JP3957782B2 - 蛍石及びその製造方法並びに露光装置 - Google Patents

蛍石及びその製造方法並びに露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、蛍石とそれを用いた光学系及び露光装置に係り、特に、フォトリソグラフィー用の露光装置等に用いられるエキシマレーザー光を透過する光学物品に用いられる蛍石に関する。
【0002】
【従来の技術】
エキシマレーザーは、紫外域で発振する唯一の高出力レーザーとして注目されており、電子産業や化学産業やエネルギー産業において応用が期待されている。
【0003】
具体的には金属、樹脂、ガラス、セラミックス、半導体等の加工や化学反応等に利用されている。
【0004】
エキシマレーザー光を発生する装置はエキシマレーザー発振装置として知られている。マニホルド内に充填されたAr,Kr,Xe,KrF,ArF等のレーザーガスを電子ビーム照射や放電等により励起状態にする。すると、励起された原子は基底状態の原子と結合して励起状態でのみ存在する分子を生成する。この分子がエキシマと呼ばれるものである。エキシマは不安定な為、直ちに紫外光を放出して基底状態に落ちる。これをボンドフリー遷移というが、この遷移よってえられた紫外光を一対のミラーで構成される光共振器内で増倍してレーザー光として取り出すものがエキシマレーザー発振装置である。
【0005】
エキシマレーザー光の中でもKrFレーザーやArFレーザーはそれぞれ波長が248nm、193nmといった真空紫外域とよばれる波長域の光であり、光学系にはこうした波長域の光の透過率が高いものを用いなければならない。蛍石(フッ化カルシウム単結晶)はこうした光学系の為の硝材として好ましいものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の蛍石は通常の可視光の光学系の物品としては満足できる性能を示すものの、エキシマレーザーのように短波長で高出力の光を長期間繰り返し照射するとその光学特性が劣化することがあった。
【0007】
本発明者らは、その原因を探究するうちにそれが結晶構造や含有する不純物に影響を受けていることに気がついた。
【0008】
本発明は、上述した技術的課題に鑑みなされたものであり、短波長で高出力の光を長期間繰り返し照射した場合であっても、透過率特性が劣化し難い蛍石を提供することを主たる目的とする。
【0009】
本発明の別の目的は、エキシマレーザー光学系、とりわけフォトリソグラフィー用のエキシマレーザー光学系に好適な蛍石を提供することにある。
【0010】
本発明の更に別の目的は、信頼性の高い光学物品となりうる蛍石を提供することにある。
【0011】
本発明の更に別の目的は、0.25μm以下の微細パターンを安定して長期間露光可能なフォトリソグラフィー用の露光装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ストロンチウムを含む蛍石であって、ストロンチウムの含有量が1ppm以上600ppm以下であることを特徴とする合成された単結晶蛍石である。
【0013】
請求項2に係る発明は、ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項1に記載の合成された単結晶蛍石である。
【0014】
請求項3に係る発明は、ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項1に記載の合成された単結晶蛍石である。
【0015】
請求項4に係る発明は、135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の合成された単結晶蛍石である。
【0016】
請求項5に係る発明は、Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成された単結晶蛍石である。
【0017】
請求項6に係る発明は、ストロンチウムを含む蛍石であって、ストロンチウムの含有量が1ppm以上600ppm以下である合成された単結晶蛍石からなるレンズを有する光学系と、露光される基板を保持するステージとを備えたフォトリソグラフィー用の露光装置である。
【0018】
請求項7に係る発明は、ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項6に記載のフォトリソグラフィー用の露光装置である。
【0019】
請求項8に係る発明は、ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項6に記載のフォトリソグラフィー用の露光装置である。
【0020】
請求項9に係る発明は、前記蛍石は、135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である合成された単結晶蛍石であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のフォトリソグラフィー用の露光装置である。
【0021】
請求項10に係る発明は、前記蛍石は、Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項6乃至9のいずれか1項記載のフォトリソグラフィー用の露光装置である。
【0022】
請求項11に係る発明は、1ppm以上600ppm以下の含有量のストロンチウムを含む合成された単結晶蛍石の製造方法において、
フッ化カルシウム粉末とスカベンジャーの混合物を溶融し、続いて徐冷して結晶成長させる工程及び上記工程により結晶成長したフッ化カルシウムのうち最後に結晶化した部分を除去する工程を含む精製工程と、
結晶化したフッ化カルシウムとフッ化ストロンチウムを溶融させた後、徐冷して結晶成長させる成長工程と、を有することを特徴とする蛍石の製造方法である。
【0023】
請求項12に係る発明は、ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項11に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法である。
【0024】
請求項13に係る発明は、ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項11に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法である。
【0025】
請求項14に係る発明は、前記合成された蛍石は、135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である請求項11乃至13のいずれか1項に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法である。
【0026】
請求項15に係る発明は、前記精製工程を複数回繰り返す請求項11乃至14のいずれか1項に記載の蛍石の製造方法である。
【0027】
請求項16に係る発明は、前記成長工程の後、結晶成長したフッ化カルシウムをアニールする工程を有する請求項11乃至15のいずれか1項に記載の蛍石の製造方法である。
【0028】
請求項17に係る発明は、前記合成された単結晶蛍石は、Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項11に記載の合成された蛍石の製造方法である。
【0029】
本発明でいう含有量ppmは、蛍石1gあたりの対象原子の重量(μg)である。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明者らは蛍石製造時の製造条件を変えて数多くの蛍石を製造した。そして、用途を考慮してKrF,ArFエキシマレーザーを長期間繰り返し照射してそれらの特性を測定した。そして特性のよい蛍石だけを用いて厚さ10mmの円盤状に成形した光学部材にエキシマレーザーを照射する実験を行った。
【0031】
つまり、出力30mJ/cm2のレーザーを1×104パルス照射と、1×104R/Hのガンマ線を1時間照射する実験を行った結果、試料のうちいくつかは着色した。着色した試料も着色しなかった試料も初期の248nmや193nmの吸収率(透過率)は同じであった。従って、使用する光の波長における透過率を基準に良品をサンプリングしても、将来劣化しやすい試料と劣化しにくい試料とを区別することができない。
【0032】
そこで本発明者らは、上記実験により劣化しなかった試料の特性を分析した結果、エキシマレーザーの波長よりずっと短い波長である135nm付近における透過率を基準にすると、良品とそうでないものとを区別できることに気がついた。即ち、レーザーやガンマ線の照射前であっても照射後であっても透過率測定時に波長135nmにおける透過率が70%以上である蛍石光学部材をエキシマレーザー光学系に使用すると、被処理体に照射されるレーザー光が安定することになる。
【0033】
図1は本発明による蛍石の透過率特性の一例を示す図である。
【0034】
また、上述した蛍石の構成元素を分析した結果、上述した良好な特性を示す蛍石はストロンチウム(Sr)を含有する蛍石であることが判明した。蛍石が良好な特性を示すに十分なSrの含有量は1ppm〜600ppmであり、より好ましくは20ppm〜400ppmである。この範囲より多量に含有されると結晶構造が悪くなり、この範囲より少量であると、特性を劣化させる影響の強い他の不純物による悪影響を受けやすくなる傾向がある。
【0035】
そして、本発明による蛍石はエッチピットデンシティー(EPD)が1×105以下となり良質の結晶構造を呈する。
【0036】
図2は、本発明に用いられる蛍石の製造工程を説明する為のフローチャートである。
【0037】
図3は、精製工程に用いられる精製装置の断面を示す模式図である。図において、301は精製装置のチャンバー、302は断熱材、303はヒーター、304はるつぼ、305は蛍石である。
【0038】
図4は、単結晶成長工程に用いられる成長炉の断面を示す模式図である。図において、401は成長炉のチャンバー、402は断熱材、403はヒーター、404はるつぼ、405は蛍石、406はルツボ引き下げ機構である。
【0039】
図5は、アニール工程に用いられるアニール炉の断面を示す模式図である。図において、501はアニール炉のチャンバー、502は断熱材、503はヒーター、504はるつぼ、505は蛍石である。
【0040】
以下、図面を参照して本発明の好適な製造工程について、説明する。
【0041】
粉末状のフッ化カルシウム原料とスカベンジャーとを混合する。このとき、フッ化カルシウムとスカベンジャーとを容器にいれてこの容器を回転させて混合するとよい。スカベンジャーとしては、フッ化亜鉛、フッ化ビスマス、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム等、成長させるフッ化物より酸素と結合し易いものが望ましい。合成フッ化物原料中に混じっている酸化物素と反応して、気化し易い酸化物となる物質が選択される。とりわけフッ化亜鉛が望ましいものである。
【0042】
例えば、フッ化亜鉛スカベンジャーは、水分の存在により発生した酸化カルシウムをフッ化カルシウムに変える。
【0043】
CaF2+H2O→CaO+2HF
CaO+ZnF2→CaF2+ZnO↑
スカベンジャーの添加率は0.05mol%以上5.00mol%以下であり、より好ましくは0.1〜1.0mol%である。発生したZnOは各工程における高温条件下で蒸発していく。
【0044】
(精製工程)
こうして得られたフッ化カルシウム粉末とスカベンジャーの混合物を図3に示す精製炉のるつぼの中に入れる。その後、ヒーターに通電して混合物を溶融する。続いてるつぼを降下させて溶融したフッ化カルシウムを徐冷して結晶成長させる。
【0045】
この工程は、後述する単結晶成長工程ほどの温度管理は必要としない。よって、得られる結晶の粒界が存在するものであってよい。
【0046】
こうして得られた結晶のうち上部、即ち経時的に最後に結晶化した部分を除去する。この除去工程によって、特性に悪影響を与える不純物を除去する。
【0047】
再びこの結晶をるつぼに入れて溶融、結晶化、上部除去の一連の工程を複数回繰り返し行う。
【0048】
(成長工程)
次に、フッ化ストロンチウム(SrF2)を結晶化したフッ化カルシウムとともに図4に示す結晶成長炉のるつぼに入れる。
【0049】
そして、1390〜1450℃程度までるつぼを加熱して、結晶を熔融させた後、一時間あたり0.1〜5.0mmの速度でるつぼを降下させて徐冷する。
【0050】
(アニール工程)
続いて、結晶成長したフッ化物単結晶を図5に示すアニール炉を用いて熱処理する。このアニール工程では、るつぼを900〜1000℃に加熱する。加熱時間は20時間以上、より好ましくは20〜30時間である。
【0051】
以上の方法によれば成長前と成長後の嵩密度の変化は従来に比べて極めて小さくでき、結晶成長炉における嵩密度を向上できる。
【0052】
こうして得られたフッ化物単結晶は、水、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)クロム(Cr)等の好ましくない不純物量をそれぞれ10ppm以下にすることができ、Srを1〜600ppm程度含有させることができる。
【0053】
こうして得られた蛍石の内部透過率を測定し、波長135nmにおける内部透過率が70%以上のものを抽出する。こうして選別された蛍石を用いて光学物品を作る。
【0054】
(成形加工工程)
その後は、必要とされる光学物品の形状(凸レンズ、凹レンズ、円盤状、板状等)に整形する。又、必要に応じて、反射防止膜をフッ化物結晶の光学物品表面に設けるとよい。反射防止膜としては、フッ化マグネシウムや酸化アルミニウム、酸化タンタルが望ましく、これらは、抵抗加熱による蒸着や電子ビーム蒸着やスパッタリングなどで形成できる。
【0055】
本発明により得られた光学物品は水をほとんど含まない為に反射防止膜との密着性もよくなる。
【0056】
(光学系、装置組立工程)
こうして得られたレンズを各種組み合わせれば、エキシマレーザー、特にArFエキシマレーザーに適した光学系を構成できる。そして、エキシマレーザー光源と、フッ化カルシウムからなるレンズを有する光学系と、基板を移動させ得るステージとを組み合わせて、フォトリソグラフィー用の露光装置を構成できる。
【0057】
この露光装置を用いて、エキシマレーザー光をレチクルのパターンを介して基板上の光増感型レジストに照射すれば、形成すべきパターンに対応した潜像が形成できる。
【0058】
ストロンチウム含有量の分析法には、蛍光X線分析法、ICP発光分析法、ICP質量分析法等が用いられる。
【0059】
また、135nmにおける内部透過率は真空紫外線分光光度計で測定できる。
【実施例】
(実施例1)
用意した粉末のフッ化カルシウム原料とスカベンジャーとしてのZnF2をフッ化カルシウムに対して0.7重量%添加して、両者を混合させた。
【0060】
次いで、この混合物を図3に示す精製炉のるつぼに入れて1390〜1450℃に加熱した後、るつぼを降下させて徐冷し、原料を結晶化した。るつぼ上部にあたる結晶化したフッ化カルシウムの上部を厚さ数mm除去した。この加熱・徐冷・除去の工程を繰り返し行い、繰り返す工程数が異なるフッ化カルシウム結晶ブロックの試料を多数用意した。
【0061】
次に、上記ブロックを図4に示す単結晶成長炉のるつぼに入れた。ZnF2を0.1重量%るつぼに入れた。炉内を真空排気して、るつぼを加熱した。真空度6×10-4Torr、温度は1390〜1450℃とした。
【0062】
真空度を2×10-6Torr、温度を1390〜1450℃として11時間保った。
【0063】
次にるつぼを2mm/hの速度で降下させた。この時の温度降下速度は約100℃/hに相当する。
【0064】
次に、図5に示すアニール炉のるつぼに成長させたフッ化カルシウム単結晶と、0.1重量%のZnF2を入れた。炉内を排気してるつぼの温度を室温から900℃に速度100℃/hで上昇させた後、20時間900℃に保持した。そして、6℃/hの速度で低下させ、室温まで冷却した。
【0065】
このようにして得られた蛍石試料の135nmにおける内部透過率を測定した。
【0066】
そして、出力30mJ/cm2のレーザーを1×104パルスと1×104R/Hのガンマ線を1時間照射し、193nmと248nm付近における透過率の劣化率と着色の有無を調べた。更にその後、パルス数を106、107として着色のようすを調べた。結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
───────────────────────────────────
試料No. 内部透過率(%) 着色(104) 劣化率 着色(106) 着色(107)
───────────────────────────────────
1 65 有 2% 有 有
2 70 無 0% 無 有
3 78 無 0% 無 無
4 80 無 0% 無 無
5 78 無 0% 無 無
6 80 無 0% 無 無
7 65 有 1% 有 有
8 60 有 2% 有 有
───────────────────────────────────
表1が示すように、内部透過率が70%以上の蛍石は着色が無く、劣化率も0%となり、KrF、ArFエキシマレーザー用の光学系として好ましく適用できることが分かる。内部透過率が78又は80%の蛍石は耐久性も向上している。
(実施例2)
フッ化ストロンチウムの添加量を変えて、実施例1と同様にして蛍石結晶を作製し、得られた蛍石のSr含有量と着色、劣化率との関係を調べた。結果を表2に示す。
【0068】
【表2】
─────────────────────────────────
試料No. Sr含有量(ppm) 着色 劣化率 着色(107
─────────────────────────────────
11 700 有 2% 有
12 600 無 0% 有
13 380 無 0% 無
14 200 無 0% 無
15 100 無 0% 無
16 20 無 0% 無
17 1 無 0% 有
18 0.5以下 有 1% 有
─────────────────────────────────
表2が示すように、特にSrを1〜600ppmの範囲で含む蛍石は劣化率が0%であり、KrF、ArFエキシマレーザーに対する耐久性に優れていることが分かった。又、Srを20〜40ppmの範囲で含む蛍石は耐久性がより向上している。
【0069】
(実施例3)
ストロンチウム含有量と内部透過率とを測定した試料の着色、劣化率及びEPDについて評価した。結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
────────────────────────────────────
試料No. 内部透過率(%) Sr含有量(ppm) 着色 劣化率 EPD
────────────────────────────────────
21 75 400 無 0% 104
22 80 100 無 0% 104
23 80 20 無 0% 104
24 70 1 無 0% 105
────────────────────────────────────
表3が示すように、特にSrを20〜400ppm含む蛍石は劣化率、特にEPD評価において優れており、エキシマレーザー耐久性に優れていることが分る。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、短波長で高出力の光を長期間繰り返し照射した場合であっても、透過率特性が劣化し難い蛍石が得られる。
【0072】
本発明によれば、エキシマレーザー光学系、とりわけフォトリソグラフィー用のエキシマレーザー光学系に好適な蛍石を提供することが可能となる。
【0073】
さらに、本発明により、0.25μm以下の微細パターンの露光を繰り返し長期間安定して行える露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蛍石結晶の透過率特性を示す図である。
【図2】 本発明の蛍石の製造工程を説明するフローチャートである。
【図3】 本発明の蛍石結晶製造用の精製装置の一例を示す模式的断面図であり。
【図4】 本発明の蛍石結晶製造用の成長炉の一例を示す模式的断面図である。
【図5】 本発明の蛍石結晶製造用のアニール炉の一例を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
301 精製装置のチャンバー、
302、402、502 断熱材、
303、403、503 ヒーター、
304、404、504 るつぼ、
305、405、505 蛍石、
401 成長炉のチャンバー、
406 るつぼ引き下げ機構、
501 アニール炉のチャンバー。

Claims (17)

  1. ストロンチウムを含む蛍石であって、ストロンチウムの含有量が1ppm以上600ppm以下であることを特徴とする合成された単結晶蛍石。
  2. ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項1に記載の合成された単結晶蛍石。
  3. ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項1に記載の合成された単結晶蛍石。
  4. 135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の合成された単結晶蛍石。
  5. Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成された単結晶蛍石。
  6. ストロンチウムを含む蛍石であって、ストロンチウムの含有量が1ppm以上600ppm以下である合成された単結晶蛍石からなるレンズを有する光学系と、露光される基板を保持するステージとを備えたフォトリソグラフィー用の露光装置。
  7. ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項6に記載のフォトリソグラフィー用の露光装置。
  8. ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項6に記載のフォトリソグラフィー用の露光装置。
  9. 前記蛍石は、135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である合成された単結晶蛍石であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のフォトリソグラフィー用の露光装置。
  10. 前記蛍石は、Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項6乃至9のいずれか1項記載のフォトリソグラフィー用の露光装置。
  11. 1ppm以上600ppm以下の含有量のストロンチウムを含む合成された単結晶蛍石の製造方法において、
    フッ化カルシウム粉末とスカベンジャーの混合物を溶融し、続いて徐冷して結晶成長させる工程及び上記工程により結晶成長したフッ化カルシウムのうち最後に結晶化した部分を除去する工程を含む精製工程と、
    結晶化したフッ化カルシウムとフッ化ストロンチウムを溶融させた後、徐冷して結晶成長させる成長工程と、を有することを特徴とする蛍石の製造方法。
  12. ストロンチウムの含有量が20ppm以上400ppm以下である請求項11に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法。
  13. ストロンチウムの含有量が1ppm以上20ppm以下である請求項11に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法。
  14. 前記合成された蛍石は、135nmの波長の光に対する10mmあたりの内部透過率が70%以上である請求項11乃至13のいずれか1項に記載の合成された単結晶蛍石の製造方法。
  15. 前記精製工程を複数回繰り返す請求項11乃至14のいずれか1項に記載の蛍石の製造方法。
  16. 前記成長工程の後、結晶成長したフッ化カルシウムをアニールする工程を有する請求項11乃至15のいずれか1項に記載の蛍石の製造方法。
  17. 前記合成された単結晶蛍石は、Fe、Ni、Crの含有量が10ppm以下である請求項11に記載の合成された蛍石の製造方法。
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