JP4273395B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡に係り、特に体腔内に挿入される挿入部の先端部に観察用の光学部材が配設された医療用の内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用の内視鏡は、手元操作部と、この手元操作部に連設される挿入部を備え、挿入部の先端部には観察光学部材が設けられる。観察光学部材は、内視鏡を薬液等に浸漬して消毒する都合上、内部の気密を保持できるように構成されている。
【0003】
ところで、内視鏡は使用する度に洗浄液に浸漬されて消毒されるため、水分や薬液に接触する機会が多い。このため、従来の内視鏡は、観察光学部材の内部に水蒸気が浸入し、レンズ面が曇るおそれがあった。
【0004】
特許文献1には、観察光学部材の内部に乾燥気体を導入する内視鏡が記載されている。この内視鏡によれば、挿入部の先端部の外面から観察光学部材の内部に気体を導入することによって、観察光学部材の内部に乾燥気体を充填させ、レンズ面の曇りを防止することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−165356号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1は、体腔内に挿入される挿入部の先端部の外面から乾燥気体を導入するため、専門的な技術と安全面の確認が必要であった。これをユーザーが実施することは困難であるので、専門の技術者が対応しなければならないという問題があった。
【0007】
また、特許文献1は、挿入部の先端部の外面から乾燥気体を導入するため、挿入部を体腔内に挿入している間は、乾燥気体を観察光学部材に導入することができない。このため、体腔内を観察している間にレンズ面が曇った場合には、観察動作を一旦停止し、挿入部を体腔内から抜き出して乾燥気体を導入しなければならないという不都合があった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ユーザーが取り扱うことができるとともに、観察中にレンズ面の曇りを取り除くことができる内視鏡を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、体腔内に挿入される挿入部と、該挿入部に連設される手元操作部を含む非挿入部とから成り、前記挿入部の先端部に光学部材が配設された内視鏡において、前記非挿入部に気体導入部が設けられるとともに、該気体導入部から導入された前記気体を前記光学部材の内部に導入する気体導入路が、前記挿入部の内部であって、前記手元操作部の操作を前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成されたことを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、光学部材の内部に気体を導入する気体導入部が非挿入部に設けられるとともに、該気体導入部から導入された前記気体を前記光学部材の内部に導入する気体導入路が、前記挿入部の内部であって、前記手元操作部の操作を前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成されているので、ユーザーが取り扱うことができるとともに、挿入部を体腔内に挿入した状態であっても光学部材に気体を導入することができ、観察中にレンズ面の曇りを取り除くことができる。なお、本発明において非挿入部とは、内視鏡を構成する部材のうち、体腔内に挿入されない部材、すなわち挿入部以外の部材であり、例えば、手元操作部や、手元操作部にユニバーサルケーブルを介して連結されたコネクタ等である。
【0011】
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記非挿入部には気体排出部が設けられるとともに、該気体排出部に前記光学部材の内部の前記気体を排出する気体排出路が前記挿入部の内部に形成されたことを特徴としている。したがって、請求項3に記載の発明によれば、気体導入部から気体を導入し、気体排出部から気体を排出することによって、光学部材の内部に常に気体を循環し続けることができる。また、気体導入部と気体排出部が非挿入部に設けられているので、挿入部を体腔内に挿入した状態であっても、常に光学部材の曇りを防止することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は請求項2の発明において、前記気体導入路は、前記手元操作部の操作を、前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成され、前記気体排出路は、前記フレキシブルシャフトが挿通される保護チューブと、前記フレキシブルシャフトとの隙間に形成されることを特徴としている。したがって、請求項3に記載の発明によれば、保護チューブとフレキシブルシャフトから成る二重構造のチューブを用いて気体導入路と気体排出路を形成するので、挿入部の径を太くすることなく、気体の導入、排出を行うことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は請求項1ないし3のいずれか1つの発明において、前記光学部材は、内部に複数のレンズ群を有することを特徴とする。また、請求項5に記載の発明は請求項4の発明において、前記光学部材は、前記複数のレンズ群を固定する複数の固定枠に前記気体を流通させる気体流通路を有することを特徴とする。さらに、請求項6に記載の発明は請求項1ないし5のいずれか1つの発明において、前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡の好ましい実施の形態について詳述する。
【0015】
図1に示すように、内視鏡10は主として、手元操作部12と、この手元操作部12に連設された挿入部14を備え、手元操作部12には、ユニバーサルケーブル16が接続される。ユニバーサルケーブル16の先端には、プロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。
【0016】
手元操作部12には、送気・送水ボタン24、吸引ボタン26、シャッターボタン28、ズーム操作用のシーソースイッチ30、アングルノブ32、32、及び鉗子挿入部34が設けられる。また、手元操作部12には、不図示の気体注入装置(不図示)に連結するための連結部材36が設けられる。
【0017】
一方、挿入部14は、軟性部18、湾曲部20、及び先端部22で構成される。湾曲部20は、手元操作部12に設けられた一対のアングルノブ32、32を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部22の先端面を所望の方向に向けることができる。
【0018】
図2に示すように、先端部22の先端面には、観察光学部材38、照明レンズ40、40、送気・送水ノズル42、鉗子チャンネル44が配設される。観察光学部材38は、先端面の略中央に配置され、この観察光学部材38の左右に照明レンズ40、40が配設されている。
【0019】
図3は先端部22の縦断面図であり、図4は観察光学部材38を示す縦断面図である。
【0020】
図3に示すように、観察光学部材38は、先端部本体46に取り付けられる。先端部本体46は、略円柱状に形成されており、貫通孔46Aが軸方向に形成されている。観察光学部材38は、この貫通孔46Aに基端側から挿入され、ねじ50によって先端部本体46に固定される。なお、観察光学部材38等の内容物を先端部本体46に固定した後、先端部本体46の外周面には被覆49が被せられ、先端部本体46の先端面にはキャップ48が装着される。キャップ48は、ねじ47(図2参照)によって固定される。
【0021】
図4に示すように観察光学部材38は、ハウジング52の内部に固定レンズ群54F、54Lと可動レンズ群56F、56Lを備える。固定レンズ群54F、54L、及び可動レンズ群56F、56Lはそれぞれ、1枚乃至数枚のレンズによって構成されている。
【0022】
固定レンズ群54F、54Lは固定レンズ枠58F、58Lに装着され、この固定レンズ枠58F、58Lを介してハウジング52に固定される。固定レンズ枠58F、58Lは、光軸方向において前後に間隔をあけて配置される。
【0023】
前方に配置された固定レンズ枠58Fは、図5に示すように、後端面に多数の孔62、62…が形成されている。この孔62は、固定レンズ58枠Fの周りに等間隔で形成されており、この孔62によって、固定レンズ枠58Fの内部空間(すなわち、固定レンズ群54Fのレンズ同士の隙間)とハウジング52の内部空間とが連通される。
【0024】
後方に配置された固定レンズ群54Lの各レンズは、図6に示すように、レンズの下部が切除され、D字状に形成されている。したがって、固定レンズ枠58Lの内部空間(すなわち、固定レンズ群54Lのレンズ同士の隙間)とハウジング42の内部空間とが連通される。
【0025】
一方、可動レンズ群56F、56Lは固定レンズ群54F、54Lの間に配置され、それぞれ可動レンズ枠60F、60Lに保持されている。可動レンズ枠60F、60Lにはそれぞれアーム64F、64Lが連設されており、このアーム64F、64Lの先端にリング部66F、66Lが形成されている。リング部66F、66Lには、カム筒68が挿入されており、このカム筒68にリング部66F、66Lが摺動自在に支持されている。また、リング部66F、66Lにはカムピン70F、70Lが突設されており、このカムピン70F、70Lがカム筒68の表面に形成されたカム溝68F、68Lに係合される。したがって、カム筒68を回動させることによって、リング部66F、66Lが前後に移動し、可動レンズ群56F、56Lが光軸方向に沿って移動する。その際、可動レンズ群56F、56Lは、互いに近接、或いは離間するように移動し、これによってズーミング操作等が行われる。なお、レンズ構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば固定レンズ群を一群で構成したり、可動レンズ群を一群或いは三群で構成してもよい。
【0026】
カム筒68は、観察光学部材38の光軸と平行に配置され、ハウジング52に回動自在に支持されている。カム筒68の先端部には、貫通孔68Aが径方向に形成されており、この貫通孔68Aを介してカム筒68の内部空間とハウジング52の内部空間とが連通される。また、カム筒68の基端部には、連結具72を介して密着コイルばね(フレキシブルシャフトに相当)74が取り付けられている。密着コイルばね74は、図1の挿入部14に挿通されて手元操作部12まで延設される。したがって、手元操作部12において密着コイルばね74を回動させると、その回動力が密着コイルばね74を介してカム筒68に伝達され、カム筒68が回転される。これにより、可動レンズ群56F、56Lを可動させることができる。
【0027】
密着コイルばね74の内部にはシリコン製の導入用チューブ(気体導入路に相当)76が挿入されている。導入用チューブ76の先端は、連結具72に固定されており、導入用チューブ76の内部は連結具72に形成された貫通孔72Aを介してカム筒68の内部空間に連通される。したがって、導入用チューブ76の基端側から気体を注入すると、その気体は導入用チューブ76の内部を通り、連結具72の貫通孔72A、カム筒68の内部空間を通過してハウジング52の内部空間に導入される。
【0028】
ハウジング52の後端側は、カム筒68の位置において後方に突出しており、この突出部に継ぎ手リング80が螺合されている。継ぎ手リング80には、保護チューブ78の先端が外嵌され、さらにその外側に補強リング82を締め込むことによって保護チューブ78の先端部が固定されている。前述した密着コイルばね74は、この保護チューブ78に挿入されて保護されており、図1の挿入部14に内装された他の内容物(ライトガイド、信号ケーブル、送気・送水チューブ等)に密着コイルばね74が接触することが防止される。保護チューブ78は、挿入部14に挿通され、手元操作部12まで延設されている。また、保護チューブ78は、その内径が密着コイルばね74の外径よりも若干大きく形成される。したがって、保護チューブ78の内面と密着コイルばね74の外面との間には隙間が形成され、この隙間はハウジング52の内部空間に連通されている。したがって、前述した導入用チューブ76からハウジング52の内部空間に気体を注入した際に、ハウジング52の内部空間の気体は、保護チューブ78内の隙間を通って、手元操作部12に排出される。
【0029】
また、ハウジング52の後端側には、固定レンズ群54Lの後方となる位置に撮像装置84が取り付けられている。撮像装置84は主として、観察光学部材38の光路を90°屈曲させるプリズム86と、観察光学部材38の結像位置に配置した固体撮像素子88とから成り、プリズム86に接着されたスライドガイド90をハウジング52に取り付けることによって、撮像装置84が観察光学部材38に装着される。
【0030】
ハウジング52の前端部は開口されている。この開口は、可動レンズ枠60L、可動レンズ枠60F、固定レンズ枠58Fを順にハウジング52に挿入して組み込んだ後、端部カバー92によって閉塞される。その際、固定レンズ枠58Fは、端部カバー92から突出された状態に固定される。図3に示すように、固定レンズ群54Fの先端面はキャップ48の先端面の位置に一致するようになっている。なお、固定レンズ枠58Lは、ハウジング52に後方から挿入されて組み込まれる。
【0031】
図7は、図1のP部の拡大断面図である。
【0032】
図7に示すように、手元操作部12のケース13の内部にはモータ94が設けられ、このモータ94の出力ピン94Aにパイプ部材96が連結される。パイプ部材96には密着コイルばね74の基端部が連結されている。したがって、モータ94で出力ピン94Aを回転させることによって密着コイルばね74を回転させることができ、密着コイルばね74を介して図3のカム筒68を回転させることができる。なお、モータ94は手元操作部12に設けたシーソースイッチ(図1参照)30を操作することによって駆動制御される。
【0033】
パイプ部材96には、密着コイルばね74の基端部とともに、導入用チューブ76の基端部が連結されている。導入用チューブ76とパイプ部材96は、その内部空間同士が連通する状態に連結され、パイプ部材96には、貫通孔96Aが径方向に形成される。
【0034】
モータ94には、出力ピン94Aを覆うようにケース98が取り付けられる。このケース98には、貫通孔96Aの位置に開口部98Aが設けられ、この開口部98Aには、気体導入管100が接続される。気体導入管100は、手元操作部12の側面に突設された連結部材36の気体導入孔(気体導入部に相当)36Aに接続される。これにより、密着コイルばね74に挿入された導入用チューブ76は、パイプ部材96、ケース98、及び気体導入管100を介して気体導入孔36Aに連通される。したがって、気体導入孔36Aに乾燥気体を導入すると、その乾燥気体は導入用チューブ76に導入され、さらに導入用チューブ76を介して図2のカム筒68、さらにはハウジング52の内部空間に導入される。なお、乾燥気体としては、窒素ガスを用いるのが一般的であるが、その他の不活性ガスやドライエア等、水分を含まず、且つ、光学的に影響のない透明な気体であればよい。
【0035】
連結部材36には、気体導入孔36Aの他に気体排出孔36Bが形成されている。この気体排出孔36Bには、気体排出管102が接続され、この気体排出管102を介して保護チューブ78に連通されている。したがって、気体排出孔36Bは、気体排出管102、保護チューブ78を介して、図2のハウジング52の内部に連通される。これにより、ハウジング52の内部の気体を、保護チューブ78、気体排出管102を介して気体排出孔36Bに排出することができる。なお、保護チューブ78の基端部は、固定部材104によって気密状態で固定されている。
【0036】
前述した連結部材36は、ルアーロックと呼ばれる連結構造を有し、この連結部材に不図示の気体注入装置が連結される。気体注入装置は、連結部材36の気体導入孔36Aに気体を注入するとともに、気体排出孔36Bを外部に連通して気体排出孔36Bから排出された気体を外部に排出する。
【0037】
次に上記の如く構成された内視鏡10の作用について説明する。
【0038】
上述した内視鏡10によれば、観察光学部材38のハウジング52の内部空間が、カム筒68、連結具72、導入用チューブ76、パイプ部材96、及び気体導入管100から成る気体導入路を介して、手元操作部12に設けた連結部材36の気体導入孔36Aに連通されている。また、観察光学部材38のハウジング52の内部空間が、保護チューブ78、及び気体排出管102から成る気体排出路を介して、手元操作部12に設けた連結部材36の気体排出孔36Bに連通されている。したがって、不図示の気体注入装置によって連結部材36の気体導入孔36Aに乾燥気体を注入すると、乾燥気体は、前述した気体導入路を介して観察光学部材38のハウジング52の内部空間に導入される。そして、ハウジング52の内部空間に存在していた湿潤気体は、前述した気体排出路を介して、連結部材36の気体排出孔36Bから前記気体注入装置に排出される。これにより、ハウジング52の内部空間に充填していた湿潤気体を乾燥気体に入れ替えることができる。したがって、観察光学部材38のレンズの曇りを取り除くことができる。
【0039】
このように本実施の形態の内視鏡10によれば、手元操作部12に気体導入孔36Aと気体排出孔36Bを形成するとともに、この気体導入孔36A、気体排出孔36Bを観察光学部材38の内部に連通する気体導入路、気体排出路を形成したので、観察光学部材38の内部の湿潤気体を乾燥気体と入れ替えることができ、レンズの曇りを取り除くことができる。
【0040】
特に、本実施の形態では、固定レンズ枠58Fに孔62を形成したり、固定レンズ群54LのレンズをD状に形成したことによって、固定レンズ枠58L、58Fの内部にも乾燥気体が確実に行き渡るようにしたので、観察光学部材38の内部全体においてレンズの曇りを確実に防止することができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、気体導入孔36Aと気体排出孔36Bを手元操作部に設けたので、ユーザーでも取り扱うことができるとともに、挿入部14を体腔内に挿入した状態であっても観察光学部材38の内部に乾燥気体を導入することができる。これにより、内視鏡10によって体腔内を観察しながらレンズの曇りを取り除くことができる。
【0042】
さらに、本実施の形態によれば、可動レンズ群56F、56Lを移動させるための機構(すなわち、カム筒68、連結具72、及び密着コイルばね74)を利用して気体導入路や気体排出路を形成したので、挿入部14の径が大きくなることを防止できる。
【0043】
なお、上述した実施の形態は、密着コイルばね74の内部に気体導入路を形成し、密着コイルばね74の外部に気体排出路を形成したが、反対に密着コイルばね74の内部に気体排出路を形成し、密着コイルばね74の外部に気体導入路を形成してもよい。
【0044】
また、上述した実施の形態は、可動レンズ群56F、56Lを駆動させる機構を利用して、気体導入路や気体排出路を形成するようにしたが、これに限定するものではなく、気体導入専用のチューブや気体排出専用のチューブを設けてもよい。
【0045】
また、上述した実施の形態は、観察光学部材38に可動レンズ群56F、56Lを備えた内視鏡10に本発明を適用した例であるが、本発明の適用はこれに限定するものではなく、固定レンズだけから成る観察光学部材を備えた内視鏡にも適用することができる。
【0046】
また、上述した実施の形態は、気体導入孔36A、気体排出孔36Bを手元操作部に設けたが、気体導入孔36A、気体排出孔36Bの位置はこれに限定するものではなく、内視鏡10のうち体腔内に挿入されない非挿入部分であればよい。例えば、ユニバーサルケーブル16の先端に設けたライトガイドコネクタに気体導入孔36Aや気体排出孔36Bを設けてもよい。また、電子内視鏡の場合には、電気コネクタに設けてもよい。さらに、ユニバーサルケーブルを分岐して、気体導入用、或いは気体排出用のコネクタを設けてもよい。
【0047】
また、気体導入孔36Aと気体排出孔36Bは、同じ位置に設ける必要はなく、別々の位置に設けてもよい。
【0048】
さらに、上述した実施の形態は、乾燥気体を注入するようにしたが、他の気体を注入するようにしてもよい。例えば、内視鏡10をオートクレーブやガス滅菌のように加圧加温して消毒・滅菌する際は、気体注入装置によって冷却気体を注入するとよい。これにより、観察光学部材38のハウジング52の内部に冷却気体が導入されるので、観察光学部材38の温度上昇を防止でき、さらに温度上昇によって外部との差圧が上昇することを防止できる。したがって、圧力や熱膨張によってレンズ接着面が剥離したり、レンズが損傷することを防止することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る内視鏡によれば、光学部材の内部に気体を導入する気体導入部が手元操作部に設けられるとともに、該気体導入部から導入された前記気体を前記光学部材の内部に導入する気体導入路が、前記挿入部の内部であって、前記手元操作部の操作を前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成されているので、ユーザーが取り扱うことができるとともに、挿入部の先端部を体腔内に挿入した状態でも光学部材に気体を導入することができる。したがって、観察中にレンズ面が曇ることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡の実施の形態を示す全体構成図
【図2】先端部の先端面を示す正面図
【図3】先端部の構成を示す縦断面図
【図4】観察光学部材を示す縦断面図
【図5】前方の固定レンズ枠の正面断面図
【図6】後方の固定レンズ枠の正面断面図
【図7】図1のP部の拡大断面図
【符号の説明】
10…内視鏡、12…手元操作部、14…挿入部、22…先端部、36…連結部材、38…観察光学部材、46…先端部本体、48…キャップ、52…ハウジング、54F、54L…固定レンズ群、56F、56L…可動レンズ群、58F、58L…固定レンズ枠、60F、60L…可動レンズ枠、62…孔、64F、64L…アーム、66F、66L…リング部、68…カム筒、72…連結具、74…密着コイルばね、76…導入用チューブ、78…保護チューブ、80…継ぎ手リング、82…補強リング、84…撮像装置、88…固体撮像素子、92…端部カバー、94…モータ、96…パイプ部材、98…ケース、100…気体導入管、102…気体排出管
Claims (6)
- 体腔内に挿入される挿入部と、該挿入部に連設される手元操作部を含む非挿入部とから成り、前記挿入部の先端部に光学部材が配設された内視鏡において、
前記非挿入部に気体導入部が設けられるとともに、
該気体導入部から導入された前記気体を前記光学部材の内部に導入する気体導入路が、前記挿入部の内部であって、前記手元操作部の操作を前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成されたことを特徴とする内視鏡。 - 前記非挿入部には気体排出部が設けられるとともに、
該気体排出部に前記光学部材の内部の前記気体を排出する気体排出路が前記挿入部の内部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記気体導入路は、前記手元操作部の操作を、前記光学部材に設けた可動レンズに伝達するフレキシブルシャフトの内部に形成され、
前記気体排出路は、前記フレキシブルシャフトが挿通される保護チューブと、前記フレキシブルシャフトとの隙間に形成されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。 - 前記光学部材は、内部に複数のレンズ群を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の内視鏡。
- 前記光学部材は、前記複数のレンズ群を固定する複数の固定枠に前記気体を流通させる気体流通路を有することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
- 前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の内視鏡。
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