JP4282804B2 - アジュバント組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アジュバント組成物に関するものであり、詳しくは、高純度スクアランを使用した、不純物の少ないアジュバント組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、アジュバント組成物による関節炎等の発症が問題となり、流動パラフィンに代わって、スクアランがアジュバント組成物に使用されている。
しかし、市販の天然物由来のスクアランは、通常深海ザメの肝油等から採取されたものであり、不純物としてプリスタンを1,000〜2,000重量ppm程度含有している。プリスタンは、肌に対して刺激性を示すといわれており、化粧品等からは除去することが望まれている。また、アジュバント組成物は、注射により体内に投与することが多いため、不純物を可能な限り除去することが必要である。
このような事情から、プリスタン含量の特に少ないスクアランを供給することが望まれている。
【0003】
ここでプリスタンとは、分子式C19H40で示される炭化水素であって、サメ肝油などに含まれるほか、スクアレンを水素添加しスクアランとする際に、肝油成分のザメンが水素添加されることによっても生成する。
スクアレンやスクアランをアジュバント組成物に使用する例としては、特開昭63−10736号公報、特表平5−508385号公報等が挙げられ、これらにはいずれも乳化剤を用いて乳化したスクアランをアジュバントとして使用することが記載されているが、スクアラン中のプリスタンについては検討されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような事情に鑑み、プリスタンの量が少ないスクアランを使用したアジュバント組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的に沿って鋭意検討した結果、スクアランに特定の処理を施すことによって、効果的にプリスタンを除去し得ることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1は、プリスタンの量が10重量ppm以下であるスクアランを含有するアジュバント組成物に関するものである。
本発明の第2は、発明の第1において、(a)プリスタンの量が10重量 ppm以下のスクアラン、(b)乳化剤および(c)水性媒体の合計100重量%からなり、(a)スクアランおよび(b)乳化剤の含有量の合計が0.1〜50重量%であり、かつ(b)乳化剤の量が(a)スクアラン100重量部に対し0.1〜50重量部であるアジュバント組成物に関する。
本発明の第3は、発明の第2において、(a)スクアランおよび(b)乳化剤を含む油滴の直径が1,000nm以下であるアジュバント組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において使用するスクアランは、動物性の肝油、特に深海ザメの肝油に由来するスクアランである。
さらに、本発明のスクアランは、プリスタンの濃度が10重量ppm以下、好ましくは5重量ppm以下、さらに好ましくは実質上検出されない程度に高純度のスクアランである。このような高純度スクアランを使用することによって、不純物の少ないアジュバント組成物を得ることができる。
【0007】
本発明において用いるプリスタンの濃度が10重量ppm以下である高純度スクアランは、アイザメ、ユメザメ、ヘラツノザメ、カスミザメ等の深海ザメの動物性油脂であるサメ肝油から採取したスクアレンを水素添加した後、薄膜蒸留することによって得ることができる。
本発明の原料であるスクアレンは、サメ肝油を原料として任意の製法で製造することができるが、その採取方法の1例を次に説明する。
まず、サメの肝臓から採取した油脂から、遠心分離等によってサメ肝油を得る。サメ肝油を必要に応じてろ過した後、蒸留、例えば真空蒸留を行うことにより、低沸点成分、高沸点成分等を除去する。ここで得られた留分(以下「スクアレン留分」という)は、スクアレンを含む油状物質であり、スクアレンのほかに、エステル類、脂肪酸類等を含む。
得られたスクアレン留分をアルカリ処理してエステル類等をケン化した後、洗浄および脱水を行って、エステル類や脂肪酸類の少ないスクアレンを得る。
【0008】
次いで、上記スクアレンを水素添加してスクアランを得る。
スクアレンは、プリスタンに対応する不飽和炭化水素化合物を含むことがある。この不飽和炭化水素は、水素添加されるとプリスタンに変化する。したがって、スクアレンの段階で、すなわち水素添加を行う前にプリスタンを除去しても、水素添加により新規に生成する可能性があるので、水素添加を行った後に除去することが必要である。
水素添加において使用する触媒は、白金、ニッケル、チタン等の金属の単体および硫化物、塩化物等の化合物のいずれでもよい。それらを単に反応物質に懸濁させてもよいし、担体に担持させて用いてもよい。担体としては、アルミナ、シリカアルミナ、活性炭、マグネシア等の公知の触媒担体を使用することができる。また、担持触媒の形状は特に制限されず、ペレット状、粒状、球状、柱状等の押出物等のいずれでもよく、水素添加処理条件に応じて適宜選択することができる。
【0009】
スクアレンの水素添加処理条件は、従来公知の水素添加と同様であり、温度は常温〜300℃、好ましくは50〜300℃、水素圧力は常圧〜200kg/cm2G、好ましくは5〜150kg/cm2G とすることができる。また、接触処理形式としては、固定床、懸濁床、移動床、膨張床等の各種反応床を用いることができ、また、バッチ法および連続法のいずれの方式で処理してもよい。
また、水素添加の際には、反応に関与せず、スクアラン等との分離が容易な溶媒、例えばn−ヘキサン、イソオクタン等の飽和脂肪族炭化水素をスクアレンに加えてもよい。
スクアランの製造におけるスクアレンの純度は、約95重量%以上、好ましくは98重量%以上である。
【0010】
水素添加後、得られたスクアランから薄膜蒸留によってプリスタン等の不純物を除去して高純度スクアランを得る。
本発明において用いる薄膜蒸留とは、高真空下に薄い液膜を形成させつつ加熱してプリスタンを蒸発させ、スクアランとプリスタンとを分離して、スクアランを濃縮する精製法をいう。この薄膜蒸留によってプリスタンを除去し、蒸発せずに残ったスクアランを回収する。従って、この目的のために、薄膜蒸留装置、薄膜蒸発器、その他適宜の装置を用いることができる。
ここで、薄膜を形成する方法は特に限定されない。しかしながら、通常は遠心力を利用したり、またはワイパーやブレードなどにより剪断力を加えて、積極的に薄く形成する方法が好ましい。重力などによりスクアランを流下させる方法では、薄い膜を形成することが困難であるために好ましくない。形成される薄膜の厚みは特に限定されないが、通常は5mm以下、好ましくは3mm以下である。
薄膜蒸留は、スクアラン等が分解や変質を受けないような低温で処理することができ、しかも処理が迅速である点に特徴を有し、そのためスクアランが分解したり、反応したりする可能性が低い。
本発明においては、スクアランを薄膜蒸留で処理することにより、プリスタンの量を著しく低減することができるが、一般的な真空蒸留ではこのように除去することは困難である。また、多段精留塔を採用することも温度が高いために困難である。したがって、薄膜蒸留が最も有効な方法である。
本発明においては、薄膜蒸留によりプリスタンのみならず他の低分子不純物も除去することができる。したがって、スクアランからプリスタンを除去するのみならず、スクアランの純度を従来以上に向上させる効果も有する。
【0011】
薄膜蒸留の装置としては、ヒックマン型蒸留機、流下膜式蒸留機、ロータートレイ型蒸留機、ブラシ式分子蒸留機等を使用することができ、圧力0.1mmHg 以下、温度100〜200℃の条件で行うことが好ましい。
液滞留時間は特に制限されないが、通常は30分以内である。
【0012】
このようにして製造したスクアランは、プリスタンの量が10重量ppm 以下、好ましくは、5ppm以下であり、特に、実質上プリスタンが検出されないことが好ましい。プリスタンの量が10重量ppmを超えるときは、再度薄膜蒸留の工程を繰り返す等の方法により10重量ppm以下にしなければならない。
上記プリスタンの量は、ガスクロマトグラフィーを用いて、米国NF (National Formula)法による製品スクアランの純度の測定方法に準拠して測定することができる。
本発明の方法を用い、薄膜蒸留を行うことによって、きわめて簡便にかつ短時間にスクアランの純度を向上させることができる。
【0013】
本発明のアジュバント組成物とは、抗体産生や細胞の免疫強化のための助剤であり、特に免疫原と混合した場合に免疫応答を増加し、あるいは変更する物質である。
本発明において、高純度スクアラン以外の成分としては、アジュバント組成物に使用し得る公知の薬品を全て用いることができる。
スクアランを含有するアジュバント組成物は、一般に乳化剤を用いてスクアランの乳化を行い、水中油型(O/W)の乳化物として使用する。
【0014】
本発明のアジュバント組成物を乳化物とする場合には、水性媒体と乳化剤とを加えて乳化物を調製するが、水性媒体は、純水でもよく、また燐酸塩等で緩衝化した生理的食塩水(buffered saline)でもよい。アジュバント組成物は、一般に非経口投与を予定しているので、組成物と体内の生理的流体との間のイオン濃度の差により、投与後の膨張あるいは組成物の急速な吸収が起こることを防止するため、最終的な緩衝化溶液の張度、すなわち浸透度(osmolarity)が正常の生理的流体と本質的に同じになるように調合することが好ましい。正常の生理的条件と適合するpHを維持するため、生理的食塩水を緩衝化することも好ましい。また、ある場合には、組成物中の特定成分、例えばグリコぺプチド等の安定性を確保するために、pHを特定レベルに維持することが必要になる。
生理的に許容される緩衝液であれば、いずれも本発明で用いることができるが、リン酸塩緩衝液が好ましい。他の許容される緩衝液として、例えば酢酸塩、トリス、重炭酸塩、炭酸塩等をリン酸塩緩衝液の代替物として使用することができる。水性媒体のpHは6.0〜8.0である。
【0015】
本発明において用いる乳化剤の具体例としては以下のものが挙げられる。
(1)水溶性乳化剤、例えば高級脂肪酸(C10〜C22)のナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびアルカノール−アンモニウム塩、特にタローおよびココナツ油由来のナトリウムおよびカリウム石けん。
(2)分子構造中に約8〜22個の炭素原子を有するアルキル基と、スルホン酸および硫酸エステル基よりなる群から選ばれる基とを有する有機硫酸反応産物の水溶性塩によって代表されるアニオン系合成乳化剤。これらの例としては、タローまたはやし油から導かれるナトリウムもしくはカリウムアルキル硫酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウムもしくはカリウム塩;アルキルグリセリルエーテルスルホン酸ナトリウム;やし油脂肪酸モノグリセライドスルホン酸および硫酸のナトリウム塩;高級脂肪アルコール1モルとエチレンオキサイド約1〜6モルとの反応産物の硫酸エステルのナトリウムもしくはカリウム塩;アルキルフェノールエチレンオキサイドエーテルスルホン酸のナトリウムもしくはカリウム塩(エチレンオキサイドを1分子あたり1〜10単位有し、またアルキル基は8〜12個の炭素原子を有する);脂肪酸をイセチオン酸でエステル化し、次いで水酸化ナトリウムで中和して得られる反応産物;メチルタウリド(methyl tauride)の脂肪酸アミドのナトリウムもしくはカリウム塩;SO3でスルホン化したC10〜C24α−オレフィンのナトリウムおよびカリウム塩などが挙げられる。
(3)アルキレンオキサイドの縮合によって製造される非イオン系乳化剤。例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどである。
(4)アルキレンオキサイドと有機疎水性化合物との縮合によって製造される非イオン系合成乳化剤。代表的な疎水性化合物としては、プロピレンオキサイドとアルキルフェノールとの縮合物、プロピレンオキサイドとエチレンジアミンとの縮合物、炭素数8〜22の脂肪族アルコール、ならびに脂肪酸アミドが挙げられる。
(5)半極性を有するアミンオキサイド、ホスフィンオキサイド、スルホキシド等の非イオン系乳化剤。長鎖三級アミンオキサイドの具体例としては、ジメチルドデシルアミンオキサイドおよびビス−(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキサイドが挙げられる。ホスフィンオキサイドの具体例として、米国特許3,304,263号(1967年2月14日発行)に、ジメチルドデシルホスフィンオキサイドおよびジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)ホスフィンオキサイドが記載されている。
(6)式R1−SO−R2(式中、R1およびR2は置換または非置換アルキル基であり、R1は約10〜約28個の炭素原子を有し、R2は1〜3個の炭素原子を有する)に相当するものをはじめとする長鎖スルホキシド。これらのスルホキシドの具体例としては、ドデシルメチルスルホキシドおよび3−ヒドロキシトリデシルメチルスルホキシドが挙げられる。
(7)両性合成乳化剤、例えば3−ドデシルアミノプロピオン酸ナトリウムおよび3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム。
(8)双性イオン(zwitterionic)合成乳化剤、例えば3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)プロパン−1−スルホネートおよび3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロパン−1−スルホネート。
【0016】
さらに、以下の形式の乳化剤はいずれも本発明の組成物に用いることができる。
(a)脂肪酸、ロジン(rosin)酸およびトール油の石けん(すなわち、アルカリ塩)、
(b)アレーン(arene)スルホン酸アルキル、
(c)分枝鎖および直鎖の疎水性基の両方ならびに第一および第二サルフェート基を有する乳化剤をはじめとするアルキルサルフェート、
(d)疎水性基と親水性基の中間の結合を含有するサルフェートおよびスルホネート、例えば、脂肪酸アシル化メチルタウリド(fatty acylated methyl taurides)および硫酸化した脂肪酸モノグリセリド、
(e)ポリエチレングリコールの長鎖酸エステル、特にトール油エステル、
(f)アルキルフェノールのポリエチレングリコールエーテル、
(g)長鎖のアルコールおよびメルカプタンのポリエチレングリコールエーテル、および
(h)脂肪酸アシル(fatty acyl)ジエタノールアミド。
乳化剤は2種以上の方法により分類することができるので、上記分類の多くは前記の分類と重複する。
【0017】
生物学的状況に応じて特にデザインされ、かつその状況下で通常用いられる多数の乳化剤がある。例えば、多数の生物学的乳化剤が、シグマケミカル社 (Sigma Chemical Company)の生化学化合物および有機化合物に関するカタログ(1987 Catalog of Biochemical and Organic Compounds, p. 310〜316)に掲載されている。これらの乳化剤は4種の基本型、すなわち、アニオン系、カチオン系、双性イオン系、および非イオン系に分けられる。
(i)アニオン系乳化剤の例としては、アルギン酸、カプリル酸、コール酸、1−デカンスルホン酸、デオキシコール酸、1−ドデカンスルホン酸、N−ラウロイルサルコシンおよびタウロコール酸が挙げられる。
(ii)カチオン系乳化剤としては、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンザルコニウムクロライド、ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、メチルベンゼトニウムクロライドおよび4−ピコリンドデシルサルフェートが挙げられる。
(iii)双性イオン系乳化剤としては、3−〔(3−コールアミドプロピル)−ジメチルアンモニオ〕−1−プロパンスルホネート(通常CHAPSと略す)、3−〔(コールアミドプロピル)−ジメチルアンモニオ〕−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート(一般にCHAPSOと略す)、N−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネートおよびリソ(lyso)−α−ホスファチジルコリンが挙げられる。
(iv)非イオン系乳化剤の例としては、デカノイル−N−メチルグルカミド、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、n−ドデシルβ−D−グルコピラノシド、脂肪アルコールのエチレンオキサイド縮合物(例えば商品名:ルブロール(Lubrol))、脂肪酸(特にC12〜C20の脂肪酸)のポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エーテル(例えば商品名:ツィーン (Tween))およびソルビタン脂肪酸エーテル(例えば商品名:スパン(Span))が挙げられる。
【0018】
特に有用な乳化剤群は、ソルビタンベースの非イオン系乳化剤である。これらの乳化剤は、ソルビトールを脱水して1,4−ソルビタンを得た後、これを1当量以上の脂肪酸と反応させて製造する。脂肪酸置換部分をさらにエチレンオキサイドと反応させることにより、第2の乳化剤群を得ることができる。
まず、脂肪酸置換ソルビタン乳化剤は、1,4−ソルビタンと脂肪酸、例えばラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸もしくは類似の長鎖脂肪酸とを反応させて1,4−ソルビタンモノエステル、1,4−ソルビタンセスキエステルまたは1,4−ソルビタントリエステルを生成させて得られる。これらの乳化剤の通常使用するものの例としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエートおよびソルビタントリオレエートが挙げられる。これらの乳化剤としては、商品名:スパン(SPAN)、アーラセル(ARLACEL)などがある。これらの商標には、通常、モノ、ジおよびトリエステル置換ソルビタンの種類を識別する文字もしくは数字の表示を付加している。
【0019】
スパンおよびアーラセル乳化剤は親水性であり、一般に油に可溶もしくは分散可能である。これらはまた多くの有機溶媒に可溶である。水には一般に不溶であるが、分散は可能である。一般に、これらの乳化剤は1.8〜8.6の範囲の親水性−親油性バランス(HLB)を有する。このような乳化剤は、当該分野で公知の手段によって容易に製造することができ、あるいは例えばICIアメリカ社(ICI America's Inc., Wilmington, Delaware)から商品名:アトラス(ATLAS)として入手することができる。
【0020】
関連する乳化剤群(非イオン系乳化剤の第2の群)として、ポリオキシエチレンソルビタンモノエステルおよびポリオキシエチレンソルビタントリエステルが挙げられる。これらの物質は、1,4−ソルビタンモノエステルもしくはトリエステルに、エチレンオキサイドを付加して製造する。ポリオキシエチレンを付加することにより、親油性のソルビタンモノエステルもしくはトリエステル乳化剤は、一般に水に可溶もしくは分散可能で、かつ程度の差はあれ有機液体に可溶な親水性乳化剤に変化する。
これらの物質は商品名:ツィーン(TWEEN)として市販されており、水中油型のエマルションおよび分散液を製造する場合や、または油を可溶化し、無水軟膏(anhydrous ointments)を水溶性にしたり水洗可能にする場合などに有用である。
ツィーン乳化剤は、エマルションの安定性を高めるために、関連するソルビタンモノエステルもしくはトリエステル乳化剤と組み合わせてもよい。ツィーン乳化剤は、一般に、9.6〜16.7のHLB値を有する。
ツィーン乳化剤は多数の製造業者から市販されており、例えばICIアメリカ社から商品名:アトラス(ATLAS)として販売されている。
【0021】
単独で、もしくはスパン、アーラセルおよびツィーン乳化剤と共に使用し得る非イオン系乳化剤の第3の群は、エチレンオキサイドと長鎖脂肪酸との反応によって生成するポリオキシエチレン脂肪酸である。この型で最も入手が容易な乳化剤は商品名:ミルジ(MYRJ)として販売されているステアリン酸のポリオキシエチレン誘導体である。ミルジ乳化剤は、ツィーン乳化剤と同様、親水性であって水に可溶もしくは分散可能である。
ミルジ乳化剤は、エマルション形成に使用する際に、ツィーン乳化剤、またはツィーン/スパンもしくはアーラセル乳化剤混合物と混合することができる。
ミルジ乳化剤は当該分野において公知の方法により製造することができ、あるいはICIアメリカ社から市販品を入手することができる。
【0022】
ポリオキシエチレンベースの非イオン系乳化剤の第4の群は、ラウリル、アセチル、ステアリルおよびオレインアルコールから導かれるポリオキシエチレン脂肪酸エーテルである。これらの物質は、上記と同様に、脂肪アルコールへエチレンオキサイドを付加して製造する。これらの乳化剤の商品名はブリジ(BRIJ)である。ブリジ乳化剤は、ポリオキシエチレン部分の大きさによって親水性または親油性となる。これらの化合物の製造は当分野における公知の方法により実施することができるが、またICIアメリカ社等の業者から容易に入手することができる。
【0023】
本発明に用いられる可能性がある他の非イオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシプロピレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン含有蜜ろう誘導体、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪グリセリド、グリセリン脂肪酸エステル、または他のポリオキシエチレン酸アルコールもしくは炭素数12〜22の長鎖脂肪酸のエーテル誘導体が挙げられる。
【0024】
本発明のアジュバント組成物においては、HLB値が約7〜16の範囲にある非イオン系乳化剤を選ぶことが好ましい。上記の値は、ツィーン乳化剤等の単一の非イオン系乳化剤の使用によって得ることができるが、またソルビタンモノ、ジもしくはトリエステルベースの乳化剤;ソルビタンエステルポリオキシエチレン脂肪酸;ポリオキシエチレンラノリン由来の乳化剤と組み合わせたソルビタンエステル;高HLBポリオキシエチレン脂肪エーテル乳化剤と組み合わせたソルビタンエステル;またはポリエチレン脂肪エーテル乳化剤もしくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸などを併用した乳化剤混合物を使用することによっても得られる。
【0025】
本発明においてエマルションを安定化する乳化剤としては、単独の非イオン乳化剤、特にツィーン乳化剤を用いることが好ましい。前記乳化剤の中では、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートについて、ツィーン80もしくはポリソルベート80として知られるものが最も望ましい。
【0026】
本発明においては、必要に応じ2種以上の乳化剤を組み合わせて使用することができる。
本発明のアジュバント組成物は、前記スクアラン、乳化剤および水性媒体の合計100重量%からなり、前記スクアランと乳化剤の混合物を0.1〜50重量%、好ましくは0.3〜40重量%、さらに好ましくは0.5〜30重量%となるように調製することが好ましい。
また、乳化剤はスクアラン100重量部に対し0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜45重量部の範囲で使用する。
本発明のアジュバント組成物を乳化物として製造するには、任意の方法を用いることができる。例えば、ホモジナイザーによって乳化することができる。油滴の大きさは1,000nm以下であることが好ましく、さらに好ましくは750nm以下である。
【0027】
本発明のアジュバント組成物は、必要に応じ、上記成分のほかに、テルペノイド、植物油等を含むことができる。また、レシチン、グリコペプチド、グリセリド類、リン脂質、グリセリン等を含んでいてもよい。さらに必要に応じて、アルミニウム化合物を含有させてもよい。
本発明のアジュバント組成物は、そのまま使用する場合もあるが、一般的には、抗原と共に使用する。すなわち、いわゆるワクチンと併用し、もしくはワクチンの1成分として使用する。
【0028】
本発明において用いるワクチンとしては、不活性化された完全ワクチン、サブユニットワクチン、トキソイド等が挙げられる。また、採用するワクチンは、バクテリア、リケッチア、ウイルスなどの病原体に対する免疫を生じさせるために用いるものである。適当なヒト用ワクチンとしては、例えば、インフルエンザ、ポリオ、アルボウイルス感染症、腸チフスおよびパラチフス、エコルクラ (ekolcra)、ペスト、百日咳、発疹チフス、ロッキー山赤斑熱、B型インフルエンザ、多価の肺炎球菌多糖体、髄膜炎菌C群などに対する完全ワクチンおよびサブユニットワクチン、トキソイド、ならびに新しく開発されたヒト二倍体細胞狂犬病ワクチンおよび肝炎ワクチンが挙げられる。
【0029】
適当な獣医学用ワクチンとしては、例えば、ウマインフルエンザウイルス、ウマヘルペスウイルス、ウマ脳髄膜炎ウイルス、いぼウイルス、口蹄疫ウイルス、狂犬病、ネコ汎白血球減少症、ネコ鼻気管炎、ネコカリチウイルス、感染性ウシ鼻気管炎、3型パラインフルエンザ、ウシのウイルス性下痢、ウシアデノウイルス、仮性狂犬病、伝染性胃腸炎ウイルス、ブタパルボウイルス、イヌアデノウイルス、イヌジステンパーウイルスおよびイヌパラインフルエンザなどに対する完全ワクチンおよびサブユニットワクチン、ならびに腺疫、ブルセラ症、ビブリオ症、レプトスピラ症、クロストリジウム感染症、サルモネラ症、大腸菌症、アナプラスマ症、パスツレラ感染症、ヘモフィルス感染症、エリジペロスリックスなどに対する完全ワクチン、サブユニットワクチン、細菌ワクチンおよびトキソイドが挙げられる。
本発明においては、上記の完全ワクチン、サブユニットワクチンおよびトキソイドを、アジュバント組成物に配合して使用してもよいし、別途使用してもよい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
<高純度スクアラン製造例>
(1)分析方法
プリスタン量は、前記NF法に準拠して測定を行った。
今回ガスクロマトグラフィーの測定に使用した条件は、以下の通りである。
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
カラム:長さ2m×内径3mm
固定相担体:ユニポートHP(商品名)、80/100メッシュ
担持液相:SE−30(商品名)、3%担持
インジェクション温度:350℃
キャリアガス:ヘリウム、流量60ml/min
水素圧力:1.0kg/cm2
空気圧力:0.5kg/cm2
注入量:2.0μl
試料調整:試料2mlをノルマルヘキサン50mlに溶解する。
【0031】
(2)スクアランの製造
(工程1)
ヨーロッパから輸入した深海鮫肝油(スクアレン含有量:70.5重量%) 2,000gから、ステンレス製蒸留器によって軽質分および重質分を除き、175〜180℃(0.5mmHg)の主留分としてスクアレン留分1,380gを得た。
(工程2)
工程1で得たスクアレン留分をケン化処理した後、温水により洗浄した。
すなわち、攪拌機付容器にスクアレン留分100重量部と、40重量%の水酸化ナトリウム水溶液32重量部とを加え、85℃で5時間ケン化反応を行った後、油層部を50℃の温水で5回洗浄して油層部がアルカリ性を示さなくなったことを確認した。得られたスクアレンを加温減圧下で溶存水を除去して水素添加に用いた。その性状は以下の通りである。
スクアレン純度: 99.0重量%
プリスタン量: 150重量ppm
(工程3)
工程2で得たスクアレン10重量部をn−ヘキサン90重量部に溶解して、水素添加原料を調製した。
ニッケル系担持型触媒10gを充填した内径1.2cm、長さ10cmのチューブ型反応器を用い、スクアレンのn−ヘキサン溶液と水素ガスを反応器に通して水素添加反応を行い、スクアラン溶液を得た。試料は、温度が200℃に安定してから30時間採取した。
水素添加条件は以下の通りである。
スクアレンのn−ヘキサン溶液流量:30ml/hr
水素ガス流量:2.5Nl/hr
反応温度:200℃
水素ガス圧力:60kg/cm2G
(工程4)
工程3で得たスクアランのn−ヘキサン溶液から、蒸発機を使用してn−ヘキサンを除去した。次いで、遠心型薄膜蒸留機を使用して、圧力0.03mmHg、温度150℃、フィード量15kg/hr の条件で軽質分を除去し高純度スクアランを得た。
得られた高純度スクアランの性状は以下の通りである。
スクアラン純度: 99.9重量%以上
プリスタン量: 検出されない
【0032】
<アジュバント組成物>
(1)製造方法
本発明のアジュバント組成物を以下の工程によって製造した。
(1)アジュバント組成物に使用する各成分(水性緩衝液、前記製造例で得た高純度スクアランおよびその他の成分)をそれぞれ約37℃の温度に加熱する。
(2)上記各成分を混合して室温まで冷却し、室温で約15分間放置する。
(3)混合物を攪拌しながら乳化剤を添加する。得られた混合物をオートクレーブに入れ、音波処理を行い、無菌の均質な乳化物を生成させる。音波処理は氷浴中で5分間行い、その後、乳化物を氷上に15秒間放置する。この音波処理により、乳化粒子の平均径は220nmとなった。
以上の方法で製造した乳化物をアジュバント組成物とする。得られたアジュバント組成物の組成は以下の通りである。
アジュバントNo.1・・・高純度スクアラン 5%、レシチン 1%およびツィーン80 0.2%を含有するアジュバント組成物。
アジュバントNo.2・・・高純度スクアラン 5%、グリセリン 1%およびツィーン80 0.2%を含有するアジュバント組成物。
なお、上記アジュバント組成物の残部は、りん酸塩系の緩衝液である。
【0033】
(2)アジュバント組成物の性能評価
上記の方法により調製したアジュバント組成物と、1993フィジシャンズ デスク リファレンス第47版(“1993 Physician's Desk Reference”47ed.)の 第2578頁に記載されたワイス−アイエルスト(Wyeth-Ayerst)1993年型インフルエンザウイルス三価ワクチンとを混合した。
ワクチン中に存在する3種類の株、すなわちA/ペキン(Beijing)/32/92、A/テキサス/36/91およびB/パナマ/45/90の各赤血球凝集素1.5μgを、雌の7週齢CD−1マウス6匹ずつのグループに与えた。すなわち、各マウスに上記ワクチン0.2mlを筋肉内注射により投与した。接種後28日目に、マウスから採血し、その血清を、赤血球凝集反応阻害法(HIテスト)によりA/ペキン成分に対する抗体について分析した。各グループの6匹のマウスについて得られた幾何平均力価は下記の通りである。
アジュバントNo.1・・・・HI力価 2055
アジュバントNo.2・・・・HI力価 2126
【0034】
【発明の効果】
本発明のアジュバント組成物は、プリスタン含量10重量ppm以下の高純度スクアランを用いて製造され、スクアラン由来の不純物が少ないために、予期せぬ副作用を招くことはない。また、他の成分を配合する際にも、予期せぬ化学反応を懸念することなく混合することができる。
さらに、本発明の高純度スクアランは、プリスタンを除去する過程において他の不純物も除去されるので、純度が極めて高く、人体に対する安全性の点においてきわめて優れていると考えられる。したがって、本発明のアジュバント組成物は、通常のスクアランを使用したものよりもはるかに安全性が高い。
Claims (3)
- 深海ザメ肝油由来の純度98重量%以上のスクアレンを水素添加し、引き続き薄膜蒸留することにより製造される、 プリスタンの含有量が10重量ppm以下の高純度スクアランを含有するアジュバント組成物。
- (a)請求項1に記載の深海ザメ肝油由来のプリスタンの含有量が10重量ppm以下である高純度スクアラン、(b)乳化剤および(c)水性媒体の合計100重量%からなり、(a)スクアランおよび(b)乳化剤の含有量の合計が0.1〜50重量%であり、かつ(b)乳化剤の量が(a)スクアラン100重量部に対し0.1〜50重量部である、請求項1に記載のアジュバント組成物。
- 前記(a)スクアランおよび(b)乳化剤を含む油滴の直径が1,000nm以下である、請求項2に記載のアジュバント組成物。
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