JP4273460B2 - 圧電振動子ならびに圧電振動子のパッケージ構造および電子機器 - Google Patents

圧電振動子ならびに圧電振動子のパッケージ構造および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、圧電振動子ならびに圧電振動子のパッケージ構造、および前記圧電振動子を内部に収容する電子機器に係り、特に電波時計や携帯電話等への使用が期待される、複数の圧電振動片を1つのパッケージ内に実装する圧電振動子ならびに、当該圧電振動子のパッケージ構造、および前記圧電振動子を内部に収容する電子機器に関する。
移動体通信機器や、小型情報機器、若しくは電波時計といった電子機器には、機器のクロック源となる圧電振動子を複数必要とするものが多い。上述した電子機器には従来、周波数特性の異なる圧電振動片を実装した、複数の圧電振動子をそれぞれ内部に実装する構成とされていた。
しかし近年、上述した電子機器は小型化、薄型化の傾向が強く、各電子部品の実装面積をいかに削減するかが大きな課題とされてきている。そこで、特許文献1、特許文献2には、機器のクロック源となる圧電振動子の実装面積を削減するための圧電振動子が提案されている。
特許文献1に記載されている圧電振動子は、1つのパッケージ内に複数の音叉型圧電振動片を実装した圧電振動子であって、実装空間には真空封止をするための封止孔が設けられたものである。
このような構成の圧電振動子によれば、電子機器内部に複数の圧電振動子を実装する場合に比べ、数十パーセントの実装面積を削減することができ、使用する圧電振動片の種類が増えるほど実装面積の削減効果も大きくなる。
特許文献2に記載されている圧電振動子は、1つのパッケージ内に複数の圧電振動片(音叉型圧電振動片、ATカット型圧電振動片)を実装した圧電振動子であって、各圧電振動片の実装空間を、金属体、若しくは金属体を被覆した隔壁によって分割空間に区画する構成としたものである。
このような構成の圧電振動子によれば、電子機器内部への実装面積を削減することができ、かつ隔壁によって圧電振動片間に生じる振動等の干渉を抑制することができる。
特開2003−258589号公報 特開2003−69366号公報
上述のように、特許文献1に記載の圧電振動子も、特許文献2に記載の圧電振動子もそれぞれ、電子機器に対する実装面積を削減することができる。
しかし、上述した圧電振動子にはそれぞれ次のような課題があるものと考えられる。特許文献1に記載の圧電振動子は、パッケージ内部に実装した音叉型圧電振動片同士に発振周波数の位相ズレの影響や、振動が滑り振動ではなく屈曲振動だということによる影響、例えば真空状態での希薄な気体の振動による影響等により、相互に干渉が生じ、周波数精度、周波数偏移精度を調整することが困難となる可能性がある。
また、特許文献2に記載の圧電振動子には、真空封止(2段封止)をするための封止孔が設けられていないため、各圧電振動片の周波数精度を調整することが困難となる可能性がある。また、圧電振動片として音叉型圧電振動片を採用した場合には、真空封止が必須となるため、特許文献1に記載の圧電振動子のように封止孔を設ける必要がある。しかし、封止孔をパッケージに設ける場合には、隔壁によって圧電振動片の実装空間が区画されているため、分割空間毎に封止孔を設ける必要があり、製造段階における封止工程を増やすこととなる。
本発明では上記課題を解決し、複数の圧電振動片を1つのパッケージ内に実装した場合であっても、相互の圧電振動片間の干渉を抑制でき、製造時の工程数を増やす必要もなく、電子機器への実装面積を削減することができる圧電振動子および当該圧電振動子のパッケージ構造を提供することを目的とする。また、本発明では、前記圧電振動子を内部に収容した電子機器を提供することも目的とする。
また、上記目的を達成するための圧電振動子は、パッケージに形成された実装空間に発振周波数の異なる複数の音叉型圧電振動片を実装した圧電振動子であって、前記パッケージに設けられて前記実装空間を気密に封止した封止孔と、前記実装空間を前記各音叉型圧電振動片に対応させた分割空間に区画する隔壁とを有し、前記封止孔は、前記隔壁と対応した位置において、隣接する分割空間に跨って形成してあることを特徴とするものであっても良い。
このような構成の圧電振動片によれば、隔壁によって各音叉型圧電振動片間に生じる干渉を抑制することができる。また、隔壁の下部に、隣接する2つの実装空間(分割空間)に開口部を有する1つの封止孔を備えるようにしたことで、各分割空間毎に封止孔を設ける必要が無くなり、製造時の工程を増やす必要も無くなる。このような構成の圧電振動子は、実装する音叉型圧電振動片が2つの場合に特に有効であるが、さらに複数の圧電振動片を実装する場合であっても有用な効果を奏することができる。
また、上記構成の圧電振動子における前記隔壁には、金属被覆が施されているようにすると良い。
隔壁に金属被覆を施す構成とすることにより、各圧電振動子間に発生する高周波を遮断することができ、各圧電振動片間の干渉抑制効果を向上させることができる。
また、上記目的における本発明に係る電子機器は、上記に掲げる構成の圧電振動子のいずれかを内部に収容することを特徴とする。
このような構成の電子機器によれば、上記構成の圧電振動子の効果を得ることができるため、圧電振動子を実装するために電子機器内部に確保する実装面積を縮小することができる。これにより、圧電振動子を実装する電子機器自体も小型化することが可能となる。
以下、本発明の圧電振動子ならびに圧電振動子のパッケージ構造、および前記圧電振動子を内部に収容した電子機器に係る実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る一部の実施形態であり、本発明はその主要部を変えない限りにおいて様々な態様のものを含むものとする。
図1は本発明に関連する第1の実施形態に係る圧電振動子10を示す図であり、図1(A)は平面図を示し、図1(B)は図1(A)におけるA−A断面を示す図である。
本実施形態の圧電振動子10は、複数の音叉型圧電振動片(本実施形態では音叉型圧電振動片16,18)と、前記音叉型圧電振動片16,18を内部に実装するパッケージ11とを基本構成とする。
前記パッケージ11の内部に実装される音叉型圧電振動片16,18は、それぞれ異なる発振周波数のものとすると良い。なお、本実施形態における圧電振動子10は、特に、音叉型圧電振動片を実装することについて説明するが、本発明に係る圧電振動子のパッケージ構造には当然に、ATカット圧電振動片等を実装しても良い。
前記パッケージ11は主に、前記音叉型圧電振動片16,18を内部に実装するための箱状体であるベース12と、リッド14とから構成される。前記ベース12は、セラミックス等の絶縁素材からなる複数の基板12a,12b,12c,12dを積層して箱状体を構成するようにすれば良い。もちろん一体形成されるものであっても良い。前記リッド14は、例えばガラス等の透光性素材によって構成されるようにすると良い。リッド14を透光性素材によって構成することにより、ベース12の上部開口部を封止してパッケージ11を構成した後に、内部に実装した音叉型圧電振動片16,18の発振周波数を調整することができるようになる。なお、リッド14を構成する素材としては、金属やセラミックス等であっても良い。
上記のように形成されるベース12には、前記音叉型圧電振動片16,18を実装する実装空間を、それぞれ区画(分割)する隔壁20が設けられる。当該隔壁20により音叉型圧電振動片16,18の実装空間を分割することにより、発振周波数の異なる音叉型圧電振動片16と音叉型圧電振動片18との間に、位相のズレ等によって生じる振動や位相雑音等を遮断することができ、それらの影響による相互干渉を抑制することができる。
上記のように各実装空間(分割空間)毎に設ける隔壁20は、実装空間において少なくとも、音叉型圧電振動片16,18の振動部である振動腕16a,18aの部分を互いに遮断するように構成することで振動片間に生じる干渉を抑制する効果を奏する。このため、前記実装空間に設ける隔壁20には、前記音叉型圧電振動片16,18の振動腕16a,18aに掛からない箇所(例えば実装基部側)に、それぞれの分割空間を連通する連通部21を設けるようにした。
詳細には、音叉型圧電振動片16,18の先端側にあたる側壁部を構成する基板12a,12bから音叉型圧電振動片16,18の基部側にまで隔壁20を設け、前記基部側の側壁部を構成する基板12aとの間に連通部21を設けるように構成した。なお、図1においては、説明を容易にするために、連通部21を見易く描いたが、連通部21は実質的に空間が繋がっていれば、目視できる必要は無い。もちろん、連通部21は音叉型圧電振動片16,18の振動腕16a,18aに掛からない程度に大きく設けるようにしても良い。
また、上記のように構成されるベース12の実装空間底部には、その分割空間のいずれか1つに、ベース12の底部まで貫通する封止孔22が形成される。当該封止孔22は、パッケージ11を真空封止するためのものであり、好ましくは、大小2つの内径を有する2段構造とすると良い。すなわち、音叉型圧電振動片16,18の実装空間に開口部を有する第1の貫通孔22aと、ベース底部(パッケージ裏面)に開口部を有し、前記第1の貫通孔22aよりも内径を大きく設定された第2の貫通孔22bとを連接して形成し、その連接部に段部を形成するようにすれば良い。
このような構成の封止孔22によれば、封止工程において、封止材(不図示)を前記段部に載置し、レーザ等によって封止材を溶解させて封止するという手法を採ることができるため、封止作業が容易で、封止材がパッケージ内部に侵入し難い。また、封止材は第2の貫通孔22b内に広がるため、封止材がパッケージ11の底部から突出してしまい、当該圧電振動子10を電子機器等へ実装する際の妨げとなるということも避けることができる。
ベース12内部の実装空間を上記のように構成することにより、内部に実装される複数の音叉型圧電振動片16,18は、相互の発振周波数の位相ズレ等による干渉を抑制されつつ、ベース12内部の実装空間自体は、実質的に1つの空間として扱うことができる。このため、パッケージ11を真空封止するために必要となる封止孔22を1つ設けるだけで、パッケージ11内の実装空間全てを真空引きすることができる。よって、封止工程を圧電振動片の実装空間(分割空間)の数だけ繰り返し行うという手間を必要としない。このため、スループットを向上させることができる。
上記構成のベース12を有する圧電振動子は以下のようにして形成される。
まず、セラミックス等の原料を焼結し、基板12a,12b,12c,12dを形成する。形成された各形状の基板をそれぞれ接着し、箱状体のベース12を形成する。このとき同時に、前記ベース12の内部には、音叉型圧電振動片16,18の実装空間を分割する隔壁20を形成するようにする。また、ベース12の底部を形成する基板には、音叉型圧電振動片16,18の先端部(自由端)が位置する箇所に凹陥部24を備えるようにすると良い。圧電振動子10に外部から衝撃が加えられた場合、前記音叉型圧電振動片16,18の自由端は、矢印Cの方向に振れることがある。このため、ベース12の底部を形成する基板に凹陥部24を備えるようにすることで、音叉型圧電振動片16,18の自由端が矢印Cの方向に振れたとしても、前記自由端がベース12の底部に接触してしまうことを回避することができる。
上記のようにして形成したベース12には、圧電振動片の実装空間としての分割空間(凹部)が複数(本実施形態では2箇所)形成される。前記複数の凹部である分割空間のそれぞれに、発振周波数の異なる音叉型圧電振動片16,18を個々に実装する。音叉型圧電振動片16,18の実装は、図示しない内部電極に、導電性接着剤26等を介して、それぞれの音叉型圧電振動片16,18を固定すれば良い。
ベース12の内部に音叉型圧電振動片16,18を実装した後、前記ベース12の開口部をリッド14によって封止する。リッド14の封止は、ベース12の側壁部を構成する基板12aの上部に、低融点ガラス13やコバール等の低融点金属枠等を介して固定すれば良い。
その後、パッケージ11の裏面に形成された封止孔22からパッケージ11内部を真空引きし、封止材によって前記封止孔22を封止する。パッケージ11の真空引きは、パッケージ11を真空雰囲気中に載置することで成すことができる。封止孔22を封止する封止材は、金−錫からなる合金や、金−ゲルマニウムからなる合金等によって構成される金属ボールで良い。封止は前記金属ボールを封止孔22の段部に載置し、前記金属ボールにレーザ等を照射することによって成される。
リッド14にガラス等の透光性材料のものを採用した場合には、リッド14を介して前記音叉型圧電振動片16,18にレーザを照射することにより、パッケージ11を封止した後に前記音叉型圧電振動片16,18の発振周波数を調整することができる。
上記のように構成される圧電振動子10は、パッケージ11の内部に発振周波数の異なる複数の圧電振動片を実装した場合であっても、各圧電振動片間に生じる干渉を抑制することができる。また、複数の圧電振動片の実装空間(分割空間)は、実質的に1つの空間として取り扱うことができるため、封止孔22は1つ設けるのみで良く、封止工程を増やす必要が無い。さらに、1つのパッケージ内に複数の圧電振動片(音叉型圧電振動片)を実装しているため、1つのパッケージ内に1つの圧電振動片を実装する圧電振動子に比べ、同数の圧電振動片を使用する際の、電子機器への実装面積を大幅に削減することができる。
次に、図2を参照して、本発明の圧電振動子に関連する第2の実施形態について説明する。ここで、図2(A)は本実施形態の圧電振動子を示す平面図であり、図2(B)、(C)はそれぞれ図2(A)のB−B断面を示す図である。
本実施形態に係る圧電振動子の構成の殆どは第1の実施形態と同様である。このため、構成を同一とする部分については同一の符号を附してその詳細な説明を省略する。また、以下に示す相違点以外の構成、作用、効果については、第1の実施形態と同様とする。
本実施形態と、上述した第1の関連実施形態とでは、ベース12内部に備えられ、音叉型圧電振動片16,18の実装空間を区画する隔壁の構成が異なる。本実施形態における隔壁は、図2(A)に示すように、実装空間に向きを同じにして並列に配置した音叉型圧電振動片16,18の間を全域に渡って遮断するように設けられている。このような隔壁20aを有する本実施形態では、図2(B)に示すように隔壁20aの高さをベース12の側壁部を構成する基板12aよりも低く設定している。このような構成により、隔壁20aとリッド14との間に連通部21aを設けることができ、上記実施形態と同様に、パッケージ11内に設けられる複数の、実装空間を実質的に1つのものとして扱うことが可能となる。
図2(B)には、隔壁20aの高さを実装空間の長手方向全域に亙って低く形成するように示したが、図2(C)に示すように、隔壁20a上部の一部に切欠きを設け、これを連通部21aとしても良い。図2(C)では特に、各音叉型圧電振動片16,18が発振する際に生じる干渉の影響が少ない音叉型圧電振動片16,18の基部側にあたる隔壁上部の一部を切欠き、連通部21aとしている。これにより、各音叉型圧電振動片16,18間に生じる干渉の抑制効果を高めることができる。
また、本実施形態では、積極的に隔壁20aの高さをベース12の側壁部よりも低く設定するようにしているが、隔壁20aの高さをベース12の側壁部と同一に設定した場合であっても、隔壁20aの上部をリッド14に接着しないように封止することで、実質的にパッケージ11の内部に形成される実装空間を1つのものとして扱うことが可能となる。よって、実装空間の真空引きは、1つの封止孔22によって成すことができるため、本実施形態の一部とみなすことができる。
また、本実施形態では、隔壁20aを音叉型圧電振動片16,18の実装空間全域に亙って配備する構成としているため、音叉型圧電振動片16,18を異なる向きで実装空間に実装しても悪影響が無い。
次に、図3を参照して本発明の圧電振動子に関連する第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る圧電振動子の殆どの構成は、上述した関連実施形態と同一である。よって、構成を同一とする部分には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。また、以下に示す要素以外の構成、作用、効果については、上述した関連実施形態と同様とする。
本実施形態の圧電振動子10と上述した関連実施形態の圧電振動子とでは、隔壁の形成形態が異なる。上述した関連実施形態の圧電振動子では、実装空間の長手方向に沿った隔壁20を、音叉型圧電振動片16,18の先端側の側壁部から音叉型圧電振動片16,18の基部側にまで備え、前記基部側の側壁部との間に連通部21を形成している。これに対し本実施形態の隔壁20bは、実装空間の長手方向に沿って、音叉型圧電振動片16,18の先端側の側壁部と、基部側の側壁部との両方から対向するように隔壁20bを設け、各音叉型圧電振動片16,18の基部に掛かる部分であって、対向した隔壁20bの間に連通部21bを形成するように構成している。
隔壁20bの構成を上記のようにすることにより、パッケージ11自体の強度バランス、実装バランス(重量バランス)を調整することができる。
次に、図4を参照して本発明の圧電振動子に関連する第4の実施形態について説明する。本実施形態の圧電振動子は、内部に実装する音叉型圧電振動片を3つとしたことと、隔壁の構成とが上述した関連実施形態と異なり、他の構成、作用、効果については、上述した関連実施形態と同様である。よって、構成を同様とする箇所には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。
本実施形態の圧電振動子10では、3つの音叉型圧電振動片16,17,18を実装する実装空間を分割する隔壁20cを、音叉型圧電振動片16〜18の実装方向における基部側の側壁部と、先端側の側壁部とから交互(互い違い)に備えるように構成し、連通部21を隔壁20cと側壁部との間にもうけるようにした。
隔壁20cを上記のような構成とした場合であっても、音叉型圧電振動片16〜18の振動部である振動腕16a,17a,18aを遮断するように設けていれば、音叉型圧電振動片16〜17の間に生じる干渉を抑制する効果を得ることができる。また、連通部21cが、音叉型圧電振動片16〜17の先端側と基部側とに分かれるため、パッケージ自体の強度バランス、実装バランス(重量バランス)を調整することができる。
本実施形態では、音叉型圧電振動片を3つ実装する圧電振動子を例示しているが、当然に、第1〜第3の関連実施形態においても、音叉型圧電振動片を3つ、若しくはさらに多く実装する形態を採ることができる。
次に、図5を参照して本発明の圧電振動子に関連する第5の実施形態について説明する。本実施形態は、パッケージ内に実装する音叉型圧電振動片16,18の実装形態を前述の実施形態と異にしている。すなわち、第1の関連実施形態から第4の関連実施形態に記載の圧電振動子ではいずれも、複数の圧電振動片は、振動腕が互いに平行となるように実装され、隔壁によってその実装空間を分割されていた。一方本実施形態では、パッケージ内部に実装する音叉型圧電振動片16,18の振動腕16a,18aが、互いに直線上に対向するように実装する場合の形態である。
本実施形態における音叉型圧電振動片16,18の実装方式、パッケージの構成等は、上述した実施形態と同様であり、上述の実施形態と対応する箇所については、同様の符号を附してその詳細な説明は省略する。
本実施形態の圧電振動子10は、発振周波数の異なる複数(本実施形態では2つ)の音叉型圧電振動片16,18を、各々の振動腕16a,18aが対向するようにベース12内に実装し、各音叉型圧電振動片16,18の振動腕16a,18aの間に隔壁20dを備え、当該隔壁20dの端部若しくは上部に連通部21dを形成する構成としている。本実施形態の圧電振動子10においても、真空封止のための封止孔22は、各音叉型圧電振動子16,18を実装する分割空間のうちの、いずれか1つに備えるようにすれば良い。
圧電振動子10の形態をこのようなものとすることにより、電子機器へ実装する際の実装面の形態に多様性を持たせることが可能となり、実装面に対する規制を緩和することができる。なお、他の作用効果については、第1の実施形態と同様である。
次に図6を参照して、本発明の圧電振動子に係る実施形態について説明する。本実施形態の圧電振動子は、上述の実施形態とは異なり、複数の圧電振動片を実装する実装空間を分割する隔壁に、連通部を設けていない。
本実施形態では、ベース12内に発振周波数の異なる2つの音叉型圧電振動片16,18を実装し、互いの音叉型圧電振動片の間に実装空間を分割する隔壁20eを設けることを基本構成としている。
本実施形態の特徴は、真空封止のための封止孔22にあり、本実施形態の封止孔22は、前記隔壁20eの下部に形成され、少なくともその内径が、前記隔壁20eの壁厚よりも大きく、隔壁20eによって分割された2つの実装空間に開口部の一部を有するように構成される。すなわち、1つの封止孔22が、2つの実装空間を跨いで形成される構成とした。このような構成の封止孔22を備えることにより、1つの封止孔から、隔壁20eによって分割された2つの分割空間を真空引きすることができる。よって、封止工程を増やす必要が無い。また、ベース12の内部に備えられる隔壁20eは、2つの音叉型圧電振動片16,18を実装する空間を完全に分割する構成となるため、各音叉型圧電振動片間に生じる干渉の抑制効果が高い。
上記それぞれの実施形態では、隔壁によってパッケージ内部に実装した複数の音叉型圧電振動片間の干渉を抑制する旨記載した。この際、前記隔壁は、図7(A)に示すような金属被覆19を備えるように構成しても良い。隔壁20(20a〜20eを含む)に金属被覆19を備えるようにすることにより、圧電振動片間に生じる干渉を抑制する効果を向上させることができる。
また、実施形態における封止孔22は、第1の貫通孔22aと、第2の貫通孔22bとを連接させた段部を有するものであることのみを記載した。しかし、前記封止孔22には、図7(B)に示すように、前記段部、及び前記第2の貫通孔22bの内壁面に濡れ性の良い金属被覆23を施すようにすると良い。このような構成とすることにより、封止部に濡れ性を持たせることができ、封止を良好なものとすることができる。
また、パッケージ11の内部に実装する音叉型圧電振動片の振動腕16a,18aには、それぞれ、断面H型となるような長溝16b,18bを設けるようにしても良い(図7(A),(B)参照)。振動腕に長溝16b,18bを設けることにより、長溝の壁部に、その厚み方向に沿った電界が形成されやすくなる。このため、電界効率が向上し、CI値(クリスタルインピーダンス値)を低減することができる。
以下、図8を参照して、本発明の圧電振動子を内部に実装した、電子機器に係る実施の形態について説明する。図8に示す電子機器は、特に、電波時計100に本発明の圧電振動子を実装する場合を例である。
まず、電波時計の基準信号となる標準電波について説明する。現在日本では、独立行政法人情報通信研究機構日本標準時グループ(以下、標準時形成機関という)50に備えられる複数の原子時計(不図示)により、日本標準時が形成されている。標準時形成機関50の原子時計は、東北と、九州とにある2つの長波標準電波送信所60,70に備えられる原子時計と連動しており、それぞれの送信所から長波標準電波(以下、標準電波という)が送信されている。東北の送信所(第1の送信所)60は、40kHz、九州の送信所(第2の送信所)70は60kHzで標準電波を送信している。
次に電波時計の概略構成を説明する。電波時計は、上述した標準電波をアンテナにより受信し、バンドパスフィルタを介して信号処理回路によって正確な時刻を得るように構成されており、上記バンドパスフィルタの役割を担うものとして、圧電振動子が用いられている。通常、上述のような2つの周波数を受信するためには発振周波数の異なる2つの圧電振動子が必要となる。このため、従来の電波時計では、発振周波数の異なる2つの圧電振動子を内装する形態をとっていた。
これに対し、本実施形態の電波時計100は、前記2つの標準電波を受信するためのアンテナ102と、アンテナ102に接続された受信用アンプ104と、受信用アンプ104に接続されたバンドパスフィルタとしての圧電振動子10と、前記圧電振動子10を通過した信号を入力する信号処理回路106とを備える。
ここで、前記圧電振動子10は、上述した本発明に係る圧電振動子10であり、内部に実装される音叉型圧電振動片は、例えば、40kHzに対応した40.003kHzのものと、60kHzに対応した60.003kHzのものとを採用する。また、前記信号処理回路106は、圧電振動子10を通過した信号をデジタル変換するA/D変換部106aと、前記A/D変換部106aによって変換されたデジタル信号が入力されるマイクロプロフェッサ106bとを備えている。
前記マイクロプロフェッサ106bは、前記デジタル信号を解析して、時刻情報を解読し、例えばアナログで時刻表示を行う第1の時刻表示部110では、時針の駆動を行うモータ108に、定期的に時刻訂正のための駆動信号を供給する。また、例えばデジタルで時刻表示を行う第2の時刻表示部112では、前記時刻情報に基づいて前記第2の時刻表示部112にデジタル表示させるように信号を供給する。
このような構成の電波時計100では、第1の送信所60、第2の送信所70、双方の標準電波を受信することができ、かつ上述の圧電振動子10についての効果を得ることができる。すなわち、バンドパスフィルタとしての2つの音叉型圧電振動片を1つの圧電振動子10の内部に実装したことにより、電波時計100に対する実装面積を縮小することができる。よって、電波時計自体を小型化することができる。また、圧電振動子10を上述のような構成とすることにより、圧電振動子10の内部に実装した2つの音叉型圧電振動片の間に生じる干渉を抑制することができる。
本発明に関連する第1の実施形態に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に関連する第2の実施形態に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に関連する第3の実施形態に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に関連する第4の実施形態に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に関連する第5の実施形態に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に係る圧電振動子を示す図である。 本発明に係る圧電振動子の構成の応用例を示す図である。 本発明に係る圧電振動子を内装した電子機器についての説明図である。
符号の説明
10………圧電振動子、11………パッケージ、12………ベース、12a〜12d………基板、13………低融点ガラス、14………リッド、16,18………音叉型圧電振動片、20………隔壁、21………連通部、22………封止孔、22a………第1の貫通孔、22b………第2の貫通孔、24………凹陥部、26………導電性接着剤。

Claims (3)

  1. パッケージに形成された実装空間に発振周波数の異なる複数の音叉型圧電振動片を実装した圧電振動子であって、
    前記パッケージに設けられて前記実装空間を気密に封止した封止孔と、
    前記実装空間を前記各音叉型圧電振動片に対応させた分割空間に区画する隔壁とを有し、
    前記封止孔は、前記隔壁と対応した位置において、隣接する分割空間に跨って形成してあることを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記隔壁には、金属被覆が施されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動子を内部に収容することを特徴とする電子機器。
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