカンと合わせてなる、医薬組成物。
  2. 医薬上許容される担体をさらに含む、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 請求項1に記載の組成物の調製方法であって、
    (a)該ポリペプチドと、トポテカンを合わせ;
    (b)得られた組成物を回収する
    ことを含む、方法。
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