JP4275277B2 - 自転車の施錠装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車の施錠装置に関し、特に前輪側又は後輪側を施錠することができ、盗難防止効果が大きい施錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自転車の施錠装置としては、例えば特開平7−81645号公報に記載されているものが知られている。
この従来例は、自転車に乗ったまま遠隔操作によって前輪と後輪の施錠・解錠を行う為に、車体枠に取付けた鍵で施錠可能な操作部と、この操作部に索条によんて連結され、前後の車輪の近傍に取付た第1及び第2の掛け金を有する第1及び第2錠機構とを備え、操作部を操作することにより、索条を介して第1及び第2錠機構の第1及び第2の掛け金をを車輪のスポーク間に進退させて施錠・解錠するようにした自転車錠が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自転車の施錠装置にあっては、掛け金を車輪のスポーク間に進退させて施錠・解錠するようにしているので、掛け金がスポークに当接する場合には、施錠することができず、一々車輪を回転させて掛け金がスポークに当接しないようにしてから施錠しなければならず、施錠状態の確認が不可欠であるという未解決の課題があると共に、施錠・解錠を電気的に制御することができないという未解決の課題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、施錠杆がスポークに当接した場合にはそのことを報知することが可能であると共に、スポークに当接した場合に解錠方向への施錠杆の後退を規制して、施錠方向のみに移動可能として確実な施錠を行うことができ、また簡易な構成で電気的に施錠及び解錠することができる自転車の施錠装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る自転車の施錠装置は、自転車の車輪を施錠する自転車の施錠装置において、前記車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る施錠方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構とを備え、前記電気的駆動手段は、螺軸と当該螺軸に螺合するナットと、前記螺軸をウォーム歯車を介して駆動する電気的回転駆動源と、該電気的回転駆動源を駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記ナットが施錠杆に連結されていることを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係る自転車の施錠装置は、自転車の車輪を施錠する自転車の施錠装置において、前記車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構と、前記施錠杆が前記スポークに当接したことを検出する当接検出手段と、該当接検出手段で施錠杆のスポークへの当接を検出したときに警報を発する警報手段とを備え、前記電気的駆動手段は、螺軸と当該螺軸に螺合するナットと、前記螺軸をウォーム歯車を介して駆動する電気的回転駆動源と、該電気的回転駆動源を駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記ナットが施錠杆に連結されていることを特徴としている。
【0007】
さらに、請求項3に係る自転車の施錠装置は、請求項2に係る発明において、前記当接検出手段は、施錠杆がスポークの通過軌跡を横切って閉位置に到達したことを検出する閉位置検出手段と、前記施錠杆がスポークに当接する位置に達したことを検出する中間位置検出手段とを備え、前記中間位置検出手段で施錠杆を検出し、且つ閉位置検出手段で施錠杆の閉位置を検出していないときに当該施錠杆がスポークに当接しているものと判断するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
さらにまた、請求項4に係る自転車の施錠装置は、請求項1乃至3の何れかに係る発明において、前記電気的駆動手段は、他の施錠機構の施錠動作を電気的に検出して、施錠杆を開閉動作させるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
なおさらに、請求項5に係る自転車の施錠装置は、請求項1乃至の何れかの発明において、前記駆動制御手段は、駆動用直流電源を有し、該駆動用直流電源の電圧を監視し、当該電源電圧が所定電圧以下となったときに前記電気的駆動手段の施錠制御を禁止するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を盗難防止効果を高めた施錠装置に適用した場合の第1の実施形態を示す全体構成図であって、図中、1は自転車であって、車体フレーム2と、この車体フレーム2のヘッドパイプ2aに回動自在に支持された前輪3を回転自在に支持するフロントホーク4及びハンドル5と、車体フレーム2の立てパイプ2bに連結されたバックホーク2c及びチェンステー2dによって回転自在に支持された後輪6とで構成されている。
【0012】
そして、ヘッドパイプ2aにはハンドル4を施錠及び解錠する前輪側施錠機構としてのハンドルロック装置10が装着されていると共に、バックホーク5には、本発明の施錠装置としての後輪ロック装置20が装着されている。
ハンドルロック装置10は、図2に拡大図示するように、ヘッドパイプ2aの上端に固定され、ヘッドパイプ2aに支持されたフロントフォーク3の外周面に形成されたロックギヤ11と対向する位置にロック解放バネ(図示せず)によって常時ロックギヤ11から離間する方向に付勢されたストッパー12がロックギヤ11に対して進退自在に配設され、このストッパー12がシリンダー錠13にロックキー14を差し込んで施錠位置に回動させることにより、ロックギヤ11に係合してフロントホーク3及びハンドル4の回動を阻止するロック位置となり、このロック位置からロックキー14を解錠位置に回動させることにより、ストッパー12がロック解放バネによってロック解除位置に復帰する。
【0013】
そして、ストッパー12には、その施錠状態即ちロック状態及びロック解除状態を検出する施錠状態検出手段としてのリミットスイッチで構成されるハンドルロック操作検出スイッチ15が関連して配設され、このハンドルロック操作検出スイッチ15がストッパー12がロック解除位置にあるときにオン状態となり、ロック位置でオフ状態となるように設定されている。
【0014】
また、後輪ロック装置20は、図3〜図5に示すように、バックホーク2cに固着される偏平なケース体21を有し、このケース体21の一方の側面に直流電源としての一次電池22がケース体21に設けられた開閉扉23を開くことにより、着脱可能に配設され、この開閉扉23に前述したハンドルロック装置10のロックキー14で開閉され施錠装置(図示せず)が設けられている。
【0015】
そして、ケース体21には、図3で見て、後輪6及びその外側に固定された泥よけ7を挿通可能な切欠24が形成され、この切欠24の上部側に回動支持軸25が配設され、この回動支持軸25に左右一対の施錠杆26及び27の中間部が軸方向に重ねた状態で回動自在に装着されている。ここで、施錠杆26は、回動支持軸25に回動自在に支持された左下方に延長する杆部26aと、この杆部26aの自由端から下方に延長する垂直杆部26bと、この垂直杆部26bの自由端から右側に弯曲延長する弯曲杆部26cとで略逆J字状に形成され、同様に、施錠杆27は、回動支持軸25に回動自在に支持された右下方に延長する杆部27aと、この杆部27aの自由端から下方に延長する垂直杆部27bと、この垂直杆部27bの自由端からから左側に弯曲延長する弯曲杆部27cとで略J字状に形成され、これら施錠杆26及び27が後輪6及び泥よけ7を囲むように配設されている。
【0016】
また、施錠杆26及び27の回動支持軸25より上方に延長する延長杆部26d及び27dの自由端に夫々回動アーム28及び29が回動自在に取付けられ、これら回動アーム28及び29の先端が回動ピン30によって連結され、回動アーム28及び29と延長杆部26d及び27dとがパンタグラフ状に配設され、回動ピン30を上下方向に移動させることにより、施錠杆26及び27が開閉される。
【0017】
そして、回動ピン30が開閉機構31によって開閉動作される。この開閉機構31は、図3に示すように、回動支持軸25の中心を通る垂直線に沿って延長する螺軸32と、この螺軸32に螺合するナット33と、螺軸32の上端に結合されたウォームホイール34と、このウォームホイール34に噛合するウォーム35と、ウォーム35を回転駆動する電気的回転駆動源としての電動モータ36と、後述する制御装置50とを有する電気的駆動手段で構成され、ナット33の上面に回動ピン30が一体に固定されている。
【0018】
したがって、ナット33が螺軸32の下方側に螺合している状態で、施錠杆26及び27が、図4に示すように、弯曲杆部26c及び27cの先端がスポーク8の通過軌跡に対して左右に開いた解錠位置となり、この状態から電動モータ36を正転させてウォーム35を正転させることにより、螺軸32が正転してナット33が上方に移動することにより、弯曲杆部26c及び27cの先端の間隔が徐々に狭まって両者の先端が互いにスポーク8の回転軌跡を横切って図3に示すように重なった施錠位置となる。
【0019】
そして、施錠杆26及び27が解錠位置にある状態で、ナット33に接触してオン状態となる開位置検出手段としてのリミットスイッチで構成される開位置検出スイッチ40が配設され、施錠杆26及び27が施錠位置にある状態で、ナット33に接触してオン状態となる閉位置検出手段としてのリミットスイッチで構成される閉位置検出スイッチ41が配設されていると共に、施錠杆26及び27の弯曲杆部26c及び27cの先端が解錠位置からスポーク8に当接する中間位置に達したときにナット33に接触してオン状態となり、次に施錠状態から中間位置に達したときにオフ状態となる中間位置検出手段としてのセルフロック式のプッシュスイッチで構成される中間位置検出スイッチ42が配設されている。また、施錠杆26及び27の何れかがスポーク8に当接することにより、中間位置で停止した場合に、後輪6を僅かに回転させてスポーク8と施錠杆27及び27の何れかとの当接関係を離脱させてから正規の閉位置即ち施錠位置に移動させる指示を行う再動スイッチ43がケース体21の表面に配設されている。
【0020】
そして、モータ収納ケース27内に後輪ロック装置20を施錠及び解錠状態を制御する駆動制御手段としての制御装置50が内装されている。この制御装置50は、図6に示すように、一次電池22の直流電力が駆動電力として入力されると共に、A/D変換器51を介して入力されるマイクロコンピュータ52を有し、このマイクロコンピュータ52の入力側インタフェースに一端が一次電池22の正極側に接続された開位置検出スイッチ40、閉位置検出スイッチ41、中間位置検出スイッチ42及び再動スイッチ43のスイッチ信号が入力され、出力側インタフェースに電動モータ36、乗り手の視認可能な位置に配設された発光ダイオード44及び乗り手の聴取可能な位置に配設されたブザー45が接続されている。
【0021】
また、制御装置50と、ハンドルロック装置10のハンドルロック操作検出スイッチ15との間が3芯の接続ケーブル46で接続され、このうちの1芯46aが一次電池22とハンドルロック操作検出スイッチ15の一端との間を接続し、他の1芯46bがハンドルロック操作検出スイッチ15の他端とマイクロコンピュータ52の入力側インタフェースとの間を接続し、残りの1芯46cが断線検出用としてハンドルロック操作検出スイッチ15の一次電池22側とマイクロコンピュータ52の入力インタフェースとの間を接続している。
【0022】
そして、前記マイクロコンピュータ52では、図7に示す施錠制御処理を実行する。
この施錠制御処理は、先ず、ステップS1でハンドルロック操作検出スイッチ15のスイッチ信号SHがオン状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、ハンドルロック装置10がロックキー14の操作によって施錠状態に操作されたものと判断してステップS2に移行し、前回のスイッチ信号SHがオフ状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、ハンドルロック装置10の施錠状態が継続しているものと判断して前記ステップS1に戻り、オフ状態であるときには、今回解錠状態から施錠状態に操作されたものと判断してステップS3に移行する。
【0023】
このステップS3では、閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号がオフ状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、施錠杆26及び27が施錠位置にあって、スポーク8の移動を規制しているものと判断して、そのまま前記ステップS1に戻り、オフ状態であるときには施錠杆26及び27が開いて解錠状態にあるものと判断してステップS4に移行する。
【0024】
このステップS4では、A/D変換器51から入力される電池電圧VB を読込み、次いでステップS5に移行して、読込んだ電池電圧VB が電動モータ28を十分に駆動可能な設定電圧VBS以上であるか否かを判定し、VB ≧VBSであるときには、電池電圧VB が十分であると判断してステップS6に移行し、後述する制御状態フラグFSを“0”にリセットしてからステップS7に移行する。
【0025】
このステップS7では、電動モータ28に対して例えば時計方向に回転駆動させる正転駆動信号を出力してからステップS8に移行し、中間位置検出スイッチ42のスイッチ信号SMがオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには施錠杆26及び27が施錠中であると判断して前記ステップS7に戻り、オン状態であるときにはステップS9に移行する。
【0026】
このステップS9では、閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには、施錠杆26及び27が中間位置から閉位置に移動中であると判断してステップS10に移行する。
このステップS10では、中間位置検出スイッチ42がオン状態となってから所定時間即ち施錠杆26及び27が中間位置から閉位置まで移動するに十分な時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときには、前記ステップS7に戻り、所定時間が経過したときには、施錠杆26及び27の何れかがスポーク8に当接して中間位置に保持されているものと判断して、ステップS11に移行する。
【0027】
このステップS11では、電動モータ36に対する正転駆動信号の出力を停止して、電動モータ36の回転を停止させ、次いでステップS12に移行して、施錠杆26及び27が中間位置に停止していることを表す図7(c)に示すように所定時間周期でオン状態及びオフ状態を繰り返すブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力して、警報音及び警報光を発してからステップS13に移行する。
【0028】
このステップS13では、乗り手が施錠杆26及び27の双方がスポーク8と対向しないよう後輪6を僅かに回転させてから再動スイッチ43をオン状態としたか否かを判定し、これがオフ状態であるときには前記ステップS12に戻って警報音及び警報光の発生を継続し、再動スイッチ43がオン状態となると、前記ステップS7に移行する。
【0029】
また、前記ステップS9の判定結果が、閉位置検出スイッチ41がオン状態であるときには、施錠杆26及び27がスポーク8間に挿通されて、その移動を規制する閉位置即ち施錠位置に達しているものと判断してステップS14に移行し、モータ駆動信号の出力を停止し、次いでステップS15に移行して、図7(b)に示すように比較的短いオン状態の幅で2回連続するブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力してから前記ステップS1に戻る。
【0030】
また、前記ステップS5の判定結果がVB <VBSであるときにはステップS16に移行して、電池電圧不足であることを表す例えば図7(c)に示すように、比較的長い時間オン状態を継続した後オフ状態となるブザー駆動信号及び発光ダイオード(LED)駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力してから前記ステップS1に戻る。
【0031】
一方、前記ステップS1の判定結果が、ハンドルロック操作検出スイッチ15のスイッチ信号SHがオフ状態であるときにはステップS17に移行し、前回のスイッチ信号SHがオフ状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときにはハンドルロック装置10の解錠状態が継続しているものと判断して前記ステップS1に戻り、オン状態であるときにはハンドルロック装置10の施錠状態から解錠操作されたものと判断してステップS18に移行する。
【0032】
このステップS18では、開位置検出スイッチ40のスイッチ信号SOがオン状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、施錠杆26及び27が開位置即ち解錠位置にあるものと判断してそのまま前記ステップS1に戻り、オフ状態であるときには施錠杆26及び27が閉位置即ち施錠位置にあるものと判断してステップS19に移行する。
【0033】
このステップS19では、電池電圧VB を読込み、次いでステップS20に移行して、電池電圧VB が前述した設定電圧VBS以上であるか否かを判定し、VB ≧VBSであるときには電池電圧VB が十分であると判断してステップS21に移行して、解錠操作を行ったか否かを表す状態フラグFSを解錠操作を行ったことを表す“0”にリセットしてからステップS25に移行し、VB <VBSであるときにはステップS22に移行する。
【0034】
このステップS22では、前述したステップS16と同様に、ブザー45及び発光ダイオード44に対して電池電圧不足を表す図7(d)に示す駆動信号を出力してからステップS23に移行し、状態フラグFSが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには後述するステップS32にジャンプし、“0”にリセットされているときにはステップS24に移行して状態フラグFSを“1”にセットしてからステップS25に移行する。
【0035】
ステップS25では、電動モータ36に対して逆転用駆動信号を出力してからステップS26に移行し、開位置検出スイッチ40のスイッチ信号SOがオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには施錠杆26及び27が解錠中であると判断してステップS27に移行し、閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオン状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、ステップS28に移行して、電動モータ36が逆転を開始してから所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間を経過していないときにはステップS27に戻り、所定時間を経過したときにはステップS31に移行する。
【0036】
また、ステップS27の判定結果が閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオフ状態であるときには、施錠杆26及び27が移動を開始したものと判断してステップS29に移行し、中間位置検出スイッチ42のスイッチ信号SMがオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには施錠杆26及び27が中間位置を越えて移動しているものと判断して前記ステップS25に戻り、オン状態であるときには施錠杆26及び27か閉位置及び中間位置間で移動中であるか又は停止中であるものと判断してステップS30に移行する。
【0037】
このステップS30では、施錠杆26及び27が閉位置から中間位置を越えるまでに要する十分な所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときには前記ステップS25に戻り、所定時間が経過したときには、施錠杆26及び27の移動が停止しているものと判断してステップS31に移行し、電動モータ36の逆転駆動信号の出力を停止してからステップS32に移行して、図7(e)に示す解錠異常を表すオン状態を継続する異常用ブザー駆動信号及び発光ダイオード制御信号を出力し、次いでステップS33に移行して、再動スイッチ43がオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときに前記ステップS32に戻り、オン状態であるときには前記ステップS25に移行して、電動モータ36の逆転駆動を再開する。
【0038】
一方、前記ステップS26の判定結果が開位置検出スイッチ40のスイッチ信号SOがオン状態であるときには、施錠杆26及び27が開位置即ち解錠位置に達したものと判断してステップS34に移行し、モータ逆転駆動信号の出力を停止させてからステップS35に移行し、図7(a)に示すようにオン状態の幅が比較的短い解錠用ブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力してから前記ステップS1に戻る。
【0039】
この他、マイクロコンピュータ52では、断線検出用芯線46cの電圧を監視し、この電圧が“0”又はその近傍となったときに、盗難発生時であると判断して、図6の施錠制御処理を終了させて、その直前の施錠状態を保持すると共に、図7(f)に示す連続したブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力して、盗難警報を発する。
【0040】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、自転車1を駐車させており、ハンドルロック装置10のロックキー14が施錠位置にあり、ストッパー13がロックギヤ12に係合して、フロントホーク4の回動が禁止された状態にあり、且つ後輪ロック装置20の施錠杆26及び27の弯曲杆部26c及び27cの先端が図3に示すように後輪6の隣接するスポーク8間に挿入されることにより、スポーク8の通過が阻止された施錠状態にあるものとする。
【0041】
この状態では、図6の処理が実行されており、ハンドルロック装置10が施錠状態であるので、ハンドルロック操作検出スイッチ15のスイッチ信号SHがオン状態であり、前回の処理時にもスイッチ信号SHがオン状態であるので、ステップS1及びS2を繰り返しており、施錠動作及び解錠動作は行われず、後輪ロック装置20の施錠状態が継続される。
【0042】
この状態から、乗り手が自転車1を走行させるために、ハンドルロック装置10のシリンダ錠13にロックキー14を挿入してから解錠位置に回動させると、ストッパー12がロックギヤ11から離脱することにより、ハンドル5の操作が可能な状態となり、これと同時にハンドルロック操作検出スイッチ15がオフ状態となることにより、図7の施錠制御処理において、ステップS1からステップS17に移行し、前回オン状態であるので、ステップS18に移行し、後輪ロック装置20が施錠状態であるので、開位置検出スイッチ40のスイッチ信号SOがオフ状態であるので、ステップS19に移行し電池電圧VB を読込んでからステップS20に移行する。
【0043】
このとき、一次電池22の電池電圧VB が十分に高く設定電圧VBS以上であるときには、ステップS21に移行して、状態フラグFSを“0”にリセットしてからステップS25に移行し、電動モータ36を逆転駆動する。このとき、施錠杆26及び27にスポーク8が接触しておらず、施錠杆26及び27が開方向に自由に移動できる場合には、施錠杆26及び27の開方向への移動につれて、先ず閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオフ状態となり、次いで、中間位置検出スイッチ42のスイッチ信号SMがオフ状態となり、その後開位置検出スイッチSOがオン状態となったときに、ステップS26からステップS34に移行して、モータ逆転駆動信号の出力が停止され、次いでステップS35に移行して、解錠用ブザー駆動信号及び発光ダイオード制御信号がブザー45及び発光ダイオード44に出力されて、解錠状態が報知される。
【0044】
ところが、上記解除動作の過程で、施錠杆26及び27の何れか一方がスポーク8で強圧されて、その解錠方向への移動が規制されている場合には、施錠杆26及び27が閉位置及び中間位置間に留まり、所定時間が経過すると、モータ逆転駆動信号の出力が停止されて、電動モータ36が過負荷状態を継続することを防止すると共に、解錠異常であることを表すブザー駆動信号及び発光ダイオード制御信号がブザー45及び発光ダイオード44に出力されて、解錠異常が乗り手に報知され、乗り手が後輪6を僅かに移動させてスポーク8による施錠杆26及び27の強圧状態を解除してから再動スイッチ43を押圧することにより、ステップS33からステップS25に移行して、モータ逆転駆動信号が電動モータ36に出力されて、施錠杆26及び27の解錠動作が行われる。
【0045】
このように、ハンドルロック装置10の解錠動作に応じて後輪ロック装置20も自動的に解錠状態となるため、前輪側及び後輪側に2つのロック装置があっても乗り手が夫々を解錠する手間を省略することができ、煩わしさを感じることを確実に防止しながら確実な盗難防止効果を発揮することができる。
この解錠状態で自転車を走行させた後、自転車を停止させて、駐輪する場合には、上記とは逆にハンドルロック装置10に差し込まれているロックキー14を施錠位置に回動させてから抜き取ると、ストッパー12がロックギヤ11に係合して、ハンドル5の回動がロックされる。これと同時に、ハンドルロック操作検出スイッチ15のスイッチ信号SHがオン状態となるので、図7の施錠制御処理において、ステップS1からステップS2に移行し、前回スイッチ信号SHがオフ状態であるので、ステップS3に移行し、閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオフ状態であるので、ステップS4に移行し、前述した解錠時と同様に、一次電池22の電池電圧VB が設定電圧VBS以上であるときには、ステップS7〜ステップS9によって電動モータ28が正転駆動され、これによってナット33が上方に移動することにより、施錠杆26及び27が夫々反時計方向及び時計方向に回動されて、これら施錠杆26及び27の先端が後輪6の隣接するスポーク8間に対向しているときには、図3に示す施錠状態に復帰し、ブザー45から施錠状態となったことを表す2回断続するブザー音が発せられると共に、発光ダイオード44で同様の点滅が行われる。
【0046】
このとき、施錠杆26及び27の何れかの先端がスポーク8に当接した場合には、その位置で施錠杆26及び27の回動が停止し、この状態が所定時間以上経過したときには、ステップS10からステップS11に移行して、電動モータ36の正転駆動信号の出力が停止されて、電動モータ36の過負荷状態を解消すると共に、施錠杆26及び27がスポーク8に当接した中間位置で停止していることを表す図7(c)の所定周期でオン状態及びオフ状態を繰り返す警報音及び警報光をブザー45及び発光ダイオード44から発し、乗り手に報知する。
【0047】
このため、乗り手が後輪6を僅かに回転させて、施錠杆26及び27とスポーク8との当接関係を解消させた状態で、再動スイッチ43をオン状態とすることにより、施錠杆26及び27の閉位置即ち施錠位置への移動が再開され、閉位置即ち施錠位置に達すると閉位置検出スイッチ41のスイッチ信号SCがオン状態となって、電動モータ36に対する正転駆動信号の出力が停止されると共に、施錠状態を表す図7(b)に示す警報音及び警報光がブザー45及び発光ダイオード44から出力されて、乗り手に報知する。
【0048】
このように、上記構成を有する後輪ロック装置20は、施錠時に後輪6のスポーク8に施錠杆26及び27の何れかが当接して施錠杆26及び27が中間位置で停止した場合に、電動モータ36が減速歯車としてのウォーム歯車を介して螺軸32を回転駆動するので、スポーク8に当接している施錠杆26及び27の何れかによってスポーク8が撓まされることになる。このため、この状態で後輪6を回転させて、スポーク8と施錠杆26及び27との当接関係を解消した場合に、スポーク8が正規の位置に復帰することにより、スポーク8と施錠杆26及び27の何れかとが干渉する状態となり、盗難防止効果を発揮することができる。この状態では、施錠杆26及び27を解錠方向に回動させようとしても、この解錠力がナット33によって螺軸32を回転させる力として作用するが、螺軸32はウォームホイール34とウォーム35とを介して電動モータ36に連結されているので、ウォームホイール34とウォーム35との噛合状態によって何れの方向の回転も阻止され、別途回転阻止手段を設けることなく、盗難防止効果を高めることができる。
【0049】
さらに、ハンドルロック装置10及び後輪ロック装置20の解錠状態で、施錠する際に、一次電池22の電池電圧VB が設定電圧VBS未満に低下している場合には、図6の施錠制御処理において、ステップS5からステップS16に移行して、ブザー45及び発光ダイオード44に対して図7(d)に示す駆動信号が出力されることにより、比較的長い警報音及び警報光が発せられ、電池電圧の低下を乗り手に報知して、一次電池22の交換を促すことを繰り返し、ステップS6〜ステップS13のモータ駆動処理を行わないので、解錠状態を維持する。
【0050】
この状態で運転者がハンドルロック装置10のロックキー14を使用してケース体21の開閉扉23を開き、一次電池22を交換してからロックキー14で開閉扉23施錠すると、電池電圧VB が設定電圧VBS以上となるので、前述したように施錠動作を行うことができる。
また、ハンドルロック装置10及び後輪ロック装置20の施錠状態で、ハンドルロック装置10を解錠動作したときに、電池電圧VB が設定電圧VSB以下であるときには、図6の施錠制御処理において、ステップS16からステップS18に移行して、図7(c)に示すブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー45及び発光ダイオード44に出力することにより、警報音及び警報光を発生し、次いで状態フラグFSを“1”にセットしてからステップS25〜S33に移行して電動モータ36を1回だけ逆転駆動して解錠動作を行わせ、その後は、ステップS23からステップS1に戻ることにより、電動モータ36の逆転駆動を禁止する。
【0051】
一方、ハンドルロック装置10及び後輪ロック装置20が施錠状態で、他人が自転車の盗む目的で、制御装置50及びハンドルロック検出スイッチ15間を接続する接続ケーブル46を切断した場合には、断線検出用芯線46cの電圧レベルが“0”となることにより、マイクロコンピュータ52でこの断線検出用深浅46aの電圧レベルを監視することにより、断線を検出することができ、この断線検出時に、図6の制御処理を停止させることにより、その直前の施錠状態を保持し、図7(f)に示すように、連続するブザー駆動信号及び発光ダイオード駆動信号をブザー44及び発光ダイオード43に出力することにより、盗難状態にあることを周囲に報知することができる。
【0052】
このように、上記実施形態によると、ハンドルロック装置10の施錠操作又は解錠操作に応じて後輪ロック装置20の施錠又は解錠が自動的に行われるので、施錠及び解錠操作を簡単に行うことができると共に、施錠確認等の煩わしさを解消することができる。しかも、施錠状態、解錠状態、中間停止状態、電池電圧低下状態、解錠異常状態、盗難状態を異なる警報音及び警報光で表示するようにしたので、乗り手が何に対する警報であるかを容易に識別することができる。
【0053】
なお、上記実施形態においては、一対の施錠杆26及び27を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、施錠杆26及び27の何れか一方を省略することができる。
また、上記実施形態においては、開閉機構30を螺軸32とナット33とを含んで構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ボールねじとボールナットとの組み合わせを適用することができると共に、螺軸32及びナット33を省略してウォームホイール34で施錠杆26及び27の回動支持軸25の周りに形成した歯車を回転駆動することにより、施錠杆26及び27を開閉するようにしてもよい。
【0054】
さらに、上記実施形態においては施錠杆26及び27を回動させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、スポーク8の回転軌跡と交差する方向に摺動可能に配設し、この施錠杆をナット33に連結して駆動制御するようにしてもよい。
なおさらに、上記実施形態においては、施錠装置20で後輪を施錠する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前輪3側のフロントホーク4に配設して前輪を施錠するようにしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態においては、本発明を複数の施錠機構を有する盗難防止効果の高い施錠装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の施錠装置と共に併用したり、制御装置50に操作キーを設けて、この操作キーの施錠操作及び解錠操作を近接スイッチや非接触スイッチ等で検出することにより、後輪ロック装置単独で使用するようにしてもよい。
【0056】
さらに、上記実施形態においては、中間位置及び開閉位置をリミットスイッチやプッシュスイッチで構成される検出スイッチで検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、発光素子と受光素子とを組み合わせた光電センサや磁気センサ等の近接センサを適用するようにしてもよく、また設置位置としてはナット33の位置を検出する場合に代えて施錠杆26及び27の位置を直接検出するようにしてもよい。
【0057】
さらにまた、上記実施形態においては、再動スイッチ43を設けて施錠杆26及び27が中間位置に停止した場合に車輪を回転させてから再動スイッチ43をオン状態とすることにより、施錠杆26及び27を閉位置に移動させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ36の出力電流を検出して、過負荷状態であるか否かを検出し、過負荷状態であるときに電動モータの駆動を停止するようにしてもよく、さらには過負荷状態を脱したときに自動的に電動モータを再動させるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る施錠方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構とを備えた構成としたので、施錠状態としたときに、施錠杆がスポークに当接した場合でも施錠杆を解錠方向に移動させることを確実に防止することができるという効果が得られる。
また、前記電気的駆動手段は、螺軸と当該螺軸に螺合するナットと、前記螺軸をウォーム歯車を介して駆動する電気的回転駆動源と、該電気的回転駆動源を駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記ナットが施錠杆に連結された構成を有するので、施錠杆に対して解錠方向又は施錠方向に力を加えてナットを介して螺軸を回動させようとしたときに、ウォーム歯車によって螺軸の回動が阻止され、不用意に施錠杆が解錠方向に移動されることを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0059】
また、請求項2に係る発明によれば、車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構と、前記施錠杆が前記スポークに当接したことを検出する当接検出手段と、該当接検出手段で施錠杆のスポークへの当接を検出したときに警報を発する警報手段とを備えた構成としたので、施錠杆がスポークに当接して施錠位置への移動が阻止されたときに警報手段で警報を発するので、車輪を回転させることにより、施錠杆とスポークとの当接を解消して施錠杆を正規の施錠位置に確実に移動させることができ、不確定な施錠状態となることを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0060】
さらに、請求項3に係る発明によれば、前記当接検出手段は、施錠杆がスポークの通過軌跡を横切って閉位置に到達したことを検出する閉位置検出手段と、前記施錠杆がスポークに当接する位置に達したことを検出する中間位置検出手段とを備え、前記中間位置検出手段で施錠杆を検出し、且つ閉位置検出手段で施錠杆の閉位置を検出していないときに当該施錠杆がスポークに当接しているものと判断するように構成されているので、施錠杆がスポークに当接していることを確実に検出することができるという効果が得られる。
【0061】
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、前記電気的駆動手段は、他の施錠機構の施錠動作を電気的に検出して、施錠杆を開閉動作させるように構成されているので、他の施錠機構の施錠・解錠動作と連動して自動的に施錠・解錠を行うことができ、施錠状態の確認する煩雑さを解消することができるという効果が得られる。
【0062】
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、前記駆動制御手段は、駆動用直流電源を有し、該駆動用直流電源の電圧を監視し、当該電源電圧が所定電圧以下となったときに前記電気的駆動手段の施錠制御を禁止するように構成されているので、施錠状態のまま走行不能となることを確実に防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を前後同時施錠装置に適用した場合の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】ハンドルロック装置を示す平面図である。
【図3】後輪ロック装置の施錠状態を示すケース体の上面を取り外して示す構成図である。
【図4】後輪ロック装置の解錠状態を示す図3と同様の構成図である。
【図5】制御装置の一例を示すを示すブロック図である。
【図6】制御装置のマイクロコンピュータにおける施錠制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】警報音及び警報光のパターンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 自転車
2 車体フレーム
2c バックホーク
3 前輪
4 フロントホーク
5 ハンドル
6 後輪
8 スポーク
10 ハンドルロック装置
15 ハンドルロック操作検出スイッチ
20 後輪ロック装置
22 一次電池
26,27 施錠杆
36 電動モータ
40 開位置検出スイッチ
41 閉位置検出スイッチ
42 中間位置検出スイッチ
43 再動スイッチ
44 発光ダイオード
45 ブザー
52 マイクロコンピュータ

Claims (5)

  1. 自転車の車輪を施錠する自転車の施錠装置において、前記車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る施錠方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構とを備え、前記電気的駆動手段は、螺軸と当該螺軸に螺合するナットと、前記螺軸をウォーム歯車を介して駆動する電気的回転駆動源と、該電気的回転駆動源を駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記ナットが施錠杆に連結されていることを特徴とする自転車の施錠装置。
  2. 自転車の車輪を施錠する自転車の施錠装置において、前記車輪のスポークの通過軌跡と交差する方向に進退自在に配設された施錠杆と、該施錠杆を前記スポークの通過軌跡を横切る方向に後退不能に前進させると共に、後退させる電気的駆動手段を有する開閉機構と、前記施錠杆が前記スポークに当接したことを検出する当接検出手段と、該当接検出手段で施錠杆のスポークへの当接を検出したときに警報を発する警報手段とを備え、前記電気的駆動手段は、螺軸と当該螺軸に螺合するナットと、前記螺軸をウォーム歯車を介して駆動する電気的回転駆動源と、該電気的回転駆動源を駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記ナットが施錠杆に連結されていることを特徴とする自転車の施錠装置。
  3. 前記当接検出手段は、施錠杆がスポークの通過軌跡を横切って閉位置に到達したことを検出する閉位置検出手段と、前記施錠杆がスポークに当接する位置に達したことを検出する中間位置検出手段とを備え、前記中間位置検出手段で施錠杆を検出し、且つ閉位置検出手段で施錠杆の閉位置を検出していないときに当該施錠杆がスポークに当接しているものと判断するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の自転車の施錠装置。
  4. 前記電気的駆動手段は、他の施錠機構の施錠動作を電気的に検出して、施錠杆を開閉動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の自転車の施錠装置。
  5. 前記駆動制御手段は、駆動用直流電源を有し、該駆動用直流電源の電圧を監視し、当該電源電圧が所定電圧以下となったときに前記電気的駆動手段の施錠制御を禁止するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の自転車の施錠装置。
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