JP4272021B2 - 深孔切削具 - Google Patents

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Description

本発明は、ガンドリルシステムに適用されるドリルやリーマなどの深孔切削具に関するものである。
深孔加工システムとして、ガンドリルシステム、BTAシステム、エジェクタシステムなどが知られているが、比較的小径の深孔加工には簡単な構成のガンドリルシステムが汎用されている。
ガンドリルシステムとして、一般的に例えば特許文献1或いは同2に掲げる従来技術を挙げることができる。この構造を図13の(A)によって説明すると、中空筒状で外面に長手方向に沿う断面V字状の凹溝34を形成したシャンク軸31の先端にドリルヘッド32を一体的に固着し、そのシャンク軸31の中空部内をクーラントCの供給通路33(33a,33b)とし、凹溝を切屑Sの排出溝34としたガンドリル30を用い深孔加工時に、高圧のクーラントCを供給通路33を通してドリルヘッド32の先端側より吐出させ、被加工物Wの切削孔H内で発生した切屑Sを当該クーラントCと共に排出溝34を通して外部に排出するように構成されている。
特公昭59−12405号公報 実開昭60−53416号公報
上記のガンドリルシステムに使用されるガンドリルとしては、同(b)の断面図に示すように、シャンク軸31の中空部内をクーラントCの供給通路33a,33bを形成すると共に、該シャンク軸31の切除断面がシャンク軸心Oを中心として略90度のV字状をなすようにして軸方向略全域に切除してクーラントの排出溝34を形成しており、このようにクーラントの排出溝34の排出面積を大きく取りクーラントの排出能力を余裕を持って設けるようにしている。その反面、シャンク軸31の軸心付近に形成されるクーラントCの供給通路33a,33bの断面積を強度上の理由から余り大きく取ることができず、それがために、例えクーラントの排出面積を大きく取ってその排出能力を上げても、クーラントCの供給能力に限界があるため、結局のところ、被加工物Wの切削孔H内で発生した切屑Sを当該クーラントCと共に排出溝34を通して外部に排出する排出能力に一定の限界があった。
しかも、前述のように、シャンク軸31の断面積の略4分の1をその軸心Oを中心として切除してクーラントの排出溝34の断面積は大きく取るようになっているため、シャンク軸31の軸心付近に形成されるクーラント供給通路33a,33bは、図示のようにシャンク軸31の軸心Oを避けて小径の単独又は複数の貫通通路33a,33bとならざるを得ず、これがためにシャンク軸31の長さが1.5メートルを超えると孔明け加工において貫通通路33a,33bの直進性を維持することが困難で、その製作面で問題があった。
上記の問題点を解消するために、本出願人は、特願2003ー79995に係る深孔切削具を提案した。
これは、図10〜図12に示すように、切削ヘッド40とシャンク軸41とを分断して、両者をねじ結合部42によって取り外し可能に連結すると共に、シャンク軸本体41をその軸方向に中空に貫通形成して、この中空部にクーラント供給通路42aを形成するクーラント供給パイプ42を取り付け、又、外周側の中空シャンク軸41は、その周壁の一部が軸方向に直線状にドライブ部43の手前まで、且つクーラント供給パイプ42の外周面42bが露出するまで径方向に切除して切除部44を形成し、クーラント供給パイプ42の外周面42bと両切除端面44a,44bとに囲繞された該切除部44が上記クーラントの排出溝45を形成してなる深孔切削具を提案した。
この提案した構成によれば、まず、シャンク軸41が軸方向に貫通した中空部材からなるための市販の肉厚なパイプ材を使用することが可能となり、又、クーラント供給通路を形成するクーラント供給パイプ42も市販のパイプ材を使用することも可能であり、市販のパイプ材であれば製造コストを大幅に低減することが可能となる。なお、このシャンク軸41は、長尺の一本のシャンク軸からなる場合以外に、複数のシャンク軸部材が互いにねじ結合されて形成される場合にも適用されることは勿論である。
また、夫々別個の中実丸軸部材の中心部を穿孔して、中空シャンク軸と、クーラント供給パイプを形成する場合にあっても、中実丸軸部材と同軸心にパイプ孔を形成するために、中実丸軸部材と孔明け工具との相対回転によって孔明け作業を行うことが可能であり、このため中実丸軸部材が1.5メートルを超える長尺部材であっても直進性の優れた中空取付孔及びパイプ孔を形成することができ、精度良好な深孔切削具を容易に製作することができる。
更に、シャンク軸41を形成する外周側の中空シャンク軸とこれに嵌合固着される内周側のクーラント供給パイプ42において、内周側のクーラント供給孔のパイプ孔をクーラント供給通路42aとなすため、クーラント供給通路42aを大径に形成することが可能となり、それだけクーラントの供給能力を向上させることができる。このように、クーラント供給通路42aを大径に形成しても、シャンク軸が外周側の中空シャンク軸41とこれに嵌合固着される内周側のクーラント供給パイプ42との互いに補完し合う2重パイプ状体からなるため、必要充分な軸強度を確保することができる。
そして、シャンク軸を形成する内外周パイプ状体のうちの外周側パイプ状体を形成する周壁の一部を軸方向に切除して、この切除部をクーラント及び切屑の排出溝となしたため、製作上からはパイプ状体の一部を軸方向に切削するだけでよいからその製作が容易である。
そしてまた、外周側のパイプ状体を形成する周壁の一部を切除することによって該切除部の底部に内周側のパイプ状体の外周面の一部が露出することになり、従って、該切除部は内周側のパイプ状体の露出した外周面と外周側のパイプ状体の切除端面とに囲繞された空隙部によって形成され、このように、該切除部は内周側のパイプ状体の外側に形成されるため、従来のシャンク軸の軸心を通る断面V字状のクーラント排出溝の断面積にくらべて、その断面積が小さくなるが、上述のようにクーラントの供給通路のクーラント供給能力が向上することと相まって、クーラントの排出溝の断面積が多少小さくなっても、むしろクーラントの流速が速くなり、切屑の排出能力が格段に向上させことができると共に、上記切除部の周方向の切除角を大きく取ることによって、クーラントの排出溝の断面積を大きくすることが可能である。
上記のように、本出願人が提案したクーラント供給パイプ埋設のシャンク軸構造によれば、種々のメリットが存在するが、その製造上で若干問題があった。
即ち、シャンク軸は直線状の軸部材からなるから構造が簡単で、それだけ製造が容易であるが、シャンク軸の先端部に取り付けられる切削ヘッドには、切削刃である超硬チップやガイドパッド等の部品が取り付けられ、且つ2個のクーラント吐出路を有し、また超硬チップやガイドパッドを取り付けるための取付座や、切屑の排出路の形成など極めて複雑な構造部を有するため、例えシャンク軸を容易に且つ安価に製作することができても、切削ヘッドは従来どうり製造費が高くなり、結局のところ、深孔切削具の製造費の低減に限界があった。
そこで、本発明は、切削ヘッドを可能な限り安価に製作することが可能となり、それがために全体としての深孔切削具の製造費を低減することが可能となったこの種深孔切削具を提案することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明にあっては、実施形態に示す参照符号を付して示せば、図6、図7に示すように、切削ヘッド1と切削ヘッド1の後端部に取り付けられるシャンク軸2とを備え、切削ヘッド1とシャンク軸2とにわたって、その外周部側にクーラント排出溝3が設けられ、内部側にクーラント供給通路4が設けられてなる深孔切削具であって、切削ヘッド1、複雑な構造部と部品取付部を有するヘッド先端部部材5と、ヘッド先端部部材5に比べて簡単な構造部からなるヘッド後端部部材6とに分断して形成され、且つヘッド先端部部材5をヘッド後端部部材6に固着されてなり、前記シャンク軸2は、図6、図7に示すように、外周側の中空シャンク軸本体14と、該中空シャンク軸本体14の中空取付部14aに挿入されその内周面に固着される内周側のクーラント供給パイプ15とからなり、外周側の中空シャンク軸本体14は、その周壁の一部が軸方向に直線状に且つクーラント供給パイプ15の外周面15a(図7)が露出するまで径方向に切除して、該切除部16が上記クーラント排出溝3を形成してなる深孔切削具に係る。
また、請求項2に係る発明にあっては、ヘッド先端部部材5は、精密鋳造の型成形部品からなる請求項1に記載の深孔切削具に係る。
また、請求項3に係る発明にあっては、ヘッド後端部部材6にクーラント供給パイプ7を取り付けて、これをクーラント供給通路4となしてなる請求項1又は2に記載の深孔切削具に係る。
また、請求項4に係る発明にあっては、ヘッド先端部部材5に、クーラント供給パイプ7とクーラント排出溝3とにわたって連通する小開口部8を形成してなる請求項1〜3の何れかに記載の深孔切削具に係る。
また、請求項5に係る発明にあっては、ヘッド後端部部材6は、ヘッド先端部部材5の先端部本体9と同じ外径の後端部本体10と、シャンク軸2への取付部を形成する小径な連結軸部11とからなり、ヘッド先端部部材5の先端部本体9にクーラント吐出路12が貫設され、ヘッド後端部部材6の後端部本体10の端面10aに該クーラント吐出路12に連結するクーラント連結用凹溝13が形成されてなる請求項1〜4の何れかに記載の深孔切削具に係る。
また、請求項に係る発明にあっては、前記切削ヘッド1とシャンク軸2とはねじ結合により着脱可能に設けられてなる請求項1〜の何れかに記載の深孔切削具に係る。
また、請求項に係る発明にあっては、前記中空シャンク軸本体14の中空部に連結用のスペーサー17を取り付け、該スペーサー17によっ切削ヘッド1側のクーラント供給パイプ7とシャンク軸側のクーラント供給パイプ15とを連結するようになっている請求項1〜の何れかに記載の深孔切削具に係る。
請求項1に係る発明にあっては、切削ヘッドとシャンク軸とを備えた深孔切削具において、切削ヘッド、複雑な構造部と部品取付部を有するヘッド先端部部材と、ヘッド先端部部材に比べて簡単な構造部からなるヘッド後端部部材とに分断して形成されてなるため、ヘッド先端部部材と、ヘッド後端部部材とを夫々別個独立して生産し、複雑なヘッド先端部部材を鋳造品や射出成形品等のように複雑の形状であっても、量産のできる製造方法に製作することができ、これによって、複雑なヘッド先端部部材と比較的に構造が簡単で製造費が安くつく他の部材を平行して製作し、その後に複雑な構成部材であるヘッド先端部部材とヘッド後端部部材とを互いに固着して切削ヘッドを形成することによって、従来に比べて容易に且つ能率的に製作することができ、これによってかなり安価に製造することが可能となった。
また、前記シャンク軸は、外周側の中空シャンク軸本体と、該中空シャンク軸本体の中空取付部に挿入されその内周面に固着される内周側のクーラント供給パイプとからなり、外周側の中空シャンク軸本体は、その周壁の一部が軸方向に直線状に且つクーラント供給パイプの外周面が露出するまで径方向に切除して、該切除部が上記クーラント排出溝を形成してなるため、まず、シャンク軸が軸方向に貫通した中空部材からなるための市販の肉厚なパイプ材を使用することが可能となり、又、クーラント供給通路を形成するクーラント供給パイプも市販のパイプ材を使用することも可能であり、市販のパイプ材であれば製造コストを大幅に低減することが可能となる。なお、このシャンク軸は、長尺の一本のシャンク軸からなる場合以外に、複数のシャンク軸部材が互いにねじ結合されて形成される場合にも適用されることは勿論である。
また、夫々別個の中実丸軸部材の中心部を穿孔して、中空シャンク軸と、クーラント供給パイプを形成する場合にあっても、中実丸軸部材と同軸心にパイプ孔を形成するために、中実丸軸部材と孔明け工具との相対回転によって孔明け作業を行うことが可能であり、このため中実丸軸部材が1.5メートルを超える長尺部材であっても直進性の優れた中空取付孔及びパイプ孔を形成することができ、精度良好な深孔切削具を容易に製作することができる。
更に、シャンク軸を形成する外周側の中空シャンク軸とこれに嵌合固着される内周側のクーラント供給パイプにおいて、内周側のクーラント供給孔のパイプ孔をクーラント供給通路となすため、クーラント供給通路を大径に形成することが可能となり、それだけクーラントの供給能力を向上させることができる。このように、クーラント供給通路を大径に形成しても、シャンク軸が外周側の中空シャンク軸とこれに嵌合固着される内周側のクーラント供給パイプとの互いに補完し合う2重パイプ状体からなるため、必要充分な軸強度を確保することができる。
そして、シャンク軸を形成する内外周パイプ状体のうちの外周側パイプ状体を形成する周壁の一部を軸方向に切除して、この切除部をクーラント及び切屑の排出溝となしたため、製作上からはパイプ状体の一部を軸方向に切削するだけでよいからその製作が容易である。
そしてまた、外周側のパイプ状体を形成する周壁の一部を切除することによって該切除部の底部に内周側のパイプ状体の外周面の一部が露出することになり、従って、該切除部は内周側のパイプ状体の露出した外周面と外周側のパイプ状体の切除端面とに囲繞された空隙部によって形成され、このように、該切除部は内周側のパイプ状体の外側に形成されるため、従来のシャンク軸の軸心を通る断面V字状のクーラント排出溝の断面積にくらべて、その断面積が小さくなるが、上述のようにクーラントの供給通路のクーラント供給能力が向上することと相まって、クーラントの排出溝の断面積が多少小さくなっても、むしろクーラントの流速が速くなり、切屑の排出能力が格段に向上させことができると共に、上記切除部の周方向の切除角を大きく取ることによって、クーラントの排出溝の断面積を大きくすることが可能である。
また、請求項2に係る発明にあっては、ヘッド先端部部材は、精密鋳造の型成形部品からなるため、ヘッド先端部部材を面倒な切削加工に製造することなく量産することができ、特に5〜20mm程度の小径な深孔を切削加工するための深孔切削具として有効である。
また、請求項3に係る発明にあっては、ヘッド後端部部材にクーラント供給パイプを取り付けて、これをクーラント供給通路となしてなるため、ヘッド後端部部材のクーラント供給通路を安価に製作することが可能である。
また、請求項4に係る発明にあっては、ヘッド後端部部材に、クーラント供給パイプとクーラント排出溝にわたって連通する小開口部を形成してなるため、切削途上でクーラント供給パイプを通って切削ヘッドのクーラント吐出路に送られるクーラントの一部が前記小開口部からクーラント排出溝側に噴出されるため、該クーラント排出溝から排出されるクーラントと切屑に対して、排出方向への流速を上げるエジェクタ効果を発揮し、切屑の排出能力を大きく向上させることができる。
また、請求項5に係る発明にあっては、ヘッド後端部部材は、ヘッド先端部部材の先端部本体と同じ外径の後端部本体と、シャンク軸への取付部を形成する小径な連結軸部とからなり、ヘッド先端部部材の先端部本体にクーラント吐出路が貫設され、ヘッド後端部部材の後端部本体の端面に該クーラント吐出路に連結するクーラント連結用凹溝が形成されてなるため、ヘッド先端部部材とヘッド後端部部材とを固着することによって、ヘッド後端部部材に形成されるクーラント供給パイプとヘッド先端部部材に形成されるクーラント吐出路との連結が容易に達成され、これがために小径な切削ヘッドにおいてクーラント供給吐出通路を容易に製作することができる。
また、請求項に係る発明にあっては、前記切削ヘッドとシャンク軸とはねじ結合により着脱可能に設けられてなるため、切削ヘッドが破損や摩耗した場合、あるいはリーマ等他の種類の深孔切削具を必要とする場合に、切削ヘッドのみを交換し、シャンク軸はそのまま使用することができるから、それだけ安価につく。
また、請求項に係る発明にあっては、前記中空シャンク軸本体の中空部に連結用のスペーサーを取り付け、該スペーサーによっ切削ヘッド側のクーラント供給パイプとシャンク軸側のクーラント供給パイプとを連結するようになっているため、切削ヘッド側のクーラント供給パイプをシャンク軸側のクーラント供給パイプとを連結する際に、切削ヘッドをシャンク軸に固着するだけで自動的に両者のクーラント供給パイプが該連結用スペーサーによって容易に且つ気密的に連結することができる。
図1ないし図3は、切削ヘッド1(図6、図7)を構成する各部材の分解図を示し、図4はシャンク軸2を示す。
即ち、切削ヘッド1は、図1の平面図(a)および正面図(b)に示すヘッド先端部部材5と、図2の平面図(a)および正面図(b)に示すヘッド後端部部材6と、図3の平面図(a)および正面図(b)に示すクーラント供給パイプ7との各部材からなる。
即ち、本発明は、従来一体に製作していた切削ヘッド1を、図1(a)および(b)に示すように、切削刃である超硬チップ18やガイドパッド19等の部品を取り付けたり、これらの部品を取り付けるための取付座18a,19aや、クーラントを切削ヘッド1の先端面の吐出孔12aから吐出させるためのクーラント吐出路12、あるいは超硬チップ18によって切削された切屑の排出通路20を形成する等の複雑な構造部21を有するヘッド先端部部材5と、それに比べて図2の(a)および(b)に示すように、ヘッド先端部部材5の先端部本体9と同径の後端部本体10と、これよりも小径な連結軸部11とからなる比較的に簡単も構造部22からなるヘッド後端部部材6とに分断して別々に形成することを特徴とする。
即ち、このように切削ヘッド1を、複雑な構造部21を有するヘッド先端部部材5と、比較的に簡単な構造部22を有するヘッド後端部部材6とに分断して形成することによって、特に前者の複雑な構造部21からなるヘッド先端部部材5を他の量産方法で製作することが可能となる。例えばヘッド先端部部材5をロストワックス等の精密鋳造やメタルインジェションメソッド(MIM)等の精密射出成形型等の鋼合金による型成形品によって製作することができ、これによってヘッド先端部部材5を精密に製作することができると共に量産化が可能となり、結局安価に製作することを可能とする。そして、このように型形成したヘッド先端部部材5に超硬チップ18やガイドパッド19を夫々の取付座18a,19aに取り付ける。
一方、ヘッド後端部部材6は簡単な構造部22からなるため切削加工によって容易に量産することができ、この後端部本体10と、それより小径な連結軸部11とにわたって、その中心部軸方向にクーラント供給パイプ取付孔23を形成すると共に、該取付孔23に連通して並行して外周部側に、周方向に120度で、軸方向全域にかけて切除して切除部24を形成する。連結軸部11はインロー部11aと雄ねじ部11bとからなる。また後端部本体10の端面10aには、ヘッド先端部部材5に設けたクーラント吐出路12に、後述のようにして連結されるクーラント連結用凹溝13が形成される。
このヘッド後端部部材6には、図3に示すクーラント供給パイプ7が、図5の(a),(b)に示すように、そのクーラント供給パイプ取付孔23に嵌合され、銀ロー等のロー付け、溶接、圧入、あるいはねじ止め等周知の固着手段によって固着される。クーラント供給パイプ7の上部側壁には貫通孔25(図7)が設けられており、クーラント供給パイプ7をクーラント供給パイプ取付孔23に嵌合することによって、図7に示すように、前記貫通孔25を介してクーラント供給パイプ7の供給通路4と前述のクーラント連結用凹溝13とが連通されるようになっている。
又、図4の平面図(a)および(b)に示すように、シャンク軸2は、外周側の中空シャンク軸本体14と、該中空シャンク軸本体14の中空取付部14aに挿入され、銀ロー等のロー付け、溶接、圧入、あるいはねじ止め等周知の固着手段によって固着される内周側のクーラント供給パイプ15とからなり、外周側の中空シャンク軸本体14は、その周壁の一部が軸方向に直線状に且つクーラント供給パイプ15の外周面15aが露出するまで径方向に且つ周方向に120度にわたって切除され、クーラント供給パイプ15の外周面15aと切除端面16a,16bとに囲繞された断面扇形の切除部16が形成される。なお、該切除部16は、図4に示すようにドライバー部26の手前側まで形成される。そして、中空シャンク軸本体14の先端部側中心部には前述のヘッド後端部部材6の連結軸部11に連結される被連結軸部27が形成され、該被連結部27は、前記連結軸部11のインロー部11aに対応する被インロー部27aと、雄ねじ部11bに対応する雌ねじ部27bとからなる。
そして、雌ねじ部27bの奥側には、中空取付部14aより径大なスペーサー取付孔28が形成され、これに略駒状の連結用スペーサー17が嵌合されている。この連結用スペーサー17も、中空シャンク軸本体14に形成された切除部16と同一面状に切除された切除部17a(図9)が形成される。
上述のようにして製作されたヘッド先端部部材5は、クーラント供給パイプ7を固着したヘッド後端部部材6に互いの端面を当接させ、この状態で、銀ロー等のロー付けや溶接等の固着手段によって両者を固着する。
前述のように、ヘッド後端部部材6の後端部本体10の端面10aには、図2の(a)、図3の(a)図7、又は図8に示すように、一対のクーラント連結用凹溝13が形成されており、ヘッド先端部部材5とヘッド後端部部材6とを互いに固着するたとによってヘッド先端部部材5側の先端部本体9に設けた一対のクーラント吐出路12とヘッド後端部部材6側の後端部本体10に儲けた前記クーラント連結用凹溝13が重合して連結され、これによって、図6又は図7に示すように、切削ヘッド1が形成されることになる。
このようにして形成された切削ヘッド1は、図6又は図7に示すように、その連結軸部11をシャンク軸2の被連結部27に連結する。正確には連結軸部11のインロー部11aを被連結部27の被インロー部27aに嵌合し、切削ヘッド1の後端部本体10の端面10bが中空シャンク軸本体14の端面14aに当接するまで、連結軸部11の雄ねじ部11bを中空シャンク軸本体14の雌ねじ部27bにねじ込むことによって、切削ヘッド1側のクーラント供給パイプ7がシャンク軸2側のクーラント供給パイプ15とが図7に示すように連結点Pで連結用スペーサー17を介してき気密的に連結されて、切削ヘッド1とシャンク軸2との軸方向全域にわたってクーラント供給通路4が形成されることになる。
又、切削ヘッド1およびシャンク軸2の外周側に形成した切除部20,24,16は図4に示すドライバー部26の手前までの全域にわたってクーラント排出溝3を形成し、これによって深孔切削具が形成されることになる。
従って、ドライバー部26側からクーラント供給パイプ7,15によって形成されるクーラント供給通路4を通って切削ヘッド1のクーラント吐出路12にクーラントが供給され、切削ヘッド1の先端面の吐出孔12aからクーラントが吐出され、切削ヘッド1の切削刃である超硬チップ18によって被削材が切削される。そして、切削ヘッド1はガイドパッド19に案内されて被削材中を切削進行し、切削された切屑はクーラントと共に、クーラント排出溝3を通ってドライバー部26手前側から外部に排出されることになる。
クーラント供給通路4から切削ヘッド1のクーラント吐出路12にクーラントが供給される際に、その一部は切削ヘッド1に設けたスリット状の小開口部8からクーラントがクーラント排出溝3に噴出され、その噴出圧によってクーラント排出溝3に排出されるクーラントにエジェクタ効果が生起し、該クーラントに一層高い排出圧力が発生し、これによって切屑を一層効果的にクーラントによって外部に排出することができることになる。
切削ヘッドのヘッド先端部部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 切削ヘッドのヘッド後端部部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 切削ヘッド1の後端部本体に嵌合固着されるクーラント供給パイプを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 シャンク軸を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 切削ヘッドのヘッド後端部部材にクーラント供給パイプを嵌合着した状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 切削ヘッドにシャンク軸を固着した状態の正面図である。 同縦断正面図である。 図7のcーc線断面図である。 図7のdーd線断面図である。 従来技術の深孔切削具の正面図である。 図10のaーa線断面図である。 図10のbーb線断面図である。 同使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 切削ヘッド
2 シャンク軸
3 クーラント排出溝
4 クーラント供給通路
5 ヘッド先端部部材
6 ヘッド後端部部材
7 クーラント供給パイプ
8 小開口部
9 先端部本体
10 後端部本体
10a 端面
11 連結軸部
12 クーラント吐出路
13 クーラント連結用凹溝
14 中空シャンク軸本体
15 クーラント供給パイプ
16 切除部
17 スペーサー

Claims (7)

  1. 切削ヘッドと切削ヘッドの後端部に取り付けられるシャンク軸とを備え、切削ヘッドとシャンク軸とにわたって、その外周部側にクーラント排出溝が設けられ、内部側にクーラント供給通路が設けられてなる深孔切削具であって、切削ヘッド、複雑な構造部と部品取付部を有するヘッド先端部部材と、ヘッド先端部部材に比べて簡単な構造部からなるヘッド後端部部材とに分断して形成され、且つヘッド先端部部材をヘッド後端部部材に固着してなり、前記シャンク軸は、外周側の中空シャンク軸本体と、該中空シャンク軸本体の中空取付部に挿入されその内周面に固着される内周側のクーラント供給パイプとからなり、外周側の中空シャンク軸本体は、その周壁の一部が軸方向に直線状に且つクーラント供給パイプの外周面が露出するまで径方向に切除して、該切除部が上記クーラント排出溝を形成してなる深孔切削具。
  2. ヘッド先端部部材は、精密鋳造の型成形部品からなる請求項1に記載の深孔切削具。
  3. ヘッド後端部部材にクーラント供給パイプを取り付けて、これをクーラント供給通路となしてなる請求項1又は2に記載の深孔切削具。
  4. ヘッド後端部部材に、クーラント供給パイプとクーラント排出溝とにわたって連通する小開口部を形成してなる請求項1〜3の何れかに記載の深孔切削具。
  5. ヘッド後端部部材は、ヘッド先端部部材の先端部本体と同じ外径の後端部本体と、シャンク軸への取付部を形成する小径な連結軸部とからなり、ヘッド先端部部材の先端部本体にクーラント吐出路が貫設され、ヘッド後端部部材の後端部本体の端面に該クーラント吐出路に連結するクーラント連結用凹溝が形成されてなる請求項1〜4の何れかに記載の深孔切削具。
  6. 前記切削ヘッドとシャンク軸とはねじ結合により着脱可能に設けられてなる請求項1〜の何れかに記載の深孔切削具。
  7. 前記シャンク軸の中空部に連結用のスペーサーを取り付け、該スペーサーによっ切削ヘッド側のクーラント供給パイプとシャンク軸側のクーラント供給パイプとを連結するようになっている請求項1〜の何れかに記載の深孔切削具。
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