JP4280448B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、プリントのためにいくつかの異なるインクを備えたプリントシステムであって、画像形成がされる記録媒体の部分によって、低浸透性のインクと高浸透性のインクとを適宜に選択して用いることができるように制御されており、記録媒体の縁を含んだ縁周辺部にも画像を形成する所謂「縁なし記録」の際にも良好な画像形成を可能とするインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より知られている、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、或いはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器等の出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づき記録媒体に所望の画像形成がされるように構成されている。インクジェット方式の記録装置もその一つであるが、画像情報に応じて記録媒体に向けて記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うものである。かかるインクジェット方式の記録装置では、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録でき、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、また、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してフルカラー画像を記録するのが容易である等の利点を有している。
【0003】
通常、上記したようなインクジェット記録装置によって記録を行う場合には、記録媒体の縁部分にまでも画像形成が行われることは少なく、例えば、図7に示したように、記録媒体の縁周辺部分51には画像を形成せずに、縁周辺部分51よりも内側が画像形成領域50となっていることが多い。しかしながら、インクジェット記録装置の普及は目覚ましく、様々の記録媒体に、種々の目的の画像形成が行われるようになり、記録媒体の縁を含む縁周辺部にも記録する、所謂「縁なし記録」が行われる場合もある。
【0004】
これに対し、インクジェット記録は、水系の染料インクや顔料インク等の液状インクを用いて行われるため、「縁なし記録」がされた場合には、プラテンに設けられたインク吸収体に付着したインクで、記録媒体の裏面側に汚れを生じる場合がある。また、「縁なし記録」の場合には、紙等の記録媒体が装置内に詰まり易く、搬送不良が生じる傾向もある。このため、「縁なし記録」を可能とする方法について従来より種々の提案がされている。例えば、特開平10−128964号公報には、記録媒体の、搬送方向と直交する方向において、記録媒体の大きさに応じて移動可能に設けられ、上記記録媒体の側端部より内側に設けられた案内手段と、該案内手段の記録媒体の搬送方向と直角な方向の外側に、該案内手段と隣接して設けられてなる、記録ヘッドからのインクを受容するインク受け手段を有するインクジェット記録装置が開示されている。
【0005】
一方、特開平11−227229号公報に、顔料ベースのインクと染料ベースのインクを使用し、記録用紙の種類や画像によってインクを使い分ける方法についての提案がある。従来より知られている、これらの使用する記録用紙の種類や画像によってインクを使い分ける方法のインクジェットプリントシステムは、特に、黒色表現で盛んに実施されており、顔料ベースの低浸透性のインク、染料ベース高浸透性のインク、或いは、所謂プロセスブラック(これ以後、PCBkという)等を用い、使用する記録媒体や、形成する記録画像に応じて、最適なインクを選択し、記録することが行われている。
【0006】
例えば、普通紙に形成する黒文字部を、顔料ベースの低浸透性の黒インクを使用して形成したり、染料ベースの高浸透性のカラーインクを下打ちし、その上に顔料ベースの低浸透性の黒インクを使用して形成したり、或いは、インクジェット用に開発された専用紙に対する黒文字の形成の場合には、染料ベースの高浸透性のインクを使用して画像を形成したりする。更に、文字情報ではない、風景や人物等の画像に対しては、濃度の高いところでは、UCR(下色除去)のため黒インクを使用したり、濃度が薄い無彩色の場合は、黒インクを使用せずに、プロセスブラックを使用したりすることが行われている。しかしながら、これらは、あくまでも、使用する記録用紙の種類や画像によってインクを使い分けるものであって、同一の記録媒体について、画像を形成する場所に応じてインクを使い分けるというものではない。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、上記した「縁なし記録」に関わる従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、「縁なし記録」を行った場合には、画像形成に使用するインクの種類によって、記録媒体の裏面の汚れの発生や、紙等の記録媒体が搬送不良を生じる傾向に違いがあることを見いだして本発明に至った。即ち、近年、インクジェット記録装置は多方面で汎用されるようになっており、用途によっては、耐水性や耐光性の高い画像形成が要望されるため、従来の水系染料インクに加えて、顔料を色材として用いたインクジェット用インク(以降「顔料インク」と略)の開発がなされ、使用され始めている。特に、高品位の黒色文字画像の形成に、顔料インクが多用されるようになってきている。
【0008】
しかし、本発明者らの検討によれば、「縁なし記録」に関しては、下記に説明するように、インクの物性によって、記録媒体に生じる汚れや、搬送不良を生じ易いものがあることがわかった。即ち、紙等の記録媒体に対する浸透性の高いインク、例えば染料インクがプラテンのインク吸収体に付着しても、染料インクはインク吸収体に吸収されてしまうため、この場合には、記録媒体の汚れや搬送不良を生じることがないのに対して、記録媒体に対する浸透性の低いインク、例えば顔料インクがインク吸収体に付着すると、顔料がインク吸収体表面に残り易く、これが記録媒体を汚したり、搬送不良を引き起こしたりする原因となることを見出した。
【0009】
従って、本発明の目的は、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまで記録する「縁なし記録」が行われた場合にも、記録媒体の縁周辺部分に画像を形成しない通常の画像形成の場合と同様に、常に良好な記録が行なえるインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録モードを実行する際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体備え、前記インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクと前記インク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて前記縁なし記録モードを実行可能なインクジェット記録装置であって、前記低浸透性のインクを使用せずに前記高浸透性のインクのみを使用して記録が行われるように、前記縁なし記録モードを実行可能な制御部を備えることを特徴とする。また、本発明は、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録モードを実行する際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体備え、前記インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクと前記インク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて前記縁なし記録モードを実行可能なインクジェット記録装置であって、前記記録媒体の縁に向かって前記低浸透性のインクの使用量が減り且前記高浸透性のインクの使用量が増えるようにインクの使用量制御して前記縁なし記録モードを実行するための制御部を備えることを特徴とする。また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録が行われるインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、前記吐出部から前記顔料インク吐出せず前記染料インクのみを吐出さるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の別の実施形態は、インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクとインク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、前記記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して画像を記録する場合に、前記低浸透性のインクを使用せずに前記高浸透性のインクのみを使用して画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法である。
また、本発明は、インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクとインク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、前記記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して画像を記録する場合に、記録媒体の縁に向かって前記低浸透性のインクの使用量が減り、且つ前記高浸透性のインクの使用量が増えるように、インクの使用量を制御して画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0012】
また、本発明の別の実施形態は、インクを付与するためのインク付与手段と、当該インクと反応する液体組成物を付与するための液体組成物付与手段とを用いて記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを付与して記録を行う際に記録媒体の外側に付与されるインクを受けるためのインク吸収体と、記録媒体の縁を含む縁周辺部にインクを付与する場合に、前記液体組成物付与手段を使用せずに記インク付与手段を使用して記録媒体に記録が行われるように制御する手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0013】
また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う第1記録モードと、前記縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う第2記録モードとを実行可能な記録制御部と、前記第1記録モードの実行の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、前記記録制御部は、前記第2記録モードを実行する場合、記録媒体に対して前記顔料インク及び前記染料インクを前記吐出部より吐出させることができ、前記第1記録モードを実行する場合、記録媒体及び前記インク吸収体に対して前記染料インクのみを前記吐出部より吐出させることができることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録と、当該縁周辺部にはインクを吐出せず前記内側部分にインクを吐出して記録を行う通常記録とを選択的に実行可能な記録制御部と、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、前記記録制御部は、(a)前記通常記録を実行する場合、記録媒体の内側部分に対して前記顔料インク及び前記染料インクを前記吐出部より吐出させることができ、(b)前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の縁周辺部及び内側部分と、記録媒体の外側に位置する前記インク吸収体に対して、前記染料インクのみを前記吐出部より吐出させることができることを特徴とする。また、本発明は、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能なインクジェット記録装置であって、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部と、プラテンと、該プラテンに設けられた、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体と、前記縁なし記録実行する場合、前記吐出部から前記顔料インク吐出さ、前記吐出部から前記染料インクを前記記録媒体及び前記インク吸収体に向けて吐出さ制御部と、を備えることを特徴とする。また、本発明の別の実施形態は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、前記縁なし記録を実行するか否かを判断する工程と、前記縁なし記録を実行すると判断された場合、前記吐出部から前記顔料インクは吐出せず前記染料インクのみを吐出して記録を行う工程と、を有することを特徴とする。また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、前記縁なし記録を行う第1記録モードが設定された場合、記録媒体上及び当該記録媒体の外側に位置するインク吸収体に対して、前記染料インクのみを吐出して記録を行い、前記縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う第2記録モードが設定された場合、前記記録媒体上に対して顔料インク及び染料インクを吐出して記録を行うことを特徴とする。また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、前記縁なし記録と、当該縁周辺部にはインクを吐出せず前記内側部分にインクを吐出して記録を行う通常記録とのいずれかを設定する工程と、(a)前記通常記録が設定された場合、記録媒体の内側部分に対して顔料インク及び染料インクを吐出して記録を行い、(b)前記縁なし記録が設定された場合、記録媒体の縁周辺部及び内側部分と、前記記録媒体の外側に位置するインク吸収体に対して、前記染料インクのみを吐出して記録を行う工程と、を含むことを特徴とする。また、本発明は、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体と、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部と、を備えたインクジェット記録装置を用いて記録を行う場合において、前記吐出部より吐出可能なインクの種類を決定する方法であって、前記縁なし記録を実行するか、記録媒体の縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う通常記録を実行するかを判断する工程と、前記通常記録を実行すると判断された場合、顔料インクと染料インクの両方を前記吐出部より吐出可能なインクとして決定し、前記縁なし記録を実行すると判断された場合、前記顔料インクと染料インクのうち、前記染料インクのみを前記吐出部より吐出可能なインクとして決定する工程と、を含むことを特徴とする。また、本発明の別の実施形態は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の縁に向かって前記顔料インクの使用量を減らし且つ前記染料インクの使用量を増やすように構成されていることを特徴とする。また、本発明は、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の内側部分に比べ、記録媒体の縁周辺部に対して、前記顔料インクの使用量を減らすように構成されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、「縁なし記録」を行った場合に、使用するインクの種類によって、記録媒体の裏面への汚れの発生や、紙等の記録媒体の搬送不良が生じる傾向に違いがあることを知見して本発明に至った。即ち、近年、インクジェット記録装置の多方面で汎用されるようになっており、用途によっては、耐水性や耐光性の高い画像形成が要望されるため、従来の水系染料インクに加えて、顔料を色材として用いるインクジェット用インクの開発がなされ、使用され始めているが、本発明者らの検討によれば、インクの物性によって、記録媒体の汚れや搬送不良を生じ易いものがあることがわかった。以下、これについて説明する。
【0016】
図4及び5を参照しながら、インクを吐出させる記録ヘッドによって、インク吸収体上にインクが打ち込まれた時のインクの挙動について説明する。この際に用いるインク吸収体には、プラテンに設けられるインク吸収体として従来公知の多孔質体が何れも使用することができる。例えば、セルロース、レーヨン、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル等の繊維を、単独若しくは組み合わせてフィブリル化や親水処理等させたものを積層させたものや、多孔質ポリエチレンやメラミンフォーム等が挙げられる。
【0017】
図4及び5は、上記したような材料からなるインク吸収体に、インクジェット記録ヘッドでインクを打ち込んだ後の状態を模式的に示す図である。図4は、上記したようなインク吸収体に、インク成分が堆積しにくいインクを打ち込んだ場合の模式図である。この場合は、記録ヘッドよりインク吸収体にインクを打ち込むと、インク成分は速やかにインク吸収体に吸収され、図4中に斜線部で示したようにインクが浸透する。以上のような、インク成分がインク吸収体に堆積しにくい高浸透性のインクとしては、色材として、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等の水溶性染料を用い、水系液媒体に溶解した染料インクや、顔料を色材として用いつつ、浸透剤等の添加によって記録媒体に対する浸透性を高めたインク等が挙げられる。このようなインクとしては、従来公知のインクジェット用の水系染料インクが挙げられる。以下の説明においては、インク成分がインク吸収体に堆積しにくい高浸透性のインクを、その代表例である染料インクと呼ぶ場合もある。
【0018】
図5は、上記したようなインク吸収体に、インク成分が記録媒体にインク吸収体に堆積し易い低浸透性のインクを打ち込んだ場合の模式図である。この場合は、図5に示したように、記録ヘッドからインク吸収体にインクが打ち込まれると、インク吸収体に吸収されないインク成分がインク吸収体17上に残り、堆積部を生じる。インク成分がインク吸収体に堆積し易い低浸透性のインクとしては、色材として、顔料を主体に用い、これを水系液媒体に分散させた顔料インクや、溶解性の低い色材を用いたインク等が挙げられる。例えば、従来公知の、特開2000−309732公報、特開2000−230143公報、特開2000−198957公報、特開平11−323221号公報等に記載されているインク等である。
【0019】
これらのインクを、記録ヘッドからインク吸収体に打ち込むと、液媒体等のインク成分の一部はインク吸収体に浸透するが、溶解性の低い顔料等の成分はインク吸収体上に堆積し、図5に斜線部で示したように、インクが浸透した部分と吸収体上に堆積する部分に分かれる。インクの色材として、顔料を主体に用い、色調整用等の目的で溶解性の高い染料等の色材を含ませて、染料と顔料とを併用したインクの場合も、上記と同様の現象が生じる。以下の説明においては、こうした、インク成分がインク吸収体に堆積し易い低浸透性のインクを、その代表例である顔料インクと呼ぶ場合もある。
【0020】
尚、インクの記録媒体に対する浸透性の尺度の一つにKa値がある。即ち、インクの浸透性を1m2当たりのインク量Vで表わすと、インク滴を吐出してからの時間tにおけるインク浸透量V(単位はミリリットル/m2)は、下記のブリストウ式で表わされることが知られている。
V=Vr+Ka(t−tw)1/2
(但し、t>tw)
インク滴が記録媒体表面に滴下した直後は、インク滴は表面の凹凸部分(プリント媒体の表面の粗さの部分)において吸収されるのが殆どで、記録媒体内部へは殆ど浸透していない。その間の時間がtw(コンタクトタイム)、その間の凹凸部への吸収量がVrである。インク滴の滴下後の経過時間がtwを超えると、超えた時間(t−tw)の1/2乗に比例した分だけ浸透量Vが増加する。Kaはこの増加分の比例係数であり、浸透速度に応じた値を示す。
【0021】
上記Ka値は、ブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置S(東洋精機製作所製)を用いて測定した。測定の際には、本出願人であるキヤノン(株)製のPB用紙を記録媒体として用いた。このPB用紙は、電子写真方式を用いた複写機やLBPと、インクジェット記録方式を用いたプリントの双方に使える記録紙である。
【0022】
インクのKa値は、例えば、インクに添加する界面活性剤の種類や添加量によって決まる。具体的には、例えば、エチレンオキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン4,7−ジオール(以下、アセチレノール(商品名);川研ファインケミカル社製)という非イオン性界面活性剤を用い、かかる界面活性剤をインク中に適宜な量添加することで、記録媒体へのインクの浸透性を任意に制御することができる。即ち、このアセチレノールを含まないインクの場合は、浸透性が低く、後に規定する低浸透性インクとしての性質を持つ。また、アセチレノールを1質量%含むインクは、短時間で記録紙に浸透し、後に規定する高浸透性インクとしての性質を有する。更に、アセチレノールを0.35質量%含むインクは、中浸透性インクとしての性質を有する。
【0023】
Figure 0004280448
【0024】
上記表1は、「低浸透性インク」、「中浸透性インク」、「高浸透性インク」の各々のインクについて、Ka値、アセチレノールの含有量、及び表面張力を示している。表1の記載からも明らかな通り、記録紙に対する各インクの浸透性は、Ka値が大きいものほど高くなる。つまり、表面張力が小さいものほど高くなる。
【0025】
表1に示したKa値は、前記したようにブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置S(東洋精機製作所製)を用いて測定したものである。その際の測定には、キヤノン(株)社製PB用紙を用いた。そして、上記表1に示した基準は、本発明における、低浸透性のインク、高浸透性のインクの一つの目安となる。但し、本発明で使用する低浸透性のインク、並びに高浸透性のインクの定義は、本発明の主題を逸脱しない範囲で、上記表1の値に何ら拘束されるものでない。
【0026】
本発明者らは、上記した染料インクや顔料インクを使用して、インクジェット方式で良好な「縁なし記録」を行う方法について詳細に検討した結果、顔料インクを使用した場合には、図5に示したように、インク吸収体17上にインク堆積部が生じることを見いだした。そして、特に、多数枚の画像形成を行なった場合には、このインク堆積部が記録用紙の搬送経路にまで達し、記録用紙の裏面部を汚染してしまう場合があることがわかった。また、インク堆積部が記録用紙の搬送に突出し、用紙端部が引っ掛かり、これが記録媒体の搬送不良の原因になっていることもわかった。
【0027】
本発明では、前記した目的を達成するため、インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインク(例えば、顔料インク)と、インク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインク(例えば、染料インク)とが搭載されたインクジェット記録装置において、「縁なし記録」を行う場合には、低浸透性のインクを使用せずに高浸透性のインクのみを使用して画像形成が行われるように制御したことを特徴とする。また、本発明のインクジェット記録装置の別の形態は、「縁なし記録」を行う場合に、上記の形態のように低浸透性のインクを全く使用しないとするのではなく、記録媒体の縁に向かって低浸透性のインクの使用量が徐々に減っていく一方で、高浸透性のインクの使用量が徐々に増えるように制御して用いることを特徴とする。
【0028】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
<実施例1>
本実施例のインクジェット記録装置では、「縁なし記録」を行う場合に、低浸透性のインクを使用せずに高浸透性のインクのみを使用して画像形成が行われるように制御することで、記録媒体の裏面側に生じる汚れや、紙詰まりを生じることなく、良好な「縁なし記録」ができた。本実施例のインクジェット記録装置では、図1に示したフローに従って画像が形成される。本実施例のインクジェット記録装置では、先ず、インクジェット記録を行なう前に、記録媒体の縁を含む縁周辺部にも画像を形成する「縁なし記録」を行うかどうかを判別する必要がある。記録装置に、そのための情報が与えられるように構成されており、これによって、記録画像後の形成にインク吸収体に堆積し易い低浸透性のインクを使用するか否かを判断する。
【0029】
図1に、本実施例のインクジェット記録装置のフロー図を示した。このフローに従って、本実施例のインクジェット記録装置の動作について説明をすると、先ず、形成しようとする画像が「縁なし記録」か否かの情報を取得し(S2)、その情報によって「縁なし記録」かどうかを判断する(S3)。「縁なし記録」を行なわないと判断された場合は、顔料インクと染料インクとを組み合わせたインクで、通常記録が行われる(S4)。一方、「縁なし記録」を行なうと判断された場合は、記録媒体(記録用紙)についての情報を取得し(S6)、記録用紙の種類から顔料インクを使用するか否かを判断し(S7)、そこで、顔料インクを使用しないと判断された場合には、染料インクによる通常記録が行なわれる(S8)。一方、記録用紙の種類から顔料インクを使用すると判断された場合は、染料インクのみの使用に変更し(S10)、設定に従ってインクジェット記録用のデータを作成して(S11)、染料インクによる記録が行なわれる(S12)。
【0030】
図2に、上記フローを実施するための本実施例のインクジェット記録装置で用いる記録ヘッドを示した。図2中、2は、黒色の顔料インクを使用しているノズル列、3は黒色の染料インクを使用しているノズル列、4はシアン色の染料インクを使用しているノズル列、5はマゼンタ色の染料インクを使用しているノズル列、6はイエロー色の染料インクを使用しているノズル列である。染料インク及び顔料インクを用いた通常記録の場合は、図2のノズル列2〜6を使用して画像形成を行う。「縁なし記録」を行なう場合に、記録用紙の種類から、図1のフローの(S7)で本来は顔料インクを使用すると判断された結果、染料インクのみを使用して画像を形成するように変更する際には、画像データに対して濃度補正や色補正等が行なわれインクジェット記録用のデータが作成され、該データに基づいて、ノズル列3〜6を使用して染料インクのみによる記録が行われる。
【0031】
図3に、本実施例のインクジェット記録装置の記録部の機能断面図を示した。図3において、10は記録用紙の紙パス、11は用紙センサー、12はピンチローラ、13は搬送ローラ、14はヘッド1の使用するノズル領域、即ち、ヘッド記録領域、15はヘッド記録領域の中心位置、16はプラテン、17はプラテン16に設けられたインク吸収体、18は拍車、19は排紙ローラを夫々示している。
【0032】
上記のような装置で「縁なし記録」を行なった場合には、以下のようにして記録用紙の縁周辺部まで、良好な記録が行われる。先ず、記録用紙は、紙パス10に沿って記録装置へ搬送される。用紙センサー11で記録用紙の先端部の位置を読み取り、この結果、記録用紙は、ピンチローラ12と搬送ローラ13によって用紙先端がヘッド記録領域の中心位置15まで搬送される。ここで、インクジェット記録ヘッド1によって記録用紙に記録される。所定量用紙を送りながら、記録を行なう。記録用紙の後端が用紙センサー11で検出されたのち、記録用紙の後端がヘッド記録領域14になるようにして後端の記録を行なう。
【0033】
<実施例2>
本実施例のインクジェット記録装置は、「縁なし記録」を行う場合に、実施例1のように低浸透性のインクを全く使用しないように制御するのではなく、低浸透性のインクを、高浸透性のインクと併用して用いる。本実施例では、下記に説明するように、記録媒体の縁に向かって低浸透性のインクの使用量が徐々に減り、且つ高浸透性のインクの使用量が徐々に増えるように制御することで、実施例1の場合と同様に、記録媒体の裏面側の汚れや、紙詰まりを生じることのない良好な「縁なし記録」を行うことができた。
【0034】
図6〜8を参照しながら、本実施例の場合の画像形成が行われる過程について説明する。図6に示したフローに従って説明をすると、先ず、形成しようとする画像が「縁なし記録」か否かの情報を取得し(S2)、その情報によって「縁なし記録」かどうかを判断する(S3)。「縁なし記録」を行なわないと判断された場合は、顔料インクと染料インクとを組み合わせたインクで、通常記録が行われる(S4)。一方、「縁なし記録」を行なうと判断された場合は、記録媒体(記録用紙)についての情報を取得し(S6)、記録用紙の種類から顔料インクの使用を行うか否かを判断し(S7)、そして、顔料インクを使用しないと判断された場合は、染料インクによる通常記録が行なわれる(S8)。一方、記録用紙の種類から顔料インクを使用すると判断された場合は、記録用紙の縁を含む縁周辺部について、装置の設定に従ってインクジェット記録用のデータが作成されて(S10)、かかるデータに基づいて、顔料インクと染料インクとを併用したインクで記録が行なわれる(S11)。
【0035】
図7は、本実施例のインクジェット記録装置で「縁なし記録」が行われた結果得られた記録紙の記録状態の平面図である。図7の格子部分50では、顔料インクを通常通りに使用した画像が形成されている。文字等は、100%顔料使用の場合と、染料カラーインクを下打ちしたり、上打ちしたりして補助的に染料を使用する場合とがあるが、カラー画像に関しては、100%顔料を使用している場合は少なく(通常、顔料は黒色である)黒色顔料を補助的に使用している。本実施例において、格子部分50は、染料と顔料を使用している領域で、記録紙の縁に相当する斜線部51は、浸透性の低いインク、例えば顔料インクの使用量を制御している領域である。この点を図8(a)及び(b)を用いて詳述する。
【0036】
図8(a)は、記録用紙の縁部分の各位置におけるインク打ち込み量を示し、図8(b)は、図7のX−X線における断面図である。これらの図8(a)及び(b)から、記録用紙の縁部分の各位置におけるインクの打ち込み量が説明される。ここで図8(a)のグラフにおける実線は、格子部分50及び縁部分51で使用している顔料インクの量を示したものであり、破線は、縁部分51の各位置における染料インクの量を示したものである。これらの図から、本実施例では、記録用紙の縁周辺部の斜線部51では、使用するインクを、顔料インクから、インク吸収体に堆積しにくい染料インクへ変化させていることがわかる。尚、図8(b)におけるAは、記録用紙端部、Bは、顔料インクの使用限界位置、Cは、染料インクの使用開始位置である。
【0037】
通常のインクジェット記録装置であれば、記録用紙端部Aから顔料インクの使用限界位置Bまでの、染料インクのみを使用する距離Dとしては、例えば、5mm以下でよく、1mm程度でもよい。また、顔料インクの使用限界位置Bと染料インクの使用開始位置Cまでの、顔料インクと染料インクとが併用された状態の使用距離Eとしては、形成される画像の画質の点から、ある程度距離があった方が望ましい。具体的には、1〜10mm程度とすることが望ましい。但し、使用目的等から、染料インクのみを使用する距離Dが設けられていれば、距離Eを0にすることも可能である。
【0038】
図8では、顔料インクと染料インクとが併用された部分を斜線で示した。図8では、この際の染料インクの使用量は、顔料インクとほぼ同量であるように示したが、これに限定されるものではない。かかるインク量に関しては、記録用紙上での画像濃度、色相及び彩度等が、顔料インクで形成された領域50の画像と、染料インクで形成された縁Aを含む縁周辺の領域の画像との間で違和感が生じないように、両者が極力近づいたものとなるように設定することが望ましい。また、顔料インクと染料インクとを併用した領域においても、これらのインクの使用割合の変化のさせ方について、同様に使用量を最適な状態にバランスをさせることが望ましい。また、本実施例では距離Eにおける顔料インクと染料インクとの割合を直接的に変化させたが、これに限定されず、画像の最適化、例えば、領域50と51との間での色味の急激な変化を避けるため等の目的で、顔料インクと染料インクとの変化のさせ方の割合を曲線的、段階的、或いはこれらを複合させたような変化形態とすることもまた、本件発明の範疇である。
【0039】
本実施例では、実施例1で使用したと同様の記録ヘッドを用いたが、本発明は勿論これに限定されず、下記に説明するような種々の形態の記録ヘッドを使用することができる。
以下、図2に示した以外のインクジェット記録ヘッドのノズル構成について簡単に説明する。図9は、ノズル列101〜104を有し、各ノズル列は、101は顔料黒色インク、102は染料シアンインク、103は染料マゼンタインク、104は染料イエローインクに使用される。かかるノズルを用いた場合に、顔料黒色インクを使用しないと判断された領域では、染料シアンインク、染料マゼンタインクと染料イエローインクを適宜に混合して得られるプロセスブラックによって黒色画像の形成がなされる。
【0040】
図10に示した記録ヘッドは、ノズル列105〜108を有し、各ノズル列は、105は顔料黒色インク、106は染料シアンインク、107は染料マゼンタインク、108は染料イエローインクに使用されるが、顔料黒色インクのノズル列105が他のノズル列よりも長くなっている。この場合も、図9に示した記録ヘッドと同様に画像形成が行われる。図10に示した記録ヘッドを用いる場合は、顔料黒色インクを使用しない領域では、インクジェット記録ヘッドの1スキャン毎の用紙搬送距離を顔料黒色インク使用の場合より短くする必要がある
【0041】
図11に示した記録ヘッドは、ノズル列109〜112を有し、各ノズル列は、109は顔料黒色インク、110は染料シアンインク、111は染料マゼンタインク、112は染料イエローインクに使用される。図に示したように、顔料黒色インクのノズル列109が他のノズル列よりも長く、他のノズルが縦に並んでいる。この場合も、図10の場合と同様に画像形成する。
【0042】
図12は、ノズル列113〜119を有し、各ノズル列は、113は顔料黒色インク、114は染料シアンインク、115は染料マゼンタインク、116は染料イエローインク、117は染料黒インク、118は染料フォトシアンインク、119は染料フォトマゼンタインクに使用される。顔料黒色インクのノズル列113は他のノズル列よりも長く、他のノズルが縦に並んでいる場合である。染料フォトシアンインクや染料フォトマゼンタインクは、使用する染料濃度を下げたものや、滲みを小さくしたインク等で高精細画像の時に使用する。この場合、顔料インクを使用しないと判断された領域では、染料シアンインク、染料マゼンタインク及び染料イエローインクを適宜に混合して得られるプロセスブラックによって黒色画像の形成をするか、または、顔料黒色インクの代わりに、117の染料黒色インクを使用して画像形成を行う。
【0043】
本発明はまた、インクと、当該インクとの接触により該インクと反応して反応物を生成する液体組成物(以降「液体組成物」と略)とを備え、当該インクと液体組成物との反応物で記録媒体上に印刷を行うインクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法にも有効に適用することができる。即ち、かかる記録方法は、インクと液体組成物との反応によって生じる反応物、例えば、インク中の色材成分の凝集物で画像を形成させるものであるが、かかる方法を採用することによって、インク中の色材成分の記録媒体内部への過度の浸透が抑えられる結果、色調に優れ、また耐水性にも優れた記録物が得られる。
【0044】
かかる記録方法自体は、例えば、特開平10−95107号公報等に開示されているように公知のものである。しかしながら、このようなインク中の色材成分の凝集物等によって画像を形成する記録方法を、記録媒体の縁を含む縁周辺部への記録にも適用した場合にも、前記した低浸透性インクに起因する課題と同様の課題が生じることが予測される。そこで、インクと、該インクと反応して反応物、例えば、インク中の色材の凝集物を生じさせる液体組成物とを備え、それらの反応物によって記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、記録媒体の縁を含む縁周辺部にも記録を行う場合には、縁周辺部分の記録をインクのみを用いて行い、液体組成物を用いないように制御することで、前記した技術課題、つまりプラテンのインク吸収体へのインク内容物の堆積が抑えられる。そして、その結果として、縁周辺部に記録を行った場合にも記録媒体の汚れや、搬送不良等の発生を有効に抑制することが可能となる。
【0045】
また、縁周辺部に画像の形成に全く液体組成物を用いない場合に、インクと液体組成物との反応物で画像を形成した記録媒体中央部分と、インクのみを用いて画像形成を行った縁周辺部との間で色調の差が生じてしまう場合には、かかる現象を避けるために、縁周辺部における液体組成物の使用量を中央部分と比して減少させる形態とすればよい。このような形態によっても、縁周辺部に記録を行った場合における記録媒体の汚れや、搬送不良等の発生を抑制するという所期の目的を達成することが可能である。この場合、液体組成物の縁周辺部への付与量の減少のさせ方は、例えば、記録媒体の縁に向かって、直線的に、或いは段階的に減少させる方法が考えられる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、「縁なし記録」を行った場合にも、プラテンに設けられたインク吸収体にインクが堆積することがなく、記録媒体である紙面の汚れや、搬送不良を起こすことのないインクジェット記録装置、インクジェット記録方法及び画像形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置のフロー図である。
【図2】本発明の記録ヘッドの模式図である。
【図3】本発明の断面図である。
【図4】インクとインク吸収体の関係図である。
【図5】インクとインク吸収体の関係図である。
【図6】本発明の記録装置のフロー図である。
【図7】本発明にかかる記録物の平面図である。
【図8】(a)本発明にかかる記録物の縁部分における各インクの使用量の変化を示す図である。(b)図7の記録物のXX線断面図である。
【図9】記録ヘッドの模式図である。
【図10】記録ヘッドの模式図である。
【図11】記録ヘッドの模式図である。
【図12】記録ヘッドの模式図である。
【符号の説明】
1:インクジェット記録ヘッド
2:黒色の顔料インクを使用しているノズル列
3:黒色の染料インクを使用しているノズル列
4:シアン色の染料インクを使用しているノズル列
5:マゼンタ色の染料インクを使用しているノズル列
6:イエロー色の染料インクを使用しているノズル列
10:記録用紙の紙パス
11:用紙センサー
12:ピンチローラ
13:搬送ローラ
14:使用するノズル領域、ヘッド記録領域
15:ヘッド記録領域の中心位置
16:プラテン
17:インク吸収体
18:拍車
19:排紙ローラ
50:画像形成領域
51:縁周辺部分
101,105,109,113:顔料黒色インク
102,106,110,114:染料シアンインク
103,107,111,115:染料マゼンタインク
104,108,112,116:染料イエローインク
117:染料黒インク
118:染料フォトシアンインク
119:染料フォトマゼンタインク

Claims (16)

  1. 記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録モードを実行する際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体備え、前記インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクと前記インク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて前記縁なし記録モードを実行可能なインクジェット記録装置であって、
    前記低浸透性のインクを使用せずに前記高浸透性のインクのみを使用して記録が行われるように、前記縁なし記録モードを実行可能な制御部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録モードを実行する際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体備え、前記インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクと前記インク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて前記縁なし記録モードを実行可能なインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体の縁に向かって前記低浸透性のインクの使用量が減り且前記高浸透性のインクの使用量が増えるようにインクの使用量制御して前記縁なし記録モードを実行するための制御部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記低浸透性のインクが顔料インクであり、前記高浸透性のインクが染料インクである請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録が行われるインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、
    前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、
    前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、前記吐出部から前記顔料インク吐出せず前記染料インクのみ吐出さるように構成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクとインク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して画像を記録する場合に、前記低浸透性のインクを使用せずに前記高浸透性のインクのみを使用して画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. インク吸収体にインク成分が堆積し易い低浸透性のインクとインク吸収体にインク成分が堆積しにくい高浸透性のインクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して画像を記録する場合に、記録媒体の縁に向かって前記低浸透性のインクの使用量が減り、且つ前記高浸透性のインクの使用量が増えるように、インクの使用量を制御して画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクを付与するためのインク付与手段と、当該インクと反応する液体組成物を付与するための液体組成物付与手段とを用いて記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを付与して記録を行う際に記録媒体の外側に付与されるインクを受けるためのインク吸収体と、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部にインクを付与する場合に、前記液体組成物付与手段を使用せずに前記インク付与手段を使用して記録媒体に記録が行われるように制御する手段とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う第1記録モードと、前記縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う第2記録モードとを実行可能な記録制御部と、
    前記第1記録モードの実行の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、
    前記記録制御部は、前記第2記録モードを実行する場合、記録媒体に対して前記顔料インク及び前記染料インクを前記吐出部より吐出させることができ、前記第1記録モードを実行する場合、記録媒体及び前記インク吸収体に対して前記染料インクのみを前記吐出部より吐出させることができることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録と、当該縁周辺部にはインクを吐出せず前記内側部分にインクを吐出して記録を行う通常記録とを選択的に実行可能な記録制御部と、
    前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、
    前記記録制御部は、(a)前記通常記録を実行する場合、記録媒体の内側部分に対して前記顔料インク及び前記染料インクを前記吐出部より吐出させることができ、(b)前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の縁周辺部及び内側部分と、記録媒体の外側に位置する前記インク吸収体に対して、前記染料インクのみを前記吐出部より吐出させることができることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能なインクジェット記録装置であって、
    顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部と、
    プラテンと、
    該プラテンに設けられた、前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体と、
    前記縁なし記録実行する場合、前記吐出部から前記顔料インク吐出さ、前記吐出部から前記染料インクを前記記録媒体及び前記インク吸収体に向けて吐出さ制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、
    前記縁なし記録を実行するか否かを判断する工程と、
    前記縁なし記録を実行すると判断された場合、前記吐出部から前記顔料インクは吐出せず前記染料インクのみを吐出して記録を行う工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  12. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、
    前記縁なし記録を行う第1記録モードが設定された場合、記録媒体上及び当該記録媒体の外側に位置するインク吸収体に対して、前記染料インクのみを吐出して記録を行い、
    前記縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う第2記録モードが設定された場合、前記記録媒体上に対して顔料インク及び染料インクを吐出して記録を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体を備えたインクジェット記録装置において実行されるインクジェット記録方法であって、
    前記縁なし記録と、当該縁周辺部にはインクを吐出せず前記内側部分にインクを吐出して記録を行う通常記録とのいずれかを設定する工程と、
    (a)前記通常記録が設定された場合、記録媒体の内側部分に対して顔料インク及び染料インクを吐出して記録を行い、(b)前記縁なし記録が設定された場合、記録媒体の縁周辺部及び内側部分と、前記記録媒体の外側に位置するインク吸収体に対して、前記染料インクのみを吐出して記録を行う工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるインク吸収体と、顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部と、を備えたインクジェット記録装置を用いて記録を行う場合において、前記吐出部より吐出可能なインクの種類を決定する方法であって、
    前記縁なし記録を実行するか、記録媒体の縁周辺部にはインクを吐出せずに記録を行う通常記録を実行するかを判断する工程と、
    前記通常記録を実行すると判断された場合、顔料インクと染料インクの両方を前記吐出部より吐出可能なインクとして決定し、前記縁なし記録を実行すると判断された場合、前記顔料インクと染料インクのうち、前記染料インクのみを前記吐出部より吐出可能なインクとして決定する工程と、
    を含むことを特徴とする決定方法。
  15. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部にまでインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、
    前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、
    前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の縁に向かって前記顔料インクの使用量を減らし且つ前記染料インクの使用量を増やすように構成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 顔料インクと染料インクを吐出可能な吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    記録媒体の縁を含む縁周辺部及び当該縁周辺部の内側にある内側部分に対しインクを吐出して記録を行う縁なし記録を実行可能な記録制御部と、
    前記縁なし記録の際に記録媒体の外側に吐出されるインクを受けるためのインク吸収体とを備え、
    前記記録制御部は、前記縁なし記録を実行する場合、記録媒体の内側部分に比べ、記録媒体の縁周辺部に対して、前記顔料インクの使用量を減らすように構成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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