JP4268605B2 - 無線通信装置および通信制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は無線通信装置および通信制御方法に関し、特に、複数の無線通信方式に対応可能な無線通信装置や適応的に無線通信方式の諸元を切り替える無線通信装置および通信制御方法に関する。
近年の無線通信需要の急速な拡大に伴い、異なる無線通信方式を採用した様々な無線通信規格が乱立し、混在して使用される状況が生じている。こうした中、一台の無線通信装置において、これら複数の異なる無線通信方式に対応することにより、ユーザにシームレスな接続環境を提供可能な、いわゆるマルチモード機能を持った無線通信装置に対する要求が高まりつつある。
無線通信装置において、マルチモード機能を実現するための一手法としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示されているように、前記装置における無線通信機能を、ソフトウェアプログラムや設定パラメータ等の変更による切り替え可能な構成とする方法が、提案されている。このような構成は、ソフトウェア無線機やリコンフィギュラブル無線機と呼ばれる場合もある。
以下、図9を用いて、従来のソフトウェア無線機の構成により、機能を切り替えながら複数の無線通信システムへ対応する場合の構成と動作の一例として、第三世代携帯電話システム規格の一つであるWCDMA(Wideband CDMA)携帯電話システム用の標準規格に対応した無線通信方式(以下、WCDMA方式と呼ぶ)と、無線LANシステムの一つであるIEEE802.11a標準規格に対応した無線通信方式(以下、11a方式と呼ぶ)とで、機能を切り替える場合を仮定して説明する。
図9において、無線通信装置10は、その無線通信処理機能を変更することが可能なものであり、アナログ信号処理部15、アナログ・ディジタル変換処理部20、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30、バス60、リコンフィギュレーション制御バス65、通信制御部70、タイマ75、リコンフィギュレーション用記憶部80、および機能設定制御部85により構成される。アナログ信号処理部15、アナログ・ディジタル変換処理部20、およびリコンフィギュラブルディジタル信号処理部30は、ソフトウェアプログラムや設定パラメータ等を変更することにより、その処理機能を変更可能な構成となっている。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30は、リコンフィギュラブル信号処理モジュール40、I/O部35、50、および汎用メモリ55により構成される。リコンフィギュラブル信号処理モジュール40は、WCDMA方式および11a方式に対応した一連のディジタル無線通信処理を担当し、例えばコーデック処理、変復調処理、多重化処理、受信同期処理、フィルタ処理等の処理を行うよう構成されている。その処理機能の変更は、機能設定制御部85からの制御に基づいて行われ、リコンフィギュレーション用記憶部80に記憶されている所定の機能設定用のソフトウェアプログラム又は設定パラメータ等が読み出され、リコンフィギュレーション制御バス65を介して供給されることにより行われる。
ここで例えば、無線通信装置10をWCDMA方式に対応するよう機能変更する場合には、前記リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30に対し、コーデック処理としては、畳み込み符号化もしくはターボ符号化、およびそれらに対応する復号処理が行われるよう設定され、変復調処理としては、QPSK変調方式に対応した変復調処理を行うよう設定され、多重化処理としては、直接スペクトラム拡散による符号分割多重およびその逆変換処理を行うよう設定され、受信同期処理としては、WCDMA規格に準じたスクランブルコードや同期用チャネルに対して同期処理を行うよう設定され、フィルタ処理としては、ルートナイキスト特性を満たす送受信フィルタ処理が行われるよう機能が設定される。
WCDMA携帯電話システムの基地局等の他の無線通信装置から無線通信装置10宛に無線通信が行われた場合、アンテナを介して受信されたディジタル変調信号は、アナログ信号処理部15において、所定の増幅、周波数変換、周波数選択等のアナログ処理が施された後、アナログ・ディジタル変換処理部20において、ディジタル信号に量子化され、得られたディジタルデータ系列がリコンフィギュラブルディジタル信号処理部30へ供給される。リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30では、入力されたディジタルデータ系列は、I/O部35を介してリコンフィギュラブル信号処理モジュール40へ入力され、WCDMA方式に準じた所定の受信復調・復号処理が施される。最終的に得られた受信ビットデータ系列は、I/O部50を介して汎用メモリ55に一次記憶され、以降アプリケーション等の上位レイヤ処理に用いられるために、バス60を介して読み出される。
無線通信装置10においては、この受信処理の際、WCDMA方式のダウンリンク信号に対して同期をとり、得られた同期タイミングに基づいて、以降の受信処理に必要なデータのみを選択して後段の処理系に出力するとともに、WCDMAシステムに関連するタイミング情報をタイマ75へ供給する。タイマ75では、このシステムタイミング情報に基づき、システムタイミングに同期したタイマ動作が開始される。具体的には、タイマ75は、システムのフレームタイミングに同期してカウント動作するカウンタにより構成される。
逆に、無線通信装置10において基地局等へのアップリンク送信の必要が生じ、バス60を介して送信ビットデータ系列がメモリ55へ一次蓄積されると、通信制御部70は、タイマ75におけるシステムタイミング情報に基づいて、アップリンク送信処理を開始するタイミングを決定し、タイマ75に対して送信開始タイミング情報を指示する。
具体的には、送信開始タイミングとなるカウンタ値を書き込むことに相当する。タイマ75では、カウンタ値が前記送信開始タイミングとして設定されたタイミングと一致すると、送信処理開始イネーブル信号をI/O部50へ供給する。I/O部50では、前記送信処理開始イネーブル信号が供給されると、汎用メモリ55に一時記憶されている送信ビットデータ系列を順次読み出して、リコンフィギュラブル信号処理モジュール40へ供給し、リコンフィギュラブル信号処理モジュール40において、WCDMAのアップリンク送信処理に対応した所定の送信信号処理が施される。得られた送信ディジタル変調信号は、I/O部35を介して、アナログ・ディジタル変換処理部20によりアナログ信号へ変換され、アナログ信号処理部15において、所定の帯域制限、周波数変換、増幅等のアナログ信号処理が施され、アンテナを介して基地局へ無線送信される。
無線通信装置10が、その通信処理機能をWCDMA方式から11a方式に対応するよう切り替える場合には、以下に示すような動作を行う。すなわち、機能設定制御部85が、リコンフィギュラブル信号処理モジュール40における処理機能を11a方式に対応した所定の機能に設定するためのソフトウェアプログラムや設定パラメータ等を、リコンフィギュレーション用記憶部80から読み出し、リコンフィギュレーション制御バス65を介して、リコンフィギュラブル信号処理モジュール40へ供給することにより、信号処理モジュールにおける処理機能が変更される。
例えば、コーデック処理としては、畳み込み符号化および対応するビタビ復号化処理が行われるように設定され、一次変復調処理としては、BPSK、QPSK、16値QAM、もしくは64値QAMのうち、いずれか選択された変調方式に対応した変復調処理を行うように設定され、多重化処理としては、OFDM(直交周波数分割多重)処理を行うように設定され、受信同期処理としては、11a方式に準じたショートトレーニングシンボル(Short Training Symbol)やロングトレーニングシンボル(Long Training Symbol)を用いた受信同期処理を行うように設定され、フィルタ処理としては、11a方式の送信スペクトラム規定を満たすような送信フィルタ処理、もしくは雑音除去用の受信フィルタ処理の機能が設定される。
無線LANステーション等の他の無線通信装置から、無線通信装置10宛に11a方式に従って無線通信が行われた場合、アンテナを介して受信されたOFDMディジタル変調信号は、アナログ信号処理部15において、所定の増幅、周波数変換、周波数選択等のアナログ処理が施された後、アナログ・ディジタル変換処理部20において、ディジタル信号に量子化される。そして、得られたディジタルデータ系列が、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30へ供給される。リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30では、入力されたディジタルデータ系列は、I/O部35を介してリコンフィギュラブル信号処理モジュール40へ入力され、11a方式に準じた所定の受信復調・復号処理が施される。最終的に得られた受信ビットデータ系列は、I/O部50を介して汎用メモリ55に一次記憶され、以降アプリケーション等の上位レイヤ処理に用いられるために、バス60を介して読み出される。無線通信装置10においては、この受信処理の際、相手のステーションからの11a方式に基づく送信信号に対して受信同期処理が施され、得られたタイミングに関する情報がタイマ75へ供給される。
無線通信装置10から相手のステーションへACK送信やデータ送信をする際には、通信制御部70において、タイマ75に設定されたタイミング情報とMAC層の所定の規定とに基づいて送信タイミングが決定され、上記WCDMA方式に対応した送信動作と同様の制御動作に基づいて、11a方式に対応した送信信号処理の動作が行われる。
以上のようにして、無線通信装置10において、WCDMA方式、11a方式の各々の方式に対応して一連の無線通信処理が行われる。ここで、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30では、送受信に関わる各信号処理を行うにあたり、例えばラッチ処理、パイプライン処理やシリアル・パラレル変換等の際に発生するバッファリング遅延等の要因により、送信ビットデータの入力されるタイミングと最終段で送信ディジタル変調信号が出力されるタイミングとの間に、処理遅延時間が生じることになる。また、アナログ信号処理部15やアナログ・ディジタル変換処理部20においても、その対応する機能をWCDMA方式と11a方式のそれぞれの無線通信方式に設定するにあたり、アナログ信号処理の特性を変更したり、処理系を切り替えたりする際に、入力端と出力端との間で生じる遅延時間が変わる可能性がある。
したがって、無線通信装置10から本来の無線通信規格に規定されている送信タイミングに従って無線送信を行うためには、上記のように、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30やアナログ信号処理部15、およびアナログ・ディジタル変換処理部20の各々において発生する処理遅延時間を加味して、処理開始タイミングを補正する必要がある。
具体的には、前記処理遅延時間に相当する時間だけ、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部30において、送信信号処理を開始する時間を早める必要がある。この送信タイミングを早める補正を行う方法としては、出荷段階等にあらかじめ各々処理部で発生する処理遅延時間を見積もって、通信制御部70で準固定的に記憶しておき、無線通信装置10において、実際に送信処理を開始するタイミングを決定するにあたり、本来の送信タイミングよりも前記処理遅延時間だけ早めたタイミングで、送信処理イネーブル信号が出力されるようタイマ75の値を設定する方法がある。
無線通信装置10にて無線通信機能を切り替える場合には、各処理部で発生する処理遅延時間が変化する可能性があるため、この処理遅延時間は対応する方式によって異なる可能性がある。このような場合には、機能を各方式に設定した際に各処理部で生じる処理遅延量を、出荷段階等に各々あらかじめ見積もって記憶しておき、送信制御を行う都度、現在設定されている無線通信機能に対応した処理遅延量を読み出し、この値に応じた送信タイミングの補正を行うことにより、所定の無線送信タイミングに関する規定を満たした無線通信を行うことが可能となる。
上記のような送信処理時のタイミング補正以外にも、無線通信装置10の機能を切り替えるにあたって、通信制御上補正が必要となるものは他にも存在する。例えば、受信処理にあたり、処理遅延時間に基づいてシステム同期タイミングを補正する場合や、受信電力を測定するにあたり、各処理部において設定される利得量の違いに応じて、測定値に補正を施す場合にも同様の補正処理が必要となる場合がある。
特許第3348196号公報 特開2002−335186号公報
しかしながら、上記従来の無線通信装置では、出荷段階等において予め通信制御部に各方式に対応する処理遅延時間を準固定的に記憶しているため、通信規格の仕様変更や機能・性能の向上のために、信号処理部のアルゴリズムを変更する必要が生じた場合に、以下のような課題が生じる。すなわち、アルゴリズムの変更に伴い、例えば送信信号処理時に発生する処理遅延時間が変わった場合、あらかじめ通信制御用に見積もっておいた補正値を改めて見積もり直し、記憶内容を変更する必要が生じてしまう。あるいは、前記補正値を変更しないように、同じ処理遅延時間で処理が行われるようにアルゴリズムを設計する必要があり、アルゴリズム設計の際に制約を生じることになる。いずれにしても、開発効率の面から余計な工数を生じることになる。
さらには、無線通信装置10におけるリコンフィギュラブル信号処理モジュール40の構成を、図10に示すように、各々の信号処理ブロック単位で分割して設計する構成とする場合も考えられるが、このような場合には、さらに前述した課題が顕著となる。すなわち、例えば、ある通信方式に対応した一連の通信信号処理のうち、無線通信規格の小変更に伴い、変復調処理に相当するリコンフィギュラブル機能モジュール45bにおける処理アルゴリズムのみを、変更する必要が生じる場合が考えられる。また、ある同一の通信方式に対応していながら、例えば高性能だが大規模演算を要するアルゴリズムと、性能は相対的に落ちるものの小規模な演算で処理可能なアルゴリズムとの2種類を、無線通信装置10の状況に応じて切り替えるような場合も考えられる。
これらの場合において、該当する機能モジュールのアルゴリズムによって、処理遅延時間に変更を生じる場合、これらの機能モジュール毎に、処理遅延時間をあらかじめ見積もって記憶しておくか、もしくは処理遅延時間の仕様を変更しないまま、アルゴリズムの設計しなければならない。処理遅延時間をあらかじめ見積もって準固定的に記憶しておく場合、無線通信装置10を工場出荷した後でのアルゴリズム変更は困難を要する。また、処理遅延時間の仕様を変更しないように設計することは、アルゴリズム設計上の制約となり開発効率上の問題となる。
かかる問題は、上述のシステム同期タイミングを補正する場合や、受信電力を測定するにあたり、各処理部において設定される利得量の違いに応じて、測定値に補正を施す場合にも当てはまる。
また、通信規格の仕様変更や機能・性能の向上のために信号処理部のアルゴリズムを変更し、上記処理遅延時間などに変更が生じた場合に、何ら補正をすることなしに通信を行う場合には、通信品質が低下する可能性がある。
本発明の目的は、機能変更に伴い通信制御の情報に変更が生じた場合でも、適切な補正を施して通信品質を向上する無線通信装置および通信制御方法を提供することである。
本発明の無線通信装置は、通信に関わる機能をリコンフィギュレーションすることにより、複数の通信方式に準じたディジタル信号処理を行う複数のリコンフィギュラブル機能部と、通信動作を制御する通信動作制御機能部と、を備える無線通信装置であって、前記リコンフィギュラブル機能部は、通信制御の情報を書き込まれるプロパティレジスタを含み、前記通信動作制御機能部は、前記通信機能のリコンフィギュレーションを行う毎に、前記通信制御の情報を前記プロパティレジスタに上書きする機能設定制御部と、前記プロパティレジスタに保持された前記通信制御の情報に基づいて通信制御を行う通信制御部と、を含む構成を採る。
本発明によれば、機能変更に伴い通信制御の情報に変更が生じた場合でも、適切な補正を施して、通信品質を向上する無線通信装置および通信制御方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、各々の機能モジュールにおける機能・性能に関するプロパティの一つとして、モジュールの入出力間で発生する遅延時間に関する情報を提供可能とし、この情報を用いて送信タイミング制御を行う場合の実施の形態について、図1から図5を用いて説明する。
図1において、無線通信装置100は、他の無線通信装置との間で無線通信を行うための装置であり、その機能及び性能を動的に変更可能なものである。構成としては、少なくとも、アナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103、通信制御部104、タイマ105、リコンフィギュレーション用記憶部106、および機能設定制御部107を有する。
アナログ信号処理部101は、無線通信装置100において無線送受信に関わるアナログ信号処理全般を行うものである。より具体的には、アナログ信号処理部101は、所望の周波数帯において無線送信された信号を、アンテナを介して受信し、得られた受信RFアナログ信号に対して、所望の選択増幅および周波数変換処理を行う。更に、アナログ信号処理部101は、得られた受信アナログ信号S1001をアナログ・ディジタル変換処理部102へ出力するとともに、アナログ・ディジタル変換処理部102から供給される送信アナログ信号S1004に対して、所望の周波数帯への周波数変換、増幅やフィルタリング等の処理を行う。更に、アナログ信号処理部101は、得られた送信RFアナログ信号を、アンテナを介して無線送信する。アナログ信号処理部101は、例えば、アンテナ、周波数変換部、フィルタ、増幅部等により構成される。
アナログ・ディジタル変換処理部102は、アナログ信号処理部101から供給される受信アナログ信号S1001を、所定の量子化ビット数およびサンプリングレートで量子化し、受信ディジタル信号S1002としてリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103へ出力する。また、アナログ・ディジタル変換処理部102は、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103から供給される送信ディジタル信号S1003を、所定の分解能およびサンプリングレートでアナログ信号に変換し、送信アナログ信号S1004としてアナログ信号処理部101へ出力する。なお、アナログ・ディジタル変換処理部102におけるアナログ信号からディジタル信号への変換処理については、既に公知のアナログ・ディジタル変換回路1021が適用可能であり、ディジタル信号からアナログ信号への変換処理についても、ディジタル・アナログ変換回路1022を適用することにより実現可能である。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103は、無線通信装置100において行う無線通信処理におけるディジタル信号処理を行うものである。より具体的には、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103は、アナログ・ディジタル変換処理部102から供給される受信ディジタル信号S1002に対して、所望の通信方式に対応した復調処理や復号処理を含む受信処理を施し、得られた受信データ系列を、無線通信装置100における上位層の処理部へ供給する。一方では、上位層から供給される送信データ系列に対して、所望の通信方式に対応した符号化処理や変調処理を含む送信処理を施し、得られた送信ディジタル信号S1003を、アナログ・ディジタル変換処理部102へ供給する。さらに、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103は、その送受信処理を構成する複数の機能部(機能モジュール)を有し、各機能モジュールが、その機能および性能を動的に変更可能なものとなっている。本実施の形態では、このリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103は、例えば複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031、I/O部1032、1033、汎用メモリ1034、バス1035等により構成される。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031は、入力されるディジタル信号に対して、所望の送信処理もしくは受信処理に必要なディジタル信号処理を行い、得られた結果を出力する。更に、リコンフィギュラブル機能モジュール1031は、リコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、リコンフィギュレーションすることにより、そのディジタル信号処理の機能もしくは性能を変更可能なものである。本実施の形態では、複数で構成されるリコンフィギュラブル機能モジュール1031の構成として、機能別に5つの独立した機能モジュールが、縦列に接続された場合を一例として説明し、それぞれの機能モジュールには、a、b、c、d、eの符号を付することとする。また、前記背景技術の説明の際に用いた例と同様に、リコンフィギュラブル機能モジュール1031における機能もしくは性能を変更することにより、WCDMA方式と11a方式とに対応するよう機能もしくは性能が変更可能である場合を仮定して説明する。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031aは、入力されるディジタル信号に対して、所望のチャネル符号化処理もしくはチャネル復号化処理を行い、得られた結果をそれぞれ出力するものであり、さらにはリコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、その機能もしくは性能を変更可能なものである。本実施の形態の場合では、WCDMA方式と11a方式とに対応可能とすることを仮定しているため、具体的には、WCDMA方式に対応したチャネルコーディング処理として、拘束長K=9で符号化率R=1/2もしくは1/3の畳み込み符号化又は符号化率R=1/3のターボ符号化に対応した符号化処理や、所定のインタリーブ処理や誤り検出用の外符号処理等を含むチャネルコーディング処理と前記コーディングに対応したデコーディング処理とを行う機能と、11a方式に対応したチャネルコーディング処理として、拘束長K=7で符号化率が1/2から3/4までのパンクチャド畳み込み符号化や、所定のインタリーブ処理を含むチャネルコーディング処理と前記コーディングに対応したデコーディング処理とを行う機能とに変更可能である。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031bは、入力されるディジタル信号に対して、所望の変調処理もしくは復調処理を行い、得られた結果をそれぞれ出力するものであり、さらにはリコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、その機能および性能を変更可能なものである。本実施の形態の場合では、WCDMA方式と11a方式に対応可能とすることを仮定しているため、具体的には、WCDMA方式に対応した変調方式として、QPSK変調処理および復調処理を行う機能と、11a方式に対応した変復調処理として、動作モードに応じてBPSK、QPSK、16値QAM又は64値QAMのうち、いずれかの変調処理と復調処理を行う機能とに変更可能である。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031cは、入力されるディジタル信号に対して、所望の多重化処理もしくは逆多重化処理を行い、得られた結果をそれぞれ出力するものであり、さらには、リコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、その機能および性能を変更可能なものである。本実施の形態の場合では、WCDMA方式と11a方式に対応可能とすることを仮定しているため、具体的には、WCDMA方式に対応した多重化および逆多重化の処理として、所定の直接スペクトラム拡散処理およびその逆拡散処理を行う機能と、また11a方式に対応した多重化および逆多重化の処理として、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:以下、OFDM変調処理と呼ぶ)、及び、その逆変換処理(以下、OFDM復調処理と呼ぶ)を行う機能とに変更可能である。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031dは、入力される受信ディジタル変調信号に対して所望の同期処理を行い、必要に応じて同期に伴うタイミング誤差、周波数誤差の補正を行った上で、後段の処理で必要とするデータのみを抽出して、出力するものであり、さらにはリコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、その機能および性能を変更可能なものである。本実施の形態の場合では、WCDMA方式と11方式に対応可能とすることを仮定しているため、具体的には、WCDMA方式に対応した同期処理として、SCHやCPICHを用いたフレームタイミングやスクランブルコードの同期処理とそれに伴う時間・周波数誤差補正を行う機能と、また11a方式に対応した同期処理として、STS(Short Training Symbol)やLTS(Long Training Symbol)を用いた同期処理とそれに伴う時間・周波数誤差補正を行う機能とに変更可能である。
リコンフィギュラブル機能モジュール1031eは、入力されるディジタル信号に対して所望のフィルタリング処理を行い、得られた結果をそれぞれ出力するものであり、さらにはリコンフィギュレーション制御バス108を介した機能設定制御部107からの制御に基づいて、その機能及び性能を変更可能なものである。本実施の形態の場合では、WCDMA方式と11a方式に対応可能とすることを仮定しているため、具体的には、それぞれの規格に対応した、所望の送信スペクトラム特性および受信感度特性を満たすべく設計された周波数応答特性を実現するタップ数およびタップ係数を持つフィルタへ、機能変更可能である。
なお、送信処理系では同期処理は必要ないため、多重化処理を行うリコンフィギュラブル機能モジュール1031cの出力は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031dをスキップし、フィルタ処理を行うリコンフィギュラブル機能モジュール1031eへ接続されるものとする。
上記リコンフィギュラブル機能モジュールの各々が、どのように構成されるかについては、本発明において特に限定されるものではないが、例えば、以下の4通りの構成を挙げることができる。
第一の例としては、FPGA、CPLDといったロジックレベルでプログラマブルなデバイスを用いる構成である。この場合、各々のリコンフィギュラブル機能モジュール単位で、FPGAデバイスを用意する構成としてもよいし、デバイス内部で部分的に、独立にリコンフィギュア可能なデバイスであれば、全てのリコンフィギュラブル機能モジュールを、一つのFPGAデバイス内に構成することとしてもよい。
第二の例としては、前記FPGAやCPLDに比べて、機能変更可能な程度が大きく、複数の汎用算術演算ユニット(ALU)の機能と前記演算ユニット間の接続関係をフレキシブルに変更可能な、いわゆるリコンフィギュラブルプロセッサにより構成することも可能である。
第三の例としては、あらかじめ複数種類の動作回路を用意しておき、供給される設定パラメータに応じて、接続する動作回路を切り替えることにより、その機能や性能を変更するような構成である。例えば、フィルタ処理部1031eの構成として、各フィルタタップ係数の値を、アドレス設定によりメモリから複数通り読み出し可能な構成としておき、前記読み出しアドレスを設定パラメータとして用いることにより、複数の周波数特性に切り替え可能なフィルタ処理部として用いることができる。
第四の例としては、ソフトウェア命令を記述したプログラムを変更することにより、その機能および性能を変更可能な、いわゆる中央演算装置(CPU)やディジタル信号処理プロセッサ(DSP)等により構成するものである。
ここで、本発明の一つの特徴として、各々のリコンフィギュラブル機能モジュール1031では、各々の機能モジュールにおいて設定されている機能や性能に関するプロパティ情報を個々に保持しておき、必要に応じてリコンフィギュレーション制御バス108を介して読み出し可能なプロパティレジスタ10311を有する。
図2は、本実施の形態におけるプロパティレジスタ10311の構成内容の一例を示した図である。アドレスごとに所定のプロパティ情報が記憶される構成となっており、アドレス順に、入力クロックレート、出力クロックレート、入力バッファサイズ、出力バッファサイズ、回路規模、処理レイテンシ、ゲイン等に関する情報が記憶されているものとする。本実施の形態では、このうちの処理レイテンシに関するプロパティ情報を用いて、通信制御を行う場合について後述する。
ここで、「処理レイテンシ」とは、機能モジュールにおいて、データ入力が開始されてから所定の処理が行われデータが出力開始されるまでの間の遅延時間のことを表しており、その機能モジュールのハードウェア構成により自ずと発生するレイテンシと、その機能モジュールのアルゴリズム上で発生するレイテンシとを含むものである。そして、「処理レイテンシ」とは、一般には、機能モジュール内におけるディジタル信号処理におけるパイプライン処理や、データのラッチ処理によって生じる遅延時間の累積に相当する。本実施の形態では、前記処理レイテンシが、各機能モジュールの動作クロックを基準としたクロック数で、前記処理レイテンシの時間長が表現されることとする。
I/O部1032は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031において生成される送信ディジタル変調信号を、ディジタル・アナログ変換回路1022へ出力するとともに、アナログ・ディジタル変換回路1021から供給される受信ディジタル変調信号を、リコンフィギュラブル機能モジュール1031へ出力するものである。
I/O部1033は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031から出力される受信復号後のデータ系列を、バス1035を介して、メモリ1034へ書き込むとともに、タイマ105から供給される送信処理イネーブル信号に基づいて、メモリ1034に一次記憶されている送信データ系列を、バス1035を介して読み出し、リコンフィギュラブル機能モジュール1031へ出力するものである。
メモリ1034は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031における物理層に関する信号処理部とMAC層以上のレイヤの処理部との間で伝送されるデータを、一次記憶するためのメモリである。
バス1035は、メモリ1034およびI/O部1033と接続されており、図1では記載を割愛しているが、その他にMACレイヤ以上の処理レイヤにおける処理を行うたの処理デバイス等と接続されている。
通信制御部104は、無線通信装置100における無線通信動作を制御するものであり、制御内容の一つとして、少なくとも無線送信タイミングの制御を行うものであり、少なくともリコンフィギュレーション制御バス108とタイマ105とに接続されている。そして、その送信タイミングの制御は、各プロパティレジスタ10311に保持されている通信制御に関する情報に基づいて行われる。その他の通信制御に関する動作は、本実施の形態に影響を与えるものではないので説明は割愛する。
図3は、本実施の形態における通信制御部104の構成例を示したものであり、プロパティ収集部1041、レイテンシ情報抽出部1042、処理遅延時間見積り部1043、および送信タイミング決定部1044により構成されている。
プロパティ収集部1041は、リコンフィギュレーション制御バス108に接続され、そのバスを介して、複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031に含まれるプロパティレジスタ10311に保持されている、各機能モジュールにおける機能・性能に関するプロパティを読み出すものである。
レイテンシ情報抽出部1042は、プロパティ収集部1041において収集された各機能モジュールにおけるプロパティ情報から、処理レイテンシに関する情報のみを抽出して出力するものである。
処理遅延時間見積り部1043は、レイテンシ情報抽出部1042から出力される各リコンフィギュラブル機能モジュール1031における処理レイテンシに関する情報を用いて、送信ディジタル処理系全体での処理遅延時間を見積もるものであり、その処理の詳細については後述する。
送信タイミング決定部1044は、タイマ105から供給されるシステムタイミングに関する情報と前記処理遅延時間見積り部1043において見積もられた処理遅延時間とに基づいて、無線送信に伴う送信信号処理の開始タイミングに関する情報を出力するものであり、その動作の詳細については後述する。
タイマ105は、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における、送信ディジタル信号処理を開始するための送信処理イネーブル信号を出力するものであり、例えばプログラマブルカウンタにより構成することが可能である。前記送信処理イネーブル信号は、送信タイミング決定部1044から出力される送信信号処理開始タイミングに関する情報に基づいて決定されるものであり、動作の詳細については後述する。
リコンフィギュレーション用記憶部106は、前記複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031における処理機能を設定もしくは変更する際に必要となる処理プログラム、設定用データ、パラメータ等を記憶しておくものであり、機能設定制御部107からの制御に基づいて、所望の処理プログラム、設定用データ、パラメータ等が読み出され、リコンフィギュレーション制御バス108を介して、対象とする機能モジュールへ伝送される。例えば、フラッシュROMやEEPROMのような不揮発性メモリによって構成可能であるが、ハードディスクのような磁気記憶装置や、CD、DVDのような光ディスクによる記憶装置によって構成してもよい。また、これらによって構成される記憶部に対して、どのようにプログラムソフトウェアや機能設定パラメータ等を記憶させるかについては、本発明の範囲ではなく特に限定されるものではない。
機能設定制御部107は、前記複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031に対して、機能の変更に関する制御を行うものであり、リコンフィギュレーション制御バス108に接続されており、リコンフィギュレーション用記憶部106に蓄積されている処理プログラム、設定用データ、パラメータ等の読み出し、および所定のリコンフィギュラブル機能モジュールへのデータ伝送の制御を行う。なお、本発明ではデータ伝送の方法について限定されるものではないが、例えばDMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式によりデータ伝送することとする。
また、機能設定制御部107は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031に対して、リコンフィギュレーションする毎に、プロパティレジスタ10311にプロパティ情報を書き込む。本実施の形態においては、機能設定制御部107は、リコンフィギュラブル機能モジュール1031に対して、リコンフィギュレーションする毎に、プロパティレジスタ10311における前回書き込まれたプロパティ情報を上書きする。
リコンフィギュレーション制御バス108は、前記複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031、リコンフィギュレーション用記憶部106、機能設定制御部107、通信制御部104の間で、データ伝送を行うためのバス接続線である。本発明では、バス幅や系統数等の詳細な仕様については特に限定されるものではないが、アドレスバスとバスが各接続先に接続されているものとする。
図4は、無線通信装置100において、送信処理を行う際の各処理部におけるレイテンシの発生状況を示すものである。本実施の形態では、無線通信装置100におけるリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103において、送信処理を行う際に、複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031の各々において、図4に示すようなタイミングでデータ入出力がなされ、かつ処理レイテンシが発生している場合を仮定する。
すなわち、各々の機能モジュールの入出力では、所定の信号処理仕様に基づいて入出力のデータ長が変化し、かつリコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031b、1031c、1031eの各々において、それぞれtd、td、td、tdなる処理レイテンシが発生するものとする。更に、各々の機能モジュールにおけるプロパティレジスタ10311において、レイテンシに関するプロパティ情報を保持するアドレス#5には、それぞれの処理レイテンシが、動作クロック周波数fclkのクロック数に換算された値n、n、n、nが保持されていることとする。
また、アナログ・ディジタル変換処理部102およびアナログ信号処理部101においても、入出力間でそれぞれtdadda、tdanaなる遅延時間が発生するものとし、各処理部におけるプロパティレジスタ1023、1011において、これらレイテンシに関するプロパティ情報を保持するアドレス#5には、それぞれの遅延時間が動作クロック周波数fclkのクロック数に換算された値nadda、nanaが保持されていることとする。なお、ここでは説明の簡単化のため、各リコンフィギュラブル機能モジュールは、同一の動作クロック周波数で動作するものとする。
以上のように構成された無線通信装置100において、各々の機能モジュールにおける機能・性能に関するプロパティの一つとして、送信処理を構成する各機能モジュールの入出力間の処理遅延時間に関する情報を提供可能とし、この情報を用いて送信処理時のタイミング補正を行う場合の動作について以下で説明する。
まず、無線通信装置100が、WCDMA通信システムとして機能し、アップリンク送信処理を行う場合の動作について説明する。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における複数のリコンフィギュラブル機能モジュール1031の各々では、WCDMA方式の規格に対応した処理プログラム、設定データ、パラメータ等が、リコンフィギュレーション用記憶部106からリコンフィギュレーション制御バス108を介して読み込まれているとともに、各々の機能モジュールにおけるプロパティレジスタ10311には、設定された機能・性能に関するプロパティ情報が保持されている。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103では、WCDMAシステムとの接続を行うため、まずシステムに対する同期用のチャネルであるSCHやCPICHを用いた同期処理が行われる。この際、同期処理を行うリコンフィギュラブル機能モジュール1031dでは、システムに対する同期が確立すると、タイマ105へシステムタイミングに関する情報が供給される。具体的には、例えばフレーム周期の基準となるタイミングでカウンタ値がリセットされ、前記フレーム周期に同期してカウンタが動作するよう設定される。
無線通信装置100からアップリンク送信を行う必要が生じた場合、通信制御部104は、タイマ105で示されているダウンリンクのフレームタイミングに基づいてアップリンク送信のタイミングを決定し、送信信号処理の開始タイミングに関する情報を前記タイマ105へ供給する。ここで、送信信号処理の開始タイミングに関する情報とは、例えばタイマ105におけるカウント値によって示すことができる。
詳細には、通信制御部104におけるプロパティ収集部1041では、無線通信装置100におけるアナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、およびリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における各リコンフィギュラブル機能モジュール1031においてリコンフィギュレーションが完了すると、各々の処理部及び機能モジュール部におけるプロパティレジスタに書き込まれたプロパティ情報を、リコンフィギュレーション制御バス108を介して収集し、保持しておく。
レイテンシ情報抽出部1042では、前記プロパティ収集部1041に保持された各種プロパティ情報のうち、各処理部および機能モジュール部におけるレイテンシに関する情報を収集し、保持しておく。すなわち、各処理部および機能モジュールにおけるプロパティレジスタにおいて、図2に示すような形態でレジスタに保持されている各プロパティのうちから、アドレス#05に保持されている処理レイテンシに関する情報が、選択的に読み出された上で保持される。
処理遅延時間見積り部1043では、前記レイテンシ情報抽出部1042において、収集された各処理部および機能モジュールにおける処理レイテンシに関する情報を用い、無線通信装置100における送信処理全体での処理遅延時間を見積もる。具体的には、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103においては、各々のリコンフィギュラブル機能モジュール1031におけるレイテンシn、n、n、n、n、アナログ・ディジタル変換処理部102におけるレイテンシnaddaが見積もられる。アナログ信号処理部101においては、レイテンシnanaから(式1)の関係式を用いて、送信信号処理に要する時間tが見積もられる。
Figure 0004268605
上位レイヤ処理部等から送信要求信号が供給されると、送信タイミング決定部1044は、タイマ105において設定されているシステムタイミングを基準にしたアップリンク送信タイミングを決定し、さらに前記アップリンク送信タイミングに対して、前記リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103におけるディジタル送信信号処理全体での送信遅延時間tに相当する時間を差し引いたタイミングを、前記リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における送信信号処理の開始タイミングとして決定し、前記開始タイミングに相当するタイマ値を、タイマ105へ供給する。
タイマ105では、タイマのカウント値が送信タイミング決定部1044から供給される送信信号処理の開始タイミングに相当する値と一致したタイミングで、I/O部1033に対して送信処理イネーブル信号が供給され、I/O部1033では、前記送信処理イネーブル信号に基づいて、アップリンク送信の信号処理が開始される。
送信信号処理が開始されると、図4に示すように、リコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031b、1031c、1031eの各々において、それぞれ処理レイテンシtd、td、td、tdを生じながら、送信に必要な信号処理が施され、さらにアナログ・ディジタル変換処理部102においてはレイテンシtdaddaの遅延時間を経て、アナログ信号処理部101においては送信RF信号へ変換される過程でtdanaの遅延時間を経て、最終的に無線通信装置100から無線送信が開始されるのは、本来WCDMA方式のシステムタイミングに基づいてアップリンク送信すべきタイミングttxとなる。
次に、無線通信装置100において、対応する無線通信システムを、WCDMAシステムから11aシステムへ変更して通信する場合の動作について説明する。
無線通信装置100において、対応する無線通信方式を、WCDMA方式から11a方式に切り換える必要が生じた場合、機能設定制御部107は、リコンフィギュレーション用記憶部106からアナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、およびリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における各リコンフィギュラブル機能モジュール1031に対して11a方式に対応した処理プログラム、設定用データ、パラメータ等を読み出し機能変更を行う。例えば、多重化処理を行うリコンフィギュラブル機能モジュール1031cは、WCDMA方式に対応している際には、直接スペクトラム拡散、及び、それに対応する逆変換処理を行うよう機能が設定されていたが、11a方式に対応するよう変更するにあたり、FFT/IFFT処理を含んだOFDM処理を行うように機能が変更されることになる。
また、このリコンフィギュレーション制御にあたり、新たに11a用に設定された各処理部およびリコンフィギュラブル機能モジュールの機能・性能に関するプロパティが、新たに各々のプロパティレジスタ10311に書き込まれる。
通信制御部104におけるプロパティ収集部1041では、各処理部および機能モジュールに対するリコンフィギュレーションが完了すると、各処理部および機能モジュールにおけるプロパティレジスタに書き込まれた各種プロパティ情報を、リコンフィギュレーション制御バス108を介して収集し保持する。レイテンシ情報抽出部1042では、これら保持されている各種プロパティ情報のうち、アドレス#05に保持されている送信処理レイテンシに関する情報を収集する。
ここでは、無線通信装置100における通信機能が、WCDMA方式から11a方式に変更されていることに伴い、リコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031b、1031c、1031e、アナログ・ディジタル変換処理部102、アナログ信号処理部101の各々においては、送信処理レイテンシがtd’、td’、td’、td’、tdadda’、tdana’に変わり、これに伴い、それぞれクロック数に換算されたn’、n’、n’、n’、nadda’、nana’なる値が、収集されたプロパティ情報の中から、更に抽出され、保持される。
処理遅延時間見積り部1043では、これら収集されたレイテンシ情報に基づき、無線通信装置100が、送信処理を行う際に、一連の送信信号処理に伴い発生する遅延時間t’を、(式1)の場合と同様に、(式2)により算出することができる。
Figure 0004268605
したがって、11a方式に対応した送信処理を行う際には、送信タイミング決定部1044において、(式2)により算出されるt’を用いて、送信タイミングの補正を行った上で、タイマ105へ所定の送信処理開始タイミングを設定すればよい。
ここでさらに、11a方式を含む無線LANの無線通信規格において、将来的に送信仕様に一部変更が加わり、コーディング処理にあたって符号化率が従来とは異なる符号化モードが追加され、無線通信装置100において、この規格に対応した新機能へ変更する場合の動作について説明する。ここでは、コーデック以外の部分については、仕様変更がないものと仮定する。
無線通信装置100では、この新規通信方式に対応するために無線通信処理機能を変更する必要があるが、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103が、図1に示すように複数の処理機能モジュールによって構成されている場合には、変更対象となる機能モジュールのみの機能を、リコンフィギュレーション制御すればよい。この場合には、コーデック処理を担当するリコンフィギュラブル機能モジュール1031aの機能のみを、変更すればよいことになる。
機能設定制御部107は、新規符号化モジュールにも対応可能なコーデック処理アルゴリズムに関するソフトウェアプログラムもしくは設定用パラメータを、リコンフィギュレーション制御バス108を介して、リコンフィギュレーション用記憶部106から読み出し、リコンフィギュラブル機能モジュール1031aのリコンフィギュレーションを行う。
また、このリコンフィギュレーション制御にあたり、新たに設定されたコーデック処理の機能・性能に関するプロパティが、新たにプロパティレジスタ10311aに書き込まれる。この新たに変更された符号化処理モジュールでは、新たに対応すべき符号化モードが追加されたことにより、バッファリング等の設計の都合により、処理レイテンシが以前のものに比べて変わる可能性がある。このような場合には、リコンフィギュラブル機能モジュール1031aにおけるプロパティレジスタの所定のアドレスに、該当する情報を書き込んでおけばよい。
本実施の形態の場合、送信コーディング処理における処理レイテンシが、td’’に代わったような場合には、これを動作クロック数に換算したn’’を、新たにプロパティレジスタのアドレス#05に書き込んでおけばよい。こうすることにより、通信制御部104では、リコンフィギュラブル機能モジュール1031aへのリコンフィギュレーションが完了するとともに、新たに書き込まれた各種プロパティに関する情報が、プロパティ収集部1041により収集される。更に、このうちの送信処理レイテンシに関する情報が、レイテンシ情報抽出部1042により抽出され、以降、送信処理にあたって送信処理開始タイミングを決定する動作については、前記と同様の動作をすればよい。
以上のように、本実施の形態によれば、個々の信号処理部およびリコンフィギュラブル機能モジュールに、それぞれの機能・性能に関するプロパティ情報を記憶しておき、通信制御部104が、必要なプロパティ情報を収集して通信制御に用いることにより、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部における処理内容の変更に伴い生じる通信性能上の補正内容を、都度プロパティ情報に基づいて補正することが可能となる。
具体的には、機能モジュールにおける機能の変更に伴い、各処理部および機能モジュール部における処理レイテンシが変わった場合においても、自律的に、処理レイテンシの情報をプロパティ情報から収集し、送信処理系全体での遅延時間を見積もった上で、送信タイミングを補正することにより、変更後に通信する無線通信規格における送信タイミングに関する仕様に合致した性能で通信を行うことが可能となる。
さらに、本実施の形態は、複数のリコンフィギュラブル機能モジュールのうちの一部のみの機能を変更する場合にも有効であり、機能ブロック単位で部分的に機能の更新や、変更が必要になった場合においても、機能・性能の変更と、それに伴う通信制御内容の変更とも、容易に行うことが可能となり、機能変更に伴い発生する機能モジュール単位でのアルゴリズム開発効率や、無線通信制御に関わる変更を効率的に行うことが可能となる。
なお、上記説明においては、リコンフィギュレーション制御と各処理および機能モジュールに保持されているプロパティ情報を、収集するためのデータ伝送を、同じバスを共有して用いる構成としたが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、各機能モジュールにおけるプロパティレジスタに保持されているプロパティ情報を読み出すための専用バスを、独立に構成することとしてもよいし、さらには個々の処理部および機能モジュール毎に、読み出しデータ伝送用の専用接続を行う構成としても、本発明の本質に影響を与えるものではない。
また、上記説明においては、説明の簡単化のため、I/O部1033における入出力間のレイテンシについては割愛して説明しているが、I/O部1033の入出力間に固定的にレイテンシが発生するようであれば、この値をあらかじめ見積もっておき、通信制御部104において送信処理開始タイミングを決定するにあたり、この値も補正に加えるよう制御してもよい。さらには、I/O部1032の機能・性能を、リコンフィギュラブルな構成とし、さらに他のリコンフィギュラブル機能モジュール1031と同様にプロパティレジスタを設け、設定された機能(例えばFIFOの容量やレイテンシ)をプロパティレジスタに保持しておく構成とし、I/O部1032も含めた通信制御を行うこととしてもよい。
また、上記説明においては、個々のリコンフィギュラブル機能モジュール1031を、縦列に接続することにより一連の送受信処理を行う構成としたが、個々の機能モジュール間の接続形態は必ずしもこの構成に限定されるものではなく、例えば共通データバスを介して接続される形態をとってもよいし、縦列接続する部分とバス接続する部分とを共に有する構成としてもよい。
また、上記説明においては、個々の処理部および機能モジュールにおいて、送信処理機能と受信処理機能をともに有する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば送信処理機能モジュールと受信処理機能モジュールとを独立に設ける構成としてもよいことはいうまでもない。
また、上記説明においては、各リコンフィギュラブル機能モジュール1031における動作クロックは、同一であると仮定して説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、各機能モジュールが異なる動作クロックで動作する場合にも適用し得る。例えば、リコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031bが、クロック周波数fclk1で動作し、それ以外の機能モジュールおよび処理部が、クロック周波数fclk2で動作するような場合には、各機能モジュールで発生する処理レイテンシの情報を用い、(式3)に示すようにディジタル送信処理における総処理遅延時間tを見積もることが可能である。
さらには、無線通信装置100が対応する無線通信規格において、通信装置間の無線伝搬路を伝搬する際に発生する伝搬遅延時間を見積もった上で送信時にタイミング補正するための仕様が規定されている場合、送信タイミング決定部1044において送信開始タイミングを決定する際に、前記伝搬遅延時間の補正も含めてタイミングを決定するよう制御してもよい。
Figure 0004268605
また、上記説明においては、通信制御部104において、リコンフィギュレーションの完了を、どのように検知するかについては、特に言及していないが、例えば、機能設定制御部107からリコンフィギュレーション制御バス108を介して、通信制御部104宛にリコンフィギュレーション完了を示す制御情報を送信することにより、検知されることとしてもよいし、あるいはリコンフィギュレーションの完了を示す専用の制御線を、機能設定制御部107から通信制御部104へ接続するよう構成してもよい。
また、上記説明においては、個々の処理部や機能モジュールに設けたプロパティレジスタに保持される情報の配置は、各処理部、機能モジュール間で同一であるという前提で説明をしたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、通信制御部104におけるプロパティ収集部1041が、各処理部および機能モジュールにおけるプロパティレジスタのどのアドレスに、どのプロパティが保持されているかをあらかじめ知っていれば、これらプロパティ情報の配置が、処理部、機能モジュール間で異なっていても良いし、全ての処理部、機能モジュールにおいて、同じプロパティ情報が保持されていなくとも良い。例えば、アナログ信号処理部101におけるプロパティレジスタ1011には、クロックレート、バッファサイズ、回路規模等の情報は不要であるし、さらにはレイテンシに関しても、もし他のディジタル信号処理部において発生するレイテンシに比べて無視できるほど小さい場合には、敢えてレイテンシに関するプロパティを保持するエリアを設けなくてもよい。
また、ある機能設定された状態において、複数の通信モードが存在し、通信制御によって、これらの通信モードを切り替えて通信する必要がある場合、モード毎に通信制御に関わる設定を変更する必要がある可能性もある。このような場合には、例えば図5に示すように、プロパティレジスタに通信モード毎の機能・性能に関わるプロパティを保持しておくこととし、モードが切り替わるたびに所望のプロパティ情報を収集して、通信制御に用いる構成とすればよい。
このように実施の形態1によれば、無線通信装置100に、通信に関わる複数の機能部(リコンフィギュラブル機能モジュール)を有し、前記機能部における機能をリコンフィギュレーションすることにより、複数の通信方式に準じたディジタル信号処理を行うリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103と、前記機能のリコンフィギュレーションを制御する機能設定制御部107と、前記複数の機能部の各々に対応する、通信制御の情報(例えば、レイテンシ情報)を書き込むプロパティレジスタ10311と、前記プロパティレジスタ10311に保持する前記通信制御の情報に基づいて、通信制御(例えば、送信タイミングの制御)を行う通信制御部104と、を設け、機能設定制御部107が前記機能のリコンフィギュレーションを行う毎に、前記通信制御の情報を、プロパティレジスタ10311に上書きするようにした。
こうすることにより、機能設定制御部107が、無線通信装置100の通信機能をリコンフィギュレーションするときに、通信制御の情報をプロパティレジスタ10311に書き込み、通信制御部104が、通信制御を行うときに、プロパティレジスタ10311に保持されている通信制御の情報を用いて通信制御を行うので、機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容を都度補正することが可能となり、さらには、複数の機能部のうちの一部のみの機能を変更する必要が生じた場合においても、機能・性能の変更と、それにともなう通信制御内容の変更とを、容易に行うことが可能となる。そのため、適切な補正を行った上での通信制御の情報を用いて通信を行うことができるので、通信品質を向上する無線通信装置を提供することができる。さらに、モジュール開発の面では、上記のとおり無線通信装置100が、機能の変更に際しても適応的な補正を行うので、仕様に制約を受けずに開発を行うことができるため、効率的な開発を行うことができる。
また、プロパティレジスタ10311に上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各機能部において設定された処理を行うにあたり、入出力間で発生する処理遅延時間に関するレイテンシ情報を含み、通信制御部104が、通信制御の一つとして、プロパティレジスタ10311に書き込まれている各機能部におけるレイテンシ情報を収集し、前記収集したレイテンシ情報に基づき、送信信号処理の開始タイミング決定するようにした。
こうすることにより、機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容、特に、ここでは送信処理タイミングを都度補正することが可能となり、適切な補正を行った上での通信制御の情報を用いて通信を行うことができるので、通信品質を向上する無線通信装置を提供することができる。
また、無線通信装置100に、上記通信制御部104として、プロパティレジスタ10311に書き込まれている各機能部におけるプロパティ情報を収集するプロパティ収集部1041と、プロパティ情報のうちレイテンシに関する情報を抽出するレイテンシ情報抽出部1042と、抽出されたレイテンシに関する情報に基づき、自装置における送信処理系全体での処理遅延時間量を見積もる処理遅延時間見積り部1043と、見積もられた送信処理系全体での処理遅延時間量とシステムタイミングに関する情報とに基づき、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における送信信号処理の開始タイミングを決定する送信タイミング決定部1044とを設け、自装置(無線通信装置100)が対応している無線通信システムに同期した前記システムタイミングに関する情報を出力し、且つ、前記決定されたリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における送信信号処理の開始タイミングに関する情報に基づき、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103に対して、送信処理イネーブル信号を出力するタイマ105を設けた。
また、プロパティレジスタ10311に上書きする通信制御の情報として、信号入力段におけるクロック周波数に関する情報と、信号出力段におけるクロック周波数に関する情報と、信号入力段におけるバッファサイズに関する情報と、信号出力段におけるバッファサイズに関する情報と、使用回路規模に関する情報と、のうち少なくともいずれか一つの情報が含まれるようにした。
(実施の形態2)
本実施の形態では、各々の機能モジュールにおける機能・性能に関するプロパティの一つとして、機能モジュールの入出力間で発生する利得に関する情報を提供可能とし、この情報を用いて送信信号振幅の補正を行う場合、および受信電力測定値の補正を行う場合の実施の形態について、図6および図7を用いて説明する。
図6は、本実施の形態における無線通信装置200の構成を示している。図6において、図1で示した無線通信装置100で用いた構成要素と同様の構成および動作をするものについては、同一の符号を付している。図1の構成と異なるのは、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103と通信制御部104との代わりに、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201と通信制御部202とを設け、通信制御部202からリコンフィギュラブルディジタル信号処理部201へ送信振幅補正用の制御線210を接続した点である。なお、通信制御部202において、第1の実施の形態で例示したような送信タイミング制御のために必要な構成要素および接続関係については、本実施の形態では図示および説明を割愛している。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201は、無線通信装置200において行う無線通信処理におけるディジタル信号処理を行うものであり、その基本的な構成と動作は、図1におけるリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103と同様である。異なるのは、送信信号処理系において送信振幅補正部2011を設けた点である。本実施の形態では、リコンフィギュラブル機能モジュール1031eの出力段に送信振幅補正部2011を挿入することとする。
送信振幅補正部2011は、通信制御部202から供給される送信振幅補正用の制御線210と送信信号とが入力されている。送信振幅補正部2011は、入力される送信信号に対して、振幅補正用制御線210を介して供給される振幅補正値に基づいて、送信信号の振幅補正を行うものであり、その動作の詳細は後述する。
通信制御部202は、無線通信装置200における無線通信動作を制御するものであり、本実施の形態では制御内容の一つとして、送信信号振幅の補正および受信電力測定値の補正を行うものである。図7は、本実施の形態における通信制御部202の構成例を示したものであり、プロパティ収集部1041、ゲイン情報抽出部2021、送信系ゲイン見積り部2022、送信振幅補正値決定部2023、受信系ゲイン見積り部2024、補正値決定部2025、受信電力測定値補正部2026により構成される。
プロパティ収集部1041は、図1において同符号を付したものと同様の動作をするものである。
ゲイン情報抽出部2021は、プロパティ収集部1041において収集されたアナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、およびリコンフィギュラブルディジタル信号処理部201における各機能モジュールにおけるプロパティ情報から、ゲイン、すなわち利得量に関する情報のみを抽出して出力するものである。
送信系ゲイン見積り部2022は、ゲイン情報抽出部2021において抽出された各処理部および機能モジュール部における送信処理時のゲインに関する情報に基づき、送信系全体でのゲイン量を見積もり、見積もられたゲイン量を出力するものである。
送信振幅補正値決定部2023は、送信系ゲイン見積り部2022から供給される送信系全体でのゲイン量に基づき、送信規格を満たすために必要となる振幅補正のための補正値を決定し、前記補正値を送信振幅補正用の制御線210を介して出力するものである。
受信系ゲイン見積り部2024は、ゲイン情報抽出部2021において、抽出された各処理部および機能モジュール部における受信処理時のゲインに関する情報に基づき、受信系全体でのゲイン量を見積もり、見積もられたゲイン量を出力するものである。
補正値決定部2025は、前記受信系ゲイン見積り部2024から供給される受信系全体でのゲイン量に基づき、受信電力を測定する際の補正値を決定し、得られた補正値を出力するものである。
受信電力測定値補正部2026は、受信信号の平均振幅二乗値と前記補正値決定部2025において決定された補正値を用い、受信信号の電力測定を行い、測定結果を出力するものである。
なお、本実施の形態では、無線通信装置200の受信処理系のいずれかの処理部もしくは機能モジュール部において、上記受信信号の平均振幅二乗値paveが(式4)に基づいて算出され、算出結果が最終的にメモリ1034の所定のアドレスへ書き込まれることとするが、その処理の詳細については本発明において特に限定されるものではない。例えば、フィルタ出力段において、全サンプル信号を対象にして算出することとしてもよいし、復調処理段において、信号点振幅を用いて平均化することとしてもよい。
Figure 0004268605
ここで、aは受信信号振幅、Nは平均化に用いるサンプル数である。
以上のように構成された無線通信装置200において、各々の機能モジュールにおける機能・性能に関するプロパティの一つとして、各機能モジュールの入出力間のゲインに関する情報を提供可能とし、提供された各機能モジュールの入出力間のゲインに関する情報を用いて、送信電力の補正および受信電力測定値の補正を行う場合の動作について以下で説明する。なお、ここでは無線通信装置200の機能を11a方式に対応させている場合を前提とし、アナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201の各機能モジュール1031における機能を11a方式に対応するよう機能設定が行われているものとする。また、各処理部および機能モジュール部におけるプロパティレジスタには、図2に示したのと同様のアドレスに同様のプロパティ情報が書き込まれているものとする。
通信制御部202においては、無線通信装置200における各処理部および機能モジュールの機能設定が完了すると、プロパティ収集部1041が、各処理部および機能モジュール部におけるプロパティレジスタに書き込まれた各プロパティ情報を収集する。この時、各プロパティレジスタのアドレス#06には送信処理の際の入出力間ゲイン、すなわち入出力間の電力比に関する情報が書き込まれており、ここでは、デシベル(dB)で換算された値が記憶されている。また、アドレス#16には受信処理の際の入出力間ゲインが同様にデシベルで換算された値で記憶されている。
ゲイン情報抽出部2021では、プロパティ収集部1041により収集された各処理部および機能モジュール部におけるプロパティ情報のうちから、前述のようにアドレス#06および#16に記憶されている、送信処理および受信処理の際のゲインに関する情報のみを抽出し、送信処理に関するゲイン情報は送信系ゲイン見積り部2022へ供給し、受信処理に関するゲイン情報は、送信系ゲイン見積り部2024へ供給される。
ここで、リコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031b、1031c、1031e、アナログ・ディジタル変換処理部102、およびアナログ信号処理部101の各々における送信処理時のゲインが、それぞれgtx_a、gtx_b、gtx_c、gtx_e、gtx_adda、gtx_anaであることと仮定して説明する。また、無線通信装置200における送信系全体でのゲインがgtx_11aである場合に、送信振幅の補正をすることなく、11a方式に準じた所定の送信電力で、無線送信が行われるように設計されている場合を仮定して説明する。なお、各ゲイン値はデシベル(dB)に変換された値であるものとする。
送信系ゲイン見積り部2022では、現在の機能設定状態における送信処理系全体でのゲインgtx_totalを(式5)に基づいて算出する。送信振幅補正値決定部2023では、前記送信系ゲイン見積り部2022において算出された送信系全体でのゲインgtx_totalを用い、送信時に所望の送信電力となるよう補正するための電力補正値gtx_cを(式6)に基づいて決定し、前記補正値を送信振幅補正用の制御線210を介して、送信振幅補正部2011へ出力する。
Figure 0004268605
送信振幅補正部2011では、前記送信振幅補正値決定部2023から供給された送信振幅補正用の補正値を用い、信号入力に対して振幅補正を行った上で、信号をI/O部1032へ出力する。ここで具体的に、振幅補正とは、入力信号に対して補正値分に相当する利得分、若しくは減衰分に相当する係数の振幅乗算を行うことに相当する。
以上のようにして、無線通信装置200における各処理部および機能モジュール部において、設定された処理機能における入出力間のゲイン値をプロパティに書き込んでおき、送信処理の際に、これらのゲイン値に基づき所望の送信電力で送信することができる。
次に、リコンフィギュラブル機能モジュール1031a、1031b、1031c、1031e、アナログ・ディジタル変換処理部102、およびアナログ信号処理部101の各々における受信処理時のゲインが、それぞれgrx_a、grx_b、grx_c、grx_e、grx_adda、grx_anaであることと仮定して説明する。また、無線通信装置200における受信系全体でのゲインがgrx_11aである場合に、受信電力測定時に測定値の補正をすることなく、11a方式における受信電力測定が行われるように設計されている場合を仮定して説明する。
なお、11a方式の規格では、受信電力測定に関する規定はないが、ここでは無線通信装置200が、IEEE802.11h規格と同時に、IEEE802.11h規格に準じた無線通信を行う場合を仮定して説明する。この場合、無線通信装置は相手局からの要求に応じて受信電力測定を行い、測定結果を通知する規定がある。
受信系ゲイン見積り部2024では、現在の機能設定状態における受信処理系全体でのゲインgrx_totalを、(式7)に基づいて算出する。受信電力測定補正値決定部2025では、前記受信系ゲイン見積り部2024において算出された受信処理系全体でのゲインgrx_totalを用い、適切な受信電力測定値となるように補正するための測定補正値grx_cが、(式8)に基づいて決定され、決定された測定補正値が受信電力測定値補正部2026へ出力される。
Figure 0004268605
受信電力測定値補正部2026では、メモリ1034の所定のアドレスに書き込まれている受信信号の平均振幅二乗値と前記入力された測定補正値とを用いて、受信電力測定値を算出する。算出式は、例えば(式9)のようにして算出することが可能である。
Figure 0004268605
ここで、αは受信処理系全体でのゲイン値grx_totalがgrx0と等しい条件、すなわちgrx_c=0[dB]の条件下においてキャリブレーション等の操作により、あらかじめ求めておいた平均振幅二乗値paveと受信電力値prxとの換算係数である。
以上のようにして、無線通信装置200における各処理部および機能モジュール部において設定された処理機能における入出力間のゲイン値を、プロパティに書き込んでおき、受信電力測定の際に、これらのゲイン値に基づき測定値の補正値を決定し、補正を行うことにより、受信電力値の的確な測定を行うことが可能となる。
さらに、無線通信装置200において11a方式に対応した無線通信処理を行うにあたり、リコンフィギュラブル機能モジュール1031eにおける送受信フィルタの特性を変更する場合について説明する。無線通信装置200では、送受信フィルタの特性を変更することにより、様々な利点が得られる可能性がある。
例えば、外来妨害波の混入する度合いに応じて、通過帯域外の周波数領域における減衰特性を変更することにより、遮断特性の面と演算規模の面とで、状況に応じて適切な特性をもつフィルタ処理を行うことが可能となるし、あるいは通信規格の改訂により、スペクトラムマスクに関する仕様が変更になったような場合においても、仕様を満たすような特性を持つフィルタ処理機能に変更すれば対応可能となる。
ここで、フィルタの機能を切り替える際に、フィルタの入出力間で利得が変わらなければ、送信電力値や受信電力の測定値が変わることもなく、振幅補正や測定値の補正を行う必要はない。しかしながら、これではフィルタの特性設計における自由度を制限する可能性がある。
そこで、本発明で示すように、フィルタの機能を変更する際に、都度入出力間の利得値をプロパティレジスタ10311eの所定のアドレス(この場合、#06および#16)に書き込んでおき、この値を用いて振幅補正や測定値の補正を行う構成とすることにより、フィルタ部における入出力間のゲインに依存することなく、かつフィルタ部に実装するフィルタ機能の設計の自由度が広がることになる。
なお、本実施の形態では、無線通信装置200において送信信号振幅の補正と受信電力測定時の補正をともに行う場合を仮定して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、送信信号振幅の補正と受信電力測定時の補正のいずれか一方のみを行う構成としてもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、送信信号振幅の補正を、リコンフィギュラブル機能モジュール1031eの後段において行う構成としたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、送信信号振幅の補正は他の場所で行うこととしてもよい。例えば、アナログ・ディジタル変換処理部102に、利得可変なアンプを組み込んだ構成とし、送信振幅補正用の制御線210を、この利得可変アンプの利得制御用信号として接続し、制御する構成としてもよい。なお、アナログ信号処理部101において、同様に利得可変なアンプを組み込む構成としてもよい。あるいは、他のリコンフィギュラブル機能モジュールにおける処理の一部として盛り込まれていてもよい。
また、本実施の形態では、受信電力測定時の測定値補正を行う構成として、通信制御部202が、メモリ1034に保持されている受信信号の平均振幅二乗値を用いて補正を行うこととしたが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
例えば、受信電力値の算出と補正は上位レイヤの処理において行うこととし、通信制御部202において算出された補正値は、メモリ1034の所定のアドレスに書き込むこととし、上位レイヤにおける受信電力値算出を行う処理部が、前記メモリ1034の所定のアドレスに書き込まれている前記補正値と受信信号の平均振幅二乗値とを読み出して、受信電力値の補正を含む算出を行う構成としてもよい。もしくは、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201における、いずれかの機能モジュール部において、受信電力値の補正を含む算出を行うこととし、通信制御部202において算出した補正値を、前記補正を行う機能モジュール部へ供給するよう構成してもよい。
このように実施の形態2によれば、無線通信装置200に、通信に関わる複数の機能部(リコンフィギュラブル機能モジュール)を有し、前記機能部における機能をリコンフィギュレーションすることにより、複数の通信方式に準じたディジタル信号処理を行うリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103と、前記機能のリコンフィギュレーションを制御する機能設定制御部107と、前記複数の機能部の各々に対応する、通信制御の情報(例えば、ゲイン値)を書き込むプロパティレジスタ10311と、前記プロパティレジスタ10311に保持する前記通信制御の情報に基づいて通信制御(例えば、送信振幅の制御)を行う通信制御部202と、を設け、機能設定制御部107が前記機能のリコンフィギュレーションを行う毎に、前記通信制御の情報を、プロパティレジスタ10311に上書きするようにした。
また、プロパティレジスタ10311に上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各機能部において設定された送信処理を行うにあたっての入出力間の利得量に関する情報を含み、前記通信制御部が、通信制御の一つとして、プロパティレジスタ10311に書き込まれている前記送信処理時の利得量に関する情報(ゲイン値)を収集し、前記収集した利得量に関する情報に基づき、送信信号処理における送信振幅の補正制御を行うようにした。
こうすることにより、機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容、特にここでは、送信振幅を都度補正することが可能となり、適切な補正を行った上での通信制御の情報を用いて通信を行うことができるので、通信品質を向上する無線通信装置を提供することができる。
また、無線通信装置200に、上記通信制御部202として、プロパティレジスタ10311に書き込まれている各機能部におけるプロパティ情報を収集するプロパティ収集部1041と、プロパティ情報のうち前記送信処理時の利得量に関する情報を抽出するゲイン情報抽出部2021と、抽出された利得量に関する情報に基づき、自装置における送信処理系全体での利得量を見積もる送信系ゲイン見積り部2022と、自装置(無線通信装置200)が対応している無線通信システムにおける送信電力仕様と前記見積もられた送信処理系全体での利得とに基づき、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201における送信信号の利得補正値を決定する送信振幅補正値決定部2023とを設け、送信振幅補正値決定部2023にて決定された前記利得補正値を用いて、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201の送信信号処理系における送信信号振幅の補正を行う送信振幅補正部2011を設けた。
また、プロパティレジスタ10311に上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各機能部において設定された受信処理を行うにあたっての入出力間の利得量に関する情報を含み、通信制御部202が、通信制御の一つとして、プロパティレジスタ10311に書き込まれている受信処理時の利得量に関する情報を収集し、収集した利得量に関する情報に基づき受信電力測定における測定値の補正制御を行うようにした。
こうすることにより、機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容、特にここでは、受信電力測定における測定値を都度補正することが可能となり、受信電力値の適切な測定を行うことができる。その結果、適切な補正を行った上での通信制御の情報(受信電力の測定値)を用いて、例えば基地局装置へのフィードバック情報を送信するなどの通信制御を行うことができるので、通信品質を向上する無線通信装置を提供することができる。
また、無線通信装置200に、通信制御部202として、プロパティレジスタ10311に書き込まれているプロパティ情報を収集するプロパティ収集部1041と、プロパティ情報のうち受信処理時の利得量に関する情報を抽出するゲイン情報抽出部2021と、抽出された利得量に関する情報に基づき、自装置(無線通信装置200)における受信処理系全体での利得量を見積もる受信系ゲイン見積り部2024と、見積もられた受信処理系全体での利得量に基づき、前記リコンフィギュラブルディジタル信号処理部における受信電力測定の際の補正値を決定する補正値決定部2025と、補正値決定部2025において決定された補正値と、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部201の受信処理系において算出された受信信号の平均振幅二乗値と、あらかじめ保持されている前記平均振幅二乗値と受信電力値との換算係数とを用いて、受信電力測定値の補正を行う受信電力測定値補正部2026と、を設けた。
(他の実施の形態)
前述の実施の形態1および2においては、無線通信装置100、200におけるアナログ信号処理部101、アナログ・ディジタル変換処理部102、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103、201の各処理部および機能モジュール部にプロパティ情報を記憶するプロパティレジスタ10311を設ける構成について説明した。そして、上記構成において、機能が変更された際に、プロパティレジスタ10311の処理レイテンシやゲインに関するプロパティ情報を書き換え、通信制御部104、202が、書き換えられたプロパティ情報に基づき、都度送信タイミングの補正や送信信号振幅の補正、あるいは受信電力測定時の補正を行うことが可能であることを説明したが、他にも、以下に示すような実施の形態が開示される。
例えば、アナログ・ディジタル変換処理部102におけるアナログ・ディジタル変換回路1021やディジタル・アナログ変換回路1022における量子化ビット数が、機能変更により可変な構成である場合、機能変更により設定された量子化ビット数に関する情報をプロパティレジスタ1023の所定のアドレスに書き込む構成としておけば、例えば通信制御部104、202において、アナログ・ディジタル変換処理部102において対応できる信号のダイナミックレンジを把握することが可能となる。更に、対応できる信号のダイナミックレンジに基づいて、アナログ信号処理部101やリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103、201における信号処理の制御内容を変更することができる。
具体的には、例えばアナログ・ディジタル変換処理部102において設定される量子化ビット数が大きく、すなわちダイナミックレンジが大きく設定された場合、送信系では、周波数軸上でのフロア雑音特性の低減が期待できるので、この代わりとして、アナログ信号処理部101における送信アンプの特性を高効率動作可能な設定に変更し、送信処理系全体として対応する無線通信規格の送信仕様を満たすよう制御すればよい。
また、受信系では、受信信号振幅を微調整する必要がなくなるので、アナログ信号処理部101の受信系における利得可変アンプ部における利得制御の制御を簡略化してもよいし、制御頻度を低減することも可能となる。
また逆に、アナログ・ディジタル変換処理部102において設定される量子化ビット数が小さく、すなわちダイナミックレンジが小さく設定された場合、アナログ信号処理部101では、前記制御をより緻密に行うよう制御を変更することになる。また、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部103、201では、信号処理の際の有効ビット数を少なく扱ってもよくなるため、有効ビット幅が少なく回路演算規模の小さい設定へ機能変更して通信処理を行うことにより、無線通信装置100、200における消費電力を低減することが可能となる。
このように無線通信装置(100、200)において、送受信信号のアナログ信号処理を行う処理部(アナログ信号処理部101)における機能又は性能を変更可能な構成とし、アナログ信号処理部(101)における機能又は性能に関するプロパティ情報を書き込む他のプロパティレジスタ(1011)を設け、通信制御部(104、202)が、通信制御を行う際に、プロパティレジスタ(10311)に保持する通信制御の情報とともに他のプロパティレジスタ(1011)に書き込まれている機能又は性能に関する情報に基づいて通信制御を行うようにした。
こうすることにより、機能部(リコンフィギュラブル機能モジュール)における機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容のみならず、アナログ信号処理部(101)における機能又は性能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容についても、都度補正することが可能となり、適切な補正を行った上での、通信制御の情報および機能又は性能に関する情報を用いて通信を行うことができるので、通信品質をより向上する無線通信装置を提供することができる。
また、無線通信装置(100、200)において、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部(103、201)からの送信ディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号処理部(101)へ出力するディジタル・アナログ変換処理回路(1022)と、アナログ信号処理部(101)からの受信アナログ信号をディジタル信号に変換し、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部(103、201)へ出力するアナログ・ディジタル変換処理回路(1021)と、を設け、ディジタル・アナログ変換処理回路(1022)とアナログ・ディジタル変換処理回路(1021)とにおけるサンプリング周波数又は量子化ビット数を変更可能な構成とし、設定された前記サンプリング周波数又は量子化ビット数に関する情報を、前記通信制御の情報として書き込む他のプロパティレジスタ(1023)を設け、通信制御部(104、202)は、通信制御を行う際に、両プロパティレジスタ(10311および1023)に書き込まれている前記通信制御の情報を用いて通信制御を行うようにした。
こうすることにより、機能部(リコンフィギュラブル機能モジュール)における機能の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容のみならず、ディジタル・アナログ変換処理回路(1022)とアナログ・ディジタル変換処理回路(1021)とにおけるサンプリング周波数又は量子化ビット数の変更に伴い生じる通信性能上の補正を要する内容についても、都度補正することが可能となり、適切な補正を行った上での通信制御の情報を用いて通信を行うことができるので、通信品質をより向上する無線通信装置を提供することができる。
また、さらに無線通信装置において、図8に示すように、装置における種々の状態を監視する装置状態監視部301を設け、前記状態に応じて、複数ある機能設定の候補のうちから最適な機能・性能をもつ処理内容へ、各々の機能モジュール部および処理部の機能を変更することにより、無線通信装置の運用をより効率的に行うことが可能となる。
例えば、無線通信装置300が、バッテリ駆動により動作する場合、バッテリ302の残容量の情報を前記装置状態監視部301が定期的に把握する構成として説明をする。ここで、無線通信装置300のバッテリ302の残容量が十分にある場合や、他の電源から供給を受けている場合には、無線通信性能を重視し、例えばアナログ・ディジタル変換処理部102における量子化ビット数やサンプリングレートを、要求性能に対して十分マージンを確保した設定とする機能設定を選択し、同様にリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における各機能モジュール部においても、前記量子化ビット数が大きい場合にも対応し得るような処理内容へ変更する。
これに対し、装置状態監視部301において、バッテリの残容量が少ないと判断された場合には、無線通信規格の要求仕様上許容される範囲内でマージンを削減した量子化ビット数となるように、前記アナログ・ディジタル変換処理部102における機能・性能設定を変更し、同様にリコンフィギュラブルディジタル信号処理部103における各機能モジュール部においても、前記量子化ビット数を小さくした場合に対応する処理内容へ変更する。
なお、このような制御を行う場合には、以下図1の構成に対して、さらに以下のような変更を施す必要がある。まず、各々の機能モジュール部および処理部において、設定可能な複数種の処理内容の各々の設定の場合におけるプロパティ情報を全て、プロパティレジスタに書き込んでおく必要がある。また、機能設定制御部107では、無線通信装置300が起動するとともに、リコンフィギュレーション用記憶部106に記憶されている各機能モジュール部および処理部における複数種の機能設定プログラム等に対するプロパティ情報を全て読み出して、プロパティレジスタに書き込んでおく必要がある。また、通信制御部303において、機能変更が必要と判断された場合に、リコンフィギュレーション制御を行うように指示を行うための制御線310が必要となる。
また、無線通信装置300における受信品質状況を示す測定値を監視するための制御線311も必要となる。ここでは、受信処理の過程で受信品質を示す指標(例えばCNR:搬送波電力対雑音電力比)が算出され、メモリ1034の所定のアドレスに書き込まれており、制御線311を介して前記受信品質を示す指標が読み出されると仮定している。
以上のような構成および制御を行うことにより、無線通信装置300における状況を監視し、この状況と各機能モジュール部および処理部において、設定可能な複数種の処理内容の各々において期待される性能マージンと消費電力に関するプロパティ情報とを用い、現在の状況に適した処理内容となるものへ、各々の機能モジュールおよび処理部の機能を変更することにより、無線通信装置300におけるバッテリ消費の効率を向上することが可能となる。
なお、上記では、無線通信装置300におけるバッテリ残量に関する状況とプロパティ情報とに基づいて、消費電力面での効率を鑑みたリコンフィギュレーション制御を行う場合を一例として示したが、この他にも、以下のような例を適用することが期待される。
例えば、装置状態監視部301において、装置の温度環境を監視するよう構成し、温度条件に応じて、適した処理内容を持つものに、機能を変更することとしてもよい。このような場合には、各機能モジュール部および処理部が温度条件に応じて、どのよう性能劣化を招くかに関しての仕様データをプロパティ情報として保持するよう構成すればよい。
本発明の無線通信装置および通信制御方法は、機能変更に伴い通信制御の情報に変更が生じた場合でも、適切な補正を施して通信品質を向上するものとして有用である。
本発明の実施の形態1における無線通信装置の構成例を示した図 本発明の実施の形態1におけるプロパティレジスタの構成例を示した図 本発明の実施の形態1における通信制御部の構成例を示した図 本発明の実施の形態1における無線通信装置における各処理部における送信処理タイミングの一例を示した図 本発明の実施の形態1におけるプロパティレジスタの別の構成例を示した図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の構成例を示した図 本発明の実施の形態2における通信制御部の構成例を示した図 本発明の他の実施の形態における無線通信装置の構成例を示した図 従来の機能変更可能な無線通信装置の構成の一例を示した図 従来の機能変更可能な無線通信装置の別の構成例を示した図
符号の説明
10、100、200、300 無線通信装置
15、101 アナログ信号処理部
20、102 アナログ・ディジタル変換処理部
30、103、201 リコンフィギュラブルディジタル信号処理部
35、50、1032、1033 I/O部
40、1031 リコンフィギュラブル信号処理モジュール
55、1034 メモリ
60、1035 バス
65、108 リコンフィギュレーション制御バス
70、104、202、303 通信制御部
75、105 タイマ
80、106 リコンフィギュレーション用記憶部
85、107 機能設定制御部
1011、1023、10311 プロパティレジスタ
1021 アナログ・ディジタル変換処理回路
1022 ディジタル・アナログ変換処理回路
1041 プロパティ収集部
1042 レイテンシ抽出部
1043 処理遅延時間見積り部
1044 送信タイミング決定部
2011 送信振幅補正部
2021 ゲイン情報抽出部
2022 送信系ゲイン見積り部
2023 送信振幅補正値決定部
2024 受信系ゲイン見積り部
2025 補正値決定部
2026 受信電力測定値補正部

Claims (12)

  1. 通信に関わる機能をリコンフィギュレーションすることにより、複数の通信方式に準じたディジタル信号処理を行う複数のリコンフィギュラブル機能部と、通信動作を制御する通信動作制御機能部と、を備える無線通信装置であって、
    前記リコンフィギュラブル機能部は、通信制御の情報を書き込まれるプロパティレジスタを含み、
    前記通信動作制御機能部は、
    前記通信機能のリコンフィギュレーションを行う毎に、前記通信制御の情報を前記プロパティレジスタに上書きする機能設定制御部と、
    前記プロパティレジスタに保持された前記通信制御の情報に基づいて通信制御を行う通信制御部と、を含む
    無線通信装置。
  2. 前記通信制御手段は、前記複数のプロパティレジスタに書き込まれた複数の情報を統合し、その統合情報に基づいて通信制御を行う請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記プロパティレジスタに上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各リコンフィギュラブル機能部において設定された処理を行うにあたり、入出力間で発生する処理遅延時間に関するレイテンシ情報を含み、
    前記通信制御部は、通信制御の一つとして、前記プロパティレジスタに書き込まれている各リコンフィギュラブル機能部におけるレイテンシ情報を収集し、前記収集されたレイテンシ情報に基づき送信信号処理の開始タイミングを決定する
    請求項1記載の無線通信装置。
  4. 前記通信制御部として、前記プロパティレジスタに書き込まれている各リコンフィギュラブル機能部におけるプロパティ情報を収集するプロパティ収集部と、前記プロパティ情報のうちレイテンシに関する情報を抽出するレイテンシ情報抽出部と、前記抽出されたレイテンシに関する情報に基づき、自装置における送信処理系全体での処理遅延時間量を見積もる処理遅延時間見積り部と、前記見積もられた送信処理系全体での処理遅延時間量とシステムタイミングに関する情報とに基づき、前記複数のリコンフィギュラブル機能部における送信信号処理の開始タイミングを決定する送信タイミング決定部とを有し、
    自装置が対応している無線通信システムに同期した前記システムタイミングに関する情報を出力し、且つ、前記決定された複数のリコンフィギュラブル機能部における送信信号処理の開始タイミングに関する情報に基づき、前記送信信号処理の開始基準となる送信処理イネーブル信号を出力するタイマを具備する請求項3記載の無線通信装置。
  5. 前記プロパティレジスタに上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各リコンフィギュラブル機能部において設定された送信処理を行うにあたっての入出力間の利得量に関する情報を含み、
    前記通信制御部は、通信制御の一つとして、前記プロパティレジスタに書き込まれている前記送信処理時の利得量に関する情報を収集し、前記収集された利得量に関する情報に基づき送信信号処理における送信振幅の補正制御を行う
    請求項1記載の無線通信装置。
  6. 前記通信制御部として、前記プロパティレジスタに書き込まれている各リコンフィギュラブル機能部におけるプロパティ情報を収集するプロパティ収集部と、前記プロパティ情報のうち前記送信処理時の利得量に関する情報を抽出するゲイン情報抽出部と、前記抽出された利得量に関する情報に基づき、自装置における送信処理系全体での利得量を見積もる送信系ゲイン見積り部と、自装置が対応している無線通信システムにおける送信電力仕様と前記見積もられた送信処理系全体での利得とに基づき、前記複数のリコンフィギュラブル機能部における送信信号の利得補正値を決定する送信振幅補正値決定部とを有し、
    前記送信振幅補正値決定部にて決定された前記利得補正値を用いて、前記送信信号の振幅補正を行う送信振幅調整部を具備する請求項5記載の無線通信装置。
  7. 前記プロパティレジスタに上書きする前記通信制御の情報の一つとして、各リコンフィギュラブル機能部において設定された受信処理を行うにあたっての入出力間の利得量に関する情報を含み、
    前記通信制御部は、通信制御の一つとして、前記プロパティレジスタに書き込まれている受信処理時の利得量に関する情報を収集し、前記収集された利得量に関する情報に基づき受信電力測定における測定値の補正制御を行う
    請求項1記載の無線通信装置。
  8. 前記通信制御部として、
    前記プロパティレジスタに書き込まれているプロパティ情報を収集するプロパティ収集部と、
    前記プロパティ情報のうち受信処理時の利得量に関する情報を抽出する受信ゲイン情報抽出部と、
    前記抽出された利得量に関する情報に基づき、自装置における受信処理系全体での利得量を見積もる受信系ゲイン見積り部と、
    前記見積もられた受信処理系全体での利得量に基づき、前記複数のリコンフィギュラブル機能部における受信電力測定の際の補正値を決定する補正値決定部と、
    前記補正値決定部において決定された補正値と、前記複数のリコンフィギュラブル機能部において算出された受信信号の平均振幅二乗値と、あらかじめ保持されている前記平均振幅二乗値と受信電力値との換算係数とを用いて、受信電力測定値の補正を行う受信電力測定値補正部と、
    を有する請求項7記載の無線通信装置。
  9. 前記プロパティレジスタに書き込まれる前記通信制御の情報として、
    信号入力段におけるクロック周波数に関する情報と、
    信号出力段におけるクロック周波数に関する情報と、
    信号入力段におけるバッファサイズに関する情報と、
    信号出力段におけるバッファサイズに関する情報と、
    使用回路規模に関する情報と、
    のうち少なくともいずれか一つの情報が含まれる
    請求項1記載の無線通信装置。
  10. 送受信信号のアナログ信号処理を行う処理部における機能又は性能を変更可能な構成とし、前記処理部における機能又は性能に関するプロパティ情報を書き込む他のプロパティレジスタを設け、
    前記通信制御部は、通信制御を行う場合に、前記プロパティレジスタに保持される前記通信制御の情報とともに、前記他のプロパティレジスタに書き込まれている機能又は性能に関する情報に基づいて通信制御を行う
    請求項1記載の無線通信装置。
  11. 前記リコンフィギュラブル機能部からの送信ディジタル信号をアナログ信号に変換しアナログ信号処理部へ出力するディジタルアナログ変換処理部と、前記アナログ信号処理部からの受信アナログ信号をディジタル信号に変換し前記リコンフィギュラブル機能部へ出力するアナログディジタル変換処理部と、を設け、前記ディジタルアナログ変換処理部と前記アナログディジタル変換処理部におけるサンプリング周波数又は量子化ビット数を変更可能な構成とし、
    設定された前記サンプリング周波数又は量子化ビット数に関する情報を前記通信制御の情報として書き込む他のプロパティレジスタを設け、
    前記通信制御部は、通信制御を行う場合に、両プロパティレジスタに書き込まれている前記通信制御の情報を用いて通信制御を行う
    請求項1記載の無線通信装置。
  12. 通信に関わる複数のリコンフィギュラブル機能部をリコンフィギュレーションする毎に、前記リコンフィギュラブル機能部ごとに設けられた複数のプロパティレジスタに通信制御の情報を書き込むステップと、
    前記複数のプロパティレジスタに書き込まれた複数の情報を統合し、その統合情報に基づいて通信制御を行うステップと、
    を具備する通信制御方法。
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