JP4279040B2 - トリガー式液体噴出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作レバーの牽曳を阻止するストッパー付きのトリガー式液体噴出器に関するものであり、該ストッパーによる確実なロックを実現しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
黴取り剤や洗剤、整髪剤、芳香剤等を入れた容器に用いられている合成樹脂製のトリガー式噴出器は、噴射ノズルを装着したボディに、液体の吸引、加圧、圧送を司るポンプ機構が組み込まれており、操作レバーの牽曳にてポンプ機構を構成するピストンをシリンダー内で往復動させることによって液体の効率的な噴出を可能にしている。
【0003】
通常、この種の噴出器は、噴射ノズルのノズルカバーにアームを介して片持ち支持されたストッパーが配置されており、該ノズルカバーを噴射ノズルとともに回動させて該ストッパーを操作レバーとポンプのシリンダーとの相互間に位置させることで、操作レバーの牽曳を阻止して保管時における内容物の不用意な噴出を回避するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
WO98/17399号公報
【0005】
ところで、従来形式の操作レバーは使い勝手の改善を図る観点から湾曲形状を有しており、ロック状態で操作レバーの前面に大きな力が加えられた場合に、アームが変形してストッパーが操作レバーの湾曲面に沿って下方にずれてロック状態が解除されてしまうことが懸念された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、操作レバーの前面に不用意に力が加えられたとしてもストッパーの位置ずれが防止されロック状態を確実に維持できる新規なトリガー式噴出器を提案するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、容器内の液体を吸引、加圧、圧送するポンプを組み込んだボディと、このボディの先端に回動自在に保持され該ポンプにて圧送された液体を外界に向けて噴出させる噴射ノズルと、ボディに揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプのピストンをシリンダー内で往復移動させる操作レバーと、噴射ノズルに片持ち支持され該噴射ノズルの回動にて操作レバー背面とシリンダー基端との間に位置させて操作レバーの牽曳を阻止するストッパーとを備えたトリガー式液体噴出器であって、
前記ストッパーは、噴射ノズルに被さるカバーと、このカバーに固定保持されるアームと、このアームの先端に保持され操作レバーとシリンダーとの相互間に位置するブロックからなり、
前記操作レバーの背面に、ストッパーのブロックの端部下端に当接するリブ又は板状部材を設け、このリブ又は板状部材によって該ブロックの下方への移動を阻止する位置決め手段を構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器である。
【0008】
位置決め手段は、その他、操作レバーの背面に設けられた凹部とストッパーの端部に設けられ該凹部に嵌まり込む凸部からなるもの、あるいは操作レバーの背面に設けられストッパーの端部そのものを嵌め込む凹部からなるもの、操作レバーの背面に設けられた上向きの段差面とストッパーの端部に設けられ上向きの段差面に係合する下向きの段差面からなるもの、あるいはリブ又は板状部材とその他構成との組合せからなるものが適合する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
【0010】
図1〜3は本発明に従うトリガー式液体噴出器の実施の形態を示したものであり、図1は正面図、図2は側面図、そして図3は要部の断面を示した図である。
【0011】
図において1はボディ(カバーを含む)、2はボディに回転自在に保持され容器の口部にねじ止めされるベースキャップ、3はボディ1内に組み込まれたポンプであって、このポンプ3は図3に要部断面を示す如く、シリンダー3aとこのシリンダー3a内で往復移動可能なピストン3bからなっている。
【0012】
また、4はボディ1の先端に回動自在に保持されポンプ3にて圧送された液体を外界へ向けて噴出させる噴射ノズル、5はボディ1に揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプ3のピストン3bをシリンダー3a内で往復移動させて液体を吸引、加圧、圧送するための操作レバー、6はストッパーである。ストッパー6は噴射ノズル4に被さるカバー6aとこのカバー6aに固定保持されるアーム6bとアーム6bの先端に保持され操作レバー5とシリンダー3aとの相互間に位置させて該操作レバー5の牽曳を阻止するブロック6cからなる。
【0013】
7はストッパー6の位置ずれを防止するための位置決め手段であって、この実施の形態では、操作レバー5の背面に一体的に形成されストッパー6のブロック6cの端部下端に当接して該ブロック6cの下方への移動を阻止する横リブ(横リブ間の間隙を連結した板状部材とすることも可能)を例として示してある。
【0014】
図示のようなロック状態で操作レバー5の前面に図3の矢印の如き大きな力が加えられた場合においてブロック6cが操作レバー5の湾曲面に沿って下方へ移動するような力が作用するが、このとき該位置決め手段7によってブロック6cは拘束されることになり、ロック状態が簡単に解除されることはない。
【0015】
図4(a)〜(c)は本発明に従う噴出器の他の実施の形態を要部について示したものである。
【0016】
図4(a)は位置決め手段7を操作レバー5の背面に設けられた凹部7aとストッパー6の端面(ブロック6cの端面)に設けられ該凹部7aに嵌まり込む凸部7bにて構成した例を示したものであり、図4(b)は位置決め手段7を操作レバー5の背面に設けられストッパー6の端部そのもの(ブロック6cの端部)を嵌め込む凹部7cにて構成した例を示したものであり、さらに、図4(c)は位置決め手段7を操作レバー5の背面に設けられた上向きの段差面7dとストッパー6の端部に設けられ上向きの段差面7dに係合する下向きの段差面7eとにて構成した例を示したものであり、何れのものも、ストッパー6のブロック6cが下方に移動するような力が作用しても下方にずれるようなことはなく、ストッパー6によるロック状態は確実に維持される。なお、上記図4(a)〜(c)の実施例に先の実施例として記載したリブ又は板状部材を組み合わせ構成することも可能であり、この場合にはより安定的にロック状態を維持することができる。
【0017】
ストッパー6によるロック状態を解除するには、噴射ノズル4を図5に示すように回動させればよい。
【0018】
なお、図1〜5には、噴射ノズル先端に泡生成用の中心部分が開口する公知の棒状障壁が設けられているフォーマートリガー式液体噴射器を示しており、当該棒状障壁は図示以外にも中心部分が連結される形状のものやあるいは棒状障壁を用いず噴射ノズル内壁を泡生成部とするようなその他公知の形状が採用可能である。また、噴射ノズル前面に設けられている空気導入開口も図示の構成から、例えば噴射ノズル側壁に開口する構成に変更することも可能である。さらには、ストッパー6については図示のフォーマートリガー式液体噴出器のみならず、霧状あるいはストレート状に噴出するトリガー式液体噴出器にも採用することが可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、操作レバーのロック状態で該レバーを牽曳するような大きな力が作用してもストッパーが簡単に外れるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うトリガー式液体噴出器の正面を示した図である。
【図2】 図1の側面を示した図である。
【図3】 図2の要部を断面で示した図である。
【図4】(a)〜(c)は本発明に従う液体噴出器の他の実施の形態を要部について示した図である。
【図5】 本発明に従うトリガー式液体噴出器の使用状態での正面を示した図である。
【符号の説明】
1 ボディ
2 ベースキャップ
3 ポンプ
3aシリンダー
3bピストン
4 噴射ノズル
5 操作レバー
6 ストッパー
6aカバー
6bアーム
6cブロック
7 位置決め手段
7a凹部
7b凸部
7c凹部
7d段差面
7e段差面
Claims (4)
- 容器内の液体を吸引、加圧、圧送するポンプを組み込んだボディと、このボディの先端に回動自在に保持され該ポンプにて圧送された液体を外界に向けて噴出させる噴射ノズルと、ボディに揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプのピストンをシリンダー内で往復移動させる操作レバーと、噴射ノズルに片持ち支持され該噴射ノズルの回動にて操作レバー背面とシリンダー基端との間に位置させて操作レバーの牽曳を阻止するストッパーとを備えたトリガー式液体噴出器であって、
前記ストッパーは、噴射ノズルに被さるカバーと、このカバーに固定保持されるアームと、このアームの先端に保持され操作レバーとシリンダーとの相互間に位置するブロックからなり、
前記操作レバーの背面に、ストッパーのブロックの端部下端に当接するリブ又は板状部材を設け、このリブ又は板状部材によって該ブロックの下方への移動を阻止する位置決め手段を構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。 - 容器内の液体を吸引、加圧、圧送するポンプを組み込んだボディと、このボディの先端に回動自在に保持され該ポンプにて圧送された液体を外界に向けて噴出させる噴射ノズルと、ボディに揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプのピストンをシリンダー内で往復移動させる操作レバーと、噴射ノズルに片持ち支持され該噴射ノズルの回動にて操作レバー背面とシリンダー基端との間に位置させて操作レバーの牽曳を阻止するストッパーとを備えたトリガー式液体噴出器であって、
前記ストッパーは、噴射ノズルに被さるカバーと、このカバーに固定保持されるアームと、このアームの先端に保持され操作レバーとシリンダーとの相互間に位置するブロックからなり、
前記操作レバーの背面に凹部を設け、ブロックの端面に該凹部に嵌まり込む凸部を設け、該凹部と凸部によって該ブロックの下方への移動を阻止する位置決め手段を構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。 - 容器内の液体を吸引、加圧、圧送するポンプを組み込んだボディと、このボディの先端に回動自在に保持され該ポンプにて圧送された液体を外界に向けて噴出させる噴射ノズルと、ボディに揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプのピストンをシリンダー内で往復移動させる操作レバーと、噴射ノズルに片持ち支持され該噴射ノズルの回動にて操作レバー背面とシリンダー基端との間に位置させて操作レバーの牽曳を阻止するストッパーとを備えたトリガー式液体噴出器であって、
前記ストッパーは、噴射ノズルに被さるカバーと、このカバーに固定保持されるアームと、このアームの先端に保持され操作レバーとシリンダーとの相互間に位置するブロックからなり、
前記操作レバーの背面に、ストッパーのブロックの端部そのものを嵌め込む凹部を設け、この凹部によって該ブロックの下方への移動を阻止する位置決め手段を構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。 - 容器内の液体を吸引、加圧、圧送するポンプを組み込んだボディと、このボディの先端に回動自在に保持され該ポンプにて圧送された液体を外界に向けて噴出させる噴射ノズルと、ボディに揺動可能に枢支されその牽曳にてポンプのピストンをシリンダー内で往復移動させる操作レバーと、噴射ノズルに片持ち支持され該噴射ノズルの回動にて操作レバー背面とシリンダー基端との間に位置させて操作レバーの牽曳を阻止するストッパーとを備えたトリガー式液体噴出器であって、
前記ストッパーは、噴射ノズルに被さるカバーと、このカバーに固定保持されるアームと、このアームの先端に保持され操作レバーとシリンダーとの相互間に位置するブロックからなり、
前記操作レバーの背面に上向きの段差面を設け、ストッパーのブロックの端部に該上向きの段差面に係合する下向きの段差面を設け、この上向きの段差面と下向きの段差面によって該ブロックの下方への移動を阻止する位置決め手段を構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。
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