JP4275454B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピー機能を有するデジタル複写機、ファクシミリ、複合装置などの画像形成装置について、特に所定時間画像出力や操作がない場合には、操作表示部を消して消費電力を節約する節電モードを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
古くから複写機などの画像形成装置では、節電キーを操作することにより操作表示部の画面が消され、定着温度もプレヒート温度で待機するプレヒートモード(節電モードの1つ)へ移行ものを採用している。さらに近年この電力消費の管理は厳しくなり、極力消費電力を抑えておきたいユーザーは、ジョブが終了するや否や上記節電キーを操作してプレヒートモードへで待機させておく習慣が身についている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ジョブが終了すると節電キーを操作するという習慣は、何よりも消費電力の節約には好ましいことであるが、次にコピーなどを実行するために待っているユーザーがいるにも関わらず、つい習慣でこの節電キーを操作して画像形成装置を節電状態にしてしまうことがある。次のユーザーは再び節電キーを操作して復帰させれば再びコピー可能となるが、一旦プレヒートモードになると定着がオフになるので、すぐにはコピーもできないものである。本願発明はこのような問題を少しでも解消することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願第1の発明は、ジョブ設定を行うための複数の表示画面を切り替え表示し、この複数の表示画面は基本画面とこの基本画面から切り替え可能な複数の機能画面とからなる操作表示部を有する画像形成装置において、ジョブ設定をデフォルト設定状態に戻すとともに前記基本画面を表示するオールクリアキーと、操作することにより前記操作表示部に何も表示しない節電モードへ移行する節電キーと、この節電キーを操作するとジョブ設定をデフォルト設定状態に戻すとともに前記基本画面を表示し、所定時間経過後に節電モードへ移行するオート節電モード移行手段と、前記節電キーの操作に伴って点滅表示し、節電モードに移行すると点灯表示に切り替る節電モード表示手段と、前記所定時間をカウント中に何らかの操作があった場合はこの所定時間を計時するタイマをクリアして節電モードの実行を中止するとともに、前記節電モード表示手段による点滅表示を消灯する節電モード移行中止手段とを有することを特徴とする画像形成装置を用いる。
【0005】
本願第2の発明は、前記節電モードで前記操作表示部に何も表示していないときに前記節電キーを操作すると、前記操作部に前記基本画面を表示することを特徴とする第1の発明に記載の画像形成装置を用いる。
【0006】
本願第3の発明は、前記節電モード表示手段は、前記節電キーの内部に配置したことを特徴とする第1、2の発明に記載の画像形成装置を用いる。
【0007】
【作用】
本願第1の発明は、節電キーを操作してプレヒートモードへ移行するときに、必ずプレヒートモードへ移行する前にオールクリアが実行され、このときに何らかの操作を行えば、プレヒートモードへ移行する処理は中止されるので、誤って節電キーを操作した場合などであっても、すぐに何らかの操作を行えばプレヒートモードにならないので、すぐに次のジョブを行うことができる。
また、節電キーを操作して、節電モードへ移行するまでの間に点滅表示する表示手段があると、節電モードへまもなく移行することを知ることができる。
【0008】
本願第2の発明は、前記節電キーは節電モード解除機能も兼ねているので便利である。
【0010】
【実施例】
本願発明を採用する複合装置を図1の概略図に基づいて説明する。同図にこの複合装置1はコピー、プリンタ、ファクシミリ、スキャナの機能を有する複合装置で、CPU2、ROM3、RAM4、メール作成手段5、プリンタコントローラ6、プリンタ部7、後処理装置用I/F8、後処理装置9、操作パネル10、スキャナ用I/F11、スキャナ部12、DF13、バッファーメモリ14、ビットマップメモリ15、CODEC16、モデム17、NCU18、公衆回線19、ネットワークI/F20、バス21などから構成されている。またこの複合装置1はネットワークケーブル22を介してPC(24,25)やプリンタ23と接続されている。
【0011】
詳しくは、前記CPU2は当該画像形成装置1の各構成を制御しており、各種プログラムを記憶した前記ROM3、ユーザーチョイスデータ、設定情報、トータルカウントデータ、各種フォントデータなどを記憶した前記RAM4に接続されている。
【0012】
メール作成手段5は、スキャナ部12で読み取られた画像データを、予め登録した相手先へ電子メールに添付して送信するときの電子メールを作成する手段である。
【0013】
前記プリンタコントローラ6は、接続されたパソコンから送信され、バッファメモリ14の受信領域に格納されているプリントコマンド(PDL)やジョブ情報を解析し、中間言語情報を生成するものである。この中間言語情報はバッファメモリ14の中間言語情報記憶領域に格納される。
【0014】
前記プリンタ部7は、前記ビットマップメモリ15に展開されている画像データを順次このプリンタ部7の作像部のLSU又はLPHなどの潜像を書き込む光学装置に送り、この作像部でトナー像を形成し、これを給紙カセットから順次給紙、搬送される用紙に転写し、定着、排紙される。
【0015】
前記後処理装置用I/F8と前記後処理装置9は、この複合装置1から印刷されて排出される印刷物に、ステイプル、パンチなどの後処理、ソート、グループなどの仕分けなどを行う後処理装置9と、これを複合装置1本体と接続するためのインターフェース及びケーブルである。
【0016】
前記操作パネル10は、図2に示すように大型のLCDデバイスであるLCD表示部101、リセットキー102(オールクリアキー)、節電キー103などの複数の操作キーなどから構成されている。この節電キー103の内部には、安定待機状態では消灯し、節電モードにおいては点灯するLEDが内蔵されている。この画像形成装置は複合装置なので操作表示部はコピー機能画面、プリンタ機能画面、ファクシミリ機能画面、スキャナ機能画面を操作パネル10の左にある選択キーにより切り替え可能である。
【0017】
前記LCD表示部101に表示される画面は、図3に示す基本画面と、この画面の下にある複数のタブのうち「ユーザー機能」を選択すると図4に示す「ユーザー機能画面」(機能画面の1つ)が表示される。さらに「機能リスト」のタブを選択すると図5に示す「機能リスト画面」(機能画面の1つ)が表示される。また、例えば機能リストにある「集約」キーを選択すると「集約機能画面」(機能画面の1つ)が表示される。本願発明の請求項に記載された基本画面とはこの図3の基本画面であり、複数の機能画面とは図4〜6に示す各画面である。
【0018】
スキャナI/F11は、この複合装置1の上に置かれたスキャナ部12とケーブルを介して接続し、このスキャナ部12とDF13を制御するためのインターフェースである。
【0019】
前記スキャナ部12は、DF13で1枚づつフィードされる、または1枚をコンタクトガラス上に置いた原稿にハロゲンランプまたは蛍光灯で光を当てその反射光をCCDセンサで読み取り、このアナログ信号をA/D変換でデジタル信号に変換し画像処理部で画像処理をして後段のビットマップメモリ15に展開していく。このビットマップメモリ15は、前記スキャナ部12からの画像データの他、ネットワークなどを介して接続されたパソコンから転送されてくるプリントコマンドを前記プリンタコントローラ7で解析し生成される中間言語情報、相手方ファクシミリ26から公衆回線19、NCU18、モデム17を介して送られてくる画像データを必要に応じてCODEC16で伸張しフルビットマップの画像データとして展開、保持する手段である。このCODEC16は、プリントデータに含まれる画像データの符号化されたものを復号化するためにも用いられる。
【0020】
前記バッファメモリ14は、上述した受信画像領域や中間言語領域の他、通常メモリコピーやファクシミリのメモリ送信、予約送信を行う場合に、スキャナ部12で読み取った画像データをCODEC16で符号化して記憶する。またスキャナ機能を用いる場合は、スキャナ部12で読み取った画像データをCODEC16で符号化して記憶したものを外部のパソコンから読み取ることもできるし、同じようにファクシミリのポーリング機能では、相手方ファクシミリから読み出すことも可能である。近年は画像形成装置に比較的大きい容量の画像データ格納用のハードディスクを用いて画像メモリとしているのも多い。
【0021】
前記モデム17は、公衆回線19から送信されてくるアナログ信号をデジタル信号に変換し、また逆にデジタル信号をアナログ信号に変換して公衆回線で送信するためのものであり、変調、復調を行ったり、HDLCフレームのみを受信するなど行う。前記NCU18は、公衆回線への接続、ファクシミリと電話の切り替え、回線へのオンフック信号の送出、リング検出などを行う。
【0022】
ネットワークI/F20は、当該複合装置1をネットワークに接続するインターフェースである。ここではパソコン(24、25)やプリンタ23や図示していないその他の接続機器とネットワークケーブル22を介して接続されている。
【0023】
前記バス21は、上述した各構成のデータや信号のやり取りを行うバスである。それぞれ画像データ用のバスや制御信号用のバスがあるが、ここでは略して1つで表している。
【0024】
本願発明を採用する複合装置で、オートクリア、オートプレートへ移行するまでの処理フローを図8を用いて説明する。まずスタートの状態には、図7の(A)に示す電源がオフされている状態(S101)で電源SWを投入すると(S102)、初期設定動作が行われ(S103)、定着温度がコピー可能になり安定待機状態(S104)になった状態で図8の処理フローのスタートとなる。このとき複合装置は初期設定状態であり、画面には基本画面が表示され、コピー枚数、濃度、倍率などのジョブ設定はデフォルト設定状態になっている。また本願第4の発明のように、図7の(B)に示すプレーヒートモード実行中(S201)に節電キー103を操作すること(S202)によりプレーヒートモードは解除され(S203)、定着温度がコピー可能な安定待機状態なり(S204)、複合装置は上記と同じ初期設定状態となり図8の処理フローのスタートとなる。また図7の(C)に示すようにプリント動作実行中(S301)で、このプリント動作が終了すると(S302)、設定されたジョブ状態や画面のまま図8の処理フローのスタートとなる。コピー中にプリントジョブが割り込まれた場合に、このプリントジョブが終了すると複合装置の状態を初期設定状態にして図8の処理のスタートとしてもよい。
【0025】
図8の処理のスタートから説明する。まず上記初期設定状態や、プリント動作終了後の状態になると、節電キーが操作されたか否かを判断し(S401)、操作されていればまず節電LEDの点滅を開始し(S402)、複合装置の状態を初期設定状態に設定して(S403)、節電キーが押されてからプレヒートへ移行する時間をカウントするタイマをクリアするとともにこのタイマーをスタートする(S404)。続いて何らかの操作やプリント命令があったかを判断し(S405)、あれば節電LEDを消灯し(S406)、次にオールクリアキー(図2のリセットキー102)が操作されたかを判断し(S407)、操作された場合は複合装置の状態を初期設定状態に設定して(S408)、S401に戻る。S407でオールクリアキーが操作されていない場合は、節電キーが操作されたか否かを判断し(S409)、操作されていればプレヒートモードへの移行を解除したと判断しS401に戻る。
S409で節電キーが操作されていない場合は、プリントキーの操作、またはプリントジョブの入力、スキャナ読み取り、ファクシミリ出力などのジョブ実行命令があったかを判断し(S410)、あればそのジョブを実行する。S410で何もないと判断され場合はS405での操作は設定のための動作であるので、この操作に応じて画面を切り替えたり、設定を変更してS401に戻る。
【0026】
S405で何も操作がなかったと判断された場合は、なければt≧T1(節電キーが操作されてからオートプレヒートを実行するまでの時間)が比較される(S412)。まだこの時間が経過していない場合はS405に戻り、この時間が経過していると判断した場合は、プレヒートモードへ移行し(S413)画面が消され、定着の温度設定はプレヒート温度設定となり、続いて節電LEDが点灯され(S414)、処理が終了する。
【0027】
尚上記T1は、工場出荷時の規定値であり3秒程度の固定値でよいが、設定変更できるようなものもよく不揮発性メモリに保持されている。この設定値は電源のオンオフに関わらず、変更されるまで設定された時間が保持される。さらに変更された場合の設定された時間も、新たに設定を変更するまで変わらない設定値である。
【0028】
【発明の効果】
本願第1の発明を用いれば、節電キーを操作してプレヒートモードへ移行するときに、必ずプレヒートモードへ移行する前にオールクリアが実行され、このときに何らかの操作を行えば、プレヒートモードへ移行する処理は中止されるので、誤って節電キーを操作した場合などであっても、すぐに何らかの操作を行えばプレヒートモードにならないので、すぐに次のジョブを行うことができる。また、節電キーを操作して、節電モードへ移行するまでの間に点滅表示する表示手段があると、節電モードへまもなく移行することを知ることができる。
【0029】
本願第2の発明を用いれば、前記節電キーは節電モード解除機能も兼ねているので便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を採用する複合装置及び周辺機器のブロック図である。
【図2】本願発明を採用する複合装置の操作パネルである。
【図3】本願発明を採用する複合装置の操作パネルのLCD表示部に表示される基本画面である。
【図4】本願発明を採用する複合装置の操作パネルのLCD表示部に表示されるユーザー機能画面(機能画面の1つ)である。
【図5】本願発明を採用する複合装置の操作パネルのLCD表示部に表示される機能リスト画面(機能画面の1つ)である。
【図6】本願発明を採用する複合装置の操作パネルのLCD表示部に表示される機能リスト画面で集約キーを操作して表示される集約画面(機能画面の1つ)である。
【図7】本願発明を採用する複合装置がオートクリアタイムとオートプレヒートタイムのタイマがクリアされるまでの処理フロー。
【図8】本願発明を採用する複合装置のオートクリア、オートプレートへ移行するまでの処理フローである
1;複合装置
2;CPU
3;ROM
4;RAM
5;メール作成手段
6;プリンタコントローラ
7;プリンタ部
8;後処理装置用I/F
9;後処理装置
10;操作パネル
11;スキャナ用インターフェース
12;スキャナ部
13;自動原稿送り装置(DF)
14;バッファーメモリ
15;ビットマップメモリ
16;CODEC
17;モデム
18;NCU
19;公衆回線
20;ネットワークI/F
21;バス
22;ネットワークケーブル
23;プリンタ
24、25;PC
26;相手方ファクシミリ
Claims (3)
- ジョブ設定を行うための複数の表示画面を切り替え表示し、この複数の表示画面は基本画面とこの基本画面から切り替え可能な複数の機能画面とからなる操作表示部を有する画像形成装置において、
ジョブ設定をデフォルト設定状態に戻すとともに前記基本画面を表示するオールクリアキーと、操作することにより前記操作表示部に何も表示しない節電モードへ移行する節電キーと、この節電キーを操作するとジョブ設定をデフォルト設定状態に戻すとともに前記基本画面を表示し、所定時間経過後に節電モードへ移行するオート節電モード移行手段と、前記節電キーの操作に伴って点滅表示し、節電モードに移行すると点灯表示に切り替る節電モード表示手段と、
前記所定時間をカウント中に何らかの操作があった場合はこの所定時間を計時するタイマをクリアして節電モードの実行を中止するとともに、前記節電モード表示手段による点滅表示を消灯する節電モード移行中止手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記節電モードで前記操作表示部に何も表示していないときに前記節電キーを操作すると、前記操作部に前記基本画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記節電モード表示手段は、前記節電キーの内部に配置したことを特徴とする請求項1、2に記載の画像形成装置。
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