JP4275967B2 - 時計用表示板の固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソーラーセルまたはエレクトロルミネッセンスを使用した時計用表示板の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
モジュール上にエレクトロルミネッセンスを配設した時計用表示板の従来の固定構造を図6に示す。図6(a)は従来例の固定構造を示す正面図、図6(b)は図6(a)のA−A断面を示す拡大部分断面図、図6(c)は図6(a)の係合固定部の拡大部分正面図である。以下、従来例を図を用いて説明する。
【0003】
時計用表示板の従来の固定構造は、例えば、特許文献1のように、モジュール6上にエレクトロルミネッセンス5と時計用表示板4とを表示板固定部材3によって固定する構造である。
【0004】
前記モジュール6の上面にはモジュール6よりやや小さい周形状からなるエレクトロルミネッセンス5が、両面テープ等の両面が粘着性を有する部材で粘着され、配設されている。
【0005】
前記表示板固定部材3はリング状の樹脂成形体であり、下面の外周部に突出する前記モジュール6に固定するための突起である4個のフック7、及び表示板固定部材3の上面3bよりわずかに低く下方に下がった位置に形成され、上端の内方に突出するフランジ状の上面外周部3aには前記時計用表示板4を固定するための2組の一対からなるピン状の円柱突部1a、1bを有している。
【0006】
前記時計用表示板4には前記表示板固定部材3に配設された円柱突部1a、1bと係合するため、切欠2a、2bが円柱突部1a、1bに対応する位置に配設されている。また、前記一対の円柱突部1aは、互いの間に隙間を有し、樹脂成形体の弾性を利用して、内側(隙間10を狭める方向)に向かって弾性変形可能で、時計用表示板の切欠の幅11と円柱突部の幅12が等しいか、円柱突部の幅12が大きくなるように、各部の寸法が設定されている。円柱突部1bについても同様であるため、説明は省略する。
【0007】
つまり、本構造では、前記時計用表示板4の切欠側部8aと円柱突部1aが、各々の円柱突部1aの中心から、対応する各々の切欠側部8aへ垂線を下ろした箇所である接点9aで接し、時計用表示板4と表示板固定部材3が係合固定されている。前記時計用表示板4の切欠側部8b(図示せず)と、円柱突部1bについても同様であるため、説明は省略する。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−194470号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における固定構造では、時計用表示板と表示板固定部材の接点は、表示板固定部材側の接点である円柱突部が円形状であるが故、表示板固定部材の円柱突部の大きさに依存して係合位置が変わる。よって、円柱突部の径を大きくすれば、どうしても時計用表示板の外周部に近い所で時計用表示板と円柱突部が接してしまい、衝撃により容易に時計用表示板が外れ、変形する可能性が高かった。
【0010】
また、時計用表示板と円柱突部の接点を時計用表示板の内周部に近づけるためには、円柱突部の径を小さくする必要があるが、円柱突部の径を小さくすれば結果として円柱突部の弾性力が弱くなり(作用しにくくなり)、時計用表示板が外れやすくなる。また、円柱突部の径を小さくする事は表示板固定部材、特に円柱突部を成形すること自体が困難になり、結果として表示板固定部材への時計用表示板の取り付け、取り外し作業も困難になった。さらには、表示板固定部材及び時計用表示板の互いの寸法誤差を吸収できず、衝撃により容易に時計用表示板が外れ、変形してしまうこともあった。
【0011】
本発明は、上記課題を解決し、表示板固定部材及び時計用表示板の互いの寸法誤差を容易に吸収でき、誰にでも簡単な作業にて時計用表示板の位置決めができ、表示板固定部材への時計用表示板の取り付け、取り外し作業が安易にできる時計用表示板の固定構造を提供するものである。さらに、時計用表示板と表示板固定部材の接点を時計用表示板の内周部に近づけ、時計の携帯使用中に起こる衝撃等による時計用表示板の外れ、変形を防止し、併せて表示板固定部材、時計用表示板の加工が容易となる時計用表示板の固定構造を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の時計用表示板の固定構造は下記記載の構成を採用する。
【0013】
本発明に係る時計用表示板の固定構造は、モジュール上にソーラーセルまたはエレクトロルミネッセンスと時計用表示板が固定された構造において、下方には前記モジュールに固定するための固定部が形成され上面外周部には前記時計用表示板を固定するための複数の柱状部を有する表示板固定部材と、外周部に前記柱状部に係合固定するための複数の切欠を有する時計用表示板とから構成されており、前記切欠は切欠底部と切欠側部より形成されていて、前記柱状部は前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成されており、また前記柱状部は前記切欠側部の前記切欠底部寄りで接するよう構成することによって、前記モジュールに前記時計用表示板を係合固定させたことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る時計用表示板の固定構造は、前記表示板固定部材の柱状部の水平方向の断面は、前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成された台形形状であることが好ましい。
【0017】
また、前記表示板固定部材の柱状部の水平方向の断面は、前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成された三角形形状であっても良い。
【0018】
さらに、前記表示板固定部材の柱状部の前記切欠側部と接する頂点はR形状であることが好ましい。
【0022】
本発明に係る時計用表示板の固定構造は、前記表示板固定部材の柱状部が、複数個有すると共に、表示板固定部材の中心を介して略相対する位置にあることを特徴とする。
【0023】
また、前記表示板固定部材の柱状部は、前記時計用表示板固定のための一対と、前記時計用表示板の回転防止及び位置ずれ防止のための一対とからなっていることが好ましい。
【0024】
前記表示板固定部材の柱状部の幅Aと前記時計用表示板の切欠の幅Bは、A≧Bの関係である。
【0025】
また、前記時計用表示板の切欠側部に前記表示板固定部材の柱状部を弾性変形させて係合固定させることが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施の形態を実施例により説明する。
【0031】
(実施例1)
図1は本発明の時計用表示板の固定構造を示し、図1(a)は固定構造の平面図、図1(b)は図1(a)のB−B断面における固定構造の一部を示す拡大部分断面図、図1(c)は図1(a)の係合固定部の拡大部分正面図である。以下、図面を用いて説明する。
【0032】
本実施例における時計用表示板の固定構造は、モジュール26上にエレクトロルミネッセンス25と時計用表示板24とを表示板固定部材23である補助リングによって固定する構造であって、前記表示板固定部材23は、下面の外周部に突出する前記モジュール26に固定するための固定部として、突起である4個のフック27、及び上端の内方に突出するフランジ状の上面外周部23aに前記時計用表示板24を固定するための2個の柱状部21a、21bを有している。前記時計用表示板24は、外周部に前記表示板固定部材23の柱状部21a、21bに係合固定するための2個の切欠22a、22bを有しており、上面に予めエレクトロルミネッセンス25が配設されているモジュール26に前記表示板固定部材23の突起であるフック27を係合固定させ、前記表示板固定部材23の柱状部21a、21bに前記時計用表示板24の切欠22a、22bを各々係合固定させる。
【0033】
前記モジュール26の上面には、モジュール26よりやや小さい周形状からなるエレクトロルミネッセンス25が、両面テープ等の両面が粘着性を有する部材で粘着され、配設されている。
【0034】
また、表示板固定部材23は、外観上目立たなくする目的から、前記エレクトロルミネッセンス25と同調色であるモスグリーンの色調からなるリング状の樹脂成形体である。そして、前記表示板固定部材23を前記モジュール26の外方に配設し、前記表示板固定部材23に形成されている突起である4個のフック27によって前記表示板固定部材23と前記モジュール26とを係合固定するように構成されている。
【0035】
さらに、表示板固定部材23の上面23bよりわずかに低く下方に下がった位置に形成されている前記表示板固定部材23の上面外周部23aの上面には、柱状部21a、21bが各々12時側と6時側との2箇所に配設されている。また、前記柱状部21a、21bは水平方向の断面が略台形形状をしており、略台形形状は外周部に近づくほど時計用表示板24の切欠底部30a、30bと平行方向の幅が狭くなっている。前記柱状部21a、21bは、樹脂成形体の弾性を利用して、切欠側部28a、28b(図示せず)と接した際に圧縮弾性変形が可能になるように、各部の寸法が設定されている。
【0036】
一方、前記時計用表示板24は、アクリル、ポリカーボネイト等よりなる薄板状の透明体からなり、目盛り、ペットネーム、数字、模様等の仕様が印刷、塗装等により施されている。
【0037】
前記時計用表示板24の外周部には、外方に向かって開口し、かつ前記時計用表示板24の上面から下面に貫通された切欠22a、22bが、12時側と6時側の2箇所に各々形成されている。
【0038】
また、図2に示すように、前記表示板固定部材23の12時側の柱状部の幅39aは、柱状部において内周部寄りに位置し、また、前記時計用表示板の切欠の幅40aと等しいか、あるいはわずかに大きく設定されている。すなわち、39a≧40aの関係を満たすように構成されている。6時側の柱状部の幅39b(図示せず)と時計用表示板の切欠の幅40b(図示せず)についても同様であるため、説明は省略する。
【0039】
この結果、柱状部21a、21bが時計用表示板24の切欠側部28a、28bと接した際に圧縮弾性変形することで係合固定させ、前記時計用表示板24を固定することができる。さらに、柱状部の幅39a、39b及び時計用表示板の切欠の幅40a、40bとの寸法のばらつきを吸収することが可能となり、係合固定力が安定する。
【0040】
さらに、柱状部21aと切欠22aとの接点29aは、柱状部21aが切欠側部28aと内周部寄りで接するため、切欠側部28aの内周部寄りにある。つまり時計用表示板24の内周部で係合固定できる。柱状部21b、切欠22bでも同様(接点29bは図示せず)であるため、説明は省略する。
【0041】
また、前記時計用表示板24の切欠22aの平面形状の例を図3に示したが、図3(a)に示すように、前記時計用表示板24の切欠側部28aの外周寄り両側に外方に向かって開口する面取り31を設けることで、前記表示板固定部材23の柱状部21aを係合固定させる作業を容易、かつ安定させる効果を有している。あるいは図3(b)に示すように、前記切欠側部28aの外周寄り両側に凸部32を設けても良い。この場合、前記凸部32は時計用表示板24の外れ防止用ストッパーとしても役立つ。図3(a)の場合、切欠の狭い方の幅を、図3(b)の場合、切欠の広い方の幅を時計用表示板の切欠の幅40aとする。なお、時計用表示板24の切欠22bと、表示板固定部材23の柱状部21bについては、前記時計用表示板24の切欠22aと、表示板固定部材23の柱状部21aの場合と同様であるため、説明は省略する。なおまた、切欠22a、22bの平面形状は図2(b)のようでも問題ないことは言うまでもない。
【0042】
さらに、図4に時計用表示板24の切欠22aの断面形状の例を示したが、図4(c)に示すように、切欠22aのエレクトロルミネッセンスと接する面に向かって開口する両側に面取り35を設けるか、あるいは図4(d)に示すように、前記切欠22aのエレクトロルミネッセンスと接する面に向かって開口する両側に、わずかに広がる斜面36を設けても良い。この場合は、いずれも切欠の小さい方の幅を40aとする。時計用表示板24の切欠22bの場合も前記と同様のため説明は省略する。これらも同様に、前記表示板固定部材23の柱状部21a、21bに前記時計用表示板24の切欠22a、22bを各々係合固定させる作業を容易、かつ安定させる効果を有している。なお、図4(b)に示すように、ストレート形状でも問題ないことは言うまでもない。なおまた、前記図3の構造と、前記図4の構造を併せた構造を有しても何ら問題はない。
【0043】
また、前記表示板固定部材23の円柱突部21a、21bと、前記時計用表示板24の切欠22a、22bとは12時側と6時側に各々整合する位置に配設されている。
【0044】
次に、本実施例における時計用表示板24の取り付け、取り外し方法について説明する。まず、前記表示板固定部材23の下面側からエレクトロルミネッセンス25が配設されているモジュール26を挿入し、位置決めを行いながら前記モジュール26の外方に前記表示板固定部材23を配設し、前記表示板固定部材23に形成されている突起である4個のフック27によって前記表示板固定部材23と前記モジュール26とを係合固定する。この位置決めは、図示しないが、前記表示板固定部材23に設ける突出部と前記モジュール26に設ける切欠部の位置を各々整合させれば良く、作業者が目視により極めて容易に、かつ間違いなく行えるものである。
【0045】
次に、前記表示板固定部材23の上面23bに前記時計用表示板24を係合固定する。まず、前記時計用表示板24を、前記表示板固定部材23の上面23bに載置する。この位置決めは、前記上面外周部23aに形成されている12時側と6時側との2組の柱状部21a、21bと前記時計用表示板24に形成されている2つの切欠22a、22bとの位置を各々整合させれば良く、作業者が目視により極めて容易に、かつ間違いなく行えるものである。
【0046】
次に、前記時計用表示板24を下方に押圧して、前記2組の柱状部21a、21bを時計用表示板24の切欠側部28a、28bと接した際に圧縮弾性変形させながら各々軽圧入させることによって、簡単に、表示板固定部材23と時計用表示板24とを係合固定することができる。
【0047】
さらに、図3、図4に示すように、時計用表示板24の切欠22a、22bに設ける斜面36、あるいは面取り31、35が、切欠22a、22bに前記柱状部21a、21bを各々軽圧入させるときの案内となり、表示板固定部材23への時計用表示板24の取り付け、取り外しが容易となり、かつ安定化する。また、柱状部21a、21bは外周部に向かうほど時計用表示板の切欠底部と平行方向の幅が狭くなるので、より取り付けやすい構造となっている。
【0048】
したがって、本実施例における時計用表示板の固定構造によれば、切欠22a、22bに柱状部21a、21bが圧入された状態で固定されているため、係合された前記時計用表示板24は、水平方向の外力が負荷されても、固定された状態を保つことができる。また、ピンセット等で前記時計用表示板24の外周部を上方に押圧して、前記切欠22a、22bと前記柱状部21a、21bとの係合を解除すれば、前記時計用表示板24は、容易に前記表示板固定部材23より取り外すことができる。
【0049】
さらに、本実施例における時計用表示板の固定構造によれば、柱状部の幅39a、39bと、時計用表示板の切欠の幅40a、40bとの寸法のばらつきが吸収され、表示板固定部材23と時計用表示板24との位置決め、係合固定力が安定する。また、本実施例における時計用表示板24には、小さい突起部がないため、外部からの衝撃による変形を防止することができる。
【0050】
(実施例2)
図5は、本発明の時計用表示板の固定構造を示し、図5(a)は固定構造の平面図、図5(b)は、図5(a)のC−C断面における固定構造の一部を示す拡大部分断面図である。以下、図面を用いて説明する。
【0051】
本実施例における時計用表示板の固定構造は、図5に示すように、モジュール26の上面にソーラーセル38を配設し、時計用表示板34の回転防止及び位置ずれ防止をするために、時計用表示板34に2組の切欠37a、37b及び表示板固定部材33である補助リングに2組の柱状部32a、32bを3時側、9時側に各々設けた。その他は前記実施例1と同様であるため、実施例1と同じ構成要素には同じ番号、名称を使用し、説明は省略する。
【0052】
前記モジュール26の上面にはモジュール26よりやや小さい周形状からなるソーラーセル38が両面テープ等の両面が粘着性を有する部材で粘着され、配設されている。
【0053】
また、表示板固定部材33は、外観上目立たなくする目的から、前記ソーラーセル38と同調色であるダークグレーの色調からなるリング状の樹脂成形体である。そして、前記表示板固定部材33を前記モジュール26の外方に配設し、前記表示板固定部材33に形成されている4個の突起であるフック27によって前記表示板固定部材33と前記モジュール26とを係合固定するように構成されている。
【0054】
さらに、表示板固定部材33の上面33bよりわずかに低く、下方に下がった位置に形成されている前記表示板固定部材33の上面外周部33aの上面には、時計用表示板34を固定するための柱状部21a、21bが各々12時側と6時側との2箇所に配設されていて、さらに、時計用表示板34の回転防止及び位置ずれを防止するための柱状部32a、32bが各々3時側と9時側との2箇所に配設されている。前記柱状部21a、21bは、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0055】
また、前記柱状部32a、32bは、前記柱状部21a、21bと同様に水平方向の断面は略台形形状をしている。また、柱状部21a、21bと切欠底部30a、30bの関係と同様に、柱状部32a、32bは外周部に近づくほど時計用表示板34の切欠底部30c、30dと平行方向の幅が狭くなっている。前記柱状部32a、32bも、柱状部21a、21bと同様に樹脂成形体の弾性を利用して、3時側と9時側の前記時計用表示板34の各切欠側部28c(図示せず)、28d(図示せず)と接した際に圧縮弾性変形が可能になるように、各部の寸法が設定されている。
【0056】
一方、前記時計用表示板34は、アクリル、ポリカーボネイト等よりなる薄板状の透明体からなり、目盛り、ペットネーム、数字、模様等の仕様が、印刷、塗装等により施されている。
【0057】
前記時計用表示板34の上面から下面に貫通された表示板固定部材33へ固定するための切欠22a、22bが12時側と6時側との2箇所に各々形成されていて、さらに、時計用表示板34の回転防止及び位置ずれを防止するための切欠37a、37bが3時側と9時側との2箇所に各々形成されている。
【0058】
また、前記切欠37a、37bの平面、あるいは断面形状は、実施例1で説明した切欠22a、22bと同様に面取り、または斜面が形成されていることが好ましい。これについては実施例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0059】
また、前記表示板固定部材33の固定用の柱状部21a、21bと、前記時計用表示板34の切欠22a、22bとは、12時側と6時側に各々整合する位置に配設され、同様に、回転防止及び位置ずれ防止用の柱状部32a、32bと、前記時計用表示板34の切欠37a、37bとは3時側と9時側に各々整合する位置に配設されている。
【0060】
また、前記表示板固定部材33の3時側と9時側の柱状部32a、32bの幅は、前記時計用表示板34の切欠37a、37bの幅と等しいか、あるいはわずかに大きく設定されている。これについても、前記実施例1で説明した前記柱状部21a、21bの幅と、前記切欠22a、22bの幅との関係と同様であるため、説明を省略する。
【0061】
また、本実施例における時計用表示板34の取り付け、取り外し方法については、前記実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0062】
以上のように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、回転防止及び位置ずれ防止用の柱状部32a、32bと、切欠37a、37bとを設けることにより、前記時計用表示板34の固定はもとより、回転防止や位置ずれ防止を確実にすることができる。本発明によれば、表示板固定部材の柱状部と時計用表示板の切欠の接点が時計用表示板の内周部にあるため、係合固定の効果はより顕著である。
【0063】
なお、上記実施例においては、表示板固定部材33の柱状部21a、21b、32a、32bと、前記時計用表示板34の切欠22a、22b、37a、37bとについて、12時側と6時側や、3時側と9時側の各々2箇所に設ける例で説明したが、表示板固定部材の中心を介して略相対する位置に設けてあれば前記の箇所のみならず問題ないことは言うまでもない。さらに、略相対する位置だけでなく、少しずらした位置に設けても問題ない。
【0064】
なおまた、柱状部21a、21b、32a、32bは水平方向の断面を略台形形状として説明したが、各々の頂点は角張っていることはもちろん、R形状を有していても良い。また、水平方向の断面は略台形形状でなく、略三角形形状でも良い。
【0065】
さらに、上記実施例においては、表示板固定部材として補助リングについて説明したが、表示板の固定構造としては支持枠、中枠等でも良い。
【0066】
上記実施例においては、モジュール26に固定するため、表示板固定部材23及び33の下方に固定部として突起であるフック27を設けたが、表示板固定部材23及び33の下方の内壁に突起を設け、この突起をモジュール26の側壁に圧接して固定する方法としても良い。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明による時計用表示板の固定構造によれば、表示板固定部材及び時計用表示板の互いの寸法誤差を容易に吸収できるので、時計用表示板を表示板固定部材に確実に固定することができる。また、誰にでも簡単な作業で時計用表示板の位置決めができ、表示板固定部材と時計用表示板の取り付け、取り外し作業が容易となり、作業性が向上する。さらに、表示板固定部材に配設した柱状部を本発明の構造にすることにより、衝撃による時計用表示板の変形防止や、併せて表示板固定部材、時計用表示板の加工を容易にすることができる。また、固定用柱状部に加えて、回転防止及び位置ずれ防止用の柱状部も有するため、時計用表示板の回転防止及び位置ずれ防止を確実に行うことができる。さらに、時計用表示板と表示板固定部材の接点(係合固定位置)が、時計用表示板の内周部にあるため、係合固定力も大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における時計用表示板の固定構造を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における柱状部と切欠の関係を示す図である。
【図3】本発明の実施例1における時計用表示板の切欠を示す部分拡大図である。
【図4】本発明の実施例1における時計用表示板の切欠を示す部分拡大図である。
【図5】本発明の実施例2における時計用表示板の固定構造を示す図である。
【図6】従来の技術における時計用表示板の固定構造を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b 円柱突部
2a、2b、22a、22b、37a、37b 切欠
3、23、33 表示板固定部材
3a、23a、33a 上面外周部
3b、23b、33b 上面
4、24、34 時計用表示板
5、25 エレクトロルミネッセンス
6、26 モジュール
7、27 フック
8a、8b、28a、28b、28c、28d 切欠側部
9a、29a、29b 接点
10 隙間
11、40a、40b 時計用表示板の切欠の幅
12 円柱突部の幅
21a、21b、32a、32b 柱状部
30a、30b、30c、30d 切欠底部
31、35 面取り
32 凸部
36 斜面
38 ソーラーセル
39a、39b 柱状部の幅
Claims (8)
- モジュール上にソーラーセルまたはエレクトロルミネッセンスと時計用表示板が固定された構造において、
下方には前記モジュールに固定するための固定部が形成され上面外周部には前記時計用表示板を固定するための複数の柱状部を有する表示板固定部材と、外周部に前記柱状部に係合固定するための複数の切欠を有する時計用表示板とから構成されており、
前記切欠は切欠底部と切欠側部より形成されていて、前記柱状部は前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成されており、また前記柱状部は前記切欠側部の前記切欠底部寄りで接するよう構成することによって、前記モジュールに前記時計用表示板を係合固定させたことを特徴とする時計用表示板の固定構造。 - 前記表示板固定部材の柱状部の水平方向の断面は、前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成された台形形状であることを特徴とする請求項1に記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記表示板固定部材の柱状部の水平方向の断面は、前記時計用表示板の切欠底部から外周部に近づく程幅が狭くなるように形成された三角形形状であることを特徴とする請求項1に記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記表示板固定部材の柱状部の前記切欠側部と接する頂点はR形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記表示板固定部材の柱状部は、複数個有すると共に、表示板固定部材の中心を介して略相対する位置にあることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記表示板固定部材の柱状部は、前記時計用表示板固定のための一対と、前記時計用表示板の回転防止及び位置ずれ防止のための一対とからなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記表示板固定部材の柱状部の幅Aと前記時計用表示板の切欠の幅Bは、A≧Bの関係であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の時計用表示板の固定構造。
- 前記時計用表示板の切欠側部に前記表示板固定部材の柱状部を弾性変形させて係合固定させることを特徴とする請求項7に記載の時計用表示板の固定構造。
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