JP4274705B2 - ディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディーゼルエンジンの吸気系の異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンにおいて、インテークマニホールドにはスワール制御弁が設けられ、エンジンの低負荷、低回転領域でスワール制御弁を全閉することによって燃焼室内の吸気流速を高め燃焼室内にスワールを形成させて燃焼の改善を行なっている。
このスワール制御弁が全閉状態のまま固着してしまうと、高負荷高回転領域ではスワール制御弁を全開状態にして大量の吸入空気を燃焼室に供給する必要があるにもかかわらず、スワール制御弁が開かないために、吸気抵抗が増大して吸入空気量が不足する。このように、吸入空気量が不足して燃料がリッチな状態で燃焼すると、エンジンの排気ガス温度が上昇するためピストン、エキゾーストマニホールド、ターボチャージャー、触媒等の熱負荷が増えて、これらの部品の信頼性を損なうことになる。したがって、ディーゼルエンジンの吸気系において、スワール制御弁の閉故障等、吸入空気量が不足するような異常を検出することが必要である。
【0003】
例えば、エンジンの吸気系の異常を検出する装置として、特開平10−121991号公報に開示されているように、O2 センサの出力値に基づいて検出される空燃比が、正常作動時に取り得ない値を示したとき、吸気系の異常と診断するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなエンジンの吸気系の異常を検出する装置は、ガソリンエンジンに適用されたものである。ガソリンエンジンにおいて、O2 センサは、排気ガス浄化、燃費改善のために必須のものであり、必然的に設けられているO2 センサを用いて吸気系の異常を検出している。そのため、吸気系の異常を検出することに伴うコストアップは少ない。一方、ディーゼルエンジンには、本来O2 センサは設けられていないので、吸気系の異常を検出するためにO2 センサを専用に設ける必要がある。また、O2 センサのコストは高いので、吸気系の異常を検出するためにO2 センサを専用に設けるのは現実的ではない。ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて空気過剰率の高い状態で燃焼が行われている。そのため、ディーゼルエンジンにO2 センサを適用して吸気系の異常を検出しようとしても、O2 センサが検出すべき空燃比の範囲は、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンとで異なるものでありディーゼルエンジンにガソリンエンジン用のO2 センサをそのまま使用するのは困難である。
【0005】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、安価な費用でエンジンの吸気系の異常を検出できるディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に記載のディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置は、吸気系に、吸気絞り弁及び吸気絞り弁の下流に設けられた複数の吸気ポートを有し、複数の吸気ポートのうちのひとつに、燃焼室内においてスワールを形成するスワール制御弁が設けられたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置において、吸気絞り弁より下流、且つスワール制御弁の上流の圧力に基づいて、ディーゼルエンジンの燃料噴射量を算出する噴射量算出回路と、ディーゼルエンジンの吸気系の実吸入空気量を検出するエアフローメータと、ディーゼルエンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転センサと、噴射量算出回路により算出された燃料噴射量及びエアフローメータにより検出された実吸入空気量から、燃料噴射量と実吸入空気量との混合比を算出すると共に、エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数に対応して混合比の基準値を定め、スワール制御弁をオフの状態で、混合比と基準値とを比較することにより、スワール制御弁の異常を判定する異常判定回路とを備えたものである。
この発明の請求項2に記載のディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置は、吸気系に、吸気絞り弁及び吸気絞り弁の下流に設けられた複数の吸気ポートを有し、複数の吸気ポートのうちのひとつに、燃焼室内においてスワールを形成するスワール制御弁が設けられたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置において、吸気絞り弁より下流、且つスワール制御弁の上流の圧力に基づいて、ディーゼルエンジンの燃料噴射量を算出する噴射量算出回路と、ディーゼルエンジンの吸気系の実吸入空気量を検出するエアフローメータと、ディーゼルエンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転センサと、噴射量算出回路により算出された燃料噴射量及び前記エアフローメータにより検出された実吸入空気量から、燃料噴射量と実吸入空気量との混合比を算出すると共に、エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数及び燃料噴出量に対応して混合比の基準値を定め、スワール制御弁をオフの状態で、混合比と基準値とを比較することにより、スワール制御弁の異常を判定する異常判定回路とを備えたものである。
この発明の請求項3に記載のディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置は、請求項1または2に記載の装置において、混合比が理論空燃比に基づいて算出された空気過剰率であり、空気過剰率を基準値と比較することにより吸気系の異常を判定する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態及びその比較例を図面に基づいて説明する。
比較例
図1に、この発明の比較例におけるディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置をディーゼルエンジン搭載車両に適用した場合の構成を示す。
図に示されるように、ディーゼルエンジン本体1のシリンダヘッド2には、吸気通路3の一部を構成するインテークマニホールド4及び排気通路5の一部を構成するエギゾーストマニホールド6が接続されている。吸気通路3は、大気から空気を導入するエアクリーナ7に一端で接続され、途中には、ターボチャージャー8のコンプレッサ8a、インタークーラ9及び吸気絞り弁10が設けられている。ここで、吸気通路3、エアクリーナ7、コンプレッサ8a、インタークーラ9及び吸気絞り弁10は、シリンダヘッド2内の燃焼室に空気を供給するディーゼルエンジンの吸気系を構成している。一方、排気通路5の途中にはターボチャージャー8の排気タービン8bが設けられている。
また、排気通路5は、EGR導入通路11により吸気絞り弁10の下流で吸気通路3と連通し、EGR導入通路11の途中にはEGRバルブ12が設けられ、EGRバルブ12の作動により排気通路5内の排気ガスの一部がEGRガスとして吸気通路3に導入されるように構成されている。
【0008】
インテークマニホールド4には、タンジェンシャルポート4aとヘリカルポート4bが設けられ、これらのポートがシリンダヘッド2に接続されている。タンジェンシャルポート4aにはスワール制御弁13が設けられている。ここで、スワール制御弁13が開いていると、タンジェンシャルポート4a及びヘリカルポート4bの双方から空気が燃焼室に供給されるが、スワール制御弁13が全閉すると、タンジェンシャルポート4aは閉じられヘリカルポート4bからのみ空気が燃焼室に供給されるように構成されている。
【0009】
また、シリンダヘッド2には燃料噴射弁15が配置され、ECU16に接続されている。さらに、エンジン本体1にはエンジンの回転数を検出するエンジン回転センサ14が設けられ、ECU16に接続されている。
また、エアクリーナ7の下流の吸気通路3には、ディーゼルエンジン1の吸気系の吸入空気量を検出するエアフローメータ17が設けられ、ECU16に接続されている。エアフローメータ17は、吸気通路3を通って燃焼室に供給される吸入空気量を検出するものであり、例えば、カルマン渦式や可動ベーン式のものを用いている。
ECU16は、吸気系の異常を判定する異常判定回路を構成すると共に、燃料噴射弁15から燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射量Qを算出する噴射量算出回路を構成している。ECU16は、図示しないアクセル開度センサやインテークマニホールド4に設置された圧力センサから得られるアクセル開度や圧力等に基づいて燃料噴射量Qを算出する。
【0010】
ここで、ディーゼルエンジンの吸気系において、エアクリーナ7から大気中の空気が吸入空気として吸気通路3に導入され、ターボチャージャー8により過給されて圧縮される。ターボチャージャー8の過給により高温になった吸入空気はインタークーラ9によって冷却された後、吸気絞り弁10を通って、インテークマニホールド4のタンジェンシャルポート4a及びヘリカルポート4bを介して燃焼室に導入される。
ディーゼルエンジンの場合、吸気系に異常がないときには、吸気通路3に吸入される吸入空気量gは、燃料噴射量Qの燃料が完全燃焼するために必要な空気量よりも過剰に供給されるようになっている。この完全燃焼時における空気の重量と燃料の重量との比を理論空燃比cとすると、完全燃焼するために必要な理論空気量g0は、燃料噴射量Q、燃料である軽油の密度ρ、理論空燃比c(例えばc=14.6)を用いて表され、g0=Q×ρ×cとなる。吸入空気量gと理論空気量g0との間には、g≧g0の関係が成立し、これを吸入空気量gと理論空気量g0との比である空気過剰率λで示すと、λ≧1となる。
一方、吸気系に吸気抵抗が大きくなるような異常、例えば、スワール制御弁13の閉固着があるときは、吸入空気量gが少なくなり、理論空気量g0を下回ると、空気過剰率λの値は1より小さくなる。また、スワール制御弁13が閉固着すると、弁上流の圧力が上昇するため、それに伴ってECU16によって算出される燃料噴射量Qが大きくなるので、空気過剰率λは小さくなる。
したがって、この比較例における吸気系の異常検出装置は、吸気通路3に何らかの異常があって吸気抵抗が増大した場合、エアフローメータ17により検出された吸入空気量である実吸入空気量GFが少なくなること及び燃料噴射量Qが大きくなることに着目し、実吸入空気量GFと燃料噴射量Qとから求められる混合比を、基準値と比較して吸気系の異常を検出しようとするものである。
【0011】
以下、図2に示されるフローチャートに基づいて、この比較例におけるディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置の動作を説明する。
このフローチャートで示される吸気系異常検出のルーチンはECU16により一定周期ごとに実行される。
ステップS1では、基準値として判定基準値λSを算出する。判定基準値λSは、エンジン回転数をパラメータとした一次元マップであり、そのときのエンジン回転数に対応して異なる値に設定できるように構成されている。
次に、ステップS2において、ECU16は吸気系の異常検出の判定を行う前提条件が成立しているかどうかを判定する。前提条件とは、エアフローメータ17やエンジン回転センサ14が故障していないか等の条件であり、ECU16が適切な異常検出の判定を行うために必要な条件が整っているかどうかを判定することになる。前提条件が成立している場合、ステップS3に進み、前提条件フラグFをオンしてステップS5に進む。一方、前提条件が成立していない場合、ステップS4において前提条件フラグFをオフしてステップS5に進む。
次に、ステップS5において、前提条件フラグFがオンしているかどうかを判定する。前提条件フラグFがオンしている場合は、ステップS6に進み、前提条件フラグFがオンしていない場合は、一連の処理を終了する。
【0012】
ステップS6において、次式に基づいて、エアフローメータ17により検出された実吸入空気量GFを基に、実吸入空気量GFと理論空気量g0との比である実空気過剰率λFを、
λF=GF/g0=GF/(Q×ρ×c)
の式により算出する。
ステップS7において、実空気過剰率λFが判定基準値λS(例えば、λS=1)以下かどうかを判定する。実空気過剰率λFが判定基準値λS以下である場合、ステップS8において、吸気系に異常がある可能性があるとして、当初は0に設定された異常判定カウンタCNGをインクリメントしてステップS9に進む。実空気過剰率λFが判定基準値λS以下でない場合、ステップS11に進む。
【0013】
ステップS9において、異常判定カウンタCNGが所定の異常判定継続時間TNG以上になったかどうかを判定する。すなわち、実空気過剰率λFが判定基準値λS以下である状態が異常判定継続時間TNGだけ継続していたかどうかを判定する。
異常判定カウンタCNGが異常判定継続時間TNG以上になった場合、ステップS10において、異常があるものとみなして、異常フラグF1をオンする。また、異常復帰カウンタCOKを所定の復帰判定継続時間TOKの値に設定する。異常復帰カウンタCOKは減算カウンタであり、ステップS7における異常判定により、実空気過剰率λFが判定基準値λS以下でない場合であっても、異常フラグF1を即座にオフするのではなく、ステップS7の異常判定条件が復帰判定継続時間TOKだけ継続して成立しない場合に初めて異常フラグF1をオフするために用いられる。
一方、異常判定カウンタCNGが異常判定継続時間TNG以上にならない場合、ステップ10をスキップして一連の処理を終了する。
【0014】
また、ステップS7において、実空気過剰率λFが判定基準値λS以下でないと判定された場合、ステップS11〜S13の異常復帰処理を行う。
まず、ステップS11において、異常復帰カウンタCOKの値が0になったかどうかを判定する。すなわち、ステップS7の異常判定条件が、復帰判定継続時間TOKだけ継続して成立しなくなったかどうかを判定し、異常復帰カウンタCOKの値が0である場合は、ステップS12において、異常が解消されたとみなして異常フラグF1をオフすると共に、異常判定カウンタCNGを0にクリアして一連の処理を終了する。これにより、ステップS7の異常判定条件が異常判定継続時間TNG以上にわたって再度成立しないと、異常フラグF1はオンしない。
一方、異常復帰カウンタCOKの値が0でない場合は、ステップS13において、異常復帰カウンタCOKをデクリメントして一連の処理を終了する。
【0015】
なお、異常フラグF1がオンした場合、上述したルーチンとは別のルーチンが実行されることによりディーゼルエンジンの吸気系の異常に関するフェイルセーフ処理がなされる。フェイルセーフ処理としては、スワール弁制御やEGR制御を中断する。また、エンジンが高回転高負荷領域で運転されないように、アクセル制限を行い、アクセル開度センサのデータについて燃料噴射量を制限するように擬制したり、燃焼室内に噴射する燃料噴射量を直接的に制限したりする。
【0016】
このように、吸気系に何らかの異常があって吸気抵抗が変化すると、吸気通路3に設けられたエアフローメータ17により検出した実吸入空気量GFと燃料噴射量Qが変化して実空気過剰率λFが変動するので、実空気過剰率λFと判定基準値λSとを比較することにより、吸気系の異常を検出することができる。この場合に、単に実吸入空気量GFの変化のみに基づく異常検出に比べて、より精度の高い異常検出を行うことができる。
【0017】
実施の形態
比較例において、図2のフローチャートのステップS2では、吸気系の異常検出の判定を行う前提条件が成立しているかどうかを判定しているが、ECU16にスワール制御弁13を接続すると共に、この前提条件の中にスワール制御弁13がオフしていることを加えてもよい。
スワール制御弁13が正常な場合は、スワール制御弁13がオンして全閉すると、タンジェンシャルポート4aは閉じ、ヘリカルポート4bのみから空気が燃焼室に供給されるので、インテークマニホールド4における吸気抵抗が増え、実吸入空気量GFは少ない。一方、スワール制御弁13がオフしている場合、スワール制御弁13が開いて、タンジェンシャルポート4a及びヘリカルポート4bの双方から空気が燃焼室に供給されるので吸気通路3の吸気抵抗は増大せず、実吸入空気量GFは少なくならない。しかしながら、スワール制御弁13がオフしているにもかかわらず、スワール制御弁13が全閉したまま固着してしまうと、タンジェンシャルポート4aは閉じたまま、ヘリカルポート4bのみから空気が燃焼室に供給されるので、インテークマニホールド4における吸気抵抗が増大し、実吸入空気量GFが少なくなってしまう。
したがって、ステップS6において算出した実空気過剰率λFが、ステップ7において、判定基準値λS以下であり、一連の処理を経た後、ステップS10において異常フラグF1がオンした場合、吸気系の異常をスワール制御弁13の閉故障と特定することができる。
【0018】
実施の形態
実施の形態1において、図2のフローチャートのステップS1では、判定基準値λSがエンジン回転数をパラメータとした一次元マップにより構成されていたが、ECU16は、エンジン回転数及び燃料噴射量パラメータとした二次元マップにより判定基準値λSを算出してもよい。これにより、エンジン回転数と燃料噴射量との組み合わせごとに基準値を変えられるので、エンジンの運転領域ごとに、異なる条件で燃焼が行われたとしても、精度のよい吸気系の異常判定することできる。
【0019】
お、本発明は吸気抵抗が大きくなるような吸気異常系に限らず、例えば、スワール制御弁13の開固着のような吸気抵抗が小さくなる吸気異常系にも適用できる。また、混合比として空気過剰率の他に、空燃比や当量比を使用するようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明によれば、吸気絞り弁より下流、且つスワール制御弁の上流の圧力に基づいて算出された燃料噴射量及びエアフローメータにより検出された実吸入空気量から、燃料噴射量と実吸入空気量との混合比を算出すると共に、エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数に対応して混合比の基準値を定め、スワール制御弁をオフの状態で、混合比と基準値とを比較することにより、異常判定回路がスワール制御弁の異常を判定するので、高価なOセンサを用いることなく、安価な費用で吸気系にあるスワール制御弁の異常を検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、吸気絞り弁より下流、且つスワール制御弁の上流の圧力に基づいて算出された燃料噴射量及びエアフローメータにより検出された実吸入空気量から、燃料噴射量と実吸入空気量との混合比を算出すると共に、エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数及び燃料噴出量に対応して混合比の基準値を定め、スワール制御弁をオフの状態で、混合比と基準値とを比較することにより、異常判定回路がスワール制御弁の異常を判定するので、高価なOセンサを用いることなく、安価な費用で吸気系にあるスワール制御弁の異常を検出することができる。さらに、エンジン回転数と燃料噴射量との組み合わせごとに基準値を変えられるので、エンジンの運転領域ごとに、異なる条件で燃焼が行われたとしても、スワール制御弁の異常を精度良く判定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、燃料噴射量と吸入空気量との混合比を、理論空燃比に基づいて算出された空気過剰率としているので、スワール制御弁の異常を精度良く検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の比較例及び実施の形態1に係るディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置をディーゼルエンジン搭載車両に適用した場合の構成を示す図である。
【図2】 比較例及び実施の形態1に係るディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置の異常検出動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
3…吸気通路、4…インテークマニホールド、7…エアクリーナ、8a…ターボチャージャーのコンプレッサ、9…インタークーラ、10…吸気絞り弁、13…スワール制御弁、14…エンジン回転センサ、16…ECU、17…エアフローメータ、λS…判定基準値、λF…実空気過剰率。

Claims (3)

  1. 吸気系に、吸気絞り弁及び前記吸気絞り弁の下流に設けられた複数の吸気ポートを有し、前記複数の吸気ポートのうちのひとつに、燃焼室内においてスワールを形成するスワール制御弁が設けられたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置において、
    前記吸気絞り弁より下流、且つ前記スワール制御弁の上流の圧力に基づいて、前記ディーゼルエンジンの燃料噴射量を算出する噴射量算出回路と、
    前記ディーゼルエンジンの吸気系の実吸入空気量を検出するエアフローメータと、
    前記ディーゼルエンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転センサと、
    前記噴射量算出回路により算出された燃料噴射量及び前記エアフローメータにより検出された実吸入空気量から、前記燃料噴射量と前記実吸入空気量との混合比を算出すると共に、前記エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数に対応して前記混合比の基準値を定め、
    前記スワール制御弁をオフの状態で、前記混合比と前記基準値とを比較することにより、前記スワール制御弁の異常を判定する異常判定回路と
    を備えたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置。
  2. 吸気系に、吸気絞り弁及び前記吸気絞り弁の下流に設けられた複数の吸気ポートを有し、前記複数の吸気ポートのうちのひとつに、燃焼室内においてスワールを形成するスワール制御弁が設けられたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置において、
    前記吸気絞り弁より下流、且つ前記スワール制御弁の上流の圧力に基づいて、前記ディーゼルエンジンの燃料噴射量を算出する噴射量算出回路と、
    前記ディーゼルエンジンの吸気系の実吸入空気量を検出するエアフローメータと、
    前記ディーゼルエンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転センサと、
    前記噴射量算出回路により算出された燃料噴射量及び前記エアフローメータにより検出された実吸入空気量から、前記燃料噴射量と前記実吸入空気量との混合比を算出すると共に、前記エンジン回転センサにより検出されたエンジン回転数及び前記燃料噴出量に対応して前記混合比の基準値を定め、
    前記スワール制御弁をオフの状態で、前記混合比と前記基準値とを比較することにより、前記スワール制御弁の異常を判定する異常判定回路と
    を備えたディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置。
  3. 前記混合比は、理論空燃比に基づいて算出された空気過剰率である請求項1または2に記載のディーゼルエンジンの吸気系異常検出装置。
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