JP4271921B2 - インクジェット記録ユニットのインク初期充填方法およびインクジェット記録ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷データに基づいてインク滴を記録用紙上に印刷を実行するインクジェット記録ユニットおよびインクジェット記録ユニットのインク充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力室の各々にインクを供給するインク室は、圧力室と同一平面上で全圧力室を取り囲むように環状に配置されており、その内周部から絞り部を介して各圧力室に連通している。そして、インクタンクからのインクは、基板に対して垂直方向に供給パイプを通じてインク室に二箇所から入る。入ったインクはインク室内を広がり、各圧力室、インク流路、オリフィスへと進む。一方、二箇所の供給口を通じてインク吸引を行って充填を行うと、インク室左右中央部で上下からのインクの流れが合流する。そして、この合流点で生じた気泡は浮力によって上昇し、圧力室へ流れ込み、オリフィスを通じて外へ排出される。これにより、インク室に気泡を残すことなくインク充填を行い、インク室に残留した気泡を排出できる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−268947号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、充填不良でオリフィスに近い場所に空気が残ってしまったり、密閉不良でインク中に空気が混入すると、残った空気が移動、変形してインクの流れを阻害し、印刷不良を起こすなどの場合があった。
【0005】
そこで、本願発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、インクの充填されていないヘッドおよびフィルタに、気泡を巻き込まずに確実にインクを充填して安定した印刷を実現できるインクジェット記録ユニットおよびインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクからヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットのヘッドにインクを充填する方法において、本実施形態の発明は、ポンプを制御して、インクがフィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で圧送しフィルタの一次側にインクを充填し、さらに、フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力で、前記フィルタの下流側に供給して前記ヘッドにインクを初期充填する方法としたものである。
また、フィルタの一次側のインク流路に設けられた排出弁の開閉とポンプの作動により前記第1および第2の送液圧力の制御を容易にしたものである。
さらに、フィルタの一次側に排出弁を設け、ヘッドのオリフィス表面をシールド部材で密閉し、排出弁を開閉して前記第1および第2の送液圧力を制御し、オリフィス表面の密閉を開放することによりインクが一気にフィルタ下流側のヘッドに初期充填されるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1から図8は本発明の第1の実施の形態を示す図である。ヘッド1にはインク2を吐出する複数のオリフィス3が並んで開いている。オリフィス3の手前には、図示しないアクチュエータがあって、アクチュエータを駆動するとオリフィス3からインク2を吐出する。インク供給経路中のヘッド1近傍で上流側にフィルタ5とポンプ6が設けられている。インク2は、最初ポンプ6の作動によってインクタンク7から吸引、圧送、供給され、一度充填された後はインク2を吐出する際の吸引力によって補給される。
【0008】
インク2が充填されていないヘッド1(図1参照)に対するインク2の充填(以降、初期充填と称する)は以下のように行う。一般に最初にフィルタ5を液体が通過するには、フィルタ5と液体の特性で定まる送液圧力よりも高い圧力で液体を圧送する必要がある。フィルタ5のメッシュが細かいほど、又、液体の表面張力が大きいほどこの圧力は大きい。このフィルター通過する為に必要な送液圧力をフィルター通過圧力Pとしたとき、フィルタ5の場所におけるインク2の送液圧力がPを超えないようにポンプ6を作動させ、すなわちフィルタ5をインク2が通過しないような送液圧力(以降、第1の送液圧力と称する)でインク2を圧送し、フィルタ5の上流部の一次側に充填する(第一の充填工程、図1〜図4)。ここでの圧力、流速はさらにインク流路4中で乱流を生じない程度に小さいことが望ましい。このような制御はポンプ6の流量と作動時間で制御する方法、圧力計を用いてポンプ6の回転数を制御する方法、ポンプ6にバッファとなる圧力タンクを設けて一定圧力で送る方法やその組み合わせによる方法が考えられる。
【0009】
次にフィルタ5の場所におけるインク2の送液圧力をPより大きくなるようにポンプ6を作動させ、この送液圧力(以降、第2の送液圧力と称す)でインク2を圧送し、フィルタ5の下流側に供給する(第二の充填工程、図5〜図7)。ここで圧力を増大させるためには、ポンプ6の流量を増大させる方法、高圧のインク2だめを持ったタンクを用意しておいてバルブで切り替える方法などが考えられる。この際の圧力が小さく流速が遅すぎるとヘッド1内のオリフィス3の並び方向に渡ってインク2が流れてしまいそれ以上の充填ができなくなる(図8)ので、この点で圧力、流速は大きいほうが望ましい。インク流路4のフィルタ5の一次側に第一の充填工程であらかじめ充填しておく理由は、第二の充填工程で必要な圧力、流速を得やすくする為である。
【0010】
しかし、あまり流速は大きいと乱流によって気泡を巻き込んでしまう。従ってインク2がオリフィス3の並び方向に渡って流れてしまわない程度に大きく、乱流を生じない程度に小さい圧力、流速が望ましい。この実施の形態ではフィルタ5の二次側に残った空気はインク流路4の上部に浮き、ヘッド1に残った空気はヘッド1内の上部に浮くことになる(図7)。気泡の場所がインク2の流れに影響しない場所になるよう流路形状を設計しておけばここで残った小さな気泡が吐出性能に影響することは無い。
【0011】
第2の実施の形態を図9から図15を参照して説明する。ヘッド1にはインク2を吐出する複数のオリフィス3が並んで開いている。オリフィス3の手前には、図示しないアクチュエータがあって、アクチュエータを駆動するとオリフィス3からインク2を吐出する。インク供給経路中のヘッド1近傍で上流側にフィルタ5とポンプ6が設けられている。インク2は、最初ポンプ6の作動によってインクタンク7から吸引、圧送、供給され、一度充填された後はインク2を吐出する際の吸引力によって補給される。
インク流路4には、充填時にフィルタ5の一次側に有する空気を排出する排出弁8が設けられている。(図9)
【0012】
インク2の初期充填は以下のように行う。最初にこの排出弁8を開けてインク2を供給する(図9〜図11)。この時のフィルタ5の場所におけるインク2を圧送する第1の送液圧力は、第1の実施の形態と同様、圧力Pを超えないようにポンプ6を制御しなくてはならない。この実施の形態ではこの時点で排出弁8が開いている為、圧力が上がりにくく、第1の実施の形態よりも容易に第1の送液圧力を制御できる(第一の充填工程)。ここでの圧力、流速はさらにインク流路4中で乱流を生じない程度に小さいことが望ましい。次に排出弁8を閉じ(図12)、フィルタ5の場所におけるインク2の圧力Pより大きくなるようにポンプ6を作動させ、第2の送液圧力でインク2を圧送してフィルタ5の下流側に供給する(第二の充填工程、図13〜図15)。例えば、ポンプ6が一定流量でインク2を送っていれば排出弁8を閉じるだけでも送液圧力は急激に増大する為、この工程も第1の実施の形態より第2の送液圧力の制御が容易である。
【0013】
排出弁8を閉じると同時に、ポンプ6の流量を増やしたり、高圧のインクだめを持ったタンクを用意しておいてバルブで切り替える方法などを併用しても良い。ここでの圧力、流速はインク2がオリフィス3の並び方向に渡って流れてしまわない程度に大きく、乱流を生じない程度に小さい値が望ましい。
【0014】
第3の実施の形態を図16から図22を参照して説明する。ヘッド1にはインク2を吐出する複数のオリフィス3が並んで開いている。オリフィス3の手前には、図示しないアクチュエータがあって、アクチュエータを駆動するとオリフィス3からインク2を吐出する。ヘッド1内部は最初気体で満たされており、オリフィス3表面はシール部材9で密閉されている(図16)。インク供給経路中のヘッド1近傍で上流側にフィルタ5とポンプ6が設けられている。インク2は、最初ポンプ6の作動によってインクタンク7から吸引、圧送、供給され、一度充填された後はインク2を吐出する際の吸引力によって補給される。インク流路4には、充填時にフィルタ5の一次側に有する空気を排出する排出弁8が設けられている。
【0015】
インク2の初期充填は以下のように行う。最初にこの排出弁8を開けてポンプ6でインク2を第1の送液圧力で圧送し、インク2をフィルタ5の一次側に供給する(第一の充填工程、図16〜図17)。この時のフィルタ5の場所におけるインク2の送液圧力は、フィルタ5の一次側表面全体が濡れる迄第1の実施の形態と同様、圧力Pを超えないようにしなくてはならない。インク2が充填されたら排出弁8を閉じる(図18)。フィルタ5の一次側表面全体が濡れた後はオリフィス3側が気密されている為にインク2はフィルタ5を超えて流れてくることは無い為、この時点での第1の送液圧力の制御は第2の実施の形態よりさらに容易である。この際、インク2を完全に充填せずに図19に示すように空気を少し残して排出弁8を閉じることもできる。空気を残しておくと、次の工程で圧力を上げやすい利点がある。ここでの圧力、流速はインク流路4中で乱流を生じない程度に小さいことが望ましい。
【0016】
次にポンプ6を作動して、インク供給側の圧力を第2の送液圧力に上げ、オリフィス3表面のシール部材9を取り除くと、インク2は一気にフィルタ5の下流側のヘッド1に充填される(第二の充填工程、図20〜図22)。ここでの圧力、流速はインク2がオリフィス3の並び方向に渡って流れてしまわない程度に大きく、乱流を生じない程度に小さい値が望ましい。シール部材9は図16〜図22のようなキャップ形状のものでも良いが、最も簡便にはオリフィス3に貼り付けられたシール部材9で、インク充填の密閉開放の工程でシール部材9を剥がす。
【0017】
一般にオリフィス3がインク2や溶剤で濡れていると、インク2や溶剤に侵されずに気密を保つようなシール部材9を選定することは難しいが、本案のように初期充填を目的とするなら粘着材がオリフィス3面に残らないことに気をつければ良く、例えば半導体ウエハ保護テープなどが使用できる。実験の結果、日東電工製半導体ウエハ保護テープのエレップホルダーV-8-M、日東電工製表面保護材のEMマスクR200,R300、SPV 224等は粘着材が残らず良好に機能した。シール部材はキャップ形状のものなら印刷システムの機構部に組み込んでも良い。
貼り付け式のシール部材なら、オリフィス3面に直接貼り付けても良いし、オリフィス3周辺部に段差を設けて間接に貼り付ける方法でも良い。揮発性の少ない油性インクやUVインクを使用する場合は乾燥の恐れが無いためインクが充填された状態で元々乾燥防止キャップが不要であり、本案の充填方法を採用することによる印刷システムの簡素化の効果は大きい。
【0018】
【発明の効果】
キャップ機構や印圧制御をすることなく確実にインクを充填できるため、低コストで安定な印刷が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図6】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図7】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図8】第1の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図9】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図10】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図11】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図12】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図13】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図14】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図15】第2の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図16】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図17】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図18】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図19】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図20】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図21】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【図22】第3の実施の形態に係るインクジェットユニットの構成図である。
【符号の説明】
1 ヘッド
2 インク
3 オリフィス
4 インク流路
5 フィルタ
6 ポンプ
7 インクタンク
8 排出弁
9 シール部材
Claims (13)
- 複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクから前記ヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、前記インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットの前記ヘッドにインクを初期充填する方法において、
前記ポンプを制御して、前記インクが前記フィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で前記インクを圧送して、前記フィルタの一次側にインクを充填し、
前記ポンプを制御して、前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力で前記フィルタの下流側に前記インクを供給し、
前記ヘッドにインクを充填することを特徴とするインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法。 - 複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクから前記ヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、前記インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットの前記ヘッドにインクを初期充填する方法において、
前記フィルタの一次側の前記インク流路に設けた排出弁を開いて前記ポンプを制御し、
前記インクが前記フィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で前記インクを圧送して、前記フィルタの一次側にインクを充填し、
前記排出弁を閉じて前記ポンプを作動し、
前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力で、前記インクを前記フィルタの下流側に供給し、
前記ヘッドにインクを充填することを特徴とするインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法。 - 複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクから前記ヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、前記インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットの前記ヘッドにインクを初期充填する方法において、
前記ヘッドの複数のオリフィス表面をシール部材で密閉し、
前記フィルタの一次側に設けた排出弁を開いて前記ポンプを作動し、
前記インクが前記フィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で前記フィルタの一次側にインクを圧送し、
前記フィルタの一次側にインクが充填完了後、或いは、充填完了前に前記排出弁を閉じ、
前記ポンプを作動して、インク供給側の圧力を前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力に上げ、前記オリフィスの密閉を開放して、前記フィルタの下流側にインクを供給し、
前記ヘッドにインクを充填することを特徴とするインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法。 - 前記第1の送液圧力は前記フィルタ通過圧力より小さく、且つ前記インクが前記インク流路中で乱流を生じない圧力および流速に制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法。
- 前記第2の送液圧力は前記フィルタ通過圧力より大きく、且つ前記インクが前記オリフィスの並び方向に渡って流れてしまうことがなく、前記流路中で乱流を生じない圧力および流速に制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェッ ト記録ユニットのインク初期充填方法。
- 前記ポンプを作動して一定流量で前記インクを圧送しながら、前記排出弁を閉じることで第2の送液圧力が増大することを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット記録ユニットのインク初期充填方法。
- 複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクから前記ヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、前記インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットにおいて、
前記ポンプを制御して、前記インクが前記フィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力でインクを圧送して前記フィルタの一次側にインクを充填する第一の充填工程と、
前記ポンプを制御して、前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力で、前記フィルタの下流側にインクを供給する第二の充填工程と、を有し、
前記ヘッドにインクを初期充填することを特徴とするインクジェット記録ユニット。 - 前記インク流路に、前記フィルタの一次側の前記インク流路に有する空気をインク充填時に排出する排出弁を設け、
前記排出弁を開けて、前記フィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で前記インクを圧送して前記フィルタの一次側にインクを充填する第一の充填工程と、
前記排出弁を閉じて、前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力で、前記フィルタの下流側にインクを供給する前記第二の充填工程とを有し、
前記ヘッドにインクを初期充填することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録ユニット。 - 複数のオリフィスからインクを吐出するヘッドと、インクタンクから前記ヘッドに接続されているインク供給経路のインク流路と、前記インク流路に設けられたフィルタとポンプを有するインクジェット記録ユニットにおいて、
前記ヘッドの複数のオリフィス表面を密閉するシール部材と、
前記インク流路に設けて前記フィルタの一次側に有する空気をインク充填時に排出する排出弁と、
前記排出弁を開いて、前記ポンプを作動して前記インクが前記フィルタを通過するために必要なフィルタ通過圧力より小さな第1の送液圧力で前記フィルタの一次側にインクを圧送し充填する第一の充填工程と、
前記フィルタ一次側にインクが充填完了後、または充填完了前に、前記排出弁を閉じてから前記ポンプを作動して、インク供給側の圧力を前記フィルタ通過圧力より大きな第2の送液圧力に上げ、前記オリフィスの密閉を開放して、前記フィルタの下流側にインクを供給する第二の充填工程と、を有し、
前記ヘッドにインクを初期充填することを特徴とするインクジェット記録ユニット。 - 前記第一の充填工程における前記第1の送液圧力は、前記フィルタ通過圧力より小さく、且つ前記インクが前記インク流路中で乱流を生じない圧力および流速に制御されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のインクジェット記録ユニット。
- 前記第二の充填工程における前記第2の送液圧力は、前記フィルタ通過圧力より大きく、且つ前記インクが前記オリフィスの並び方向に渡って流れてしまうことがなく、前記インク流路中で乱流を生じない圧力および流速に制御されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のインクジェット記録ユニット。
- 前記ヘッド内部が気体で満たされている状態の時に前記オリフィス表面がシール部材によって密閉されていることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録ユニット。
- 前記シール部材は、粘着材が前記オリフィス表面に残らない表面保護用テープである請求項9または12に記載のインクジェット記録ユニット。
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