JP4278229B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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    • F25B2400/075Details of compressors or related parts with parallel compressors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の圧縮機を備え、各圧縮機が均油管にて接続された空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和装置には、一般に、それぞれに圧縮機を備えた複数台の室外機と複数台の室内機とが並列に接続されて、一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有するものがある。一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有することによって、次の利点がある。
【0003】
第一に、圧縮機の稼働台数を制御可能に構成することによって省エネルギーを実現できる。第二に、一つの冷媒回路の容量を大きくできるので、小さな容量の空気調和装置を多数設置する場合に比べ、室外機と室内機とを接続する冷媒配管などの本数を減少でき、配管施工コストを低減できる。
【0004】
ところで、圧縮機の圧力容器内には、下部に冷凍機油が貯留され、この冷凍機油と冷媒との混合流体が冷媒回路を循環して、圧縮機や膨張弁などが潤滑される。
【0005】
しかし、各圧縮機から吐出された冷凍機油は、同一の圧縮機に全て戻される訳ではなく、各圧縮機の内部圧力の相違などによって冷凍機油が戻りにくい圧縮機が存在し、このような圧縮機では磨耗破損が生ずる恐れがある。
【0006】
そこで、複数の圧縮機に保有される冷凍機油の油面を平準化する手段が各種提案されている。そのうち、油面検出センサ法と重力バランス法を以下に示す。
【0007】
油面検出検査法は、稼働時に圧力容器内が高圧となる内部高圧型圧縮機と、稼働時に圧力容器内が低圧となる内部低圧型圧縮機とが一つの冷媒回路に混在している場合に実施され、各圧縮機の冷媒吐出配管に油分離器を設置し、各圧縮機に油面検出センサを設置して、圧縮機内の冷媒の不足が油面検出センサにて検出されたときに、油分離器に貯留された冷凍機油を、冷凍機油が不足した圧縮機へ供給するものである。
【0008】
また、上記重力バランス法は、全ての圧縮機が内部低圧型圧縮機である場合に実施され、圧縮機の圧力容器に保有される冷凍機油の油面が基準油面となる位置で、複数の圧縮機が相互に均油管によって接続され、空気調和装置の運転中における一定時間経過毎に、圧縮機を一台ずつのみ運転させるものである(特開平10−220883号公報に記載)。圧縮機を一台ずつのみ運転させると、停止した圧縮機内の内部圧力が上昇して、この停止状態の圧縮機内の、基準油面を越えて貯留された冷凍機油が均油管を経て、内部圧力が低い運転状態の圧縮機へ供給されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の油面検出センサ法は、各圧縮機に油面検出センサが設置されることなどから、コストが上昇してしまう。
【0010】
また、上記重力バランス法は、空気調和装置の運転中における一定時間経過毎に圧縮機全体の能力を強制的に低下させることになるので、空気調和装置の空調能力が低下すると共に、圧縮機への液バックが発生する恐れがある。この液バックは、圧縮機全体の能力が低下したときに膨張弁の弁開度が同一であると、蒸発器にて蒸発しきれない液冷媒が圧縮機へ流れ込むことによって生ずる。
【0011】
また、上述の重力バランス法は、基本的には、各圧縮機の圧力容器内の冷凍機油を重力の作用によって流動させるものであるため、均油管にトラップが発生すると、均油管内で冷凍機油が流動しにくくなる。このため、それぞれに圧縮機を備えた複数台の室外機を有する空気調和装置の場合には、各室外機間に延びる冷凍機油の施工に厳しい水平度が要求されることになり、均油管の施工コストが上昇してしまう。
【0012】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、複数の圧縮機に保有される油の油面を、安価且つ高信頼性の下に良好に平準化できる空気調和装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、それぞれに圧縮機を備えた複数台の室外機が並列に室内機に接続されて、一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有し、これらの圧縮機が各圧縮機内の余剰油を輸送可能な均油管にて相互に連通された空気調和装置において、上記各室外機の圧縮機の冷媒吐出配管には、吐出バイパス弁及び減圧装置を備え、当該圧縮機の低圧部に接続されるバイパス配管が分岐して設けられ、一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機の内部圧力を当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されている均油管の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機へ供給する動作を、前記一の圧縮機を変えて繰り返し実行することを特徴とするものである。
【0014】
請求項2に記載の発明は、複数の圧縮機が並列に配置された室外機に室内機が接続されて、一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有し、これらの圧縮機が各圧縮機内の余剰油を輸送可能な均油管にて相互に連通された空気調和装置において、上記各圧縮機の冷媒吐出配管には、吐出バイパス弁及び減圧装置を備え、当該圧縮機の低圧部に接続されるバイパス配管が分岐して設けられ、一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機の内部圧力を当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されている均油管の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機へ供給する動作を、前記一の圧縮機を変えて繰り返し実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記圧縮機は、稼働時における圧力容器内部の圧力が、停止時よりも低圧となる内部低圧型圧縮機であることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記室外機に配置される圧縮機としては能力可変型のものを含むことを特徴とするものである。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記バイパス配管が接続される圧縮機の低圧部は、当該圧縮機の圧力容器であることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記バイパス配管が接続される圧縮機の低圧部は、当該圧縮機の冷媒吸込配管であることを特徴とするものである。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、上記バイパス配管が接続される圧縮機の冷媒吸込配管には、上記バイパス配管の接続点よりも上流側に逆止弁が配設され、この逆止弁は、上記バイパス配管内の流体が、上記冷媒吸込配管の上記接続点よりも上流側へ流動することを阻止可能に構成されたものであることを特徴とするものである。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、上記均油管には、各圧縮機への接続部付近に、当該圧縮機への油の流出入を制御する制御弁が配設されたことを特徴とするものである。
【0021】
請求項1、3または5に記載の発明には、次の作用がある。
【0022】
空気調和装置の運転中における所定時間経過毎に、一台の一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、上記他の圧縮機の内部圧力を、当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって上記一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されて均油管の接続位置よりも上レベルの油を上記一の圧縮機へ供給する。上記一定時間経過後に、上記一の圧縮機を順次変更して複数の吐出バイパス弁の開閉操作を実行することにより、各圧縮機に油面検出センサ等を設置することなく、複数の圧縮機に保有される油の油面を、安価且つ良好に平準化できる。
【0023】
また、上述のごとき、複数の圧縮機に保有される油の油面平準化は、圧縮機の一台を強制的に停止させる必要がなく、全ての圧縮機を稼働状態で実行できるので、空気調和装置の空調能力の低下を招くことがなく、また、圧縮機への液バックも発生しないので、空気調和装置の高信頼性を確保できる。
【0024】
更に、上述のごとき、複数の圧縮機に保有される油の油面平準化に際しては、圧縮機内へ高圧のガス冷媒を導いて、この圧縮機の内部圧力を上昇させることから、各室外機間に延びる均油管にトラップが生じても、この均油管を介して複数の圧縮機内の油を圧送して良好に移動させることができる。このため、均油管を水平に施工する等の制約がなく、均油管施工の自由度を増大でき、この均油管の施工を容易化できる。
【0025】
また、上述のごとき、複数の圧縮機に保有される油の油面平準化に際しては、圧縮機内へ高圧ガス冷媒を導いて、この圧縮機の内部圧力を上昇させて油を圧送することから、均油管を細径化できる。この結果、複数の圧縮機に保有される油を少量化でき、しかも、この均油管に制御弁が配設される場合には、この制御弁も小型化できるので、コストを低減できる。
【0026】
また、各バイパス配管には、圧縮機から吐出されるガス冷媒が流れ、液冷媒が流れることがないので、吐出バイパス弁が、コイルの励磁によりスプリングの反発力に抗してプランジャを移動させる電磁弁の場合には、非圧縮性流体の液冷媒が吐出バイパス弁の内部に貯溜してプランジャの動作を阻害するプランジャロック現象を生じさせることがない。
【0027】
請求項2、3または5に記載の発明には、次の作用がある。
【0028】
空気調和装置の運転中における所定時間経過毎に、一台の一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、上記他の圧縮機の内部圧力を、当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって上記一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されて均油管の接続位置よりも上レベルの油を上記一の圧縮機へ供給する。上記一定時間経過後に、上記一の圧縮機を順次変更して複数の吐出バイパス弁の開閉操作を実行することにより、各圧縮機に油面検出センサ等を設置することなく、複数の圧縮機に保有される油の油面を、安価且つ良好に平準化できる。
【0029】
また、上述のごとき、複数の圧縮機に保有される油の油面平準化は、圧縮機の一台を強制的に停止させる必要がなく、全ての圧縮機を稼働状態で実行できるので、空気調和装置の空調能力の低下を招くことがなく、また、圧縮機への液バックも発生しないので、空気調和装置の高信頼性を確保できる。
【0030】
更に、上述のごとき、複数の圧縮機に保有される油の油面平準化に際しては、圧縮機内へ高圧のガス冷媒を導いて、この圧縮機の内部圧力を上昇させて油を圧送することから、均油管を細径化できる。この結果、複数の圧縮機に保有される油を少量化でき、しかも、この均油管に制御弁が配設される場合には、この制御弁も小型化できるので、コストを低減できる。
【0031】
また、各バイパス配管には、圧縮機から吐出されるガス冷媒が流れ、液冷媒が流れることがないので、吐出バイパス弁が、コイルの励磁によりスプリングの反発力に抗してプランジャを移動させる電磁弁の場合には、非圧縮性流体の液冷媒が吐出バイパス弁の内部に貯溜してプランジャの動作を阻害するプランジャロック現象を生じさせることがない。
【0032】
請求項4に記載の発明には、次の作用がある。
【0033】
能力可変型の圧縮機や能力一定型の圧縮機を任意に組み合わせて、空調負荷に見合った空気調和装置を形成することができる。
【0034】
請求項6に記載の発明には、次の作用がある。
【0035】
バイパス配管が接続される圧縮機の低圧部が当該圧縮機の冷媒吸込配管であることから、圧縮機の圧力容器にバイパス配管接続用の穴を開設する必要がなく、コストを低減できる。
【0036】
請求項7に記載の発明には、次の作用がある。
【0037】
バイパス配管が接続される圧縮機の冷媒吸込配管には、バイパス配管の接続点よりも上流側に逆止弁が配設され、この逆止弁は、上記バイパス配管内の流体が、上記冷媒吸込配管の上記接続点よりも上流側へ流動することを阻止可能に構成されたものであることから、当該圧縮機から吐出されたガス冷媒の高圧を他の圧縮機へ作用させず、当該圧縮機へのみ確実に作用させることができる。
【0038】
請求項8に記載の発明には、次の作用がある。
【0039】
均油管には、各圧縮機への接続部付近に、当該圧縮機への油の流出入を制御する制御弁が配設されたことから、この制御弁の開閉操作と吐出バイパス弁の開閉操作とによって、均油管による圧縮機への油の流出入を確実に実施でき、複数の圧縮機に保有される油の油面を良好に平準化できる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0041】
[A]第一の実施の形態(図1〜図4)
図1は、本発明に係る空気調和装置の第一の実施の形態を示す系統図である。図2は、図1の室外機を示す冷媒回路図である。
【0042】
この図1に示す空気調和装置10は、ガス管13及び液管14からなる主冷媒配管15に対して、複数台の室外機11A、11B、11Cが並列に接続され、同じく主冷媒配管15に対して複数台の室内機12A、12Bが並列に接続されて、一つの冷媒回路が構成されている。これらの室外機11A、11B、11Cと室内機12A、12Bの設置台数は、空調負荷の量、例えば空気調和装置10が装備される建物の大きさなどによって設定される。
【0043】
上記室内機12A、12Bは、室内冷媒配管16に室内膨張弁及び室内熱交換器18が配設されて構成され、室内冷媒配管16の一端がガス管13に、他端が液管14にそれぞれ接続される。また、室内膨張弁17は、その弁開度が空調負荷に応じて調整される。
【0044】
上記室外機11A、11B、11C(図2では省略)は、図2に示すように、室外冷媒配管19に圧縮機20が配設され、この圧縮機20の吸込側にアキュムレータ21が配設され、吐出側に油分離器22、四方弁23が順次配設され、更に、油分離器22側の室外冷媒配管19に室外熱交換器24、室外膨張弁25が順次配設されて構成される。室外冷媒配管19の室外膨張弁25側端部が、主冷媒配管15の液管14に接続される。また、室外冷媒配管19のアキュムレータ21側端部は、四方弁23を介して主冷媒配管15のガス管13に接続される。
【0045】
上記室外膨張弁25は、その弁開度が空調負荷に応じて調整される。また、室外熱交換器24付近に、この室外熱交換器24へ送風する室外ファン27が設置されている。
【0046】
上記油分離器22は、圧縮機20から吐出されたガス冷媒中の冷凍機油を分離するものであり、室外冷媒配管19におけるアキュムレータ21から圧縮機20へ至る管路(冷媒の吸込配管28)に油戻し管26を介して接続される。この油戻し管26にストレーナ37及びキャピラリチューブ38が配設される。従って、油分離器22にて分離された冷凍機油は、油戻し管26を経て室外冷媒配管19における上記吸込配管28、つまり圧縮機20に適宜戻される。
【0047】
上記四方弁23の切換により空気調和装置10が冷房運転又は暖房運転に設定される。
【0048】
つまり、四方弁23が冷房側に切り替えられると、冷媒が実線矢印Aの如く流れ、各室外機11A、11B、11Cの圧縮機20から吐出された冷媒は、油分離器22及び四方弁23を経て室外熱交換器24に至り、この室外熱交換器24で凝縮され、室外膨張弁25を経て液管14で合流し、各室内機12A、12Bに分流され、これらの室内機12A、12Bの室内膨張弁17を経て減圧された後、室内熱交換器18で蒸発されて室内を冷房する。各室内機12A、12Bの室内熱交換器18からの冷媒は、ガス管13で合流し、各室外機11A、11B、11Cに分流され、これらの各室外機11A、11B、11Cの四方弁23及びアキュムレータ21を経て圧縮機20に戻される。
【0049】
また、四方弁23が暖房側に切り替えられると、冷媒が破線矢印Bの如く流れ、各室外機11A、11B、11Cの圧縮機20から吐出された冷媒は、油分離器22及び四方弁23を経てガス管13で合流し、室内機12A、12Bで分流して、これら各室内機12A、12Bの室内熱交換器18にて凝縮して室内を暖房する。室内熱交換器18にて凝縮された冷媒は室内膨張弁17にて減圧され、液管14にて合流され、各室外機11A、11B、11Cにて分流されて、これら各室外機11A、11B、11Cの室外膨張弁25で再び減圧され、室外熱交換器24で蒸発された後、四方弁23及びアキュムレータ21を経て圧縮機20に戻される。
【0050】
上述のように、空気調和装置10は、室外機11A、11B及び11C並びに室内機12A及び12Bにて構成される一つの冷凍サイクルに、圧縮機20を複数配置して構成され、各圧縮機20の稼働台数の制御による省エネルギーの実現と、室外機11A、11B、11Cと室内機12A、12B間の各種配管の本数低減が図られている。
【0051】
室外機11A、11B及び11Cの全ての圧縮機20は、稼働時における圧力容器の内部圧力が、停止時よりも低圧となる内部低圧型圧縮機であり、内部に冷凍機油が貯留して保有されている。この冷凍機油は、冷媒と共に各圧縮機20から吐出されて、室外膨張弁25、室内膨張弁17及び圧縮機20を潤滑する。
【0052】
また、室外機11A、11B、11Cの各圧縮機20は、図3にも示すように均油管30により連通され、各均油管30の一端は、圧縮機20内に貯留された余剰の冷凍機油を供給可能とする位置、つまり圧縮機20内における冷凍機油の基準油面位置に接続される。従って、この均油管30により、各圧縮機20内の余剰の冷凍機油が、冷凍機油が不足した圧縮機20へ輸送可能に構成される。ここで、符号35は、この均油管30に配設されたストレーナである。
【0053】
更に、室外機11A、11B、11Cの各室外冷媒配管19において、それぞれの圧縮機20からの冷媒の吐出配管29には、第一バイパス配管34A、第二バイパス配管34B、第三バイパス配管34Cがそれぞれ分岐して設けられる。第一バイパス配管34Aにストレーナ35、第一吐出バイパス弁31及び減圧装置としてのキャピラリチューブ36が、また、第二バイパス配管34Bにストレーナ35、第二吐出バイパス弁32及びキャピラリチューブ36が、更に、第三バイパス配管34Cにストレーナ35、第三吐出バイパス弁33及びキャピラリチューブ36が、それぞれ分岐点Xの側から順次配設されている。
【0054】
そして、これらのバイパス配管34A、34B、34Cは、それぞれ室外機11A、11B、11Cの各圧縮機20における低圧部、つまり各圧縮機20の圧力容器に接続される。上記第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33は、例えば電磁弁にて構成される。
【0055】
室外機11A、11B、11Cの圧縮機20の稼働中に、第一吐出バイパス弁31がON動作されて開操作されることにより、室外機11Aの圧縮機20から吐出されたガス冷媒の高圧が当該室外機11Aの圧縮機20へ作用し、この室外機11Aの圧縮機20の内部圧力を、室外機11B及び11Cの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させる。同様に、室外機11A、11B、11Cの圧縮機20の運転中に、第二吐出バイパス弁32がON操作されて開操作されることにより、室外機11Bの圧縮機20から吐出されたガス冷媒の高圧が当該室外機11Bの圧縮機20へ作用し、この室外機11Bの圧縮機20の内部圧力を、室外機11A及び11Cの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させる。また、室外機11A、11B及び11Cの圧縮機20の稼働中に、第三吐出バイパス弁33がON操作されて開操作されることにより、室外機11Cの圧縮機20から吐出されたガス冷媒の高圧が当該室外機11Cの圧縮機20へ作用し、この室外機11Cの圧縮機20の内部圧力を、室外機11A及び室外機11Bの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させる。
【0056】
これら室外機11A、11Bまたは11Cの圧縮機20の内部圧力が上昇することによって、圧力上昇した圧縮機20の余剰の冷凍機油が均油管30を経て、内部圧力の低い圧縮機20内へ圧送される。
【0057】
上記キャピラリチューブ36は、第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32または第三吐出バイパス弁33の開操作によっても、室外機11A、11Bまたは11Cのそれぞれの圧縮機20の内部圧力を例えば0.5kg/cm2程度、対応する吐出バイパス弁31、32、33が開操作されていない他の圧縮機20よりも上昇させるものである。これにより、例えば、室外機11A及び11Bが設置されたグランドレベルGL1と、室外機11Cが設置されたグランドレベルGL2とに約5メートルの高低差(グランドレベルGL2がグランドレベルGL1よりも高い)が存在している場合にも、室外機11Aまたは11Bの圧縮機20内に保有された余剰の冷凍機油を、室外機11Cの圧縮機20へ圧送可能に構成される。
【0058】
上述の第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33は、図示しない制御装置によってそれらの開閉操作が制御される。制御装置は、空気調和装置10の運転中に、第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33を後述の如く開閉操作して、油面平準化制御を所定時間T0(例えば20〜30分間)実行し、この油面平準化制御を空気調和装置10の運転中において所定時間T1経過毎に実行させる。
【0059】
つまり、この油面平準化制御は、まず、制御装置が図4に示すように、例えば稼働中の圧縮機20(例えば室外機11A、11B及び11Cの全ての圧縮機20が稼動)のうち、室外機11A及び11Bの圧縮機20に対応する第一吐出バイパス弁31及び第二吐出バイパス弁32を一定時間(例えば1〜2分)開操作し、室外機11Cの圧縮機20に対応する第三吐出バイパス弁33を同様の一定時間OFF操作して閉操作することから開始される。これにより、室外機11A及び11Bの圧縮機20の内部圧力を室外機11Cの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させて、室外機11A及び11Bの圧縮機20内に貯留された基準油面を越える冷凍機油を室外機11Cの圧縮機20へ圧送する。
【0060】
次に、制御装置は、上記一定時間経過後に、室外機11A及び11Cの圧縮機20に対応する第一吐出バイパス弁31及び第三吐出バイパス弁33を上記一定時間開操作し、室外機11Bの圧縮機20に対応する第二吐出バイパス弁32を上記一定時間OFF操作して閉操作する。これにより、室外機11A及び11Cの圧縮機20の内部圧力を室外機11Bの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させて、室外機11A及び11Cの圧縮機20内に貯留された基準油面を越える冷凍機油を室外機11Bの圧縮機20へ圧送する。
【0061】
次に、制御装置は、更に上記一定時間経過後、室外機11B及び11Cの圧縮機20に対応する第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33を上記一定時間開操作し、室外機11Aの圧縮機20に対応する第一吐出バイパス弁31を上記一定時間OFF操作して閉操作する。これにより、室外機11B及び11Cの圧縮機20の内部圧力を室外機11Aの圧縮機20の内部圧力よりも上昇させて、室外機11B及び11Cの圧縮機20内に貯留された基準油面を越える冷凍機油を室外機11Aの圧縮機20へ圧送する。
【0062】
制御装置は、引き続き、上記一定時間経過の度に、第一吐出バイパス弁31及び第二吐出バイパス弁32の開操作並びに第三吐出バイパス弁33の閉操作と、第一吐出バイパス弁31及び第三吐出バイパス弁33の開操作並びに第二吐出バイパス弁32の閉操作と、第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33の開操作並びに第一吐出バイパス弁31の閉操作とを順次繰り返す。これにより、室外機11A、11B及び11Cの各圧縮機20に貯留された冷凍機油の油面がほぼ基準油面に平準化される。
【0063】
従って、上記実施の形態によれば、次の効果(1)〜(5)を奏する。
【0064】
(1)空気調和装置10の運転中における所定時間T1経過毎に、一台の一の圧縮機(例えば室外機11Cの圧縮機20)を除く他の圧縮機(例えば室外機11A及び11Bの圧縮機20)に対応する第一吐出バイパス弁31及び第二吐出バイパス弁32を一定時間開操作し、上記一の圧縮機(室外機11Cの圧縮機20)に対応する第三吐出バイパス弁33を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機(室外機11A及び11Bの圧縮機20)の内部圧力を当該他の圧縮機(室外機11A及び11Bの圧縮機20)からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機(室外機11Cの圧縮機20)の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管30を介し、上記他の圧縮機(室外機11A及び11Bの圧縮機20)内に保有されて均油管30の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機(室外機11Cの圧縮機20)へ供給する。上記一定時間経過後に、上記一の圧縮機を順次変更して複数の第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33の開閉操作を実行することにより、各圧縮機20に油面検出センサなどを設置することなく、複数の圧縮機20に保有される冷凍機油の油面を安価且つ良好に平準化できる。
【0065】
(2)上述のごとき、室外機11A、11B及び11Cの各圧縮機20に保有される冷凍機油の油面平準化制御は、圧縮機20の一台を強制的に停止させる必要はなく全ての圧縮機20を稼働状態で実行できるので、空気調和装置10の空調能力の低下を招くことがなく、また、油面平準化制御中に室内膨張弁17の弁開度を減少させなくても圧縮機20への液バックが発生しないので、空気調和装置10の高信頼性を確保できる。
【0066】
(3)更に、上述のごとき、室外機11A、11B及び11Cの各圧縮機20に保有される冷凍機油の油面平準化に際しては、圧縮機20内へ高圧の冷媒ガスを導いてこの圧縮機20の内部圧力を上昇させることから、各室外機11A、11B、11Cに延びる均油管30にトラップが生じても、この均油管30を介して複数の圧縮機20内の冷凍機油を圧送して良好に移動させることができる。このため、均油管30を厳密に水平に施工するなどの制約がなく、均油管30施工の自由度を増大でき、この均油管30の施工を容易化できる。
【0067】
(4)上述のごとき、室外機11A、11B及び11Cの各圧縮機20に保有される冷凍機油の油面平準化に際しては、圧縮機20内へ高圧の冷媒ガスを導いてこの圧縮機20の内部圧力を上昇させて冷凍機油を圧送することから、均油管30を細径化できる。この結果、複数の圧縮機20に保有される冷凍機油を少量化でき、しかも、この均油管30に第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cが後述の如く配設される場合には、これらの第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cも小型化できるので、コストを低減できる。
【0068】
(5)各バイパス配管34A、34B、34Cには、圧縮機20から吐出されるガス冷媒が流れ、液冷媒が流れることがないので、第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33が図示しないコイルの励磁によりスプリングの反発力に抗してプランジャを移動させる電磁弁の場合には、非圧縮性流体の液冷媒が第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33の内部に貯留してプランジャの動作を阻害するプランジャロックを生じさせることがない。
【0069】
この空気調和装置10の変形例として、均油管30における室外機11Aの圧縮機20、室外機11Bの圧縮機20、室外機11Cの圧縮機20との接続点付近に第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cを図3の破線の如くそれぞれ配設しても良い。これらの第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cは電磁弁にて構成される。
【0070】
第一制御弁39AのON操作時には、室外機11Aの圧縮機20から冷凍機油の流出のみが可能とされ、この圧縮機20への冷凍機油の流入が阻止される。また、第一制御弁39AのOFF操作時には、室外機11Aの圧縮機20への冷凍機油の流入のみが可能とされる。第二制御弁39B、第三制御弁39CのON、OFF操作時にも、第一制御弁39Aと同様に冷凍機油の流出入が制御される。
【0071】
第一制御弁39Aは第一吐出バイパス弁31と同期して、第二制御弁39Bは第二吐出バイパス弁32と同期して、第三制御弁39Cは第三吐出バイパス弁33と同期してそれぞれON、OFF操作される。例えば、第一制御弁39Aは第一吐出バイパス弁31のON(開)操作時にON操作され、第一吐出バイパス弁31のOFF(閉)操作時にOFF操作される。
【0072】
このため、例えば室外機11A及び11Bが設置されたグランドレベルGL1よりも、室外機11Cが設置されたグランドレベルGL2が高い位置にあっても、第三吐出バイパス弁33が閉(OFF)操作し、且つ第三制御弁39CがOFF操作されるときには、室外機11A及び11Bの圧縮機20内の余剰の冷凍機油を室外機11Cの圧縮機20内へのみ流入させることが確実に可能となる。
【0073】
従って、この変形例においては、前記空気調和装置10の効果(1)〜(5)に加え、次の効果(6)を奏する。
【0074】
(6)均油管30には、室外機11A、11B、11Cの各圧縮機20への接続部付近に、当該圧縮機20への冷凍機油の流出入を制御する第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cがそれぞれ配設されたことから、これらの第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cの開閉操作と第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33の開閉操作とによって、均油管30による圧縮機20への冷凍機油の流出入を確実に実施でき、室外機11A、11B及び11Cの各圧縮機20に保有される冷凍機油の油面を良好に平準化できる。
【0075】
[B]第二の実施の形態(図5)
図5は、本発明に係る空気調和装置の第二の実施の形態の室外機を示す冷媒回路図である。この第二の実施の形態において、前記第一の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0076】
この第二の実施の形態の空気調和装置40では、室外機41Aの吐出配管29から分岐された第一バイパス配管34Aは、室外機41Aにおける圧縮機20の低圧部としての吸込配管28に接続され、また、室外機41Bの吐出配管29から分岐された第二バイパス配管34Bは、室外機41Bにおける圧縮機20の低圧部としての吸込配管28に接続され、更に、室外機41Cの吐出配管29から分岐された第三バイパス配管34Cは、室外機41Cにおける圧縮機20の低圧部としての吸込配管28に接続される。
【0077】
そして、各室外機41A、41B、41Cのそれぞれの吸込配管28には、バイパス配管34A、34B、34Cとの接続点Yよりも上流側に逆止弁42が配設される。室外機41Aの逆止弁42は、第一バイパス配管34Aからのガス冷媒などの流体が、室外機41Aの吸込配管28における接続点Yよりも上流側へ流動することを阻止するよう配置される。また、室外機41Bの逆止弁42は、第二バイパス配管34Bからのガス冷媒などの流体が、室外機41Bの吸込配管28における接続点Yよりも上流側へ流動することを阻止するよう配置される。更に、室外機41Cの逆止弁42は、第三バイパス配管34Cからのガス冷媒などの流体が、室外機41Cの吸込配管28における接続点Yよりも上流側へ流動することを阻止するよう配置される。
【0078】
これらの逆止弁42の設置により、第一バイパス配管34Aからのガス冷媒の高圧は、室外機41Aの圧縮機20へのみ作用し、また、第二バイパス配管34Bからのガス冷媒の高圧は室外機41Bの圧縮機20へのみ作用し、更に、第三バイパス配管34Cからのガス冷媒の高圧は室外機41Cの圧縮機20へのみ作用する。
【0079】
この空気調和装置40においても、図示しない制御装置が、空気調和装置40の運転中における所定時間T1経過毎に、第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33を開閉操作して油面平準化制御を実行し、室外機41A、41B、41Cの各圧縮機20に貯留された冷凍機油の油面をほぼ基準油面に平準化する。
【0080】
従って、この空気調和装置40によれば、前記実施の形態の空気調和装置10における効果(1)〜(5)を奏するほか、次の効果(7)及び(8)を奏する。
【0081】
(7)各バイパス配管34A、34B、34Cは、それぞれ接続される圧縮機20の低圧部が、当該圧縮機20の吸込配管28であることから、圧縮機20の圧力容器に各バイパス配管34A、34B、34C接続用の穴を開設する必要がなく、コストを低減できる。
【0082】
(8)各バイパス配管34A、34B、34Cがそれぞれ接続される圧縮機20の吸込配管28には、各バイパス配管34A、34B、34Cの接続点Yよりも上流側に逆止弁42が配設され、この逆止弁42は、各バイパス配管34A、34B、34C内のガス冷媒が吸込配管28の接続点Yよりも上流側へ流動することを阻止可能に構成されたことから、例えば、室外機11Aの圧縮機20から吐出されたガス冷媒の高圧を、例えば室外機11B及び11Cの圧縮機20へ作用させず、当該室外機11Aの圧縮機20のみへ確実に作用させることができる。
【0083】
[C]第三の実施の形態(図6)
図6は、本発明に係る空気調和装置の第三の実施の形態の室外機を示す冷媒回路図である。この第三の実施の形態において、前記第一の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0084】
この第三の実施の形態の空気調和装置50では、一台の室外機51が室内機12A、12Bに接続され、この室外機51が複数の圧縮機52A、52B及び52Cを備えたものである。圧縮機52Aは、室外冷媒配管19から分岐された分岐吸込配管54A及び分岐吐出配管55Aに接続され、圧縮機52Bは、室外冷媒配管19から分岐された分岐吸込配管54B及び分岐吐出配管55Bに接続され、圧縮機52Cは、室外冷媒配管19から分岐された分岐吸込配管54C及び分岐吐出配管55Cに接続される。
【0085】
また第一バイパス配管34Aは、分岐吐出配管55Aから分岐して、圧縮機52Aの圧力容器または分岐吸込配管54Aに接続される。また、第二バイパス配管34Bは分岐吐出配管55Bから分岐して、圧縮機52Bの圧力容器または分岐吸込配管54Bに接続される。更に、第三バイパス配管34Cは、分岐吐出配管55Cから分岐して、圧縮機52Cの圧力容器または分岐吸込配管54Cに接続される。
【0086】
この空気調和装置50においても、図示しない制御装置が、空気調和装置50の運転中における所定時間T1経過毎に、第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32、第三吐出バイパス弁33を開操作して油面平準化制御を実施し、圧縮機52A、52B、52Cに貯留された冷凍機油の油面をほぼ基準油面に平準化する。
【0087】
従って、上記空気調和装置50によれば、次の効果(9)〜(14)を奏する。
【0088】
(9)空気調和装置50の運転中における所定時間T1経過毎に、一台の一の圧縮機(例えば圧縮機52C)を除く他の圧縮機(例えば圧縮機52A及び52B)に対応する第一吐出バイパス弁31及び第二吐出バイパス弁32を一定時間開操作し、一の圧縮機(圧縮機52C)に対応する第三吐出バイパス弁33を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機(圧縮機52A及び52B)の内部圧力を、当該他の圧縮機(圧縮機52A及び52B)からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機52Cの内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管30を介し、他の圧縮機(圧縮機52A及び52B)内に保有されて均油管30の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機(圧縮機52C)へ供給する。上記一定時間の経過後に、一の圧縮機を圧縮機52B、52A、52C・・・と順次変更して、複数の第一吐出バイパス弁31、第二吐出バイパス弁32及び第三吐出バイパス弁33の開閉操作を実行することにより、圧縮機52A、52B、52Cに油面検出センサなどを設置することなく、圧縮機52A、52B、52Cに保有される冷凍機油の油面を、安価且つ良好に平準化できる。
【0089】
(10)上述のごとき、圧縮機52A、52B、52Cに保有される冷凍機油の油面平準化制御は、圧縮機52A、52B、52Cの一台を強制的に低下させる必要がなく、全ての圧縮機52A、52B及び52Cを稼働状態で実行できるので、空気調和装置50の空調能力の低下を招くことがなく、また、室内機12A、12Bの室内膨張弁17の弁開度を油面平準化制御中に減少させなくても圧縮機52A、52B、52Cへの液バックが発生しないので、空気調和装置50の高信頼性を確保できる。
【0090】
(11)上述のごとき、圧縮機52A、52B、52Cに保有される冷凍機油の油面平準化に際しては、圧縮機52A、52B、52C内へ高圧の冷媒ガスを導いて、これらの圧縮機52A、52B、52Cの内部圧力を上昇させて冷凍機油を圧送することから、均油管30を細径化できる。この結果、圧縮機52A、52B、52Cに保有される冷凍機油を少量化でき、しかも、この均油管30に第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cが配設される場合には、この第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cも小型化できるので、コストを低減できる。
【0091】
(12)各バイパス配管34A、34B、34Cには、圧縮機52A、52B、52Cから吐出されるガス冷媒が流れ、液冷媒が流れることがないので、各吐出バイパス弁31、32、33が、図示しないコイルの励磁によりスプリングの反発力に抗してプランジャを移動させる電磁弁の場合には、非圧縮性流体の液冷媒が各吐出バイパス弁31、32、33内に貯留してプランジャの動作を阻害するプランジャロック現象を生じさせることがない。
【0092】
(13)各バイパス配管34A、34B、34Cがそれぞれ接続される圧縮機52A、52B、52Cの低圧部が、当該圧縮機52A、52B、52Cの吸込配管28である場合には、圧縮機52A、52B、52Cの圧力容器に各バイパス配管34A、34B、34C用の穴を開設する必要がなく、コストを低減できる。
【0093】
(14)各バイパス配管34A、34B、34Cがそれぞれ接続される圧縮機52A、52B、52Cの吸込配管28には、各バイパス配管34A、34B、34Cの接続点Yよりも上流側に逆止弁42が配設され、この逆止弁42は、各バイパス配管34A、34B、34C内のガス冷媒が吸込配管28の接続点Yよりも上流側へ流動することを阻止可能に構成されたことから、例えば圧縮機52Aから吐出されたガス冷媒の高圧を圧縮機52B及び52Cへ作用させず、当該圧縮機52Aのみへ確実に作用させることができる。
【0094】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0095】
例えば、第一の実施の形態の変形例における第一制御弁39A、第二制御弁39B、第三制御弁39Cを、第二または第三の実施の形態の均油管30にそれぞれ配設しても良い。また、上述したこれらの圧縮機については、いわゆる能力可変型圧縮機(インバータ圧縮機、極数変換型圧縮機、パワーセーブボート付きの圧縮機)と能力一定型の圧縮機との並列使用も可能であり、これらの型の圧縮機を空調負荷に応じて任意に選択して運転制御することにより空調負荷の変動に追従した空調能力を発揮することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る空気調和装置によれば、各圧縮機の冷媒吐出配管には、吐出バイパス弁及び減圧装置を備え、当該圧縮機の低圧部に接続されるバイパス配管が分岐して設けられたことから、複数の圧縮機に保有される油の油面を、安価且つ高信頼性の下に良好に平準化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和装置の第一の実施の形態を示す系統図である。
【図2】図1の室外機を示す冷媒回路図である。
【図3】図2の室外機を概略して示す冷媒回路図である。
【図4】図3の吐出バイパス弁の開閉操作を示すタイムチャートである。
【図5】本発明に係る空気調和措置の第二の実施の形態の室外機を示す冷媒回路図である。
【図6】本発明に係る空気調和装置の第三の実施の形態の室外機を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
10 空気調和装置
11A、11B、11C 室外機
12A、12B 室内機
20 圧縮機
28 吸込配管
29 吐出配管
30 均油管
31 第一吐出バイパス弁
32 第二吐出バイパス弁
33 第三吐出バイパス弁
34A 第一バイパス配管
34B 第二バイパス配管
34C 第三バイパス配管
36 キャピラリチューブ(減圧装置)
39A 第一制御弁
39B 第二制御弁
39C 第三制御弁
40 空気調和装置
41A、41B、41C 室外機
42 逆止弁
50 空気調和装置
51 室外機
52A、52B、52C 圧縮機

Claims (8)

  1. それぞれに圧縮機を備えた複数台の室外機が並列に室内機に接続されて、一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有し、これらの圧縮機が各圧縮機内の余剰油を輸送可能な均油管にて相互に連通された空気調和装置において、上記各室外機の圧縮機の冷媒吐出配管には、吐出バイパス弁及び減圧装置を備え、当該圧縮機の低圧部に接続されるバイパス配管が分岐して設けられ、一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機の内部圧力を当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されている均油管の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機へ供給する動作を、前記一の圧縮機を変えて繰り返し実行することを特徴とする空気調和装置。
  2. 複数の圧縮機が並列に配置された室外機に室内機が接続されて、一つの冷媒回路に複数の圧縮機を有し、これらの圧縮機が各圧縮機内の余剰油を輸送可能な均油管にて相互に連通された空気調和装置において、上記各圧縮機の冷媒吐出配管には、吐出バイパス弁及び減圧装置を備え、当該圧縮機の低圧部に接続されるバイパス配管が分岐して設けられ、一の圧縮機を除く他の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間開操作し、上記一の圧縮機に対応する吐出バイパス弁を一定時間閉操作させることにより、他の圧縮機の内部圧力を当該他の圧縮機からの吐出冷媒の高圧の導入によって一の圧縮機の内部圧力よりも上昇させ、この圧力差を利用して均油管を介し、上記他の圧縮機内に保有されている均油管の接続位置よりも上レベルの余剰の冷凍機油を一の圧縮機へ供給する動作を、前記一の圧縮機を変えて繰り返し実行することを特徴とする空気調和装置。
  3. 上記圧縮機は、稼働時における圧力容器内部の圧力が、停止時よりも低圧となる内部低圧型圧縮機であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和装置。
  4. 上記室外機に配置される圧縮機としては能力可変型のものを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 上記バイパス配管が接続される圧縮機の低圧部は、当該圧縮機の圧力容器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 上記バイパス配管が接続される圧縮機の低圧部は、当該圧縮機の冷媒吸込配管であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和装置。
  7. 上記バイパス配管が接続される圧縮機の冷媒吸込配管には、上記バイパス配管の接続点よりも上流側に逆止弁が配設され、この逆止弁は、上記バイパス配管内の流体が、上記冷媒吸込配管の上記接続点よりも上流側へ流動することを阻止可能に構成されたものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の空気調和装置。
  8. 上記均油管には、各圧縮機への接続部付近に、当該圧縮機への油の流出入を制御する制御弁が配設されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和装置。
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