JP4269093B2 - インキ充填器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インキや化粧料組成物を収容する、マーキングペン、サインペン、ボールペン、万年筆等、筆ペン、液体修正具、アイライナー、アイシャドー、ネイルカラー、毛染め、液体ファンデーション、リップカラー等、また、インキジェットプリンター等の筆記具、塗布具、印刷機器に、一体もしくは交換可能な別部材として接続されるインキ容器内に、ノズルを挿入することによってインキを充填するインキ充填器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、筆記具へのインキ充填について、特開2000−25380号公報や実公平5−41917号公報には、インキ容器内に直線状のノズルを挿入して、ノズルの挿入方向先端に開口したインキ充填口よりインキ充填するものが開示されている。また、特開平7−101071号公報、特開平9−248919号公報には、所謂注射針のようなノズルをインキ容器内に差し込んでインキを充填するものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術に開示されているような、直線状のノズルの先端にインキ充填口が開口したものでは、インキ充填の勢いが直接インキ界面に作用するので、インキが泡立つようになり充填されたインキに気泡が混入されてしまうことがあった。インキ容器中のインキに気泡が混入していると、筆記具や塗布具においては連続筆記(塗布)の際のインキ切れ(筆跡カスレ)の原因や、衝撃等によってインキが後方に移動してしまうインキ下がりとなることがあるし、インキジェットプリンタにおいては一定量のインキ吐出に影響があり、印字跡の抜け等になる可能性があった。また、インキ界面におけるインキの跳ねが充填時のインキ洩れの原因となり周囲をインキで汚してしまうことも懸念される。
【0004】
また、注射針を差し込んで充填するものでは、ノズルのインキ充填口がはじめに挿入されるものである点で問題が生じる。即ち、合成繊維の集束体やウレタンのような連通多孔質体のような微細な孔を有するインキ吸蔵体や、蓋部材としてのゴム材のようなものにノズルを差し込む場合、実質的にこれら部材に孔をあけながら差し込むことになるので、ノズルのインキ通路に繊維や連通多孔質体の骨格部分、ゴム材などが詰まってしまったり、ノズルのインキ吐出口が挿入に際しての押圧力を受けて変形してしまい、スムーズなインキ充填が阻害される可能性もあった。また、材質に孔を開けることは、それがインキ容器の外壁を形成している部材であればインキ洩れにつながる危険があるし、インキを吸蔵保持する部材であれば、孔が開けられた後に形状回復しなくてはノズルを抜き去った後にその部分でインキ保持力が低下する可能性があった。
【0005】
即ち、本発明は、筆記具や印刷機器のインキ容器内に、ノズルを挿入することによってインキを充填するインキ充填器において、前記ノズルは、屈曲部によって横方向に偏位した位置にインキ吐出口を有すると共に、インキ充填によって押しのけられる空気が通過できる通気路を有する挿入量規制壁部を備え、また、最先端部に前記インキ容器のノズル挿入孔の閉塞部材を押し開ける押圧部を有するインキ充填器要旨とする。
【0006】
【作用】
インキ充填器の充填ノズルを直線状とせずに横方向、斜め方向にインキを吐出するようにし、インキ界面にインキ充填の勢いの影響が極力少なくなるようにできる。また、ノズルのインキ吐出口とは異なる部分にてインキ容器を閉塞する、弁蓋やインキ吸蔵体等を押し、更に、通気路を有する挿入量規制壁部を備えるので、インキ容器の部材を過度に押すこともなく、インキ充填によって押しのけられる空気が逃げられるようにしてインキが充填される空間を形成するので、ノズルのインキ吐出口を痛めることもなく、不要物が詰まることも極力避けることができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面に基づき一例について説明する。
図1に本発明のインキ充填器として、注射器方のピストン・シリンダを利用してインキを押し出すタイプのものを想定し、模式図で示した。即ち、ピストン8を押圧することによって、内部に収容するインキが充填ノズル3より吐出されるものである。インキ容器は、吸蔵体方式のものではなく、自由状態で大量のインキを収容する所謂生インキタイプのものであり、インキジェットプリンタに使用されるインキカートリッジを想定している。インキ容器4は、プリンタヘッドに接続されるインキ通孔5を有する本体4aと、インキ残量に応じて内部に空気を取り込むための空気孔6を有する蓋部材4bとからなり、共にポリプロピレン樹脂の射出成形によって形成されて、両者が超音波溶着によって接合されている。吸蔵体方式のもののようにインキを直接保持する部材がないので、インキ通孔5及び空気孔6には、不意にインキが外に出ないようにする蓋となる部材が必要となる。インキ通孔5に対しては合成ゴムやエラストマーからなる弾性弁9が設置され、インキ通孔5の内縁に圧接することで不使用時のインキ洩れを抑制し、空気孔6に対しては、ポリウレタン等の多孔質体を圧縮成形した通気弁シート10をカバー部材11にて押さえつけてある。図1のI部拡大図である図2にも示すように、弾性弁9は、容器に取り付けられる基部9aとインキ通孔5の内縁に当接する蓋部9bとを有し、部分的にインキ通路を有する側壁9cとからなっており、基部9aは容器内に形成した弁収容部に固定されている。プリンタに接続されたときなどは、プリンタヘッドへのバイパスとなる部材または部分に形成された突起(図示せず)等適宜手段によって蓋部9bが押され、側壁9cが変形することによって蓋部9bが容器内側に変位してインキ通孔5が開放される。また、通気弁シート10は、多孔質体の骨格部分が圧縮により互いに重なり合い、実質的に多孔を塞いだ状態のものであり、圧力により変形して多孔を連通開放させることができるものであり、インキ消費、インキ充填、温度、気圧変化等による内圧変化に対応して多孔の開放/閉塞を繰り返し、内圧を適正に保つものである。
【0008】
インキ通孔5から充填ノズル3を挿入する。充填ノズル3の押圧部3cによって弾性弁9が押圧され、充填ノズル3が挿入される空間が形成される。横方向に伸びたインキ吐出口3bによって弾性弁9が移動することによって形成された容器内空間との連通部分にインキ1が吐出される。充填ノズル3のインキ吐出口3bにて弾性弁9を押圧しないので、弾性弁9を傷つけることも抑制され、ゴム等の材質が充填ノズル3内に詰まることも抑制されることになる。また、横方向にインキが吐出されることによって、充填時のインキの勢いが直接インキ界面に影響することが極力避けられ、インキ3の泡立ちや、インキ跳ねによる洩れが抑制される。また、本例の充填ノズル3には、挿入位置(挿入深さ)を規制する鍔部3dが形成されており、弾性弁9を過度に押して破損してしまうことも防止する。この鍔部3dは、インキ通孔5の内径と略同径の小径部が形成されており、充填ノズル3とインキ容器との接続を安定させることができ、また、万一インキが逆流した場合にも外に洩れ出しにくくしてある。また、この鍔部3dにはスリット状の通気路12が形成され、インキ充填に伴って押しのけられる空気が逃げられるようにしてある。
【0009】
図3以降に充填ノズル3の変形例を示す。
図3に示したものは、上述の例のように、充填ノズル3を約90度に屈曲させたものよりも鈍角に屈曲させたものである。また、インキ吐出口3bを充填ノズル3のインキ通路よりも若干広い口径としてあり、吐出されるインキが外側に向かうようになされている。最先端部となる押圧部3cは角部分のように図示されているが、インキ吸蔵体や弾性弁を傷つけないようにアール状に形成することもできる。図4に示したものは、充填ノズル3を「T」字状に二股に形成したものである。充填されるインキの圧力を2方向に分散するので、インキの泡立ちやインキ跳ねを更に抑制することができる。勿論、「Y」字状であっても良い。図5に示したものは、直管上の充填ノズル3の側壁にインキ吐出孔3bとなる孔を形成したものであり、容易に製造できるものの一例である。押圧部3cとなる最先端部分も開口部を有するものとなっているが、異物によりこの部分が閉塞してもインキ充填には影響がない。図6に示したものも同様に容易に製造できるものであるが、充填ノズル3の先端において片側を切り取った形状をしている。切り取られた部分がインキ吐出口3bとなる。充填ノズル3はあくまでもインキ吸蔵体や弾性弁に差し込まれないので、押圧部3cは曲面状に形成してある。
【0010】
以上詳述した充填ノズル3について、その横(径)断面形状は、円形のほかに三角等の多角形や半円状など適宜なすことができる。また、充填ノズル3を軟質のゴムホース等で容器本体2に接続することもできる。また、充填ノズル3の材質としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂、アルミ、ステンレス等の金属や合金など適宜なせる。また、不使用時に充填ノズル3のインキ吐出口3bを塞ぐ栓部材を接続することもできる。この栓部材は、充填ノズルそのものに接続されるものであっても、インキ吐出口3bの縁と密着しつつ容器本体2と嵌着して塞ぐものでもよい。更に、充填ノズルをインキ色に着色して色表示することもできるし、透明性を有する材質にて形成して、詰まりの有無などの内部の状態を確認することもできるし、インキが通過することによって着色される色表示となすこともできる。
【0011】
【発明の効果】
インキの泡立ちを極力抑制し、インキ切れ(筆跡カスレ)、インキ下がり、印字跡抜け等のインキ吐出不良を極力抑制し、また、インキ界面におけるインキの跳ねによるインキ洩れをも極力抑制し、更に、インキが充填されるインキ容器を損傷させず、ノズル内の詰まりを抑制し、スムーズなインキ充填を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一例を示す縦断面図。
【図2】 図1のI部拡大図。
【図3】 充填ノズルの変形例を示す縦断面図。
【図4】 充填ノズルの他の一例を示す縦断面図。
【図5】 充填ノズルの更に他の一例を示す縦断面図。
【図6】 充填ノズルの更に他の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 インキ
2 容器本体
2a 押圧ジャバラ
3 充填ノズル
3a 屈曲部
3b インキ吐出口
3c 押圧部
3d 鍔部
4 インキ容器
4a 本体
4b 蓋部材
4c 内方突堤
4d 突条
5 インキ通孔
6 空気孔
7 インキ吸蔵体
8 ピストン
9 弾性弁
9a 基部
9b 蓋部
9c 側壁
10 通気弁シート
11 カバー部材
12 通気路
Claims (1)
- 筆記具や印刷機器のインキ容器内に、ノズルを挿入することによってインキを充填するインキ充填器において、前記ノズルは、屈曲部によって横方向に偏位した位置にインキ吐出口を有すると共に、インキ充填によって押しのけられる空気が通過できる通気路を有する挿入量規制壁部を備え、また、最先端部に前記インキ容器のノズル挿入孔の閉塞部材を押し開ける押圧部を有するインキ充填器。
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