JP4277082B2 - 三相ステッピングモータの駆動回路 - Google Patents
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Description
図7は、従来の三相ステッピングモータの駆動回路60の構成を示すブロック図である。
また、図7に示すように、従来の三相ステッピングモータの駆動回路60では、差動アンプ6、分周・分配回路部7、制御部8により制御IC67を構成する。
従来の三相ステッピングモータの駆動回路60では、三相ステッピングモータ11に流す電流に相当するPWM(Pulse Wide Modulation)信号を生成する際には、電流検出素子10からフィードバックされた信号と目標電流値入力手段5の基準電圧との差分を差動アンプ6で求め、この差分を制御部8に入力し、規定の制御方法でパワーMOS−FETとそのドライブ回路9を通じて、三相ステッピングモータ11を駆動するようにしていた。
また、三相ステッピングモータ11に流れる電流は正弦波形であり、その振幅は目標電流値入力手段5により設定される。
従来の三相ステッピングモータの駆動回路60では、三相ステッピングモータ11に流す電流に相当するPWM信号を生成する際の電流検出素子10からのフィードバック信号と差動アンプ6の出力信号には、抵抗等による電気的な誤差が存在するため、モータ電流の正弦波形が歪んでしまい、モータ11の振動になってしまうという問題を備えている。
(1)請求項1に記載したように構成すると、制御ICには、予め、三相ステッピングモータに流す矩形波に近い波形のPWM信号データが所定の電流パターンとして組み込まれており、モータ励磁用PWM信号の生成工程から電流検出素子のフィードバック信号により形成される定電流ループを切り離したため、フィードバック信号を利用せず、モータ電流の正弦波形が歪んでしまい、モータの振動になってしまうという問題が回避でき、三相ステッピングモータは、振動、電気的ステップ角度精度、トルクの各面で改善できる。
(3)請求項2に記載したように構成すると、PWM信号データの振幅、デッドタイムを設定することができる。
(8)また、矩形波に近い波形を三相ステッピングモータの制御ICにモータ励磁用PWM信号データとして盛り込むことで、実効電流が増大することになり、トルクアップと共にモータ回転の広域化ができる。
以下、本発明の三相ステッピングモータの駆動回路の第1の実施の形態について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の三相ステッピングモータの駆動回路の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路40は、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2、マイクロステップ信号の設定手段3、パルス列入力法選択の設定手段4、目標電流値入力手段5、差動アンプ6、分周・分配回路部7、制御部8、パワーMOS−FETとそのドライブ回路9、電流検出素子10、モータ電源手段12、モータ印加電圧制御部13、PWM信号の正弦波形振幅の設定手段14、PWM信号のデッドタイム設定手段15、PWM信号出力許可の設定手段16を備え、三相ステッピングモータ11の駆動を制御する。
更に、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路40では、この制御IC17には、三相ステッピングモータに流す所定の電流パターンが組み込まれていることに最大の特徴を有している。
なお、制御IC17に組み込まれている三相ステッピングモータ11に流す所定の電流パターンの詳細については、第2の実施の形態において、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路40では、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2、マイクロステップ信号の設定手段3、パルス列入力法選択の設定手段4、PWM信号の正弦波形振幅の設定手段14、PWM信号のデッドタイム設定手段15を用いて、制御IC17に、予め組み込まれた三相ステッピングモータ11に流す所定の電流パターンに基づいて、PWM信号を生成するようにしている。
また、モータ励磁用PWM信号の生成工程から定電流ループを切り離したことで、電流検出素子10と差動アンプ6による制御系の誤差、及び、パワーMOS−FETのゲート信号の立ち上がり、立ち下がり時間の影響による振動が低減できる。
これを用いて、モータ電源手段12のレベルをモータ印加電圧制御部13で制御し、この結果、前記のPWM信号の正弦波近似の振幅が変調される。
よって、異なる定格電流を持つ種々の三相ステッピングモータに適用できるようになる。
以下、本発明の三相ステッピングモータの駆動回路の第2の実施の形態について、図2乃至図6を用いて説明する。
図2は、本発明の三相ステッピングモータの駆動回路の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
図3は、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路の制御IC内のモータ励磁PWM信号データの近似の仕組みを説明するための特性図である。
図4は、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路の制御IC内部の機能ブロック図である。
図5及び6は、本発明の三相ステッピングモータの駆動回路の第2の実施の形態の補足説明するための図である。
図2に示すように、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路50は、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2、マイクロステップ信号の設定手段3、パルス列入力法選択の設定手段4、目標電流値入力手段5、差動アンプ6、分周・分配回路部7、制御部8、パワーMOS−FETとそのドライブ回路9、電流検出素子10、モータ電源手段12、モータ印加電圧制御部13、PWM信号の正弦波形振幅の設定手段14、PWM信号のデッドタイム設定手段15、PWM信号出力許可の設定手段36を備え、三相ステッピングモータ11の駆動を制御する。
更に、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路50では、この制御IC37には、第1の実施の形態と同様に、三相ステッピングモータ11に流す所定の電流パターンが組み込まれていることに最大の特徴を有している。
図2に示すように、本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路50では、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2、マイクロステップ信号の設定手段3、パルス列入力法選択の設定手段4、PWM信号の正弦波形振幅の設定手段14、PWM信号のデッドタイム設定手段15を用いて、制御IC37に、予め組み込まれた三相ステッピングモータ11に流す所定の電流パターンに基づいて、PWM信号を生成するようにしている。
更に、モータ11が高速回転域まで駆動できるように、最終的に第三高調波のデータも盛り込む。
本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路50では、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2と、これらの信号入力法を判別するパルス列入力法選択の設定手段4により、加算または減算カウントをカウンタ部20で行う。
更に、PWM信号のデッドタイム設定手段15のもとにデッドタイム値の加算器28でデッドタイム成分をPWM信号に盛り込む。
本実施の形態の三相ステッピングモータの駆動回路50では、パルス列/回転方向信号とCWパルス列/CCWパルス列という2種類の指令信号に対応している。
ステッピングモータ11の回転速度はこの入力パルスの周波数に比例している。
どちらの種類の指令信号には、必ず2つの入力信号が必要であることから、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1からの入力と、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2からの入力ポートがそれぞれ一つずつ設けられている。
従って、パルス列またはCW回転パルス列の生成手段1、回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段2、パルス列入力法選択の設定手段4を用いてカウンタ部20で加算または減算カウントを行う。
ここで各段はモータ電流生成用のPWM信号(固定周波数のパルス内のON幅/時間軸が規定の条件で変調される信号)のONデューティ比(1周期幅に対するON幅の比率)を表している。
それは、
2相励磁(フルステップ)=6パルス/周期、
2−3相励磁(ハーフステップ)=12パルス/周期、
W2−3相励磁(4分割)=24パルス/周期、
2W2−3相励磁(8分割)=48ステップ/周期、
4W2−3相励磁(16分割)=96ステップ/周期、
などがある。
ここで、図5は、2W2−3相励磁を示している。
この三相分の出力波形ビットパターン生成部24にもそのビットパターンデータが格納されている。
そのアドレス値は、マイクロステップ信号の設定手段3をもってマイクロステップのビットパターンのアドレス生成部21で生成されるものと相切り替え(正弦波形が0となるポイント)アドレス23のものがある。
実際に本実施の形態のものに組み込まれたPWMパターンは、代表として図6に示している2W2−3相のPWMパターン階段近似パターン(第3高調波とデッドタイムを含む)である。
2:回転方向信号またはCCW回転パルス列生成手段
3:マイクロステップ信号の設定手段
4:パルス列入力法選択の設定手段
5:目標電流値入力手段
6:差動アンプ
7:分周・分配回路部
8:制御部
9:パワーMOS−FETとそのドライブ回路
10:電流検出素子
11:三相ステッピングモータ
12:モータ電源手段
13:モータ印加電圧制御部
14:PWM信号の正弦波形振幅の設定手段
15:PWM信号のデッドタイム設定手段
16、36:PWM信号出力許可の設定手段
17、37、67:制御IC
40、50:三相ステッピングモータの駆動回路
C1:正弦波形のモータ励磁用PWM信号データ
C2:デッドタイム成分波形
C3:デッドタイム成分を含む波形のモータ励磁用PWM信号データ
C4:第3高調波成分波形
C5:デッドタイム成分と第3高調波成分を含む波形のモータ励磁用PWM信号データ
Claims (7)
- 三相ステッピングモータの駆動回路において、
三相ステッピングモータに流す矩形波に近い波形のPWM信号データが所定の電流パターンとして組み込まれている制御ICと、
電流検出素子と、
目標電流入力手段と、
モータ電源手段と、
前記電流検出素子からフィードバックされている信号と前記目標電流値入力手段の基準電圧との差分値を求める差動アンプと、
前記差分値に基づいて前記モータ電源手段のレベルを制御するモータ印加電圧制御部とを具備し、モータ励磁用PWM信号の生成工程から前記電流検出素子のフィードバック信号により形成される定電流ループを切り離したことを特徴とする三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記三相ステッピングモータの駆動回路は、
パルス列またはCW回転パルス列を生成する第1の生成手段と、
前記第1の生成手段がパルス列を生成する際には回転方向信号を生成し、CW回転パルス列を生成する際にはCCW回転パルス列を生成する第2の生成手段と、
マイクロステップ信号の設定手段と、
PWM信号の正弦波形振幅の設定手段と、
PWM信号のデッドタイム設定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載の三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記三相ステッピングモータの駆動回路は、
モータ印加電圧制御部を備えるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記三相ステッピングモータの駆動回路は、
パルス列またはCW回転パルス列を生成する第1の生成手段と、
前記第1の生成手段がパルス列を生成する際には回転方向信号を生成し、CW回転パルス列を生成する際にはCCW回転パルス列を生成する第2の生成手段と、
前記第1の生成手段からの入力と前記第2の生成手段からの入力とを判別するパルス列入力法選択の設定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載の三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記制御ICに組み込まれている三相ステッピングモータに流す所定の電流パターンには、
第三高調波が加算されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記制御ICに組み込まれている三相ステッピングモータに流す所定の電流パターンには、
デッドタイム成分が加算されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の三相ステッピングモータの駆動回路。 - 前記制御ICに組み込まれている三相ステッピングモータに流す第三高調波が加算されている所定の電流パターンの近似データの振幅を、外部の入力信号により調整できる外部入力手段を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の三相ステッピングモータの駆動回路。
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