JP4280725B2 - 画像形成装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材上に画像を形成する画像形成装置及びその制御方法に関するものである。
近年、カラープリンタやカラー複写機等のカラー画像形成装置において、その形成される画像の高画質化が求められている。特に、形成される画像の濃度の階調とその安定性は、その画像の品質を決める重要な要素となっている。ところがこのような画像形成装置においては、環境の変化や長時間の使用による装置各部の変動要因により、画像データに対する形成画像の濃度や色度が変動してしまう。特に電子写真方式のカラー画像形成装置の場合、僅かな環境変動でも画像濃度や色度の変動が生じ、カラーバランスを崩す恐れがあるので、常に一定の濃度を保つための手段を持つ必要がある。
そのような手段の一つとして、各色のトナーを用いて濃度検知用トナー画像(以下、パッチ)を像担持体である中間転写体や感光体等に形成し、その未定着トナーパッチの濃度をトナー用濃度検知センサ(以下、濃度センサ)で検知し、その検知結果に基づいてレーザ光の露光量、現像バイアスなどのプロセス条件を変更する濃度制御を行うことで、常に安定した画像を得るようにしている。
しかし、このような濃度センサを用いた濃度制御は、パッチを中間転写体や感光ドラム等の上に形成して検知するもので、その後に行われる転写材への画像転写及び定着後の画像のカラーバランスの変化については制御していない。即ち、これらの変化には濃度センサを用いた濃度制御では対応できない。そこで転写材上に形成されたパッチの濃度或は色度を検知するセンサ(以下、カラーセンサ)を設け、そのカラーセンサによる測定結果に基づき、トナー画像の濃度や色度を補正して色再現性の優れた画像を形成するカラー画像形成装置が提案されている(特許文献1)。このカラーセンサは、例えば発光素子として赤(R)、緑(G)、青(B)等の発光スペクトルが異なる3種以上の光源を用いるか、又は発光素子は白色(W)を発光する光源を用いて、受光素子上に赤(R)、緑(G)、青(B)等の分光透過率が異なる3種以上のフィルタを形成したもので構成する。このことによりRGB出力等の異なる3種以上の出力が得られる。
図14は、従来のカラー画像形成装置において、カラーバランスの補正時に使用する転写材上のパッチ列の一例を示した図である。この例では、各カラーパッチは間隔を空けて形成されており、カラーセンサにより先頭のパッチを検出した後は、所定のタイミング毎に順次パッチの色、濃度を検出することで各パッチによる検出データを得ている。
特開2003−107833号公報
しかしながら上記従来のカラー画像形成装置では、カラーバランスを補正するための各パッチの長さを決めるにあたって、搬送用ローラの外径ばらつきや環境変動などに起因する転写材の搬送速度のばらつきや、転写材が定着器を通過した際の転写材の縮み、更には、転写材上に画像を形成するまでの画像の伸縮の影響などといった様々なばらつきを考慮する必要がある。つまり、これらのばらつきが存在しても、確実に各パッチを検出できるように、各パッチに余裕を持たせて各パッチ長さを設定する必要がある。しかも、カラーバランスの補正に使用するパッチ数が多かったり、転写材の搬送方向長が長い、或は転写材の搬送速度が大きいほど、各パッチの先端部と後端部には余裕を見込んでパッチを形成する必要があるため、より長い転写材が必要となりトナーや転写材の浪費につながっていた。
また上記カラーセンサを用いた画像補正を行う場合、画像の高画質化を実現するためには、カラーバランス補正の精度を向上するためにはパッチ数を増やすことが必要になる。しかし、カラーセンサが1つのパッチを検出するためにはある一定の時間を要するため、パッチの数を増やして、より高精度にカラーバランスの補正を行おうとすると、1枚の転写材上に全てのパッチを形成することができなくなる場合があった。更に、画像形成装置のスループットが向上するに従って、1つのパッチの搬送方向長さを長くする必要がある。これにより転写材1枚あたりに形成できるパッチ数が減少し、カラーバランスの補正のために、より多くの転写材やトナーを消費することになる。このようなカラーバランス補正のためのパッチが形成された転写材はユーザにとっては不要なものであり、カラーバランスの補正には、必要最小限の転写材やトナーが使用されることが望ましい。
本発明は、上記従来技術の欠点を解決することにある。
また本願発明の特徴は、画像補正用パッチを構成する各パッチの大きさ(長さ)を小さくして記録材やトナーの消費量を必要最小限に抑えながらも確実にパッチの濃度や色度を測定して、その測定したパッチに基づいた補正を行うことにより色再現性に優れた画像を形成できる画像形成装置及びその制御方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る画像形成装置は以下のような構成を備える。即ち、
感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する一次転写部と、記録材を搬送するとともに前記中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録材上に二次転写する二次転写ローラと、前記記録材上に二次転写されたトナー像を定着する定着部とを備え、前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
各パッチが間隔を空けずに配置された複数個のパッチで構成される少なくとも1つのパッチ列を前記画像形成手段により記録材上に形成させるパッチ形成手段と、
前記パッチ形成手段により形成された前記記録材上のパッチ列の各パッチ位置を判別し、当該各パッチの濃度或は色度を検出するパッチ検出手段と、
前記パッチ検出手段により検出された検出結果に基づいて前記画像形成手段における画像形成特性を補正する補正手段と、
前記パッチ検出手段による前記パッチ列を構成する各パッチ位置の判別タイミング及び前記パッチ列形成された前記記録材の搬送速度に基づいて求めた前記パッチ列の長さと、前記パッチ列の設計上の長さとの差分値を算出する算出手段と、
前記パッチ列の長さを前記設計上の長さとするように、前記差分値に応じて前記二次転写ローラの回転速度を制御することで前記二次転写時の前記記録材の搬送速度を制御する手段と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る画像形成装置の制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する一次転写部と、記録材を搬送するとともに前記中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録材上に二次転写する二次転写ローラと、前記記録材上に二次転写されたトナー像を定着する定着部とを備え、前記記録材に画像を形成する画像形成手段を有する画像形成装置の制御方法であって、
各パッチが間隔を空けずに配置された複数個のパッチで構成される少なくとも1つのパッチ列を記録材上に形成するパッチ形成工程と、
前記パッチ形成工程で形成された前記記録材上のパッチ列の各パッチ位置を判別し、当該各パッチの濃度或は色度を検出するパッチ検出工程と、
前記パッチ検出工程で検出された検出結果に基づいて前記画像形成手段における画像形成特性を補正する補正工程と、
前記パッチ検出工程での前記パッチ列を構成する各パッチ位置の判別タイミング及び前記パッチ列形成された前記記録材の搬送速度に基づいて求めた前記パッチ列の長さと、前記パッチ列の設計上の長さとの差分値を算出する算出工程と、
前記パッチ列の長さを前記設計上の長さとするように、前記差分値に応じて前記二次転写ローラの回転速度を制御することで前記二次転写時の前記記録材の搬送速度を制御する工程と、を有することを特徴とする。
尚、この発明の概要は、必要な特徴を全て列挙しているものでなく、よって、これら特徴群のサブコンビネーションも発明になり得る。
本発明によれば、カラーバランスの補正に関わる記録材やトナーの消費量を抑えながら、適切なカラーバランス補正を行うことができる。
また本発明によれば、各パッチを隙間無く形成しても、その境界(先頭)を検出する際の検出精度を向上できる。これによりパッチの数を増やすこともでき、カラーバランスの補正に関わる記録材やトナーの消費量を抑えながら、適切なカラーバランス補正を実現できる。また記録材の搬送速度による画像形成動作の補正もできるという効果がある。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例として、電子写真方式を採用した画像形成装置であって、中間転写ベルトを用いた4ドラム式のフルカラー画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図において、この4ドラム式のフルカラー画像形成装置1の本体(以下、「装置本体」という)2の構成が示されている。PY,PM,PC,PBkのそれぞれは、装置本体2に着脱自在に設けられたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色のプロセスカートリッジである。中間転写ベルトユニット31は、中間転写体である中間転写ベルト30を有している。25は定着器である。ここで、各プロセスカートリッジは、それぞれ像担持体である感光体ドラム26(26Y,26M,26C,26Bk)と、感光体ドラム26の外周表面上に配置され、それぞれ感光体ドラム26の表面を一様に帯電する一次帯電器50と、レーザ露光器28(28Y,28M,28C,28Bk)による露光により形成された感光体ドラム26の表面上の各色の静電潜像を、対応する色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて現像する現像器51と、転写されずに感光体ドラム26上に残ったトナーを回収するクリーナ53とを備えると共に、中間転写ベルト30に沿って順番に配置されている。更に、感光体ドラム26と共に中間転写ベルト30を挟持する位置には、感光体ドラム26と共に一次転写部を形成する一次転写ローラ52が対向設置されている。
一方、中間転写ベルトユニット31は、中間転写ベルト30と、中間転写ベルト30を張架する駆動ローラ100、テンションローラ105、二次転写対向ローラ108の3本のローラを備えている。また、二次転写ローラ27は、二次転写対向ローラ108の中間転写ベルト30を挟んだ位置に配置されており、転写搬送ユニット33は、この二次転写ローラ27を保持している。また給送部3は、二次転写ローラ27と、中間転写ベルト30を挟んだ二次転写対向ローラ108との当接部により構成される二次転写部へ転写材Pを給送する。この給送部3は複数枚の転写材Pを収納したカセット20、給送ローラ21、重送防止のリタードローラ対22、搬送ローラ対23a,23b,レジストローラ対24等を備えている。
尚、カセット20には、積載された転写材Pの後端を規制するための後端規制板19が設けられている。この後端規制板19は、カセット20に収容されている転写材Pのサイズに応じて移動できる構成となっており、図示しない後端規制板の位置検出手段により転写材Pの搬送方向の長さを検知(以下、サイズ検知)することが可能になっている。
また定着器25の下流側搬送路には、排出ローラ対61,62,63が設けられており、排出ローラ対61,62間の排出搬送路60には、図示するようにカラーセンサ90が設置されている。
更に、このカラー画像形成装置1は、両面印刷に対応しており、1面目の画像形成を終えた転写材が定着器25から排出された後、ディバータ69を切り替えることで、反転ローラ対70,71側に転写材Pを搬送し、転写材の後端がディバータ72を越えたところで、ディバータ72を切り替えると同時に、反転ローラ71を逆回転させて転写材Pを両面搬送路73に導く。そして両面搬送路ローラ対74〜76を回転駆動して転写材Pを再給紙することで、2面目への印刷を可能にしている。
図2は、本実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
装置本体2は、装置本体に対して通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部ホスト機器10、或は、装置本体が別途備える原稿読み取り部(不図示)からの画像信号(RGB信号)を受信する。画像処理制御部11は、その受信したRGB信号を、CMYK信号に変換し、階調、濃度補正を加えた後に、レーザ露光器28用の露光信号を生成する。画像形成制御部12は、以下に説明する画像形成動作を統括して制御すると共に、カラーセンサ90を用いたカラーバランス補正時の装置本体の制御を行っている。
この画像形成制御部12は、この画像形成制御部12による処理を制御するCPU121、このCPU121により実行されるプログラムを記憶しているROM122、CPU1221による制御処理時に各種データを記憶するRAM123を有している。
尚、画像形成部13は前述の図1に示すような構成を備えており、転写材P上に画像を形成するための要素を一括して示している。サイズ検知部14は、前述の後端規制板19の位置検出手段を有し、用紙カセット20に収容されている転写材Pのサイズを検知する。このサイズ検知部14における検知結果を基に、カラーセンサ90を用いた画像補正を行うにあたって、何枚の転写材Pを使って補正用のパッチパターンを形成するかを判断する。搬送モータ15は、画像形成制御部12からの指示により、転写材Pを所定のタイミングで装置本体内にて搬送させる駆動手段であり、本実施の形態では図示しない複数の駆動手段により転写材Pの搬送を行っている。カラーセンサ部16は、カラーセンサ90を用いて転写材P上のパッチの検出を行うブロックである。
以上のように構成された4ドラム式のフルカラー画像形成装置1における画像形成動作について図1を参照して説明する。
画像形成動作が開始されると、まずカセット20内の転写材Pは、給送ローラ21により給送された後、リタードローラ対22により一枚ずつに分離され、ついで搬送ローラ対23a,23b等を経てレジストローラ対24に搬送される。ここで、このときレジストローラ対24は回転を停止しており、このレジストローラ対24のニップに転写材Pが突き当てられることにより転写材Pの斜行が矯正される。
一方、この転写材Pの搬送動作と並行して、例えばイエローのプロセスカートリッジPYにおいて、まず感光体ドラム26Yの表面が一次帯電器50によって一様にマイナス帯電され、次にレーザ露光器28Yにより、画像のイエロー成分の画像信号に基づいて画像露光が行われることにより、感光体ドラム26Yの表面には原稿のイエロー画像成分に対応した静電潜像が形成される。
次に、この静電潜像は、現像器51によりマイナス帯電したイエロートナーを用いて現像され、イエローのトナー画像として可視化される。そして、このようにして得られたイエローのトナー画像は、一次転写ローラ52により中間転写ベルト30上に一次転写される。尚、このトナー画像が転写された後、感光体ドラム26Yは、その表面に付着している転写残りトナーがクリーナ53によって除去され、次の画像形成に供される。
このようなトナー画像の形成動作が、他のプロセスカートリッジPM,PC,PBkにおいても所定のタイミングをもって順次実行され、各感光体ドラム26上に形成された各色トナー画像をそれぞれの一次転写部で中間転写ベルト30上に順次重ねて一次転写する。こうして中間転写ベルト30に重畳して転写された4色のトナー画像は、中間転写ベルト30の矢印方向の回転に伴って二次転写部に移動される。またレジストローラ対24で斜行を矯正された転写材Pは、中間転写ベルト30上の画像とタイミングをとって二次転写部に送り出される。この後、転写材Pを挟んで中間転写ベルト30に当接した二次転写ローラ27により、中間転写ベルト30上の4色のトナー画像が転写材P上へ二次転写される。このようにしてトナー画像が転写された転写材Pは定着器25に搬送され、加熱、加圧されることによりトナー画像が定着された後、排出ローラ対61〜63により、装置本体2の上面のトレイ64に排出されて積載される。なお、二次転写を終了した中間転写ベルト30は、不図示のベルトクリーナによって表面に残留した転写残りトナーが除去される。
図3は、本実施の形態に係る排出搬送路60の拡大図である。
図から分かるように、カラーセンサ90は、定着器25によって転写材P上に定着されたトナー画像の濃度を検出できるように、転写材Pの画像形成面へ向けて配置されている。そして転写材P上に形成された定着後の混色パッチ列82のRGB出力値を、転写材Pが装置本体2の外部に排出される前に、転写材Pを搬送させながら検知できるように構成されている。
図4は、本実施の形態に係るカラーセンサ90の構成の一例を示す図である。
カラーセンサ90は、白色LED91とRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ92aにより構成される。白色LED91を、定着後のパッチが形成された転写材Pに対して斜め45度より入射させ、0度方向への乱反射光強度をRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ92aにより検知する。このRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ92aの受光部は、92bで示すように、RGBがそれぞれ独立した画素となっている。このセンサ92aの電荷蓄積型センサは、フォトダイオードでも良く、或はRGBの3画素のセットが数セット並んでいるものでも良い。また入射角が0度、反射角が45度の構成でも良い。更には、RGB3色が発光するLEDとフィルタ無しセンサにより構成しても良い。
図5は、本発明の実施の形態1に係る、転写材P上に形成する定着後の階調−濃度特性制御用(カラーバランス補正用)パッチパターンの一例を示す図である。
この階調−濃度特性制御用パッチパターン82は、色再現域の中心でありカラーバランスを取る上で非常に重要な色であるグレーの階調パッチパターンであるブラック(Bk)によるグレー階調パッチ80と、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)を混色したプロセスグレー階調パッチ81とで構成されている。ここでは80aと81a,80bと81b,80cと81cといったように、標準のカラー画像形成装置において色度が近いBkによるグレー階調パッチ80とCMYプロセスグレー階調パッチ81が対をなして配列されている。このパッチのRGB値がカラーセンサ90で検知される。この検知結果を、画像処理制御部11へフィードバックし、Bkによるグレー階調パッチ80とCMYプロセスグレー階調パッチ81のRGB値を相対比較する。これにより、ある階調のBkによるグレーパッチと色度がほぼ同じになるCMYの3色を混合したプロセスグレーパッチのCMY3色の混合比率を算出し、カラーバランス用の補正データを生成する。これにより、トナー画像の濃度又は色度制御を行ない、最適なカラーバランスのトナー画像を形成することが可能となる。
このカラーバランス補正制御は、通常のプリント動作の合間に実施される。この実施のタイミングは、環境変動やプリント枚数などを検知し、予め設定された所定のタイミングでユーザに実行を指示するか、又はユーザが実施を所望した場合に、ユーザの手動操作により実施される。
次に、本実施の形態に係るパッチパターン82の構成とその検出方法について説明する。
図5に示す本実施の形態に係るパッチパターン82は、図10に示した従来の画像形成装置で採用したパッチパターンと比較すると、各パッチ間の隙間がなくなっているのと同時に、各パッチの搬送方向の長さを短く設定されている。また、パッチパターン82では濃度の濃いパッチが先頭にくるように構成されている。
従来の画像形成装置におけるパッチ検出は、カラーセンサ90へ転写材Pが到達するタイミングから検出を開始(白色LEDの発光開始)して、検出値が変動することで先頭のパッチの到達を判断し、それ以後、所定のタイミング毎にパッチの検出を順次行うことで各パッチの検出値を得ていた。この従来のパッチ検出方法では、カラーバランス補正用の各パッチの長さを決めるにあたって、転写材搬送ローラの外径ばらつきや環境変動などに起因する転写材Pの搬送速度のばらつきや、転写材Pが定着器を通過した際の転写材の縮み、更には、転写材上に画像を形成するまでの画像の伸縮の影響などといった様々なばらつきを考慮する必要があり、これらのばらつきが存在しても確実に各パッチの検出が行えるように余裕を持ったパッチ長さを設定する必要がある。
そこで本実施の形態では、パッチパターンを構成する各パッチの先頭(境界)を各パッチ毎に検出することにより、上述のばらつきによる影響を取り除き、従来、パッチ長さに見込んでいた余裕を最小限にして、パッチの搬送方向の長さを短縮している。これにより1枚の転写材Pに形成可能なパッチの数を増大させることもできる。
図6は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置におけるカラーバランスの補正処理シーケンスを説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM122に記憶されており、CPU121の制御の下に実行される。
まずステップS101で、転写材P上に図5に示したパッチパターン82を形成する。このパッチパターンの形成は、使用される転写材Pの搬送方向の長さによって、転写材Pの1枚に全て形成するか、或は複数枚の転写材Pに分けて形成する。この転写材Pの搬送方向長さは、上述したカセット20に設けられたサイズ検知部14からの情報から得られても良く、或は装置本体2の図示されていない手差し給紙部などにユーザがセットした転写材Pに対して、外部ホスト機器10などからユーザが入力指示したものであっても良い。
次にステップS102で、カラーセンサ90部に転写材の先端余白が到達したことを判断するために、使用する転写材Pが無い状態でのカラーセンサ出力V0を検出する。排出搬送路60のカラーセンサ90から見た対向面には黒色の対向板(不図示)が設けられており、この対向板をカラーセンサ90で検出した際の出力をV0としている。次にステップS103で、カラーセンサ90で転写材Pの先端を検出した後に、パッチパターンの検出を開始して全てのパッチ濃度を算出している。このステップ103のパッチ検出処理に関しては、図7のフローチャートを参照して後述する。
次にステップS104で、その検出したパッチ濃度を用いて、使用している画像形成装置のカラーバランス特性を算出する。そしてステップS105で、カラーバランス補正のための補正用変換テーブル804の各エントリーを算出する。そして、この補正テーブル804を基に、レーザ光の露光量、現像バイアスなどのプロセス条件にフィードバックをかけて画像形成条件を補正する。こうして安定したカラーバランスの画像形成を確保している。
図7は、前述のステップS103におけるパッチ濃度の検出処理を説明するフローチャートである。また図8は、RAM123のメモリマップを示す図である。
この処理は、カラーセンサ90にパッチパターンが形成された転写材Pが到達すると予想されるタイミングから少し前に起動され、カラーセンサ90で転写材Pの先端を検出した後に、パッチパターンを構成する全てのパッチの濃度検出を行っている。
まずステップS111で、パッチ番号を示すパッチカウンタn800を「0」にリセットする。このパッチカウンタn800は、「0」からnmax(パッチの階調数)までの値をとり、n=0は転写材が無いとき、n=1は転写材の先端余白部、n=2〜nmaxは各パッチ部をそれぞれ検出する場合に対応している。またこのステップS111では、各パッチの濃度検出値を格納するエリアV0〜Vn801までを「0」でクリアする。
次にステップS112で、このパッチカウンタn800をインクリメント(+1)している。次にステップS113で、カラーセンサ90の出力の保持回数を示す出力保持カウンタm802を「0」にリセットする。この出力保持カウンタm802は「0」からk(1つのパッチ内の検出回数)の値をとる。次にステップS114で、出力保持カウンタm802の値をインクリメント(+1)する。次にステップ115で、変数Amにカラーセンサ90の検出値をセットする。そしてステップS116で、パッチの先頭(境界)がカラーセンサ90に到達したかどうかを判断している。ここでは、カラーセンサ90の最新の検出値Amと、現在検知しているパッチの一つ前のパッチの検出値Vn-1との差分の絶対値をΔVとし、この絶対差分値ΔVが所定の閾値Vbを越えているかどうかにより、パッチの先頭(境界)が到達しているかどうかを判断している。ここで絶対差分値ΔVが所定の閾値Vbを越えていない場合には、パッチの先頭(境界)が到達していないと判断してステップS113へと戻る。この場合には、ステップS113で出力保持カウンタm802を「0」にリセットした後、再度ステップS114で、カウンタm802をインクリメントして再度パッチの検出を行う。
一方、ステップS116で、差分値ΔVが所定の閾値Vbを越えた場合は、パッチの先頭(境界)が到達した可能性があるとしてステップS117へ進む。但し、ノイズの影響などによって、たまたま閾値Vbを越えた場合を除去するために、本実施の形態では、カウンタm802により3回続けて閾値Vbを越えたと確認できた場合にのみ、パッチの先頭(境界)が到達したと判断するようにしている。よって、ステップS117では出力保持カウンタm802の値が「3」になるまではステップS114へ戻ってパッチの検出を続けている。
こうしてパッチの先端(境界)を検出するとステップS118へ進み、1つのパッチのパッチ濃度算出に必要なk個の検出値が得られるまで、所定のサンプリング周期でカラーセンサ90によるパッチ濃度の検出が行われ、その検出値がA0〜Am803に格納される(ステップS118〜S120)。こうして、カラーセンサ90により検出された所定数k個の検出値が得られるとステップS121に進み、それらの算術平均を求めてパッチの濃度Vnを算出する。
本実施の形態では、ステップS112では、単純な算術平均を求めてパッチ濃度としているが、この他にも最大及び最小値を除いた検出値の平均を取るなどの処理をしても構わない。尚、n=1の場合のパッチ濃度V1は、転写材Pの先端余白部での検出値となる。
次にステップS122で、全てのパッチの濃度の検出が終了したかを判断しており、終了していなければ前述のステップS112に戻って、次のパッチ先頭(境界)の検出を再開している。こうして全てのパッチの濃度の検出が終了すると、この処理を終了して図6のステップS104へ戻って前述した処理が行われる。
図9は、本実施の形態1に係るカラーバランスの補正制御を説明するための概念図である。
図において、第一象限(右上)は、パッチパターンを形成するための単色階調データの時間変化を表している。ここでは、等間隔の階調幅で連続的に階調を変化させたパッチパターンを形成する例を示している。また、第四象限(右下)は、上記階調データを基に画像処理制御部11で生成されたレーザ露光信号に応じて画像形成制御部12が転写材上にパッチパターンを形成し、このパッチパターンをカラーセンサ90で検出した際の検出値の時間変化を示したものである。この例では、各パッチ間の階調変化が等しくなるような単色階調データに基づいてパッチパターンを形成したにも拘わらず、各パッチを検出したセンサの出力値の差が一定にはなっていない。これは、画像形成装置に固有の特性や、装置本体が置かれた環境などの影響によるものである。
ここで、各パッチ間でのセンサ検出値の差の最小値をΔVminとすると、ΔVmin>Vbという関係が成り立つようにパッチ先端(境界)検出の閾値Vbを設定しておく必要がある。
図6、7のフローチャートで説明したように、各パッチの濃度を順次検出した後、これらの各パッチの検出値から、図9の第三象限(左下)に示すセンサ出力と濃度の変換式を用いて、各パッチの濃度を算出する。そして、各データ間をスプライン補間することにより図9の第二象限(左上)に示すような階調−濃度特性が得られる。こうして得られた特性から、階調−濃度特性がリニアな関係になるような補正テーブル804を作成する。こうして作成された補正テーブル804に基づいて画像形成条件を補正することにより、この画像形成装置におけるカラーバランスの補正が実現される。
図10は、本実施の形態に係る各種条件と従来例との比較例を示す図である。
本実施の形態と従来例でのパッチパターンの構成を図10の項目1〜3に示す。パッチ1つの搬送方向長さは、従来比2/3となり、各パッチ間の隙間も無くしてある。また、パッチパターンの階調数(余白部は除く)はどちらも12階調となっている。更に、パッチ1つ当たりの検出回数(図7のk)は、本実施の形態では6回に設定してある。
以上より、全てのパッチを形成するのに必要な長さ(項目5)を算出し、転写材の先端、後端余白(項目6,7)を考慮すると、全パッチパターンを形成するのに必要な最小転写材長さが項目8のように与えられる。
この項目9に示すように、カラーバランスの補正に使用する転写材の最小サイズは、従来はA3サイズが必要であったのに対して、本実施の形態ではA4サイズで済ませることができる。これは、ユーザがA4サイズの転写材を用いて画像形成を行おうとしている場合に、従来はカラーバランス補正のためにA4サイズの転写材を2枚以上使用するか、或はA3サイズの転写材をわざわざセットする必要があったのに対して、本実施の形態では、既に画像形成用に装置本体にセットしてあるA4サイズの転写材を1枚だけ使用してカラーバランス補正を実現させている。これにより当然、トナー消費量、補正制御に要する時間も削減できる。
次に、各パッチの先端(境界)を検出することにより、パッチ1つの搬送方向の長さを短くできることについて、本実施の形態に則して以下に説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置の転写材上における画像の伸び縮み誤差は、図10の項目10に示すように±1%となっている。これは、転写材Pの搬送ローラの外径ばらつきや環境変動などに起因する転写材の搬送速度のばらつきや、転写材Pが定着器25を通過した際の転写材Pの縮み、更には、転写材P上に画像を形成するまでの画像の伸縮の影響などに起因するものである。
この転写材P上における画像の伸び縮み誤差によって、各パッチに見込まなければならないマージンを算出すると図10の項目11,12のようになる。従来例では、誤差の累積によって、最終パッチではかなりのマージンを見込む必要があるのに対して、本実施の形態では、各パッチの先頭を検出しているため、各パッチにおける誤差が累積しない。このため、ごく僅かなマージンを見込むだけで確実にパッチを検出することができる。
更に、このマージンに、カラーセンサ90の検出スポット径(転写材上でφ1.8mm)、転写材Pの搬送速度(200mm/s)を考慮すると、1つのパッチ内で検出に使える時間が図10の項目17のように求まる。この時間と、項目18に示すカラーセンサ90による1回の検出に必要な時間(0.01s)から、従来例及び本実施の形態のいずれにおいても、1つのパッチ内で7回の検出を行えることがわかる。従って、1つのパッチ内の検出回数として設定した6回(図10の項目4)が妥当なものであるといえる。
以上説明したように本実施の形態1によれば、パッチ間の隙間をなくして転写材上にパッチを形成し、各パッチの検出時、各パッチの先頭(境界)を検出してパッチの濃度を求めることにより、各パッチの長さに不要なマージンを持たせる必要がなくなった。これにより従来のパッチと比較してパッチ全体の搬送方向の長さを短くできた。これにより、カラーバランス補正に関わるトナー及び転写材の消費量を最低限に抑えながらも、適切にカラーバランス補正を短時間で実行できるカラー画像形成装置を提供できる。
[実施の形態2]
前述の実施の形態1に示したカラーバランス補正を採用したカラー画像形成装置において、更なる高画質化を図るために、カラーバランス補正の精度を向上させる必要がある。そのためには、図9の第二象限(左上)に示した画像形成装置に固有の階調−濃度特性の算出にあたって、データ数を増やすことが必要になる。つまり、パッチパターンを構成するパッチの数を増やさなければならない。
前述の実施の形態1では、パッチ間の隙間をなくして各パッチの先頭(境界)を検出するパッチ検出方法を採用することにより、各パッチの搬送方向長さを短くできた。これにより、例えばパッチパターンを形成するのに、従来はA3サイズの転写材が1枚必要だったのに対して、本実施の形態1ではA4サイズの転写材Pの1枚に収めることができる場合を示した。
つまり、従来例と同じA3サイズの転写材に倍の数のパッチを形成し、カラーバランス補正精度を向上させることができる。
しかし、パッチ数を増やすと図9の第四象限(右下)に示したΔVmin(隣り合うパッチ間のセンサ出力差の最小値)が減少するため、パッチ先端(境界)検出の閾値Vbを小さくする必要がある。このためカラーセンサ90の出力が不安定な場合には、パッチ先端(境界)の誤検知を誘発する恐れがある。
また、画像形成装置のカラーバランス補正制御前の階調−濃度特性が、図9の第二象限(左上)に示した状態よりも更に理想(リニアな特性)から外れているような場合の例として、例えば図11第二象限(左上)に示すような特性であった場合には、隣り合うパッチ間のセンサ検出値の差分の最小値ΔVminが更に小さくなってしまう.このような場合には、更にパッチ先端(境界)を正確に検知することが困難になる。
図11は、本実施の形態2に係るカラーバランスの補正制御を説明するための概念図である。尚、この実施の形態2に係るカラー画像形成装置の構成は前述の実施の形態1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
以上のような場合においても確実にパッチの先端(境界)を検出できるようにするため、本実施の形態2では、パッチパターン82の配列を前述の図5から図12のように変更した。
図12は、本発明の実施の形態2に係る、転写材P上に形成する定着後の階調−濃度特性制御用(カラーバランス補正用)パッチパターンの一例を示す図である。
図12において、パッチ配列でのBkによるグレー階調パッチ80を形成するための階調データの推移を図11の第一象限(右上)に示す。図からも分かるように階調変化が連続的に変化するのではなく、増加と減少を繰り返すように構成されている。また、図11の第四象限(右下)に、このパッチをカラーセンサ90で検出したときのセンサ出力の変動を示す。なお、このときの画像形成装置の階調−濃度特性は、図11の第二象限(左上)に示す特性である。
これらの図から明らかなように、実施の形態1のパッチ配列で検出を行うとパッチ先端(境界)の検出を正確に行えない恐れがあるような画像形成装置の階調−濃度特性であっても、本実施の形態2では、図11の第四象限(右下)をみて分かるように、隣り合うパッチ間のセンサ出力差の最小値ΔVminを実施の形態1に比較して十分に大きくとることができる。これにより、確実にパッチ先端(境界)の検出を行える。
更に、隣り合うパッチ間のセンサ出力値の差分の最小値ΔVminを大きくとれるため、パッチの数を増やすことができ、カラーバランス補正精度の向上による高画質化が図れる。
次に、本実施の形態2でのパッチの配列規則について説明する。
パッチの総数をn個(n階調)とし、n番目のパッチをP(n)で表し、パッチの濃度が低いものから高いものへと並べた場合に以下のようになる場合を考える。
P(1),P(2),P(3),P(4),...,P(n-2),P(n-2),P(n)
本実施の形態2では、以下の規則でパッチの配列を決定している。
(1)nが偶数の場合(n=2d:dは0を除く正の整数)
P(2d),P(d),P(2d-1),P(d-1),P(2d-2),P(d-2),...,P(1)
(2)nが奇数の場合(n=2d−1:dは0を除く正の整数)
P(d),P(2d-1),P(d-1),P(2d-2),P(d-2),P(2d-3),...,P(1)
このように配列したパッチをカラーセンサ90で検出すると、図11の第四象限(右下)に示すように、センサの出力値が上昇、下降を繰り返すため、前述の実施の形態1と比較して、隣り合うパッチ間のセンサ検出値の差分の最小値ΔVminを、より大きくすることができる。
これにより、パッチパターンを構成するパッチ数を増やせるのみならず、理想特性から大きく外れた階調−濃度特性の画像形成装置においても、確実に各パッチの先頭(境界)を検出することができ、カラーバランスの補正精度を向上でき高画質化が実現される。
尚、本実施の形態2に係るカラーバランス補正制御の処理は、前述の図6及び図7に示したフローチャートと同じであるため、その説明を割愛する。
[実施の形態3]
前述の実施の形態1及び2に示した画像形成装置において、例えば二次転写ローラ27の外径が、耐久や環境の変化によって設計中心値から外れたり、使用される転写材Pの種類によって、転写材Pの搬送速度が変化してしまうことが起こる。その結果、2次転写時に転写材P上の画像が本来の長さよりも伸びたり縮んだりすることが起こりえる。
同様に、レジストローラ対24の外径が、耐久や環境の変化によって設計中心値から外れたり、使用される転写材Pの種類によって、転写材Pの先端が二次転写部に到達するタイミングが変化し、転写材Pに対する画像の書き出し位置がずれることも発生する。
これに対して本実施の形態3では、このような画像の位置精度の悪化をカラーバランス補正と同時に補正する手段について説明する。尚、この実施の形態3に係るカラー画像形成装置のハードウェア構成は前述の実施の形態1,2と同様であるため、その説明を省略する。
本実施の形態3に係る画像形成装置では、画像形成に供されている転写材Pの搬送方向長さが、前述の実施の形態1で説明したサイズ検知手段により得られているため、カラーセンサ90を用いて転写材Pの先端、後端の到達タイミングを検出することで、カラーセンサ90での転写材Pの平均搬送速度vpを算出することができる。
また前述の実施の形態1及び2で説明したように、パッチパターンの検出にあたって、各パッチの先頭(境界)を検出しており、このパッチ先頭(境界)が検出されたタイミングtを保持しておくことが可能である。
尚、本実施の形態3では、先頭パッチ80aの検出タイミングtsと共に、最終パッチ81fの後端エッジ(図12参照)の検出も行っており、この検出タイミングteも保持している。
よって、カラーセンサ90の検出結果により求められた転写材Pの平均搬送速度vpから、図12に示すパッチパターンの全長Lが次のように求められる。
L=(te−ts)×vp
ここで、設計上のパッチパターンの全長Lr=192(図10の項目5参照)である。このLrとLとの差分から画像の伸び縮みデータを算出し、画像形成制御部12に、その伸び縮みデータをフィードバックする。これにより二次転写ローラ27の回転駆動速度を変えるなどして、転写材Pの搬送速度を修正して画像の伸び縮みを補正できる。もちろん、画像データそのものを補正したり、レーザの書き込み速度を変更することで画像形成精度の補正を行っても構わない。
図13は、この実施の形態3に係る画像形成制御部12の処理を説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM122に記憶されている。
ここではまずステップS201で、転写材Pを移動速度vpで搬送し、ステップS202で先頭パッチ80aを検出すると、そのタイミングをtsとしてRAM123に記憶する(ステップS203)。尚、このタイミング(ts,te)の測定は不図示のタイマを用いる。次にステップS204で、最終パッチ81fの後端エッジを検出するとステップS205で、そのタイミングをteとしてRAM123に記憶する。次にステップS206で、(te−ts)×vpによりカラーパッチ82の全長Lを求める。そしてステップS207で、設計上のパッチパターンの全長Lr=192(例えば図10の項目5参照)との差分を求める。そしてステップS208で、その差分値に応じて、二次転写ローラ27の回転駆動速度を変えて、転写材Pの搬送速度を修正して画像の伸び縮みを補正したり、画像データそのものを補正したり、レーザの書き込み速度を変更することで画像形成精度の補正を行う。
また本実施の形態3では、転写材Pの到達タイミングも検出していることから、先頭パッチ80aの検出タイミングtsと合わせて、転写材Pに対する画像の書き出し位置を把握することができる。この画像の書き出し位置を示すデータも同様に画像形成制御部12にフィードバックすることで、レーザの書き出しタイミングの調整、或は、レジストローラ対24からの転写材Pの給紙タイミングを変更することで、転写材Pに対する画像の書き出し位置の補正をすることも実現している。
更に、前述の画像形成装置1は、前述したように両面印刷にも対応している。従って、この両面印刷機能を利用することで、本実施の形態に係るカラーバランスの補正、印刷精度の補正を2面目の画像に対しても実施できる。これにより1面目、2面目共に、高品質な画像を安定して形成できる画像形成装置を提供することができる。
以上説明したように本実施の形態に係る画像形成装置によれば、カラーバランス補正などのキャリブレーション用のパッチパターンに関して、パッチパターンを構成する各パッチを隙間なく配列すると共に、配列順序を工夫することで、各パッチのエッジを正確に検出するパッチ検出方法を提供できる。
これにより、各パッチの搬送方向の長さを短くでき、キャリブレーションに関わるトナー及び転写材の消費量を最低限に抑えつつ、適切なキャリブレーションを短時間で実行できるカラー画像形成装置を提供できる。
また、各パッチの搬送方向の長さを短くできるため、1つの転写材に形成できるパッチ数を増やしてキャリブレーション精度を向上させることも可能である。
更に、各パッチのエッジが検出されたタイミングに基づいて、転写材P上の画像の書き出し位置や画像の伸び縮みを補正することができるため、優れた画像形成精度を有する画像形成装置を提供することも出来る。
最後に、転写材P上に形成される、定着後の階調−濃度特性制御用パッチパターンは、グレーのパッチパターンに限らず、C,M,Y,Bk単色の階調パッチパターンであっても良い。
また、カラーセンサ90を用いた転写材P上のパッチ検出に限らず、中間転写体30上の濃度階調制御用パッチの検出などにおいても、本実施の形態の技術を用いることができる。
更に、上記実施の形態では、画像形成装置の一例として電子写真方式のカラー画像形成装置を取り上げたが、この他にも、モノクロ画像形成装置の濃度制御や、インクジェット方式の画像形成装置における濃度、色度補正など種々の画像形成装置においても用いることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例である中間転写ベルトを用いた4ドラム式のフルカラー画像形成装置1の概略構成を示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る排出搬送路の拡大図である。 本実施の形態に係るカラーセンサの構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る、転写材P上に形成する定着後の階調−濃度特性制御用(カラーバランス補正用)パッチパターンの一例を示す図である。 本実施の形態に係るカラー画像形成装置におけるカラーバランスの補正処理シーケンスを説明するフローチャートである。 図6のステップS103におけるパッチ濃度の検出処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係るRAMのメモリマップを示す図である。 本実施の形態1に係るカラーバランスの補正制御を説明するための概念図である。 本実施の形態に係る各種条件と従来例との比較例を示す図である。 本実施の形態2に係るカラーバランスの補正制御を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態2に係る、転写材P上に形成する定着後の階調−濃度特性制御用(カラーバランス補正用)パッチパターンの一例を示す図である。 実施の形態3に係る画像形成制御部の処理を説明するフローチャートである。 従来のカラー画像形成装置において、カラーバランスの補正時に使用する転写材上のパッチ列の一例を示した図である。

Claims (10)

  1. 感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する一次転写部と、記録材を搬送するとともに前記中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録材上に二次転写する二次転写ローラと、前記記録材上に二次転写されたトナー像を定着する定着部とを備え、前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    各パッチが間隔を空けずに配置された複数個のパッチで構成される少なくとも1つのパッチ列を前記画像形成手段により記録材上に形成させるパッチ形成手段と、
    前記パッチ形成手段により形成された前記記録材上のパッチ列の各パッチ位置を判別し、当該各パッチの濃度或は色度を検出するパッチ検出手段と、
    前記パッチ検出手段により検出された検出結果に基づいて前記画像形成手段における画像形成特性を補正する補正手段と、
    前記パッチ検出手段による前記パッチ列を構成する各パッチ位置の判別タイミング及び前記パッチ列形成された前記記録材の搬送速度に基づいて求めた前記パッチ列の長さと、前記パッチ列の設計上の長さとの差分値を算出する算出手段と、
    前記パッチ列の長さを前記設計上の長さとするように、前記差分値に応じて前記二次転写ローラの回転速度を制御することで前記二次転写時の前記記録材の搬送速度を制御する手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記パッチ検出手段は、隣接するパッチの濃度或は色度の検出値の差分が所定値以上であるかどうかにより各パッチ位置を判別することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記パッチ検出手段により前記パッチ列を構成する複数個のパッチを連続的に検知した際に、前記パッチの濃度或は色度の検出値が、上昇あるいは下降し続けないように前記パッチ列が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記パッチの濃度或は色度の検出値が、上昇と下降を交互に繰り返すように前記パッチ列が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記パッチ検出手段はカラーセンサを有し、各パッチ位置で複数回前記カラーセンサにより検出した各検出値の平均値を基に、前記パッチの濃度或は色度の検出値を算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成手段は電子写真方式により画像を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する一次転写部と、記録材を搬送するとともに前記中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録材上に二次転写する二次転写ローラと、前記記録材上に二次転写されたトナー像を定着する定着部とを備え、前記記録材に画像を形成する画像形成手段を有する画像形成装置の制御方法であって、
    各パッチが間隔を空けずに配置された複数個のパッチで構成される少なくとも1つのパッチ列を記録材上に形成するパッチ形成工程と、
    前記パッチ形成工程で形成された前記記録材上のパッチ列の各パッチ位置を判別し、当該各パッチの濃度或は色度を検出するパッチ検出工程と、
    前記パッチ検出工程で検出された検出結果に基づいて前記画像形成手段における画像形成特性を補正する補正工程と、
    前記パッチ検出工程での前記パッチ列を構成する各パッチ位置の判別タイミング及び前記パッチ列形成された前記記録材の搬送速度に基づいて求めた前記パッチ列の長さと、前記パッチ列の設計上の長さとの差分値を算出する算出工程と、
    前記パッチ列の長さを前記設計上の長さとするように、前記差分値に応じて前記二次転写ローラの回転速度を制御することで前記二次転写時の前記記録材の搬送速度を制御する工程と、
    を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  8. 前記パッチ列を構成する各パッチの隣接するパッチの濃度或は色度が所定値以上であり、前記パッチ検出工程では、パッチの濃度或は色度の差分が前記所定値以上であるかどうかにより各パッチ位置を判別することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置の制御方法。
  9. 前記パッチ検出工程ではカラーセンサを使用し、各パッチ位置で複数回前記カラーセンサにより検出した検出値の平均値を基に、前記パッチの濃度或は色度を検出することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置の制御方法。
  10. 前記画像形成手段は電子写真方式により画像を形成することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
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