JP4278950B2 - 耐環境カバー、これを用いたアンテナ装置および放送塔 - Google Patents
耐環境カバー、これを用いたアンテナ装置および放送塔 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、放送塔などに設置されるアンテナ装置をカバーする防雪などの機能を有する耐環境カバー、これを用いたアンテナ装置および放送塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、風、雨、雪などにさらされる放送塔では、誘電体のレドームでアンテナの外部を覆い、これによって、アンテナ特性が劣化あるいは変化しないようにしていた。
【0003】
図11は、従来の放送塔や中継塔に設置されるアンテナ装置の設置状態を示す図である。図11は、水平方向の断面図であり、鉛直上部からみた図である。図11において、双ループアンテナであるアンテナエレメント106は、反射板105上に設置される。円柱状の支柱101の四方には、90度毎に、昇降用のステップボルト102が配置されている。反射板105は、円柱状の支柱101に固定される。この反射板105が固定された状態で、アンテナエレメント106を覆うように、レドーム104が被せられ、反射板105上に固定される。
【0004】
また、特許文献1には、互いを接合するフランジを有したアンテナカバーを複数用いて、断面形状が、略円形あるいは多角形の筒型構造を形成し、アンテナを覆い、風圧荷重を低減するアンテナカバーが記載されている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭60−90902号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアンテナ装置のレドーム104は、アンテナエレメント106の外観形状および反射板105との位置関係によって決定されたかまぼこ形状となり、このかまぼこ形状が、支柱101の四方に張り出す形状になるとともに、反射板105の外縁部が剥き出しとなるため、メンテナンス作業時に、この張り出し部分あるいは剥き出し部分に作業者が引っかかり、メンテナンス作業に困難性が伴い、さらには危険であるという問題点があった。
【0007】
一方、上述したレドーム104および反射板105の形状に加え、隣接する反射板105間あるいは反射板105と支柱101との間にそれぞれ隙間が存在するため、投影面積に比較して大きな風荷重を受け、また積雪時の着雪量も多いという問題点があった。特に、レドーム104が設置されていない場合における風荷重および着雪量は無視できない程、大きい。
【0008】
なお、上述したレドーム104を設けない場合、アンテナエレメント106が剥き出しになるが、この場合、メンテナンス作業者の金属部分とアンテナエレメント106などが接触する可能性があり、短絡が発生するなど、その危険度はさらに大きくなる。また、レドーム104による耐環境保護を受けることができないため、アンテナエレメント106などのアンテナ装置自体に十分な耐環境性および機械的強度を持たせる必要がある。
【0009】
また、レドーム104の形状は、ほとんどアンテナエレメント106の形状に左右され、アンテナエレメント106を含むアンテナ装置の交換作業などが生じた場合、レドーム104自体も新規に作成しなければならず、柔軟性、汎用性にかけるものであった。
【0010】
一方、上述した特許文献1に記載されたアンテナカバーでは、隣接するアンテナカバーのフランジを合わせ、ボルトとナットとで締め付けて接合して一つの大きなアンテナカバーを形成するようにしているため、全体構造におけるこのフランジ部分が大きな突起を形成し、この突起が風を受けることによって風圧荷重を十分に低減することができないという問題点があった。
【0011】
また、この突起や、ボルトなどの先端は、メンテナンス作業のための昇降時に、衣類や工具類が引っかかり、危険性が高くなるとともに、アンテナカバー同士の接合によって一つの大きなレドームを形成しているため、一つのアンテナカバーの取り外しによって隣接する他のアンテナカバーの固定が弱まり、さらには落下による危険性も増大するという問題点があった。
【0012】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、メンテナンス作業などの作業容易性および安全性を確保することができるとともに、アンテナ装置の耐環境性を保持できるレドーム機能を有した耐環境カバー、これを用いたアンテナ装置および放送塔を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる耐環境カバーは、柱状体に設置されたアンテナ装置の外部を覆う複数のカバー部材と、前記柱状体に取り付けられた昇降用のステップボルトに固定され、各カバー部材を支持する枠状の支持部材と、を備え、各カバー部材は前記支持部材に独立して支持され、前記アンテナ装置の外部全面を覆うことを特徴とする。
【0014】
この請求項1の発明によれば、支持部材が、柱状体に取り付けられた昇降用のステップボルトに固定され、各カバー部材が、支持部材に独立して直接支持され、この支持によって、前記柱状体側に設置されたアンテナ装置の外部全面を覆い、アンテナ装置を、風雨や雪などの環境から保護するレドームとしての機能を持たせるようにし、特に、アンテナエレメント形状、アンテナ取付半径に関係なく、一種類のレドームで対応可能としている。ここで、各カバー部材は独立して支持部材に支持されるため、各カバー部材の接合によるカバー集合体構造に比して強度を高くすることができる。また、各カバー部材は隣接するカバー部材を相互に接合するフランジ部を有していないため、大きな突起部が形成されず、風荷重や風雪量を低減できるとともに、メンテナンス作業時における安全性を確保することができる。
【0015】
また、請求項2にかかる耐環境カバーは、上記の発明において、前記カバー部材は、前記柱状体を中心とし、断面が円形をなして前記アンテナ装置の外部を覆い、前記カバー部材の外部表面は、半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起を有し、前記くぼみ、もしくは突起は、前記外部表面に沿って直線上あるいは螺旋状に配置されることを特徴とする。
【0016】
この請求項2の発明によれば、前記カバー部材の外部表面は、半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起を有し、前記くぼみ、もしくは突起は、前記外部表面に沿って直線上あるいは螺旋状に配置し、外部表面に沿った空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生を低減している。
【0017】
また、請求項3にかかる耐環境カバーは、上記の発明において、前記カバー部材は、角数が5以上の多角形をなして前記アンテナ装置の外部全面を覆うことを特徴とする。
【0018】
この請求項3の発明によれば、前記カバー部材は、角数が5以上の多角形をなして前記アンテナ装置の外部全面を覆うようにし、外部表面に沿った空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生を低減している。
【0019】
また、請求項4にかかる耐環境カバーは、上記の発明において、前記半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起の半径は、0.5〜10mmであることを特徴とする。
【0020】
この請求項4の発明によれば、前記半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起の半径を、0.5〜10mmとすることによって、可能な限り空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生を低減している。
【0021】
また、請求項5にかかる耐環境カバーは、上記の発明において、前記カバー部材は、開閉機構を備えたことを特徴とする。
【0022】
この請求項5の発明によれば、前記カバー部材を開閉可能にし、作業時におけるカバー部材の落下を防止するとともに、作業性を高めている。
【0023】
また、請求項6にかかる耐環境カバーは、上記の発明において、前記カバー部材の外部表面に、撥水性塗料が塗布されることを特徴とする。
【0024】
この請求項6の発明によれば、前記カバー部材の外部表面に、撥水性塗料を塗布し、耐環境性カバーの外部表面に雪や水滴などを付着させないようにしている。
【0025】
また、請求項7にかかるアンテナ装置は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の耐環境カバーによって覆われたことを特徴とする。
【0026】
この請求項7の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一つに記載の耐環境カバーによって覆うようにしているので、上述した請求項1〜6の作用効果を奏する。
【0027】
また、請求項8にかかる放送塔は、地上に固定された前記柱状体を少なくとも有し、前記耐環境カバーによって覆われた請求項7に記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする。
【0028】
この請求項8の発明によれば、請求項7に記載のアンテナ装置を備えるようにしているので、請求項1〜6の作用効果を奏する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる耐環境カバー、これを用いたアンテナ装置および放送塔の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0030】
図1は、この発明の実施の形態である耐環境カバーを用いたアンテナ装置の構成を示す破断図である。また、図2は、図1に示したアンテナ装置を上部平面からみた破断図である。図1および図2において、このアンテナ装置は、放送塔の上部に設置される。このアンテナ装置は、円柱状の支柱1の水平方向の四方に配置される。支柱1の水平方向の四方には、水平面に90度毎に、昇降用のステップボルト2が設置される。
【0031】
各ステップボルト2間には、4つのループをもつ4Lアンテナであるアンテナ装置が配置される。アンテナ装置は、反射板5上にアンテナエレメント6が設けられ、このアンテナエレメント6からUHF帯の放送電波が輻射される。
【0032】
一方、ステップボルト2には、枠状構造の支持部材3が取り付けられる。この支持部材3は、FRPやABS樹脂などで形成されたカバー4を支持する。カバー4は、支柱1の中心からほぼ同一半径をもつ、断面が多角形の形状をなし、上下端部は、支柱1側に集約される屋根構造を形成する。これによって、支柱1の四方に取り付けられたアンテナ装置全体を覆うことができ、雨、風、雪等からアンテナの機能を低下させずにアンテナ装置を保護することができる。すなわち、カバー4は、アンテナエレメント6などのアンテナ装置の形状に左右されない汎用性のあるレドームとしての機能を有する。特に、反射板5も、カバー4内に入るので、作業性および安全性にも優れたものとなる。
【0033】
図3は、支柱1に取り付けられたステップボルト2と支持部材3との結合関係を示す図である。図3において、支持部材3は、支柱1から等距離のステップボルト2の位置に固定され、上下は、支柱1側に折り曲げられた構造となっている。なお、支持部材3に開けられた穴であって、ステップボルト2が挿入される以外の部分に開けられた穴は、支持部材3とカバー4とを固定するためのネジ穴である。
【0034】
ここで、図4および図5を参照して、ステップボルト2に対するカバー4の取付について説明する。図4(a)において、まず固定されたナット12と螺動するナット13との間に支持部材取り付け用のピース11を挿入した状態で、ステップボルト2を支柱1に取り付ける。
【0035】
その後、図4(b)に示すように、ナット13をナット12側に螺動し、ピース11を螺着する。さらに、支持部材3をピース11の位置まで挿入し、ネジ14で固定する(図4(d)参照)。さらに、図5(a)および図5(b)に示すように、カバー4を支持部材3の位置まで挿入し、支持部材3とカバー4との間をネジ15に対応した位置でネジ止めする(図5(c)参照)。なお、カバー4のネジ14に対応する箇所には、ネジ14との干渉を避けるための切り欠きが設けられている。
【0036】
なお、上述したカバー4は、断面が多角形の形状であったが、断面が円形であってもよいし、ほぼ円形であってもよい。このように断面を多角形あるいは円形の形状とすることによって、風荷重を低減できるとともに着雪量の低減をも図ることができ、アンテナ装置を設置する放送塔などにかかる機械的強度を低減させることができる。さらに、断面が多角形あるいは円形であり、しかも、反射板5などが外部に剥き出しとならないため、メンテナンス作業が容易であるとともに作業時の事故を未然に防止することができる。さらに、反射板5を含めたアンテナ装置自体がカバー4に完全に覆われるため、アンテナ装置との接触がなく、短絡等による危険性も回避することができる。
【0037】
さらに、各カバー4は、支持部材3を介して隣接配置され、それぞれ支持部材3に独立して接合されるようになっているので、一つのカバー4をはずしても、隣接する他のカバー4の接合に全く影響がなく、カバー4全体の形状を確実に維持できるとともに、他のカバー4が落下することもないので、安全性を担保することができる。なお、各カバー4は、支持部材3によって直接接合されているため、各カバー4の集合体としてカバー全体の強度を保持している場合に比してカバー全体の強度を高めることができる。
【0038】
また、各カバー4は、上述したように、カバー4同士がフランジ等で直接接合されないため、突起部分が少なくなり、メンテナンス作業時における安全性を確保することができるとともに、この突起部分がないことから、風荷重を低減することができる。
【0039】
ここで、カバー4の外部表面に沿って空気が流れる場合、変動揚力が発生し、カバー4における空気の下流側に、交互にカルマン渦が発生し、カバー4が振動する。この振動の発生は、カバー4の外部表面に沿った空気の剥離点を最適化することによって低減することができる。図6は、カバー4の形状の違いによる揚力係数の時間変化を示したものである。図6では、カバー4の断面形状を円形にした場合と正24角形にした場合とを示している。図6に示すように、正24角形の方が円形に比して揚力係数が小さく、振動が小さいことがわかる。これは、空気の剥離点が、円形に比して正24角形の方が最適な位置となっていることを示す。したがって、断面形状が円形の場合に比して正多角形、特に正24角形にする場合の方が、振動が小さいカバーを実現することができる。この多角形の角数が4すなわち正方形の場合には、風荷重の低減が十分でなくなることから好ましくなく、角数が5以上の正多角形であることが好ましい。特に、図6に示す正24角形とすることが、より好ましい。もちろん、カバー4に流入する風速やカバーの外径などの違いによって、角数は適切に設定することが好ましい。すなわち、この角数は、カバー4が設置される環境のデータをもとにして、最適な角数を設定すればよい。
【0040】
ところで、カバー4の断面形状は、円形よりも、5以上の正多角形が好ましいと述べたが、断面形状が円形あるいは略円形である場合であっても、空気の剥離点を最適化することができる。すなわち、カバー4の外部表面側に、断面形状が半径0.5〜10mm程度の半球上のくぼみ(ディンプル)を設けるようにする。このくぼみによって、カバー4の外部表面に沿った空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生の低減し、風荷重および着雪量の低減を図ることができる。もちろん、図7に示すように、正多角形であるカバー4の外部表面側にディンプル21を設けるようにして、さらに空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生を低減するようにしてもよい。なお、半球のくぼみではなく、突起を設けるようにしてもよい。さらには、これらくぼみ21、あるいは突起の配置は、上下方向、すなわち縦方向に直線上に配置してもよいし、支柱1のまわりを取り巻くように、螺旋状に配置するようにしてもよい。
【0041】
さらに、図8に示すように、断面形状が半径0.5〜10mm程度の半円である帯状のくぼみ22を設けるようにしてもよい。このくぼみ22によって、上述したくぼみ21と同様に、カバー4の外部表面に沿った空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生の低減をさらに図ることができる。なお、帯状のくぼみ22ではなく、帯状の突起を設けるようにしてもよい。さらには、これらくぼみ22、あるいは突起の配置は、上下方向、すなわち縦方向に直線上に配置してもよいし、支柱1のまわりを取り巻くように、螺旋状に配置するようにしてもよい。
【0042】
また、上述したカバー4の外部表面に撥水性塗料を塗布あるいはコーティングするようにしてもよい。撥水性塗料の塗布等によって、カバー4の外部表面に水滴などが付着せず、支柱1などへの荷重負荷を低減でき、カバー4自体の耐環境性を増すことができる。
【0043】
ところで、上述したアンテナ装置では、カバー4の取り外しが可能であるが、そのままでは、いずれかの箇所に取り外したカバー4を掛けておく必要がある。このため、図9に示すように、蝶番30を支持部材3の近傍に設け、各カバー4を開閉可能にし、カバー4の取り外し時における作業性を良くすることができる。このカバー4の開閉には、一方の支持部材3側のネジ15を取り外すことによって行われる。したがって、図9に示す方向とは逆方向の開閉も可能である。すなわち、左右の開閉が可能であり、一層、作業性を良くすることができる。また、蝶番30を分散的に配置するのではなく、図10に示すように、カバー4自体を、軸4aを中心に回動する蝶番構成にしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この請求項1の発明によれば、支持部材が、柱状体に取り付けられた昇降用のステップボルトに固定され、各カバー部材が支持部材を介して隣接配置されるとともに、支持部材に直接支持され、この支持によって、前記柱状体側に設置されたアンテナ装置の外部全面を覆い、アンテナ装置を、風雨や雪などの環境から保護するレドームとしての機能を持たせるようにし、特に、アンテナエレメント形状、アンテナ取付半径に関係なく、一種類のレドームで対応できるという効果を奏する。また、各カバー部材は独立して支持部材に支持されるため、各カバー部材の接合によるカバー集合体構造に比して強度を高くすることができるという効果を奏する。さらに、各カバー部材は支持部材を介して隣接配置されるのみであるため、カバー部材の接合における大きな突起部が形成されず、風荷重や風雪量を低減できるとともに、メンテナンス作業時における安全性を確保することができるという効果を奏する。
【0045】
また、請求項2の発明によれば、前記カバー部材の外部表面は、半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起を有し、前記くぼみ、もしくは突起は、前記外部表面に沿って直線上あるいは螺旋状に配置し、外部表面に沿った空気の剥離点を最適化することによって、変動揚力の発生を低減することができるという効果を奏する。
【0046】
また、請求項3の発明によれば、前記カバー部材は、角数が5以上の多角形をなして前記アンテナ装置の外部全面を覆うようにし、外部表面の沿った空気の剥離点を最適化することによって、変動揚力の発生を低減することができるという効果を奏する。
【0047】
また、請求項4の発明によれば、前記半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起の半径を、0.5〜10mmとすることによって、可能な限り空気の剥離点を最適化し、変動揚力の発生を低減しているので、確実にアンテナ装置および取付柱にかかる負荷を低減することができるという効果を奏する。
【0048】
また、請求項5の発明によれば、前記カバー部材を開閉可能にし、作業時におけるカバー部材の落下を防止するとともに、作業性を高めることができるという効果を奏する。
【0049】
また、請求項6の発明によれば、前記カバー部材の外部表面に、撥水性塗料を塗布し、耐環境性カバーの外部表面に雪や水滴などを付着させず、さらに流動抵抗も低減することができる場合があるので、一層、アンテナ装置および取付柱にかかる負荷を低減することができるという効果を奏する。
【0050】
また、請求項7の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一つに記載の耐環境カバーによって覆うようにしているので、上述した請求項1〜6の作用効果を奏する。
【0051】
また、請求項8の発明によれば、請求項7に記載のアンテナ装置を備えるようにしているので、請求項1〜6の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である耐環境カバーを有したアンテナ装置の構成を示す破断図である。
【図2】図1に示したアンテナ装置の上方平面からみた破断図である。
【図3】図1に示したアンテナ装置のステップボルトと支持部材との接続関係を示す図である。
【図4】ステップボルトに対するカバーの取付順序を示す図であり、(d)は、A−A線断面図である。
【図5】ステップボルトに対するカバーの取付順序を示す図であり、(c)は、B−B線断面図である。
【図6】カバーの形状の違いによる揚力係数の時間変化を示す図である。
【図7】カバーの外部表面にディンプルを設けた一例を示す図である。
【図8】カバーの外部表面に帯状のくぼみを設けた一例を示す図である。
【図9】蝶番を用いてカバーの開閉を可能にしたアンテナ装置の構造を示す断面図である。
【図10】カバー自体を蝶番構成にしたアンテナ装置の一部構造を示す図である。
【図11】従来のアンテナ装置の構造を示す破断図である。
【符号の説明】
1 支柱
2 ステップボルト
3 支持部材
4 カバー
5 反射板
6 アンテナエレメント
11 ピース
12,13 ナット
14,15 ネジ
21,22 くぼみ
30 蝶番
Claims (8)
- 柱状体に設置されたアンテナ装置の外部を覆う複数のカバー部材と、
前記柱状体に取り付けられた昇降用のステップボルトに固定され、各カバー部材を支持する枠状の支持部材と、
を備え、各カバー部材は、隣接するカバー部材から独立して前記支持部材に支持され、前記アンテナ装置の外部全面を覆うことを特徴とする耐環境カバー。 - 前記カバー部材は、前記柱状体を中心とし、断面が円形をなして前記アンテナ装置の外部を覆い、
前記カバー部材の外部表面は、半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起を有し、
前記くぼみ、もしくは突起は、前記外部表面に沿って直線上あるいは螺旋状に配置されることを特徴とする請求項1に記載の耐環境カバー。 - 前記カバー部材は、角数が5以上の多角形をなして前記アンテナ装置の外部全面を覆うことを特徴とする請求項1に記載の耐環境カバー。
- 前記半球状あるいは断面形状が半円である帯状のくぼみ、もしくは突起の半径は、0.5〜10mmであることを特徴とする請求項2に記載の耐環境カバー。
- 前記カバー部材は、開閉機構を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の耐環境カバー。
- 前記カバー部材の外部表面に、撥水性塗料が塗布されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の耐環境カバー。
- 請求項1〜6のいずれか一つに記載の耐環境カバーによって覆われたことを特徴とするアンテナ装置。
- 地上に固定された前記柱状体を少なくとも有し、前記耐環境カバーによって覆われた請求項7に記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする放送塔。
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