JP4281846B1 - 切断装置、ブレーカ、接触器、および電気回路遮断器 - Google Patents

切断装置、ブレーカ、接触器、および電気回路遮断器 Download PDF

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Abstract

【課題】金属製の切断部を有するブレードを備えた切断装置において、切断後の通電用部材に電気が流れることを確実に阻止するができるようにする。
【解決手段】切断装置(10)のブレード(11)として、刃部を有する金属製の切断部(21)と、絶縁性の部材により構成されて刃部よりも進出方向の逆側部分を構成する絶縁部(22)とを備えたブレード(11)を用いる。そして、通電用部材(15)を切断する際に切断部(21)によって通電用部材(15)を切断してから絶縁部(22)が通電用部材(15)の切断面に接触するまでブレード(11)が進出するように、切断装置(10)を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気を流すための通電用部材を切断するための切断装置、その切断装置を用いたブレーカ、その切断装置を用いた接触器、およびその切断装置を用いた電気回路遮断器に関するものである。
従来より、電気を流すための通電用部材を切断するための切断装置が知られている。この種の切断装置は、例えば災害時に電源からの電力を遮断するために用いられる。
例えば、特許文献1には、この種の切断装置として、ブレードがセラミックスにより構成された電線切断装置が開示されている。この電線切断装置では、通電用部材である電線の切断箇所に接触するのが金属であれば、切断後の電線に電気が流れてしまうので、絶縁性のセラミックスがブレードに用いられている。しかし、この切断装置は、セラミックスの強度上、剛性の比較的高い電線の切断に用いることができないという問題がある。
このような問題を解決するものとして、特許文献2には、金属製のブレードに絶縁性コーティングが施されている切断装置が開示されている。この切断装置では、ブレードに加えて、切断対象の電線を設置する打台にも絶縁性コーティングが施されている。
特開昭63−216616号公報 特開2000−123695号公報
ところで、従来の切断装置では、通電用部材の切断時にブレードの刃部に大きな力が作用し、その刃部から絶縁性コーティングが剥がれてしまう場合があった。このため、絶縁性コーティングが剥がれた箇所において金属製のブレードが通電用部材と接触し、切断後の通電用部材に電気が流れることを阻止することができない場合があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属製の切断部を有するブレードを備えた切断装置において、切断後の通電用部材に電気が流れることを確実に阻止するができるようにすることにある。
第1の発明は、ブレード(11)を備え、該ブレード(11)又は該ブレード(11)に連結されたピストン(17)を収容する筒状ケース(16)内の圧力をガス発生剤の反応により発生した高圧ガスにより上昇させて上記ブレード(11)を所定の進出方向へ進出させることによって、上記ブレード(11)の刃部よりも該ブレード(11)の進出側に位置する、電気を流すための通電用部材(15)を該刃部によって切断する切断装置(10)を対象とする。そして、この切断装置(10)は、上記ブレード(11)が、上記刃部を有する金属製の切断部(21)と、絶縁性の部材により構成されて上記刃部よりも上記進出方向の逆側部分を構成する絶縁部(22)とを備え、通電用部材(15)を切断する際に上記切断部(21)によって該通電用部材(15)を切断してから上記絶縁部(22)が該通電用部材(15)の切断面に接触するまで、上記ブレード(11)が進出するように構成されている。
第1の発明では、絶縁部(22)が、ブレード(11)のうち刃部よりも進出方向の逆側部分を構成している。通電用部材(15)を切断する際には、切断部(21)が通電用部材(15)を切断する。そして、切断部(21)が通電用部材(15)を切断した後もブレード(11)は移動し続けて、最終的に絶縁部(22)が通電用部材(15)の切断面に接触する状態でブレード(11)は停止する。切断された通電用部材(15)の間は、切断部(21)に比べて作用する力が小さい絶縁部(22)により絶縁される。また、絶縁部(22)は、絶縁性の部材により構成され、コーティングのように剥がれるおそれがない。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ブレード(11)のうち、上記絶縁部(22)が上記切断部(21)の進出方向の逆側に設けられている。
第2の発明では、ブレード(11)において、絶縁部(22)が切断部(21)の進出方向の逆側に位置している。通電用部材(15)を切断する際には、切断された通電用部材(15)の間を切断部(21)が通過する。そして、切断された通電用部材(15)の間に絶縁部(22)が入った状態でブレード(11)が停止する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記筒状ケース(16)には、上記ブレード(11)が収容されると共に、進出前のブレード(11)の刃部よりも進出側に切断対象の通電用部材(15)を通す設置孔(26)が形成されている
第3の発明では、ブレード(11)が筒状ケース(16)に収容されている。筒状ケース(16)では、進出前のブレード(11)の刃部よりも進出側に、設置孔(26)が形成されている。設置孔(26)には、切断対象の通電用部材(15)が設置される。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記筒状ケース(16)が、上記設置孔(26)が形成された金属製で筒状のケース本体部(41)と、該ケース本体部(41)の内面のうち設置孔(26)の周囲を覆う絶縁性のケース絶縁部(42)とを備えている。
第4の発明では、金属製のケース本体部(41)の内面において設置孔(26)の周囲が、絶縁性のケース絶縁部(42)によって覆われている。このため、切断後の通電用部材(15)がケース本体部(41)に接触することが、ケース絶縁部(42)によって阻止される。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記ケース絶縁部(42)が、上記ケース本体部(41)の内面に沿うように設けられて、上記通電用部材(15)を挟み込む一対の固定部材(42a,42b)により構成されている。
第5の発明では、ケース絶縁部(42)が、通電用部材(15)を挟み込む一対の固定部材(42a,42b)により構成されている。つまり、ケース絶縁部(42)は、切断された通電用部材(15)が設置孔(26)の周囲に接触することを阻止するだけでなく、通電用部材(15)を固定する役割も兼ねている。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記切断部(21)が柱状に形成され、上記一対の固定部材(42a,42b)は、共に上記ブレード(11)を挿通可能な筒状に形成される一方、上記切断部(21)には、該切断部(21)の側面間に延びる貫通孔又は切り欠きにより構成されて通電用部材(15)が挿通される挿通部(36)が形成され、上記切断部(21)では、上記挿通部(36)の進出方向の逆側の周囲が刃部になり、上記切断部(21)の外周面が両方の固定部材(42a,42b)の内周面に対面するように、進出前のブレード(11)を設けるように構成されている。
第6の発明では、柱状の切断部(21)に、貫通孔又は切り欠きにより構成された挿通部(36)が形成されている。進出前のブレード(11)は、挿通部(36)に通電用部材(15)が挿通された状態で、さらに切断部(21)の外周面が両方の固定部材(42a,42b)の内周面に対面する状態になっている。この状態からブレード(11)を進出させると、挿通部(36)に挿通された通電用部材(15)が、挿通部(36)の進出方向の逆側の周囲の刃部によって切断される。ここで、切断部(21)の外周面が一対の固定部材(42a,42b)のうち手前側の固定部材(42a)の内周面にだけ対面する場合には、一対の固定部材(42a,42b)に設置誤差があれば、切断部(21)が進出側の固定部材(42a,42b)の端面に衝突するおそれがある。これに対して、この第6の発明では、ブレード(11)の進出前から、切断部(21)の外周面が進出側の固定部材(42b)の内周面にも対面している。このため、進出中の切断部(21)が進出側の固定部材(42b)の端面に衝突する事態が生じない。
第7の発明は、上記第3の発明において、上記設置孔(26)の周側面と通電用部材(15)との間に設けられる絶縁性の絶縁部材(46)を備えている。
第7の発明では、設置孔(26)の周側面と通電用部材(15)との間に、絶縁部材(46)が設けられる。このため、切断後の通電用部材(15)がケース本体部(41)に接触することが、絶縁部材(46)によって阻止される。
第8の発明は、上記第3の発明において、上記筒状ケース(16)が、上記設置孔(26)が形成された金属製で筒状のケース本体部(41)を備え、上記ケース本体部(41)、その内面における設置孔(26)の周囲、又は設置孔(26)の周側面が、絶縁性のコーティングで覆われている。
第8の発明では、ケース本体部(41)の内面における設置孔(26)の周囲、又は設置孔(26)の周側面が、絶縁性のコーティングで覆われている。このため、切断後の通電用部材(15)がケース本体部(41)に接触することが、絶縁性のコーティングによって阻止される。
第9の発明は、上記第3乃至第8の何れか1つの発明において、上記切断装置(10)が、上記筒状ケース(16)内における上記ブレード(11)の進出方向の逆側に形成されたガス発生室(24)の圧力をガス発生剤の反応により発生した高圧ガスにより上昇させることによって上記ブレード(11)を進出させるように構成される一方、上記絶縁部(22)は柱状に形成され、上記ブレード(11)の進出後に、上記絶縁部(22)の全周が上記筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触するように構成されている。
第9の発明では、ブレード(11)の進出後に、絶縁部(22)の全周が筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触する。このため、ガス発生室(24)で発生したガスが、筒状ケース(16)の内面と絶縁部(22)の外面の間を通って、通電用部材(15)の切断面の周囲に到達することが阻止される。
第10の発明は、上記9の発明において、上記絶縁部(22)が、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の全周において絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出するシール用突出部(44)とを備え、上記絶縁部(22)のシール用突出部(44)が、上記ブレード(11)の進出後に上記筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触する。
第10の発明では、絶縁部(22)が、柱状の絶縁部本体(43)の全周において絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出するシール用突出部(44)を備えている。ブレード(11)の進出後は、シール用突出部(44)が、筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触し、筒状ケース(16)の内面と絶縁部(22)の外面の間をガス発生室(24)で発生したガスが通ることを阻止する。
第11の発明は、上記第3乃至第9の何れか1つの発明において、上記絶縁部(22)が、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出して上記ブレード(11)の進出後に上記設置孔(26)に嵌り込んだ状態になる係止用突出部(45)とを備えている。
第11の発明では、絶縁部(22)が、絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出する係止用突出部(45)を備えている。係止用突出部(45)は、ブレード(11)の進出後に設置孔(26)に嵌り込んだ状態になる。このため、衝突したブレード(11)が反発したとしても、係止用突出部(45)が設置孔(26)の周側面に引っ掛かる。
第12の発明は、上記第3乃至第9の何れか1つの発明において、上記絶縁部(22)が、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出する突出部(44,45)とを備え、上記筒状ケース(16)には、進出前のブレード(11)の絶縁部(22)の突出部(44,45)が嵌り込むブレード保持部(27)が形成されている。
第12の発明では、絶縁部(22)において絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出する突出部(44,45)が、ブレード(11)の進出前に筒状ケース(16)のブレード保持部(27)に嵌り込む。このため、切断装置(10)が加振された場合であっても、突出部(44,45)がブレード保持部(27)に引っ掛かっているので、ブレード(11)が進出することが阻止される。
第13の発明は、上記第1乃至第12の何れか1つの発明において、上記ブレード(11)の進出側に配置されて、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)が嵌り込む刃止め部(32)を備えている。
第13の発明では、ブレード(11)の進出側に刃止め部(32)が配置されている。通電用部材(15)を切断後の切断部(21)は、刃止め部(32)に嵌り込む。このため、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)がほとんど反発しない。
第14の発明は、上記第13の発明において、上記刃止め部(32)には、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)の刃部の刃先が嵌り込む嵌合溝(33)が形成されている。
第14の発明では、刃止め部(32)に嵌合溝(33)が形成されている。通電用部材(15)を切断後の切断部(21)の刃部の刃先は、嵌合溝(33)に嵌り込む。このため、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)がほとんど反発しない。
第15の発明は、上記第14の発明において、上記刃止め部(32)が、上記切断部(21)よりも柔らかい材料により構成され、上記嵌合溝(33)は、断面形状がV字状に形成され、その壁面間の角度が上記切断部(21)の刃先角度よりも狭くなっている。
第15の発明では、V字状の嵌合溝(33)の壁面間の角度が、切断部(21)の刃先角度よりも狭くなっている。また、刃止め部(32)は、切断部(21)よりも柔らかい材料により構成されている。このため、切断部(21)が嵌合溝(33)に衝突する際に、嵌合溝(33)の壁面間の角度が広がって、切断部(21)の刃部の刃先が嵌合溝(33)に噛み込まれる。
第16の発明は、上記第14又は第15の発明において、上記切断部(21)が、円柱状に形成され、その先端の外周に刃部の刃先が形成され、上記刃止め部(32)では、上記嵌合溝(33)が上記切断部(21)の刃部の刃先に対応した円形に延びている。
第16の発明では、円柱状の切断部(21)の先端の外周に、刃部の刃先が円形に延びている。また、嵌合溝(33)が、切断部(21)の刃部の刃先に対応した円形に延びている。このため、切断部(21)が回転しても、切断部(21)の刃部の刃先は嵌合溝(33)に嵌り込む。
第17の発明は、上記第1の発明において、上記絶縁部(22)が、上記ブレード(11)のうち刃先部分の基端側に連続する両側面部分の少なくとも一方を構成する。
第17の発明では、ブレード(11)のうち刃先部分の基端側に連続する両側面部分の少なくとも一方が、絶縁性の材料から成る絶縁部(22)により構成されている。通電用部材(15)を切断する際には、切断部(21)が通電用部材(15)を切断する。そして、切断部(21)が通電用部材(15)を切断した後もブレード(11)は移動し続けて、最終的に絶縁部(22)が通電用部材(15)の切断箇所に接触する状態でブレード(11)は停止する。
第18の発明は、可動接触子(53)と固定接触子(52)とを有し、電源側端子(54)と負荷側端子(55)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(51)を備え、異常電流時に上記可動接触子(53)が上記固定接触子(52)から自動的に離れて、上記電源側端子(54)と上記負荷側端子(55)との間が通電不能になるように構成されたブレーカ(50)を対象とする。そして、このブレーカ(50)は、第1乃至第17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、上記切断装置(10)は、上記端子間部材(51)を切断可能な位置に設けられている。
第18の発明では、切断装置(10)が、端子間部材(51)を切断可能な位置に設けられている。このため、切断装置(10)によって、端子間部材(51)を切断して、電源側端子(54)と負荷側端子(55)との間を強制的に通電不能にすることが可能である。なお、切断装置(10)を作動させる手段は、ブレーカ(50)の一部であってもよいし、ブレーカ(50)の外部に設けられていてもよい。
第19の発明は、可動接触子(73)と固定接触子(68,69)とを有し、電源側端子(74)と負荷側端子(75)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(71)を備え、上記可動接触子(73)を移動させることによって上記電源側端子(74)と上記負荷側端子(75)との間の通電状態が制御される接触器(70)を対象とする。そして、この接触器(70)は、第1乃至第17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、上記切断装置(10)は、上記端子間部材(71)を切断可能な位置に設けられている。
第19の発明では、切断装置(10)が、端子間部材(71)を切断可能な位置に設けられている。このため、切断装置(10)によって端子間部材(71)を切断して、電源側端子(74)と負荷側端子(75)との間を強制的に通電不能にすることが可能である。なお、切断装置(10)を作動させる手段は、接触器(70)の一部であってもよいし、接触器(70)の外部に設けられていてもよい。
第20の発明は、電源側端子(94)に接続されたブレーカ(50)と、負荷側端子(95)に接続された接触器(70)と、上記ブレーカ(50)と上記接触器(70)とを接続するための通電用部材(15)により構成された接続用部材(92)とを備えた電気回路遮断器(90)を対象とする。そして、この電気回路遮断器(90)は、第1乃至第17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、上記切断装置(10)は、上記接続用部材(92)を切断可能な位置に設けられている。
第20の発明では、切断装置(10)が、接続用部材(92)を切断可能な位置に設けられている。このため、切断装置(10)によって接続用部材(92)を切断することによって、電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。なお、切断装置(10)を作動させる手段は、電気回路遮断器(90)の一部であってもよいし、電気回路遮断器(90)の外部に設けられていてもよい。
本発明では、切断部(21)に比べて作用する力が小さく、コーティングのように剥がれるおそれがない絶縁部(22)が、最終的に通電用部材(15)の切断面に接触するようにしている。このため、ブレード(11)の進出後に金属製の切断部(21)が通電用部材(15)の切断面に接触することがなく、切断後の通電用部材(15)に電気が流れることを確実に阻止することができる。
また、上記第3の発明では、ブレード(11)を収容する筒状ケース(16)に、切断対象の通電用部材(15)を設置するための設置孔(26)が形成されている。このため、切断対象の通電用部材(15)を設置孔(26)に通すだけで通電用部材(15)を所定の位置に容易に設置することができる。
また、上記第4乃至第8の各発明によれば、切断後の通電用部材(15)が金属製のケース本体部(41)に接触することが阻止されるようにしている。このため、切断された通電用部材(15)の間に金属製のケース本体部(41)を介して電気が流れることを阻止することができる。
また、上記第5の発明では、ケース絶縁部(42)が、切断された通電用部材(15)が設置孔(26)の周囲に接触することを阻止するだけでなく、通電用部材(15)を固定する役割も兼ねている。このため、通電用部材(15)を固定するための部材を別途に設ける必要がないので、切断装置(10)の構成を簡素化することができる。
また、上記第6の発明では、ブレード(11)の進出前から、切断部(21)の外周面が進出側の固定部材(42b)の内周面にも対面しているので、一対の固定部材(42a,42b)に設置誤差があっても、進出中の切断部(21)が進出側の固定部材(42b)に衝突する事態が生じない。従って、一対の固定部材(42a,42b)の設置誤差に拘わらず、絶縁部(22)が通電用部材(15)間を絶縁する所定の進出位置までブレード(11)を確実に進出させることができる。
また、上記第9の発明によれば、ガス発生室(24)で発生したガスが、筒状ケース(16)の内面と絶縁部(22)の外面の間を通って、通電用部材(15)の切断面の周囲に到達することが阻止される。ここで、ガス発生室(24)で発生したガスは、プラズマ化している場合がある。このため、そのガスが通電用部材(15)の切断面の周囲に到達すると、そのガスを介して通電用部材(15)と筒状ケース(16)との間に電気が流れるおそれがある。また、ガス発生室(24)では、ガス発生剤の反応に伴って導電性の生成物が生成される場合がある。このため、ガス発生室(24)で発生したガスと共に導電性の生成物が通電用部材(15)の切断面の周囲に到達すると、その導電性の生成物を介して通電用部材(15)と筒状ケース(16)との間に電気が流れるおそれがある。これに対して、この第9の発明では、ガス発生室(24)で発生したガスが通電用部材(15)の切断面の周囲に到達することが阻止されるので、ガス発生室(24)で発生したガスや、ガス発生室(24)で生成される導電性の生成物によって、通電用部材(15)と筒状ケース(16)との間に電気が流れることを阻止することができる。
また、上記第11の発明では、係止用突出部(45)がブレード(11)の進出後に設置孔(26)に嵌り込んだ状態になるので、衝突したブレード(11)が反発したとしても、係止用突出部(45)が設置孔(26)の周側面に引っ掛かる。このため、ブレード(11)が大きく反発することが阻止される。ここで、仮にブレード(11)が大きく反発すると、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)が戻り、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)を介して電気が流れるおそれがある。この第11の発明では、ブレード(11)が大きく反発しないので、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)を介して電気が流れることを阻止することができる。
また、上記第12の発明では、進出前のブレード(11)の絶縁部(22)の突出部(44,45)が嵌り込むブレード保持部(27)が形成されているので、切断装置(10)が加振された場合であっても、ブレード(11)が保持される。従って、切断装置(10)が作動する前に、ブレード(11)が進出前の所定位置からずれることを阻止することができる。
また、上記第13の発明では、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)が刃止め部(32)に嵌り込むので、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)がほとんど反発しない。このため、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)を介して電気が流れることを阻止することができる。
また、上記第16の発明では、切断部(21)の刃部の刃先に対応した円形に嵌合溝(33)が延びているので、切断部(21)が回転しても、切断部(21)の刃部の刃先は嵌合溝(33)に嵌り込む。ここで、切断部(21)の刃先が真っ直ぐ延び、嵌合溝(33)も真っ直ぐ延びている場合には、切断部(21)の刃先の延伸方向と嵌合溝(33)の延伸方向とを一致させる必要がある。このため、切断部(21)や刃止め部(32)を取り付ける際に、回転方向の調節が必要となり、取付作業が繁雑になる。これに対して、この第16の発明では、切断部(21)が回転しても切断部(21)の刃部の刃先は嵌合溝(33)に嵌り込むので、切断部(21)や刃止め部(32)を取り付ける際に回転方向の調節が必要ない。従って、切断部(21)や刃止め部(32)の取付作業を容易化させることができる。
また、例えば切断装置(10)が自動車に設置される場合など、切断装置(10)が加振されることがある場合には、振動によって切断部(21)が回転するおそれがある。この第15の発明によれば、たとえ切断部(21)が回転したとても、切断部(21)が嵌合溝(33)に嵌り込む。従って、絶縁部(22)が通電用部材(15)間を絶縁する所定の進出位置までブレード(11)を確実に進出させることができる。
また、上記第18、第19の各発明では、切断装置(10)によって電源側端子(54,74)と負荷側端子(55,75)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。ここで、従来では、例えば可動接触子(53,73)と固定接触子(52,68,69)が溶着すると、異常電流が生じているにも拘わらず、電源側端子(54,74)と負荷側端子(55,75)の間が通電不能にならない場合がある。このような場合、負荷側の機器の故障を引き起こすおそれがある。これに対して、第18、第19の各発明では、例えば可動接触子(53,73)と固定接触子(52,68,69)が溶着した場合であっても、切断装置(10)によって電源側端子(54,74)と負荷側端子(55,75)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。従って、異常電流時における負荷側の機器の故障を確実に防止することができる。
また、上記第20の発明では、切断装置(10)によって、電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。ここで、従来では、例えばブレーカ(50)において可動接触子(53)と固定接触子(52)が溶着した場合や、接触器(70)において可動接触子(73)と固定接触子(68,69)が溶着した場合に、異常電流が生じているにも拘わらず、電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間が通電不能にならない場合がある。このような場合、負荷側の機器の故障を引き起すおそれがある。これに対して、第20の発明では、例えばブレーカ(50)や接触器(70)で溶着が生じた場合であっても、切断装置(10)によって電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間を通電不能にすることが可能である。従って、異常電流時における負荷側の機器の故障を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
本実施形態1は、本発明に係る切断装置(10)である。この切断装置(10)は、ガス発生剤の反応により発生した高圧ガスを用いてブレード(11)を進出させるように構成されている。この切断装置(10)は、高圧ガスを発生させるためのガス発生剤として火薬を用いるタイプのものである。
具体的に、本実施形態1の切断装置(10)は、図1に示すように、ブレード(11)と筒状部材(16)とピストン(17)と発火部(18)とを備えている。発火部(18)は雷管により構成されている。
筒状部材(16)は円筒状に形成されている。筒状部材(16)の外周面の上部には、ネジ溝が形成されている。筒状部材(16)の上部には、内周面にネジ溝が形成された蓋部材(19)が螺合されている。蓋部材(19)は、筒状部材(16)の上端を塞いでいる。蓋部材(19)の中心部には、発火部(18)が挿通されている。また、筒状部材(16)の内周面には、Oリング状のシール部材(23)が固定されている。
ピストン(17)は円柱状に形成されている。ピストン(17)はブレード(11)の基端に連結されている。ピストン(17)は、外周面がシール部材(23)に密着する状態でシール部材(23)の内側に挿通されている。筒状部材(16)内には、ピストン(17)に区画されることによって、火薬が充填される火薬室(24)が形成されている。火薬室(24)はガス発生室(24)を構成する。
ブレード(11)は、断面形状が基端側から刃先に向かうほど幅が細くなる形状に形成されている。ブレード(11)は、切断部(21)と絶縁部(22)とを備えている。切断部(21)は、金属製(例えば鋼製)の部材である。切断部(21)は、ブレード(11)のうち刃先部分とその刃先部分から基端まで延びる部分を構成している。一方、絶縁部(22)は、絶縁性の材料(例えばセラミックス)により構成されている。絶縁部(22)は、ブレード(11)のうち刃先部分の基端側に連続する両側面部分を構成している。
ブレード(11)では、切断部(21)が絶縁部(22)によって挟み込まれている。絶縁部(22)は例えば接着剤等で接着することによって切断部(21)に固定されている。この実施形態1では、絶縁部(22)がブレード(11)の一部になっている。なお、両側面部分のうち一方だけが絶縁部(22)により構成されていてもよい。
また、本実施形態1の切断装置(10)は、通電用部材(15)が設置される設置部(12)を備えている。設置部(12)はいわゆる打台である。設置部(12)は、例えば、表面に絶縁性コーティングが施された鋼製の材料により構成されている。設置部(12)は、図示しない連結部材により筒状部材(16)に連結され、ブレード(11)の刃先に対面する位置に配置されている。
なお、通電用部材(15)とは、電気機器(例えば、電動機、ブレーカ、接触器等)同士の間、又は電気機器の内部において、電気を流すための導電性の部材(例えば、電線)である。
設置部(12)では、ブレード(11)が当接する位置に嵌合溝(13)が形成されている。嵌合溝(13)は、いわゆるV溝である。嵌合溝(13)は、ブレード(11)の刃先部分全体が嵌り込む大きさに形成され、斜面の角度がブレード(11)の刃先部分の斜面と同じ角度に形成されている。嵌合溝(13)の深さは、ブレード(11)の刃先部分の高さよりも僅かに大きくなっている。
この切断装置(10)は、例えば工場などのケーブル電線(15)が設置部(12)に固定された状態で設置される。また、切断装置(10)は、発火部(18)が火災報知器や地震警報器などに接続された状態で設置される。火薬室(24)には火薬が充填される。発火部(18)には、火災報知器が火災を感知したときや、地震警報器が地震を感知したときに警告信号が入力される。警告信号が入力されると、発火部(18)は火薬を爆発させる。
火薬が爆発すると、爆発に伴って高圧ガスが発生することで、ブレード(11)には刃先側への推力が与えられる。ブレード(11)は、刃先側へ進出して、その刃先部分を構成する金属製の切断部(21)がケーブル電線(15)を瞬時に切断(破断)する。そして、ブレード(11)は、さらに進出し、図2に示すように、刃先部分の全体が設置部(12)の嵌合溝(13)に嵌り込んだ状態で停止する。この状態では、嵌合溝(13)の縁から側面部分を構成する絶縁部(22)が露出しており、絶縁部(22)がケーブル電線(15)の切断箇所に接触する。ケーブル電線(15)の切断の際には、最終的に絶縁部(22)がケーブル電線(15)の切断箇所に接触する。
−実施形態1の効果−
本実施形態1によれば、金属製の切断部(21)が通電用部材(15)を切断するようにしている。このため、剛性の高い通電用部材(15)を切断することが可能である。また、本実施形態1では、切断部(21)に比べて作用する力が小さく、コーティングのように剥がれるおそれがない絶縁部(22)が、最終的に通電用部材(15)の切断面に接触するようにしている。このため、ブレード(11)の進出後に金属製の切断部(21)が通電用部材(15)の切断面に接触することがなく、切断後の通電用部材(15)に電気が流れることを確実に阻止することができる。
本実施形態1では、刃先部分の全体が嵌り込む嵌合溝(13)を設置部(12)に設けることで、通電用部材(15)の切断において最終的に絶縁部(22)が通電用部材(15)に接触するようにしている。本実施形態1によれば、最終的に絶縁部(22)が通電用部材(15)に接触する構成が、設置部(12)に溝を形成するという比較的簡単な構成で実現されている。
−実施形態1の変形例1−
上記実施形態1について、図3に示すように、ブレード(11)の刃先部分のみを切断部(21)により構成してもよい。
−実施形態1の変形例2−
上記実施形態1について、設置部(12)を絶縁性の材料により構成してもよい。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。
本実施形態2は、実施形態1と同様に、本発明に係る切断装置(10)である。本実施形態2の切断装置(10)は、図4に示すように、ブレード(11)と筒状ケース(16)と刃止め部(32)と発火部(18)とを備えている。発火部(18)は雷管により構成されている。切断装置(10)は、筒状ケース(16)内におけるブレード(11)の基端側に形成されたガス発生室(24)のガス発生剤(火薬)の爆発により発生した高圧ガスを用いてブレード(11)を進出させるように構成されている。
なお、本実施形態2の説明において、切断装置(10)の一端側は図面の上側であり、切断装置(10)の他端側は図面の下側である。この点は、後述する変形例でも同じである。
ブレード(11)は、略円柱状に形成されている。ブレード(11)は、電線等の通電用部材(15)を切断する刃部を有する金属製の切断部(21)と、絶縁性の材料(例えば、ナイロン(登録商標)66等の樹脂)により構成された絶縁部(22)とを備えている。
切断部(21)は、円柱状に形成されている。切断部(21)の外径は、その軸方向に一定である。切断部(21)は、その先端面がすり鉢状に窪んでおり、その先端面の外周が全周に亘って刃部の刃先(35)になっている。切断部(21)には、その軸方向から見て、円形の刃先が形成されている。切断部(21)の基端面には、絶縁部(22)の凹部に嵌り込む凸部が形成されている。
絶縁部(22)は、切断部(21)の基端側に設けられている。絶縁部(22)は、円柱状の絶縁部本体(43)と、その絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出してシール用突出部(44)を構成するテーパー部(44)とを備えている。絶縁部本体(43)の外径は、その軸方向に一定であり、切断部(21)の外径と等しくなっている。絶縁部本体(43)の切断部(21)側の端面には、切断部(21)の凸部が嵌り込む凹部が形成されている。絶縁部本体(43)は、例えば接着剤等で切断部(21)の基端面に固定されている。絶縁部本体(43)の軸心は、切断部(21)の軸心と同心になっている。
テーパー部(44)は、絶縁部本体(43)の基端面の全周囲に設けられている。テーパー部(44)は、絶縁部本体(43)の基端面から、斜め外側に突出している。テーパー部(44)は、先端が尖っており、基端に向かうに従って、その厚みが厚くなっている。テーパー部(44)における先端の直径は、絶縁部本体(43)の外面の直径よりも大きくなっている。
筒状ケース(16)は、円筒状に形成されている。筒状ケース(16)の外径は、その軸方向に一定である。筒状ケース(16)は、切断対象の通電用部材(15)を通す設置孔(26)が形成された金属製のケース本体部(41)と、ケース本体部(41)の内面における設置孔(26)の周囲を覆う絶縁性のケース絶縁部(42)と、ケース本体部(41)の一端側を塞ぐ円盤状の蓋部材(19)とを備えている。ケース本体部(41)とケース絶縁部(42)とは別体になっている。また、蓋部材(19)には、発火部(18)が取り付けられている。
ケース本体部(41)は、一端側から順番に、蓋部材(19)が取り付けられる蓋取付部、ブレード(11)の大部分を収容するブレード収容部、設置孔(26)が形成された設置孔形成部、刃止め部(32)が取り付けられる刃止め取付部が形成されている。蓋取付部とブレード収容部の間には、蓋部材(19)の内面が当接する段差が形成されている。また、ブレード収容部と設置孔形成部の間には、ケース絶縁部(42)の一端面が当接する段差が形成されている。ケース本体部(41)では、ブレード収容部の内径が最も小さく、ブレード収容部以外は内径が等しくなっている。なお、蓋取付部の内周面には、蓋部材(19)の外周面のねじ溝が螺合されるねじ溝が形成されている(図示省略)。また、刃止め取付部の内周面には、刃止め部(32)の外周面のねじ溝が螺合されるねじ溝が形成されている(図示省略)。
ブレード収容部の一端側には、蓋取付部に向かって広がるテーパー面が形成されている。テーパー面は全周囲に形成されている。ケース本体部(41)では、テーパー面が形成されている部分が、進出前のブレード(11)の絶縁部(22)のテーパー部(44)が嵌り込むブレード保持部(27)を構成している。進出前のブレード(11)は、切断装置(10)がある程度加振されても、ブレード保持部(27)によって保持される。
ケース本体部(41)の設置孔形成部には、2つの設置孔(26)が形成されている。2つの設置孔(26)は、ケース本体部(41)の軸心に対して対象に、互いに対面するように形成されている。各設置孔(26)は円形の貫通孔である。切断対象の通電用部材(15)は、両方の設置孔(26)を挿通させることによって、筒状ケース(16)に設置される。
ケース絶縁部(42)は、通電用部材(15)を挟み込む一対の固定部材(42a,42b)により構成されている。2つの固定部材(42a,42b)は、共に円筒状に形成され、同じ形状で同じ大きさである。2つの固定部材(42a,42b)は、ケース本体部(41)の設置孔形成部の内側に嵌め込まれる。各固定部材(42a,42b)の外径は、設置孔形成部の内径と概ね等しくなっている。また、各固定部材(42a,42b)の内径は、ブレード収容部の内径と概ね等しくなっている。このため、筒状ケース(16)では、ケース本体部(41)のブレード収容部の内面と固定部材(42a,42b)の内面との間にほとんど段差ができない。
刃止め部(32)は、略円盤状に形成されている。刃止め部(32)は、切断部(21)よりも柔らかい材料(例えば、軟鉄)により構成されている。刃止め部(32)は、ケース本体部(41)の他端側を塞ぐように取り付けられている。刃止め部(32)の一端面の外周部分は、円筒状に突出し、その突出する部分の外周面に、刃止め取付部の内面のねじ溝に螺合されるねじ溝が形成されている(図示省略)。
刃止め部(32)には、円形に延びる嵌合溝(33)が形成されている。嵌合溝(33)は、断面形状がV字状に形成されている。嵌合溝(33)は、内壁面が底に向かって広がるテーパー面となって、外壁面が軸方向に径が一定の円筒面になっている。嵌合溝(33)の底の直径は、ブレード(11)の刃先の直径と等しくなっている。つまり、嵌合溝(33)は、切断部(21)の刃先に対応した円形に形成されている。また、嵌合溝(33)の壁面間の角度は、切断部(21)の刃先角度よりも狭くなっている。刃止め部(32)の中央には、貫通孔(34)が形成されている。
本実施形態2では、ブレード(11)の切断部(21)が嵌合溝(33)に衝突する際に、嵌合溝(33)の壁面間の角度が広がって、切断部(21)が嵌合溝(33)に噛み込まれる。このため、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)が反発することが阻止される。
ここで、切断装置(10)の組み立て方法について簡単に説明する。切断装置(10)を組み立てる際には、まず筒状ケース(16)の一端から、ブレード(11)が挿入される。ブレード(11)は、絶縁部(22)のテーパー部(44)がブレード保持部(27)に嵌り込む位置に挿入される。次に、2つの固定部材(42a,42b)が、ケース本体部(41)の他端から順番に挿入され、続いて刃止め部(32)が螺合される。次に、ブレード(11)の基端側に火薬を充填した後に、蓋部材(19)が螺合される。切断装置(10)では、火薬が充填された空間がガス発生室(24)になる。
本実施形態2の切断装置(10)では、2つの固定部材(42a,42b)の間を通るように、切断対象の通電用部材(15)が2つの設置孔(26)に挿通される。設置孔(26)に挿通されるのは、例えば長板状のケーブル電線(15)である(図9参照)。切断対象の通電用部材(15)は、2つの固定部材(42a,42b)によって挟み込まれて固定される。この状態で、発火部(18)が作動すると、ガス発生室(24)の火薬が爆発し、その爆発に伴って発生した高圧ガスの圧力がブレード(11)の基端面に作用して、ブレード(11)が刃先側に進出する。金属製の切断部(21)は、通電用部材(15)を瞬時に切断(破断)する。そして、ブレード(11)は、さらに進出し、図5に示すように、切断部(21)の刃部が嵌合溝(33)に嵌り込んだ状態で停止する。この状態では、絶縁部(22)の絶縁部本体(43)の外周面が通電用部材(15)の切断面に接触している。
なお、切断部(21)は、通電用部材(15)を切断した後に、刃止め部(32)に衝突する。切断部(21)が嵌合溝(33)に衝突する際には、嵌合溝(33)の壁面間の角度が広がって、切断部(21)が嵌合溝(33)に噛み込まれる。
また、ブレード(11)が進出する際には、絶縁部(22)のテーパー部(44)がケース本体部(41)の内面に押しつけられて内側に変形する。テーパー部(44)の外面は、ブレード(11)の進出中に亘って筒状ケース(16)の内面に密着し続ける。テーパー部(44)の外面は、ブレード(11)の進出後に、通電用部材(15)よりガス発生室(24)側の固定部材(42a)の内面に密着する。このため、ガス発生室(24)で発生したガスが、筒状ケース(16)の内面と絶縁部(22)の外面の間を通って、通電用部材(15)の切断面の周囲に到達することが阻止される。
−実施形態2の効果−
本実施形態2では、切断部(21)に比べて作用する力が小さく、コーティングのように剥がれるおそれがない絶縁部(22)が、最終的に通電用部材(15)の切断面に接触するようにしている。このため、ブレード(11)の進出後に金属製の切断部(21)が通電用部材(15)の切断面に接触することがなく、切断後の通電用部材(15)に電気が流れることを確実に阻止することができる。
また、本実施形態2では、ブレード(11)を収容する筒状ケース(16)に、切断対象の通電用部材(15)を設置するための設置孔(26)が形成されている。このため、切断対象の通電用部材(15)を設置孔(26)に通すだけで通電用部材(15)を所定の位置に容易に設置することができる。
また、本実施形態2によれば、切断後の通電用部材(15)が金属製のケース本体部(41)に接触することが、一対の固定部材(42)によって阻止されるようにしている。このため、切断された通電用部材(15)の間に金属製のケース本体部(41)を介して電気が流れることを阻止することができる。
また、本実施形態2では、一対の固定部材(42)が、切断された通電用部材(15)が金属製のケース本体部(41)に接触することを阻止するだけでなく、通電用部材(15)を固定する役割も兼ねている。このため、通電用部材(15)を固定するための部材を別途に設ける必要がないので、切断装置(10)の構成を簡素化することができる。
また、本実施形態2によれば、ガス発生室(24)で発生したガスが、筒状ケース(16)の内面と絶縁部(22)の外面の間を通って、通電用部材(15)の切断面の周囲に到達することが、テーパー部(44)によって阻止される。このため、ガス発生室(24)で発生したガスや、ガス発生室(24)で生成される導電性の生成物によって、通電用部材(15)と筒状ケース(16)との間に電気が流れることを阻止することができる。
ところで、実施形態1のシール部材(23)の場合は、ブレード(11)の取付時にブレード(11)をシール部材(23)内に押し込む必要があり、そのときにシール部材(23)が損傷するおそれがある。これに対して、本実施形態2では、筒状ケース(16)の一端からブレード(11)を挿入するときに、テーパー部(44)にほとんど力が作用しない。従って、ブレード(11)の取付時にテーパー部(44)が損傷することを防止することができる。
また、本実施形態2では、ブレード(11)が進出する際に、テーパー部(44)の内周面に高圧ガスの圧力が作用する。つまり、テーパー部(44)は高圧ガスによって筒状ケース(16)の内面に押し付けられる。従って、実施形態2のテーパー部(44)は、高いシール性能を発揮することができる。
また、本実施形態2では、進出前のブレード(11)の絶縁部(22)のテーパー部(44)が嵌り込むブレード保持部(27)が形成されているので、切断装置(10)が加振された場合であっても、ブレード(11)が保持される。従って、切断装置(10)が作動する前に、ブレード(11)が進出前の所定位置からずれることを阻止することができる。
また、本実施形態2では、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)の刃部の刃先が嵌合溝(33)に噛み込まれるので、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)が反発しない。このため、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)を介して電気が流れる事態が生じることを防止することができる。
また、本実施形態2では、切断部(21)の刃部の刃先に対応した円形に嵌合溝(33)が延びているので、切断部(21)が回転しても、切断部(21)の刃先は嵌合溝(33)に嵌り込む。このため、切断部(21)や刃止め部(32)を取り付ける際に回転方向の調節が必要ない。従って、切断部(21)や刃止め部(32)の取付作業を容易化させることができる。
また、例えば切断装置(10)が自動車に設置される場合など、切断装置(10)が加振されることがある場合には、振動によって切断部(21)が回転するおそれがある。本実施形態2によれば、たとえ切断部(21)が回転したとても、切断部(21)の刃先が嵌合溝(33)に嵌り込む。従って、絶縁部(22)が通電用部材(15)間を絶縁する所定の進出位置までブレード(11)を確実に進出させることができる。
−実施形態2の変形例1−
実施形態2の変形例1について説明する。この変形例1では、図6に示すように、ブレード(11)の絶縁部(22)に、一端側から順番に、2つのテーパー部(44,45)が形成されている。この変形例1では、一端側の第1テーパー部(44)がシール用突出部(44)を構成し、他端側の第2テーパー部(45)が係止用突出部(45)を構成している。また、一対の固定部材(42a,42b)の代わりに、絶縁部材(46)を構成する2つの絶縁リング(46)が各設置孔(26)に設けられている。
具体的に、第1テーパー部(44)は、実施形態2のテーパー部(44)と同じものである。一方、第2テーパー部(45)は、絶縁部本体(43)の外周面の一端寄りの位置から、斜め外側に突出している。第2テーパー部(45)は、先端が尖っており、基端に向かうに従って、その厚みが厚くなっている。第2テーパー部(45)の内面及び外面は、共に一端側に向かって広がるテーパー面になっている。第2テーパー部(45)における先端の直径は、絶縁部本体(43)の外面の直径よりも大きくなっている。
各絶縁リング(46)は、絶縁性の材料により構成されている。各絶縁リング(46)は、通電用部材(15)を挿通した状態で設置孔(26)に嵌め込まれる。各絶縁リング(46)は、設置孔(26)の周側面と通電用部材(15)との間に介在している。各絶縁リング(46)は、切断後の通電用部材(15)が設置孔(26)の周側面に接触することを阻止する。また、各絶縁リング(46)は、弾性を有する材料により構成され、通電用部材(15)を保持している。
この変形例1では、絶縁部(22)の第2テーパー部(45)がブレード保持部(27)に嵌り込む位置にブレード(11)が挿入される。このため、進出前のブレード(11)は、第2テーパー部(45)がブレード保持部(27)に引っ掛かった状態になる。従って、切断装置(10)が加振された場合であっても、ブレード(11)が保持される。
ブレード(11)の進出後は、図7に示すように、第2テーパー部(45)が設置孔(26)に嵌り込む状態になる。このため、刃止め部(32)に衝突したブレード(11)がたとえ反発したとしても、第2テーパー部(45)が設置孔(26)の周側面に引っ掛かる。また、ブレード(11)は一端側に作用する高圧ガスによって他端側に押し付けられている。このため、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)が戻るほどブレード(11)が大きく反発しない。従って、切断された通電用部材(15)の間に切断部(21)を介して電気が流れることを阻止することができる。なお、第2テーパー部(45)は、絶縁部本体(43)の全周囲に設ける必要はなく、設置孔(26)に対応する位置にだけ設けるようにしてもよい。
また、この変形例1によれば、切断後の通電用部材(15)がケース本体部(41)に接触することが、各絶縁リング(46)によって阻止される。このため、切断された通電用部材(15)の間にケース本体部(41)を介して電気が流れることを阻止することができる。
なお、各絶縁リング(46)を設ける代わりに、ケース本体部(41)の設置孔(26)の周側面に絶縁性のコーティングを施してもよい。その際には、ケース本体部(41)の内面における設置孔(26)の周囲にも絶縁性のコーティングを施してもよい。また、ケース本体部(41)の内面における設置孔(26)の周囲にだけ絶縁性のコーティングを施してもよい。
なお、ブレード(11)の進出後に、第2テーパー部(45)が設置孔(26)に嵌り込まないようにしてもよい。この場合、第2テーパー部(45)は、第1テーパー部(44)と共にシール用突出部(44)を構成する。
また、絶縁部(22)に、テーパー部(44,45)を3つ以上形成してもよい。この場合、全てのテーパー部(44,45)がシール用突出部(44)を構成するようにしてもよいし、他端側のテーパー部(44,45)が係止用突出部(45)を構成するようにしてもよい。
−実施形態2の変形例2−
実施形態2の変形例2について説明する。この変形例2では、図8及び図9に示すように、切断部(21)の形状が実施形態2とは異なっている。
切断部(21)は、先端面が平坦な円柱状に形成されている。切断部(21)には、通電用部材(15)が挿通される挿通部(36)が形成されている。挿通部(36)は、切断部(21)を径方向に貫通する円形の貫通孔により構成されている。挿通部(36)の両端は、切断部(21)の側面に開口している。切断部(21)では、挿通部(36)の進出方向の逆側(一端側)の周囲が、通電用部材(15)を切断する刃部になる。刃部は、軸直角方向に延びる挿通部(36)の周側面により構成されている。
ブレード(11)は、挿通部(36)の両端がそれぞれ設置孔(26)に対面するように、絶縁部(22)のテーパー部(44)がブレード保持部(27)に嵌り込む位置に挿入される。この状態では、切断部(21)の外周面が、両方の固定部材(42a,42b)の内周面に対面している。そして、図10に示すように、ブレード(11)を進出させると、通電用部材(15)が挿通部(36)の一端側の刃部により切断されて、絶縁部(22)の絶縁部本体(43)の外周面が通電用部材(15)の切断面に接触した状態でブレード(11)が停止する。
この変形例2では、ブレード(11)の進出前から、切断部(21)の外周面が進出側(他端側)の固定部材(42b)の内周面に対面している。このため、一対の固定部材(42a,42b)に設置誤差があっても、進出中の切断部(21)の刃部が他端側の固定部材(42a,42b)の端面に衝突する事態が生じない。従って、一対の固定部材(42a,42b)の設置誤差に拘わらず、絶縁部(22)が通電用部材(15)間を絶縁する所定の進出位置までブレード(11)を確実に進出させることができる。
また、この変形例2では、挿通部(36)の一端側の周囲において、切断部(21)の刃部が、通電用部材(15)の長さ方向から見て半円状に延びている。ここで、通電用部材(15)の長さ方向から見て、切断部(21)の刃部が通電用部材(15)の幅方向に真っ直ぐ延びている場合(例えば、挿通部(36)が矩形の貫通孔により構成されている場合)には、切断部(21)の刃部が通電用部材(15)の一端面に水平に入ってゆくので、通電用部材(15)の切断抵抗が比較的大きくなる。これに対して、この変形例2では、切断部(21)の刃部が通電用部材(15)の一端面に斜めに入っていく。従って、通電用部材(15)の切断抵抗が比較的小さくなる。
なお、図11に示すように、挿通部(36)が、切断部(21)を径方向に延びる切り欠きにより構成されていてもよい。挿通部(36)は、切断部(21)の先端面から切り欠かれている。
また、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)が刃止め部(32)に嵌り込むように、刃止め部(32)のうち一端側の外周部分から突出する円筒部分の内径が、他端側に向かうに従って小さくなるようにしてもよい。円筒部分の内周面は、他端側に向かって窄まるテーパー面になっている。円筒部分の一端側の内径は切断部(21)の外径よりも大きく、円筒部分の他端側の内径は切断部(21)の外径よりも小さくなっている。この構成によれば、切断部(21)が刃止め部(32)に衝突する際に、切断部(21)よりも柔らかい材料により構成された刃止め部(32)は広がって、切断部(21)が刃止め部(32)の円筒部分に噛み込まれる。なお、円筒部分は、その外周面にケース本体部(41)の内周面のねじ溝に螺合するねじ溝が形成されている部分である。
また、ブレード(11)の先端面に刃状の突出部を設け、その突出部が嵌り込むV字状の嵌合溝を刃止め部(32)に設けてもよい。また、実施形態2のように、ブレード(11)の一端面に作用する高圧ガスによってブレード(11)を他端側へ押し込むことができるように、刃止め部(32)に貫通孔(34)を設けてもよい。
−実施形態2の変形例3−
実施形態2の変形例3について説明する。この変形例3の切断装置(10)は、図12に示すように、複数本(例えば2本)の通電用部材(15a,15b)を切断することができるように構成されている。ケース絶縁部(42)は、内径及び外径が互いに等しい3つの固定部材(42a,42b,42c)から構成されている。一端側の通電用部材(15a)は、一端側の固定部材(42a)と真ん中の固定部材(42b)によって挟まれている。他端側の通電用部材(15b)は、真ん中の固定部材(42b)と他端側の固定部材(42c)によって挟まれている。
この変形例3では、ブレード(11)が進出すると、ブレード(11)が一端側の通電用部材(15a)を切断し、さらに他端側の通電用部材(15b)を切断して、切断部(21)の刃先が嵌合溝(33)に嵌り込む。ブレード(11)は、絶縁部(22)の絶縁部本体(43)の外周面が両方の通電用部材(15a,15b)の切断面に接触する状態で停止する。
−実施形態2の変形例4−
実施形態2の変形例4について説明する。この変形例4の切断装置(10)は、実施形態2の変形例3と同様に、複数本(例えば2本)の通電用部材(15a,15b)を切断することができるように構成されている。
筒状ケース(16)には、図13に示すように、第1ブレード(11a)と第2ブレード(11b)が収容されている。第1ブレード(11a)は、第1切断部(21a)と第1絶縁部(22a)とを備えている。第1ブレード(11a)は、第1絶縁部(22a)にテーパー部(44)が形成されていない点を除いては、実施形態2の変形例2のブレード(11)と同じ構成である。第1切断部(21a)の挿通部(36a)には、一端側の通電用部材(15a)が挿通されている。一方、第2ブレード(11b)は、第2切断部(21b)と第2絶縁部(22b)とを備えている。第2ブレード(11b)は、実施形態2の変形例2のブレード(11)と同じ構成である。第2切断部(21b)の挿通部(36b)には、他端側の通電用部材(15b)が挿通されている。
この変形例4では、ガス発生室(24)の火薬を爆発させると、第1ブレード(11a)と第2ブレード(11b)が進出し、第1ブレード(11a)と第2ブレード(11b)が同時に通電用部材(15)をそれぞれ切断する。そして、第1絶縁部(22a)の絶縁部本体(43)の外周面が一端側の通電用部材(15a)の切断面に接触する状態で第1ブレード(11a)が停止し、第2絶縁部(22b)の絶縁部本体(43)の外周面が他端側の通電用部材(15b)の切断面に接触する状態で第2ブレード(11b)が停止する。
なお、図14に示すように、第1ブレード(11a)と第2ブレード(11b)が異なるタイミングで通電用部材(15)を切断するように、切断装置(10)が構成されていてもよい。図14の切断装置(10)は、図13の切断装置(10)に比べて、固定部材(42c)の高さが高く固定部材(42d)の高さが低くなっている。第2ブレード(11b)の刃部と他端側の通電用部材(15b)との距離は、第1ブレード(11a)の刃部と一端側の通電用部材(15a)との距離よりも、長くなっている。この場合、第1ブレード(11a)と第2ブレード(11b)が同時に通電用部材(15)を切断する場合に比べて、通電用部材(15)の切断抵抗が小さくなる。
−実施形態2の変形例5−
実施形態2の変形例5について説明する。この変形例5では、図15に示すように、長板状の通電用部材(15)の幅方向が縦方向(筒状ケース(16)の軸方向)に延びるように、通電用部材(15)が設置される。そして、ブレード(11)の直径が、切断対象の通電用部材(15)の幅よりも短くなっている。この変形例5の切断装置(10)は、実施形態2の切断装置(10)に比べてコンパクトになっている。なお、図16に示すように、切断装置(10)によって複数本(例えば2本)の通電用部材(15)を切断してもよい。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。
本実施形態3は、本発明に係る切断装置(10)を備えたブレーカ(50)である。このブレーカ(50)は、図17に示すように、樹脂製のケーシング(図示省略)に設けられた負荷側端子(55)及び電源側端子(54)と、負荷側端子(55)と電源側端子(54)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(51)とを備えている。
端子間部材(51)は、負荷側端子(55)に接続された固定接触子(52)と、電源側端子(54)に接続された可動接触子(53)とを備えている。可動接触子(53)は、固定接触子(52)に接触する接触位置と、固定接触子(52)から離れた非接触位置との間で移動可能に設けられている。可動接触子(53)が接触位置に移動すると、可動接触子(53)の可動接点(53a)が固定接触子(52)の固定接点(52a)に接触する。
さらに、ブレーカ(50)は、可動接触子(53)を手動で動かすためのリンク機構(58)と、異常電流時に可動接触子(53)を固定接触子(52)から引き離すためのトリップ機構(56)と、可動接触子(53)を固定接触子(52)から引き離すように可動接触子(53)を付勢する付勢バネ(60)とを備えている。リンク機構(58)は、ケーシングに取り付けられ、手動レバー(57)の操作によって可動接触子(53)を接触位置と非接触位置との間で移動させることができるように構成されている。トリップ機構(56)は、バイメタルによって構成され、可動接触子(53)と電源側端子(54)とを接続している。トリップ機構(56)は、過電流時(異常電流時)に熱変形し、その熱変形によってリンク機構(58)を動かして、可動接触子(53)を固定接触子(52)から引き離す。可動接触子(53)が固定接触子(52)から引き離されると、ブレーカ(50)は通電不能になる。
さらに、ブレーカ(50)は、上述の切断装置(10)と、可動接点(53a)と固定接点(52a)とが溶着したことを検出する溶着検出部(65)とを備えている。なお、切断装置(10)には、実施形態1、実施形態2、及び後述するその他の実施形態の何れの切断装置(10)を用いてもよい。
切断装置(10)は、端子間部材(51)を切断可能な位置に設けられている。具体的に、切断装置(10)は、端子間部材(51)の裏側(図17における下側)に設けられている。
溶着検出部(65)は、例えば端子間部材(51)に接続され、端子間部材(51)の電流値に基づいて可動接点(53a)と固定接点(52a)とが溶着しているか否かを検出するように構成されている。溶着検出部(65)には、切断装置(10)の発火部(18)が接続されている。溶着検出部(65)は、可動接点(53a)と固定接点(52a)とが溶着していると判定すると、発火部(18)を作動させるように構成されている。
本実施形態3では、溶着検出部(65)が可動接点(53a)と固定接点(52a)とが溶着していると判定すると、発火部(18)が作動して火薬が爆発し、ブレード(11)が進出する。ブレード(11)は、端子間部材(51)を切断(破断)した後に、絶縁部(22)が端子間部材(51)の切断面に接触する状態で停止する。このため、端子間部材(51)の切断面の間が絶縁され、電源側端子(54)と負荷側端子(55)の間が通電不能になる。
−実施形態3の効果−
本実施形態3では、切断装置(10)によって、電源側端子(54)と負荷側端子(55)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。このため、例えば可動接触子(53)と固定接触子(52)が溶着した場合であっても、切断装置(10)によって電源側端子(54)と負荷側端子(55)の間を強制的に通電不能にすることで、負荷側の機器の故障を防止することができる。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4について説明する。
本実施形態4は、本発明に係る切断装置(10)を備えた接触器(70)である。この接触器(70)は、図18に示すように、樹脂製のケーシング(86)に設けられた負荷側端子(75)及び電源側端子(74)と、負荷側端子(75)と電源側端子(74)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(71)とを備えている。
端子間部材(71)は、負荷側端子(75)に接続された第1固定接触子(68)と、電源側端子(74)に接続された第2固定接触子(69)と、後述する可動鉄心(81)に連結された可動接触子(73)とを備えている。可動接触子(73)は、一対の固定接触子(68,69)に接触する接触位置と、一対の固定接触子(68,69)から離れた非接触位置との間で移動可能に設けられている。可動接触子(73)が接触位置に移動すると、可動接触子(73)の一端の可動接点(73a)が第1固定接触子(68)の第1固定接点(68a)に接触すると共に、可動接触子(73)の他端の可動接点(73b)が第2固定接触子(69)の第2固定接点(69a)に接触する。
さらに、接触器(70)は、可動接触子(73)を接触位置と非接触位置の間で動かすための移動機構(76)を備えている。移動機構(76)は、可動鉄心(81)と固定鉄心(82)と励磁コイル(83)と巻枠(84)とを備えている。固定鉄心(82)はケーシング(86)の底面に固定されている。可動鉄心(81)は、固定鉄心(82)の上側に対面するように設けれている。励磁コイル(83)は巻枠(84)に巻かれている。可動鉄心(81)と巻枠(84)との間には、非通電時に可動鉄心(81)と固定鉄心(82)とを離間させるための一対の復帰バネ(79)が設けられている。
移動機構(76)は、外部からの信号によって励磁コイル(83)が通電されると、固定鉄心(82)が励磁されて可動鉄心(81)を引き寄るように構成されている。可動鉄心(81)が固定鉄心(82)に引き寄せられると、接触器(70)は通電状態になる。一方、移動機構(76)は、外部からの信号によって励磁コイル(83)の通電が停止されると、復帰バネ(79)によって可動鉄心(81)が固定鉄心(82)から離れるように構成されている。可動鉄心(81)が固定鉄心(82)に引き寄せられると、接触器(70)は非通電状態になる。
さらに、接触器(70)は、上述の切断装置(10)と、上記実施形態3と同様の溶着検出部(65)とを備えている。なお、切断装置(10)には、上記実施形態1、実施形態2、及び後述するその他の実施形態の何れの切断装置(10)を用いてもよい。
切断装置(10)は、端子間部材(71)を切断可能な位置に設けられている。具体的に、切断装置(10)は、進出前のブレード(11)の刃部が可動接触子(73)の前面に対面するように設けられている。可動接触子(73)の切断箇所の裏側には、可動鉄心(81)にV字状の嵌合溝が形成されている。
本実施形態4では、溶着検出部(65)が可動接点(73a,73b)と固定接点(68a,69a)とが溶着していると判定すると、発火部(18)が作動して火薬が爆発し、ブレード(11)が進出する。ブレード(11)は、可動接触子(73)を切断した後に、可動鉄心(81)の嵌合溝に嵌り込んだ状態で停止する。この状態では、ブレード(11)の絶縁部(22)が可動接触子(73)の切断面に接触している。つまり、ブレード(11)は、絶縁部(22)が可動接触子(73)の切断面に接触するまで進出する。
−実施形態4の効果−
本実施形態4では、切断装置(10)によって、電源側端子(74)と負荷側端子(75)の間を強制的に通電不能にすることが可能である。このため、例えば可動接触子(73)と固定接触子(68,69)が溶着した場合であっても、切断装置(10)によって電源側端子(74)と負荷側端子(75)の間を強制的に通電不能にすることで、負荷側の機器の故障を防止することができる。
《発明の実施形態5》
本発明の実施形態5について説明する。
本実施形態5は、本発明に係る切断装置(10)を備えた電気回路遮断器(90)である。この電気回路遮断器(90)は、図19に示すように、ブレーカ(50)と接触器(70)と樹脂製のケーシング(91)とを備えている。なお、ブレーカ(50)と接触器(70)についての説明は省略する。
ケーシング(91)には、ブレーカ(50)が配置されたブレーカ配置室(88)と、接触器(70)が配置された接触器配置室(89)とが隔壁を挟んで形成されている。また、ケーシング(91)には、負荷側端子(95)及び電源側端子(94)と、ブレーカ(50)と接触器(70)と接続する接続用部材(92)とが設けられている。接続用部材(92)は通電用部材(15)により構成されている。
負荷側端子(95)は、接触器(70)の第1固定接触子(68)に接続されている。電源側端子(94)は、ブレーカ(50)の可動接触子(53)に接続されている。また、接続用部材(92)の一端は、接触器(70)の第2固定接触子(69)に接続されている。接続用部材(92)の他端は、ブレーカ(50)の固定接触子(52)に接続されている。
さらに電気回路遮断器(90)は、上述の切断装置(10)と、上記実施形態3と同様の溶着検出部(65)とを備えている。なお、切断装置(10)には、上記実施形態1、実施形態2、及び後述するその他の実施形態の何れの切断装置(10)を用いてもよい。
切断装置(10)は、接続用部材(92)を切断可能な位置に設けられている。具体的に、切断装置(10)は、進出前のブレード(11)の刃部が接続用部材(92)の前面に対面するように設けられている。接続用部材(92)の切断予定箇所の裏側には、V字状の嵌合溝が形成されている。
本実施形態5では、ブレーカ(50)において可動接触子(53)と固定接触子(52)が溶着していると判定したり、接触器(70)において可動接触子(73)と固定接触子(68,69)が溶着していると判定した場合に、溶着検出部(65)が発火部(18)が作動させて、ブレード(11)が進出する。ブレード(11)は、接続用部材(92)を切断(破断)した後に、嵌合溝に嵌り込んだ状態で停止する。この状態では、ブレード(11)の絶縁部(22)が接続用部材(92)の切断面に接触している。つまり、ブレード(11)は、絶縁部(22)が接続用部材(92)の切断面に接触するまで進出する。
−実施形態5の効果−
本実施形態5では、切断装置(10)によって接続用部材(92)を切断して、電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間を通電不能にすることが可能である。このため、例えばブレーカ(50)や接触器(70)で溶着が生じた場合であっても、切断装置(10)によって電源側端子(94)と負荷側端子(95)の間を通電不能にすることで、負荷側の機器の故障を防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下のように構成してもよい。
上記実施形態2について、図20に示すように、筒状ケース(16)に形成される設置孔(26)が1つであってもよい。設置孔(26)は、筒状ケース(16)の軸方向から見て、C字状に延びている。通電用部材(15)は、設置孔(26)に通すことによって設置される。
上記実施形態2について、筒状ケース(16)のケース本体部(41)が絶縁性の材料により構成されていてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電気を流すための通電用部材を切断するための切断装置、その切断装置を用いたブレーカ、その切断装置を用いた接触器、およびその切断装置を用いた電気回路遮断器について有用である。
本実施形態1に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態1に係る切断装置のブレード進出後の縦断面図である。 本実施形態1の変形例1に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2に係る切断装置のブレード進出後の縦断面図である。 本実施形態2の変形例1に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2の変形例1に係る切断装置のブレード進出後の縦断面図である。 本実施形態2の変形例2に係る切断装置の通電用部材の長さ方向の縦断面図である。 本実施形態2の変形例2に係る切断装置の通電用部材の幅方向の縦断面図である。 本実施形態2の変形例2に係る切断装置のブレード進出後の縦断面図である。 本実施形態2の変形例2に係る切断装置の別の形態の縦断面図である。 本実施形態2の変形例3に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2の変形例4に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2の変形例4に係る切断装置の別の形態の縦断面図である。 本実施形態2の変形例5に係る切断装置の縦断面図である。 本実施形態2の変形例6に係る切断装置で2本の通電用部材を切断する場合の縦断面図である。 本実施形態3に係るブレーカの概略構成図である。 本実施形態4に係る接触器の概略構成図である。 本実施形態5に係る電気回路遮断器の概略構成図である。 その他の実施形態に係る筒状部材の斜視図である。
10 切断装置
11 ブレード
12 設置部
13 嵌合溝
15 通電用部材
21 切断部
22 絶縁部

Claims (20)

  1. ブレード(11)を備え、
    上記ブレード(11)又は上記ブレード(11)に連結されたピストン(17)を収容する筒状ケース(16)内の圧力をガス発生剤の反応により発生した高圧ガスにより上昇させて上記ブレード(11)を所定の進出方向へ進出させることによって、上記ブレード(11)の刃部よりも該ブレード(11)の進出側に位置する、電気を流すための通電用部材(15)を該刃部によって切断する切断装置であって、
    上記ブレード(11)は、上記刃部を有する金属製の切断部(21)と、絶縁性の部材により構成されて上記刃部よりも上記進出方向の逆側部分を構成する絶縁部(22)とを備え、
    通電用部材(15)を切断する際に上記切断部(21)によって該通電用部材(15)を切断してから上記絶縁部(22)が該通電用部材(15)の切断面に接触するまで、上記ブレード(11)が進出するように構成されていることを特徴とする切断装置。
  2. 請求項1において、
    上記ブレード(11)では、上記絶縁部(22)が上記切断部(21)の進出方向の逆側に設けられていることを特徴とする切断装置。
  3. 請求項1において、
    上記筒状ケース(16)には、上記ブレード(11)が収容されると共に、進出前のブレード(11)の刃部よりも進出側に切断対象の通電用部材(15)を通す設置孔(26)が形成されていることを特徴とする切断装置。
  4. 請求項3において、
    上記筒状ケース(16)は、上記設置孔(26)が形成された金属製で筒状のケース本体部(41)と、該ケース本体部(41)の内面のうち設置孔(26)の周囲を覆う絶縁性のケース絶縁部(42)とを備えていることを特徴とする切断装置。
  5. 請求項4において、
    上記ケース絶縁部(42)は、上記ケース本体部(41)の内面に沿うように設けられて、上記通電用部材(15)を挟み込む一対の固定部材(42a,42b)により構成されていることを特徴とする切断装置。
  6. 請求項5において、
    上記切断部(21)は柱状に形成され、
    上記一対の固定部材(42a,42b)は、共に上記ブレード(11)を挿通可能な筒状に形成される一方、
    上記切断部(21)には、該切断部(21)の側面間に延びる貫通孔又は切り欠きにより構成されて通電用部材(15)が挿通される挿通部(36)が形成され、
    上記切断部(21)では、上記挿通部(36)の進出方向の逆側の周囲が刃部になり、
    上記切断部(21)の外周面が両方の固定部材(42a,42b)の内周面に対面するように、進出前のブレード(11)を設けるように構成されていることを特徴とする切断装置。
  7. 請求項3において、
    上記設置孔(26)の周側面と通電用部材(15)との間に設けられる絶縁性の絶縁部材(46)を備えていることを特徴とする切断装置。
  8. 請求項3において、
    上記筒状ケース(16)は、上記設置孔(26)が形成された金属製で筒状のケース本体部(41)を備え、
    上記ケース本体部(41)は、その内面における設置孔(26)の周囲、又は設置孔(26)の周側面が、絶縁性のコーティングで覆われていることを特徴とする切断装置。
  9. 請求項3乃至8の何れか1つにおいて、
    上記切断装置(10)は、上記筒状ケース(16)内における上記ブレード(11)の進出方向の逆側に形成されたガス発生室(24)の圧力をガス発生剤の反応により発生した高圧ガスにより上昇させることによって上記ブレード(11)を進出させるように構成される一方、
    上記絶縁部(22)は柱状に形成され、
    上記ブレード(11)の進出後に、上記絶縁部(22)の全周が上記筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触するように構成されていることを特徴とする切断装置。
  10. 請求項9において、
    上記絶縁部(22)は、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の全周において絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出するシール用突出部(44)とを備え、
    上記絶縁部(22)のシール用突出部(44)が、上記ブレード(11)の進出後に上記筒状ケース(16)の内面における通電用部材(15)よりもガス発生室(24)側に接触することを特徴とする切断装置。
  11. 請求項3乃至9の何れか1つにおいて、
    上記絶縁部(22)は、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出して上記ブレード(11)の進出後に上記設置孔(26)に嵌り込んだ状態になる係止用突出部(45)とを備えていることを特徴とする切断装置。
  12. 請求項3乃至9の何れか1つにおいて、
    上記絶縁部(22)は、柱状の絶縁部本体(43)と、該絶縁部本体(43)の外周面より外側に突出する突出部(44,45)とを備え、
    上記筒状ケース(16)には、進出前のブレード(11)の絶縁部(22)の突出部(44,45)が嵌り込むブレード保持部(27)が形成されていることを特徴とする切断装置。
  13. 請求項1乃至12の何れか1つにおいて、
    上記ブレード(11)の進出側に配置されて、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)が嵌り込む刃止め部(32)を備えていることを特徴とする切断装置。
  14. 請求項13において、
    上記刃止め部(32)には、通電用部材(15)を切断後の切断部(21)の刃部の刃先が嵌り込む嵌合溝(33)が形成されていることを特徴とする切断装置。
  15. 請求項14において、
    上記刃止め部(32)は、上記切断部(21)よりも柔らかい材料により構成され、
    上記嵌合溝(33)は、断面形状がV字状に形成され、その壁面間の角度が上記切断部(21)の刃先角度よりも狭くなっていることを特徴とする切断装置。
  16. 請求項14又は15において、
    上記切断部(21)は、円柱状に形成され、その先端の外周に刃部の刃先が形成され、
    上記刃止め部(32)では、上記嵌合溝(33)が上記切断部(21)の刃部の刃先に対応した円形に延びていることを特徴とする切断装置。
  17. 請求項1において、
    上記絶縁部(22)は、上記ブレード(11)のうち刃先部分の基端側に連続する両側面部分の少なくとも一方を構成することを特徴とする切断装置。
  18. 可動接触子(53)と固定接触子(52)とを有し、電源側端子(54)と負荷側端子(55)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(51)を備え、
    異常電流時に上記可動接触子(53)が上記固定接触子(52)から自動的に離れて、上記電源側端子(54)と上記負荷側端子(55)との間が通電不能になるように構成されたブレーカであって、
    請求項1乃至17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、
    上記切断装置(10)は、上記端子間部材(51)を切断可能な位置に設けられていることを特徴とするブレーカ。
  19. 可動接触子(73)と固定接触子(68,69)とを有し、電源側端子(74)と負荷側端子(75)とを接続するための通電用部材(15)により構成された端子間部材(71)を備え、
    上記可動接触子(73)を移動させることによって上記電源側端子(74)と上記負荷側端子(75)との間の通電状態が制御される接触器であって、
    請求項1乃至17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、
    上記切断装置(10)は、上記端子間部材(71)を切断可能な位置に設けられていることを特徴とする接触器。
  20. 電源側端子(94)に接続されたブレーカ(50)と、
    負荷側端子(95)に接続された接触器(70)と、
    上記ブレーカ(50)と上記接触器(70)とを接続するための通電用部材(15)により構成された接続用部材(92)とを備えた電気回路遮断器であって、
    請求項1乃至17の何れか1つに記載された切断装置(10)を備え、
    上記切断装置(10)は、上記接続用部材(92)を切断可能な位置に設けられていることを特徴とする電気回路遮断器。
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