JP4275265B2 - 呼制御サーバおよび音声データ通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチメディア通信システムに関し、更に詳しくは、インターネットにおいてリアルタイム情報を中継するための呼制御サーバおよびデータ通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)をベースとするインターネットが急速に普及している。特に、音声端末をインターネットを介して接続し、音声データをリアルタイムに送受信することによって、従来の電話網と同様の通話を提供するインターネット電話サービスが開始され、音声系データをインターネット上に統合しようという動きが活発になってきている。インターネット電話では、例えば、一般の電話機からインターネット内の第1アクセスポイントにアクセスし、このアクセスポイントから通話相手の電話機に近い第2アクセスポイント迄の区間にインターネットを利用し、第2アクセスポイントから相手電話機迄の区間は公衆電話網を利用するタイプの通信形態が注目されている。
【0003】
インターネット電話を実現する場合、例えば、音声入出力処理用のハードウェアと制御用ソフトウェアを搭載したインターネット電話機能をもつパーソナル・コンピュータ(以下、PCと言う)間で通話するタイプと、既存の電話機とインターネット電話機能を備えたクライアントPCとの間でゲートウェイ装置を介して通話するタイプと、一般の電話機間の通話をゲートウェイ装置で中継するタイプの3つに分けられる。一般の電話機との間の通話をインターネットで中継する場合、呼制御手順の変換処理と、音声データ形式の変換処理とが必要となる。
【0004】
標準化団体ITU−Tでは、マルチメディア通信端末の構成として、上記2つの変換処理モジュールをそれぞれプロトコルとしてまとめたH.323勧告を規定している。H.323に準拠したインターネット電話システムでは、従来、上記呼制御手順の変換処理と音声データの変換処理とを一つのクライアントPC、あるいはゲートウェイ装置に同居させるのが一般的であった。
しかしながら、H.323で規定されている呼制御手順の変換プロトコルは複雑であり、クライアントPCやIP電話機(外観は通常の電話機と類似しているが、音声データの変換処理、音声データのIPパケット化、IP網へのパケット転送処理機能を備えた端末)に上記機能を装備させるには処理負荷が大き過ぎるという意見が出されたため、1998年末から、インターネットの標準化策定団体であるIETFにおいて、呼制御手順の変換処理と音声データの変換処理とを別々の装置で行うシンプル化されたプロトコルが検討され始めている(megaco-BOFにおいて議論"draft-huitema-MGCP-v0r1-01.txt(expire:99/5)")。
【0005】
また、マルチメディアデータ転送の増加に伴い、インターネットの網側の機能として、予め各通信に必要な帯域を確保したり、優先制御を行うためのQoS(Quality of Service)保証プロトコルの標準化作業が、例えば、RSVP(Resource Reservation Protocol)や、diffserv(differenciated services)等で進められており、これらを利用することにより、リアルタイム系のメディア通信の品質保証が可能となってきている。
上記標準化作業に関しては、IETFのRFC2205 “Resource Reservation Protocol(RSVP)Version 1 Functional Specification”や、diffserv−WGにおける議論“draft-ietf-diffserv-arch-02.txt(expire:99/4)”、rap−WGにおける議論“draft-ietf-rap-cops-rsvp-02.txt(expire:99/6)”等に記載されている。また、インターネットにおける音声通信に関しては、例えば、雑誌、日経コミュニケーション、1999年2月1日号に、“VoIPゲートウェイ 音声をネットで中継”と題する報告がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、呼制御変換処理とデータ変換処理とを別装置で行うインターネット電話システムでは、QoS保証機能を持ったインターネット上で音声通話の中継を行う場合、網へのQoS要求は呼制御変換装置(以下、呼制御サーバと言う)で行われ、実際のデータ転送処理はルータ等のデータ変換装置(以下、メディア通信装置と言う)で行われるため、QoS要求に従ってリソースが確保された経路と、実際にデータが転送される経路とが必ずしも一致せず、特に、呼制御サーバ装置とメディア通信装置とが互いに別の網セグメントに位置している場合、QoSの保証が完全ではない。
【0007】
本発明の目的は、呼制御変換処理とデータ変換処理とを別装置で行った場合にQoSを保証できるパケット網を提供することにある。
本発明の他の目的は、パケット網においてクライアント端末装置から要求されたQoSを保証した音声データ通信方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、パケット網においてクライアント端末装置から要求されたQoSを保証した音声データ通信を可能とする呼制御サーバを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、クライアント端末から通話要求を受信した呼制御サーバが、着側端末を管轄する着側呼制御サーバとの間で呼設定手順を実行すると共に、発側端末を収容している発側ルータと着側端末を収容している着側ルータとの間に、上記通話要求で指定されたQoSのリソース確保を指令することを特徴とする。
更に詳述すると、本発明の呼制御サーバは、音声データ通信端末から送信されたQoS情報を含む通話要求コマンドの受信に応答して、通話相手となる着側端末を管轄する着側呼制御サーバに対して呼接続コマンドを送信するための第1手段と、上記着側呼制御サーバからの呼接続ACKコマンドの受信に応答して、上記発側の音声データ通信端末を収容している発側ルータに対して、上記通話要求コマンドで指定されたQoS情報を含むQoS設定コマンドを送信するための第2手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の1実施例によれば、上記呼制御サーバは、各通信端末と、該通信端末を管轄する呼制御サーバのアドレスと、デフォルトルータアドレスとの関係を記憶するロケーション管理テーブルと、コネクション毎に、少なくとも発側、着側の端末アドレスと、QoS情報とを記憶するコネクション管理テーブルとを有し、前記第1手段が、前記通話要求コマンドの受信に応答して、上記コネクション管理テーブルに新たなエントリを追加し、上記ロケーション管理テーブルを参照して、前記通話要求コマンドで指定された着側端末と対応する着側呼制御サーバのアドレスを求め、前記第2手段が、前記呼接続ACKコマンドの受信に応答して、上記コネクション管理テーブルを参照し、前記QoS情報を含むQoS設定コマンドを生成することを特徴とする。
【0010】
本発明の音声データの通信方法は、複数のルータと複数の呼制御サーバとを有するIPパケット網において、(a)音声データの送信に先だって、上記IPパケット網に接続された発側の通信端末から該端末を管轄する発側の呼制御サーバに、着側端末とQoS情報を特定した通話要求コマンドを送信するステップと、(b)上記通話要求コマンドの受信に応答して、上記発側の呼制御サーバから上記着側端末を管轄する着側の呼制御サーバに、着側端末とQoS情報を特定した呼接続コマンドを送信するステップと、(c)上記着側呼制御サーバから上記発側呼制御サーバに、呼接続ACKコマンドを送信ステップと、(d)上記呼接続ACKコマンドの受信に応答して、上記発側呼制御サーバから上記発側端末を収容している発側ルータに、上記通話要求コマンドで指定されたQoS情報を含むQoS設定コマンドを送信するステップと、(e)上記発側ルータから上記着側端末を収容している着側ルータに至る経路上の各ルータで指定QoSの設定可否を示すリターン情報を付加しながら、上記QoS設定コマンドを上記着側呼制御サーバに転送するステップと、(f)上記着側呼制御サーバが、上記QoS設定コマンドのリターン情報から上記発側ルータと着側ルータ間に所望のQoSが確保されたことを確認して、上記着側端末に通話要求コマンドを送信するステップとを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の1実施例によれば、上記QoS設定コマンドのリターン情報から、発側ルータと着側ルータ間に所望のQoSを確保できなかったことが判明した時、上記着側呼制御サーバから発側サーバに、呼接続を拒絶するコマンドが送信される。また、この時、上記着側呼制御サーバから着側ルータを経由して発側ルータに、上記QoS設定を解除するためのコマンドが送信される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の音声データ通信方法が適用される通信ネットワークの構成の1例を示す。
図1において、1はパケット網、2は公衆電話網であり、パケット網1は、複数のルータ5n(n=1、2、…)からなり、これらのサーバには、呼制御サーバ装置3(3−1、3−2)、IP電話クライアント端末6(6−1、6−2)、IP電話機7(7−1、7−2)、および、パケット網に接続された端末アドレス情報を管理するためのDNS(Domain Name System)サーバ9が接続されている。また、一般の電話機8を収容した公衆電話網2は、ゲートウエイ(Gate Way:GW)装置4を介して上記パケット網1に接続されている。
【0013】
図2は、クライアント端末6の構成を示す。
クライアント端末6は、CPU10と、上記CPU10で実行する通信プログラム等が格納されたメモリ11と、各種のテーブルデータを記憶するための蓄積装置12と、パケット網1に接続するための通信網インタフェース13と、音声入力用の第1入力装置(マイク)14Aと、データ入力用の第2の入力装置(キーボード、マウス、ペン等)14Bと、音声出力用の第1の出力装置(スピーカ)15Aと、データ出力用の第2の出力装置(ディスプレイ等)15Bと、送信データ処理回路100Tと、受信パケット処理回路100Rと、これらの要素を相互接続する内部バスとからなる。
【0014】
送信データ処理回路100Tは、第1入力装置14Aから入力されたアナログ音声信号をディジタル信号に変換するためのA/D変換器15と、ディジタル化された音声信号を圧縮、符号化するための符号化回路(Coder)16と、上記Coder16から出力された符号化音声データにシーケンス番号等の制御情報を付加して、図23で後述する所定フォーマットのデータブロックを生成するためのデータパケット化回路17と、上記音声データパケットおよび後述する呼制御用のコマンドパケットにTCP/UDPヘッダとIPヘッダを付加し、IPパケットとして通信網インタフェース13に出力するネットワークパケット化回路18とからなる。
【0015】
受信パケット処理回路100Rは、通信網インタフェース13から受信されたIPパケットからヘッダ情報を除去し、データフィールドの内容を出力するネットワークパケット分解回路22と、上記データフィールドの内容を識別し、コマンドパケットと音声データパケットとに振り分けるデータ/コマンド振分け回路23と、音声データパケットをバッファリングするためのデータキュー24と、上記データキュー24から音声データパケットを読み出し、各音声データパケットの制御情報をチェックしながら符号化音声データを出力する符号化音声データ抽出回路25と、上記符号化音声データを復号化する復号化回路(Decoder)26と、復号化されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するためのD/A変換回路27とからなる。
【0016】
第2入力装置14Bからの入力データは、メモリ11に格納されたプログラムの一部を構成するイベント解析ルーチン19によって解析され、上記入力データが呼設定に関するイベントの場合、コマンドパケット化ルーチン20によって所定フォーマットのコマンドパケットが生成され、ネットワークパケット化回路18に供給される。上記コマンドパケットの生成に必要な各種制御情報や呼制御の状態遷移は、発信呼制御処理ルーチン21によって管理されている。一方、データ/コマンド振り分け回路23で識別されたコマンドパケットは、メモリ11に格納されたプログラムの一部を構成するコマンド解析処理29によって受信コマンドの種別が解析される。受信コマンドがユーザに通知すべきコマンドの場合、受信コマンドに対応した出力メッセージまたは出力信号が出力データ生成ルーチン30によって生成され、第2出力装置15Bに出力される。音声パケットの受信状態や呼制御状態遷移は、受信呼制御処理ルーチン31によって管理される。
【0017】
ここでは、音声データのパケット化とネットワークパケット化、受信パケットの分解、データ/コマンド振り分け、符号化音声データの抽出をハードウエア回路によって行っているが、これらの処理は、メモリ11に格納されたプログラムルーチンによって、ソフトウェア的に実現してもよい。
【0018】
蓄積装置12には、図3に示すアドレス管理テーブル110と、図4に示す固定値テーブル120が形成されている。
アドレス管理テーブル110は、通信端末名111とIPアドレス112との関係を示す複数のエントリを有し、DNSサーバ9が保持するアドレス管理テーブルに対するキャッシュメモリとなっている。
【0019】
固定値テーブル120は、各IP電話クライアント端末6に固有の制御情報を記憶するためのものであり、例えば、そのIP電話クライアント端末に与えられた通信端末名121およびIPアドレス122と、該IP電話クライアント端末からの発呼を受け付ける呼制御サーバ(発側呼制御サーバ)のアドレス123と、該IP電話クライアント端末を収容しているルータ、すなわち、デフォルト(第1ホップ目)のルータ(発側デフォルトルータ)のアドレス124と、QoS(Quality of Service)情報として、帯域125、最大許容遅延時間126および許容パケットロス率127と、符号化方式特定情報128を記憶している。
【0020】
本発明の音声データ通信方法をIP電話機7に適用する場合は、各IP電話機7に上記図2に示したIP電話クライアント端末6と同様のパケット処理機能を装備すればよい。GW装置4は、公衆網2から受信した音声信号と呼制御信号をそれぞれIPパケットに変換してルータ5―3に転送し、逆に、ルータ5―3からの受信IPパケットを音声信号または呼制御信号に変換して公衆網2に転送する。従って、公衆網との入出力インタフェースを入力装置14A、14B、出力装置15A、15Bに対応付ければ明らかなように、GW装置4に上記図2と同様の機能をもたせることによって、一般電話機8に対しても本発明の音声データ通信方法を適用できる。
【0021】
呼制御サーバ3は、パケット網1に接続されたGW装置4をIP電話クライアント端末6やIP電話機7と同等に扱う。以下の説明で、呼制御装置3が端末として扱うこれらの装置を総括して、メディア(音声データ)通信端末と言う。
呼制御サーバ装置3は、本発明の音声データ通信方法を実現するために、例えば、図5に示すロケーション管理テーブル200と、図6に示すコネクション管理テーブル210を備えている。
【0022】
ロケーション管理テーブル200は、その呼制御サーバが過去に通話中継したメディア通信端末の名称201と、該メディア通信端末を管轄する呼制御サーバのアドレス202と、該メディア通信端末のデフォルト(第1ホップ目)のルータのアドレス203との関係を示す複数のエントリ200―1〜200―mからなっている。
コネクション管理テーブル210は、現在通話中の呼と対応した複数のエントリ210―1〜210―kからなり、各エントリは、呼に割り当てられた論理回線番号211と、発側(または送信元)通信端末のアドレス212と、発側通信端末が接続された発側(または送信元)デフォルトルータのアドレス213と、着側(宛先)通信端末のアドレス214と、着側通信端末が接続された着側(または宛先)デフォルトルータのアドレス215と、着側通信端末を管轄する着側(または宛先)呼制御サーバのアドレス216と、上記呼におけるQoS情報(帯域幅217、最大許容遅延時間218、許容パケットロス率219)と、上記呼で使用される音声符号化方式を特定するための定義情報220とを含む。
【0023】
図7は、図1の通信ネットワークに適用した本発明による音声データ通信方法の全体的な通信手順を示す。
ここでは、ルータ5―1に収容されたIP電話クライアント端末6―1を発側端末、ルータ5―7に収容されたIP電話機7―2を着側端末とし、サーバ3―1を発側呼制御サーバ、3―2を着側呼制御サーバとし、発側端末6−1からの通話要求によって呼が設定され、通話終了後、着側端末7―2から切断要求によって呼が切断される迄の各装置の動作を説明する。
発側端末6−1の第2入力装置14Bから、着側端末7−2の通信端末名入力を含むユーザ操作によって通話要求イベントが発生した場合、発側端末6−1において通話要求処理44が実行され、これによって通話要求コマンド70を含む図26に示すIPパケットが生成され、発側呼制御サーバ3−1に送信される。
【0024】
上記IPパケットは、図26に示すように、IPヘッダ710とIPデータフィールド720とからなり、IPヘッダ710の送信元アドレス(SA)711には固定値テーブル120から求めた発側端末6―1のIPアドレス122が設定され、宛先アドレス(DA)712にはアドレス管理テーブル110から求めた着側端末のIPアドレスが設定される。また、IPデータフィールド720は、TCP/UDPのヘッダフィールド721とデータフィールド722とからなり、上記データフィールド722に、コマンド種類730、コマンドID731、発側端末アドレス732、発側端末名733、着側端末アドレス734、着側端末名735、符号化方式特定情報736、帯域737、最大許容遅延時間738、許容パケットロス率739からなる通話要求コマンド70が設定される。
【0025】
上記通話要求処理44では、図8に示すように、ユーザ入力イベントから宛先端末7−2の通信端末名を取得し(ステップ440)、該通信端末名を持つエントリがアドレス管理テーブル110に既に登録済みか否かをチェックする(441)。もし、目的エントリがアドレス管理テーブルに未登録の場合は、DNSサーバに上記宛先端末のIPアドレスを問合わせ(442)、上記宛先端末の名称111とIPアドレス112との関係を示す新たなエントリをアドレス管理テーブル110に登録(443)した後、通話要求コマンド70を生成し(444)、上記通話要求コマンド70を含むIPパケットを発側呼制御サーバに送信する(445)。この時、通話要求コマンド70に含まれる発側端末アドレス732、発側端末名733、符号化方式特定情報736およびQoS情報737〜739は固定値テーブル120から得られ、着側端末アドレス734と着側端末名735は、上述したアドレス管理テーブル110の目的エントリの内容と対応している。また、IPパケットヘッダの送信元アドレス711と宛先アドレス712には、固定値テーブル120から得た発側端末6−1のIPアドレス122と発側呼制御サーバアドレス123とがそれぞれ設定される。
【0026】
上記通話要求コマンド70の受信に応答して、発側呼制御サーバ装置3−1は、呼接続処理45を行い、図27に示す呼接続コマンド71を含むIPパケットを生成して、着側呼制御サーバ装置3−2に送信する。上記呼接続コマンド71は、受信した通話要求コマンド70に含まれる項目730〜739に、更に、発側デフォルトルータアドレス740を追加した内容となっている。
上記呼接続処理45では、図9に示すように、受信した通話要求コマンド70から抽出した発側端末名733と着側端末名735に基づいて、ロケーション管理テーブル200を参照し、上記発側端末名733と対応するデフォルトルータアドレス(発側ルータアドレス)と、上記着側端末名735と対応する呼制御サーバアドレス(着側呼制御サーバアドレス)を求め(450)、これらのアドレスと、上記通話要求コマンド70から抽出された発側端末アドレス732、着側端末アドレス734、符号化方式定義情報736、QoS情報737−739を含む新たなエントリをコネクション管理テーブル210に追加する(451)。次に、上記通話要求コマンド70の内容と上記発側デフォルトルータアドレスとに基づいて、図27に示すフォーマットの呼接続コマンド71を含むIPパケットを生成し(452)、これを着側呼制御サーバ3−2に送信する(453)。
【0027】
着側呼制御サーバ装置3−2は、上記呼接続コマンド71の受信に応答して呼接続受信処理46を行う。呼接続受信処理46では、図10に示すように、受信した呼接続コマンド71から抽出した発側端末名735に基づいて、ロケーション管理テーブル200を参照し、上記着側端末名と対応する着側デフォルトルータアドレスを検索し(460)、上記着側デフォルトルータアドレスと、上記呼接続コマンド71から抽出したその他の項目とに基づいて新たなテーブルエントリを生成し、これをコネクション管理テーブル210に登録する(461)。
【0028】
この場合、着側呼制御サーバ3−2のコネクション管理テーブル210では、管轄下にある端末7−2を発側、通信相手となる端末6−1を着側として上記テーブルエントリが生成され、上記呼接続コマンド71のIPヘッダに送信元アドレスとして設定された発側呼制御サーバ3−1のアドレスが着側呼制御サーバアドレス216として記憶される。着側呼制御サーバ装置3−2は、次に、呼設定ACKコマンド72を生成し(462)、この呼設定ACKコマンド72を含むIPパケットを発側の呼制御サーバ3−1に送信する(463)。上記呼設定ACKコマンド72には、発側、着側の端末アドレスの他に、ステップ460で検索した着側デフォルトルータアドレスが含まれている。
【0029】
発側呼制御サーバ3−1は、上記呼接続ACKコマンド72を受信すると、QoS設定処理47を実行する。上記QoS設定処理47では、図11に示すように、受信した呼接続ACKコマンド72から着側デフォルトルータアドレスを抽出し、これを上記呼接続ACKコマンド72の発側、着側端末アドレスで特定されるコネクション管理テーブル210の該当エントリのフィールド215に追加する(ステップ479)。次に、上記テーブルエントリの内容に基づいて、図28に示すQoS設定コマンド73を生成し(ステップ471)、上記QoS設定コマンド73を含むIPパケットをカプセル化して、発側デフォルトルータ5−1に送信する(ステップ472)。尚、この実施例では、着側デフォルトルータアドレスを呼接続ACKコマンド72の受信時にコネクション管理テーブル210に設定しているが、この着側デフォルトルータアドレスの設定は、前述の呼接続処理45で行ってもよい。
【0030】
上記QoS設定コマンド73は、図28に示すように、コマンド種別730、コマンドID731、発側端末アドレス732、着側端末アドレス734、符号化方式情報736、QoS情報737〜739の他に、発側デフォルトルータアドレス740、着側呼制御サーバアドレス741、着側デフォルトルータアドレス742と、リターン値設定フィールド743を含み、IPヘッダの送信元アドレス(SA)と宛先アドレス(DA)には、発側呼制御サーバ3−1と着側呼制御サーバ3−2のアドレスがそれぞれ設定される。また、上記IPヘッダの前に付されるカプセル化ヘッダには、送信元アドレス(SA)として発側呼制御サーバ3−1のアドレス、宛先アドレス(DA)として発側デフォルトルータ5−1のアドレスがそれぞれ設定され、プロトコルタイプ(プロトコル番号)として、このIPパケットがQoS設定コマンドであることを示す特定の番号(以下、“xx”で示す)を含む。
【0031】
発側ルータ5−1は、上記QoS設定コマンド73を含むカプセル化IPパケットを受信すると、プロトコル番号が“xx”であることから、受信パケットをQoS設定コマンド73と解釈し、QoS設定コマンド73の発側デフォルトルータアドレス740と着側デフォルトルータアドレス742をチェックする。この場合、発側デフォルトルータアドレス740が自分のアドレスに一致しているため、発側ルータ5−1は、カプセル化IPパケットの送信元アドレス(SA)を自分のアドレス、宛先アドレス(DA)を着側デフォルトルータアドレス742にそれぞれ書き換えて、ネットワークに送出する。
着側ルータ5−7が、上記QoS設定コマンド73を含むカプセル化IPパケットを受信すると、プロトコル番号が“xx”であることから、受信パケットをQoS設定コマンド73と解釈し、発側ルータ5−1と同様に、QoS設定コマンド73の発側デフォルトルータアドレス740と着側デフォルトルータアドレス742をチェックする。この場合、着側デフォルトルータアドレス742が自分のアドレスに一致しているため、着側ルータ5−1は、カプセル化を解除し、発側呼制御サーバ3−1が発行した元のIPパケットに戻して、ネットワークに送出する。
【0032】
上記中継動作によって、 QoS設定コマンド73は着側呼制御サーバ3−2に転送される。上述したQoS設定コマンド73の中継過程において、各ルータは、受信したQoS設定コマンド73で指定されたQoS情報737〜739を満足するリソースが確保できるか否かを判定し、それぞれの判定結果に従って、フィールド743にQoS設定可否を示すリターン値を設定する。何れかの中継ルータがQoS設定不可を示した場合は、エラーリターンとなり、呼設定は不成功に終わる。但し、上記QoS設定が可能なルータを検索しながら経路を設定する場合はこの限りではない。
着側呼制御サーバ3−2は、ルータ5−7から上記QoS設定コマンドを含むIPパケットを受信すると、リターン値設定フィールド743をチェックし、もし、リターン値がQoS設定可を示す場合は、通話要求中継処理48を実行し、リターン値がQoS設定不可を示していた場合、すなわちエラーリターンとなっていた場合は、後述する呼接続拒絶処理51を実行する。
【0033】
上記通話要求中継処理48では、図12に示すように、QoS設定コマンド73から発側端末アドレス732と着側端末アドレス734を抽出し、コネクション管理テーブル210の上記発側端末アドレスと対応するテーブルエントリから、符号化方式の定義情報を取得する(ステップ480)。次に、上記符号化方式定義情報と着側端末アドレスを含む通話要求コマンド74を生成し(481)、該通話要求コマンド74を含むIPパケットを着側端末7−2に送信する(ステップ482)。
着側端末7−2は、呼制御サーバ3−2から上記通話要求コマンド74を受信すると、端末ユーザに通話の着信を通知し、ユーザからの応答イベントを処理するための通話要求受信処理49を実行する。もし、ユーザから通話拒絶イベント76を受けた場合は、呼制御サーバ3−2に通話拒絶コマンド77を応答するための通話拒絶処理50を実行し、通話許諾イベント82を受けた場合は、通話許諾コマンド83を応答するための通話許諾処理54を実行する。
【0034】
上記通話要求受信処理49では、図13に示すように、通話要求コマンド74から発側端末アドレスと、符号化方式の定義情報を抽出し(ステップ490)、これらの情報を図示しない通話管理テーブルに登録する(491)。次に、図2に示した符号化回路(Coder)16と復号化回路(Decoder)26に、上記定義情報に従った符号化方式のパラメータを設定し(492)、着信通知メッセージを第2出力装置15Bに出力する(493)。上記着信通知メッセージに対するユーザからの応答待ち時間を制限するためのタイマを起動し(494)、ユーザから応答を判定する。ユーザから通話受諾応答があった場合(495)、発側、着側の端末アドレスを含む通話受諾コマンド82を生成し、該通話受諾コマンドを含むIPパケットを着側呼制御サーバ装置3−2に送信する(通話受諾処理54)。この後、図7に示す発側端末の音声データ送受信処理57と同様の音声データ送受信処理498を開始する。ユーザから通話拒絶応答があった場合(496)、または、タイマがタイムアウトとなった場合(497)は、通話拒絶処理50を実行する。
【0035】
上記通話拒絶処理50では、図14に示すように、発側、着側の端末アドレスを含む通話拒絶コマンド77を生成し(ステップ500)、上記通話拒絶コマンド77を含むIPパケットを呼制御サーバ装置3−2に送信(501)した後、符号化回路16と復号化回路26を初期化する(502)。
エラーリターンを含むQoS設定コマンド73(QoS設定エラー通知78)を受信した場合、あるいは着側端末7−2から通話拒絶コマンド77を受信した場合は、着側呼制御サーバ3−2は、呼接続拒絶処理51を実行する。
【0036】
上記呼接続拒絶処理51では、図15に示すように、受信した通話接続拒絶コマンド77、またはQoS設定エラー通知78に含まれる着側、発側の端末アドレスに基づいて、コネクション管理テーブル210を参照し、着側呼制御サーバアドレス216として記憶されて発側の呼制御サーバ3−1のアドレスを取得する(ステップ510)。次に、呼接続拒絶原因と、発側端末6−1および着側端末7−2のアドレスとを含む呼接続拒絶コマンド80を生成し(511)、該コマンドを上記ステップ510で取得した発側呼制御サーバ3−1宛に送信する(512)。今回の呼接続拒絶がQoS設定エラー通知78に起因していた場合(513)は、コネクション管理テーブル210から該当エントリを削除して(517)、このルーチンを終了する。
【0037】
呼接続拒絶が端末ユーザからの通話拒絶コマンド76に起因していた場合は、コネクション管理テーブル210から発側、着側のデフォルトルータアドレス213、215を取得し(514)、これらのアドレス情報を含むQoSリリースコマンド79を生成し(515)、これをIPパケットとして着側ルータ5−7に送信(516)した後、コネクション管理テーブル210から該当エントリを削除する(517)。上記QoSリリースコマンド79は、QoS設定コマンド47の経路を逆方向に辿ってデフォルトルータ5−1まで中継される。経路上の各ルータは、上記QoSリリースコマンド79の受信に応答して、QoS設定コマンド47受信時に確保していた通信リソースを順次に解放していく。
【0038】
呼接続拒絶コマンド80を受信した発側呼制御サーバ装置3−1は、通話拒絶中継処理52を実行する。上記通話拒絶中継処理52では、図16に示すように、通話拒絶原因を含む通話拒絶コマンド81を生成し(ステップ520)、上記通話拒絶コマンド81を含むIPパケットを発側端末6−1へ送信(521)した後、上記呼接続拒絶コマンド80の発側、着側の端末アドレスに基づいて、コネクション管理テーブル210から該当エントリを削除する(522)。
【0039】
通話拒絶コマンド81を受信した発側端末6−1は、通話拒絶受信処理53を実行する。上記通話拒絶受信処理53では、図17に示すように、通話拒絶コマンド81が示す通話拒絶原因に応じて、ユーザに通知すべきメッセージを生成し、これを第2出力装置15Bに出力する(ステップ530)。この後、符号化回路16、復号化回路26を初期化し(531)、発側呼制御サーバ装置3−1とのコネクションを切断する(532)。
【0040】
着側の呼制御サーバ装置3−2は、着側端末7−2から通話受諾コマンド83を受信すると、呼確立処理55を実行する。上記呼確立処理55では、図18に示すように、受信した通話受諾コマンド83に含まれる発側、着側の端末アドレスに基づいて、コネクション管理テーブル210から発側呼制御サーバアドレスを取得する(ステップ550)。次に、発側、着側端末のアドレスを含み、呼が確立されたことを示す呼確立コマンド84を生成し(551)、該呼確立コマンドを含むIPパケットを発側呼制御サーバ3−1に対して送信する(552)。
【0041】
上記呼確立コマンド84を受信した発側呼制御サーバ3−1は、通話要求受諾中継処理56を実行する。上記通話受諾中継処理56では、図19に示すように、通話受諾コマンド85を生成し(ステップ560)、受信した前記呼確立コマンドが示す発側端末アドレスに基づいて、上記通話受諾コマンド85を発側端末6−1に送信する(561)。
【0042】
発側端末6−1は、上記通話受諾コマンド85を受信すると、音声データ送受信処理57を開始する。これによって発側端末6−1と着側端末7−2との間で通話音声データの送受信が可能となる。
上記音声データ送受信処理57が開始されると、符号化回路16で圧縮された符号化音声データがデータパケット化回路17によって次々と音声パケットに変換される。各音声パケットは、図29に示すように、コマンド種別730と、符号化方式定義情報750と、シーケンス番号751と、タイムスタンプ(時刻情報)752と、符号化音声データ753とからなる。各音声パケットは、ネットワークパケット化回路18によってIPヘッダが付加された後、通信網インタフェース13を介してパケット網1に送出される。一方、パケット網1から受信されたIPパケットは、ネットワークパケット分解回路22とデータ/コマンド振り分け回路23で処理され、各受信パケットに含まれる符号化音声データが符号化音声データ抽出回路25で抽出され、復号化回路26に供給される。
【0043】
発側端末6−1と着側端末7−2との間での通話が終了し、例えば、着側端末7−2のユーザが通話切断86の操作を行った場合、着側端末7−2では、通話切断処理58が実行される。上記通話切断処理58では、図20に示すように、通話切断コマンド87を生成し(ステップ580)、該通話切断コマンド87を含むIPパケットを着側呼制御サーバ3−2に送信(581)した後、符号化回路16を含む送信データ処理回路100Tと、復号化回路26を含む受信パケット処理回路100Rを初期化する(582)。
【0044】
上記通話切断コマンド87を受信した着側呼制御サーバ3−2は、呼切断処理59を実行する。上記呼切断処理59では、図21に示すように、着側端末7−2と発側端末6−1のアドレスを含む呼切断コマンド88を生成し(ステップ590)、コネクション管理テーブル210から求めた呼制御サーバアドレス216に従って、上記呼切断コマンドを含むIPパケットを発側呼制御サーバアドレス3−1に送信する(591)。次に、QoSリソースを開放するためのQoSリリースコマンド89を生成し(592)、該コマンドを含むIPパケットを着側デフォルトルータ5−7経由で発側デフォルトルータ5−1に送信(593)した後、コネクション管理テーブル210から該当コネクションのエントリを削除する(594)。
【0045】
発側呼制御サーバ装置3−1は、上記呼切断コマンド88を受信すると、通話切断中継処理60を実行する。上記通話切断中継処理60では、図22に示すように、通話切断コマンド90を生成し(ステップ600)、上記呼切断コマンド88が示す発側端末アドレスに従って、上記通話切断コマンド90を含むIPパケットを発側端末6−1に送信(601)した後、コネクション管理テーブル210から該当エントリを削除する(602)。
【0046】
発側端末6−1は、上記通話切断コマンド90を受信すると、通話切断受信処理61を実行する。上記通話切断受信処理61では、図23に示すように、ユーザにコネクションの切断を通知するための切断メッセージを生成し、第2出力装置15Bに出力する(ステップ610)。この後、送信データ処理回路100Tと受信パケット処理回路100Rを初期化し(611)、呼制御サーバ装置3−2とのコネクションを切断する(612)。
【0047】
図24は、発側、着側の各端末装置6−1、7−2で実行される通話制御プログラムのフローチャートを示す。
通話制御プログラムが起動されると(ステップ200)、第2入力装置14Bからのイベント入力の有無を検知する(201)。もし、イベント入力があった場合、入力イベントの種類を判定し、入力イベントに応じた処理を実行する。入力イベントが通話要求であれば(202)通話要求処理44、切断要求であれば(203)通話切断処理58、通話拒絶であれば(204)通話拒絶処理50、通話許諾であれば(205)通話受諾処理54をそれぞれ実行する。入力イベントが上記の何れにも該当しなかった場合、あるいは、上記所定の処理を終えた場合、通話制御プログラムの終了指示かあったか否かを判定し(220)、終了指示があった場合は、本ルーチンを終了し、そうでなければ、ステップ201に戻る。
【0048】
ステップ201で、ユーザからのイベント入力がなかった場合、パケット網1からのパケットの着信の有無を判定する(210)。パケットが着信していなければ、ステップ220に進む。パケットが着信していた場合、受信パケットが呼制御用のコマンドか否かを判定し(211)、呼制御コマンドでなければ、音声データの受信処理57Rを行う。受信パケットが呼制御コマンドの場合、受信コマンドの種類に応じた処理を事項する。受信コマンドが通話要求コマンド70であれば(212)通話要求受信処理49、通話切断コマンド87であれば(213)通話切断受信処理61を実行する。また、受信コマンドが通話受諾コマンド83であれば(214)、音声データ送受信処理57を開始し、通話拒絶コマンド77であれば(215)、通話拒絶受信処理53を実行する。受信コマンドがこれらの何れにも該当しなかった場合、あるいは、上記所定の処理を終了した場合、ステップ220に進む。
【0049】
図25は、呼制御サーバ装置3−1、3−2で実行される呼制御プログラムのフローチャートを示す。このプログラムが起動されると(ステップ300)、パケット網1からのパケットの着信の有無を検出し(301)し、パケットが着信していた場合、上記受信パケットに含まれる受信コマンドが、クライアント端末から発行された呼接続制御コマンドか否か判定する(302)。
受信コマンドがクライアント端末から発行されたコマンドの場合、受信コマンドの種類に応じた処理を実行する。受信コマンドが通話要求コマンド70であれば(303)呼接続処理45、通話切断コマンド87であれば(304)呼切断処理59、通話受諾コマンド83であれば(305)呼確立処理55、通話拒絶コマンド77であれば(306)呼接続拒絶処理51をそれぞれ実行する。受信コマンドが上記何れにも該当しなかった場合、または、上記所定の処理を終えた場合、呼制御プログラムの終了指示の有無を判定し(330)、終了指示があった場合は、本ルーチンを終了し、そうでない場合は、ステップ301に戻る。
【0050】
ステップ302で、受信コマンドがクライアント端末からのものではなかった場合、該コマンドが他の呼制御サーバ装置から発行された呼制御コマンドか否かを判定する(310)。もし、そうであれば、受信コマンドの種類に応じた処理を実行する。受信コマンドが呼接続コマンド71であれば(311)呼接続受信処理46、呼接続ACKコマンド72であれば(312)QoS設定処理47、呼接続拒絶コマンド80であれば(313)通話拒絶中継処理52、呼確立コマンド84であれば(314)通話受諾中継処理56、呼切断コマンド87であれば(315)通話絶断中継処理60をそれぞれ実行する。
【0051】
ステップ310において、受信コマンドが他の呼制御サーバ装置から発行された呼制御コマンドではなかった場合、該コマンドがQoS設定コマンドか否かを判定し(ステップ320)、QoSコマンドでなければステップ301に戻る。受信コマンドがQoSコマンドの場合、該QoSコマンドのリターン値がQoS設定可能な状態を示しているか否かを判定し(321)、もし、QoS設定が可能であれば、通話要求中継処理58を実行し、QoS設定が不能であれば、呼接続拒絶処理51を実行して、ステップ330に進む。
【0052】
【発明の効果】
以上の実施形態から明らかなように、本発明によれば、音声データ通信端末のコネクション設定を呼制御サーバで行い、且つ、各音声データ通信端末を収容しているデフォルトルータを経由して通話に必要なQoS設定を行うようにしているため、実際にメディアデータが通るパス上でのQoS制御が可能となる。また、本発明によれば、音声データ通信端末のコネクション設定を呼制御サーバで代行することによって、各音声データ通信端末の処理負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声データ通信方法が適用される通信ネットワークの構成の1例を示す図。
【図2】図1におけるクライアント端末6の構成図。
【図3】通信端末6が備えるアドレス管理テーブル110の構成図。
【図4】通信端末6が備える固定値テーブル120の構成図。
【図5】図1における呼制御サーバ3が備える通信端末ロケーション管理テーブル200の構成図。
【図6】呼制御サーバ装置3が備えるコネクション管理テーブル210の構成図。
【図7】図1の通信ネットワークにおける本発明による音声データ通信方法の全体的な通信手順を示す図。
【図8】図7における通話要求処理44の詳細を示すフローチャート。
【図9】図7における呼接続処理45の詳細を示すフローチャート。
【図10】図7における呼接続受信処理46の詳細を示すフローチャート。
【図11】図7におけるQoS設定処理47の詳細を示すフローチャート。
【図12】図7における通話要求中継処理48の詳細を示すフローチャート。
【図13】図7における通話要求受信処理49の詳細を示すフローチャート。
【図14】図7における通話拒絶処理50の詳細を示すフローチャート。
【図15】図7における呼接続拒絶処理51の詳細を示すフローチャート。
【図16】図7における通話拒絶中継処理52の詳細を示すフローチャート。
【図17】図7における通話拒絶受信処理53の詳細を示すフローチャート。
【図18】図7における呼確立処理55の詳細を示すフローチャート。
【図19】図7における通話受諾中継処理56の詳細を示すフローチャート。
【図20】図7における通話切断処理58の詳細を示すフローチャート。
【図21】図7における呼切断処理59の詳細を示すフローチャート。
【図22】図7における通話切断中継処理60の詳細を示すフローチャート。
【図23】図7における通話切断受信処理61の詳細を示すフローチャート。
【図24】通信端末6で実行される通話制御プログラムのフローチャート。
【図25】呼制御サーバ3で実行される呼制御プログラムのフローチャート。
【図26】IPパケットと通話要求コマンド70のフォーマットの1例を示す図。
【図27】呼接続コマンド71のフォーマットの1例を示す図。
【図28】QoS設定コマンド73のフォーマットの1例を示す図。
【図29】音声パケットのフォーマットの1例を示す図。
【符号の説明】
1:パケット網、2:公衆電話網、3:呼制御サーバ、4:音声データ中継装置(ゲートウェイ)、5:ルータ、6、7:音声データ通信端末
Claims (5)
- 複数のルータを有するIPパケット網に接続された呼制御サーバであって、
発側の音声データ通信端末から送信されたQoS情報を含む通話要求コマンドの受信に応答して、通話相手となる着側端末を管轄する着側呼制御サーバに対して呼接続コマンドを含むIPパケットを送信する第1手段と、
上記着側呼制御サーバから上記着側端末を収容している着側ルータのデフォルトルータアドレスを含む呼接続ACKコマンドを含むIPパケットを受信したとき、上記発側の音声データ端末を収容している発側ルータのデフォルトルータアドレスと、上記着側ルータのデフォルトルータアドレスと、上記通話要求コマンドで指定されたQoS情報とを示すQoS設定コマンドを含み、上記着側呼制御サーバを宛先とするIPパケットを生成し、該IPパケットを上記発側ルータのデフォルトルータアドレスを宛先アドレスとするカプセル化ヘッダでカプセル化して、上記発側ルータに送信する第2手段とを備え、
上記発側ルータが、上記カプセル化ヘッダの宛先アドレスを上記着側ルータのデフォルトルータアドレスに書き換えて、上記QoS設定コマンドを含むIPパケットを上記IPパケット網に送信するようにしたことを特徴とする呼制御サーバ。 - 請求項1に記載の呼制御サーバにおいて、
各通信端末と、該通信端末を管轄する呼制御サーバのアドレスと、デフォルトルータアドレスとの関係を記憶するロケーション管理テーブルと、
コネクション毎に、少なくとも発側、着側の端末アドレスと、発側のデフォルトルータアドレスと、QoS情報とを記憶するためのコネクション管理テーブルとを有し、
前記第1手段が、前記通話要求コマンドの受信に応答して、上記コネクション管理テーブルに新たなエントリを追加し、上記ロケーション管理テーブルから、前記通話要求コマンドで指定された着側端末と対応する着側呼制御サーバのアドレスを求め、該アドレスを宛先として前記呼接続コマンドを送信し、
前記第2手段が、前記呼接続ACKコマンドを受信したとき、該呼接続ACKコマンドから抽出した前記着側ルータのデフォルトルータアドレスと、上記コネクション管理テーブルが示す前記発側ルータのデフォルトルータアドレスおよび前記QoS情報を含むQoS設定コマンドを生成することを特徴とする呼制御サーバ。 - 複数のルータと複数の呼制御サーバとを有するIPパケット網における音声データの通信方法において、
音声データの送信に先立って、上記IPパケット網に接続された発側の通信端末から該端末を管轄する発側の呼制御サーバに、着側端末とQoS情報を特定した通話要求コマンドを送信するステップと、
上記通話要求コマンドの受信に応答して、上記発側の呼制御サーバから上記着側端末を管轄する着側の呼制御サーバに、上記発側の通信端末を収容している発側ルータのデフォルトルータアドレスと、着側端末と、QoS情報を特定した呼接続コマンドを送信するステップと、
上記着側呼制御サーバから上記発側呼制御サーバに、上記着側端末を収容している着側ルータのデフォルトルータアドレスを含む呼接続ACKコマンドを送信するステップと、
上記呼接続ACKコマンドの受信に応答して、上記発側呼制御サーバが、上記発側の音声データ端末を収容している発側ルータのデフォルトルータアドレスと、上記着側ルータのデフォルトルータアドレスと、上記通話要求コマンドで指定されたQoS情報とを示すQoS設定コマンドを含み、上記着側呼制御サーバを宛先とするIPパケットを生成し、上記発側端末を収容している発側ルータに対して、上記IPパケットを上記発側ルータのデフォルトルータアドレスを宛先アドレスとするカプセル化ヘッダでカプセル化して送信するステップと、
上記発側ルータから上記デフォルトルータアドレスが示す着側ルータに至る経路上の各ルータで指定QoSの設定可否を示すリターン情報を付加しながら、上記QoS設定コマンドを含むIPパケットを上記着側呼制御サーバに転送するステップと、
上記着側呼制御サーバが、上記QoS設定コマンドのリターン情報から上記発側ルータと着側ルータ間に所望のQoSが確保されたことを確認して、上記着側端末に通話要求コマンドを送信するステップを有することを特徴とする音声データの通信方法。 - 前記QoS設定コマンドのリターン情報から前記発側ルータと着側ルータ間に所望のQoSを確保できなかったことが判明した時、前記着側呼制御サーバから前記発側呼制御サーバに、呼接続を拒絶するコマンドを送信することを特徴とする請求項3に記載の音声データの通信方法。
- 前記QoS設定コマンドのリターン情報から前記発側ルータと着側ルータ間に所望のQoSを確保できなかったことが判明した時、前記着側呼制御サーバから前記着側ルータを経由して前記発側ルータに、前記QoS設定を解除するためのコマンドを送信することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の音声データの通信方法。
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