JP4269085B2 - パチンコ機の発射球検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機の発射球検出装置に関し、特に、発射球への影響がほとんど無く、且つ簡単な構造であって小型化が可能となると共に、組立工数の削減と製造コストダウンを図ることが可能なパチンコ機の発射球検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤の前面に立設されて発射球を案内するレールの開放端から遊技領域内に発射される遊技球をこの開放端において検出する発射球検出装置が種々提案されている。例えば、実開平3−781号公報記載のパチンコ機における発射球の検出装置においては、遊技盤に装着した発射球の誘導レールの開放端に設けられ、その開放端を通過する発射球の接触によって回動し、その接触から開放されると自重で元の位置に回動して開放端を閉鎖するゲート部材と、発射球の接触によるゲート部材の回動によって作動するスイッチ手段とから発射球の検出装置が構成されている。そして、誘導レールの開放端を通過する発射球は、ゲート部材に接触して該ゲート部材を回動させながら遊技盤上の遊技領域に達する。一方、ゲート部材は発射球の接触による回動時にスイッチ手段を作動させると共に、発射球の接触から解放されると自重で戻って誘導レールの開放端を閉鎖する。これによって、発射球がファール球として再び誘導レールに戻るのを阻止するもので、発射球が重複して検出されるのを防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記実開平3−781号公報に記載されたパチンコ機における発射球の検出装置では、前記ゲート部材は回動自在に軸支されるため、長時間回動を続けると回同軸等の磨耗による磨耗粉が発生し、また、この回同軸に付着するゴミ等によってゲート部材がスムーズに回動しなくなり、ゲート部材との接触による発射球への影響が大きくなるおそれがあるという問題がある。また、検出スイッチを支持するための支持金具を遊技盤前側に設け、或いは、遊技盤裏側に検出スイッチを設けるため構造が複雑となり、発射球の検出装置の小型化が困難になるという問題や、組立作業が複雑となり製造コストアップになるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、板バネ等で形成される球戻り防止部材で案内レールの開放端を閉鎖し、発射球の接触による球戻り防止部材の遊技領域側への変位によってこの開放端が開放されるため、長時間発射球によって繰り返し遊技領域側へ変位させられても、発射球への影響をほとんど無くすことが可能なパチンコ機の発射球検出装置を提供することを目的とする。また、前記球戻り防止部材の遊技領域側への変位を遊技盤の貫通孔に固着された光反射形光電スイッチにより検出するため、構造が簡単となり小型化が可能となると共に、組立工数の削減と製造コストダウンを図ることが可能なパチンコ機の発射球検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係るパチンコ機の発射球検出装置は、遊技盤の前面に配設された環状の外レールにより区画された遊技領域と、前記遊技盤の前面にて前記外レールの内側に離間して立設され、外レールとの間で発射球を案内する案内路を形成する内レールの開放端に、前記遊技領域側へ弾性変形可能に設けられると共に先端部が前記外レールに接触しており、その開放端を通過する発射球の接触によって初期位置から前記遊技領域側に変位し、その接触から開放されると弾性により初期位置に復帰して遊技領域側から開放端への球戻りを防止する耐腐食性を有する所定幅の板バネより形成された球戻り防止部材と、前記板バネの前記内レールの開放端に対向する位置に形成されて案内路側に進入するように設けられ、前記板バネの前記遊技領域側へ突き出るように形成された板状部の前記遊技盤側の端面から該遊技盤の前面と平行に案内路側に折曲形成されたシャッタ部と、前記球戻り防止部材が初期位置にある状態で、前記遊技盤の前記シャッタ部に対向する位置にて形成されて該シャッタ部によって覆われる貫通孔と、その貫通孔内に先端部が該遊技盤の前面から突き出さないように固着される光反射形光電スイッチとから構成される検出手段とを備え、前記検出手段は、前記光反射形光電スイッチに対する前記シャッタ部の出没を検出し、この光反射形光電スイッチによる該シャッタ部の検出信号の有無により、前記発射球の前記案内路の出口通過の有無を検出することを特徴とする。
【0006】
このような特徴を有する請求項1に係るパチンコ機の発射球検出装置においては、球戻り防止部材で案内レールの開放端が閉鎖され、発射球の接触による球戻り防止部材の板バネの遊技領域側への変位によりこの開放端が開放される。また、この球戻り防止部材の板バネの遊技盤側端面の内レールの開放端に対向する位置に設けられたシャッタ部の出没を、遊技盤の当該シャッタ部に対向する位置にて形成された貫通孔内に固着された光反射型光電スイッチによって検出する。
これにより、前記球戻り防止部材の板バネの発射球との接触による遊技領域側への変位を、この球戻り防止部材の板バネの遊技盤側端面の内レールの開放端に対向する位置に設けられたシャッタ部の出没を光反射型光電スイッチで検出することによって発射球の通過を検出することが可能となる。また、球戻り防止部材の板バネによって案内レールの開放端が閉鎖されるため、発射球がファール球として再び案内路に戻るのを阻止することが可能となる。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパチンコ機の発射球検出装置について、具体化した実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係るパチンコ機の全体構成について図1に基づき説明する。図1は本実施形態に係るパチンコ機全体を示した正面図である。
図1において、パチンコ機1は、いわゆる第一種パチンコ機である。パチンコ機1は、入賞口、図柄表示装置、電動役物及び、ゲート等の各種構造物が遊技盤2上に配設されている。その遊技盤2の下には、不図示の樋を介して排出される賞球を受ける上部受け皿3がスピーカ3aを内蔵してプレート4に配設されている。そして、その上部受け皿3の下には、下部受け皿5が配設される。また、上部受け皿3に連通する不図示の球送り機構を介して上部受け皿3のパチンコ球がハンドル6に連結された不図示の発射装置へ送られるよう構成されている。
一方、遊技盤2の両肩部には、賞球及び球切れ表示ランプ10,10が設けられている。
【0014】
一方、遊技盤2の前側は、鋼板やステンレス等の金属製のガラス扉9により被覆されており、該ガラス扉9は、枠体の前側にヒンジ部材等を介して開閉自在に取り付けられている前面枠に開閉自在に取り付けられている。また、ガラス扉9には開口部を有する鋼板やステンレス等の金属製のガラス保持枠がスポット溶接等により固着されており、該ガラス保持枠に装着された2枚のガラスを通して遊技領域を見ることができる。また、ガラス扉9の右上部には、遊技中のエラーを表示するエラー表示ランプ7や「当たり」を表示する当たり表示ランプ8,8が取り付けられている。
【0015】
また、パチンコ機1における遊技盤2上の遊技領域20の構成について説明する。この遊技領域20は、所定厚さの板材をなした遊技盤2上に入賞口などの各構造物が所定の位置に取り付けられ、それを囲むように環状の外レール11Aと内レール11Bが取り付けられて構成されている。この外レール11Aと内レール11Bは、発射されたパチンコ球を遊技領域20内に案内する重複して形成した案内路15を構成し、右肩部には外レール11Aに沿って打ち込まれるパチンコ球の進行を制限するための段差部16を有する。そして、その段差部16には軸支された返しゴム(図示されていない)が配設されている。
また、外レール11Aと内レール11Bから構成される案内路15の出口近傍位置には、後述する発射球検出装置21が設けられている。
また、遊技領域のほぼ中央には、図柄表示装置であるLCD表示器12が取り付けられている。このLCD表示器12は、左、中、右に3分割された変動図柄を表示する液晶パネルであって、遊技盤2の裏面側から取り付けられている。
【0016】
LCD表示器12の上方の中心線上に入賞口18が設けられている。入賞口18の上には、イメージキャラクタである加藤茶のキャラクタ図柄が描かれている。入賞口18に入賞すると、所定の個数の賞球が上部受皿3に排出される。また、LCD表示器12の下端部には、変動図柄始動記憶表示器13が設けられている。そして、LCD表示器12の下方の中心線上に第1種始動口19が設けられている。この第1種始動口19に入賞するとLCD表示器12の変動図柄であるルーレットが回転する。
さらに、LCD表示器12の下方には、下方入賞口である大入賞口17が設けられている。大入賞口17は、LCD表示器12においてルーレットで大当たりが発生したとき等に開閉する扉構造を有している。
【0017】
次に、パチンコ機1の発射球検出装置21の構成について図2に基づいて説明する。図2は本実施形態に係るパチンコ機1の発射球検出装置21の構成を示す要部の拡大図である。
図2に示すように、発射球検出装置21は、所定幅の薄い板バネ用ステンレス鋼板やリン青銅板等から形成される球戻り防止部材23、この球戻り防止部材23の基端部が固定される固定部材22、及びこの球戻り防止部材23の発射されたパチンコ球との接触による遊技領域20側への曲がりを検出する光反射形光電スイッチ25から構成されている。
【0018】
固定部材22は、釘26によって内レール11B先端部の遊技領域20側の内面に沿って固定されている。また、固定部材22は、遊技盤2側の端面から球戻り防止部材23の所定幅よりも少し深い、所定深さの溝部22Aが形成され、遊技盤2の前面とこの溝部22Aにより球戻り防止部材23の基端部が嵌挿されて固定される空間が形成される。また、この溝部22Aは、内レール11B先端側が開口され、ほぼ中央部において少し内レール11側に折れ曲がって形成され、端部は略円筒状に形成されている。
【0019】
また、球戻り防止部材23の板状部23Aは、略円弧状に形成されている。そして、球戻り防止部材23は、板状部23Aの円弧が遊技領域20側に突き出し、且つ溝部22Aの端部に形成された円筒状の部分の内面に基端部の端縁部が沿うように折り曲げられつつ溝部22A内に嵌挿されている。これにより、球戻り防止部材23の基端部は、溝部22A内において弾性により遊技領域20側に付勢されて固定されると共に、板状部23Aの遊技盤2側端面と遊技盤2の前面との間に所定間隔の隙間が形成される。また、この板状部23Aの先端部は、外レール11Aにほぼ接触しており、案内路15の出口を塞いでパチンコ球の遊技領域20から案内路15側への戻りを防止している。
また、この板状部23Aの案内路15に対向する部分の内レール11B近傍位置には、遊技盤2側の端面において、遊技盤2の前面に平行に案内路15側に直角に折り曲げられた略四角形のシャッタ部23Bが形成されている。
【0020】
さらに、遊技盤2のこのシャッタ部23Bに対向する位置には、所定径の貫通孔24(図3参照)が形成されている。そして、この貫通孔24内に遊技盤2の裏側から光反射形光電スイッチ25が、その先端部が遊技盤2の前面から突き出さないように固着されている。この光反射形光電スイッチ25は、その先端部の前方にシャッタ部23Bが存在する場合には、このシャッタ部23Bから反射する光の検出を示す検出信号を出力するものであり、シャッタ部23Bの遊技領域20側への移動の有無を検出する検出手段として機能する。
【0021】
次に、このように構成された発射球検出装置21による発射されたパチンコ球の検出について図3に基づいて説明する。図3は本実施形態に係るパチンコ機1の発射球検出装置21の検出状態を示す要部の拡大図である。
図3に示すように、発射されたパチンコ球27は、案内路15の出口に到達すると球戻り防止部材23に接触して、この球戻り防止部材23の案内路15に対向する板状部23Aを遊技領域20側に折り曲げつつ、外レール11Aの内面に沿って進行して、球戻り防止部材23との接触が無くなった後は、遊技領域20内を転動落下していく。
【0022】
また、このパチンコ球27が球戻り防止部材23から離れる直前には、球戻り防止部材23の板状部23Aは、固定部材22の開口部分から先端部にかけてほぼ一直線状に遊技領域20側に折り曲げられ、シャッタ部23Bが光反射形光電スイッチ25の前方を覆わない状態となる。この場合には、光反射形光電スイッチ25からシャッタ部23Bの検出を示す検出信号が出力されない。そして、球戻り防止部材23は、パチンコ球27との接触が無くなると、弾性により図2に示される形状に復帰する。即ち、シャッタ部23Bが光反射形光電スイッチ25の前方を覆う状態となる。この場合には、前記のように光反射形光電スイッチ25からシャッタ部23Bの検出を示す検出信号が出力される。したがって、この光反射形光電スイッチ25によるシャッタ部23Bの検出を示す検出信号の有無により、発射されたパチンコ球の案内路15の出口通過の有無が検出される。
【0023】
以上詳細に説明した通り本実施形態に係るパチンコ機1の発射球検出装置21は、球戻り防止部材23の基端部が固定される固定部材22が、釘26によって内レール11B先端部の遊技領域20側の内面に沿って固定されている。また、所定幅の薄い板バネ用ステンレス鋼板やリン青銅板等から形成される球戻り防止部材23は、案内路15の出口を塞ぐと共に、案内路15側に折り曲げられたシャッタ部23Bが、遊技盤2に形成された貫通孔24内に固着された光反射形光電スイッチ25の前方を覆っている。そして、球戻り防止部材23の板状部23Aは、発射されたパチンコ球27との接触により遊技領域20側に折り曲げられ、シャッタ部23Bは遊技領域20側に移動して光反射形光電スイッチ25の前方を覆わない状態になる。そして、球戻り防止部材23は、パチンコ球27との接触が無くなると元の形状に復帰して、再度、シャッタ部23Bが、光反射形光電スイッチ25の前方を覆う状態になる。
【0024】
したがって、前記球戻り防止部材23は、薄い板バネ用ステンレス鋼板やリン青銅板等から形成されるため長時間発射球によって繰り返し曲げられても磨耗粉等が発生せず、発射されたパチンコ球27への影響をほとんど無くすことが可能となる。また、球戻り防止部材23の板状部23Aとシャッタ部23Bとが薄い板バネ用ステンレス鋼板やリン青銅板等から形成されるため構造が簡単となり小型化及び製造コストダウンが可能となると共に、耐腐食性に優れた発射球検出装置21を構成することができる。
また、前記板状部23Aは、遊技領域20側に突出する略円弧状に形成されているため、発射されたパチンコ球27がファール球として再び案内路15に戻るのを阻止することが可能となると共に、十分な強度を保つことができる。
さらに、球戻り防止部材23のシャッタ部23Bの移動の有無を光反射形光電スイッチ25により検出できるため、構造が簡単となり小型化が可能となると共に、組立工数の削減と製造コストダウンを図ることが可能となる。
【0025】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明は、板バネで形成される球戻り防止部材で案内レールの開放端を閉鎖し、発射球の接触による球戻り防止部材の遊技領域側への変位によってこの開放端が開放されるため、長時間発射球によって繰り返し遊技領域側へ変位させられても、発射球への影響をほとんど無くすことが可能なパチンコ機の発射球検出装置を提供することができる。また、前記球戻り防止部材の遊技領域側への変位を遊技盤の貫通孔に固着された光反射形光電スイッチにより検出するため、構造が簡単となり小型化が可能となると共に、組立工数の削減と製造コストダウンを図ることが可能なパチンコ機の発射球検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るパチンコ機全体を示した正面図である。
【図2】 本実施形態に係るパチンコ機の発射球検出装置の構成を示す要部の拡大図である。
【図3】 本実施形態に係るパチンコ機の発射球検出装置の検出状態を示す要部の拡大図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
2 遊技盤
11A 外レール
11B 内レール
15 案内路
20 遊技領域
21 発射球検出装置
22 固定部材
23 球戻り防止部材
23A 板状部
23B シャッタ部
24 貫通孔
25 光反射形光電スイッチ
Claims (1)
- 遊技盤の前面に配設された環状の外レールにより区画された遊技領域と、
前記遊技盤の前面にて前記外レールの内側に離間して立設され、外レールとの間で発射球を案内する案内路を形成する内レールの開放端に、前記遊技領域側へ弾性変形可能に設けられると共に先端部が前記外レールに接触しており、その開放端を通過する発射球の接触によって初期位置から前記遊技領域側に変位し、その接触から開放されると弾性により初期位置に復帰して遊技領域側から開放端への球戻りを防止する耐腐食性を有する所定幅の板バネより形成された球戻り防止部材と、
前記板バネの前記内レールの開放端に対向する位置に形成されて案内路側に進入するように設けられ、前記板バネの前記遊技領域側へ突き出るように形成された板状部の前記遊技盤側の端面から該遊技盤の前面と平行に案内路側に折曲形成されたシャッタ部と、
前記球戻り防止部材が初期位置にある状態で、前記遊技盤の前記シャッタ部に対向する位置にて形成されて該シャッタ部によって覆われる貫通孔と、その貫通孔内に先端部が該遊技盤の前面から突き出さないように固着される光反射形光電スイッチとから構成される検出手段とを備え、
前記検出手段は、前記光反射形光電スイッチに対する前記シャッタ部の出没を検出し、この光反射形光電スイッチによる該シャッタ部の検出信号の有無により、前記発射球の前記案内路の出口通過の有無を検出することを特徴とするパチンコ機の発射球検出装置。
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JP13627798A JP4269085B2 (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | パチンコ機の発射球検出装置 |
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- 1998-05-19 JP JP13627798A patent/JP4269085B2/ja not_active Expired - Fee Related
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