JP4277595B2 - フッ化物結晶の製造方法及びフッ化カルシウム結晶並びに露光装置 - Google Patents

フッ化物結晶の製造方法及びフッ化カルシウム結晶並びに露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学材料として使用可能なフッ化物結晶を製造する方法、特に、真空紫外レーザを光源とした露光装置のレンズ等の光学材料に好適なフッ化物結晶、その製造方法、並びにそのフッ化物結晶を用いた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIに代表される半導体デバイスを製造する工程のひとつに、光リソグラフィーによる微細加工がある。そしてこのリソグラフィー工程で使用される重要な装置に露光装置がある。半導体デバイスの回路は年々高集積化が期待されており、露光装置に搭載される光学系にも解像力の向上が期待されている。
【0003】
光学系の解像力Rは周知のようにR=k×λ/NAで示される。kは露光プロセスによって決まる定数であるが、解像力は光学系の開口数NAが大きくなることで向上し、使用する光の波長を短くすることによっても向上することがわかる。したがって、解像力を向上させるために、開口数を大きくするとともに、波長の短い光を使用しようとする試みが同時に進められている。
【0004】
開口数を大きくするには、光学系に使用されるレンズなどの口径を大きくすることが有効であり、現在の露光装置では口径250mm程度から300mm程度以上の大きなレンズが使用されるようになっている。したがって、このようなレンズを製作するための光学材料も必然的に大きくなってきている。
【0005】
一方、露光に使用する光の波長を短くするには、光源に紫外光を使用することが有効である。これまでg線(約436nm)やi線(約365nm)が使用されてきたが、現在ではKrFレーザ(約248nm)やArFレーザ(約193nm)が広く使われている。最近では、さらに波長の短い真空紫外光であるFレーザ(約157nm)を光源とした露光装置が期待されている。
【0006】
比較的波長の長いg線やi線を使用した露光装置では、レンズなどに使用する光学材料に光学ガラスが使用されていた。しかし、波長300nm以下の真空紫外域の光に対しては、光透過性の観点から光学ガラスでは不十分であり、人工的に合成された石英ガラスや、人工的に合成されたフッ化カルシウム結晶が適していると考えられてきた。実際、KrFレーザやArFレーザを用いた露光装置には、合成石英ガラスやフッ化カルシウム結晶が使用されている。
【0007】
さらに波長170nm以下の領域(Fレーザなどの真空紫外線)では、合成石英ガラスであっても光透過性に不足があるため使用できなくなり、フッ化カルシウム結晶がレンズなどの光学材料として有望であると考えられている。
【0008】
フッ化カルシウム結晶はフッ化物結晶のひとつであり、天然のものはフローライトともよばれ紫外から赤外までの広い範囲の光を透過するとして古くから良く知られた鉱物である。その他のフッ化物結晶には、フッ化リチウム結晶、フッ化マグネシウム結晶、フッ化ストロンチウム結晶、フッ化バリウム結晶があり、やはり紫外から赤外までの広い範囲の光を透過することが知られている。そこで、波長170nm以下の領域では、フッ化カルシウム結晶の他にも、これらのフッ化物結晶もレンズなどの光学材料としての可能性が期待されている。また、フッ化カルシウム結晶と組み合わせて使用することが検討させているフッ化バリウム結晶に強い期待が寄せられている。
【0009】
紫外光を光源とした露光装置で使用される高品質な光学ガラスや合成石英ガラスであっても、ガラス材料であるため紫外線が照射されるにしたがって、徐々に光透過性が劣化する傾向があることが知られている。そこで、露光装置に使用する光学材料では、優れた光透過性を維持し続けることのできる品質もまた必要である。フッ化物結晶からなる光学材料についても例外ではなく、Fレーザなどの紫外光を照射しても優れた光透過性を維持し続けることのできる品質が期待されている。
【0010】
そこでフッ化物結晶からは光透過性を測定するためのサンプルを作製し、光透過性を評価することがある。さらにこのようなサンプルには、露光装置で使用する紫外光などを照射して光透過性の耐久性評価を行うこともある。こうした評価結果から光透過性が良好であると推測されたフッ化物結晶を露光装置の光学材料として使用する。
【0011】
また、結晶材料では単結晶であることが必要である。単結晶に対して、単結晶の集合体のことを多結晶というが、フッ化物結晶が単結晶ではなく多結晶であるとすると、隣接する単結晶の界面で大きな複屈折を示してしまう。この複屈折は結像性能に大きく影響するので、これを避けるためフッ化物結晶は単結晶であることが必須である。最近では、露光装置で使用するには単結晶であることだけでは不十分であるともいわれており、熱応力に起因する歪を解消して複屈折を小さくしようとするためのアニール処理なども提案されている。
【0012】
露光装置で使用されるような高品質なフッ化物結晶は、ウインドー、レンズ、プリズム、ミラー基板などとして、紫外分光光度計や紫外顕微鏡などの光学機器、あるいはFレーザなどの真空紫外レーザ発振機に使用することも検討されている。
【0013】
以下、フッ化物単結晶の製造方法を示す。ここでは、代表的なフッ化物単結晶として良く知られている、フッ化カルシウムからなる単結晶について説明する。
【0014】
フッ化カルシウム単結晶の製造工程は、フッ化カルシウム原料をフッ素化して前処理品を得る前処理工程と、前処理品を結晶成長させ単結晶のインゴットを得る結晶化工程とに大きく分類することができ、この2つの工程を順次経てインゴットを得ることが多い。
【0015】
まず、前処理工程について述べる。
【0016】
使用する原料についてであるが、紫外や真空紫外域で使用されるフッ化カルシウム単結晶を製造するには、人工的に合成された高純度なフッ化カルシウム粉末を原料として使用すると良いとされている。下記非特許文献1などに示されているように、金属不純物が低減された原料が市販されているので、このような不純物が低減および管理された原料を使用することが良いとされている。しかしこのように高純度な原料であっても、単に原料のみを使用して単結晶を製造しようとしても白濁して光透過性が著しく劣ることが知られている。下記非特許文献1によれば、フッ化カルシウムとして純度の高い原料であっても、融解までの間に以下のような3つの高温化学反応が起こると示されている。
【0017】
▲1▼ フッ化カルシウムと水による酸化カルシウムの生成
CaF+HO→CaO+2HF
▲2▼ 原料中の炭酸カルシウムの分解による酸化カルシウムの生成
CaCO→CaO+CO
▲3▼ 原料中酸化珪素とフッ化カルシウムによる酸化カルシウムの生成
SiO+2CaF→2CaO+SiF
このようにして生成した酸化カルシウムが白濁の原因となるとされている。そこで、原料であるフッ化カルシウム粉末に対して微量のフッ化鉛を添加混合して加熱することにより、フッ素化反応を進行させて不純物酸素を除去する。
【0018】
添加混合したフッ化鉛は、フッ化カルシウム中に含まれる不純物である酸素と反応して酸化鉛となり、生成した酸化鉛が高温で揮発することにより、フッ化カルシウムから酸素を取り除くことができると考えられている。このようなフッ素化反応はCaO+PbF→CaF+PbOで表すことができる。
【0019】
前処理工程の主な目的は、フッ素化反応を進行させ、不純物酸素を除去することによりフッ化カルシウムを高純度化し、白濁を防止して、光透過性を向上することである。従って、フッ素化反応は酸素の無い真空雰囲気で行う。また、真空雰囲気で清浄な加熱ができるように、加熱はヒータの通電により行う。前処理装置は、ルツボ、ヒータ、排気系、チャンバー、断熱材からなる。
【0020】
この前処理工程では、フッ化鉛と混合された粉末フッ化カルシウム原料を黒鉛製などの清浄なルツボに充填し、十分な真空雰囲気のもとフッ化カルシウムの融点程度まで温度を上げながらフッ素化反応を進める。その後は室温まで降温し前処理品として前処理装置から取り出す。
【0021】
次に、結晶化工程について述べる。
【0022】
結晶成長の方法には、一般に、融液の固化、溶液からの析出、気体からの析出、固体粒子の成長、に大別できることが広く知られている。中でもよく行われているのは、前処理品をいったん融解し、融液から固化させることにより結晶成長させる方法(融液成長法)である。融液成長法のひとつに垂直ブリッジマン法がある。
【0023】
垂直ブリッジマン法を用いたフッ化カルシウム単結晶の製造方法については下記非特許文献2の中で、ブリッジマン・ストックバーガー法(B−S法)として紹介されている。
【0024】
そこでは、B−S法とは炉内に設定された温度勾配中をルツボが降下することによって、ルツボ中の融液を結晶化させる方法であり、ルツボ、ヒータ、断熱材、ベルジャー、排気機構、降下機構からなる結晶成長炉を用いることが開示されている。
【0025】
ブリッジマン法でフッ化カルシウム単結晶を成長させる手順の例は以下のとおりである。前処理品を黒鉛製などの清浄なルツボ容器に充填し、真空排気が可能なブリッジマン装置の所定の位置に設置する。十分な真空排気のもと、通電加熱などの加熱手段により、前処理品の温度を上昇させ融解させる。融点に到達した後は、温度の安定を待って数時間程度経過させた後に、ルツボ引下げによって結晶化を行う。ルツボの引下げは1時間あたり1〜5mm程度の速度で行う。引下げが進み融液すべてが結晶化したら、室温まで徐冷してインゴットとして取り出す。そして、インゴットの一部から光透過性を測定するためのサンプル(テストピース)を作製し、透過率の測定を行うことによって光透過性を評価する。
【0026】
ブリッジマン法でフッ化カルシウム単結晶を成長させる別の手順の例は以下のとおりである。ルツボ容器に充填する原料として前処理品を使用せずに粉末原料を使用する方法である。フッ化鉛と混合した粉末フッ化カルシウム原料を黒鉛製などの清浄なルツボに充填し、真空排気が可能なブリッジマン装置の所定の位置に設置する。十分な真空排気のもと、通電加熱などの加熱手段により、フッ化カルシウムの融点程度まで温度を上げながらフッ素化反応を進める。融点に到達した後は、温度の安定を待って数時間程度経過させた後に、ルツボ引下げによって結晶化を行う。ルツボの引下げは1時間あたり1〜5mm程度の速度で行う。引下げが進み融液すべてが結晶化したら、室温まで徐冷してインゴットとして取り出す。
【0027】
なお、フッ化カルシウム単結晶の成長には、B−S法だけでなく、引き上げ法やゾーンメルト法など別の融液成長法でも可能である。
【0028】
以上が粉末状フッ化カルシウム(原料)から単結晶フッ化カルシウム(インゴット)を製造する方法の概略であるが、レンズなどの光学用途としてはさらに以下の製造工程が必要である。つまりインゴットの一部を円柱状(円盤状)などの基材として切り出すか、あるいはさらに適当な間隔で輪切りにするなどして円柱状(円盤状)などの基材として切り出す。このような基材は、アニール処理、研磨加工、コーティングを施してレンズなどの光学素子とする。
【0029】
アニール処理では、雰囲気は酸素や水分を避けると良いとされている。このため、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、あるいはフッ素雰囲気で行われる。アニール処理する際の最高温度は1000℃程度以上であり、熱応力による残留歪を除去するための温度スケジュールが提案されている。まず、温度を室温から徐々に上昇させ、例えば1100℃程度の一定温度で、例えば24時間程度保持し、熱応力を解放する。その後、新たな熱応力が発生しないようにゆっくりと温度を降下させ室温まで到達させる。このためアニール処理の時間は全体で500時間以上に及びことがある。さらにアニール処理中は、フッ化物結晶に温度むらが無いことが必要であるため、フッ化物結晶からなる基材は熱伝導性の良好な黒鉛製などの容器に静置する。この容器の周囲の広範囲に加熱手段を設けて均熱とする。十分なアニール処理が完了したフッ化物結晶は、歪が良く除かれているので、光弾性効果で発生するとされる複屈折が低減されている。このようにして製造されたレンズは、光学設計にしたがってレンズ群を形成し光学系として使用されている。
【0030】
【非特許文献1】
「現代エレクトロニクスを支える単結晶成長技術」、1999年6月25日初版発行、培風館、(第200頁、表4.1.2)
【非特許文献2】
「結晶成長ハンドブック」、1995年9月1日初版1刷発行、共立出版、(第583頁)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなフッ化物結晶の製造方法においては、極めて高純度化された原料を用い、フッ素化剤を用いて不純物酸素を除去し、更に、結晶化工程で金属不純物を偏析させて、フッ化物結晶を製造しても、Fレーザを光源とした露光装置等では、光透過性、光透過耐久性、均一性等が不足し、未だ十分な解像力が得られないという問題があった。
【0031】
そこで、本発明は、真空紫外レーザ、特にFレーザによる十分な解像力を備えた光学部材が得られるフッ化物結晶の製造方法を提供するとともに、十分な解像力備えた光学部材が得られるフッ化カルシウム結晶及びそのフッ化カルシウム結晶を用いた露光装置を提供することを課題とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意調査した結果、露光装置に使用されるフッ化物結晶から形成されたレンズ等の光学部材では、Fレーザを照射したときの内部透過率が、単一の光学部材中であっても位置により異なり、予想外の収差を発生していたことを突き止めた。
【0033】
また、Fレーザのような短波長レーザの内部透過率を向上できる程度に極めて高純度にフッ化物結晶を製造する場合、フッ化物結晶の光学特性に大きく影響を与える金属不純物は、フッ化物原料に含有されているものだけではなく、製造工程中で少量しか使用されない高純度のフッ素化剤に含有されている金属不純物までもが大きく影響するという知見を得た。
【0034】
そこで、請求項1に記載の発明は、Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度が0.1ppm未満のフッ化物原料に、フッ化銅、フッ化銀、フッ化鉛、及びフッ化亜鉛からなる群から選択される1種以上の金属フッ化物からなるフッ素化剤を添加して加熱融解した後、結晶成長させてインゴットを得る結晶化工程を有するフッ化物結晶の製造方法において、Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度各々10ppm未満の前記フッ素化剤を前記フッ化物原料に対して0.5〜3モル%添加し、前記加熱融解及び前記結晶成長を行うことを特徴とする。
【0035】
また、請求項2に記載の発明は、Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度が0.1ppm未満のフッ化物原料に、フッ化銅、フッ化銀、フッ化鉛、及びフッ化亜鉛からなる群から選択される1種以上の金属フッ化物からなるフッ素化剤を添加して加熱融解した後、室温まで冷却して前処理品を得る前処理工程と、前記前処理品を加熱融解した後、結晶成長させてインゴットを得る結晶化工程とを有するフッ化物結晶の製造方法において、e、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度各々10ppm未満の前記フッ素化剤を前記フッ化物原料に対して0.5〜3モル%添加して前記加熱融解及び前記結晶成長を行うことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成に加え、Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度が各々10ppm未満の前記フッ素化剤を、前記前処理品に添加して前記結晶化工程を行うことを特徴とする。
【0036】
更に、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記フッ素化剤中に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度の和を50ppm未満とすることを特徴とする。
【0037】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記フッ素化剤が、比表面積100m2/g以上の粉体であることを特徴とする。
【0039】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一つに記載の製造方法により製造され、真空紫外レーザ用の光学材料に用いるフッ化物結晶であって、含有される酸素濃度が1ppm以下であると共に、前記金属フッ化物の金属成分の濃度及び前記金属不純物の濃度が0.05ppm以下であり、1パルスあたり10mJ/cm のF2レーザを10 パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率が99.0%/cm以上であることを特徴とする。
【0040】
更に、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の構成に加え、波長157.6nmにおける内部透過率が99.5%/cm以上であることを特徴とする。
【0042】
更に、請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の構成に加え、1パルスあたり1mJ/cmのF2レーザを10パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率の照射面内の最大値と最小値との差が0.5%/cm以下であることを特徴とする。
【0043】
また、請求項9に記載の発明は、紫外線を露光光としてマスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターン像を被露光基板上に投影露光する投影光学系とを備えた装置であって、前記照明光学系及び/又は前記投影光学系に請求項6乃至8の何れか一つに記載のフッ化カルシウム結晶からなる光学部材を備えたことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0045】
まず、本発明の製造方法により製造するフッ化物結晶は、光学部材として使用可能なフッ化物単結晶などの結晶であり、真空紫外レーザ用、特に、Fレーザ用の光学部材に好適に使用可能なものであるのが好ましく、特に単結晶であるのが好適である。
【0046】
このフッ化物結晶としては、フッ化カルシウム結晶、フッ化リチウム結晶、フッ化マグネシウム結晶、フッ化ストロンチウム結晶、フッ化バリウム結晶などが例示でき、特にフッ化カルシウム結晶が好適である。
【0047】
次に、この発明の製造方法において使用するフッ化物原料は、前記のようなフッ化物の粉末又は塊状物であり、高純度に合成されているものを使用する。このフッ化物原料の純度は高いほど良いが、通常、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、遷移金属等の金属不純物、酸素、水分、酸化ケイ素などが微量に存在している。金属不純物の場合、例えば、Alが0.1ppm未満、Baが0.1ppm未満、Ceが0.1ppm未満、Crが0.1ppm未満、Feが0.1ppm未満、Kが0.1ppm未満、Mgが1ppm未満、Mnが0.1ppm未満、Naが0.1ppm未満、Niが0.1ppm未満、Pbが0.1ppm未満、Srが10ppm未満、Siが0.1ppm未満、Yが0.1ppm未満のものが好ましい。
【0048】
一方、フッ化物原料に添加されるフッ素化剤は、前記のようなフッ化物原料に添加した状態で溶融されることにより、フッ化カルシウムと水との反応、原料中の炭酸カルシウムの分解、原料中酸化珪素とフッ化カルシウムとの反応を生じて酸化カルシウム等の酸化物が生成されることを抑制するものである。
【0049】
このフッ素化剤は、一般にフッ化物結晶を製造する際にフッ素化剤として使用される金属フッ化物からなるものであり、特に、フッ化銅、フッ化銀、フッ化鉛、フッ化亜鉛が好ましい。フッ素化後にフッ化物中に残留し難い、或いはフッ化物中に残留しても内部透過率等の光学特性に与える影響が少ないからである。
【0050】
また、フッ素化剤は、一種類のフッ素化剤を用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。複数の金属フッ化物を使用する場合には、融点が異なる金属フッ化物を使用すると、フッ素化反応の進行する温度領域が拡大するので望ましい。
【0051】
本発明では、このフッ素化剤に含有される物質量に特に留意する必要があり、フッ素化剤に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度を各々10ppm未満としてフッ素化剤として使用する必要がある。
【0052】
短波長のレーザ、特に、Fレーザの場合、フッ化物結晶中の金属不純物の濃度は極めて微量であることが要求され、上記の各金属不純物の許容される濃度は、例えば、各々0.05ppm程度である。このような極めて微量の金属不純物濃度は、従来のようにフッ化物原料粉末に含有されている不純物をより低減することにより到達するのは容易でない。
【0053】
ところが、意外にもフッ化物原料に比べて大幅に使用量の少ないフッ素化剤としての高純度の金属フッ化物には金属不純物が含有され易く、その不純物量が極めて高純度化されたフッ化物結晶の場合、光学特性に大きく影響するのである。
【0054】
そこで、本発明では、フッ素化剤として用いる金属フッ化物中の特定の金属不純物濃度を特定の値以下に低減する。
【0055】
ここでは、フッ素化剤の金属フッ化物のCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度が10ppm未満の条件を満足するもの以外は、金属フッ化物を精製処理することにより、これらの金属不純物濃度を低減させる必要がある。
【0056】
金属不純物の濃度を低減させる精製処理としては、例えば、フッ酸や硝酸などの清浄な酸を用いて50℃程度以上の温度で溶液化した後、室温まで温度を徐々に低下させて金属塩を析出させる。場合によっては、回収した金属塩を再びフッ酸や硝酸などの清浄な酸を用いて50℃程度以上の温度で溶液化した後、室温まで温度を徐々に低下させることによって金属塩として析出させる。こうして得た金属塩を脱水、乾燥し、フッ酸を加えて300℃以上の温度で焼成し、純度の高い金属フッ化物とする。
【0057】
なお、この精製処理では、フッ化物原料粉末の金属不純物濃度ほどに低減する必要はない。フッ化物原料に比べて金属フッ化物の使用量が大幅に小さいからである。
【0058】
そして、このような生成処理により金属フッ化物中の金属不純物を低減すれば、高純度のフッ化物原料を更に高純度化させるような特殊な処理を行う必要がなく、比較的容易に金属不純物濃度を低減することが可能である。
【0059】
このような金属フッ化物の前記フッ化物原料に対する添加割合は、フッ化物原料のフッ素化反応により十分に酸化カルシウムの生成を抑制できる量とすればよいが、持ち込まれるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの金属不純物を少なく抑えるため、フッ化物原料に対して0.5〜3モル%程度以下とするのが良い。また、フッ化物原料として、例えば後述する前処理品のように、予め不純物酸素が低減された塊状の原料を用いる場合には、0.001モル%〜0.1モル%程度とすることも可能である。
【0060】
なお、金属フッ化物に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの金属不純物濃度が10ppm以下の範囲であっても、総量が大きい場合には、最終的に得られるフッ化カルシウム結晶中の金属不純物が0.05ppm以上となり易いため、前記金属不純物濃度の和を50ppm未満とするのが特に好ましい。
【0061】
また、金属フッ化物の添加量を少なく抑えてフッ素化反応を十分進行させるためには、金属フッ化物の粉末、特に、比表面積が100m/g以上の金属フッ化物の粉体を用いるのが好ましい。比表面積が100m/g以上の粉末であれば、粒径が小さくてフッ化物原料粉末と均一に混合し易いからである。
【0062】
次に、以上のようなフッ化物原料及びフッ素化剤を用いて、この発明によりフッ化物結晶を製造する方法について説明する。ここでは、重複を避けるため、代表的なフッ化物結晶としてフッ化カルシウム結晶について説明する。なお、フッ化カルシウム以外であっても同様に適用可能である。
【0063】
この実施の形態では、フッ化物原料にフッ素化剤を添加して加熱溶融することによりフッ素化し、前処理品を得る前処理工程と、前処理品を再び加熱溶融して結晶化させることによりインゴットを得る結晶化工程とを経てフッ化物結晶を製造する。
【0064】
まず、前処理工程を行う。図1は、この実施の形態の製造方法で用いる前処理装置を示す。
【0065】
この前処理装置10は、フッ化カルシウムを充填する多数のルツボ11と、このルツボ11を保持するための支持手段13と、加熱を行うための通電ヒータなどの加熱手段14と、加熱状態を維持するとともにルツボ11を保護するための保温断熱材などの断熱手段16と、内部の真空雰囲気を保持するベルジャーなどの気密容器17と、気密容器17を冷却するための水冷管などの冷却手段18と、真空排気を行うためのポンプなどの排気装置19とを備え、更に、温度を知るための熱電対などの測温手段、真空雰囲気を検知するための真空計などを備えている。
【0066】
このような前処理装置10を用いて前処理工程を行うには、まず、フッ化カルシウム粉末と、フッ素化剤である金属フッ化物とをルツボ11に充填して仕込む。このとき、フッ化カルシウム粉末と金属フッ化物とを、十分に混合してからルツボ11に充填するのが好ましい。混合方法としては、例えば清浄なルツボ11の中に入れて密閉し、ルツボ11に回転運動を与える方法などがある。この混合では、金属フッ化物が粉末、特に所定の微細な粉末であれば、より均一に混合し易い。仕込みの済んだルツボ11にはネジ込みなどの手段でフタ11bをつける。こうしておくと、真空排気の際に原料粉末の飛散を防止することができる。
【0067】
このルツボ11を真空容器17を所定の位置に設置して、前処理装置10全体の気密を確保し、排気装置19で真空排気を行う。所定の真空排気ができたことを確認したら真空排気を続けながら加熱手段14でルツボ11を加熱する。ルツボ11を加熱することより、ルツボ11に充填されているフッ化カルシウムと金属フッ化物とが加熱される。
【0068】
真空雰囲気で100〜350℃に到達すると粉末原料の脱気が行われ、粉末の表面に吸着されていた酸素や水分などが粉末から脱離する。この脱気については真空計の指示値の変化から確認することができる。さらに加熱を続けるとフッ素化剤である金属フッ化物の温度が上がり、その温度が金属フッ化物の融点に到達すると、金属フッ化物は固体から融液に相変化する。融液状態の金属フッ化物は、非常に反応性に富み、不純物酸素を含む固体のフッ化カルシウムをフッ素化する。また金属フッ化物の一部は気体となってルツボ内部に充満する。気体状態の金属フッ化物も非常に反応性に富むため、不純物酸素を含む固体のフッ化カルシウムをフッ素化することになる。
【0069】
その後はフッ化カルシウムの融点あるいは融点より50℃程度高い温度範囲まで温度を上げて、フッ化カルシウムをいったん融解する。そして室温まで温度を下げ、密閉されていた真空容器17に大気などを導入した後、塊状の反応物を前処理品として取り出す。このとき導入する気体は酸素や水分が少ないものほど、前処理品に吸着する酸素や水分が少なくなるので好ましく、ドライ窒素などの不活性ガスを用いると良い。
【0070】
また、取り出した前処理品に残留する、フッ素化剤として用いた金属フッ化物の主成分である金属の含有量が3ppm程度以下に低減されていることを確認すると良い。前処理品における金属の含有量がこの程度に低減されていれば、前処理品を融解、結晶化して作られたフッ化カルシウム結晶中の金属の含有量は0.05ppm以下とすることができるからである。
【0071】
一般に物質の沸点は、雰囲気の圧力によって変化し、減圧下では小さくなり、加圧下では大きくなる。そこで大気圧下における沸点を標準沸点ということがある。また、単に沸点という場合には、普通は標準沸点を指す。本発明においても、特にことわりのない限り、沸点とは標準沸点のことを指す。また、一般に物質の融点については、沸点ほどの温度依存性がなく、大気圧下における融点で代表してもかまわない。
【0072】
次に結晶化工程を行う。図2に、結晶化工程を行う結晶育成装置を示す。
【0073】
結晶育成装置20は、前処理工程で得られたフッ化カルシウムの塊状の前処理品を充填するルツボ21と、このルツボ21を保持するための支持手段23と、加熱を行うための通電ヒータなどの加熱手段24と、加熱状態を維持するとともにルツボ21を保護するための保温断熱材などの断熱手段26と、内部の真空雰囲気を保持するベルジャーなどの気密容器27と、気密容器27を冷却するための水冷管などの冷却手段28と、真空排気を行うためのポンプなどの排気装置29とを備え、更に、温度を知るための熱電対などの測温手段、真空雰囲気を検知するための真空計などを備えている。支持手段23には図示しない下降機構が設けられていて、ルツボ21を所定の速度で下降可能に構成されている。
【0074】
このような結晶育成装置20を用いて結晶を育成するには、まず、前処理工程により作製した前処理品の塊状物を黒鉛製などの清浄なルツボ21に充填し、真空排気が可能なブリッジマン法を適用可能に構成された結晶育成装置20の所定の位置に設置する。さらに好ましくは、ルツボ21には前処理品だけでなく、同時に、前記のようなフッ素化剤としての金属フッ化物を少量添加しても良い。
【0075】
十分に真空排気した状態で、通電加熱などの加熱手段24により、前処理品の温度を上昇させて融解させる。融点に到達後、温度の安定を待って数時間程度経過させ、その後、ルツボ21の引下げによって結晶化を行う。ルツボの引下げは1時間あたり0.05mmから1mm程度の速度で行う。そして、引下げが進み融液すべてが結晶化したら、室温まで徐冷してインゴットとして取り出すことによりフッ化カルシウム結晶を製造することができる。そして、このようにして製造されたインゴットでは、残留するフッ素化剤として用いた金属フッ化物の主成分である金属の含有量は、0.05ppm以下に低減できる。
【0076】
その後、このインゴットから光学部材に適した形状の基材を切り出し、アニール処理を施す。これにより、口径200mm以上の大きな基材であっても、波長632.8nmで測定した複屈折量を2nm/cm以下に低減することができる。口径200mmに満たない小口径のフッ化物結晶については複屈折量を低減することは、比較的容易であるが、口径200mm以上の大口径のフッ化物結晶については簡単ではなく、十分なアニール処理を施す必要がある。本発明では、口径200mm以上のフッ化カルシウム結晶は、投影レンズのような高精度な結像性能が必要な光学系に好適である。その理由は以下のとおりである。
【0077】
従来は、アニール処理を施す前の透過率が良好なフッ化カルシウム結晶であっても、最高温度800℃以上で、室温にいたる時間の合計が500時間以上といった熱負荷の大きなアニール処理を施した場合に、透過率が劣化するものがみられた。これはフッ化カルシウム結晶に多くの酸素が含まれているためと考えられる。
【0078】
これに対し本発明のフッ化カルシウム結晶に含まれる酸素量は非常に少ないので、そのようなアニール処理を施しても透過率が劣化するようなことはなく、より熱負荷の大きなアニール処理が可能であるので、口径の大きなフッ化カルシウム結晶でも複屈折量を低減することができるのである。この結果、透過率が高く複屈折量が小さな光学材料として、高精度な結像性能が必要な露光装置の投影レンズなどの光学系に使用できる。
【0079】
以上のようにしてフッ化カルシウム結晶を製造すれば、フッ素化剤中の金属不純物を容易に低減することができ、これによりフッ化カルシウム結晶中の金属不純物を極めて高度に低減することが可能となり、短波長の真空紫外レーザ、特に、Fレーザを用いても十分な解像力を備えた光学部材を得やすい結晶を容易に製造することができる。
【0080】
そして、このようにして得られたフッ化物結晶では、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、遷移金属などの金属不純物の含有量を非常に少なくすることができ、また、フッ素化剤として使用した金属フッ化物の金属成分についても、含有量も非常に少なくすることができる。
【0081】
この金属不純物の定量には誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)を用いることができる。その他、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−AES)、中性子放射化分析法(NAA)なども使用できる。なお、一般的に行われているように、本発明においても1ppmとは質量比で10−4%を指し、つまり1μg/gのことを示すものとする。ICP−MSでは、定量分析に用いる試料はあらかじめ溶液化しておき、この溶液試料をネブライザーにより霧状化し、アルゴンなどのプラズマ中に導入して、加熱分解およびイオン化する。質量分析から得られたマススペクトルにより極微量物質の定量を行う。
【0082】
また、上記のようにして得られたフッ化物結晶では、酸素含有量を1ppm以下にすることができる。
【0083】
この含有酸素の定量分析には二次イオン質量分析法(SIMS)を用いることができる。SIMSは、固体試料の表面にセシウムイオンなどの1次イオンを照射して、スパッタされた2次イオンを質量分析するものである。質量分析の結果とスパッタの深さから得られたデプスプロファイルにより固体内部の極微量物質の定量を行う。実際には、別途正確に酸素を注入した標準サンプルとの比較で定量を行うものである。
【0084】
更に、上記のようにして得られたフッ化物結晶では、フッ素化剤が効率良く働くため不純物酸素の含有量が少ない上、フッ素化剤の純度にも留意しているため、フッ化物結晶中の金属不純物の含有量が少なく、波長157.6nmにおける光透過性が良好で、波長157.6nmにおける内部透過率を99.5%/cm以上とすることができる。
【0085】
また、真空紫外レーザ、特に、Fレーザを照射した場合であっても透過率は劣化しにくく、高い透過率を維持し続けることができ、1パルスあたり10mJ/cmのFレーザを10パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率を、照射するレーザの繰り返し周波数が100Hzの低繰り返しであっても、4000Hzの高繰り返しであっても、繰り返し周波数によらず、99.0%/cm以上とすることができる。
【0086】
更に、1パルスあたり1mJ/cmのFレーザを10パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率の照射面内の最大値と最小値との差を0.5%/cm以下とすることができる。
【0087】
従って、この発明により製造したフッ化カルシウム結晶は、真空紫外光に対する光透過性及び光透過耐久性並びに均一性に優れ、真空紫外レーザを用いた露光装置に好適である。
【0088】
なお、このような光透過性の定量は透過率測定で行うことができる。透過率を測定する装置として代表的なものに分光光度計がある。分光光度計には、測定する波長域やそれに対応した測定雰囲気によって、真空紫外分光光度計、紫外分光光度計、可視分光光度計、赤外分光光度計などがある。本発明に関係するところでは波長域から、真空紫外分光光度計が対象となる。たとえば、真空紫外分光光度計のひとつアクトン・リサーチ製のCAMS、あるいは日本分光(株)のDU−1000などでは、少なくとも140nmから200nm程度の範囲で透過率の測定ができる。これらは、重水素ランプを光源として、発せられた光を分光して測定光に使用するものである。測定の再現性については統計的な処理を行って評価しておくと良い。たとえば、透過率測定装置にサンプルを設置しない状態(ブランク)の透過率を多数回測定して標準偏差σを求めておく。あるいは、実際にサンプルの透過率を多数回測定して標準偏差σを求めておいても良い。このような精密測定を分光光度計で行おうとする場合には、波長スキャンによる分光透過率を測定するだけではなくて、目的とする波長に固定して透過率を測定する定点測定(固定波長測定)を行うと良い。
【0089】
透過率測定用のサンプル(テストピース)は、分光光度計など透過率測定装置の試料室内に設置することが可能なような適切な大きさと形状に成形加工する。向かい合う平行2面は鏡面状に研磨する。平行度は30秒程度以下、表面粗さはRMS表示で0.5nm程度以下とする。測定前には湿式洗浄などの洗浄手段を施すことによってテストピースの表面を清浄な状態にすることが望ましい。そのような清浄な表面は、純水のぬれ性が非常に良く接触角は2度程度以下となるので清浄性の目安にすると良い。このようなテストピースの透過率を測定することによって、光学材料の光透過性を定量評価することができる。
【0090】
透過率を測定するための試料であるテストピースには、露光装置で使用する紫外光など(たとえばFレーザなど)を照射して光透過性の耐久力(光透過耐久性)を測定する評価試験を行う。このようにレーザを照射し光透過耐久性を評価する試験は照射テストとよぶ。パルス光であるFレーザを使用した照射テストでは、0.1〜20mJ・cm−2/パルス程度のFレーザを10〜10パルス程度、フッ化物結晶からなるサンプルに照射する。このときの透過率が高ければ高いほど、光透過耐久性が良好であることを示し、露光装置などの光学系には望ましいものであると考えられる。照射する条件はさらに限定することもできて、本発明では、1mJ・cm−2/パルス又は10mJ・cm−2/パルスのFレーザを1×10パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率で評価する。
【0091】
次に、以上のようなフッ化物結晶からなる光学部材を備えた露光装置30について説明する。図3は、この露光装置の基本構造を示し、ウェハー上にマスクのパターンのイメージを投影するための、ステッパと呼ばれるような露光装置に特に応用される。
【0092】
この露光装置30は少なくとも、表面に感光剤を塗布した被露光基板Wを置くことのできるウェハーステージ31,露光光としてのFレーザ光を照射し、被露光基板W上にマスクRのパターンを転写するための照明光学系32,照明光学系32に露光光を供給するための光源33,被露光基板W上にマスクRのパターンのイメージを投影するための投影光学系34とを含む。投影光学系34はマスクRが配された最初の表面P1(物体面)と、被露光基板Wの表面に一致させた二番目の表面P2(像面)との間に配置されている。
【0093】
ウェハーステージ31はステージ制御系35により位置が制御される。照明光学系32は、マスクRと被露光基板Wとの間の相対位置を調節するための、アライメント光学系36を含んでいる。マスクRはウェハーステージ31の表面に対して平行に動くことのできるマスクステージ37に配置されている。マスク交換系38は、マスクステージ37にセットされたマスクRを交換し運搬する。マスク交換系38はウェハーステージ31の表面に対してマスクステージ37を平行に動かすためのステージドライバーを含んでいる。投影光学系34は、スキャンタイプの露光装置に応用されるアライメント光学系を持っている。更に、光源33、ステージ制御系35、アライメント光学系36、マスク交換系38は主制御部39によって制御されている。
【0094】
この露光装置30では、前記のような光学部材1が、詳細な図示は省略されているが、照明光学系32及び/又は投影光学系34に使用されている。即ち、照明光学系32及び/又は投影光学系34において、光路に上記のようにして製造されたフッ化カルシウム結晶からなるレンズ等の光学部材が多数配置されている。
【0095】
このような露光装置30によれば、多数配置された光学部材が前記のように製造され、不純物酸素及び金属不純物の極めて少ない高純度のフッ化カルシウムからなるので、各光学部材が、それぞれFレーザに対する十分な光透過性及び光透過耐久性並びに均一性を有している。そのため、Fレーザを用いた露光装置であっても、十分な光学特性が得られ、解像力を向上することが可能である。
【0096】
【実施例】
以下、実施例について説明する。ここでは、フッ化カルシウム結晶を製造する例について説明するが、他のフッ化物結晶にも適用可能である。
【0097】
まず、図1に示すような前処理装置を用いて前処理品を作成した。
【0098】
使用する原料には、Alが0.1ppm未満、Baが0.1ppm未満、Ceが0.1ppm未満、Crが0.1ppm未満、Feが0.1ppm未満、Kが0.1ppm未満、Mgが1ppm未満、Mnが0.1ppm未満、Naが0.1ppm未満、Niが0.1ppm未満、Pbが0.1ppm未満、Srが20ppm未満、Siが0.1ppm未満、Yが0.1ppm未満、のフッ化カルシウム粉末を使用した。
【0099】
フッ化カルシウム粉末60kgと、フッ素化剤として、含有するCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yが各々1ppm未満であるフッ化銀98.4g(0.1モル%)を良く混合した後ルツボに充填した。なお、これらの不純物の定量分析にはICP−MSを採用した。
【0100】
このルツボ11を前処理装置10の所定の位置に設置した。続いてベルジャー17を所定の位置に設置して前処理装置10の気密を確保した。真空ポンプ19でベルジャー17内部の排気を行い、真空度が10−3Paに到達したことを確認したら通電ヒータ14でルツボ11を加熱した。ルツボ11の温度がフッ化銀の融点415℃に達すると、フッ化銀は固体から融液に相変化するとともにフッ素化が開始する。まもなく430℃でフッ化銀の主成分であるフッ素と銀に分解する。分解して生成したフッ素は非常に活性であり、不純物酸素を含むフッ化カルシウムをフッ素化して酸素を除去する。その後、昇温によりフッ化カルシウムの融点1400℃とし、さらに昇温し1420℃で24時間維持してフッ化カルシウムを完全に融解した後、融点以下に降温することで固化させた。その後、ルツボの温度を室温まで下げた。真空ポンプ19を停止して、ベルジャー17内部に空気(大気)を導入して大気圧になるように内圧を調整した後、前処理品を取り出した。ベルジャー17内部に導入するガスは空気に限定する必要はなく、窒素などでも構わない。前処理品の一部を試料として、含有する銀をICP−MSで分析したところ、0.01ppm以下であることがわかった。
【0101】
以上はフッ素化剤として用いる金属フッ化物の一例としてフッ化銀を例に挙げて説明したが、フッ化銀に限定することはなく、他の金属フッ化物もフッ素化剤として十分に使用可能である。
【0102】
次に前処理品を、図2に示すような垂直ブリッジマン法による結晶育成装置20を用いて結晶化工程を行った。
【0103】
前処理品を黒鉛製の清浄なルツボ21に充填し、真空排気が可能な結晶育成装置20の所定の位置に設置した。ルツボ21には前処理品だけではなく、同時にフッ素化剤としてフッ化銀を添加してもよいので、前処理品60kgと前記と同様のフッ化銀1.0gとをルツボ21に充填した。
【0104】
十分な真空排気のもと、通電加熱により、前処理品の温度を1420℃まで上昇させて融解させた。その後、温度の安定を待って8時間経過させた後に、ルツボ21の引下げによって結晶化を行った。ルツボ21の引下げは1時間あたり1mmとした。引下げが進み融液すべてが結晶化したら、室温まで徐冷してインゴットとして取り出した。
【0105】
このインゴットから、口径300mm、厚さ70mmの円柱状基材を切り出して、アニール処理を施した。アニール処理では、最高温度1050℃で50時間保持した後、全体時間が800時間となるように徐冷した。アニール処理を行った後、波長632.8nmで複屈折量を測定したところ、2nm/cm以下であった。計測装置にはユニオプト製のABRを使用して多点での測定を行い、すべてが2nm/cm以下であることを確認した。このようなフッ化カルシウム結晶は、投影レンズのような高精度な結像性能が必要な光学系に好適であるので、研磨加工、反射防止膜を施してレンズとした。
【0106】
また、インゴットの一部から酸素含有量を測定するためのサンプル作製し、SIMSにより不純物酸素の定量を行った。サンプルは一面を鏡面状に研磨して、表面粗さがRMS表示で0.5nmとなるようにした。3×10−7Paの真空雰囲気下で、研磨面に一次イオンとしてセシウムイオンを照射して、スパッタされた酸素イオンを質量分析し、得られたデプスプロファイルから酸素の定量を行った。この結果、酸素含有量は1ppm以下であることを確認した。
【0107】
またインゴットの一部から金属不純物の含有量を測定するための試料を採取して、ICP−MSを用いて定量を行ったところ、銀だけでなく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、遷移金属は0.05ppm以下であることを確認した。
【0108】
また、インゴットの一部(円柱状基材の周囲各所)からテストピースを合計8個(便宜上No.1〜No.8とする)作製した。このうち4個(No.1〜No.4)はアニール処理は行わず、別の4個(No.5〜No.8)については、前述した円柱状基材と一緒にアニール処理を行った後に作製したものである。テストピースの向かい合う平行2面を鏡面状に研磨した。テストピースの平行2面間の距離は3cm、その平行度は8〜9秒、表面粗さはRMS表示で0.15〜0.16nmであった。透過率を測定する直前には湿式洗浄を施すことによって表面を清浄な状態にした。透過率測定装置には、真空紫外分光光度計CAMSを使用した。測定の再現性については、あらかじめ統計的な処理を行って評価しておいた。波長157.6nmでブランクの透過率を多数回測定して標準偏差sを求めておいたところ、s=0.01%であった。つまり十分に安定した透過率の測定が可能である。波長157.6nmにおける内部透過率はすべてのテストピースにおいて99.5%/cm以上であった。このように本発明により製造したフッ化カルシウム結晶は、フッ素化が十分に施されて不純物酸素量が少なく、透過率が高く、紫外用の光学材料として好適であことがわかった。
【0109】
これらのテストピースで、1パルスあたり10mJ/cmのエネルギー密度のFレーザを、2000Hzで1×10パルス照射したときの波長157.6nmにおける透過率を測定したところ、内部透過率はすべて99.0%/cm以上であった
また、これらのテストピースの別の部分に1パルスあたり1mJ/cmのエネルギー密度のFレーザを、2000Hzで1×10パルス照射したときの波長157.6nmにおける透過率を測定したところ、内部透過率は99.7〜99.9%/cmであり、最大値と最小値の差は0.2%/cmであることが分かった。
【0110】
さらに、円柱状基材に研磨加工を施し、1パルスあたり1mJ/cmのエネルギー密度のFレーザを、2000Hzで1×10パルス照射した。照射位置は円柱状基材のほぼ全面に合計100ポイントとなるようにした。これらのポイントで波長157.6nmにおける透過率を日本分光(株)の分光光度計DU−1000で測定したところ、内部透過率の最大値は99.9%/cm、最小値は99.7%/cmであり、最大値と最小値の差は0.2%/cmであることが確認できた。
【0111】
このようにこの発明により製造されたフッ化カルシウム結晶は、真空紫外線に対する透過率の均質性に優れていて、紫外露光装置に好適である。
【0112】
【発明の効果】
以上詳述の通り、請求項1乃至3の何れか一つに記載の発明によれば、フッ素化剤に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度を各々10ppm未満とした後、フッ化物原料に添加するので、これらの金属不純物濃度を十分に低く抑えることができ、これにより短波長のレーザ、特に、F2レーザに対する光透過性、光透過耐久性、均一性等に優れ、十分な解像力を備えた光学部材が得られるフッ化物結晶を製造することができる。しかも、フッ素化剤はフッ化物原料に比べて使用量が少ないため、フッ化物原料ほどに高度に不純物濃度を低減させる必要がなく、容易に金属不純物濃度を低減することが可能である。
【0113】
また、請求項4に記載の発明によれば、フッ素化剤中に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度の和を50ppm未満とするので、より確実に短波長のレーザ、特に、F2レーザに対する光透過性、光透過耐久性、均一性等に優れた光学部材が得られるフッ化物結晶を製造することが可能である。
【0114】
更に、請求項5に記載の発明によれば、フッ素化剤が比表面積100m2/g以上の粉体であるので、溶融前にフッ化物原料とより均一に混合し易く、得られるフッ化物結晶内の不純物濃度の位置によるばらつきを、より確実に小さく抑えることができる。
【0116】
そして、請求項6乃至8の何れか一つに記載のフッ化カルシウム結晶によれば、含有される不純物酸素や金属不純物が極めて少ないので、短波長のレーザ、特に、F2レーザに対する光透過性、光透過耐久性、均一性等に優れ、十分な解像力を備えた光学部材を得易いフッ化カルシウム結晶を提供することができる。
【0117】
更に、請求項9に記載の発明によれば、露光装置の照明光学系及び/又は投影光学系に請求項6乃至8の何れか一つに記載のフッ化カルシウム結晶からなる光学部材を備えたので、多数配置された光学部材が、それぞれF2レーザに対する十分な光透過性及び光透過耐久性並びに均一性を有し、その結果、F2レーザを用いて十分な結像性能が得られる露光装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の製造方法に用いる前処理装置の断面を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態の製造方法に用いる結晶育成装置の断面を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態の露光装置の基本構成を示す構成図である。
【符号の説明】
10 前処理装置
11、21 ルツボ
20 結晶育成装置
30 露光装置

Claims (9)

  1. Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度が0.1ppm未満のフッ化物原料に、フッ化銅、フッ化銀、フッ化鉛、及びフッ化亜鉛からなる群から選択される1種以上の金属フッ化物からなるフッ素化剤を添加して加熱融解した後、結晶成長させてインゴットを得る結晶化工程を有するフッ化物結晶の製造方法において、
    e、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度各々10ppm未満の前記フッ素化剤を前記フッ化物原料に対して0.5〜3モル%添加し、前記加熱融解及び前記結晶成長を行うことを特徴とするフッ化物結晶の製造方法。
  2. Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度が0.1ppm未満のフッ化物原料に、フッ化銅、フッ化銀、フッ化鉛、及びフッ化亜鉛からなる群から選択される1種以上の金属フッ化物からなるフッ素化剤を添加して加熱融解した後、室温まで冷却して前処理品を得る前処理工程と、前記前処理品を加熱融解した後、結晶成長させてインゴットを得る結晶化工程とを有するフッ化物結晶の製造方法において、
    e、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度各々10ppm未満の前記フッ素化剤を前記フッ化物原料に対して0.5〜3モル%添加して前記加熱融解及び前記結晶成長を行うことを特徴とするフッ化物結晶の製造方法。
  3. Ce、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yからなる金属不純物の濃度が各々10ppm未満の前記フッ素化剤を、前記前処理品に添加して前記結晶化工程を行うことを特徴とする請求項2に記載のフッ化物結晶の製造方法。
  4. 前記フッ素化剤中に含有されるCe、Cr、K、Fe、Mn、Na、Si、Yの濃度の和を50ppm未満とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載のフッ化物結晶の製造方法。
  5. 前記フッ素化剤が、比表面積100m/g以上の粉体であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載のフッ化物結晶の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つに記載の製造方法により製造され、真空紫外レーザ用の光学材料に用いるフッ化物結晶であって、含有される酸素濃度が1ppm以下であると共に、前記金属フッ化物の金属成分の濃度及び前記金属不純物の濃度が0.05ppm以下であり、1パルスあたり10mJ/cm のF2レーザを10 パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率が99.0%/cm以上であることを特徴とするフッ化カルシウム結晶。
  7. 長157.6nmにおける内部透過率が99.5%/cm以上であることを特徴とする請求項6に記載のフッ化カルシウム結晶。
  8. 1パルスあたり1mJ/cmのF2レーザを10パルス照射した際の157.6nmにおける内部透過率の照射面内の最大値と最小値との差が0.5%/cm以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載のフッ化カルシウム結晶。
  9. 紫外線を露光光としてマスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターン像を被露光基板上に投影露光する投影光学系とを備えた装置であって、前記照明光学系及び/又は前記投影光学系に請求項6乃至8の何れか一つに記載のフッ化カルシウム結晶からなる光学部材を備えたことを特徴とする露光装置。
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