JP6344013B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルからインクを噴射することによって画像の記録を行うインクジェットプリンタに関する。
特許文献1、2には、ノズルからインクを噴射することによって被記録媒体に画像の記録を行うインクジェットプリンタが記載されている。また、特許文献1には、縁なし印刷を行う場合に、縁の近傍において、画質を高めるための処理を施すことが記載されている。一方、特許文献2には、キャリッジの定速移動時、及び、キャリッジの加速又は減速時のいずれにおいてもインクを噴射して画像の記録を行う場合に、キャリッジの加速及び減速中において、キャリッジの移動速度に応じてインクの噴射タイミングを遅らせることが記載されている。
特開2009−18495号公報 特開2011−230336号公報
ここで、特許文献2に記載されているように、キャリッジの定速移動時、及び、キャリッジが加速又は減速時のいずれにおいてもインクを噴射することによって画像の記録を行うインクジェットプリンタを用いて、特許文献1に記載されているような縁なし印刷を行うことが考えられる。
一方、特許文献1に記載されているように、縁なし印刷を行う場合に、縁の近傍において画質を高めるための処理を施した場合、記録された画像は、縁の近傍の領域と、これよりも内側の領域とで、記録を行うための処理が異なるため、これら2つの領域の境界において画質が変化する
また、特許文献2に記載されているように、キャリッジの定速移動時、及び、キャリッジの加速又は減速時のいずれにおいてもインクを噴射する場合には、キャリッジの定速移動時と、キャリッジの加速又は減速時とで、噴射されたインクの飛翔方向が異なり、被記録媒体へのインクの入射角度が異なる。そのため、記録された画像では、キャリッジの定速移動時に噴射されたインクによってドットが形成された領域と、キャリッジの加速又は減速時に噴射されたインクによってドットが形成された領域との境界において画質が変化する。
そして、特許文献2に記載されているように、キャリッジの定速移動時、及び、キャリッジの加速又は減速時のいずれにおいてもインクを噴射することによって画像の記録を行うインクジェットプリンタを用いて、特許文献1に記載されているような縁なし印刷を行う場合には、記録された画像において、上記2種類の境界において画質が変化することになる。このとき、上記2種類の境界の位置は、通常、いずれも被記録媒体の搬送方向の縁に近い位置に位置しているため、記録された画像においては、近接した2か所において画質が変化することになり、画質のムラが目立ってしまう。
本発明の目的は、キャリッジの定速移動時、及び、キャリッジの加速又は減速時とのいずれにおいてもインクを噴射して、縁なし印刷を行う場合に、記録された画像の画質のムラを極力目立ちにくくすることが可能なインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、被記録媒体として、普通紙と光沢紙のうちいずれかを選択的に使用可能であり、前記キャリッジの加速中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が光沢紙である場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が普通紙である場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、所定の第1印字デューティで画像の記録を行う場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記第1印字デューティよりも低い第2印字デューティで画像の記録を行う場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記被記録媒体として、互いに種類の異なる第1被記録媒体と第2被記録媒体のうちのずれかを選択的に使用可能であり、前記キャリッジの加速中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が前記第1被記録媒体である場合に、前記制御部は、前記第2境界において記録条件を切り換えて、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が前記第2被記録媒体ある場合に、前記制御部は、前記第2境界において記録条件を切り換えずに、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、記録する画像が第1画像である場合に、前記制御部は、前記第2境界において記録条件を切り換えて、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、記録する画像が前記第1画像とは別の第2画像である場合に、前記制御部は、前記第2境界において記録条件を切り換えずに、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも、前記走査方向の外側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第2境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記インクジェットヘッドは、顔料インクと染料インクとを噴射可能なものであり、前記第1の記録条件は、前記顔料インク及び染料インクのうち、前記染料インクのみを使用可能にするという条件を含み、前記第2の記録条件は、前記顔料インク及び前記染料インクのいずれをも使用可能にするという条件を含む。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記インクジェットヘッドは、前記ノズルから所定の体積を大インク滴と、前記大インク滴よりも体積の小さい小インク滴のいずれかを選択的に噴射可能なものであり、前記第1の記録条件は、前記大インク滴及び前記小インク滴のうち、大インク滴のみを使用可能にするという条件を含み、前記第2の記録条件は、前記大インク滴及び小インク滴のいずれをも使用可能にするという条件を含む。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域と前記キャリッジの減速中にドットが形成される被記録媒体の領域である減速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記第1境界から前記一端側の端部までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記第1境界が前記第2境界よりも、前記走査方向の外側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記第1境界から前記一端側の端部までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第2境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、前記キャリッジの減速中にドットが形成される被記録媒体の領域である減速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、前記制御部は、前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせる。
加速領域又は減速領域と、定速領域との境界である第1境界が、縁領域と内側領域との境界である第2境界よりも内側に位置している場合に、本発明とは異なり、被記録媒体の一端側の端部から第2境界までの領域、第2境界から第1境界までの領域、及び、第1境界よりも内側の領域、の3つの領域間で、インクジェットヘッドの記録条件を異ならせると、記録された画像では、互いに近接する第1、第2境界の2か所において、記録条件の違いによって画質が変化する。そのため、記録された画像における画質のムラが目立ってしまう。
これに対して、本発明では、第1境界が第2境界よりも内側に位置している場合に、被記録媒体の一端側の端部から第1境界までの領域、及び、第1境界よりも内側の領域、の2つの領域の間でのみインクジェットヘッドの記録条件を異ならせているため、記録された画像では、第1境界の1か所においてのみ、記録条件の違いによって画質が変化する。これにより、記録された画像の、記録条件の違いによる画質のムラを目立ちにくくすることができる。また、被記録媒体の一端側の端部から第1境界までの領域に対して、第1の記録条件でインクジェットヘッドに画像の記録を行わせれば、被記録媒体の縁領域に対して第1の記録条件でインクジェットヘッドに画像の記録を行わせることになるため、第1の記録条件を適切に設定することにより、被記録媒体を支持する部材などにインクが付着しにくくすることができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 プリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。 (a)が記録用紙における加減速領域及び定速領域を示す図であり、(b)が記録用紙における縁領域及び内側領域を示す図である。 画像の記録時におけるプリンタ1の処理を説明するためのフローチャートである。 (a)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも内側に位置し、且つ、記録用紙が光沢紙である場合のデータ変換を説明するための図であり、(a)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも内側に位置し、且つ、記録用紙が普通紙である場合のデータ変換を説明するための図である。 (a)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも外側に位置している場合のデータ変換を説明するための図であり、(b)が加減速領域がない場合のデータ変換を説明するための図である。 (a)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも内側に位置し、且つ、記録用紙が光沢紙である場合の各領域の記録条件を示す表であり、(b)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも内側に位置し、且つ、記録用紙が普通紙である場合の各領域の記録条件を示す表であり、(c)が加減速領域と定速領域との境界が、縁領域と内側領域との境界よりも外側に位置する場合の各領域の記録条件を示す表であり、(d)が加減速領域がない場合の各領域の記録条件を示す表である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
<プリンタの概略構成>
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1は、プラテン2、キャリッジ3、インクジェットヘッド4、搬送ローラ5等を備えている。プラテン2は、記録用紙Pを下方から支持するためのものである。キャリッジ3は、プラテン2の上面と対向するように配置され、走査方向に延びた2本のガイドレール11に支持されている。キャリッジ3は、キャリッジモータ51(図2参照)に駆動されることによって、2本のガイドレール11に沿って走査方向に移動する。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ3に搭載され、その下面に形成された複数のノズル10からインクを噴射する。複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向に配列されることによってノズル列9を形成しており、インクジェットヘッド4は、走査方向に配列された4つのノズル列9を有している。そして、最も右側のノズル列9を形成する複数のノズル10からは、ブラックの顔料インクが噴射される。また、左側3つのノズル列9を形成する複数のノズル10からは、右側に配置されているものから順に、イエロー、シアン、マゼンタの染料インクが噴射される。また、インクジェットヘッド3は、各ノズル10から、それぞれ、大玉、中玉、小玉の3種類のインク滴のいずれかを選択的に噴射させることができるように構成されている。ここで、大玉、中玉、小玉は、この順に体積が大きくなっている。
搬送ローラ5は、搬送方向におけるキャリッジ2の両側に配置され、搬送モータ52(図2参照)に駆動されることによって、記録用紙Pを搬送方向に搬送する。
<プリンタのハードウェア構成>
次に、プリンタ1のハードウェア構成について説明する。図2に示すように、プリンタ1は、上述した構成の他、制御装置50を備えている。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などからなり、インクジェットヘッド4、キャリッジモータ51及び搬送モータ52の動作の制御など、プリンタ1の動作に必要な制御を行う。
なお、制御装置50は、CPUを1つだけ備え、この1つのCPUが一括して処理を行うものであってもよいし、CPUを複数備え、これら複数のCPUが分担して処理を行うものであってもよい。また、制御装置50は、ASICを1つだけ備え、この1つのASICが一括して処理を行うものであってもよいし、ASICを複数備え、これら複数のASICが分担して処理を行うものであってもよい、
そして、上述したような構成を有するプリンタ1では、制御装置50の制御により、搬送ローラ5によって記録用紙Pを搬送方向に搬送させながら、キャリッジ3を走査方向に往復移動させつつ、インクジェットヘッド4からインクを噴射させることによって、記録用紙Pに画像の記録を行う。
<プリンタを用いた画像の記録>
次に、プリンタ1を用いた記録用紙Pへの画像の記録について詳細に説明する。プリンタ1では、上述したようにキャリッジ3を走査方向に往復移動させる場合に、走査方向における、キャリッジ3の移動範囲の両端部において、キャリッジ3を加速又は減速させ、キャリッジ3の移動範囲の上記両端部よりも内側の部分において、キャリッジ3を定速度移動させる。
このとき、例えば、記録用紙PがA4サイズ等比較的大きいサイズのものである場合や、定速移動時のキャリッジ3の速度が速く、加速及び減速時のキャリッジ3の移動距離が長い場合等には、図3(a)に示すように、インクジェットヘッド4が記録用紙Pの走査方向における両端部に位置する加減速領域T1に、キャリッジ3が加速又は減速しているときにノズル10から噴射されたインクによってドットが形成される。また、記録用紙Pの走査方向における上記加減速領域T1よりも内側に位置する定速領域T2に、キャリッジ3が定速移動しているときにノズル10から噴射されたインクによってドットが形成される。すなわち、記録用紙Pに加減速領域T1と定速領域T2の両方が存在する。また、このとき、記録用紙Pにおける加減速領域T1及び定速領域T2の位置は、記録用紙Pのサイズや定速移動時のキャリッジ3の速度等によって変わってくる。
一方、記録用紙Pがはがきサイズなど比較的小さいサイズのものである場合や、定速移動時のキャリッジ3の速度が遅く、加速及び減速時のキャリッジ3の移動距離が短い場合等には、記録用紙P全体が、走査方向において、キャリッジ3が加速及び減速される位置よりも内側に位置する。そのため、記録用紙Pのどの領域にも、キャリッジ3が定速移動しているときにノズル10から噴射されたインクによってドットが形成される。すなわち、記録用紙P全体が定速領域T2となり、記録用紙Pに加減速領域T1が存在しない。
また、プリンタ1においては、図3(b)に示すように、記録用紙Pの外縁部を全周にわたって取り囲む縁領域U1と、縁領域U1よりも内側の内側領域U2とにまたがって画像の記録を行う、いわゆる縁なし印刷を行うことがある。ここで、縁領域U1の記録用紙Pの走査方向における両端部に位置する部分の走査方向の長さL1は、縁領域U1の記録用紙Pの搬送方向における両端部に位置する部分の走査方向の長さL2と同じ長さとなっている。
ここで、上述したように、加減速領域T1及び定速領域T2の位置は、記録用紙Pのサイズ、キャリッジ3の移動速度等によって個別に決まるものであるため、記録用紙Pのサイズや、定速移動時のキャリッジ3の速度等変えて、画像の記録を行ったときには、加減速領域T1と定速領域T2との境界B1の位置が変わり、これにより、境界B1と、縁領域U1と内側領域U2との境界B2との位置関係が変わる場合がある。
そこで、プリンタ1では、境界B1と境界B2との位置関係等に応じて、以下に説明するようにして記録用紙Pに画像の記録を行う。プリンタ1において画像の記録を行うためには、図4に示すように、プリンタ1に接続された図示しないPC等から送信された記録指令データを取得する(ステップS101)。なお、以下では、「ステップS101」を単に「S101」とするなど、「ステップ」を省略する。
ここで、記録指令データは、記録される画像の情報や、記録設定の情報等を含むデータである。また、記録される画像の情報には、画像を形成する各画素についてのK(ブラック)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)それぞれの階調値の情報等が含まれている。ここで、記録指令データにおける各画素についての階調値は、例えば、0〜255の256段階である。また、記録設定の情報には、例えば、縁なし印刷を行うか否かの情報、記録用紙Pのサイズの情報、記録用紙Pが普通紙及び光沢紙のいずれであるかの情報等が含まれている。
なお、ここでは、記録指令データに、各画素についてのK、Y、C、Mの階調値の情報が含まれているものとして説明したが、記録指令データに、各画素についてのR(Red)、G(Green)、B(Blue)それぞれの階調値の情報が含まれていてもよい。ただし、この場合には、S101で記録指令データを取得する際に、R、G、Bの3つの階調値を、K、Y、C、Mの4つの階調値に変換する必要がある。
次に、S101で取得した記録指令データに基づいて、縁なし印刷を行うか否か、すなわち、縁領域U1に画像の記録を行うか否かを判定する(S102)。そして、縁領域U1への画像の記録を行わない場合には(S102:NO)、内側領域U2にのみ画像の記録を行うための処理に進む。ただし、この処理については、従来と同様であるので、ここでは説明を省略する。
縁なし印刷を行う場合には(S102:YES)、続いて、記録用紙Pに加減速領域T1が存在するか否かを判定する(S103)。記録用紙Pに加減速領域T1が存在する場合には(S103:YES)、さらに、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置しているか否かを判定する(S104)。境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置している場合には(S104:YES)、さらに、記録用紙Pが光沢紙であるか否かを判定する(S105)。
記録用紙Pに加減速領域T1が存在し(S103:YES)、且つ、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置し(S104:YES)、且つ、記録用紙Pが光沢紙である場合には(S105:YES)、S101で取得した記録指令データを、第1データ変換によって記録用データに変換する(S106)。記録用データ及び第1データ変換については後ほど詳細に説明する。
また、記録用紙Pに加減速領域T1が存在し(S103:YES)、且つ、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置するが(S104:YES)、記録用紙Pが普通紙である場合には(S105:NO)、S101で取得した記録指令データを、第2データ変換によって記録用データに変換する(S107)。第2データ変換については後ほど詳細に説明する。
また、記録用紙Pに加減速領域T1が存在するが(S103:YES)、境界B1が境界B2よりも走査方向の外側に位置する場合には(S104:NO)、S101で取得した記録指令データを、第3データ変換によって記録用データに変換する(S108)。第3データ変換については後ほど詳細に説明する。
また、記録用紙Pに加減速領域T1が存在しない場合には(S103:NO)、S101で取得した記録指令データを、第4データ変換によって記録用データに変換する(S109)。第4データ変換については後ほど詳細に説明する。
そして、S106〜S109のいずれかのデータ変換によって生成された記録用データに基づいてキャリッジ3、インクジェットヘッド4、搬送ローラ5等を制御することによって、記録用紙Pへの画像の記録を行う(S110)。
ここで、記録用データについて説明する。記録用データは、記録される画像を構成する各画素についてのK、Y、C、Mのそれぞれの階調値を含むデータである。また、記録用データにおける各画素についての階調値は、大玉によって形成される大ドット、中玉によって形成される中ドット、小玉によって形成される小ドット、及び、ドット無しの4段階である。
<第1〜第4データ変換>
次に、第1〜第4データ変換について説明する。記録指令データにおける各画素についての階調値は、上述の通り256段階である。これに対して、記録用データにおける各画素についての階調値は、上述の通り4段階である。そこで、第1〜第4データ変換では、K、Y、C、Mについての上記256段階の階調値Xaを、それぞれ、上記4段階の階調値Xbに変換する、いわゆるハーフトーン処理を行う。なお、以下では、上記4段階の階調において、ドット無しの場合の階調値Xbを「0」、小ドットの場合の階調値Xbを「1」、中ドットの場合の階調値Xbを「2」、大ドットの場合の階調値Xbを「3」として説明を行う。
また、第1〜第4データ変換では、各画素に対してノズル10からのインクの噴射タイミングの、基準タイミングに対するディレイ時間を設定する。ここで、基準タイミングとは、キャリッジ3が定速で移動している場合のノズル10からのインクの噴射タイミングのことである。
ただし、第1〜第4データ変換では、階調値の変換の仕方、及び、ディレイ時間の設定の仕方が異なる。そこで、以下では、第1〜第4データ変換における階調値の変換の仕方、及び、ディレイ時間の設定の仕方について説明する。
(第1データ変換)
第1データ変換における階調値の変換について説明すると、第1データ変換では、閾値V1、V2を、0<V1<V2<255となるように決め、図5(a)に示すように、記録用紙Pの端から境界B1までの領域R11に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<V1である場合に、階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがV1≦Xa<V2である場合に、階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがV2≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。
さらに、ブラックの階調値Xbを、イエロー、シアン、マゼンタ3つの階調値Xbに置き換える。具体的には、ブラックの階調値Xbが「0」の場合には、階調値Xbが「0」のイエロー、シアン、マゼンタの3つの階調値Xbに置き換える。また、ブラックの階調値Xbが「2」の場合には、階調値Xbが「2」のイエロー、シアン、マゼンタの3つの階調値Xbに置き換える。また、ブラックの階調値Xbが「3」の場合には、階調値Xbが「3」のイエロー、シアン、マゼンタの3つの階調値Xbに置き換える。
一方、記録用紙Pの境界B1よりも内側の領域R12に対応する画素については、閾値W1、W2、W3を、0<W1<W2<W3<255となるように決め、階調値Xaが0≦Xa<W1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがW1≦Xa<W2である場合に階調値Xbを「1」とする。また、階調値XaがW2≦Xa<W3である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがW3≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。
また、第1データ変換におけるディレイ時間の設定について説明すると、第1データ変換では、領域R11に対応する画素に対しては、走査方向における外側の画素に対してほど長いディレイ時間を設定する。また、R12に対応する画素に対しては、ディレイ時間を設定しない。すなわち、ディレイ時間を0とする。
(第2データ変換)
第2データ変換における階調値の変換について説明すると、第2データ変換では、図5(b)に示すように、記録用紙Pの端から境界B2までの領域R21に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<V1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがV1≦Xa<V2である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがV2≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。さらに、第1データ変換で行ったのと同様にして、ブラックの階調値Xbを、イエロー、シアン、マゼンタ3つの階調値Xbに置き換える。
一方、記録用紙Pの境界B2から境界B1までの領域R22、及び、記録用紙Pの境界B1よりも内側の領域R23に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<W1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがW1≦Xa<W2である場合に階調値Xbを「1」とする。また、階調値XaがW2≦Xa<W3である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがW3≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。
また、第1データ変換におけるディレイ時間の設定について説明すると、第2データ変換では、R21、R22に対応する画素に対しては、走査方向における外側の画素に対してほど長いディレイ時間を設定し、R23に対応する画素に対してはディレイ時間を設定しない。
(第3データ変換)
第3データ変換における階調値の変換について説明すると、第3データ変換では、図6(a)に示すように、記録用紙Pの端から境界B1までの領域R31、及び、記録用紙Pの境界B1からB2までの領域R32に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<V1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがV1≦Xa<V2である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがV2≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。さらに、第1データ変換で行ったのと同様にして、ブラックの階調値Xbを、イエロー、シアン、マゼンタ3つの階調値Xbに置き換える。
一方、記録用紙Pの境界B1よりも内側の境界領域R33に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<W1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがW1≦Xa<W2である場合に階調値Xbを「1」とする。また、階調値XaがW2≦Xa<W3である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがW3≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。
また、第3データ変換におけるディレイ時間の設定について説明すると、第3データ変換では、領域R31に対応する画素に対しては、走査方向における外側の画素に対してほど長いディレイ時間を設定し、R32、R33に対応する画素に対してはディレイ時間を設定しない。
(第4データ変換)
第4データ変換における階調値の変換について説明すると、第4データ変換では、図6(b)に示すように、記録用紙Pの端から境界B2までの領域R41に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<V1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがV1≦Xa<V2である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがV2≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。さらに、第1データ変換で行ったのと同様にして、ブラックの階調値Xbを、イエロー、シアン、マゼンタ3つの階調値Xbに置き換える。
一方、記録用紙Pの境界B2よりも内側の境界領域R42に対応する画素については、階調値Xaが0≦Xa<W1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがW1≦Xa<W2である場合に階調値Xbを「1」とする。また、階調値XaがW2≦Xa<W3である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがW3≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。
また、第4データ変換におけるディレイ時間の設定について説明すると、第4データ変換では、領域R41、R42のいずれに対応する画素に対してもディレイ時間を設定しない。
ここで、以上に説明した第1〜第4データ変換は、記録用紙Pのうち、縁領域U1の走査方向における内側に内側領域U2が配置された領域、すなわち、記録用紙Pの搬送方向における両端部を除いた領域に対応する画素についての階調値の変換、及び、ディレイ時間の設定の仕方である。
なお、記録用紙Pの搬送方向における両端部に対応する画素についての階調値の変換について説明すると、これらの画素については、全て、階調値Xaが0≦Xa<V1である場合に階調値Xbを「0」とする。また、階調値XaがV1≦Xa<V2である場合に階調値Xbを「2」とする。また、階調値XaがV2≦Xa≦255である場合に階調値Xbを「3」とする。さらに、第1データ変換で行ったのと同様にして、ブラックの階調値Xbを、イエロー、シアン、マゼンタ3つの階調値Xbに置き換える。
また、記録用紙Pの搬送方向における両端部に対応する画素についてのディレイ時間の設定について説明すると、これらの画素のうち、記録用紙Pの走査方向の端Eから境界B1までの領域に対応する画素に対しては、走査方向における外側の画素に対してほど長いディレイ時間を設定し、境界B1よりも走査方向の内側の領域に対応する画素に対してはディレイ時間を設定しない。
ここで、縁領域U1に画像の記録を行う場合には、内側領域U2に画像の記録を行う場合と比較して、噴射されたインクや、インクの噴射にとなって発生したミストが、プラテン2などに付着しやすい。また、プラテン2などにブラックの顔料インクが付着した場合は、カラーの染料インクが付着した場合と比較して、付着したインクが堆積しやすく、この後に画像が記録される記録用紙Pに堆積したインクが付着してしまうといった問題が発生しやすい。また、小玉は、中玉、大玉と比較して飛翔速度が遅いため、ノズル10から小玉を噴射したときには、ノズル10から中玉、大玉を噴射したときよりもミストが発生しやすい。
一方、本実施の形態では、記録用紙Pの領域R11、R21、R22、R31、R32、R41には縁領域U1が含まれるが、領域R12、R23、R33、R42には縁領域U1が含まれない。
これに対して、本実施の形態では、領域R11、R21、R22、R31、R32、R41への画像の記録に、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうち、カラーの染料インクのみが使用され得、ブラックの顔料インクが使用されることがない。一方、領域R12、R23、R33、R42への画像の記録に、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのいずれもが使用され得る。これにより、領域R11、R21、R22、R31、R32、R41への画像の記録にブラックの顔料インクを使用する場合と比較して、プラテン2などにブラックの顔料インクを付着しにくくすることができる。
また、本実施の形態では、領域R11、R21、R22、R31、R32、R41への画像の記録には、大玉、中玉、小玉のうち、大玉、中玉のみが使用され得、小玉が使用されることはない。一方、R12、R23、R33、R42への画像の記録には、大玉、中玉、小玉のいずれもが使用され得る。これにより、領域R11、R21、R22、R31、R32、R41への画像の記録に小玉を使用する場合と比較して、縁領域U1への画像の記録を行う際にミストが発生しにくく、プラテン2などにインクを付着しにくくすることができる。
また、縁領域U1のうち、記録用紙Pの搬送方向の両端部に位置する部分の搬送方向の長さL2は、プラテン2などにインクを付着しにくくする観点から、インクジェットヘッド4とプラテン2との距離等に応じて決められる。そして、縁領域U1のうち、記録用紙Pの走査方向の両端部に位置する部分の走査方向の長さL1を、上記長さL2と同じ長さとすれば、プラテン2などにインクを付着しにくくすることができる。
<記録された画像の対比>
次に、プリンタ1で記録された画像について説明する。ここで、プリンタ1で記録された画像では、ブラックの顔料インクが着弾することによってドットが形成されたか、ブラックの顔料インクの代わりに、3色のカラーの染料インクが混ざったいわゆるコンポジットブラックのインクが着弾することによってドットが形成されたかによって、画質に違いが生じる。また、記録された画像が、大玉によって形成される大ドット、中玉によって形成される中ドット、小玉によって形成される小ドットのいずれをも含み得るか、大ドット、中ドットのみを含み得るかによっても、画質に違いが生じる。
また、キャリッジ3の加速又は減速中と、キャリッジ3の定速移動中とで、キャリッジ3の移動速度の違いから、噴射されるインクの飛翔方向に違いが生じる。インクの飛翔方向が異なると、記録用紙Pへのインクの入射角度が異なる。そのため、記録された画像は、キャリッジ3が加速又は減速しているときに噴射されたインクによってドットが形成されたか、キャリッジ3が定速で移動しているときに噴射されたインクによってドットが形成されたかによって画質に違いが生じる。
そして、加減速領域T1と定速領域T2との境界B1が、縁領域U1と内側領域U2との境界B2よりも走査方向の内側に位置している場合において、第1データ変換によって生成された記録用データに基づいてS110の画像の記録を行った場合には、図7(a)に示すように、領域R11、R12の2つの領域間でのみ、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのいずれを使用可能とするか、大玉、中玉、小玉のいずれを使用可能とするか、キャリッジ3の加減速中及び定速移動中のいずれに噴射されたインクによってドットが形成されるかといった記録条件が異なる。したがって、この場合には、領域R11と領域R12との境界B1の1か所においてのみ、記録条件の違いによって画質が変化する。
一方、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置している場合において、第2データ変換によって生成された記録用データに基づいてS110の画像の記録を行った場合には、図7(b)に示すように、領域R21〜R23の3つの領域間で、上記記録条件が異なる。したがって、この場合には、領域R21と領域R22との境界B1及び領域R22とR23との境界B2の2か所において、記録条件の違いによって画質が変化する。
したがって、第1データ変換によって生成された記録用データに基づいて記録された画像と、第2データ変換によって生成された記録用データに基づいて記録された画像とを比較すると、第1データ変換によって生成された記録用データに基づいて記録された画像の方が、画質が変化する箇所が少なく、記録条件の違いによる画質のムラが目立ちにくい。
また、光沢紙に記録される画像は、通常、写真等、普通紙に記録される画像と比較して、ドットの密度が高い。そのため、上記記録条件の違いによる画質のムラが目立ちやすい。そこで、本実施の形態では、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置し、且つ光沢紙に画像の記録を行う場合に、第1データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行っている。これにより、記録条件の違いによる画質のムラを極力目立ちにくくすることができる。
一方、普通紙に記録される画像は、光沢紙に記録される画像と比較して、ドットの密度が小さく、上記記録条件の違いによる画質のムラが目立ちにくい。そこで、本実施の形態では、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置する場合でも、普通紙に画像の記録を行う場合に、第2データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行っている。この場合には、上述の通り、境界B1、B2の2か所において、記録条件の違いによって画質が変化するが、ドットの密度が小さいため、記録条件の違いによる画質のムラは目立ちにくい。
また、境界B1が境界B2よりも走査方向の外側に位置している場合には、第3データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行っている。そして、この場合には、図7(c)に示すように、領域R31と領域R32との境界B1、及び、領域R32と領域R33との境界B2の2か所において、記録条件の違いによって画質が変化する。しかしながら、縁領域U1の走査方向の長さL1が同じであれば、境界B1が境界B2よりも外側に位置している場合には、境界B1が境界B2よりも内側に位置している場合よりも、走査方向の外側の領域において画質の変化が生じることになり、境界B1、B2の2か所において記録条件の違いによって画質の変化が生じていても、画質のムラは目立ちにくい。
また、加減速領域T1が存在しない場合には、第4データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行っている。そして、この場合には、図7(d)に示すように、領域R41と領域R42との境界B2の1か所においてのみ、記録条件の違いによって画質が変化する。したがって、2か所において記録条件の違いによって画質が変動する場合と比較して、画質のムラは目立ちにくい。
なお、本実施の形態では、加減速領域T1が本発明の「加速領域」及び「減速領域」に相当する。また、境界B1が本発明の「第1境界」に相当し、境界B2が本発明の「第2境界」に相当する。また、大玉、中玉が、本発明の「大インク滴」に相当し、小玉が本発明の「小インク滴」に相当する。
また、領域R11、R21、R31に画像の記録を行うときの記録条件、すなわち、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうちカラーの染料インクのみを使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のうち、大玉、中玉のみを使用可能とし、加減速中にノズル10からインクを噴射するという記録条件が、本発明の「第1記録条件」に相当する。
また、領域R12、R23、R33、R42に画像の記録を行うときの記録条件、すなわち、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのいずれをも使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のいずれをも使用可能とし、定速移動中にノズル10からインクを噴射するという記録条件が、本発明の「第2記録条件」に相当する。
また、領域R32、R41に画像の記録を行うときの記録条件、すなわち、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうちカラーの染料インクのみを使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のうち、大玉、中玉のみを使用可能とし、定速移動中にノズル10からインクを噴射するという記録条件が、本発明の「第3記録条件」に相当する。
また、領域R22に画像の記録を行うときの記録条件、すなわち、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのいずれをも使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のいずれをも使用可能とし、加減速中にノズル10からインクを噴射するという記録条件が、本発明の「第4記録条件」に相当する。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、S105において、記録用紙Pが光沢紙であるか普通紙であるかを判定したが、これには限られない。たとえば、S105において、例えば75%以上など、比較的高い第1印字デューティで画像の記録が行われるか、第1印字デューティよりも低い第2印字デューティで画像の記録が行われるかを判定してもよい。第1印字デューティで記録された画像は、第2印字デューティで記録された画像よりも、ドットの密度が高く、記録条件の違いによる画質のムラが目立ちやすい。したがって、第1印字デューティで画像の記録を行う場合には、第1データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行う。一方、第2印字デューティで画像の記録を行う場合には、第2データ変換によって生成された記録用データに基づいて画像の記録を行う。これにより、記録される画像の記録条件の違いによる画質のムラを目立ちにくくすることができる。
また、上述の実施の形態では、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置している場合において、記録用紙Pが光沢紙である場合には第1データ変換によって記録指令データを記録用データに変換し、記録用紙Pか普通紙である場合には第2データ変換によって記録指令データを記録用データに変換したが、これには限られない。例えば、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置している場合において、記録用紙Pの種類に関わらず、第1データ変換によって記録指令データを記録用データに変換してもよい。
また、上述の実施の形態では、縁領域U1への画像の記録を行う際に、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうち、カラーの染料インクのみを使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のうち、大玉、中玉のみを使用可能としたが、これには限られない。縁領域U1への画像の記録を行う際に、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうち、カラーの染料インクのみを使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のいずれをも使用可能としてもよい。あるいは、縁領域U1への画像の記録を行う際に、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのいずれをも使用可能とするとともに、大玉、中玉、小玉のうち、大玉、中玉のみを使用可能としてもよい。
また、上述の実施の形態では、記録条件が、ブラックの顔料インク及びカラーの染料インクのうちいずれを使用可能とするか、大玉、中玉、小玉のうちいずれを使用可能とするか、キャリッジ3の加減速中及び定速移動中のいずれに噴射されたインクによってドットが形成されるかの条件であったが、これには限られない。記録条件は、記録される画像の画質に影響を与える別の条件であってもよい。
例えば、インクジェットヘッド4が、ブラックの顔料インクとブラックの染料インクの両方を噴射可能なものである場合に、縁領域U1への記録を行う際の記録条件が、ブラックの顔料インク及び染料インクのうち染料インクのみを使用可能とし、且つ、ブラックの顔料インクの代わりにブラックの染料インクを噴射するという記録条件を含んでいてもよい。
また、インクジェットヘッド4がカラーの染料インクとカラーの顔料インクの両方を噴射可能なものである場合に、縁領域U1への記録を行う際の記録条件が、カラーの顔料インク及び染料インクのうち染料インクのみを使用可能とし、且つ、カラーの顔料インクを噴射する代わりに、同色の染料インクを噴射するという記録条件を含んでいてもよい。
すなわち、インクジェットヘッド4が、同色の顔料インクと染料インクの両方を噴射可能な場合において、第2の記録条件が、当該色の顔料インク及び染料インクの両方を使用可能とするという条件を含み、第1の記録条件が、当該色の顔料インクと染料インクのうち染料インクのみを使用可能とし、且つ、当該色の顔料インクを噴射する代わりに、当該色の染料インクを噴射するという条件を含んでいてもよい。
また、インクジェットヘッド4が、各ノズル10から体積の異なる2種類又は4種類以上のインク滴のいずれかを選択的に噴射可能なものである場合に、縁領域U1への記録を行う際の記録条件が、最も体積の小さいインク滴以外のインク滴のみを使用可能とするという記録条件を含んでいてもよい。また、インクジェットヘッド4が、各ノズル10から体積の異なる3種類以上のインク滴のいずれかを選択的に噴射可能なものである場合に、縁領域U1への記録を行う際の記録条件が、例えば、最も体積の小さいインク滴と2番目に体積の小さいインク滴以外のインク滴のみを使用可能にするするなど、他のインク滴よりも体積の小さい複数種類のインク滴以外のインク滴のみを使用可能とするという記録条件を含んでいてもよい。
すなわち、インクジェットヘッド4が、各ノズル10から体積の異なる複数種類のインク滴のいずれかを選択的に噴射可能なものである場合には、第2の記録条件が、これら複数種類のインク滴のいずれをも使用可能とするという条件を含み、第1の記録条件が、これら複数種類のインク滴のうち、他のインク滴よりも体積の小さい少なくとも1種類のインク滴以外のインク滴のみを使用可能とするという記録条件を含んでいてもよい。
また、上述の実施の形態では、記録用紙Pが加減速領域T1と定速領域T2両方を有している場合の、縁領域U1の走査方向の両側に位置する部分の走査方向の長さL1が、縁領域U1の搬送方向の両側に位置する部分の搬送方向の長さL2と同じであったが、これには限られない。長さL1は長さL2と異なっていてもよい。この場合には、例えば、長さL1を、図6(b)に示す、記録用紙Pに加減速領域T1が存在しない場合の縁領域U1の走査方向の長さL3と同じ長さとしてもよい。
加減速領域T1が存在しない記録用紙Pに縁なし印刷を行うことについては、例えば、上述の特許文献1などにも記載されているように公知のものであり、この場合には、プラテン2などにインクを付着しにくくする観点から、縁領域U1の走査方向の長さL3が適宜決定される。そして、加減速領域T1と定速領域T2の両方が存在している場合の縁領域U1の長さL1を上記長さL3と同じ長さとすれば、プラテン2などにインクを付着しにくくすることができる。
また、上述の実施の形態では、プリンタ1において画像の記録を行うときに、S103、S104において、記録用紙Pに加減速領域T1が存在するか否か、及び、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置するか否かを判定したが、これには限られない。例えば、プリンタ1において画像の記録を行う場合に、記録用紙Pのサイズなどによらず、常に、加減速領域T1が存在するような場合には、S103の判定及びS109の第4データ変換は不要である。また、プリンタ1において画像の記録を行う場合に、記録用紙Pのサイズなどによらず、常に、境界B1が境界B2よりも走査方向の内側に位置するような場合には、S104の判定及び第3データ変換は不要である。
また、以上では、記録用紙Pの走査方向における両端部に加減速領域T1が設けられる場合について説明したが、これには限られない。記録用紙Pの走査方向における片側の端部にのみ加減速領域T1が設けられていてもよい。
また、以上では、キャリッジ3の加速中及び減速中の両方において、ノズル10からインクを噴射する場合について説明したが、これには限られない。例えば、上述したように、記録用紙Pの走査方向における片側の端部にのみ加減速領域T1が設けられている場合などに、キャリッジ3の加速中及び減速中のうち、加速中にのみ、あるいは、減速中にのみ、ノズル10からインクを噴射するようにしてもよい。
また、記録指令データを記録データに変換するための処理は、上述したものには限られない。例えば、記録指令データにおける各画素の256段階の階調値を、記録データにおける各画素の4段階の階調値に変換するハーフトーン処理は、例えばディザ法、誤差拡散法等、公知の別の画像処理方法を用いて行ってもよい。
また、上述の実施の形態では、PCなどからプリンタ1に記録指令データが入力され、プリンタ1において、記録指令データを記録データに変換し、記録データに基づいて画像の記録を行ったがこれには限られない。例えば、PCなどにおいて、S106〜S109のデータ変換と同様の処理が行われ、プリンタ1に上記処理後のデータが入力され、プリンタ1において、上記処理後のデータに基づいて画像の記録が行われるようになっていてもよい。
1 プリンタ
3 キャリッジ
4 インクジェットヘッド
10 ノズル
50 制御装置
B1、B2 境界
T1 加減速領域
T2 定速領域
U1 縁領域
U2 内側領域
R11、R12、R21〜R23、R31〜R33、R41、R42 領域

Claims (10)

  1. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    被記録媒体として、普通紙と光沢紙のうちいずれかを選択的に使用可能であり、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が光沢紙である場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が普通紙である場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、所定の第1印字デューティで画像の記録を行う場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記第1印字デューティよりも低い第2印字デューティで画像の記録を行う場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記被記録媒体として、互いに種類の異なる第1被記録媒体と第2被記録媒体のうちのいずれかを選択的に使用可能であり、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が前記第1被記録媒体である場合に、
    前記制御部は、
    前記第2境界において記録条件を切り換えて、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、前記被記録媒体が前記第2被記録媒体ある場合に、
    前記制御部は、
    前記第2境界において記録条件を切り換えずに、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、記録する画像が第1画像である場合に、
    前記制御部は、
    前記第2境界において記録条件を切り換えて、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも前記走査方向の内側に位置しており、且つ、記録する画像が前記第1画像とは別の第2画像である場合に、
    前記制御部は、
    前記第2境界において記録条件を切り換えずに、前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも、前記走査方向の外側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 前記縁領域は、
    被記録媒体の外縁部の全周にわたって延びた領域であり、
    前記走査方向の両端部に位置する部分の走査方向の長さが、前記走査方向と直交する方向における両端部に位置する部分の、前記走査方向と直交する方向の長さと同じであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンタ
  7. 前記被記録媒体が、前記加速領域と前記定速領域のうち、前記定速領域のみを有している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第2境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体が前記加速領域と前記定速領域とを有している場合の、前記縁領域の前記走査方向の長さは、前記被記録媒体が前記加速領域と前記定速領域のうち前記定速領域のみを有している場合の、前記縁領域の前記走査方向の長さと同じ長さであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のインクジェットプリンタ
  8. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記インクジェットヘッドは、
    顔料インクと染料インクとを噴射可能なものであり、
    前記第1の記録条件は、前記顔料インク及び染料インクのうち、前記染料インクのみを使用可能にするという条件を含み、
    前記第2の記録条件は、前記顔料インク及び前記染料インクのいずれをも使用可能にするという条件を含むことを特徴とするインクジェットプリンタ
  9. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの加速中にドットが形成される被記録媒体の領域である加速領域と前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記一端側の端部から前記第1境界までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記インクジェットヘッドは、
    前記ノズルから所定の体積を大インク滴と、前記大インク滴よりも体積の小さい小インク滴のいずれかを選択的に噴射可能なものであり、
    前記第1の記録条件は、前記大インク滴及び前記小インク滴のうち、大インク滴のみを使用可能にするという条件を含み、
    前記第2の記録条件は、前記大インク滴及び小インク滴のいずれをも使用可能にするという条件を含むことを特徴とするインクジェットプリンタ
  10. 所定の走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、ノズルからインクを噴射可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    前記キャリッジ及び前記インクジェットヘッドの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記キャリッジの定速移動中にドットが形成される前記被記録媒体の領域である定速領域と前記キャリッジの減速中にドットが形成される被記録媒体の領域である減速領域との境界である第1境界が、前記走査方向における前記被記録媒体の一端側に位置する縁領域と前記縁領域よりも前記走査方向の内側に位置する内側領域との境界である第2境界よりも前記走査方向の内側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記第1境界から前記一端側の端部までの領域に対して、第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第1境界よりも内側の領域に対して、前記第1の記録条件とは異なる第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記第1境界が前記第2境界よりも、前記走査方向の外側に位置している場合に、
    前記制御部は、
    前記被記録媒体の前記第1境界から前記一端側の端部までの領域に対して、前記第1の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界から前記第1境界までの領域に対して、前記第1の記録条件及び前記第2の記録条件のいずれとも異なる記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせ、
    前記被記録媒体の前記第2境界よりも内側の領域に対して、前記第2の記録条件で前記インクジェットヘッドに画像の記録を行わせることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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