JP4270406B1 - 貫通孔形成器具、外皮材保持部材及びコンクリート構造物の貫通孔形成方法 - Google Patents

貫通孔形成器具、外皮材保持部材及びコンクリート構造物の貫通孔形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストの材料を利用して長さの様々な貫通孔をコンクリート構造物に形成可能な外皮材保持部材を提供する。
【解決手段】屈曲スリーブ材41とともに用いられる端部保持部材11は、接触面13と、複数の止め釘14と、ボス部16と、被押圧面17と、保持面20と、筒壁21と、を備える。接触面13は、コンクリートの型枠材61に接触可能である。止め釘14は、型枠材61側に尖り部を向けて配置される。ボス部16には、ネジ棒51を挿入可能な貫通孔15が形成される。被押圧面17は、ネジ棒51に取り付けられたナット52によって押されることが可能である。保持面20は、屈曲スリーブ材41の端部を内側から保持する。筒壁21は、屈曲スリーブ材41の端部の外側を覆うように形成される。筒壁21には、屈曲スリーブ材41の端部が通過可能な切欠き部22が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、主要には、コンクリート構造物に貫通孔を形成するための貫通孔形成器具及び外皮材保持部材に関する。
特許文献1は、コンクリート構造物に貫通孔を形成するための貫通孔形成用器具を開示する。この貫通孔形成器具は、両端に鋭利部が取り付けられた支持棒を備える。一方の鋭利部はスライド可能となっており、押しネジで固定可能に構成されている。他方の鋭利部の部分には螺合伸縮部が備えられている。
特許文献1の貫通孔形成器具を型枠に取り付けるときは、支持棒を回転させる。すると螺合伸縮部が伸びて突っ張り、両端の鋭利部がそれぞれ型枠材へ食い込んで固定状態となる。その後、ベース部材を支持棒の両端と中央部に装着し、更に四半円状の外殻部材を外側から取り付けることで、中子体が構成される。この状態で型枠内にコンクリートを流し込むことで、貫通孔を形成することができる。
特開平1−105866号公報
なお、特許文献1の外殻部材は変形不能な構成となっているが、例えば特許文献2及び3は、屈曲可能なスリーブ材を保持することで貫通孔を形成する構成を開示する。
特開2002−285701号公報 特開2004−257227号公報
しかし、上記特許文献1の構成は、伸縮可能で両端に鋭利部を取り付けた特別な構成の支持棒を用いなければならず、コストの大幅な上昇要因となっていた。しかも、コンクリート構造物に形成すべき貫通孔の長さは様々であるが、その長さの変更に応じて多数の種類の支持棒を用意する必要があるため、作業性の低下、コスト上昇の原因となっていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、低コストの材料を利用して長さの様々な貫通孔をコンクリート構造物に形成可能な外皮材保持部材を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、コンクリート構造物に貫通孔を形成する貫通孔形成器具における以下の構成が提供される。即ち、この貫通孔形成器具は、外皮材保持部材と、ネジ棒と、外皮材と、を備える。前記ネジ棒は、互いに対面するコンクリートの型枠材の間の距離よりも短く構成されている。前記外皮材保持部材は、接触面と、複数の鋭利部と、差込部と、被押圧面と、保持面と、筒壁と、を備える。前記接触面は、前記型枠材に接触可能である。前記鋭利部は、前記型枠材側に尖り部を向けて配置される。前記差込部には、前記ネジ棒を挿入可能な差込孔が形成される。前記被押圧面は、前記ネジ棒に取り付けられたメネジ体によって押されることが可能である。前記保持面は、変形可能な前記外皮材の端部を内側から保持する。前記筒壁は、前記外皮材の端部の外側を覆うように形成される。前記筒壁には、前記外皮材の端部が通過可能な切欠き部が形成される。
この構成により、ネジ棒に取り付けられたメネジ体を回転させる簡単な作業で、被押圧面を介して外皮材保持部材を型枠材に押し付け、複数の鋭利部を型枠材に突き刺すことで外皮材保持部材を強力に固定することができる。また、汎用性が高く入手が容易なネジ棒を利用できるので、コストを効果的に低減することができる。更に、建築現場においてネジ棒は容易に所望の長さに切断できるので、形成したい貫通孔の長さに応じたネジ棒を得ることも容易である。また、ネジ棒と外皮材保持部材を先ず位置決め(固定)した上で外皮材を取り付けることができるので、重量物を位置決めする必要がなく、作業性が向上する。更に、外皮材を切欠き部から導入し、保持面及び筒壁に沿って送り込むことで、貫通孔の輪郭を容易に形成することができる。また、外皮材保持部材は複数の鋭利部で固定されているので、外皮材の送り込み時に外皮材保持部材が回転することも防止できる。更に、外皮材の端部側を筒壁で覆うことができるので、外皮材を所望の大きさに切断したときに端部に多少凹凸等が形成されたとしても隙間になりにくく、コンクリートの侵入を良好に防止することができる。
前記の貫通孔形成器具においては、前記外皮材保持部材には、尖り部材を取り付けることが可能な取付孔が、前記差込孔からみて前記鋭利部よりも遠い位置に配置されていることが好ましい。
この構成により、外皮材保持部材の回転を尖り部材によって更に確実に防止できる。この構成は、特に大径の貫通孔を形成したい場合(外皮材保持部材が大径の場合)であって、中心近傍に配置されている鋭利部では回転止めが不十分な場合に好適である。
本発明の第2の観点によれば、前記の貫通孔形成器具とともに用いられる、以下の構成の外皮材保持部材が提供される。即ち、この外皮材保持部材は、本体と、第1保持面と、第2保持面と、突出部と、を備える。前記本体には、前記ネジ棒の長手方向中途部に装着することが可能な凹部が形成されている。前記第1保持面は、前記外皮材の端部を内側から保持するために前記本体の外周に配置される。前記第2保持面は、前記第1保持面で保持するものとは別の外皮材の端部を内側から保持するために前記本体の外周に配置される。前記突出部は、前記第1保持面と前記第2保持面との間の位置で突出する。
この構成により、外皮材保持部材を用いて複数の外皮材を容易に連結できるので、外皮材の大型化を抑制しつつ、コンクリート構造物に長い貫通孔を簡単に形成することができる。
本発明の第3の観点によれば、以下の工程を含むコンクリート構造物の貫通孔形成方法が提供される。即ち、第1工程では、少なくとも2つのメネジ体をネジ棒に取り付ける。第2工程では、2つの外皮材保持部材に形成された差込孔を、互いに対面するコンクリートの型枠材の間の距離より短いネジ棒に差し込むことで、前記外皮材保持部材のそれぞれを前記ネジ棒の両端に支持する。第3工程では、対面配置された前記型枠材の間に前記ネジ棒及び外皮材保持部材を位置させる。第4工程では、前記メネジ体をネジ移動させることによりそれぞれの前記外皮材保持部材を前記ネジ棒の端部側へ押し付け、当該外皮材保持部材を前記型枠材に接触させるとともに、当該外皮材保持部材に配置されている複数の鋭利部を前記型枠材に突き刺す。第5工程では、前記外皮材保持部材に形成された保持面と筒壁の間に、変形可能な外皮材の端部を前記筒壁の外側から導入して差し込む。
この方法により、ネジ棒のメネジ体を回転させる簡単な作業で、外皮材保持部材を型枠材に押し付け、複数の鋭利部を型枠材に突き刺すことで外皮材保持部材を強力に固定することができる。また、汎用性が高く入手が容易なネジ棒を利用できるので、コストを効果的に低減することができる。更に、建築現場においてネジ棒は容易に所望の長さに切断できるので、形成したい貫通孔の長さに応じたネジ棒を得ることも容易である。また、ネジ棒と外皮材保持部材を先ず位置決め(固定)した上で外皮材を取り付けることができるので、重量物を位置決めする必要がなく、作業性が向上する。更に、外皮材の端部を筒壁の外側から導入し、保持面と筒壁との間に差し込むことで、貫通孔の輪郭を容易に形成することができる。また、外皮材保持部材は複数の鋭利部で固定されているので、外皮材の差込み時に外皮材保持部材が回転することも防止できる。更に、外皮材の端部側を筒壁で覆うことができるので、外皮材を所望の大きさに切断したときに端部に多少凹凸等が形成されたとしても隙間になりにくく、コンクリートの侵入を良好に防止することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る端部保持部材11を詳細に示す断面斜視図である。
図1に示す外皮材保持部材としての端部保持部材11,11は、コンクリート構造物に貫通孔を形成するために一対で用いられるものである。一対の端部保持部材11,11は互いに同一の構成となっている。
それぞれの端部保持部材11は、例えば合成樹脂により円板状に成形された本体12を備える。この本体12の厚み方向一側の面には、コンクリートの型枠材に接触可能な平坦な接触面13が形成されている。
前記接触面13からは、複数の止め釘(鋭利部)14が突出されている。この止め釘14は、前記本体12に埋め込まれるようにして一体的に成形されている。
円板状に形成された本体12の中心には、ネジ棒51を差込可能な貫通孔(差込孔)15が形成されている。前記止め釘14は、前記貫通孔15が前記接触面13に形成する開口の近傍に等間隔で並べて配置されている。
前記本体12の前記接触面13と反対側の面には、その中心部に円筒状のボス部(差込部)16が形成されている。ボス部16は、前記接触面13から離れる向きに突出するように形成されている。前記貫通孔15は前記ボス部16を貫通するように形成され、当該ボス部16の端面に開口を形成している。
ボス部16の先端面であって前記開口の周囲には、前記ネジ棒51に取り付けられたナット(メネジ体)52によって押されることが可能な、平坦な被押圧面17が形成されている。前記ボス部16の周囲には、補強のための放射状のリブ18が形成されている。本実施形態において、リブ18は周方向に等間隔で3本並べて配置されている。
前記本体12の前記接触面13と反対側の面には、環状の差込溝19が形成されている。この差込溝19は、前記接触面13と反対側を開放させるように形成されている。
差込溝19の内部で径方向に対面する一対の内壁のうち内側の内壁には、後述の屈曲スリーブ材を内側から保持可能な保持面20が形成されている。一方、差込溝19の径方向外側には円筒状の筒壁21が形成されている。この筒壁21には、適宜の大きさの切欠き部22が1箇所形成されている。
前記本体12には、細長い取付孔23が貫通状に複数形成されている。この取付孔23には、後述の補助釘を差込可能に構成されている。この取付孔23及び前記止め釘14は、前記リブ18に対応する位置に配置されている。
以上の構成の端部保持部材11を用いてコンクリート構造物に横向きの貫通孔を形成するには、まず適宜の長さのネジ棒51を用意し、このネジ棒51に2つのナット52を取り付けておく。なお、ネジ棒51は所謂「寸切り」と呼ばれる長ボルトであって、建設現場では汎用的に用いられて容易に入手が可能なものであり、所望の長さに切断して用いることができる。
そして、一対の端部保持部材11,11を、互いに接触面13(止め釘14)が外側を向くようにして配置し、その貫通孔15にネジ棒51の端部を差し込む。これにより、ネジ棒51の両端に端部保持部材11を支持することができる。なお、一対の端部保持部材11,11は、前記切欠き部22の位置が何れも上側を向くように、その向きを図1のように揃えた状態でネジ棒51に取り付けておく。
次に図2に示すように、コンクリート構造物を成形するために対面して配置される木製の型枠材61,61の内部に、ネジ棒51及び端部保持部材11,11を上側から差し込んで配置する。なお、型枠材61,61の内部には図示しない鉄筋が配置されているが、互いに対面する型枠材61,61の間の距離よりも前記ネジ棒51が若干短くなるように調整することで、鉄筋の間を通過するようにしてネジ棒51及び端部保持部材11,11を容易に配置することができる。
次に、ネジ棒51及び端部保持部材11を所望の位置に配置した状態で、ナット52を回転させ、ネジ棒51の端部側へ移動させる。すると図3に示すように、ネジ移動するナット52が端部保持部材11の被押圧面17を押すので、端部保持部材11が型枠材61側へ押され、止め釘14が型枠材61に突き刺さるとともに接触面13が型枠材61に接触する。なお、止め釘14は貫通孔15の近傍に配置されているので、ナット52からの押圧力を真っ直ぐに止め釘14に伝達することができ、止め釘14の曲がり等による固定不良を防止することができる。
このネジ棒51及び端部保持部材11の突張り作用と、止め釘14の突刺しにより、ネジ棒51及び端部保持部材11を確実に位置決めすることができる。また、上からスパナ等の工具を差し込んでナット52を回転させるだけで位置決めが可能になるので、作業性が良好である。なお、コンクリート構造物に形成する貫通孔が大径の場合は、端部保持部材11の固定(回り止め)をより確実にするために、尖り部材としての補助釘55を前記取付孔23に内側から差し込み、ハンマー等を用いて補助釘55を端部保持部材11及び型枠材61に打ち込んでも良い。
次に、図4に示すように、ネジ棒51の中央に中間保持部材31を取り付ける。この中間保持部材31は、C字状に形成された中心筒32と、中心筒32の外側に配置された円筒状の外筒33と、中心筒32と外筒33とを繋ぐ複数のスポーク部34と、を一体的に成形した構成となっている。スポーク部34は、中心筒32から放射状に延びるように形成され、等間隔で3本配置されている。
外筒33の外径は、前記端部保持部材11の保持面20の径と一致するように構成されている。また、前記中心筒32の開放部分と対応する位置において、外筒33には斜めの切込み35が形成されている。従って、外筒33を適宜弾性変形させることで、図4のように切込み35の間隔を広げ、ネジ棒51を通過させることができる。その後、C字状の中心筒32の開放側からネジ棒51を差し込むことで、ネジ棒51の中央部分に中間保持部材31を支持することができる。
次に図5に示すように、屈曲スリーブ材(外皮材)41を型枠材61,61の間に上側から差し込み、前記ネジ棒51の周囲に配置する。この屈曲スリーブ材41は図5に示すように、台形状の断面を有する細長い棒状部材を一列に並べて多数接続したような形状に構成されており、隣り合う棒状部材同士の接続部分においては所定の角度範囲で屈曲することができる。屈曲スリーブ材41は合成樹脂で成形されており、カッターナイフ等を用いることで所望の大きさに切断することができる。
以下、屈曲スリーブ材41の差込工程を具体的に説明する。即ち、型枠材61同士の間隔より僅かに短くなるように予め切断した屈曲スリーブ材41を型枠材61,61の内部に上側から差し込み、屈曲スリーブ材41の両端を、それぞれの端部保持部材11の切欠き部22に通過させる。そして、中間保持部材31の外筒33に巻き付けるようにしながら、屈曲スリーブ材41を環状の差込溝19に沿って周方向に送り込む。
以上により、図6に示すように、ネジ棒51の周囲を覆うように屈曲スリーブ材41を配置し、貫通孔の輪郭を形成することができる。このように、上側から屈曲スリーブ材41を切欠き部22の内部へ送り込むだけで、環状の差込溝19(保持面20及び筒壁21)の案内によって屈曲スリーブ材41を円筒状に成形できるので、作業性が極めて良好である。
最後に、屈曲スリーブ材41の継ぎ目42の部分にステープル状の連結体43を打ち込んで端部同士を連結する。この状態で型枠材61の内部に生コンクリートを打設する。なお、前記継ぎ目42の部分及び前記切欠き部22等を事前にテープ等で塞いでおくことで、屈曲スリーブ材41の内部への生コンクリートの侵入を良好に防止することができる。コンクリートの硬化後、端部保持部材11、中間保持部材31、屈曲スリーブ材41、ネジ棒51等を取り外すことで、円筒状の貫通孔を形成することができる。
以上に示すように、コンクリート構造物に貫通孔を形成するために屈曲スリーブ材41とともに用いられる本実施形態の端部保持部材11は、接触面13と、複数の止め釘14と、ボス部16と、被押圧面17と、保持面20と、筒壁21と、を備える。接触面13は、コンクリートの型枠材61に接触可能に構成されている。止め釘14は、型枠材61側に尖り部を向けて配置される。ボス部16には、ネジ棒51を挿入可能な貫通孔15が形成される。被押圧面17は、ネジ棒51に取り付けられたナット52によって押されることが可能である。保持面20は、変形可能な屈曲スリーブ材41の端部を内側から保持する。筒壁21は、屈曲スリーブ材41の端部の外側を覆うように形成される。筒壁21には、屈曲スリーブ材41の端部が通過可能な切欠き部22が形成されている。
また、本実施形態では、以下の工程によってコンクリート構造物に貫通孔が形成されている。即ち、第1工程では、2つのナット52をネジ棒51に取り付ける。第2工程(図1)では、2つの端部保持部材11のそれぞれを、当該端部保持部材11に形成された貫通孔15をネジ棒51に差し込む。第3工程(図2)では、対面配置されたコンクリートの型枠材61の間にネジ棒51及び端部保持部材11を位置させる。第4工程(図3)では、ナット52をネジ移動させることによりそれぞれの端部保持部材11をネジ棒51の端部側へ押し付け、当該端部保持部材11を型枠材61に接触させるとともに、当該端部保持部材11に配置されている複数の止め釘14を型枠材61に突き刺す。第5工程(図5)では、端部保持部材11に形成された保持面20と筒壁21との間に、変形可能な屈曲スリーブ材41の端部を筒壁21の外側から導入して差し込む。
これにより、ネジ棒51のナット52を回転させる簡単な作業で、被押圧面17を介して端部保持部材11を型枠材61に押し付け、複数の止め釘14を型枠材61に突き刺すことで端部保持部材11を強力に固定することができる。また、汎用性が高く入手が容易なネジ棒51を利用できるので、効果的にコストを低減することができる。更に、建築現場ではネジ棒51は容易に所望の長さに切断できるので、形成したい貫通孔の長さに応じたネジ棒51を得ることも容易である。また、ネジ棒51と端部保持部材11を先ず位置決め(固定)した上で屈曲スリーブ材41を取り付けることができるので、重量物を位置決めする必要がなく、作業性が向上する。更に、屈曲スリーブ材41を筒壁21の外側から切欠き部22を介して導入し、保持面20及び筒壁21に沿って送り込むことで、貫通孔の輪郭を容易に形成することができる。また、端部保持部材11は複数の止め釘14で固定されているので、屈曲スリーブ材41の送り込み時に端部保持部材11が回転することも防止できる。更に、屈曲スリーブ材41の端部側を筒壁21で覆うことができるので、屈曲スリーブ材41を所望の大きさに切断したときに多少凹凸等が形成されたとしても隙間になりにくく、コンクリートの侵入を良好に防止することができる。
また、本実施形態の端部保持部材11は、補助釘55を取り付けることが可能な取付孔23が、貫通孔15からみて止め釘14よりも遠い位置に配置されている。
これにより、端部保持部材11の回転を補助釘55によって更に確実に防止できる。この構成は、特に大径の貫通孔を形成したい場合(端部保持部材11が大径の場合)であって、中心近傍に配置されている止め釘14では回転止めが不十分な場合に好適である。
次に、コンクリート構造物に長い貫通孔を形成するための変形例について、図7及び図8を参照して説明する。図7はネジ棒51に接続保持部材36が装着された様子を示す模式斜視図である。なお、本変形例において前記実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図7には長いネジ棒51の一端側が示されており、当該一端には前記実施形態と全く同一の構成の端部保持部材11が取り付けられている。なお、図7では図示しないが、前記ネジ棒51の他端にも端部保持部材11が取り付けられている。
そして、前記ネジ棒51の長手方向中途部に、接続保持部材36が取り付けられている。接続保持部材36の構成は前記中間保持部材31と類似しており、中心筒32と、外筒33と、スポーク部34と、を備えた二重筒状の本体37を備えている。中心筒32はC字状に構成されており、ネジ棒51の長手方向中途部に装着することが可能な凹部が形成されている。
前記外筒33の外周面には、当該外周面を前記ネジ棒51の長手方向に2分割するように、環状の突出壁(突出部)40が形成されている。2分割された一方の外周面は第1保持面38とされ、残りの外周面は第2保持面39とされている。2つの保持面38,39は何れも、別々の屈曲スリーブ材41を内側から保持可能に構成されている。
以上に示した変形例において、屈曲スリーブ材41をネジ棒51の周囲に配置する場合、図8に示すように、1つの屈曲スリーブ材41を端部保持部材11と接続保持部材36(第1保持面38)との間に取り付け、別の屈曲スリーブ材41を当該接続保持部材36(第2保持面39)と他側の端部保持部材11との間に取り付けるようにする。これにより、複数の屈曲スリーブ材41を連結しながら保持でき、長い貫通孔を形成することができる。
なお、更に長い貫通孔を形成したい場合は、接続保持部材36を適宜の間隔をおいてネジ棒51に複数取り付け、3つ以上の屈曲スリーブ材41を連結しながら保持するように構成することもできる。このように屈曲スリーブ材41を容易に連結させて使用できるので、屈曲スリーブ材41を予めコンパクトなものとでき、現場での運搬、作業の取回し等を向上させることができる。
以上に示すように、本変形例において接続保持部材36は、本体37と、第1保持面38と、第2保持面39と、突出壁40と、を備える。本体37が備える中心筒32には、ネジ棒51の長手方向中途部に装着することが可能な凹部が形成されている。第1保持面38は、屈曲スリーブ材41の端部を内側から保持するために本体37の外周に配置される。第2保持面39は、第1保持面38で保持するものとは別の屈曲スリーブ材41の端部を内側から保持するために本体37の外周に配置される。突出壁40は、第1保持面38と第2保持面39との間を仕切るように突出する。
これにより、接続保持部材36を用いて複数の屈曲スリーブ材41を容易に連結できるので、屈曲スリーブ材41の大型化を抑制しつつ、コンクリート構造物に長い貫通孔を簡単に形成することができる。
以上に本発明の好適な実施形態及び変形例を説明したが、以上の構成は例えば以下のように変更することができる。
端部保持部材11において止め釘14の本数は、図面で例示するように3本とすることに代えて、例えば2本、4本又は5本以上に変更することができる。また、それぞれの止め釘14の配置位置についても適宜変更することができる。
リブ18の本数を変更し、例えば十字状(4本)のリブに変更することもできる。更に、取付孔23の配置位置及び設置個数も適宜変更することができる。また、小径の貫通孔を形成する場合等、止め釘14による固定だけで十分と考えられる場合は、補助釘55のための取付孔23を省略することもできる。
上記実施形態において、ナット52は6角ナットに構成されているが、他の構成のメネジ体に変更することができる。
中間保持部材31の設置個数は適宜変更することができる。また、長さの短い貫通孔を形成する場合は、中間保持部材31をネジ棒51に取り付けない状態で屈曲スリーブ材41を取り付けるように変更することもできる。
最初に中間保持部材31或いは接続保持部材36をネジ棒51に取り付けた状態で、型枠材61の間にネジ棒51及び端部保持部材11を配置するように変更することができる。
上記の変形例(図8)の接続保持部材36において、突出壁40の根元にミシン目などの弱化部を形成するようにしても良い。この場合、コンクリート固化後に(屈曲スリーブ材41を孔内に残した状態でも)、接続保持部材36を軸方向に引っ張ることで、接続保持部材36の本体37から突出壁40を切り離すようにして、本体37を簡単に孔から引っ張り出して取り除くことができる。
また、前記接続保持部材36において、周方向に連続的に突出壁40を形成することに代えて、小さな突起を周方向に間隔をあけて複数配置する構成に変更することができる。この場合、突起を変形させるようにすることで、上記と同様に、コンクリート固化後の孔から接続保持部材36を簡単に取り除くことができる。
本発明の一実施形態に係る端部保持部材を詳細に示す断面斜視図。 ネジ棒に端部保持部材を取り付けた状態でコンクリートの型枠材の内部に配置する様子を示す側面断面図。 ナットを回転させることで端部保持部材を型枠材に固定する様子を示す側面断面図。 ネジ棒に中間保持部材を装着する様子を示す模式斜視図。 端部保持部材に屈曲スリーブ材を取り付ける様子を示す模式斜視図。 屈曲スリーブ材でネジ棒の周囲を覆った様子を示す模式斜視図。 長い貫通孔を形成する場合の変形例において、ネジ棒に接続保持部材が装着された様子を示す模式斜視図。 端部保持部材と接続保持部材に屈曲スリーブ材を取り付ける様子を示す模式斜視図。
符号の説明
11 端部保持部材(外皮材保持部材)
13 接触面
14 止め釘(鋭利部)
15 貫通孔(差込孔)
16 ボス部(差込部)
17 被押圧面
20 保持面
21 筒壁
22 切欠き部
23 取付孔
51 ネジ棒
52 ナット(メネジ体)
55 補助釘(尖り部材)

Claims (6)

  1. コンクリート構造物に貫通孔を形成する貫通孔形成器具であって、
    外皮材保持部材と、
    ネジ棒と、
    外皮材と、
    を備え、
    前記ネジ棒は、互いに対面するコンクリートの型枠材の間の距離より短く、
    前記外皮材保持部材は、
    前記型枠材に接触可能な接触面と、
    前記型枠材側に尖り部を向けて配置される複数の鋭利部と、
    前記ネジ棒を挿入可能な差込孔が形成された差込部と、
    前記ネジ棒に取り付けられたメネジ体によって押されることが可能な被押圧面と、
    変形可能な前記外皮材の端部を内側から保持する保持面と、
    前記外皮材の端部の外側を覆うように形成されるとともに、前記外皮材の端部が通過可能な切欠き部が形成された筒壁と、
    を備えることを特徴とする貫通孔形成器具
  2. 請求項1に記載の貫通孔形成器具であって、
    前記外皮材保持部材には、尖り部材を取り付けることが可能な取付孔が、前記差込孔からみて前記鋭利部よりも遠い位置に配置されていることを特徴とする貫通孔形成器具
  3. 請求項1又は2に記載の貫通孔形成器具とともに用いられる外皮材保持部材であって、
    前記ネジ棒の長手方向中途部に装着することが可能な凹部が形成された本体と、
    前記外皮材の端部を内側から保持するために前記本体の外周に配置される第1保持面と、
    前記第1保持面で保持するものとは別の外皮材の端部を内側から保持するために前記本体の外周に配置される第2保持面と、
    前記第1保持面と前記第2保持面との間の位置で突出する突出部と、
    を備えることを特徴とする外皮材保持部材。
  4. 請求項1又は2に記載の貫通孔形成器具に用いられることを特徴とする外皮材保持部材。
  5. 少なくとも2つのメネジ体をネジ棒に取り付ける第1工程と、
    2つの外皮材保持部材に形成された差込孔を、互いに対面するコンクリートの型枠材の間の距離より短いネジ棒に差し込むことで、前記外皮材保持部材のそれぞれを前記ネジ棒の両端に支持する第2工程と、
    対面配置された前記型枠材の間に前記ネジ棒及び外皮材保持部材を位置させる第3工程と、
    前記メネジ体をネジ移動させることによりそれぞれの前記外皮材保持部材を前記ネジ棒の端部側へ押し付け、当該外皮材保持部材を前記型枠材に接触させるとともに、当該外皮材保持部材に配置されている複数の鋭利部を前記型枠材に突き刺す第4工程と、
    前記外皮材保持部材に形成された保持面と筒壁の間に、変形可能な外皮材の端部を前記筒壁の外側から導入して差し込む第5工程と、
    を含むことを特徴とするコンクリート構造物の貫通孔形成方法。
  6. 請求項5に記載のコンクリート構造物の貫通孔形成方法に用いられることを特徴とする外皮材保持部材。
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