JP4281325B2 - 有機薄膜トランジスタ素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機薄膜トランジスタ素子に関し、詳しくは作製が容易で動作性に優れる有機薄膜トランジスタ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、低温プロセス、大気圧下での印刷や塗布による製造、ローコスト化をメリットに掲げた有機薄膜トランジスタ(TFT)素子の研究開発が盛んに進められており、例えば、WO01/47043にはオールポリマー型有機TFTを、インクジェットや塗布による簡易プロセスで形成することが提案されている。
【0003】
【非特許文献1】
Advanced Materials,1999,vol.11,No.6,p480〜483
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
有機TFT技術における重要な要件に、有機半導体チャネルの高精度パターニングがある。即ち、TFTシートを製造する場合、同一のゲートバスライン上のTFTに、各々ソースバスラインから独立した信号を入力するために、活性層はTFT素子ごとに独立するべく、パターニングが必要である。活性層のパターニングはプロセスの工程数を大幅に増すこととなり、したがってローコスト化の障害となる。
【0005】
上記非特許文献1には有機半導体であるペンタセンの薄膜は蒸着等のドライプロセスでしか形成できないところ、その前駆体が溶媒に可溶であることを利用して、塗布により形成した該前駆体の膜を熱処理することにより、前駆体を分解しペンタセンの薄膜を形成する技術が提案されている。しかしながら、前駆体またはペンタセンのパターニングを行うにはフォトリソグラフなどの複雑な工程が必要であり、現像液やエッチング液などにより有機半導体に不純物が混合ないしは付着し、TFTの性能を劣化させる可能性がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、非常に簡便で実質的な有機半導体チャネルのパターニングが可能で、性能が安定な有機TFT素子の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
1) 有機半導体前駆体の熱処理を光熱変換法により行う工程を経て有機半導体層が形成された有機薄膜トランジスタ素子であって、チャネル形成部分に光照射して光熱変換により熱を発生させ、パターニングされたことを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子
2) 前記有機半導体がアセン系化合物である1)の有機薄膜トランジスタ素子、
3) 前記有機半導体がペンタセンである2)の有機薄膜トランジスタ素子、
4) 前記熱処理が光熱変換層への光照射によるものである1)、2)又は3)の有機薄膜トランジスタ素子、
5) 光照射がレーザ光で行われる4)の有機薄膜トランジスタ素子、
6) 光熱変換層がゲート絶縁層に含まれる4)又は5)の有機薄膜トランジスタ素子、
によって達成される。
【0008】
即ち本発明者は、有機半導体チャネルの形成をその前駆体を塗布後熱処理して行うにあたり、チャネル形成部分に光照射して光熱変換により熱を発生させれば、精度のよいパターニングが可能と考え、本発明に至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
本発明は、有機半導体そのものは溶媒に不溶な場合、該有機半導体の溶媒に可溶な前駆体を含む層をウェットプロセスで形成し、該層の熱処理を光熱変換層を形成して光熱変換法により行い、有機半導体層に変化させることを特徴とする。従って有機半導体材料としては、有機半導体そのものは溶媒に不溶であるが、熱処理でその構造に変化し得る、溶媒に可溶な前駆体を有するものならば特に制限なく用い得る。半導体性能からはアセン系化合物が好ましく、特に好ましくはペンタセンである。
【0011】
ペンタセンの前駆体として好ましい化合物を以下に挙げる。
【0012】
【化1】
Figure 0004281325
【0013】
有機薄膜トランジスタは、支持体上に有機半導体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有し、その上にゲート絶縁層を介してゲート電極を有するトップゲート型と、支持体上にまずゲート電極を有し、ゲート絶縁層を介して有機半導体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有するボトムゲート型に大別される。
【0014】
それに対して、光熱変換層を導入する位置の例を図1に示す。
図1(a)は支持体1上に光熱変換層7を形成し、その上に有機半導体チャネル2で連結されたソース電極3とドレイン電極4を設け、更にゲート絶縁層5を介してゲート電極6を設けたトップゲート型の例である。
【0015】
図1(b)は支持体1上に光熱変換層7を形成し、その上にゲート電極6を設け、ゲート絶縁層5を介して有機半導体チャネル2で連結されたソース電極3とドレイン電極4を設けたボトムゲート型の例であり、このボトムゲート型において、光熱変換層7を最上層に形成する例が図1(c)である。
【0016】
図1(d)は支持体1上に光熱変換層7を形成し、その上にゲート電極6を設け、更にゲート絶縁層5、有機半導体層(チャネル)2を形成し、その上にソース電極3とドレイン電極4を設けたボトムゲート型の例である。
【0017】
図1(e)は支持体1上にゲート電極6を設け、その上にゲート絶縁層5、有機半導体層(チャネル)2を形成してソース電極3とドレイン電極4を設け、ソース電極3とドレイン電極4を覆う光熱変換層7を形成した例である。なお図1(f)に示す様に、ソース電極3とドレイン電極4を保護層8で覆い、光熱変換層7を形成してもよい。
【0018】
本発明おいて、ソース電極3、ドレイン電極4及びゲート電極6を形成する材料は導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン,タングステン,酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、ITOおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
【0019】
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液,導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
【0020】
ゲート絶縁層5としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム,ジルコニウム酸チタン酸バリウム,ジルコニウム酸チタン酸鉛,チタン酸鉛ランタン,チタン酸ストロンチウム,チタン酸バリウム,フッ化バリウムマグネシウム,チタン酸ビスマス,チタン酸ストロンチウムビスマス,タンタル酸ストロンチウムビスマス,タンタル酸ニオブ酸ビスマス,トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
【0021】
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
【0022】
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
【0023】
これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法である。
大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406、同11−133205、特開2000−121804、同2000−147209、同2000−185362等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
【0024】
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
【0025】
有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
【0026】
また支持体1はガラスやフレキシブルな樹脂製シートで構成され、例えばプラスチックフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
【0027】
また図2(d’)、(e’)及び(f’)に示す様に、図1(d)、(e)及び(f)の構成において、配向膜9に隣接させて有機半導体層が形成されることも好ましい。配向膜9に隣接させることで、有機半導体前駆体の層の光熱変換による加熱処理で分子整合が促進され、有機半導体チャネルの移動度がより向上して好ましい。
【0028】
配向膜としては、液晶ディスプレイなどに用いられる公知の技術、例えば特開平9−194725、同9−258229に記載される技術を用いることができる。配向膜の材料にはポリイミド、過フルオロポリマー、液晶ポリマー等が用いられ、膜形成後にラビング処理を行うことが好ましい。米国特許第5,468,519号等に記載された電磁場中で配向させる方法を利用してもよい。
【0029】
好ましくは、光配向させた配向膜であり、特開平8−286180、同8−313910、同9−80440等に記載された配向膜である。
【0030】
配向膜の厚みは1nm〜5μm程度、好ましくは5〜100nmである。
図3は他の好ましい例で、支持体1上にゲート電極6を設け、その上にゲート絶縁層5、光熱変換層7を形成してソース電極3とドレイン電極4を設け、ソース電極3とドレイン電極4を覆う有機半導体層(チャネル)2を形成した例である。こうすることで、光熱変換層7がゲート絶縁層の機能も担うことになる。
【0031】
光熱変換層7に用いられる光熱変換剤としては、従来公知の近赤外光吸収剤を用いることができ、例えば、シアニン系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリウム系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系の有機金属錯体などが好適に用いられ、具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号および同3−103476号に記載の化合物が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。又、カーボンブラック等も好ましいものの一つである。これらの光熱変換剤を樹脂溶液中に分散或いは溶解し、塗布、乾燥して、或いは、光熱変換剤を樹脂中に混練し延伸してフィルムとし、光熱変換層を得ることができる。
【0032】
光熱変換層の塗布方法としては、ディッピング、スピンコート、ナイフコート、バーコート、ブレードコート、スクイズコート、リバースロールコート、グラビアロールコート、カーテンコート、スプレイコート、ダイコート等の公知の塗布方法を用いることができ、連続塗布又は薄膜塗布が可能な塗布方法が好ましく用いられる。
【0033】
光熱変換法に用いる光源としては高照度光が用いられ、光熱変換層での熱により有機半導体前駆体が有機半導体に変化する温度まで加熱することが可能であれば、特に制限はなく用いることができ、好ましくはレーザ光が用いられるが、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどによるフラッシュ露光を、マスクを介して行っても良い。レーザ光の場合は、ビーム状に絞り、目的に応じた走査露光を行うことが可能であり、さらに、露光面積を微小サイズに絞ることが容易なことから、好適に用いることができる。
【0034】
なお、レーザ光による露光で、高解像度を得るためには、エネルギー印加面積が絞り込める電磁波、特に波長が1nm〜1mmの紫外線、可視光線、赤外線が好ましく、このようなレーザ光源としては、一般によく知られている、ルビーレーザ、YAGレーザ、ガラスレーザ等の固体レーザ;He−Neレーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、CO2レーザ、COレーザ、He−Cdレーザ、N2レーザ、エキシマーレーザ等の気体レーザ;InGaPレーザ、AlGaAsレーザ、GaAsPレーザ、InGaAsレーザ、InAsPレーザ、CdSnP2レーザ、GaSbレーザ等の半導体レーザ;化学レーザ、色素レーザ等を挙げることができ、これらの中でも波長が700〜1200nmの半導体レーザが好ましい。
【0035】
レーザ1ビーム当たりの出力が20〜200mWである赤外線レーザが最も好ましく用いられる。エネルギー密度としては、好ましくは50〜500mJ/cm2、更に好ましくは100〜200mJ/cm2である。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
実施例1
厚さ200μmのポリエーテルスルホン(PES)フィルム支持体1上に、フォトリソグラフ用の感光性レジストを塗設した後、リフトオフ法により幅20μmのゲートバスライン(電極)を形成した。なおゲート電極6はAlをスパッタリングで2000Åの厚さに成膜した(図4(a))。
【0038】
次いで、このAl膜をリン酸水溶液を用いて陽極酸化処理し、1500Åの酸化アルミニウム被膜を形成した後、大気圧プラズマ法により厚さ500Åの酸化ケイ素膜をゲート絶縁層5として設け(図4(b))、更にノボラック樹脂70部、カーボンブラック30部をプロピレングリコールモノメチルエーテル溶媒に分散した分散液を塗布して、厚さ200nmの光熱変換層7を設けた(図4(c))。
【0039】
光熱変換層7の上に、前記化合物Aのジクロロメタン溶液を塗布して厚さ30nmの有機半導体前駆体膜2’を形成し(図4(d))、50mWのレーザダイオードを用いて、800mJ/cm2のエネルギー密度で波長830nmの赤外光を照射したところ、光熱変換層上の前駆体はペンタセンに変換され有機半導体層を形成した(図4(e))。
【0040】
マスクを介して厚さ2000Åの金を蒸着し、ソース電極及びドレイン電極を形成した(図4(f))。
【0041】
以上により作製されたTFTはpチャネルエンハンスメント型FET(field−effect transistor)の良好な静特性、及び動作性を示した。
【0042】
実施例2
ノボラック樹脂90部及び10部の下記の色素1を溶解したメチルエチルケトン(MEK)溶液1、ノボラック樹脂90部及び10部の下記の色素2を溶解したメチルエチルケトン(MEK)溶液2をそれぞれ塗設して光熱変換層を形成した以外は実施例1と同様にして作製した2つのTFTも、同様に良好に動作した。
【0043】
【化2】
Figure 0004281325
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、有機半導体前駆体の熱処理を光熱変換法により行うので、有機半導体チャネルのパターニングが簡便で、性能が安定な有機TFT素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光熱変換層を導入する位置の例を示す図である。
【図2】配向膜に隣接させて有機半導体層が形成される例を示す図である。
【図3】他の好ましい層構成例を示す図である。
【図4】実施例のTFT作製プロセスを示すイメージ図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 有機半導体層(チャネル)
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 ゲート絶縁層
6 ゲート電極
7 光熱変換層
8 保護層
9 配向膜

Claims (6)

  1. 有機半導体前駆体の熱処理を光熱変換法により行う工程を経て有機半導体層が形成された有機薄膜トランジスタ素子であって、チャネル形成部分に光照射して光熱変換により熱を発生させ、パターニングされたことを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子
  2. 前記有機半導体がアセン系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  3. 前記有機半導体がペンタセンであることを特徴とする請求項2に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  4. 前記熱処理が光熱変換層への光照射によるものであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  5. 光照射がレーザ光で行われることを特徴とする請求項4に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  6. 光熱変換層がゲート絶縁層に含まれることを特徴とする請求項4又は5に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
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