JP4281661B2 - 超高圧水銀ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、主に液晶プロジェクタ等のバックライト用の光源として使用される超高圧水銀ランプ(以下、単にランプとも称す)に関する。特に、発光管内に0.15mg/mm以上の水銀が封入され、点灯時における水銀蒸気圧が150気圧以上に達する超高圧水銀ランプに関する。
近年、プレゼンテーション、セミナー、会議、学校の授業等で、パソコン上の画面を大画面のスクリーン上に投影させるプロジェクタ装置が注目を集めている。このようなプロジェクタ装置は、映像方式によって液晶方式と、DLP(デジタル・ライト・プロセッシング)方式の2つに大別できる。
このうち、プロジェクタ装置の仕様として、最も普及しているのは液晶方式である。液晶方式とは、RGB(赤・緑・青)の液晶パネルに光源からの光を当てて映像を投影するものである。液晶方式を採用したプロジェクタ装置は、RGB各色のパネルを使用する3枚式のものが多い。3枚式のプロジェクタ装置は、画素数が3倍になるので解像度が高いという利点を有する。
これに対し、DLP方式は、映画上映を行うなどの実績をあげており、高画質、高輝度であることが評価されて近年急速に市場を拡大している。DLP方式とは、基板上に数十万個から百数十万個のマイクロミラーを並べたDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)チップをデジタル制御して映像を投影する仕組みである。DLP方式は、液晶方式と比較して、高輝度であり、さらには、液晶パネルを必要としないのでプロジェクタ装置自体を小型化できる、という利点を有する。
上記のプロジェクタ装置は、スクリーンに対して均一に、しかも十分な演色性を持って画像を照明させることが必要であるため、光源として水銀やハロゲン化物が封入されたメタルハライドランプが使用されている。近年、上記プロジェクタ装置、とりわけ、DLP方式のプロジェクタ装置は、一層の高輝度化、小型化を図る傾向にあるため、光源の高輝度化、小型化が強く要求されている。
このような理由から、近年では、メタルハライドランプに代えて点灯時の水銀蒸気圧が200バール(約197気圧)以上に達する超高圧水銀ランプがプロジェクタ装置用の光源として使用されてきている。この超高圧水銀ランプは、特許文献1、2に示すように、中央部分に形成された球状の発光部と、該発光部の両端に形成された封止部とを備えた発光管の内部に一対の電極が配置され、封止部には電極の一部分と電極の基端部が接続された金属箔とが埋設されて気密にシールされた構造である。かかる超高圧水銀ランプを使用することにより、点灯時の水銀蒸気圧を高くすることによってアークの広がりを抑えるとともに、一層の光出力の向上を図ることができる。
しかしながら、超高圧水銀ランプは、点灯時間の経過とともに発光管の透過率が低下することにより照度維持率が著しく低下するという問題を有する。このような照度維持率低下は、ランプ点灯時に蒸発した電極構成物質であるタングステンが発光管の内壁に付着して、発光管が黒化することが主な原因と考えられている。従って、特許文献3に示すように、発光管の内部に封入されたハロゲンによるハロゲンサイクルを利用することにより、発光管内壁へのタングステンの付着を抑制することが提案されている。
また、特許文献4に示すように、発光管内に一定量の酸素を封入することにより、電極から蒸発して飛散するタングステン、酸素及びハロゲンからなる化合物を生成し、かかる化合物が解離してタングステンが電極に再度戻る、というオキシハロゲンサイクルを活性化し、高い照度維持率を得るということも提案されている。
その一方で、上記のようなハロゲンサイクルを長時間継続させるための手段として、例えば特許文献5には、発光空間内に存在するナトリウム、カリウム、リチウム、クロム、鉄及びニッケルのような不純物金属元素と、ランプ動作時に電極から蒸発したタングステンとの和よりも多量のハロゲンを発光管内に封入することが提案されている。これは、発光管内に不純物金属が存在すると、ハロゲンが電極から蒸発したタングステンと反応する前に発光空間内に存在する不純物金属と反応するため、ハロゲンサイクルに寄与できないハロゲンの割合が増加することによりハロゲンサイクルの維持に必要なハロゲン量を確保できなくなり、ハロゲンサイクルが阻害されることに起因して発光管が黒化することを防止するためである。
特開平2−148561号 特開平6−52830号 特許第3216877号 特開2002−75269号 特許第3319742号
ところが、上記公報に記載の技術によっても、点灯時間の経過とともに電極構成物質であるタングステンが発光管の内壁に付着して発光管に黒化が生じることを十分に防止することはできず、長時間に渡って高い照度維持率を確保することが困難である、という問題を有していた。
さらには、超高圧水銀ランプにおいては、封止部内に気泡が残存することにより、点灯時に気泡が存在する箇所においてクラックが発生して、リークまたは破裂等の問題が生じる場合がある。このようなクラックは、ランプの製造段階において電極等に付着もしくは含有される不純物が蒸発し、ガス状態で封止部に残存することによって生成する気泡に起因するものであり、具体的には、ランプ点灯によって高温状態となった封止部において圧力分布が生じ、特に気泡が残存する箇所のような耐圧強度の低い箇所に圧力が集中することによって発生する。しかし、上記公報にはこのような問題点については言及されていない。
以上から、本発明は、発光管に黒化やクラックが生じるという不具合を確実に防止することによって、長時間点灯させた場合にも高い照度維持率を維持することが可能であり、信頼性の高い超高圧水銀ランプを提供することを目的とする。
<黒化防止に対して>
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、電極から発光空間内へ不純物金属が供給されることを抑えるだけではなく、電極に含まれる炭素等の不純物ガス成分が発光空間内へ供給されることを抑制する必要があることに着目した。すなわち、ランプ点灯中に発光空間内に炭素が放出されると、発光管内において上記したオキシハロゲンサイクルに必要な酸素と炭素が反応してCO、CO、HO等を生成することによってハロゲンサイクルを阻害してしまうため、発光空間内へ炭素を放出しないようにすれば上記問題の解決に有効であることに着目したのである。
さらに、本発明者は、発光空間内へ放出される酸素の量を抑えることが有効であることを見出した。すなわち、点灯中に発光空間内へ酸素が放出されると、点灯時に高温となる電極に含まれる炭素が拡散することを促進し炭素が発光空間へ放出されることを助長し、さらには、発光空間内において酸素が過剰に存在してオキシハロゲンサイクルのバランスを崩す原因にもなるため、電極中に含まれる酸素の量を低減する必要がある。
<気泡防止について>
本発明者は、封止部内に気泡が残存しているランプについて分析調査を行ったところ、気泡を構成する不純物ガスの主成分が炭素及び酸素である可能性の高いことを確認した。すなわち、電極における炭素及び酸素の含有量を低減することが、気泡の発生を防止するために有効であることを見出した。
以上から、本発明者は、超高圧水銀ランプの電極に含まれる炭素及び酸素の量を低減することが発光管の黒化及び封止部のクラック防止に極めて有効であることを見出して本発明を完成したのである。すなわち、本発明は、発光管内に一対の電極が配置され、該発光管内に0.15mg/mm以上の水銀とハロゲンとが封入された超高圧水銀ランプにおいて、前記電極は、炭素の含有量が10重量ppm以下であり、かつ、酸素の含有量が10重量ppm以下のタングステンからなることを特徴とする。
本発明の超高圧水銀ランプによれば、発光管内に配置された一対の電極は炭素の含有量が10重量ppm以下と規定されていることにより、ハロゲンサイクルを阻害する要因となる炭素が発光空間内へ放出されることを抑制することができる。さらには、酸素の含有量が10重量ppm以下と規定されていることにより、ランプ点灯時に電極が高温状態となっても、電極中における炭素の拡散が促進されることがなく、電極から炭素が放出されることを助長することもない。従って、ランプを長時間点灯させた場合にも、点灯時間の経過とともに発光管が黒化する、という問題の発生を確実に抑制することができる。さらに、本発明の超高圧水銀ランプによれば、従来のランプにおいて封止部内に気泡が残存する不具合の主たる要因である電極中に含まれる炭素及び酸素の含有量を極めて低い値に規定することにより、ランプの製造段階において封止部に気泡が残存することがない、という効果も期待できる。
従って、長時間点灯させた場合にも高い照度維持率を維持することが可能であり、信頼性の高い超高圧水銀ランプを提供することができる。
図1は、本発明の超高圧水銀ランプの長手方向における断面図を示す。
超高圧水銀ランプ100は、例えば石英ガラスからなる発光管1を有する。発光管1は、略球状の発光部11と、発光部11の両端に繋がるロッド状の封止部12とを有する。発光部11内部の発光空間Sにおいて、陰極2と陽極3が対向して配置されている。陰極2は、タングステンからなる先端が鋭利な棒部材21と、棒部材21の先端近傍にタングステンからなる線材を巻き回すことによって形成されたコイル部22とから構成されている。陽極3は、タングステンからなる棒部材から構成された軸部31と、該軸部31の先端に設けられたタングステンからなる太径部32とを有する。太径部32は、前方側(陰極2側)及び後方側(基端部311側)にテーパー部を有し、全体が略円柱形状である。各々の封止部12は、例えばモリブデンからなる給電用の金属箔4が埋設されて気密に封止されている。この金属箔4は、一端に陰極2若しくは軸部31の基端部211若しくは基端部311が溶接されて電気的に接続され、他端に封止部12から外方に突出する給電用の外部リード5が溶接されて電気的に接続されている。
このような超高圧水銀ランプ100は、外部リード5に不図示の給電用電源が電気的に接続されて、直流点灯方式にて点灯される。
発光管1内には、水銀、ハロゲンガス、及び希ガスが封入されている。
水銀は、必要な可視光波長、例えば360〜780nmという放射光を得るためのもので、点灯時における水銀蒸気圧が150気圧以上となるように0.15mg/mm以上封入されている。水銀量は、温度条件によっても異なるが、所望の水銀蒸気圧に応じて適宜変更することができる。
希ガスは、点灯始動性を改善するため、例えばアルゴンガスが13kPa封入されている。
ハロゲンは、沃素、臭素、塩素などが水銀その他の金属との化合物の形態で封入され、封入量は、2×10−4〜7×10−3μmol/mmの範囲であって、例えば5×10−4μmol/mmである。その機能は、ハロゲンサイクルを利用した長寿命化であり、さらに、本発明の放電ランプのように極めて小型で高い内圧を有するものにおいては発光管の失透防止を主な目的としている。
陰極2及び陽極3は、炭素の含有量が10重量ppm以下であり、かつ、酸素の含有量が10重量ppm以下であり、以下に示す真空熱処理法によって脱ガス処理が行われる。
陰極および陽極は、その全体に対し真空雰囲気中における高温での熱処理が施されることによって、陰極、陽極を構成するタングステンからなる部材に含まれる炭素及び酸素を除去する。具体的には、処理温度が1800〜2300℃の範囲であって、例えば2180℃であり、処理時間が60〜180分の範囲であって、例えば120分である。
ここで、上記超高圧水銀ランプ10の数値例について以下に説明する。
発光部11の最大外径は、9mm〜13mmの範囲から選択されて、例えば11.3mmである。発光部11の内容積は、60mm〜250mmの範囲から選択されて、例えば116mmである。陰極2のうち発光空間S内に存在する部分2aの体積は、1.5mm〜10mmの範囲から選択されて、例えば3.0mmである。陽極3のうち、発光空間S内に存在する部分3aの体積は、5.5mm〜50mmの範囲から選択されて、例えば15mmである。電極間距離は、0.9mm〜1.6mmの範囲から選択されて、例えば1.2mmである。管壁負荷は、0.8W/mm〜4W/mmの範囲から選択されて、例えば1.6W/mmである。定格電圧は、55V〜80Vの範囲から選択されて、例えば65Vである。定格電力は、120W〜350Wの範囲から選択されて、例えば200Wである。
以上のような本発明の超高圧水銀ランプによれば、発光管内に配置された一対の電極は炭素の含有量が10重量ppm以下と規定されていることにより、ハロゲンサイクルを阻害する要因となる炭素が発光空間内へ放出されることを抑制することができる。さらには、酸素の含有量が10重量ppm以下と規定されていることにより、ランプ点灯時に電極が高温状態となっても、電極中における炭素の拡散が促進されることがなく、電極から炭素が放出されることを助長することもない。従って、ランプを長時間点灯させた場合にも、点灯時間の経過とともに発光管が黒化する、という問題の発生を確実に抑制することができる。
さらに、本発明の超高圧水銀ランプによれば、従来のランプにおいて封止部内に気泡が残存する不具合の主たる要因である電極中に含まれる炭素及び酸素の含有量を極めて低い値に規定することにより、ランプの製造段階において封止部に気泡が残存することがない、という効果も期待できる。
以下、本発明の作用効果を確認するために行った実験例について説明する。無論、本発明の作用効果は以下の数値例に限定して得られるわけではない。
〔実施例〕
図1に示す構成に従い、電極(陰極2及び陽極3)に含まれる炭素の含有量及び酸素の含有量が本発明の範囲内にある超高圧水銀ランプを2本作製した。この超高圧水銀ランプの構成は以下のとおりである。
発光管1は、全長が80mmの石英ガラスからなる封体で構成され、発光部11の最大外径が12.5mm、発光部11の内容積が202mm、封止部12の外径が6mmである。
陰極2は、タングステンからなる棒部材によって構成され、外径が1.2mm、全長が11mmであって、先端がテーパ状である。
陽極3を構成する軸部31は、タングステンからなる棒部材から構成され、外径が
0.78mm、全長が8.5mmである。太径部32は、前方側及び後方側にテーパー部を有しタングステンからなる円柱状部材からなり、最大外径が3mm、全長が5mmである。
陰極2と陽極3との間の電極間距離は1.3mmである。
発光管1内には、41mgの水銀、13.3kPaのアルゴンガス、5×10−4μmol/mmの臭素ガスが封入されている。
〔比較例〕
電極(陰極及び陽極)に含まれる炭素の含有量及び酸素の含有量が本発明の範囲内にないことを除く他は実施例と同じ構成を有する従来の超高圧水銀ランプを8本作製した。
実施例及び比較例に係る超高圧水銀ランプのそれぞれについて、作製直後の点灯していないランプの気泡発生の有無を目視で確認した。また、2分間点灯させた後40秒間消灯させるという動作を10回繰り返し、発光管への黒化発生の有無について目視で確認した。さらに、ランプを500時間連続点灯させた後の照度維持率について確認した。ランプの点灯条件は、何れも定格電圧が70V、定格電力275Wである。その結果を表1に示す。
Figure 0004281661
表1の「黒化の有無」の欄において、「◎」は全く黒化が確認されなかったことを示し、「○」は殆ど黒化が確認されなかったことを示し、「△」は一部にのみ黒化が確認されたことを示し、「×」は全体的に黒化が確認されたことを示す。表1の「気泡の有無」の欄において、「○」は気泡が発生しなかったことを示し、「△」は封止部の一部に気泡が発生したことを示し、「×」は封止部に対し全体的に気泡が発生したことを示す。表1の「照度維持率」の欄において、「○」は照度維持率が80%以上であったことを示し、「△」は照度維持率が70〜80%の範囲内であったことを示し、「×」は照度維持率が70%以下であったか若しくはランプが破損したことを示す。
表1に示すとおり、電極の炭素含有量及び酸素含有量が本発明の範囲内である実施例1、2に係る超高圧水銀ランプは、発光管が黒化することなく、封止部に気泡が発生することなく、さらには、500時間連続点灯後にも80%以上の照度維持率を確保することができた。これに対し、電極の炭素含有量及び酸素含有量が本発明の範囲内にない比較例1乃至8に係る超高圧水銀ランプは、黒化若しくは気泡或いはその両方が生じた。その結果、幾つかのランプにおいては、500時間連続点灯後における照度維持率が80%未満に低下することが判明した。
ここで、電極の温度が1600℃以上になると、電極に含まれる炭素及び酸素が発光空間内に放出されることについて本発明者は確認している。そのため、ランプを長時間点灯させることに伴って、電極が高温状態となることによって電極に含まれる炭素及び酸素が発光空間内へ放出されることにより、電極に含まれる炭素及び酸素の量が製造直後と異なることがあり得る。この場合、長時間点灯後のランプに関しては、それが本発明の構成を有するものであるのか或いはそうではないのか特定することが困難となることがある。
そこで、以下に、本発明の構成を有するランプを確実に特定する方法を検討するために行った実験について説明する。
図1に示す構成に従い、以下の表2に示す仕様で超高圧水銀ランプを3本作製し、サンプル1乃至3とした。各々のサンプルを250W〜275Wの入力で連続点灯させた。その結果を図2、図3に示す。
図2は、ランプ点灯時における陰極の温度分布を示す図であり、縦軸が温度(℃)、横軸が陰極先端からの距離(mm)を示す。図3は、ランプ点灯時における陽極の温度分布を示す図であり、縦軸が温度(℃)、横軸が陽極先端からの距離(mm)を示す。図4は、図1に示す陰極及び陽極の拡大図を示す。
Figure 0004281661
図2に示すように、陰極のうち先端からの距離L1が5mmを超える領域A(図4(a)参照)においては、全てのサンプルがランプ点灯時の温度が1600℃未満となるため、点灯時に炭素ガス等が発光空間内に放出されることはなく、長時間点灯後であっても炭素及び酸素の含有量が製造直後と同じであると考えられる。一方、陰極先端からの距離が5mm未満の領域A´においては、ランプの仕様によってはランプ点灯時において温度が1600℃を超えるため、点灯時に陰極から炭素ガス等が発光空間へ放出され、長時間点灯後には炭素及び酸素の含有量が製造直後に比して低下すると考えられる。
図3に示すように、陽極先端からの距離L2が6mmを超える領域B(図4(b)参照)においては、全てのサンプルがランプ点灯時の温度が1600℃未満となるため、点灯時に炭素ガス等が発光空間内に放出されることはなく、長時間点灯後であっても炭素及び酸素の含有量が製造直後と同じであると考えられる。一方、陽極先端からの距離が6mm未満の領域B´においては、陰極の場合と同様に、長時間点灯後には炭素及び酸素の含有量が製造直後に比して低下すると考えられる。
以上のような実験の結果から、本発明の構成を有する超高圧水銀ランプであるか否かを特定する際には、炭素濃度及び酸素濃度に関してランプ点灯による影響を受けない部位である、陰極における領域A及び陽極における領域Bを分析して、炭素濃度及び酸素濃度を確認すれば良い。すなわち、領域A及び領域Bにおける炭素濃度が10ppm以下であり、かつ、酸素濃度が10ppm以下であるならば、本発明の構成を有する超高圧水銀ランプに該当する。
ここで、ランプの電極に含まれる炭素及び酸素の含有量はいずれも燃焼分析法と呼ばれる手法により評価した。
すなわち、炭素成分については酸素気流中で助燃剤とともに試料を高周波炉で加熱して、試料中から発生するCO、CO成分を赤外線吸収によって検出し、それらの検出量よりカーボン量を定量した。また、酸素成分については黒鉛ルツボ中で試料を加熱し、その際に発生するCOおよびCOガスをHeガスで流量制限し、赤外線吸収法によって、それらのガス成分を分析し、試料中に含有される酸素量を評価した。
尚、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、その他種々の変更を加えることができる。例えば、上記の実施形態は直流点灯方式の超高圧水銀ランプについて説明しているが、本発明の構成を交流点灯方式の超高圧水銀ランプに適用することもできる。
本発明の超高圧水銀ランプの長手方向における断面図を示す。 ランプ点灯時における陰極の温度分布を示す図である。 ランプ点灯時における陽極の温度分布を示す図である。 図1に示す陰極及び陽極の拡大図を示す。
符号の説明
1 発光管
2 陰極
3 陽極
4 金属箔
5 外部リード
11 発光部
12 封止部
21 棒部材
22 コイル部
31 軸部
32 太径部




Claims (1)

  1. 発光管内に一対の電極が配置され、該発光管内に0.15mg/mm以上の水銀と、ハロゲンとが封入された超高圧水銀ランプにおいて、
    前記電極は、炭素の含有量が10重量ppm以下であり、かつ、酸素の含有量が10重量ppm以下のタングステンからなることを特徴とする超高圧水銀ランプ。
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