JP4280875B2 - 可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤ及び燭台 - Google Patents

可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤ及び燭台 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、主に屋内において仏壇やテーブル上で使用され、紙、布等の可燃物と接触しても容易には着火しないように構成した、火災を防止した灯火照明体用ホヤ及び灯火照明体用燭台に関するものである。
本発明でいう灯火照明体とは、例えばろうそく、オイルランプ、オイルキャンドル等の燃焼火炎を伴う照明体である。
【0002】
【従来の技術】
従来より灯火照明体による火災が社会問題化しており、その中には露出した燃焼火炎の可燃物への着火による火災が数多く報告されている。通常、ろうそくを立設し周囲に可燃物が存在しない時には火災を生ずる危険性はないが、該ろうそくが転倒することにより、また転倒しなくても可燃物がろうそくの燃焼火炎に接触もしくは近接することにより火災の危険性を生じることになる。
【0003】
燃焼中のろうそくの自立時あるいは転倒時での自己消火技術については、これまでに様々な提案がされている。実公昭62−30738号には、燃焼火炎を中空覆体で確実に覆って引火作用で火災が起きるのを防止するろうそく立ての安全器が提案されている。さらに特開平9ー69311には、少なくとも下面壁が下に凸形状を有する皿状体により構成された可燃物着火防止装置および同装置を具備した灯火照明体が、特開平9ー69312には、少なくとも2個の積層部材を上下に間隔を保った積層状態とし構成した可燃物着火防止装置および同装置を具備した灯火照明体が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記した実公昭62−30738号に提案されたものでは、該中空覆体は、燃焼の進みに応じて嵌合バイメタルの膨張、収縮作用で燃焼火炎を消すことなく下降動作し、その燃焼が継続されている間中、燃焼火炎を覆って灯火を安全に遂行させるというものであるが、そのバイメタルの作動の確実性には問題があり、そればかりか、中空覆体がろうそく先端部をすっぽりと覆ってしまうものであるため、ろうそくの照明機能および燃える炎を眺める装飾的効果機能を殆ど減じてしまうものである。このように、従来提案されているものの多くは、機械的で複雑な機構手段を用いるものであるため、ろうそくを燃焼させた時の本来の照明効果ならびに視覚効果を減じてしまい、テーブル等で使用するには実際上極めて抵抗感があり利用しづらいというものがほとんどである。
【0005】
さらに特開平9ー69311及び特開平9ー69312に提案されている可燃物着火防止装置や同装置を具備した灯火照明体は、機能的には目指す目的を十分に達成するものであるが、作成に多くの工程と手間暇がかかり、そのため安価に作成することができず、一般に広く普及するには障害となっている。
【0006】
したがって本発明の目的は、主に屋内において通常の照明、装飾具として仏壇やテーブル上で使用される灯火照明体において、燃焼火炎による紙、布等の可燃物への着火を防止しようとするのに、上記の如き従来法での問題点、すなわち、灯火照明体の照明効果ならびに視覚効果を減じてしまったり、テーブル等で使用するには利用しづらかったり、作成に多くの工程と手間暇がかかり、そのため安価に作成することができず、一般に広く普及するには障害となっている、等の問題点を克服し、さらに灯火照明体の装飾効果をより高め、また安価に作成でき、簡便簡易に使用でき、一般に広く普及が可能な形態としての火災防止機能を有した、可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台を提供しようとするものである。
【0007】
すなわち、第一の発明は、灯火照明体の燃焼炎の上方を囲む上面部材と、周囲を囲う側面部材とからなる灯火照明体用ホヤであって、該上面部材と側面部材を網状の金属素材で構成して、該2つの部材を一体化するとともに、該網状の金属素材からなる側面部材の網孔から空気をホヤ内に流入させて灯火照明体を燃焼させ、加熱された排気を網状の金属素材からなる上面部材の網孔から放出するよう構成したことを特徴とする可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤである。
更に、第二の発明は、該側面部材が、網の孔径が4.0mm以下の金属素材からなる網状体であることを特徴とする第一の発明記載の可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤである。
第三の発明は、 該上面部材は燃焼火炎が当たる部分に平板状の金属素材からなる上面板を設け、該上面板の周囲に複数の支持部材を取着し、該上面部材を側面部材の上端開口に取着して、上面板と側面部材の上端開口の間に通気孔を形成するとともに、該網状の金属素材からなる側面部材の網孔から空気をホヤ内に流入させて灯火照明体を燃焼させ、加熱された排気を通気孔から放出するよう構成したことを特徴とする第一の発明記載の可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤである。
また、第四の発明は、第一及び第三発明に記載の上面部材及び金属素材からなる側面部材が一体化された灯火照明体用ホヤを立設する灯火照明体用燭台であって、該ホヤの下端が差し込み可能なリング状溝と、該溝に沿って磁石が取着され、網状の金属素材からなる側面部材を該リング状溝に着脱自在に固定するよう構成したことを特徴とする灯火照明体用燭台である。
【0008】
主に屋内において通常の照明、装飾具として仏壇やテーブル上で使用される灯火照明体と共に、本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台を使用すれば、該灯火照明体用ホヤ及び燭台の上記構成により、該灯火照明体の燃焼火炎による紙、布等の可燃物への着火が防止でき、また、該灯火照明体用ホヤ及び燭台に紙、布等の可燃物が接触、載置された場合でも該可燃物への着火が防止できる。さらに、安価に作成でき、簡便簡易に使用でき、一般に広く普及が可能な可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台である。さらに、該ホヤ側面部材下端が該台座に嵌着し着脱自在な固定構造となっているか、磁力により台座に固着し着脱自在な固定構造となっており、転倒しても該ホヤが該台座より容易には離脱しないように構成することにより、万一該燭台が転倒した際にも、火災につながることのない、安全な燭台を提供できることとなった。
さらに、本発明の該灯火照明体用ホヤ及び燭台は、墓参時での使用等、屋外での使用においても、その目的の可燃物への着火を防止するという機能を十分に果たすものであり、その使用範囲は屋内に限定されず屋外に置いても使用可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、上記本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台の一例を図面にて説明する。
図1は、本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤの一例を示した斜視図である。灯火照明体用ホヤ1は灯火照明体5の燃焼火炎6の上方及び周囲を囲むように構成されており、灯火照明体用ホヤ上面部材2及び灯火照明体用ホヤ側面部材3は網状とした金属素材で構成されている。さらに、該ホヤ側面部材3上端には上方通気孔4が設けられている。
さらに、図2は、本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台の一例を示した斜視図である。灯火照明体用燭台7は、灯火照明体設置部8を有する台座9と本発明の灯火照明体用ホヤ1とで構成されている。
図3及び図4には本発明の灯火照明体用ホヤ1の一例を、図5及び図6には本発明の灯火照明体用燭台7の一例を示している。
【0010】
灯火照明体用ホヤ上面部材2は、該ホヤ上面部材2の少なくとも燃焼火炎の真上に当たる部分は、平板状又は網状とした金属素材で構成されているかあるいはガラス素材で構成される。該ホヤ上面部材2の少なくとも燃焼火炎6の真上に当たる部分以外の部分は、不燃性又は難燃性の他の素材を使用しても良いが、該ホヤ上面部材2全体が平板状又は網状とした金属素材で構成されているかあるいはガラス素材で構成されるのが望ましい。ここで金属素材としてはスチール、ブリキ、アルミニウム、鉄、銅、真鍮、ステンレス等が使用でき、またガラス素材としては、耐熱ガラスのみならず一般的に使用されている、鉛ガラス等も使用可能である。これら上記の素材を部分的に組み合わせて構成させることも可能である。その形状は、平板状やドーム状等の灯火照明体用ホヤ1全体の形状に沿ったものが、ろうそく等の交換時にも邪魔にならず好ましい。網状とした金属とは、細長い形状の金属を互いに絡み合わせて網状と成したものばかりでなく、いわゆる打抜金網又はパンチングメタルと呼ばれているものも含む。この、打抜金網又はパンチングメタルの打抜孔の形状は、円形、楕円形、四角形、ひし形と云った一般的な形状ばかりでなくその他の様々な形状とすることもできる。該打抜孔のパターンの一例を図10に示す。
【0011】
灯火照明体用ホヤ側面部材3は、燃焼火炎6を透視できるよう少なくとも該ホヤ側面部材3の一部は、網状とした金属素材又はガラス素材で構成されている。該ホヤ側面部材3の該燃焼火炎6を透視する部分以外の部分は、不燃性又は難燃性の他の素材を使用しても良いが、該ホヤ側面部材3全体が網状とした金属素材又はガラス素材で構成されるのが望ましい。これら上記の素材を部分的に組み合わせて構成させることも可能である。該ホヤ側面部材3の形状は、その形状を問わないが、円柱、楕円柱、角柱、円錐、円錐台、楕円錐、角錐、角錐台等の形状やそれらの組み合わせが、取り扱いやすくまた作成も簡単であり、通常の使用には好ましい。また灯火照明体用ホヤ上面部材2と同様に、網状とした金属とは、細長い形状の金属を互いに絡み合わせて網状と成したものばかりでなく、いわゆる打抜金網又はパンチングメタルと呼ばれているものも含む。
【0012】
本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ1は、灯火照明体用ホヤ上面部材2周囲部又は灯火照明体用ホヤ側面部材3上端近傍に上方通気孔4を設ける構成とすることもできる。灯火照明体5の燃焼火炎6により熱せられた上昇気流は該上方通気孔4より該ホヤ1外部に速やかに流出し、該ホヤ上面部材2及び該ホヤ側面部材3の上部部分が過度に熱せられるのを防ぐことができる。さらに該上方通気孔4を設ければ、該ホヤ側面部材3の上部部分を指等で触った際の火傷を防ぐ手段となり得る。その形状及び大きさは特に限定されないが、可燃物が該上方通気孔4より該ホヤ1内部に入り込むことのない大きさと設置場所であることが必要である。
【0013】
灯火照明体用ホヤ上面部材2が過度に熱せられるのを防ぐためには、該ホヤ上面部材2の上部に、図3(a)に示すように放熱板10を設けることもできる。該放熱板10は該ホヤ上面部材2と同等の素材で構成でき、また、該ホヤ上面部材2の受ける熱を効率良く外部へ放出するために、表面積の大きな構成であることが必要である。さらに取り扱い時に邪魔にならない形状とする配慮がされることが好ましい。
さらに、該ホヤ上面部材2が燃焼火炎6により熱せられることによる塗装の変色や材質の変質、劣化を防ぐために、該ホヤ上面部材2の下面又は下部に、図3(b)および(c)に示すように保護板12を設けることもできる。該保護板12は該燃焼火炎6の真上に設けられ、図3(b)に示すように該ホヤ上面部材2の下部に接して取り付けることもできるし、図3(c)に示すように該ホヤ上面部材2の下部からわずかに距離を置いて取り付けることもできる。該保護板12は、該燃焼火炎6による上昇気流の流れを妨げないように、小型のものとするのが好ましい。図3(b)に示す構成は作成が容易であり安価に作成するには有利である。一方図3(c)に示す構成は作成には図3(b)に示す構成よりも手順が必要であるが、該ホヤ上面部材2が該燃焼火炎6の熱により熱せられるのを防ぐ効果はよりすぐれている。その取り付け手段としては、溶接、磁着、嵌着、接着等の公知の取り付け手段が使用可能である。
【0014】
灯火照明体用ホヤ上面部材2と灯火照明体用ホヤ側面部材3とは一体として構成される場合と、脱着自在に構成される場合がある。素材や形状との兼ね合いで取り扱いや作成に都合の良い方を選択すれば良い。
【0015】
本発明の灯火照明体用燭台7の台座9は、該燭台7の転倒を防ぐために重量のある構成が好ましい。その形状及び大きさは特に限定されない。該台座9は図5に示すように、脚のある形状とすることもできる。また、該台座9に下方通気孔を設けると、該ホヤ側面部材3がガラス素材の場合などでは燃焼用空気が通気孔からホヤ内へ供給されて灯火照明体の燃焼に貢献する。
また該台座9に設けられる灯火照明体立設部8は、針状のもの、灯火照明体を挟み込んで立設させる等、通常行われている灯火照明体の立設手段が採用される。
【0016】
本発明の灯火照明体用燭台7において、図6(a)に示すように灯火照明体用ホヤを構成する側面部材3の下端が差し込み可能なリング状溝14と、該溝に沿って磁石15が取着される。網状の金属素材からなる側面部材3はその端部を該リング状溝14に嵌め込むと磁石15で固定することができる。また図6(b)に示すように、該側面部材3の下端に設けられた係止片16と係合する係止部17が設けられた複数のスプリング片18をリング状に立設し、側面部材3の下端を複数のスプリング片18に嵌入させると、該側面部材3の下端に設けられた係止片16がスプリング片18に設けられた係止部17と係合し側面部材3を灯火照明体用燭台7に固定させることができる。従来の燭台に従来のホヤを立設させてろうそくを灯した際に、ホヤが転倒した場合は、図7に示すように台座よりホヤが離脱し、ろうそくの燃焼火炎が剥きだしとなって火災の危険が発生する。一方、本発明の燭台7を使用したホヤ内にろうそくを灯した際には、ホヤが万一転倒した場合にも図8に示すように、燃焼火炎6がホヤ内部に留まって、燭台7の外部の可燃物に着火することはない。
【0017】
灯火照明体用ホヤ上面部材2および灯火照明体用ホヤ側面部材3の構成に、金属素材の網状体が使用されている場合は、燃焼火炎6を該網状体を通して視認することができると共に、燃焼に必要な空気の取り入れや上昇気流による燃焼熱の放出に有利な構成と言える。よって、灯火照明体用ホヤ1が過度に加熱されたり、空気の取り入れがうまくいかず、該燃焼火炎6が揺らいだり燃焼状態不良となることを防ぐことができる。
さらに、該ホヤ側面部材3が金属素材の網状体で構成される場合においては、該網状体の孔径が4.0mm以下であれば該燃焼火炎6は該網状体の孔から外部に出ることはなく、該燃焼火炎6は該灯火照明体用ホヤ1内部に留まるので、より安全性の高い燭台と言える。
【0018】
【実施例】
以下、さらに比較例、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1および2、比較例1および2; 孔径2.0mm、開孔率35.7%の打抜金網を外径58mm、高さ120mmの図9に示す円筒形状に成形したホヤを用いた燭台を比較例1サンプルとし、比較例1サンプルのホヤ上面部材に、外径58mmの上記の打抜金網を載置固定したホヤを用いた、図5(a)に示す燭台を実施例1サンプルとした。また、外径100mm、高さ120mmの硬質ガラス製の円筒形状のホヤを用いた燭台を比較例2サンプルとし、比較例2サンプルのホヤ上面部材に、外径100mmの上記の打抜金網を載置固定したホヤを用いた、図4(f)に示す燭台を実施例2サンプルとした。
次に上記4種類のサンプルの台座中央のろうそく設置部に長さ50mm、直径8mmの同型同寸のろうそくをセットし、点火した。その5分後に、実施例1サンプルおよび実施例2サンプルは、ホヤ上面部材金網上に市販のティッシュペーパーを載せ、また、比較例1サンプルおよび比較例2サンプルは、ホヤ頂部中央に市販のティッシュペーパーをピンセットにて保持させ、ティッシュペーパーへの着火の有無を観察した。
比較例1サンプルおよび比較例2サンプルでは、5秒程度でティッシュペーパーに着火し燃え上がったのに対し、実施例1サンプルおよび実施例2サンプルでは、ろうそくが自然消火するまで、ティッシュペーパーが部分的に焦げる程度であった。
【0019】
実施例3および比較例3; 本試験は、燭台が転倒した際にホヤと灯火照明体を載置する台座とを離脱させない手段を付加させることにより火災に対する安全性を評価するものである。
実施例1に用いた燭台でホヤを図6(a)に示すように、磁石で台座に固定できるようにした燭台を、実施例3サンプルとする。また、比較例1に用いた燭台と同形状同寸法で素材が塩化ビニル樹脂で作成した円筒形ホヤに置き換えた燭台を比較例3サンプルとする。
実施例3サンプルおよび比較例3サンプルそれぞれ3個ずつの台座中央のろうそく設置部に長さ50mm、直径8mmの同型同寸のろうそくをセットし、点火した。そして、点火5分後にすべての燭台を転倒させ、ろうそくの燃焼火炎の挙動を観察した。
比較例3サンプルのうち2個は台座よりホヤが離脱し、図7のようにろうそくの燃焼火炎が剥き出しで燃え続けた。また、残りの1個はホヤと台座が離脱することはなかったが、ろうそくの炎で塩化ビニル樹脂を熔かしつつ黒煙を上げながら炎を出し燃えた。
一方、実施例3サンプルはすべて、転倒の際に台座とホヤが離脱することはなく、図8のようにホヤ内で燃えるのみであった。さらに、ろうそくの炎の上方のホヤの上に市販のティッシュペーパーを載せても、部分的に焦げるのみで燃え上がることはなかった。
【0020】
実施例4ないし7、比較例4および5; 実施例3に用いた燭台で側面部材の孔径を5.0mm、4.5mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.5mmとしたものを用意し、それぞれ孔径5.0mmのものを比較例4サンプル、孔径4.5mmのものを比較例5サンプル、孔径4.0mmのものを実施例4サンプル、孔径3.0mmのものを実施例5サンプル、2.0mmのものを実施例6サンプル、1.5mmのものを実施例7サンプルとする。
上記6種類のサンプルの台座中央のろうそく設置部に長さ50mm、直径8mmの同型同寸のろうそくをセットし、点火した。その5分後にすべての燭台を転倒させ、さらに、ろうそくの炎の上方のホヤの上に市販のティッシュペーパーを載せてその様子を観察した。
比較例4サンプルでは約10秒でティッシュペーパーに着火し燃え上がった。比較例5サンプルでは約22秒でティッシュペーパーに着火し燃え上がった。これに対し実施例4サンプルないし実施例7サンプルでは、ろうそくが自然消火するまでティッシュペーパーが部分的に焦げる程度で燃え上がることはなかった。
【0021】
【発明の効果】
上記構成により、本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台は以下に記載するような効果をもたらす。
主に屋内において通常の照明、装飾具として仏壇やテーブル上で使用される灯火照明体と共に、本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台を使用すれば、該灯火照明体の燃焼火炎による紙、布等の可燃物への着火が防止でき、また、該灯火照明体用ホヤ及び燭台に紙、布等の可燃物が接触、載置された場合でも該可燃物への着火が防止できる。さらに、安価に作成でき、簡便簡易に使用でき、一般に広く普及が可能な可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ及び燭台である。さらに、該ホヤ側面部材下端が該台座に嵌着されるか又は磁力により固定されており、転倒しても該ホヤが該台座より容易には離脱しないように構成することにより、万一該燭台が転倒した際にも、火災につながることのない、安全な燭台を提供できることとなった。
さらに、本発明の該灯火照明体用ホヤ及び燭台は、墓参時での使用等、屋外での使用においても、その目的の可燃物への着火を防止するという機能を十分に果たすものであり、その使用範囲は屋内に限定されず屋外に置いても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤの他の一例を示す斜視図および断面図である。
【図4】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤのさらに他の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台の他の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台のさらに他の一例を示す断面図である。
【図7】従来の灯火照明体用燭台が転倒した際の一例を示す斜視図である。
【図8】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台が転倒した際の一例を示す斜視図である。
【図9】従来の灯火照明体用燭台の一例を示す斜視図である。
【図10】本発明の可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤに使用される、打抜金網又はパンチングメタルの打抜孔の形状のパターンの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 可燃物への着火を防止する灯火照明体用ホヤ
2 灯火照明体用ホヤ上面部材
3 灯火照明体用ホヤ側面部材
4 上方通気孔
5 灯火照明体
6 燃焼火炎
7 可燃物への着火を防止する灯火照明体用燭台
8 灯火照明体設置部
9 台座
10 放熱板
11 磁石
12 保護板

Claims (4)

  1. 灯火照明体の燃焼炎の上方を囲む上面部材と、周囲を囲う側面部材とからなる灯火照明体用ホヤであって、該上面部材と側面部材を網状の金属素材で構成して、2つの部材を組み立て一体化するとともに、該網状の金属素材からなる側面部材の網孔から空気をホヤ内に流入させて灯火照明体を燃焼させ、加熱された排気を網状の金属素材からなる上面部材の網孔から放出するよう構成したことを特徴とする可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤ。
  2. 該側面部材が、孔径4.0mm以下の金属素材からなる網状体であることを特徴とする請求項1記載の可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤ。
  3. 該上面部材は、側面部材の上端開口内の燃焼火炎が当たる部分に、平板状の金属素材からなる上面板が収納され、該上面板の周囲に複数の支持部材を取着し、該支持部材で上面板と側面部材の上端内壁間を連結して、上面板と側面部材の上端内壁間に通気孔を形成するとともに、該網状の金属素材からなる側面部材の網孔から空気をホヤ内に流入させて灯火照明体を燃焼させ、加熱された排気を通気孔から放出するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の可燃物への着火を防止した灯火照明体用ホヤ。
  4. 請求項1及び3記載の上面部材及び金属素材からなる側面部材が一体化された灯火照明体用ホヤを立設する灯火照明体用燭台であって、該ホヤの下端が差し込み可能なリング状溝と、該溝に沿って磁石が取着され、網状の金属素材からなる側面部材を該リング状溝に着脱自在に固定するよう構成したことを特徴とする灯火照明体用燭台。
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