JP3260914B2 - 硬性内視鏡 - Google Patents

硬性内視鏡

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JP3260914B2
JP3260914B2 JP15692693A JP15692693A JP3260914B2 JP 3260914 B2 JP3260914 B2 JP 3260914B2 JP 15692693 A JP15692693 A JP 15692693A JP 15692693 A JP15692693 A JP 15692693A JP 3260914 B2 JP3260914 B2 JP 3260914B2
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進 高橋
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裕昭 加川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腹腔内等に経皮的に挿
入して観察を行う硬性内視鏡に関し、特に、使用後に破
棄する使い捨て型の硬性内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、体腔内などへ細長に形成した
挿入部を有する内視鏡を挿入して得られる被写体像を観
察しながら被検部位の観察や各種処置を行うことのでき
る内視鏡が広く用いられている。
【0003】例えば、腹腔鏡下に行う胆嚢摘出手術があ
るが、この胆嚢摘出手術では、腹腔鏡として挿入部が硬
性の硬性内視鏡と処置具とを腹腔内へ経皮的に挿入し
て、硬性内視鏡によって得られた被検部位の画像を観察
することにより腹腔内の状態を術者が認識しながら胆嚢
の摘出を行なっている。
【0004】このような腹腔鏡下の手術などに用いられ
る硬性内視鏡では、一般に観察光学系のリレーレンズと
照明光学系の光ファイバとを一体的にして形成してい
た。そして、この硬性内視鏡は、使用後に洗滌・滅菌処
理などを行って繰り返し使用することを考慮して各部を
耐久性の良い部材で構成していた。また、リレーレンズ
或は光ファイバなどの調整・交換などを考慮して、分解
が容易である一方で、調整機構を備えた複雑な構造とな
っていた。
【0005】しかし、近年、内視鏡に挿通して使用する
処置具などを使用後に洗滌することなく破棄する使い捨
て型の医療用具が数多く実用化されている。すなわち、
使用の度に滅菌された新しいものを使用して、滅菌・洗
滌などの手間を省き、容易に清潔な状態を保って効率良
く処置、検査などを行えるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
硬性内視鏡を使い捨て型として使用するためには、構造
及び構成が高価であり、使い捨て型の構造でないため、
この硬性内視鏡をそのままの構造及び構成で使い捨て型
として適用することはできなかった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、組み立て性が良好、且つ、安価な構造・構成で使い
捨て型に適した硬性内視鏡を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による硬性内視鏡
は、観察光学系及び照明光学系を備えた光学視管を有す
る硬性内視鏡であって、前記硬性内視鏡の光学視管を形
成する観察光学系及び照明光学系を観察光学系ユニット
及び照明光学系ユニットとしてそれぞれ別体に構成する
と共に、観察光学系ユニット、或は、照明光学系ユニッ
トのどちらか一方を使い捨て型とした。
【0009】
【作用】この構成で、分離して構成された観察光学系及
び照明光学系のユニットのどちらか一方、或は、両方の
構造を簡略化することが可能となり、使い捨て型に適応
した硬性内視鏡を実現する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図4は本発明の第1実施例に係り、図
1は硬性内視鏡の概略構成を示す斜視図、図2は観察光
学系ユニットの外装部を示す斜視図、図3は観察光学系
ユニットの構成を説明する断面図、図4は照明光学系ユ
ニットの構成を説明する断面図である。
【0011】図1に示すように硬性内視鏡1は、観察光
学系及び照明光学系からなる光学視管を使い捨て型の観
察光学系ユニット3と、再使用可能な照明光学系ユニッ
ト4とから構成している。
【0012】前記観察光学系ユニット3は、腹腔内に経
皮的に挿入される挿入部31と、この挿入部31の手元
側に位置する太径の把持部32とを一対の観察光学系用
外装部33a,33bとして樹脂部材で形成している。
この観察光学系用外装部33a,33bの内部には観察
光学系34を有すると共に、前記照明光学系ユニット4
を挿通することが可能な照明光学系挿通用チャンネル3
5が形成されている。
【0013】図2に示すように観察光学系ユニット3を
形成する一対の観察光学系用外装部33a,33bの内
周部には観察光学系34を形成する対物光学系レンズ群
34a及びリレー系レンズ群34bがリブ36cにより
分割して形成された対物系レンズ用溝部36a及びリレ
ー系レンズ用溝部36bに配設されるようになってお
り、前記照明光学系ユニット4を挿入する照明光学系挿
通用チャンネル35となる溝37を形成している。
【0014】そして、図3に示すように例えば、一方の
観察光学系用外装部33aの対物系レンズ用溝部36a
及びリレー系レンズ用溝部36bに複数のプラスチック
レンズ38,38,38...及び照明光学系挿通用チ
ャンネル溝37の先端部にカバーガラス39を配設して
から、この観察光学系用外装部33aに他方の観察光学
系用外装部33bを合わせ、当接面を接着剤や超音波溶
着などによって一体固定して観察光学系34及び外部と
隔離された照明光学系挿通用チャンネル溝37を備えた
観察光学系ユニット3を形成している。
【0015】なお、把持部32の内周部には後述する照
明光学系ユニット4の把持部を装着する把持部装着用穴
21が形成されると共に、この把持部装着用穴21の中
心軸に直行する透孔21aが形成され、この透孔21a
に前記照明光学系ユニット4の把持部を固定する係止ボ
ール20aとばね20bとを配設している。
【0016】一方、図4に示すように前記照明光学系ユ
ニット4にはライトガイド束41を被覆してライトガイ
ド硬質部42を形成するパイプ43及び図示しない光源
装置とコネクタを介して接続されるライトガイドケーブ
ル44を形成する可撓性のチューブ45が照明光学系ユ
ニット4の把持部46の両端に固定されている。
【0017】また、図に示すように前記把持部44には
ライトガイド束41を挿通する透孔47及び複数のガラ
スレンズ48,48...を配設した接眼系レンズ49
を設けている。
【0018】なお、接眼系レンズ49の後端部にはTV
カメラ51を接続することが可能なTVカメラ着脱部
(例えばねじ式)49aを設けている。
【0019】また、把持部46の外周に形成してある係
止溝46aに前記観察光学系ユニット3に設けた係止ボ
ール20aが係合して観察光学系ユニット3の把持部3
2と照明光学系4の把持部46とを一体的に固定する。
このとき、接眼系レンズ49の光軸と観察光学系の光軸
とが一致するようになっている。
【0020】上述のように構成されている硬性内視鏡1
の作用を説明する。まず、滅菌状態の観察光学系ユニッ
ト3を準備し、この観察光学系ユニット3の照明光学系
挿通用チャンネル35にテレビカメラ51をTVカメラ
着脱部49aに接続した照明光学系ユニット4のライト
ガイド硬質部42を挿入していく。すると、この照明光
学系ユニット3の把持部46の外周に形成してある係止
溝46aに観察光学系ユニット3に設けた係止ボール2
0aが係合して観察光学系ユニット3の把持部32と照
明光学系ユニット4の把持部46とが一体的に固定され
て硬性内視鏡1を形成する。そして、この硬性内視鏡1
をトラカールを介して経皮的に体腔内に挿入して被検部
位の観察を行う。
【0021】検査・処置終了後、硬性内視鏡1を体腔内
から抜去する。続いて、観察光学系ユニット3に装着し
た照明光学系ユニット4を取り外し、体腔内で体液など
に直接接触した観察光学系ユニット3だけを廃棄して、
照明光学系ユニット4を洗浄・滅菌し次の検査・処置に
使用する。
【0022】このように、観察光学系ユニットに形成し
た照明光学系挿通用チャンネル内を外部から隔離するこ
とによって、ほとんど体液など付着せず、簡単な洗浄で
完全に付着物を取り去ることができる。これにより、簡
単な洗浄後滅菌することにより再使用可能な照明光学系
ユニットをもち、一部部品が使い捨て型の硬性内視鏡を
形成することができる。
【0023】また、観察光学系ユニットを一対の樹脂部
材で組立性を考慮して形成すると共に、この観察光学系
ユニットに配設する観察光学系を形成するレンズを価格
の安い(ガラスレンズのほぼ1/10の価格)複数のプ
ラスチックレンズを用いることにより、組立性良好で、
且つ、安価な使い捨て型の観察光学系ユニットを提供す
ることができる。
【0024】さらに、照明光学系ユニットのライトガイ
ド束を接続部を設けることなく、ライトガイド硬質部,
把持部,ライトガイドケーブルと形成したことにより、
光量の減少を起こす要因となっていた接続部を無くすこ
とができるので明るい照明光を体腔内に供給することが
可能となる。
【0025】又、照明光学系ユニットの把持部にガラス
レンズを配設した接眼系レンズを一体に設けたことによ
り、性能的にガラスレンズより劣る対物系レンズ群及び
リレー系レンズ群及び接眼系レンズ群を全てプラスチッ
クレンズで構成するよりも光学性能が向上する。
【0026】なお、作業者の操作性を考慮してライトガ
イドケーブルを把持部に対して着脱自在に構成しても良
い。また、ライトガイド硬質部をライトガイド束の代わ
りに光学プラスチック部材で形成しても良い。
【0027】図5を参照して本発明の第2実施例を説明
する。図に示すように硬性内視鏡100は、観察光学系
及び照明光学系からなる光学視管を再使用可能な観察光
学系ユニット130と、使い捨て型の照明光学系ユニッ
ト140とから構成している。
【0028】前記照明光学系ユニット140は、腹腔内
に経皮的に挿入される挿入部141と、この挿入部14
1の手元側に位置する太径の把持部142とを照明光学
系用外装部143として光学プラスチック材で形成し、
この照明光学系用外装部143の内部にこの挿入部14
1の略中心軸線上に沿って前記観察光学系ユニット13
0を挿通することが可能な観察光学系挿通用チャンネル
145を形成している。なお、挿入部141の先端部に
はカバーガラス39aを水密に配設して観察光学系挿通
用チャンネル内を外部から隔離している。
【0029】一方、前記観察光学系ユニット130は、
前記照明光学系140の観察光学系挿通用チャンネル1
45に挿通可能な挿入部131と、把持部142と一体
固定するためのOリング51を設けた接続部132と、
この接続部132の後方側に位置する接眼部133とか
ら構成されている。なお、前記挿入部内部にはガラスレ
ンズを配設して形成した観察光学系34aを設けてい
る。また、ライトガイドケーブル44は、照明光学系ユ
ニット140の把持部142に対して着脱自在となって
いる。
【0030】上述のように構成されている硬性内視鏡1
00の作用を説明する。まず、滅菌状態の照明光学系ユ
ニット140を準備し、この照明光学系ユニット140
の観察光学系挿通用チャンネル145に観察光学系ユニ
ット130の挿入部131を挿入していく。すると、こ
の観察光学系ユニット130の接続部132に配設して
あるOリング51が照明光学系ユニット140の把持部
142に圧入されて観察光学系ユニット130の接続部
132と照明光学系ユニット140の把持部142とが
一体的に固定されて硬性内視鏡100を形成する。そし
て、この硬性内視鏡100をトラカールを介して経皮的
に体腔内に挿入して被検部位の観察を行う。
【0031】検査・処置終了後、硬性内視鏡100を体
腔内から抜去する。続いて、照明光学系ユニット140
に装着されている観察光学系ユニット130を取り外
し、体腔内で体液などに直接接触した照明光学系ユニッ
ト140だけを廃棄して、観察光学系ユニット130を
洗浄・滅菌し次の検査・処置に使用する。
【0032】このように、照明光学系ユニットに形成し
た観察光学系挿通用チャンネル内を外部から隔離するこ
とによって、ほとんど体液など付着せず、簡単な洗浄で
完全に付着物を取り去ることができる。これにより、簡
単な洗浄後滅菌することにより、再使用可能な観察光学
系ユニットをもち、一部部品が使い捨て型の硬性内視鏡
を形成することができる。
【0033】また、照明光学系ユニットを使い捨て型に
したことによって、観察光学系ユニットに設ける観察光
学系を形成するレンズにガラスレンズを使用することか
できるので、光学性能が大幅に向上する。
【0034】さらに、上述の観察光学系ユニットの挿入
部の外径を、鉗子類を挿通するトラカールの内孔より小
さく形成する。このことによって、大きな内孔を有する
硬性内視鏡用などのトラカールと鉗子類を挿入するやや
小さめの内孔を有するトラカールとの二種類を腹腔に刺
入して、腹腔鏡検査中に硬性内視鏡の位置を差し換える
際、新たに大きな内孔を有するトラカールを刺入し直す
必要が無く、照明光学系ユニットを元のトラカールに残
した状態で、観察光学系ユニットだけを抜去することに
よって、既に刺入されている小さめの内孔を有する鉗子
類を挿通するトラカールに観察光学系ユニットを挿入し
て緊急の際の処置を可能にしている。なお、このような
使用状況下では検査・処置終了後に観察光学系ユニット
を滅菌・消毒する必要があることはいうまでもない。そ
の他の作用及び効果は前記実施例と同様である。
【0035】又、前記硬性内視鏡を図6に示すように照
明光学系ユニット140を形成する挿入部141と把持
部142とを挿入部材141aと接眼部133を備えた
一対の把持部材150a,150bとして樹脂部材で別
々に形成し、観察光学系ユニット130aを挿入部13
1と接続部132とから形成することによって、さら
に、組立性良好で、且つ、安価な構成の硬性内視鏡10
0aを提供することができる。同部材には同符号を付し
て説明を省略する。
【0036】また、図7に示すように図6に示す照明光
学系ユニット140の挿入部材141aを2分割して一
対の挿入部材外装部151a,151bを形成すること
によって、成形が容易となるのでさらに安価な構成の硬
性内視鏡100bを提供することができる。
【0037】さらに、図8及び図9に示すように照明光
学系ユニット140の挿入部141に設けた観察光学系
挿通用チャンネル145の内周面及びこの観察光学系挿
通用チャンネル145に挿通する観察光学系ユニット1
30の挿入部131の外周面を鏡面に仕上げることによ
って、観察光学系挿通用チャンネル145と観察光学系
ユニット130の挿入部131との間隙80を利用して
照明光をライトガイド口金152から照明光学系ユニッ
ト140の先端部に伝達することによって、高価なライ
トガイドを使用する必要が無くなると共に、ライトガイ
ド束の折れなどによる照射量の減少を無くすことができ
る。
【0038】このとき、観察光学系挿通用チャンネル1
45と観察光学系ユニット130の挿入部131との間
隙80に透明度の高い液体を液体ライトガイド81とし
て充填することによって、照明効率をさらに向上させる
と共に、この液体ライトガイド81の冷却効果によって
照明光による温度の上昇を防止することができる。
【0039】ところで、観察光学系ユニット及び照明光
学系ユニットの双方を樹脂部材で安価に製作し、この観
察光学系ユニット及び照明光学系ユニットをシース内に
配設して硬性内視鏡を形成しようと試みられたが、組み
立てが非常に複雑となるため組立工数が大幅に増え、実
用的な使い捨て型の硬性内視鏡を形成することができな
かった。そこで、以下のように構成することによって観
察光学系ユニット及び照明光学系ユニットの双方を樹脂
部材で安価に製作した使い捨て型の硬性内視鏡を提供す
ることができる。
【0040】図11に示すように使い捨て型の硬性内視
鏡200は、樹脂部材から成る観察光学系ユニット20
1と、樹脂部材から成る照明光学系ユニット202と、
樹脂部材から成るシース203と、樹脂部材から成る一
対の把持部材204a,204bと、弾性体から成る先
端部材205とから構成されている。
【0041】すなわち、シース203に観察光学系ユニ
ット201及び照明光学系ユニット202とを挿入し、
シース203に設けた凸部203aを把持部材204a
及び204bに設けた溝部206a,206bに嵌入し
て観察光学系ユニット後端部及び照明光学系ユニット後
端部を位置決め固定する。そして、図12に示すように
シース先端部及び観察光学系ユニット先端面及び照明光
学系ユニット先端面に先端部材205を圧入して硬性内
視鏡200を形成する。
【0042】このように、観察光学系ユニット及び照明
光学系ユニットの後端部を一対の把持部材で固定する一
方で、観察光学系ユニット及び照明光学系ユニットの先
端面を先端部材で固定することによって使い捨て型の硬
性内視鏡を容易に組み立てることができる。
【0043】また、先端部材を弾性体で形成しているの
で、シース先端部及び観察光学系ユニット先端面及び照
明光学系ユニット先端面に圧入することによって水密を
確保して、シース内部に体液などが入いり込むことを防
止することができる。
【0044】ところで、使い捨て型の硬性内視鏡の場
合、観察光学系が汚れて見難くなったとき、この観察光
学系を洗浄するための洗浄ノズルが設けられていなかっ
たので汚れを落とすことができなかった。そこで、図1
3に示すように照明光学系ユニット200aのライトガ
イド束208の内部に観察光学系洗浄用のチャンネル2
02aを形成すると共に、先端部材205aに洗浄用の
水が流れる流水部205bを形成している。なお、符号
210はバルブであり、符号211は送水チューブ,符
号212はライトガイドチューブである。なお、ライト
ガイド束208と観察光学系洗浄用のチャンネル202
aとはバルブ210の近傍で分岐している。
【0045】このように、ライトガイド束の内部に観察
光学系洗浄用のチャンネルを設けると共に、先端部材に
洗浄用の流水部を形成することにより、観察光学系に汚
物などが付着して見難くなったとき、洗浄水を流すこと
によって観察光学系先端面に付着した汚物などを流すこ
とができる。
【0046】また、前記図1に示す観察光学系ユニット
3を樹脂材料にて成形する際、図14(a)及び(b)
に示すように観察光学系洗浄用チャンネル202a及び
洗浄用ノズル221を形成すると共に、照明光学系挿通
用透孔37の先端部に配設するカバーガラス39を一体
成形で設けるようにして観察光学系ユニット3′を形成
しても良い。その他の構成は前記第1実施例と同様であ
る同部材には同符号を符して説明を省略する。
【0047】さらに、図15に示すように樹脂部材に光
学プラスチック222を使用することによって、カバー
ガラスを一体成形で形成することなく硬性内視鏡挿通用
透孔223を外部から隔離した硬性内視鏡カバー230
を形成できる。
【0048】このように、透明な光学プラスチックを用
いることによって硬性内視鏡を挿入する硬性内視鏡カバ
ーを形成することができる。
【0049】ところで、樹脂材料で形成されたライトガ
イドを照明伝達のために用いる場合、樹脂性のライトガ
イドは耐熱性が低いため、明るさを向上させようとして
高輝度の照明光を導光させると熱の影響によって入射端
面が焼けてライトガイドを損傷させる虞れがあった。そ
こで、以下のように送水、または、送気のための通路を
入射端部近傍に設けることにより照明光の熱によって発
熱するライトガイド先端部の冷却を行うことができる。
【0050】図16に示すように硬性内視鏡241の把
持部242のライトガイドコネクタ243近傍には送
気、或は、送水をするためのチューブ244を接続する
チューブコネクタ245が設けられている。なお、図中
符号246はノズルを示し、符号247はライトガイド
ケーブル,符号247aは光源装置に接続されるコネク
タを示している。
【0051】図17(a)に示すようにライトガイドコ
ネクタ243に設けられているチューブコネクタ245
は、ライトガイド248を挿通する透孔249に連通し
て、内視鏡先端部に配設したノズル246から洗浄のた
めの液体や拡張のための空気を送り込むことができる。
【0052】このように、ライトガイドを挿通する透孔
に連通するようにチューブコネクタを設けることによっ
て、送水・送気を行うことによってライトガイドを冷却
することが可能となり、ライトガイド入射端部における
ライトガイドの熱による損傷を防止することができる。
【0053】また、チューブコネクタを図17(b)に
示すようにライトガイドコネクタの形状を変えることに
よってチューブコネクタを加工の容易な棒状に形成する
ことが可能となる。
【0054】さらに、図18に示すようにばらばらに配
置されていたチューブ244とライトガイドケーブル2
47とを固定具250で一体的にまとめることによって
作業中の操作性が向上する又、図19に示すようにライ
トガイドコネクタ243を構成すると共に、ライトガイ
ド253及び送気・送水用透孔252を備えたライトガ
イドケーブルコネクタ接続部251を形成する。
【0055】このように、送気・送水用チューブとライ
トガイドケーブルとを一体にしたライトガイドケーブル
コネクタを形成することによって送気・送水用チューブ
とライトガイドケーブルとをライトガイドコネクタとに
一度に接続することが可能となり作業性が向上する。
【0056】また、ライトガイド入射端を確実に冷却す
ることが可能となるので冷却効果が向上する。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、組
み立て性が良好な構造・構成で安価、且つ、使い捨て型
に適した硬性内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図3は本発明の第1実施例に係り、
図1は硬性内視鏡の概略構成を示す斜視図
【図2】観察光学系ユニットの外装部を示す斜視図
【図3】観察光学系ユニットの構成を説明する断面図
【図4】照明光学系ユニットの構成を説明する断面図
【図5】第2実施例に係る硬性内視鏡の概略構成を示す
斜視図
【図6】第2実施例の硬性内視鏡の他の構成を示す斜視
【図7】第2実施例の硬性内視鏡のその他の構成を示す
斜視図
【図8】図8及び図9は第2実施例の応用例に係り、図
8は照明光学系ユニットの説明図
【図9】照明光学系ユニットの内部の構成を示す説明図
【図10】図8及び図9に示す硬性内視鏡の他の例を示
す説明図
【図11】図11及び図12はカバー式硬性内視鏡に係
り、図11はカバー式硬性内視鏡の概略構成を示す斜視
【図12】カバー式硬性内視鏡の先端部の構成を説明す
る斜視図
【図13】図13ないし図15は送水ノズルを備える硬
性内視鏡に係り、図13は送水ノズルと送水管路とを示
す斜視図
【図14】(a)送水ノズルを有する観察光学系ユニッ
ト示す斜視図 (b)前記図(a)の断面図
【図15】送水ノズルを有する内視鏡カバーの正面図及
び断面図
【図16】図16ないし図19はライトガイド入射端部
の冷却に係り、図16は硬性内視鏡の全体図
【図17】(a)図16のライトガイドコネクタの拡大
図 (b)ライトガイドコネクタの他の例を示す図
【図18】ライトガイドチューブとチューブとが一体に
なった状態を示す図
【図19】ライトガイドコネクタ及びライトガイドケー
ブルコネクタの概略構成を説明する断面図
【符号の説明】
1…硬性内視鏡 3…観察光学系ユニット 4…照明光学系ユニット 34…観察光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 明雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 備藤 士郎 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 高山 敏一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 高橋 進 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 川瀬 幸男 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 加川 裕昭 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 羽鳥 鶴夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−116316(JP,A) 特開 昭58−190915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察光学系及び照明光学系を備えた光学
    視管を有する硬性内視鏡において、 前記硬性内視鏡の光学視管を形成する観察光学系及び照
    明光学系を観察光学系ユニット及び照明光学系ユニット
    としてそれぞれ別体に構成すると共に、観察光学系ユニ
    ット、或は、照明光学系ユニットのどちらか一方を使い
    捨て型としたことを特徴とする硬性内視鏡。
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