JP4271328B2 - 真空処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は真空処理装置に関し、特に、薬剤などを真空乾燥する凍結真空乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5の符号101に、従来の凍結真空乾燥装置を示す。この凍結真空乾燥装置は、真空槽111と、3つの棚1301〜1303と、押さえ板125と、昇降軸151と、シリンダ150とを有している。
【0003】
棚1301〜1303は、水平に配置された棚板1101〜1103と、各棚板1101〜1103の側辺に、各棚板1101〜1103と垂直になるように取り付けられたガイド板1201〜1203から構成されており、真空槽111内で互いに上下に配置されている。
【0004】
3つの棚1301〜1303のうち、最も上に位置する棚1301の上には、押さえ板125が配置されている。
押さえ板125は昇降軸151の一端に固定されている。昇降軸151の他端は昇降シリンダ150に固定されており、昇降シリンダ150を動作して昇降軸151を上下動させると、押さえ板125が昇降できるように構成されている。
【0005】
各棚1301〜1303は、押さえ板125又は上の棚1301、1302と、図示しない吊り棒によりそれぞれ接続されており、押さえ板125が上方に位置した状態では、各棚1301〜1303は、それぞれが押さえ板125又は上の棚1301、1302に、吊り棒によって吊り下げられた状態になっている。この状態から押さえ板125を下降させると、まず一番下の棚1303が着座し、次に、一番下の棚1303と二番目の棚1302との間の吊り棒が静止した状態で、更に二番目の棚1302が下降し、一番下の棚1303上に載る。同様にして、その後押さえ板125を下降させると、一番上の棚1301と二番目の棚1302との間の吊り棒が静止した状態で一番上の棚1301が更に下降して二番目の棚1302の上に載り、さらに押さえ板125を下降させると、押さえ板125が一番上の棚1301に載った状態になる。
【0006】
また、真空槽111の側壁の下方の紙面手前位置には、図示しない入出口が設けられており、真空乾燥の対象となる薬液が入れられた瓶(バイアル瓶)を真空槽111内に入れる際には、予め所定の棚1301〜1303が上下動し、入出口の前に位置するように構成されている。符号199は、入出口から搬入されるバイアル瓶の底面の位置を示している。
【0007】
かかる凍結真空乾燥装置101を用いて、多数のバイアル瓶中の薬液を真空乾燥する場合には、まず、押さえ板125を上方に移動させるとともに、最も上に位置する棚1301を上昇させ、符号199で示した位置に静止させる。次いで、棚1301の幅と同じ長さで一列に並んだバイアル瓶を、真空槽111外に配置された搬入装置により入出口手前に位置させ、真空槽111内に押し込む。押し込まれたバイアル瓶は、入出口の前に位置した棚1301の棚板1101の上に載せられる。棚板1101の側方には、ガイド板1201が配置されているので、押し込まれたバイアル瓶が、棚板1101の側方から落下することはない。
【0008】
こうして一列のバイアル瓶が棚1301の上に載ったら、新たに一列のバイアル瓶が、棚1301上へ押し込まれる。すると、既に棚1301に載っていたバイアル瓶は、棚1301の奥の方へと押し込まれるとともに、新たなバイアル瓶が、棚1301の上に載せられる。このように、一列ずつのバイアル瓶が棚1301に向けて押し込まれることにより、複数列のバイアル瓶が次々と棚1301に載せられる。その後は、所定個数のバイアル瓶が棚1301に載るまで、以上の作業を続ける。所定個数のバイアル瓶1801が、最も上に位置する棚1301の上に載せられた状態を図5(b)に示す。
【0009】
次に、押さえ板125とともにバイアル瓶が載った棚1301を更に上昇させ、上から二番目に位置する棚1302を上方に移動させ、符号199で示した入出口の前に位置させる。次に、以上と同様にして一列ずつバイアル瓶を棚1302に載せることを繰り返すことで、二番目に位置する棚1302に所定個数のバイアル瓶1802を載せる。
【0010】
その後、二番目の棚1302を上方に移動させるとともに、最も下の位置の棚1303を、符号199で示した入出口の前に位置させた後、以上と同様の方法で最も下の位置の棚1303上に所定個数のバイアル瓶を載せる。こうして、真空乾燥させる薬液が入ったバイアル瓶1801〜1803が全ての棚1301〜1303に載った状態を図6(c)に示す。この状態で、真空槽111の入出口を閉じた後、真空槽111内部を真空排気する。
【0011】
各バイアル瓶1801〜1803の上には、それぞれ図示しない栓が載っている。この栓は、各バイアル瓶1801〜1803を完全に蓋してはおらず、各バイアル瓶1801〜1803の内部は真空槽111内に通じている。各バイアル瓶1801〜1803中には、真空乾燥可能な薬液が入っており、真空槽111内部を真空排気すると、各バイアル瓶1801〜1803内部の薬液が真空乾燥される。
【0012】
こうして、各バイアル瓶1801〜1803内の薬液が真空乾燥されたら、昇降シリンダ150を動作させ、昇降軸151を下方に移動して、押さえ板125を下降させるとともに、最も上に位置する棚1301及び二番目に位置する棚1302を下降させる。
【0013】
すると、各棚1301〜1303の上にそれぞれ載せられたバイアル瓶1801〜1803の栓の上には、図6(d)に示すように押さえ板125又は棚板1101、1102がそれぞれ載った状態になる。その後、押さえ板125を下方に移動させると、押さえ板125によって各バイアル瓶1801〜1803の栓がそれぞれ押圧され、各バイアル瓶1801〜1803に押し込まれる。これにより、各バイアル瓶1801〜1803は完全に蓋され、それぞれの内部が密閉される。
【0014】
このように、上述した凍結真空乾燥装置101では、薬液を真空乾燥した後、人手を用いずに、薬液が入ったバイアル瓶1801〜1803を蓋することができる。従って、人手に頼ることなく、自動的に凍結真空乾燥した薬液をバイアル瓶1801〜1803内に密封することができる。特に、凍結真空乾燥の対象となる薬液が無菌製剤だった場合には、人手作業を極力避けることで無菌の環境を保つ必要があるため、有効である。
【0015】
上述した凍結真空乾燥装置101では、バイアル瓶の個数が少ないと、1つの棚に全くバイアル瓶が載らず、空になる場合がある。
各棚板1101〜1103の側方には、それぞれバイアル瓶の落下を防ぐためにガイド板1201〜1203が設けられている。このため、空の棚をそのままにしておくと、バイアル瓶を蓋するために空の棚の上の棚が下降したときに、その棚の棚板は下のガイド板に当接し、ガイド板に荷重が加わり、破壊してしまうことがある。
【0016】
そこで、このような場合には、棚の破壊を防ぐため、空の棚に、ガイド板よりも高い数個のスペーサを載せ、手作業で上の棚の荷重が均等になるようにし、ガイド板に荷重が加わらないようにすることにより、棚の破壊を防止していた。
【0017】
しかしながらこの場合には、1つの棚1301にバイアル瓶1801を収めた後に、図7(a)に示すように空の棚1302を上昇させて、符号199で示す位置に位置させる。その後、手作業で複数個のスペーサ190を、入出口の前に位置した棚1302の棚板1102の上に載せる。
【0018】
次いで、スペーサ190が載せられた棚1302を上方に移動させ、その下の棚1303を移動させて入出口の前に位置させ、搬入装置によってバイアル瓶を押し込み、所定個数のバイアル瓶1802を載せる。所定個数のバイアル瓶1802が載せられた状態を図7(b)に示す。
【0019】
このように、空の棚1302にスペーサ190を載せると、空の棚1302の上にある棚1301が下降したときに、図7(c)に示すように、その棚1301の棚板1101はスペーサ190の表面に当接し、スペーサ190が載せられた棚1302のガイド板1202には荷重が加わらないようになっている。
【0020】
しかしながら、本来空であって、何も載せなくて良い棚1302にスペーサ190を入れなければならないので、余計な搬入動作が必要になる。また薬液が無菌製剤のような場合には、薬液が菌にふれることを極力防ぐため、手作業で出し入れすることを必要とするスペーサ190を用いたくないという要求がある。このためスペーサ190を用いなくとも、棚を破壊することなく、バイアル瓶を蓋することができるような機構が求められていた。
【0021】
さらに、各棚1301〜1303にそれぞれガイド板1201〜1203が設けられていることにより、棚板1101〜1103を互いに密着させて重ねることができない。このためガイド板1201〜1203の高さの分だけ余分なスペースが必要となり、その分装置が大きくなってしまっていた。
【0022】
また、上記装置においては、装置内を洗浄する際に、装置内に設けられた図示しない洗浄機構で棚上面に洗浄水を噴射させて、人手作業を要することなく洗浄をしていたが、各棚1301〜1303にガイド板1201〜1203が設けられていると、洗浄水が棚上面に噴射される際の妨げとなり、十分な洗浄効果を得ることができなかった。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、空の棚があった場合であっても、スペーサを用いることなく棚が全段密着でき、装置内に収められた瓶を蓋することができる技術を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、真空処理装置であって、内部が真空排気可能な真空槽と、前記真空槽に設けられ、瓶が押し込まれる入出口と、前記真空槽内で互いに上下に配置された水平な複数の棚板と、前記各棚板を鉛直方向に昇降移動させ、所定位置で静止させる昇降軸と、前記入出口の前に位置する前記棚板の相対する二辺の側方に位置し、前記入出口の前の前記棚板の表面より上方に少なくとも一部が位置し、前記二辺方向に延在するように配置されたガイド部材と、前記ガイド部材を、水平方向に移動させる移動装置とを有し、前記入出口の前に前記棚板を位置させ、前記移動装置によって前記ガイド部材を前記棚板の側辺に近づけると、前記ガイド部材によって落下が防止されながら、前記入出口から前記ガイド部材の間の位置の前記棚板上に前記瓶を押し込むことができ、前記ガイド部材を前記真空壁面側に移動させると、空の前記棚は一段上の棚と密着できるように構成されたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の真空処理装置であって、前記瓶の栓は、半打栓状態では前記瓶の内部と外部が通じ、打栓状態では内部が密閉されるように構成され、前記棚板上に配置された半打栓状態の前記瓶を、一段上の前記棚板で押圧して打栓状態にできるように構成されたことを特徴とする。
【0025】
本発明の真空処理装置によれば、移動装置によってガイド部材を水平方向に移動できるので、静止した棚板の側方に、ガイド部材を密着するように位置させたり、棚板の側方から離間するように位置させることができる。
【0026】
従って、かかる真空処理装置を凍結真空乾燥装置として用い、真空乾燥させる薬液が入れられたバイアル瓶を真空槽内に押し込み、棚板上に載せる場合には、ガイド部材を、真空槽の入出口の位置で静止した棚板の側方に密着するように位置させてバイアル瓶が落ちないようにし、他方、棚板を昇降させる際には、昇降の邪魔にならないようにガイド部材を退避させることができる。
【0027】
このように、棚板とガイド部材とは互いに固定されていないので、複数の棚板を有する場合には、各棚板を密着させることができる。このため、ガイド板の高さ分だけスペースが必要であった従来に比して、装置を小さくすることができる。
【0028】
さらに、棚板を密着させることができるので、バイアル瓶の個数が少なく、全くバイアル瓶が載らない空の棚板がある場合にも、空の棚板を、その上に配置された棚板と密着させ、空の棚板の下方のバイアル瓶の栓を押圧することができる。従って、従来のように空の棚板にスペーサ等を載せなくとも、空の棚を破壊することなく、バイアル瓶を完全に蓋して、その内部を密閉することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)の符号1に、本実施形態の凍結真空乾燥装置を示す。この凍結真空乾燥装置1は、真空槽11と、上下に配置された3つの棚板101〜103と、押さえ板25と、昇降軸51と、シリンダ50と、2個のガイド部材201、202と、駆動軸211、212と、移動装置701、702とを有している。
【0030】
棚板101〜103は、真空槽11内で互いに上下に配置されており、最も上に位置する棚板101の上には、押さえ板25が配置されている。押さえ板25は昇降軸51の一端に固定されている。昇降軸51の他端は昇降シリンダ50に固定されており、昇降シリンダ50を動作して昇降軸51を上下動させると、押さえ板25が昇降できるように構成されている。
【0031】
各棚板101〜103は、押さえ板25又は上の棚板101、102と、図示しない吊り棒によりそれぞれ接続されており、押さえ板25が上方に位置した状態では、各棚板101〜103は、それぞれが押さえ板25又は上の棚板101、102に、吊り棒によって吊り下げられた状態になっている。この状態から押さえ板25を下降させると、まず一番下の棚板103が着座し、次に、一番下の棚板103と二番目の棚板102との間の吊り棒が静止した状態で、二番目の棚板102が更に下降し、一番下の棚板103上に載る。同様にして、その後押さえ板25を下降させると、一番上の棚板101と二番目の棚板102との間の吊り棒が静止した状態で一番上の棚板101が更に下降して二番目の棚板102の上に載り、さらに押さえ板25を下降させると、押さえ板25が一番上の棚板101に載った状態になる。
【0032】
この真空槽11の側壁の下方の紙面手前位置には、図示しない入出口が設けられており、この入出口から、真空乾燥の対象となる薬液が入れられたバイアル瓶が真空槽11内に押し込まれるようになっている。符号99は、入出口から真空槽内に搬入されるバイアル瓶の底面の位置を示している。
【0033】
移動装置701、702は、真空槽11外部の側方であって、入出口の設けられた高さにそれぞれ配置されており、それぞれに駆動軸211、212の一端が取り付けられている。駆動軸211、212の他端には板状のガイド部材201、202が固定されており、移動装置701、702を動作させると、ガイド部材201、202を水平移動させ、入出口の位置で静止した各棚板101〜103の側辺に近づけて密着させたり、あるいは側辺から遠ざけたりすることができるように構成されている。そして、このガイド部材201、202は、各棚板101〜103の側辺と密着した状態で、棚板101〜103の側辺方向に延在し、かつそれぞれの一部が、各棚板101〜103の表面よりも高く位置するようにされている。
【0034】
かかる凍結真空乾燥装置1を用いて、複数のバイアル瓶中の薬液を真空乾燥する場合には、図1(a)に示すように、押さえ板25及び棚板101〜103は互いに密着して重なり合った状態で下方に配置されており、ガイド部材201、202は各101〜103と離間した状態になっている。この状態から、まず、押さえ板25を上方に移動させるとともに、最も上に位置する棚板101を上昇させ、符号99で示した位置に静止させる(図1(b))。次に、移動装置701、702を動作させ、ガイド部材201、202をそれぞれ棚板101の側辺に近づけ、棚板101の側辺と密着させる。
【0035】
次いで、棚板101の幅と同じ長さで一列に並び、上述した半打栓状態にあるバイアル瓶を、真空槽11外に配置された搬入装置により、入出口手前に位置させ、真空槽11内に押し込む。
【0036】
薬液95が入ったバイアル瓶80を図3(a)、(b)に示す。バイアル瓶80は、硬質ガラス製の瓶であって、図3(a)に示すように、瓶本体84の上部に、開口86が設けられており、ゴム製の栓83で開口86を蓋し、瓶本体84の内部を密閉することができるように構成されている。栓83は、円板状の栓板81と、その下方に設けられた突起部82とを有しており、突起部82を開口86に十分に押し込んでいない状態(以下で半打栓状態と称する。)では、図3(b)に示すように、開口86と突起部82との隙間87により、瓶本体84内の薬液95は外気に通じた状態にある。押し込まれるバイアル瓶は、搬入前から図3(b)に示す半打栓状態にある。
【0037】
押し込まれたバイアル瓶は、入出口の前に位置した棚板101の上に載せられる。このとき、棚板101の側辺には、ガイド部材201、202が密着し、それぞれの一部は、棚板101の表面よりも高い位置に位置しているので、押し込まれたバイアル瓶は、棚板101の側方からは落下しない。
【0038】
こうして一列のバイアル瓶が棚板101の上に載ったら、新たに一列のバイアル瓶が、棚板101上へ押し込まれる。すると、既に棚板101に載っていたバイアル瓶が棚板101の奥の方へと押し込まれるとともに、新たなバイアル瓶が棚101の上に載せられる。このときにも、ガイド部材201、202は棚板101の側辺と密着しており、バイアル瓶は、棚板101の側辺からは落下しない。
【0039】
このように、一列ずつのバイアル瓶が棚板101に押し込まれることにより、複数列のバイアル瓶が次々と棚板101に載せられる。その後は、所定個数のバイアル瓶が棚板101に載るまで、以上の作業を続ける。所定個数のバイアル瓶801が、最も上に位置する棚101の上に載せられた状態を図1(c)に示す。
【0040】
次いで、移動装置701、702を動作させて、ガイド部材201、202を、真空槽11の内壁側に近づける。その後、バイアル瓶801が載った棚板101を、押さえ板25とともに上方に移動させる。
【0041】
本実施形態では、バイアル瓶の個数が少ない場合であって、一つの棚は空の棚になるものとする。この空の棚は、本実施形態の場合に上から二番目に位置する棚板102であるものとし、この空の棚板102を入出口の高さより上方に移動させた後、空の棚の下に位置する棚板103を上昇させ、符号99で示した位置、すなわち入出口の前に位置させる。
次いで、移動装置701、702を動作させ、ガイド部材201、202をそれぞれ空の棚の下の棚板103の側辺に密着させる。
【0042】
次に、棚板103の幅と同じ長さで一列に並んだバイアル瓶を、空の棚の下の棚板103へ向けて押し出し、その棚板103の上に載せる。このとき、空の棚の下の棚板103の側辺には、ガイド部材201、202が位置しているので、押し出されたバイアル瓶は棚板103の側方からは落下しない。次いで、所定個数のバイアル瓶を、空の棚の下の棚板103上に載せる。その後、移動装置701、702を動作させて、真空槽11の内壁側に移動させる。その状態を図2(d)に示し、空の棚の下の棚板103上に載せられたバイアル瓶を符号802に示す。
【0043】
こうして、真空乾燥させる対象となる薬液が入ったバイアル瓶801、802がそれぞれ棚板101、103に載ったら、真空槽11の入出口を閉じ、真空槽11内部を真空排気する。
【0044】
上述したように、各バイアル瓶801、802は、図4(a)に示すように半打栓状態であって完全には蓋されておらず、それぞれの内部が隙間87によって真空槽11内の雰囲気と通じている。各バイアル瓶801、802中には、真空乾燥可能な薬液が入っており、真空槽11内部を真空排気すると、各バイアル瓶801、802内部の薬液が真空乾燥される。
【0045】
こうして、バイアル瓶801、802内部の薬液が真空乾燥されたら、昇降シリンダ50を動作させて、昇降軸51を下方に移動して、押さえ板25を下降させるとともに、空の棚の棚板102と、その上の棚板101とを順に下降させる。
【0046】
すると、空の棚板の下の棚板103と、空の棚板の上の棚板101とにそれぞれ載せられたバイアル瓶802、801の栓には、それぞれ空の棚板102及びその上の棚板101と、押さえ板25とが載った状態になる。
【0047】
さらに押さえ板25を下方に移動させると、図4(b)に示すように押さえ板25は空の棚板の上の棚板101上のバイアル瓶801の栓を押圧する。これにより、このバイアル瓶801は、その栓が押し込まれることにより、その内部が密閉される。
【0048】
このとき、空の棚板102は、その上の棚板101と密着して、空の棚の上の棚板101とともに、空の棚板102の下にあるバイアル瓶802の栓を押圧する。これにより、空の棚板102の下にあるバイアル瓶802は、その栓がバイアル瓶803に押し込まれ、その内部が密閉される。
【0049】
このように、上述した凍結真空乾燥装置1では、薬液を真空乾燥した後、人手を用いずに、薬液が入ったバイアル瓶801、802を蓋することができ、人手に頼ることなく、自動的に凍結真空乾燥した薬液をバイアル瓶801、802内に密封することができる。
【0050】
また、バイアル瓶を、各棚板101〜103へ載せるときには、ガイド部材201、202が各棚板101〜103の側辺に位置するようにすることで、バイアル瓶が各棚板101〜103の側方から落下しないようにすることができ、ガイド部材201、202を必要としない場合、例えば棚板101〜103の昇降動作の場合には、ガイド部材201、202を各棚板101〜103の側辺から離して、これらの昇降動作の邪魔にならないようにすることができる。
【0051】
また、上述のガイド部材201、202は移動装置701、702によって水平方向に移動可能であって、従来装置のように、棚板の側辺に固定されているわけではない。従って、各棚板101〜103を重なり合った状態で密着させることができるので、ガイド板の分だけ高さ方向にスペースが必要であった従来に比して、装置を小さくすることができる。
【0052】
さらに、上述したように、ガイド板が棚板に固定されていた従来装置と異なり、空の棚がある場合に、スペーサを空の棚板102に載せなくとも、棚を破壊させることなく、下方に位置するバイアル瓶を蓋することができる。このため、空の棚にスペーサを入れるという本来不要な作業をしなくて済む。また、特に、凍結真空乾燥の対象となる薬液が、無菌製剤だった場合には、人手作業を極力避け、無菌の環境を保つ必要があるため、人手作業を必要とするスペーサ等の出し入れは極力避けたいため、有効である。
【0053】
また、装置内を洗浄するため、洗浄機構で棚上面に洗浄水を噴射させるような場合でも、従来のようにガイド板が棚板に固定されていないので、ガイド板が洗浄水が棚板上面に噴射される際にガイド板に妨げられることなく、棚板全面に噴射されるので、従来と異なり十分な洗浄効果を得ることができる。
【0054】
なお、本実施形態の装置において、ガイド部材201、202は板状としたが、本発明はこれに限らず、例えば棒状に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、真空処理装置を凍結真空乾燥装置としているが、本発明はこれに限らず、真空状態でバイアル瓶等の瓶の蓋をすることができるような用途の装置であればよい。
さらに、本実施形態では、バイアル瓶80を蓋するものとしたが、本発明はこれに限らず、例えばアンプル瓶等の瓶を蓋するような構成としてもよい。
【0055】
【発明の効果】
棚板を互いに密着させることができるので、空の棚がある場合でも、空の棚にスペーサ等を入れる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):本発明の真空処理装置の動作を説明する第1の図
(b):本発明の真空処理装置の動作を説明する第2の図
(c):本発明の真空処理装置の動作を説明する第3の図
【図2】(d):本発明の真空処理装置の動作を説明する第4の図
(e):本発明の真空処理装置の動作を説明する第5の図
【図3】(a):バイアル瓶の栓が開いた状態を示す図
(b):半打栓状態にあるバイアル瓶を示す図
【図4】(a):本発明の真空処理装置において、半打栓状態にあるバイアル瓶が棚板上に載った状態を説明する図
(b):本発明の真空処理装置において、バイアル瓶が完全に蓋された状態を説明する図
【図5】(a):従来の真空処理装置の動作を説明する第1の図
(b):従来の真空処理装置の動作を説明する第2の図
【図6】(c):従来の真空処理装置の動作を説明する第3の図
(d):従来の真空処理装置の動作を説明する第4の図
【図7】(a):従来の真空処理装置において、真空乾燥するバイアル瓶が少ない場合の動作を説明する第1の図
(b):従来の真空処理装置において、真空乾燥するバイアル瓶が少ない場合の動作を説明する第2の図
(c):従来の真空処理装置において、真空乾燥するバイアル瓶が少ない場合の動作を説明する第3の図
【符号の説明】
1……凍結真空乾燥装置(真空処理装置) 101〜103……棚板 11……真空槽 201〜203……ガイド部材 701、702……移動装置
Claims (2)
- 内部が真空排気可能な真空槽と、
前記真空槽に設けられ、瓶が押し込まれる入出口と、
前記真空槽内で互いに上下に配置された水平な複数の棚板と、
前記各棚板を鉛直方向に昇降移動させ、所定位置で静止させる昇降軸と、
前記入出口の前に位置する前記棚板の相対する二辺の側方に位置し、前記入出口の前の前記棚板の表面より上方に少なくとも一部が位置し、前記二辺方向に延在するように配置されたガイド部材と、
前記ガイド部材を、水平方向に移動させる移動装置とを有し、
前記入出口の前に前記棚板を位置させ、前記移動装置によって前記ガイド部材を前記棚板の側辺に近づけると、前記ガイド部材によって落下が防止されながら、前記入出口から前記ガイド部材の間の位置の前記棚板上に前記瓶を押し込むことができ、前記ガイド部材を前記真空壁面側に移動させると、空の前記棚は一段上の棚と密着できるように構成された真空処理装置。 - 前記瓶の栓は、半打栓状態では前記瓶の内部と外部が通じ、打栓状態では内部が密閉されるように構成され、
前記棚板上に配置された半打栓状態の前記瓶を、一段上の前記棚板で押圧して打栓状態にできるように構成された請求項1記載の真空処理装置。
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