JP4269296B2 - 車両の前照灯光軸方向調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前照灯光軸方向調整装置に関する。
積荷等による車両姿勢の変化に応じて前照灯光軸を自動的に上下方向に調整する前照灯光軸方向調整装置として、車両前後の車軸と車体フレームとの距離を車高センサによって検出し、前後の車高センサが検出した車高とホイールベース(前後の車軸間の距離)とを用いて車両ピッチ角を算出し、算出した車両ピッチ角と予め記憶された基準ピッチ角とを比較し、両者の差を低減させるように前照灯に組み込まれた光軸駆動部を駆動させて光軸を調整するものがある。また、前側の車高センサを省略し、後側の車高センサからの車高変位情報のみによってより簡易に光軸を調整する場合もある。
前後に車高センサを設ける場合及び後側のみに車高センサを設ける場合の何れであっても、上記光軸方向調整装置には、車高センサから出力されるセンサ出力信号(電圧変位)を車高変位量に換算するためのセンサ出力信号特性が予め記憶されている。
特開2001−328484号公報
ところで、実際の車両では、積載物によって車体フレームに撓みが生じ、車体フレームの前端の撓み量は、前照灯の光軸を変化させる。特に、ホイールベースが長く且つ積載物の重量も大きいトラックでは、車体フレームの前端の撓み量が光軸に与える影響が大きい。
しかし、上記従来の前照灯光軸方向調整装置は、車体フレームの撓みを考慮して光軸を調整するものではなく、積載物の重量やその積載位置によっては、所望の調整が行われない可能性がある。
また、車両の使用時に車体フレームの撓みを直接検出することは困難であり、車体フレームの撓みに起因した光軸のずれを簡単な構成によって補正することは難しかった。
そこで、本発明は、車体フレームの撓みが反映された光軸制御量の補正を簡単な構成によって行うことが可能な前照灯光軸方向調整装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の車両の前照灯光軸方向調整装置は、車両の車高変位量に応じて値が変化するセンサ出力信号を出力する車高センサと、車高センサからのセンサ出力信号の値と車両の車体フレームの撓みを反映した補正車高変位との間に成立する所定の対応関係が予め記憶されるとともに、車体フレームに撓みが生じていない状態における車両の車高変位と車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角との関係を示す所定の演算式が予め記憶された記憶手段と、車高センサからのセンサ出力信号と記憶手段に記憶された所定の対応関係とに基づき補正車高変位を求め、記憶手段に記憶された所定の演算式に、前記求めた補正車高変位量を車高変位量として代入することによって、車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演算手段と、傾き角演算手段が算出した傾き角に基づき前照灯の光軸方向を調整する光軸方向調整手段と、を備える。記憶手段に記憶される前記所定の対応関係は、センサ出力信号の値と車高変位量との間に成立するセンサ出力信号特性に、車体フレームの撓みを反映して設定された補正値を乗算して補正した補正後のセンサ出力信号特性である。
車高センサは、車高変位量に応じた電圧変位量をセンサ出力信号として出力してもよい。また、記憶手段に記憶されるセンサ出力信号特性は、センサ出力信号の電圧変位量と車高変位との間に成立するセンサ出力信号特性に、車体フレームの撓みを反映して設定された補正値を乗算して補正した補正後のセンサ出力信号特性であってもよい。
上記構成では、記憶手段には、車高センサからのセンサ出力信号の値と車両の車体フレームの撓みを反映した補正車高変位量との間に成立する所定の対応関係と、車体フレームに撓みが生じていない状態における車両の車高変位と車両の前照灯の光軸方向の傾き角との関係とを示す所定の演算式とが、予め記憶されている。上記所定の対応関係は、センサ出力信号の値と車高変位量との間に成立するセンサ出力信号特性に、車体フレームの撓みを反映して設定された補正値を乗算して補正した補正後のセンサ出力信号特性である。
車高センサがセンサ出力信号を出力すると、傾き角演算手段は、出力されたセンサ出力信号の値と記憶手段に記憶された補正後のセンサ出力信号特性とに基づいて、車体フレームの撓みを反映した補正車高変位量を求め、記憶手段に記憶された所定の演算式に、前記求めた補正車高変位量を車高変位量として代入することによって、前照灯の傾き角算出する。光軸方向調整手段は、算出された傾き角に基づき前照灯の光軸方向調整る。
ここで、車両の車高変位情報と車両の前照灯の光軸方向の傾き角との関係とを示す所定の演算式は、車体フレームに撓みが生じていない状態における演算式であるため、公知の演算式を使用することができる。すなわち、既存の演算式と予め設定された所定の対応関係(センサ出力信号の値と車高変位量との間に成立するセンサ出力信号特性に、車体フレームの撓みを反映して設定された補正値を乗算して補正した補正後のセンサ出力信号特性)とを用いることによって、複雑な処理や構成を要することなく、車体フレームの撓みが反映されたより的確な光軸補正制御を行うことができる。
また、補正後のセンサ出力信号特性は、車体フレームに対する荷重の負荷状態が相違する複数の仮想積載パターンの全てにおいて、傾き角演算手段が算出する傾き角が所定の範囲内に収まるように設定されてもよい。
上記構成では、同じ車両において積載物の積載状態(積載位置や重量)が相違する場合であっても、前照灯の光軸方向が所定の範囲内に収まるように光軸補正制御を行うことができる。
また、補正後のセンサ出力信号特性は、タイヤの撓み及びサスペンションの撓みを反映して設定されてもよい。
上記構成では、前照灯光軸方向調整装置が実行する処理の追加を伴うことなく、車体フレームの撓みに加えてタイヤの撓み及びサスペンションの撓みが反映された光軸補正制御を行うことができる。
本発明によれば、車体フレームの撓みが反映された光軸補正を簡単な構成によって行うことができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態の前照灯光軸方向自動調整装置が搭載された車両の構成を示す模式図、図2は図1の前照灯光軸方向調整装置を示すブロック構成図である。
図1に示すように、本実施形態の前照灯光軸方向自動調整装置が搭載された車両1はキャブオーバトラックであり、その前端部にヘッドライト(前照灯)5を備える。前照灯光軸方向自動調整装置は、前車高センサ2と後車高センサ3とECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)4とを備える。
ヘッドライト5の光軸方向は、車体フレーム7の傾きによる影響に加えて、積載による車体フレーム7の撓み(フレーム撓み)の他、タイヤの撓みなどフレーム撓み以外の誤差要因による影響を受ける。なお、以下の説明において、フレーム撓み及びフレーム撓み以外の誤差要因を総じて、フレーム撓み等と称する。例えば、図1に示すように、積載物15により車体フレーム7が撓んだ状態の光軸方向を、積載物が無い空車状態の光軸方向に制御しようとする場合、その制御量(角度θ1)は、フレーム撓みを考慮せずに車体フレーム7の傾きのみを考慮(検出)して制御する場合の制御量(角度θ)とは異なる(θ<θ1)。このような撓みによる影響を緩和するため、本実施形態のECU4は、車体フレーム7の傾きだけでなく、車体フレーム7の撓み等をも考慮した光軸制御量算出処理を行う。
前車高センサ2は、前車軸6と車体フレーム7との距離の変位量(前車高変位量)を検出し、この前車高変位量に対応する前センサ出力信号(電圧変位)をECU4へ出力する。同様に、後車高センサ3は、後車軸8と車体フレーム7との距離の変位量(後車高変位量)を検出し、この後車高変位量に対応する後センサ出力信号(電圧変位)をECU4へ出力する。
ヘッドライト5は、ランプ(図示省略)と、ランプを固定するリフレクタ(図示省略)と、リフレクタを揺動自在に支持するとともにリフレクタの傾きを変更してランプの光軸方向(ヘッドライト5の光軸方向)を調整するステッピングモータ等からなる光軸駆動部(アクチュエータ)9とを備える。
図2に示すように、ECU4は、演算部11と記憶部12と制御信号出力部13とを備える。演算部11及び制御信号出力部13は、例えばCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)によって構成され、記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体によって構成される。
記憶部12には、演算部11が実行する光軸制御量算出処理プログラム(演算処理プログラム)の他、前センサ出力信号特性、後センサ出力信号特性、空車時前センサ電圧値、空車時後センサ電圧値、ホイールベースWB及び光軸駆動部9に関する情報(光軸駆動部情報)が予め記憶されている。また、光軸制御量算出処理プログラムには、前車高変位量と後車高変位量とを用いて光軸制御量を算出する際に使用する種々の演算式が含まれる。なお、これらの演算式自体は、後述する積載による車体フレーム7の撓み等を反映して設定されたものではない。
前センサ出力信号特性とは、前車高センサ2のセンサ出力信号の値と前車高変位量との関係を示す演算式や相関マップなどであり、後センサ出力信号特性とは、後車高センサ3のセンサ出力信号の値と後車高変位量との関係を示す演算式や相関マップなどである。
前センサ出力信号特性の補正値及び後センサ出力信号特性の補正値は、積載による車体フレーム7の撓み等(フレーム撓み等)が考慮された光軸制御量を得るために、前車高センサ2及び後車高センサ3の各センサ出力信号の特性値にそれぞれ重畳(乗算)される係数(%)である。
ここで、フレーム撓み等は、同じ車両1であっても積載物15の重量や積載位置など(積載パターン)によって相違し、これらに起因して発生する光軸方向の傾き変動も積載パターンによって相違する。このため、様々な仮想積載パターンを想定したシミレーションを行う。具体的には、各仮想積載パターンにおいてフレーム撓み等を求める実験や計算などによって求め、各仮想積載パターンにおけるフレーム撓み等の影響を仮想的な前後の車高変位量に換算し、得られた各仮想車高変位量を演算部11に提示するために前後のセンサ出力信号特性に重畳する係数として全ての仮想積載パターンにおいて共通に使用可能な値を求める。また、使用可能な値か否かは、その値と前車高センサ2からの前センサ出力信号と後車高センサ3からの後センサ出力信号とを用いて光軸制御量を算出し、算出された光軸制御量が所定の範囲内に収められるか否かによって判断する。
空時時前センサ電圧値とは、荷台に積載物が積載されていない空車状態(空車時)での前側のセンサ出力電圧値であり、空車時後センサ電圧値とは、空車時での後側のセンサ出力電圧値である。これら空車時前センサ電圧値と空車時後センサ電圧値とは、空車時に所定の条件下でECU4の初期化(初期学習)操作を行うことによって車両毎に記憶させるものである。ホイールベースWBは、前車軸6と後車軸8との距離である。光軸駆動部情報とは、ヘッドランプ5に組み込まれた光軸駆動部(アクチュエータ)9の構造に起因する制御量算出パラメータである。
演算部11は、本来、前車高センサ2からの前センサ出力信号に基づく前車高変位量と、後車高センサ3からの後センサ出力信号に基づく後車高変位量とを用い、車体フレーム7の傾き(車両姿勢変化量)を算出し、それによって影響を受ける光軸方向の変化を元に戻すべく必要とされる制御量を算出する。しかし、実際には、フレーム撓み等の誤差要因の影響が少なからず存在し、前後の車高変位量から算出される車両姿勢変化量に基づく光軸制御量と、実際に必要とされる適正な光軸制御量との間には差が生じる。
制御信号出力部13は、演算部11が算出した光軸制御量に対応する光軸駆動制御信号を生成し、光軸駆動部9へ出力する。光軸駆動部9は、入力された光軸駆動制御信号に応じて、光軸方向を調整する。
次に、演算部11が実行する光軸制御量算出処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
本処理は、イグニッションキーがON状態であるとき、所定時間ごとに繰り返して実行され、まず、前車高センサ2から前センサ出力信号を、後車高センサ3から後センサ出力信号をそれぞれ受信する(ステップS1)。
次に、記憶部12から諸情報を読み出す(ステップS2)。諸情報には、前センサ出力信号特性、後センサ出力信号特性、空車時前センサ電圧値、空車時後センサ電圧値、ホイールベースWB及び光軸駆動部情報が含まれる。前センサ出力信号特性及び後センサ出力信号特性は、フレーム撓み等の誤差要因による影響分を定量的に換算して求めた仮想車高変位分も含めて作成したものを記憶させておく。
次に、空車時に対する前車高変位量ΔHfと後車高変位量ΔHrとを求める(ステップS3)。具体的には、ステップS1で受信した前センサ出力信号を、ステップS2で取得した前センサ出力信号特性に照らし合わせて対応する前車高変位量ΔHfを求め、同様に、ステップS1で受信した後センサ出力信号を、ステップS2で取得した後センサ出力信号特性に照らし合わせて対応する後車高変位量ΔHrを求める。求めた前車高変位量ΔHfと後車高変位量ΔHrとは、フレーム撓み等の誤差要因の影響を仮想的にそれぞれの車高変位に換算して反映させた分を定量的に含んでいる。
次に、車両姿勢変化Δθを算出する(ステップS4)。具体的には、ステップS3で算出した空車時に対する前車高変位量ΔHf及び後車高変位量ΔHrとホイールベースWBとを、次式(1)に代入する。
Δθ[deg]=tan−1{(ΔHr−ΔHf)/WB}・・・(1)
式(1)から判るように、車両姿勢変化Δθは、フレーム撓み等の誤差要因が無い場合の理想的な剛性を有した車両を想定した非常にシンプルな三角関数の公式によって求められている。しかし、既に前車高変位量ΔHf及び後車高変位量ΔHr自体に、フレーム撓み等の誤差要因の影響が仮想的にそれぞれ車高変位量に換算して反映されているため、車両姿勢変化Δθは、それらの誤差要因の影響をも含んだものとなる。
最後に、光軸制御量θを算出する(ステップS5)。具体的には、ステップS4で算出した車両姿勢変化Δθによる光軸変化量を打ち消す(元に戻す)よう光軸制御量θを決定する。
このように、本実施形態によれば、前車高センサ2の前センサ出力信号特性(フレーム撓み等が考慮されていない従前のセンサ出力信号特性)及び後車高センサ3の後センサ出力信号特性(フレーム撓み等が考慮されていない従前のセンサ出力信号特性)に、車体フレーム7の撓み等を反映させるための補正値を乗算して補正し、補正された前センサ出力信号特性及び後センサ出力信号特性から、前車高変位量及び後車高変位量をそれぞれ算出し、得られた前車高変位量及び後車高変位量を用いて空車時に対する前車高変位量ΔHfと後車高変位量ΔHrとを算出し、算出した前車高変位量ΔHfと後車高変位量ΔHrと式(1)とを用いて車両姿勢変化Δθを算出し、車両姿勢変化Δθによる光軸変化量を打ち消すように光軸制御量θを算出している。この式(1)は、車両1の車高変位量と車両1の前照灯の光軸方向の傾き角変位量との関係とを示す演算式として公知である。すなわち、既存の演算式と予めシミレーション等によって算出された的確な補正値によって補正された上で設定され記憶された補正済の前センサ出力信号特性及び後センサ出力信号特性を用いることによって、複雑な処理や構成を要することなく、車体フレーム7の撓み等をも反映したより的確な光軸制御を行うことができる。
また、前センサ出力信号特性の補正値及び後センサ出力信号特性の補正値は、車体フレーム7に対する荷重の負荷状態が相違する複数の仮想積載パターンの全てにおいて、算出される光軸制御量θによる制御後の光軸方向が所定の範囲内に収まるように設定されているので、同じ車両1において積載物15の積載状態(積載位置や重量)が相違する場合であっても、ヘッドランプ5の光軸方向を所定の範囲内に収めることができる。
また、前センサ出力信号特性の補正値及び後センサ出力信号特性の補正値には、タイヤの撓み等も反映されているので、車体フレーム7の撓み等の複数の誤差要因の影響をも考慮した光軸制御を行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、上記第1実施形態の前車高センサ2を省略し、演算部11が後車高センサ3からの後車高変位量のみによって光軸制御量を算出するものであるため、上記実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の前照灯光軸方向自動調整装置は、後車高センサ3とECU4とを備え、ECU4は、演算部11と記憶部12と制御信号出力部13とを備える。記憶部12には、光軸制御量算出処理プログラムの他、後センサ出力信号特性、空車時後センサ電圧値、ホイールベースWB及び光軸駆動部情報が予め記憶されている。また、光軸制御量算出処理プログラムには、後車高変位量を用いて光軸制御量を算出する際に使用する種々の演算式が含まれる。なお、これらの演算式自体は、上記実施形態と同様に、フレーム撓み等を反映して設定されたものではない。
演算部11は、後車高センサ3からの後センサ出力信号に基づく後車高変位量を用いて、光軸制御量θを算出する。具体的には、空車時に対する後車高変位量ΔHrを第1実施形態と同様に求め、求めた後車高変位量ΔHrとホイールベースWBとを次式(2)に代入して車両姿勢変化Δθを算出し、算出した車両姿勢変化Δθによる光軸変化量を打ち消す(元に戻す)ような光軸制御量θを決定する。この場合、前車高変位量が実際の車両姿勢に与える影響分は当然ながら光軸制御における誤差となるが、この誤差についてもフレーム撓み等と同様に補正値に含めて光軸補正制御を行わせることが可能である。
Δθ[deg]=tan−1(ΔHr/WB)・・・(2)
次に、本実施形態において、後センサ出力信号特性の補正値をシミレーションによって求める方法の一例を説明する。
上述のように、フレーム撓み等は、同じ車両1であっても積載物15の重量や積載位置などの積載パターンによって相違し、これらに起因して発生する光軸方向の傾き変動も積載パターンによって相違するため、荷重の位置や大きさが異なる複数の仮想積載パターンを予め想定する。例えば、荷台の前端位置と、前端から1/4の位置と、荷台の前後方向の中心位置と、後車軸上の位置の4箇所にそれぞれ所定の荷重を負荷した場合を仮想積載パターンとして想定する。荷重の位置については、集中荷重及び分布荷重の双方を含むことが好ましく、荷重の大きさ(重量)についてはその総重量が車両1によって決まる最大積載量に近い値を含むことが好ましい。
複数の仮想積載パターンを想定した後、車両1の諸元と次式(3)〜(5)とを用いて、後センサ出力信号特性の補正値をパラメータとした光軸制御後の照射角を算出する。なお、式(3)における照射角及び光軸制御量は、全て勾配(%)である。
光軸制御後照射角=光軸制御前照射角+ECUが算出する必要光軸制御量・・・(3)
光軸制御前照射角=空車時初期調整角+荷重積載により影響を受ける光軸照射角変化量・・・(4)
ECUが算出する必要光軸制御量=−{(後車高センサが直接検出するリヤサスペンションのバネ変位/ホイールベースWB)×後センサ出力信号特性の補正値}・・・(5)
空車時初期調整角とは、空車時において光軸テスターを用いて機械的に調整させる初期光軸照射角の設定値であり、車両毎に予め設定される。また、荷重積載により影響を受ける光軸照射角変化量とは、車体フレームの撓みとタイヤの撓みとサスペンションのバネ変位とに起因して発生する光軸照射角の空車から積車における勾配の変化量である。ここで、車体フレームの撓みに起因して発生する光軸照射角の変化とは、車体フレームの反りにより車体フレームの前端部(ヘッドランプの取り付け位置)が受ける勾配の変化により発生するものである。また、これらの撓み及び変位は、想定した仮想積載パターン(荷重入力位置と大きさ)や車体フレームの形状及び材質や各タイヤのバネ定数、各サスペンションのバネ定数などを用いて計算される。
各仮想積載パターンに対して後センサ出力信号特性の補正値をパラメータとした光軸制御後照射角を算出した後、全ての仮想積載パターンにおいて光軸制御後照射角が所望の範囲に入るような後センサ出力信号特性の補正値(%)を求めればよい。
なお、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施形態以外であっても種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明は、車両に搭載される前照灯光軸方向調整装置に適用可能である。
本発明の第1実施形態の前照灯光軸方向自動調整装置が搭載された車両の構成を示す模式図である。 図1の前照灯光軸方向調整装置を示すブロック構成図である。 図1の前照灯光軸方向調整装置のECUが実行する処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1:車両
2:前車高センサ(車高変位情報検出手段)
3:後車高センサ(車高変位情報検出手段)
4:ECU
5:ヘッドランプ(前照灯)
9:光軸駆動部(光軸方向調整手段)
11:演算部(傾き角演算手段)
12:記憶部(記憶手段)

Claims (3)

  1. 車両の車高変位量に応じて値が変化するセンサ出力信号を出力する車高センサと、
    前記車高センサからのセンサ出力信号の値と前記車両の車体フレームの撓みを反映した補正車高変位との間に成立する所定の対応関係が予め記憶されるとともに、前記車体フレームに撓みが生じていない状態における車両の車高変位と前記車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角との関係を示す所定の演算式が予め記憶された記憶手段と、
    前記車高センサからのセンサ出力信号と前記記憶手段に記憶された前記所定の対応関係とに基づき前記補正車高変位を求め、前記記憶手段に記憶された所定の演算式に、前記求めた補正車高変位量を前記車高変位量として代入することによって、前記車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演算手段と、
    前記傾き角演算手段が算出した前記傾き角に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方向調整手段と、を備え
    前記記憶手段に記憶される前記所定の対応関係は、前記センサ出力信号の値と前記車高変位量との間に成立するセンサ出力信号特性に、前記車体フレームの撓みを反映して設定された補正値を乗算して補正した補正後のセンサ出力信号特性である
    ことを特徴とする車両の前照灯光軸方向自動調整装置。
  2. 請求項1に記載の前照灯光軸方向自動調整装置であって、
    前記補正後のセンサ出力信号特性は、前記車体フレームに対する荷重の負荷状態が相違する複数の仮想積載パターンの全てにおいて、前記傾き角演算手段が算出する傾き角が所定の範囲内に収まるように設定される
    ことを特徴とする車両の前照灯光軸方向自動調整装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の前照灯光軸方向自動調整装置であって、
    前記補正後のセンサ出力信号特性は、タイヤの撓み及びサスペンションの撓みを反映して設定される
    ことを特徴とする車両の前照灯光軸方向自動調整装置。
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