JP4283053B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルトの全周に亘って形成されたスケールをセンサで読み取り、その読み取った情報からベルトの実際のベルト速度を検出してその実際のベルト速度に応じてベルト速度を補正制御するようにした画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機やプリンタ等の画像形成装置は、市場からの要求にともない、フルカラーの画像を形成可能なものが多くなってきている。このようなカラー画像を形成可能な画像形成装置には、例えば複数の感光体を並べて配置すると共にその各感光体に対応させて異なる色のトナーで現像をする現像装置をそれぞれ設け、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、その単色のトナー画像をベルト状あるいはドラム状の中間転写体上に順次転写していくことによりフルカラーの合成カラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のものがある。
【0003】
このタンデム型の画像形成装置には、図13に示すように、一直線上にそれぞれ配置した各感光体91Y,91M,91C,91K上のトナー画像を、矢示A方向に回動するシート搬送ベルト93上に担持されて搬送されるシートP上に各転写装置92により順次転写していき、そのシートP上にフルカラーの画像を形成する直接転写方式のものと、図14に示すように、複数の各感光体91Y,91M,91C,91K上のトナー画像を矢示B方向に回動する中間転写ベルト94上に順次重ね合わせていくように転写していき、その中間転写ベルト94上の画像を2次転写装置95によりシートP上に一括転写する間接転写方式のものとがある。
【0004】
このようなタンデム型のカラー画像形成装置で、例えば図14に示したように中間転写ベルトを使用しているものでは、各感光体上に形成した異なる色のトナー画像を中間転写ベルト上に重ね合わせてカラー画像を形成するため、その各色の画像の重ね合わせ位置が互いにずれてしまうと、画像上において色ずれや微妙な色合いに変化が生じてしまうようになるので画像品質が低下してしまう。したがって、その各色のトナー画像の位置ずれ(色ずれ)は重要な問題となる。
そこで、従来の転写ベルトを使用したカラーの画像形成装置には、例えば特許文献1に記載されているように、転写ベルトの速度ムラを補正するようにしたものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−24507号公報(第3〜4頁、第1図)
【0006】
この特許文献1には、駆動ローラを1本含む5本の支持ローラ間に中間転写ベルト(転写ベルト)を回動可能に張架し、その中間転写ベルトの外周面に、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色のトナー画像を順次重ね合わせ状態に転写していくことによりフルカラーの画像を形成するカラー複写機が記載されている。
このカラー複写機の中間転写ベルトの内面には、微細且つ精密な目盛で形成したスケールを設けて、そのスケールを光学型の検出器(センサ)で読み取って中間転写ベルトの移動速度を正確に検知し、その検出した移動速度をフィードバック制御系によりフィードバック制御して中間転写ベルトを正確な移動速度になるように制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにベルト上に形成した目盛状のスケールをセンサで読み取り、その読み取った情報からベルトの速度を検出し、その検出結果をフィードバック制御してベルトを正確な速度になるように制御する構成の場合には、例えばセンサに異常が生じると、ベルトを駆動するモータが正常であったとしても、ベルトを正確に制御することができなくなってしまうという問題点があった。例えば、センサが破損したり、不良になってしまったとき、あるいはセンサの信号伝送用ハーネスが断線してセンサからの出力信号が送信できなくなってしまったとき等では、モータが正常であったとしても、ベルト速度を制御するシステムが正常に作動しなくなってしまうということがあった。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベルト速度を検出するためのセンサに異常が生じたとしても、ベルト速度を正確に制御することができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、多数の目盛からなるスケールが全周に亘って形成された回動するベルトと、上記スケールを読み取るセンサと、そのセンサが読み取った上記スケールの情報からベルトの実際のベルト速度を検出してその実際のベルト速度に応じてベルトのベルト速度を補正制御する制御装置とを備えた画像形成装置において、次の構成を特徴とするものである。
【0009】
上記スケールを上記ベルトの周方向に沿って平行に2本形成するとともに、上記センサを2個該2本の各スケールにそれぞれ対応させて上記ベルトの回動方向で同じ位置に設け、
上記2本のスケールは、それぞれ上記ベルトの回動方向の一箇所に継ぎ目を有し、その各継ぎ目の位置を上記ベルトの回動方向に互いにずらして配置し、
上記一方のスケールの継ぎ目を上記一方のセンサが検知するタイミングを、上記他方のセンサが上記他方のスケールの継ぎ目を検知してから一定時間後と予想し、該一定時間は上記2本のスケールの継ぎ目の上記ベルトの回動方向の位置のずれ量と該ベルトの速度とから算出される時間であり、
上記タイミングが上記予想したタイミングのときは、上記制御装置が予め設定している基本クロックで、上記ベルトを回動させるベルト駆動モータを駆動制御する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の基礎となる画像形成装置の中間転写ベルト付近をその中間転写ベルトの速度制御に関する制御系と共に示す概略構成図、図2は同じくその画像形成装置であるカラー複写機の一例を示す全体構成図、図3は同じくそのカラー複写機の中間転写ベルトの速度制御系を示すブロック図である。
この画像形成装置であるカラー複写機は、図1に示すように多数の目盛からなるスケール5が全周(図1では一部のみ図示している)に亘って形成された矢示C方向に回動するベルトである中間転写ベルト10と、スケール5を読み取る2つのセンサ6A,6B(同じものであり、以下特定しない場合には単にセンサ6と云う)と、そのセンサ6が読み取ったスケール5の情報から中間転写ベルト10の実際のベルト速度を検出して、その実際のベルト速度に応じて中間転写ベルト10のベルト速度を補正制御する制御装置70とを備えている。
なお、図1では、センサ6として同じものを2個を設けた場合の例について示したが、そのセンサ6は3個以上の複数個設けるようにしてもよい。
【0011】
このカラー複写機は、図2に示すように、中間転写ベルト10を使用したタンデム型の電子写真装置であり、給紙テーブル2上に複写装置本体1を載置している。その複写装置本体1の上にはスキャナ3を取り付けると共に、その上に原稿自動給送装置(ADF)4を取り付けている。
複写装置本体1内には、その略中央に無端ベルト状の中間転写ベルト10を有する中間転写装置20を設けており、その中間転写ベルト10は駆動ローラ9と2つの従動ローラ15,16の間に張架されて図2で時計回り方法に回動するようになっている。また、この中間転写ベルト10は、従動ローラ15の左方に設けられているクリーニング装置17により、その表面に画像転写後に残留する残留トナーが除去されるようになっている。
【0012】
その中間転写ベルト10の駆動ローラ9と従動ローラ15の間に架け渡された直線部分の上方には、その中間転写ベルト10の移動方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成部18を構成するドラム状の感光体40Y,40C,40M,40K(以下、特定しない場合には単に感光体40と呼ぶ)を、それぞれ図2で反時計回り方向に回転可能に設けている。そして、その各感光体上に形成された各画像(トナー画像)が、中間転写ベルト10上に直接重ね合わせ状態に順次転写されていくようになっている。
そのドラム状の感光体40の回りには、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64をそれぞれ設けている。そして、その感光体の上方に、露光装置21を設けている。
【0013】
一方、中間転写ベルト10の下側には、その中間転写ベルト10上の画像を記録材であるシートPに転写する転写部となる2次転写装置22を設けている。その2次転写装置22は、2つのローラ23,23間に無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡したものであり、その2次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して従動ローラ16に押し当たるようになっている。この、2次転写装置22は、2次転写ベルト24と中間転写ベルト10との間に送り込まれるシートPに、中間転写ベルト10上のトナー画像を一括転写する。
【0014】
その2次転写装置22のシート搬送方向下流側には、シートP上のトナー画像を定着する定着装置25があり、そこでは無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27が押し当てられている。
なお、2次転写装置22は、画像転写後のシートを定着装置25へ搬送する機能も果たす。また、この2次転写装置22は、転写ローラや非接触のチャージャを使用した転写装置であってもよい。
その2次転写装置22の下側には、シートの両面に画像を形成する際にシートを反転させるシート反転装置28を設けている。
【0015】
このカラー複写機は、カラーのコピーをとるときは、原稿自動給送装置4の原稿台30上に原稿をセットする。また、手動で原稿をセットする場合には、原稿自動給送装置4を開いてスキャナ3のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動給送装置4を閉じてそれを押える。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動給送装置4に原稿をセットしたときは、その原稿がコンタクトガラス32上に給送される。また、手動で原稿をコンタクトガラス32上にセットしたときは、直ちにスキャナ3が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行を開始する。そして、第1走行体33の光源から光が原稿に向けて照射され、その原稿面からの反射光が第2走行体34に向かうと共に、その光が第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入射して、原稿の内容が読み取られる。
【0016】
また、上述したスタートスイッチの押下により、中間転写ベルト10が回動を開始する。さらに、それと同時に各感光体40Y,40C,40M,40Kが回転を開始して、その各感光体上にイエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの各単色画像を形成する動作を開始する。そして、その各感光体上に形成された各色の画像は、図2で時計回り方向に回動する中間転写ベルト10上に重ね合わせ状態に順次転写されていき、そこにフルカラーの合成カラー画像が形成される。
一方、上述したスタートスイッチの押下により、給紙テーブル2内の選択された給紙段の給紙ローラ42が回転し、ペーパーバンク43の中の選択された1つの給紙カセット44からシートPが繰り出され、それが分離ローラ45により1枚に分離されて給紙路46に搬送される。
【0017】
そのシートPは、搬送ローラ47により複写機本体1内の給紙路48に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止する。
また、手差し給紙の場合には、手差しトレイ51上にセットされたシートPが給紙ローラ50の回転により繰り出され、それが分離ローラ52により1枚に分離されて手差し給紙路53に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止状態になる。
そのレジストローラ49は、中間転写ベルト10上の合成カラー画像に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、一旦停止状態にあったシートPを中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に送り込む。そして、そのシートP上に2次転写装置22によりカラー画像が転写される。
【0018】
その画像が転写されたシートPは、搬送装置としての機能も有する2次転写装置22により定着装置25へ搬送され、そこで熱と加圧力が加えられることにより転写画像が定着される。その後、そのシートPは、切換爪55により排出側に案内され、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出されてそこにスタックされる。
また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を形成したシートPを切換爪55によりシート反転装置28側に搬送し、そこで反転させて再び転写位置へ導き、今度は裏面に画像を形成した後に、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出する。
【0019】
このカラー複写機は、図1で説明したように、センサ6が読み取ったスケール5の情報から中間転写ベルト10の実際のベルト速度を検出してその実際のベルト速度に応じて中間転写ベルト10のベルト速度を補正制御する制御装置70を備えている。
その制御装置70は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュータを備えている。そして、この制御装置70には、図3に示すようにセンサ選択部75を有するモータ制御部73が設けられている。
【0020】
そのモータ制御部73のセンサ選択部75には、2個のセンサ6A,6Bがそれぞれ中間転写ベルト10上スケール5を検知して得た中間転写ベルト10のベルト速度情報となるセンサ信号が入力される。そして、その2つの入力されたセンサ信号のうち有効な信号が、センサ選択部75によって選択される。
例えば、センサ選択部75は、通常はセンサ6Aからの信号のみを選択するが、そのセンサ6Aからの信号が正常な状態で入力されなくなったときには、そのセンサ6Aが故障等により異常を生じたと判断し、選択するセンサ信号をセンサ6Bからのものに切り替える。
このように、モータ制御部73は、入力するセンサ信号を正常なものに切り替えるセンサ選択部75を有している。
【0021】
このカラー複写機では、最初にモータ制御部73が、中間転写ベルト10(図1参照)を基本となる基本速度(予め設定しておく)で回動させるように、ベルト駆動モータ7を駆動制御する。それにより、中間転写ベルト10が回動を開始し、それに伴って中間転写ベルト10上のスケール5が移動する。そのスケール5をセンサ6A,6Bで読み取り、その読み取り結果となるセンサ信号をセンサ選択部75で選択する。
ここで、モータ制御部73は、そのフィードバックされたセンサ信号から得たベルト速度(実際の速度)が基本速度と同じであるときは、そのままの基本速度を維持するようにベルト駆動モータ7の駆動を制御するが、フィードバックで得たベルト速度と基本速度とに補正を必要とする速度差があるときには、その速度差に応じてベルト駆動モータ7の回転数を制御してベルト速度を補正する。なお、このベルト速度補正に関する詳しい説明は後述する。
【0022】
次に、中間転写ベルト10の駆動系及びその中間転写ベルト10のベルト速度検出系について、図4及び図5をも参照して説明する。
図1に示したように、ベルト駆動モータ7の回転力は、中間転写ベルト10を回動可能に張架すると共にそのベルトを駆動する駆動ローラ9に伝達される。
このようにして、ベルト駆動モータ7は、駆動ローラ9を回転させることにより中間転写ベルト10を図1の矢示C方向に回動させるが、その間の回転力の伝達は直接であってもよいし、間にギヤを介したものであってもよい。
中間転写ベルト10は、例えば弗素系樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリイミド樹脂等で形成するベルトであり、そのベルトの全層や、その一部を弾性部材で形成するようにした弾性ベルトを使用したりする。
【0023】
その中間転写ベルト10には、感光体40Y,40C,40M,40Kの順に、そこに形成されている異なる色の単色画像(トナー像)が順次重ね合わせ状態に転写されていく。
なお、中間転写ベルト10の外面には、前述したスケール5を全周に亘って図4に示すように当間隔に形成しているが(図1には一部のみ図示)、そのスケール5のベルト幅方向の位置は、図4に示したように感光体の端部に対応する位置にしている。また、図1に示した2個のセンサ6A,6Bの配設位置は、中間転写ベルト10が直線状に張架された部分のベルト面のスケール5を検知できる位置であれば、いずれの場所であってもかまわない。
【0024】
そのセンサ6A,6B(前述したように、特定しない場合には単にセンサ6と云う)は同一のものであり、その一例を図5に示すように、例えば一対の発光素子6aと受光素子6bを備えた反射型光学センサであり、発光素子6aからスケール5に向けて照射した光の反射光を受光素子6bで受光し、その際にスケール5のスリット部5aとそれ以外の部分5bとで異なる反射光量を検出する。
すなわち、センサ6はスケール5のスリット部5aとそれ以外の部分5bとで異なる反射率の違いにより、HighとLowの2値の信号を出力する。
ここで、例えばセンサ6のタイプが、受光素子6bが光を受光するとHigh信号を出力するタイプのものだとすると、スケール5のスリット部5aの反射率がスリット以外の部分5bよりも高くなるように形成されていれば、センサ6から出力される信号は図5のtの範囲が、スリット部5aがセンサ6を通過している間の出力となる。したがって、中間転写ベルト10が回動するのに伴い、センサ6の検出範囲を通過するスリット部5aの有無により、センサ6の出力がHigh、Lowを図示のように繰り返す。
【0025】
したがって、その信号がLowからHighに変化した時点から次のLowからHighに変化するまでの時間Tを求めることにより、中間転写ベルト10の表面の移動速度(ベルト速度)を検出することができる。
なお、これはあくまで中間転写ベルト10のベルト速度を検出する方法の一例であり、中間転写ベルト10に形成したスケールを検知することによりそのベルト速度を検出することができるものであれば、そこに使用するセンサやスケールの種類はいずれのものであってもよいし、その検出方法もいずれの検出方法を用いてもよい。
【0026】
次に、中間転写ベルト10のベルト速度の制御について図6を参照して説明する。
図1に示した制御装置70が有するマイクロコンピュータは、所定のタイミングで図6に示す中間転写ベルトの速度補正処理をスタートさせ、以下説明するベルト速度補正方法を実行する。
まずステップ1で、ベルト駆動モータ7をONにして、それを目標速度である基本速度Vで回転させるようにし(図3のモータ制御部73が制御)、ステップ2へ進む。そこでは、ベルト駆動モータ7をOFFにする信号を入力しているか否かを判断し、OFF信号を入力していればステップ3へ進んでベルト駆動モータ7をOFFにして、この処理を終了する。
また、ステップ2でOFF信号を入力していなくてステップ4へ進んだときには、そこでフィードバックされるセンサ6からの信号を入力し、その情報から中間転写ベルト10の表面の実際の速度V′を検出する。そして、次のステップ5で、基本速度Vと実際の速度V′との速度比較を行う。
【0027】
次のステップ6では、その基本速度Vと実際の速度V′とが同じでないか(V≠V)を判断し、その基本速度Vと実際の速度V′が同じで、その間に速度差がなければ(許容できる速度差)、中間転写ベルト10は基本速度Vと同じ速度でベルト表面が回転していると判断できるので、そのまま基本速度Vで制御を継続してステップ2へ戻り、再びそのステップ2以降の判断及び処理を繰り返す。
また、ステップ6の判断で、基本速度Vと実際の速度V′とが同じでないときにはステップ7に進んで、そこで基本速度Vと中間転写ベルト10の実際の速度V′とのベルト表面の速度差V″を計算する。
そして、ステップ8で、その速度差V″がV″>0であるか否かを判断し、V″>0であれば(YESの判断)、基本速度Vよりも、中間転写ベルト10の実際の速度V′の方が遅いと判断できるので、基本速度Vに速度差V″を加えた速度Vになるように、ベルト駆動モータ7の回転数を制御し、その後ステップ2へ戻る。
【0028】
また、ステップ8の判断で速度差V″がV″>0でないときには、速度差V″はV″<0であって中間転写ベルト10の実際の速度V′のベルト表面速度が基本速度Vよりも速いと判断できるので、ステップ10へ進んで、そこで基本速度Vから速度差V″を差し引いた速度Vになるように、ベルト駆動モータ7の回転数を制御し、その後ステップ2へ戻る。
そして、そのステップ2以降の判断及び処理を繰返すことにより、中間転写ベルト10の表面の実際の速度V′が基本速度Vになるように補正制御する。そして、ステップ2でベルト駆動モータ7をOFFにする信号の入力を判断するとステップ3へ進んで、ベルト駆動モータ7をOFFにして、この処理を終了する。
【0029】
ところで、このカラー複写機は、図1及び図3等で説明したように、中間転写ベルト10上のスケール5を読み取るのに2つのセンサ6A,6Bを設けている。そして、その各センサが出力するセンサ信号のうち正常な側のセンサ信号を選択して、そのセンサ信号から得られる情報から中間転写ベルト10の実際のベルト速度を検出し、それに応じて中間転写ベルト10のベルト速度を、形成するカラー画像に色ずれが生じないように補正制御するようにしている。
したがって、その2つのセンサ6A,6Bのうち、いずれか一方が破損したり、不良になってしまったりしたとしても、中間転写ベルト10を正確なベルト速度に制御することができる。
【0030】
また、センサ6A,6Bのいずれか一方の信号伝送用ハーネスが断線してセンサからの出力信号を正常に送ることができなくなったときにも、他方の正常な側のセンサを使用して出力信号を制御装置70にフィードバックすることができるので、中間転写ベルト10をカラー画像に色ずれが生じない正確なベルト速度に制御することができる
このように、このカラー複写機によれば、2つのセンサ6A,6Bのうち、いずれか一方が故障したとしても、中間転写ベルト10のベルト速度の制御が不能になることがないので、画像形成動作が中断されることがない。したがって、ユーザのダウンタイムを防いで、使い易い装置にすることができる。
【0031】
図7は2本のスケールを設けると共にその各スケールに対応させて2個のセンサを設けた、この発明による画像形成装置の実施形態を説明するための図4と同様な平面図である。
なお、この実施形態による画像形成装置であるカラー複写機は、図1乃至図6で説明したカラー複写機に対し、中間転写ベルト10上に形成するスケールを2本(スケール5A,5B)とし、その各スケールに対応させて2個のセンサ6A,6Bを配置した点のみが異なるだけであり、その他の構成は全て同様であるので、カラー複写機全体(外観は図2と同様)の図示及び詳しい説明は省略する。
この実施形態では、上述したように2個のセンサ6A,6Bに対応させてスケール5A,5B(同じもの)を中間転写ベルト10の外面にそれぞれ設けている。
そのスケール5A,5Bは、図7に示すように中間転写ベルト10の回動方向に沿って、幅方向の端部にその幅方向に若干間隔を置いて平行に配置している。そして、そのスケール5Aを検知可能にする位置にセンサ6Aを、スケール5Bを検知可能にする位置にセンサ6Bをそれぞれ配置している。
【0032】
ところで、このように中間転写ベルト10上に形成するスケール5A,5Bは、各種のローラ類と接触する構成となるため、それが経時において破損や摩耗することが考えられる。また、画像形成に使用されるトナー等により汚れることも考えられる。したがって、このスケール5A,5Bは、それを清掃したり、メンテナンスしたりする必要がある。
しかしながら、このような清掃やメンテナンス作業を行うと、その間は装置全体を停止させなければならないので、その時間がユーザにとってダウンタイムとなってしまう。
【0033】
そこで、この実施形態によるカラー複写機では、上述したように2本のスケール5A,5Bと、それに対応させて2個のセンサ6A,6Bを設け、その各センサ6A,6Bがスケール5A,5Bを読み取って出力する各センサ信号を制御装置70が入力し、その制御装置70が中間転写ベルト10のベルト速度をカラー画像に色ずれが生じないように、正確に制御するようにしている。
したがって、2本のスケール5A,5Bのいずれか一方が破損や摩耗することにより異常が生じたり、トナー等により汚れることによって使用不能な状態になったとしても、他方の正常な側のスケールを使用して引き続き中間転写ベルト10のベルト速度を制御することができるので、装置全体を停止させずに画像形成動作を継続させることができるため、ユーザのダウンタイムを防いで使い易い装置にすることができる。
【0034】
図8は複数本のスケールの各継ぎ目の位置をベルトの回動方向に互いにずらして配置した画像形成装置の実施形態のベルト速度検出系を示す説明図である。
なお、この実施形態による画像形成装置であるカラー複写機は、図7で説明したカラー複写機に対し、中間転写ベルト10上に形成する2本のスケール5A,5Bの各継ぎ目12a,12bの位置を中間転写ベルト10の回動方向(矢示C方向)に互いにずらして配置し、その一方の継ぎ目12bを検知したタイミングから他方の継ぎ目12aの位置を予測するように制御装置70′(図1の制御装置70と同様の構成で、制御する内容のみが異なる)が制御する点のみが異なるだけであり、その他の構成は全て同様であるので、カラー複写機全体(外観は図2と同様)の図示及び詳しい説明は省略する。
【0035】
一般的に、中間転写ベルト等のベルトの周面に全周に亘って形成する多数の目盛からなるスケールは、その製造工程上エンドレスの筒状に形成することは困難である。したがって、そのスケールには、どうしても周方向の一箇所に継ぎ目が存在するようになる。
したがって、この実施の形態によるスケール5A,5Bも、周方向の一箇所にそれぞれ継ぎ目12a,12bが存在するが、その継ぎ目12a,12bの位置を、上述したように中間転写ベルト10の回動方向(矢示C方向)で互いにずらしている。
このような継ぎ目12a,12bの部分では、図8に示すようにスケール5A,5Bのスリット部5aはいずれも存在しないので、センサ6Aがスケール5Aの継ぎ目12aを検知したときのセンサ出力、及びセンサ6Bがスケール5Bの継ぎ目12bを検知したときのセンサ出力は、その継ぎ目12a,12b以外を検知したときのセンサ出力と、必ず異なるセンサ出力となる(スリット部5aを検知しない部分が長くなる)。
【0036】
そして、そのスケール5Aの継ぎ目12aとスリット5Bの継ぎ目12bは、中間転写ベルト10の回動方向である矢示C方向に互いにずらして配置してあり、センサ6A,6Bは矢示C方向で同じ位置に固定されているので、センサ6A,6Bが継ぎ目12a,12bをそれぞれ検知して上述した異なるセンサ出力を出力するタイミングは、当然時間的にずれるようになる。
すなわち、図8に示した位置関係に継ぎ目12a,12bを互いにずらして配置しているので、中間転写ベルト10が矢示C方向に回動すると、最初にセンサ6Bが継ぎ目12bを検知して通常と異なるセンサ出力を出力し、その後でセンサ6Aが継ぎ目12aを検知して通常と異なるセンサ出力を出力する。
したがって、この例ではセンサ6Bのセンサ出力の変化(継ぎ目12bを検知したときのセンサ出力)を検出した後、その一定時間後に他方のスケール5A側の継ぎ目12aがセンサ6Aによって検知されることが予測される。
【0037】
そこで、この実施の形態によるカラー複写機では、例えば遅れて継ぎ目12aが検知される側のスケール5Aを読み取った情報を制御装置70′にフィードバックして通常の中間転写ベルト10のベルト速度の制御を行い、その一方のスケール5Aの継ぎ目12aを一方のセンサ6Aが検知するタイミングを、他方のセンサ6Bが他方のスケール5Bの継ぎ目12bを検知してから一定時間後、すなわち継ぎ目12aと12bのずれ量(距離)と中間転写ベルト10のベルト速度とから算出されるセンサ6Bが継ぎ目12bを検知してからセンサ6Aが継ぎ目12aを検知するまでの一定時間後と予想する。
そして、その予想したタイミング(センサ6Aが継ぎ目12aを検知するタイミング)のときは、制御装置70′が、予め設定している基本クロックで、中間転写ベルト10を回動させるベルト駆動モータを駆動制御する。それにより、継ぎ目12aがセンサ6Aを通過する際も、中間転写ベルト10をスムーズに駆動制御することができる。
【0038】
図9は中間転写ベルト上に形成する2本のスケールの各継ぎ目の位置をベルトの回動方向に所定量ずらすようにした画像形成装置の実施形態を説明するための図8と同様な説明図である。
なお、この実施形態による画像形成装置であるカラー複写機は、図8で説明した実施形態のカラー複写機に対し、中間転写ベルト10上に形成する2本のスケール5A,5Bの各継ぎ目12a,12bのベルト回動方向に互いにずらす量を規制した点のみが異なるだけであり、その他の構成は全て同様であるので、カラー複写機全体(外観は図2と同様)の図示及び詳しい説明は省略する。
【0039】
この実施形態のカラー複写機は、2本のスケール5A,5Bの各継ぎ目12a,12bの中間転写ベルト10の回動方向(矢示C方向)に互いにずらす量Yを、スケール5Bの継ぎ目12bを挾んで互いに対向する各目盛となるスリット部5a,5a間の距離Xよりも大きくしている(Y>X)。
図8の実施形態で説明したように、中間転写ベルト10上に2本以上のスケールを、各継ぎ目の位置をベルト回動方向に互いにずらして配置するようにすれば、後でセンサにより検知される側の継ぎ目の位置は、先に検知される側の継ぎ目をセンサが検知したタイミングから予測が可能である。
【0040】
しかしながら、このように後で検知される側の継ぎ目の予測処理を可能にするためには、最初に一方のスケールの継ぎ目を検知した後に、他方のスケールの継ぎ目がセンサによる検知位置に達するようなタイミングにならなければならない。そうしなければ、最初に一方のスケールの継ぎ目を検知したときには、他方のスケールの継ぎ目が既にセンサによる検知位置を通過した後のタイミングになってしまうからである。この場合には、他方のスケールの継ぎ目の予測は、中間転写ベルトが1周して再び継ぎ目がセンサの位置に来るまで待たなければならないので、それだけ時間が無駄になる。
そこで、この実施形態では、上述したようなY>Xの関係にすることで、上述した無駄(ベルトの余分な1回動)が生じないようにしている。
【0041】
図10は中間転写ベルト上に形成する2本のスケールが一体に形成されている画像形成装置の実施形態を説明するための図7と同様な平面図である。
なお、この実施形態による画像形成装置であるカラー複写機は、図7で説明した実施形態のカラー複写機に対し、中間転写ベルト10上に形成する2本のスケール5A,5Bを一体に形成した点のみが異なるだけであり、その他の構成は全て同様であるので、カラー複写機全体(外観は図2と同様)の図示及び詳しい説明は省略する。
この実施形態のカラー複写機は、1つのスケール部材に、中間転写ベルト10の回動方向(矢示C方向)にそれぞれ多数のスリット部5aを等間隔に配置した2本(2列)のスケール5A,5Bを一体に形成している。このようにすれば、2本のスケール5A,5Bをそれぞれ別体で形成した場合に比べて、製造コストを低減することができる。
【0042】
また、そのスケール5A,5Bをそれぞれ別体で形成して、それを中間転写ベルト10のベルト面に貼着等により取り付けたときには、そのスケール5Aと5Bとに取付け時の誤差が生じやすいが、上述したように2本のスケール5A,5Bを一体で形成すれば、そのスケール5A,5B間の誤差が少なくなって、より高精度のスケールとなる。さらに、スケール5A,5Bをそれぞれ別体で形成した場合に比べて貼着工程が少なくて済むので、その分だけコストダウンが図れる。
なお、中間転写ベルト10のベルト面に設けるスケールは、上述した例の2本に限るものではなく、それを3本以上の複数本設けるようにしてもよい。その場合、3本以上の全てを一体に形成してもよいし、その中の少なくとも2本以上を一体に形成するだけであってもよい。
【0043】
図11はベルトの回動方向に互いにずらして配置した複数本のスケールを複数のセンサが読み取ってそれぞれ出力した各センサの出力値の差を基にしてベルト速度を補正制御するようにした画像形成装置の実施形態を説明するための図8と同様な説明図、図12は同じくその各センサが出力した出力値等を示す波形図である。
なお、この実施形態による画像形成装置であるカラー複写機は、図8で説明した実施形態のカラー複写機に対し、中間転写ベルト10の回動方向に互いにずらして配置した2本のスケール5A,5Bをセンサ6A,6Bが読み取ってそれぞれ出力した各センサ6A,6Bの出力値の差を基にして中間転写ベルト10のベルト速度を補正制御する点のみが異なるだけであり、その他の構成は全て同様であるので、カラー複写機全体(外観は図2と同様)の図示及び詳しい説明は省略する。
【0044】
この実施形態のカラー複写機は、2本のスケール5Aと5Bの目盛である各スリット部5aの互いの位置を、中間転写ベルト10のベルトの回動方向(矢示C方向)に所定量Lずつずらして配置してある。
そして、このカラー複写機は、2本のスケール5A,5Bをセンサ6A,6Bが読み取って、図12に示すようにそれぞれ出力した各センサ6A,6Bの出力値の差を演算し、その演算結果を基にして中間転写ベルト10のベルト速度を補正制御するベルト速度制御手段として機能する制御装置70″を設けている。
なお、この制御装置70″は、図1で説明した制御装置70と制御内容が異なるだけであり、構成は同じものである。
【0045】
図11には、センサ6AがHighレベルの信号を出力している間に、センサ6BがHighレベルの信号を出力するタイミングになるように、スケール5A,5Bを互いに中間転写ベルト10のベルトの回動方向に所定量ずらして配置した場合の例を示している。
ここで、スケール5Aの各スリット部5aのベルトの回動方向のスリット幅をC、スケール5Bの各スリット部5aのベルトの回動方向スリット幅をE(C=E)とし、そのスケール5A側のスリット部5aとスケール5B側のスリット部5aとのずれ量(所定量)をLとする。
【0046】
制御部70″(詳しくは図3で説明したモータ制御部に相当する制御部)は、中間転写ベルト10が図11の矢示C方向に回動しているときには、図12に示したセンサ6Aのパルス状の出力とセンサ6Bのパルス状の出力をそれぞれ順次入力する。そして、その2つのセンサ信号を比較演算し、図12に示したようにどちらのセンサ信号もHighレベル又はLowレベルにあるときのみ、出力演算結果としてHighレベルの出力信号を出力し、それ以外はLowレベルの出力信号を出力する。
そして、この演算結果により出力された細かなクロックのタイミング(パルス幅D)で、中間転写ベルト10のベルト速度をフィードバック制御する。
【0047】
このように、この実施の形態によれば、上記の演算した細かなクロックのタイミングに基づいて中間転写ベルト10を回動させるベルト駆動モータの駆動を制御する。したがって、上記クロックが細かくなる分だけベルト駆動モータの回転精度が良くなると共に、フィードバック感度も良くなる。それにより、ベルト速度制御に関して高精度の画像形成装置になる。
ところで、中間転写ベルト10上に形成するスケール5A,5Bは、それらを構成する多数のスリット部5aのベルト回動方向のスリット幅を小さくすればするほど細かなタイミングで中間転写ベルト10のベルト速度制御ができるため、高精度になる。
ところが、そのスリット幅を単純に小さくすると加工が難しくなるため、それにより製造コストが上昇する。また、場合によっては製造できなくなることもある。
【0048】
そこで、この実施の形態によるカラー複写機では、図11に示したように2本のスケール5A,5Bを互いに中間転写ベルト10のベルトの回動方向に所定量Lずらして配置し、そのスケール5Aをセンサ6Aが検知した出力とスケール5Bをセンサ6Bが検知した出力との出力値の差を演算し、それら2つのセンサ6A,6Bが出力したセンサ信号が共にHighレベルかLowレベルにあるときのみHighレベルの出力信号を出力するように演算し、その演算結果後のパルス(クロック)信号で中間転写ベルト10のベルト速度をフィードバック制御するようにしたので、各スリット部5aのスリット幅(目盛幅)を小さくしなくても、細かなタイミングでベルト速度制御ができる。
それにより、スケール5A,5Bの製造を容易に行うことができて、それを安価に製造することができながら、高い精度で中間転写ベルト10のベルト速度制御ができる。
【0049】
なお、図11に示した2本のスケール5A,5Bのスリット部5aを互いに所定量Lだけずらすずらし量は任意に設定可能であるが、そのずらし量は、各スリット部5aのベルトの回動方向のスリット幅(目盛幅)C(=E)の1/2にするとよい(L=C/2)。
このようにすると、ベルト速度をフィードバック制御する制御タイミングの基になるパルス信号(図12に出力演算結果として示しているパルス波形)が、最も細かなパルス信号になる。すなわち、出力演算結果の波形のDuty比が50%となる。それにより、簡潔なフィードバック制御でありながら、より高精度で誤差の少ないベルト速度制御を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による画像形成装置によれば、ベルトの全周に亘って、ベルトの回動方向の1箇所に継ぎ目を有する2本のスケールを継ぎ目の位置をベルトの回動方向にずらして形成し、その2本のスケールにそれぞれ対応する2個のセンサをベルトの回動方向で同じ位置に設けたので、その一方のスケールの継ぎ目を一方のセンサが検知するタイミングを、他方のセンサが他方のスケールの継ぎ目を検知してから一定時間後、すなわち各スケールの継ぎ目のずれ量(距離)とベルト速度とから算出される一方のセンサが一方の継ぎ目を検知してから他方センサが他方の継ぎ目を検知するまでの一定時間後と予想することができる。
そして、その予想したタイミングのときは、制御装置が、予め設定している基本クロックで、ベルトを回動させるベルト駆動モータを駆動制御するため、各継ぎ目が各センサを通過する際も、ベルトをスムーズに駆動制御することができる。
したがって、フルカラーの画像を形成したときに画像に色ズレや色合いの変化が生じないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の基礎となる画像形成装置の中間転写ベルト付近をその中間転写ベルトの速度制御に関する制御系と共に示す概略構成図である。
【図2】同じくその画像形成装置であるカラー複写機の一例を示す全体構成図である。
【図3】同じくそのカラー複写機の中間転写ベルトの速度制御系を示すブロック図である。
【図4】ベルト速度検出用のスケールが全周に亘って設けられた中間転写ベルトの一部を示す平面図である。
【図5】中間転写ベルトに設けたスケールを読み取るセンサとそのセンサが出力するセンサ信号を示す概略図である。
【図6】中間転写ベルトの速度補正処理を示すフロー図である。
【図7】 2本のスケールを設けると共にその各スケールに対応させて2個のセンサを設けた画像形成装置の実施形態を説明するための図4と同様な平面図である。
【図8】複数本のスケールの各継ぎ目の位置をベルトの回動方向に互いにずらして配置した画像形成装置の実施形態のベルト速度検出系を示す説明図である。
【図9】中間転写ベルト上に形成する2本のスケールの各継ぎ目の位置をベルトの回動方向に所定量ずらすようにした画像形成装置の実施形態を説明するための図8と同様な説明図である。
【図10】中間転写ベルト上に形成する2本のスケールが一体に形成されている画像形成装置の実施形態を説明するための図7と同様な平面図である。
【図11】ベルトの回動方向に互いにずらして配置した複数本のスケールを複数のセンサが読み取ってそれぞれ出力した各センサの出力値の差を基にしてベルト速度を補正制御するようにした画像形成装置の実施形態を説明するための図8と同様な説明図である。
【図12】同じくその各センサが出力した出力値等を示す波形図である。
【図13】従来の直接転写方式の画像形成装置の一例を画像形成部のみ示す構成図である。
【図14】従来の間接転写方式の画像形成装置の一例を画像形成部のみ示す構成図である。
【符号の説明】
5A,5B:スケール 6A,6B:センサ
10:中間転写ベルト 12a,12b:継ぎ目
70,70′,70″:制御装置

Claims (1)

  1. 多数の目盛からなるスケールが全周に亘って形成された回動するベルトと、前記スケールを読み取るセンサと、該センサが読み取った前記スケールの情報から前記ベルトの実際のベルト速度を検出してその実際のベルト速度に応じて前記ベルトのベルト速度を補正制御する制御装置とを備えた画像形成装置において、
    前記スケールを前記ベルトの回動方向に沿って平行に2本形成するとともに、前記センサを2個該2本の各スケールにそれぞれ対応させて前記ベルトの回動方向で同じ位置に設け、
    前記2本のスケールは、それぞれ前記ベルトの回動方向の一箇所に継ぎ目を有し、その各継ぎ目の位置を前記ベルトの回動方向に互いにずらして配置し、
    前記一方のスケールの継ぎ目を前記一方のセンサが検知するタイミングを、前記他方のセンサが前記他方のスケールの継ぎ目を検知してから一定時間後と予想し、該一定時間は前記2本のスケールの継ぎ目の前記ベルトの回動方向の位置のずれ量と該ベルトの速度とから算出される時間であり、
    前記タイミングが上記予想したタイミングのときは、前記制御装置が予め設定している基本クロックで、上記ベルトを回動させるベルト駆動モータを駆動制御することを特徴とする画像形成装置。
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