JP4268153B2 - 光増幅器、光増幅器の制御方法及び光増幅中継通信システム - Google Patents

光増幅器、光増幅器の制御方法及び光増幅中継通信システム Download PDF

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Description

本発明は、光増幅器の出力を所定値に調整する光増幅器、光増幅器の制御方法及び該光増幅器を用いた光増幅中継通信システムに関するものである。
光通信装置の中継器等に用いられる光増幅器では、入力光を増幅して出力光の光パワーを一定に調整する方法として、従来は出力光パワーのみを検出し、これに基づいて励起光の光パワーを制御する方法が採られていた。
光増幅器の制御においては、増幅用ファイバに用いられるエルビウム添加光ファイバ(EDF)の過渡特性を考慮する必要がある(非特許文献1、2、3)。すなわち、EDFに入力される入力光が変動すると、それに伴って利得が過渡的に変動するが、その際の過渡応答時間(以下では利得緩和時間という)が2〜10μsec程度となっている。そのため、光増幅器の設計にあたっては、光増幅器の制御周期を該利得緩和時間に比べてどのように設定するかが重要な問題となる。
従来の光増幅器の制御方法は、制御周期を前記利得緩和時間より長くして出力レベル一定制御(ALC(Automatic Level Control)制御)を行う方法(以下では従来技術Aとする)と、制御周期を前記利得緩和時間より短くして出力レベル一定制御(ALC制御)を行う方法(以下では従来技術Bとする)とに大別することができる。
従来技術Aあるいは従来技術Bのいずれの方法においても、従来は光増幅器から出力される光パワーのみをモニタリングし、この出力光パワーが一定となるよう励起用レーザの出力光パワーを制御するといった出力レベル一定制御が行われていた。
Yan Sun, et al. , "Fast power transient in WDM optical networks with cascaded EDFAs", IEEE Electronics Letters, 13th 1997, Vol.3 No.4 Alberto Bononi, et al. , "Doped-Fiber Amplifier Dynamics: A System Perspective", Journal of Lightwave Technology, May 1998, Vol.16 No.5
しかしながら、上記の従来技術A及び従来技術Bのいずれにおいても、以下のような問題があった。
従来技術Aあるいは従来技術Bでは、ALC制御によって光増幅器の平均出力光パワーを一定に保つようにしている。しかしながら、入力光が所定の周期で”1”(オン)/”0”(オフ)となるような信号の場合には、ALC制御により出力パワーを一定にする動作と、オン/オフ信号を歪みなく増幅する動作とを両立させることが極めて困難であった。
EDFの利得緩和時間より長い時間、例えば数10μsecの間、入力光が瞬断、あるいはゼロ信号となった場合、上記従来技術Aでは、入力光がゼロから回復した直後の出力光パワーが、EDFの過渡応答のために歪んでしまうという問題があった。
光増幅器の入力光が数10μsecの間ゼロとなった後に再び元のパワーレベルに復帰したときの出力光パワーの応答を、模式的に図7に示す。同図において、光パワー601は光増幅器への入力光パワーを示しており、時間tからtの間(数10μsecとしている)瞬断あるいはゼロ信号となっている。また、光パワー602は、従来技術Aに基づくALC制御を行ったときの出力光パワーの応答を示している。従来技術Aの制御周期を、ここでは入力光パワー601が瞬断あるいはゼロ信号となっている時間よりも長いとしている。
出力光602の応答に見られるように、従来技術Aでは入力光パワー601が再び元の光パワーレベルに戻った直後に、増幅用ファイバの過渡応答のために出力光パワー602にオーバーシュートが発生してしまう。従来技術Aでは、ALC制御の制御周期が増幅用ファイバの過渡応答時間よりも長いため、出力光パワー602のオーバーシュートを抑制することが極めて困難となる。
すなわち、ALC制御の制御周期が増幅用ファイバの利得緩和時間よりも長いと、該制御周期の期間に入力光601が瞬断あるいはゼロ信号となっても励起光パワーの制御が行われず、増幅用ファイバの励起が継続されてしまう。そのため、次に入力光パワー601が復帰した時点では、それまで励起されていた分だけ余計に光パワーが出力されてしまう。このように、従来技術Aでは入力光601が一時的にゼロとなるような動作に対して、出力光パワー602を安定に制御することができないという問題があった。
また、従来技術Bでは以下のような問題がある。
上記と同様、EDFの利得緩和時間より長い数10μsecの間、入力光パワーが瞬断、あるいはゼロ信号となった場合、従来技術Bでは、入力光パワーがゼロとなっている期間も光増幅器の出力光パワーがゼロとはならず、元の出力光パワーがそのまま維持されてしまう。そのため、増幅された出力光からは、入力光が持っていたオン/オフの情報を検知することができなくなるといった問題があった。
図7に示す模式図では、従来技術Bに基づくALC制御を行ったときの出力光パワーの応答を603で示している。同図において、従来技術Bによる光増幅器からの出力光パワー603は、入力光パワー601がオフにされた後すぐに元の光パワーレベルに戻っている。
これは、入力光パワー601がゼロになっても、ALC制御がすぐに動作し、出力光パワー603を再び元の光パワーレベルに戻すよう働くためである。その結果、出力光パワー603がゼロとなる前に元の光パワーレベルに戻され、該光パワーレベルに維持されてしまう。このように、従来技術Bによる増幅器で増幅された出力光603からは、入力光601が有していたオン/オフの情報を検知することができなくなるといった問題があった。
上記の通り従来の技術では、光増幅器の出力光レベルを一定に保ちつつ、入力光が短時間、瞬断あるいはオフ状態になった場合でも、出力光パワーを歪みなく増幅させることは極めて困難であった。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、光増幅器の出力光レベルを一定に保ちつつ、入力光が変化した場合にも出力光パワーを歪みなく増幅させることができる光増幅器、光増幅器の制御方法及び該光増幅器を用いた光増幅中継通信システムを提供することを目的とする。
この発明の光増幅器の第1の態様は、入力光パワーに基づいて増幅用ファイバの利得を制御することで、出力光パワーが一定になるように制御する光増幅器において、
前記増幅用ファイバと、
前記増幅用ファイバに励起光を供給する励起用LD(レーザダイオード)と、
前記励起用LDの駆動電流を制御する駆動電流制御回路と、
前記増幅用ファイバへの入力光の一部を受光して入力光パワーを第1の電気信号として出力する第1の受光回路と、
前記増幅用ファイバからの出力光の一部を受光して出力光パワーを第2の電気信号として出力する第2の受光回路と、
前記増幅用ファイバの利得目標値を制御目標値とし、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを入力して算出した利得値が前記制御目標値と一致するよう前記駆動電流制御回路に制御信号を出力する第1の制御回路と、
前記第1の受光回路から前記第1の電気信号を入力して前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路に供給する第2の制御回路と
を備え、
前記第1の制御回路から出力される制御信号の制御周期は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より短く、
前記第2の制御回路から出力される利得目標値の制御周期は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より長い、ことを特徴とする光増幅器である。
の態様は、前記増幅用ファイバが、エルビウム添加光ファイバ(EDF)からなることを特徴とする光増幅器である。
の態様は、前記第1の制御回路は、前記励起用LDの光出力パワー目標値あるいは駆動電流目標値を前記制御信号として出力することを特徴とする光増幅器である。
の態様は、前記第1の制御回路の制御周期は、10μsecより短い
ことを特徴とする光増幅器である。
の態様は、前記第2の制御回路の制御周期が、10μsecより長い
ことを特徴とする光増幅器である。
の態様は、前記第1の制御回路が、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とから求めた前記利得値を前記利得目標値に一致させるよう比例・積分制御を行うことを特徴とする光増幅器である。
第7の態様は、増幅用ファイバと、
前記増幅用ファイバに励起光を供給する励起用LD(レーザダイオード)と、
前記励起用LDの駆動電流を制御する駆動電流制御回路と、
前記増幅用ファイバへの入力光の一部を受光して入力光パワーを第1の電気信号として出力する第1の受光回路と、
前記増幅用ファイバからの出力光の一部を受光して出力光パワーを第2の電気信号として出力する第2の受光回路と、
前記駆動電流制御回路を制御する第1の制御回路と
前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路へ出力する第2の制御回路と
を備え、入力光パワーに基づいて、前記増幅用ファイバの利得目標値を制御目標値として前記増幅用ファイバの利得を制御することで、出力光パワーが一定になるように制御する光増幅器の制御方法において、
前記第1の受光回路から前記第1の電気信号を入力した第2の制御回路により、前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路に供給し
第1の電気信号と前記第2の電気信号とを入力した前記第1の制御回路により算出した利得値が、前記制御目標値と一致するように、制御信号を前記駆動電流制御回路に出力し
前記第1の制御回路から出力される制御信号は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より短い周期で制御すると共に、
前記第2の制御回路から出力される利得目標値の制御は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より長い周期で制御する、ことを特徴とする光増幅器の制御方法である
の態様は、第1の態様乃至の態様のいずれかに記載の光増幅器が、送信端と受信端の間に1つ以上設けられる、ことを特徴とする光増幅中継通信システムである。
以上説明したように本発明によれば、光増幅器の平均出力光パワーを一定に保ちつつ、増幅器への入力光パワーが急峻に変動した場合でも、EDF等の増幅用ファイバが有する利得の過渡変動によって信号歪みが生じるのを抑制できる光増幅器、光増幅器の制御方法及び光増幅中継通信システムを提供することができる。
また、光通信システムにおいて、送信端と受信端の間に設けられる光増幅中継通信装置に本発明の光増幅器を適用することにより、送信端から送出された光信号を受信端に歪みなく送信することが可能となる。
本発明の光増幅器は、利得一定制御と該利得一定制御の利得目標値の更新とを適切な周期で行わせることによって、出力光に歪みの伴わない出力光レベル一定制御を実現している。このために、入力光パワーと出力光パワーの両方をモニタリングしており、前記利得一定制御では、前記入力光パワーと前記出力光パワーの両方に基づいて制御を行っている。また、前記利得目標値の更新では、前記入力光パワーを用いて前記利得目標値を動的に変更するようにしている。
さらに、本発明の光増幅器では、前記利得一定制御に係る制御周期を増幅用ファイバであるEDF(エルビウム添加光ファイバ)の利得緩和時間(数μsec)より短くする一方、前記利得目標値の更新に係る更新周期を前記利得緩和時間より長く設定している。
以下では、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態における光増幅器について詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る光増幅器の概略の構成を示すブロック図である。
光増幅器1は、入力光101を入力光コネクタ2から取り込み、これを増幅用ファイバ3で増幅して出力光コネクタ4から出力光102として送出する。また光増幅器1は、入力光101を増幅用ファイバ3で増幅するために、励起用レーザダイオード(LD)5を有しており、励起用LD5から出力される励起光103が増幅用ファイバ3に入射されるように構成されている。増幅用ファイバ3としては、例えばEDF(エルビウム添加光ファイバ)を用いることができる。
出力光102の光パワーレベルは、増幅用ファイバ3の利得によって決まるため、該光パワーレベルを所望の大きさに調整するために、増幅用ファイバ3の利得調整が行われる。この利得調整は、励起用LD5から出力される励起光103の光パワーを制御することによって行うことができる。
本実施形態の光増幅器1では、励起用LD5から出力される励起光103を制御するために、出力光102だけでなく入力光101もモニタリングしている。入力光101をモニタリングするために、入力光コネクタ2から取り込まれた入力光101の一部が、分岐カプラ6で分岐されてフォトダイオード8に送られ、ここで電流信号104に変換される。そして、電流信号104は電流電圧変換回路10に送られ、電流電圧変換回路10で電気信号の入力光パワー信号106に変換されて出力される。
また、出力光102をモニタリングするために、増幅用ファイバ3で増幅された出力光102の一部が、分岐カプラ7で分岐されてフォトダイオード9に送られ、ここで電流信号105に変換される。そして、電流信号105は電流電圧変換回路11に送られ、電流電圧変換回路11で電気信号の出力光パワー信号107に変換されて出力される。
本実施形態では、増幅用ファイバ3に対する利得一定制御を演算器12で行わせるようにしており、演算器12では、入力光パワー信号106と出力光パワー信号107の両方を入力して利得一定制御を実現している。利得一定制御を行う演算器12は、演算増幅器を用いたアナログ回路でもよいし、マイクロプロセッサもしくはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)を用いたデジタル信号処理回路であってもよい。
増幅用ファイバ3の利得調整を行う励起用LD5は、供給される駆動電流108を介して励起用LD駆動回路14によって制御されている。励起用LD駆動回路14は、励起用LD5から出力される励起光103に対する光パワー目標値、あるいは駆動電流108に対する駆動電流目標値に基づいて駆動電流108を制御している。
演算器12において実行される前記利得一定制御は、励起光103に対する前記光パワー目標値あるいは駆動電流108に対する前記駆動電流目標値を算出している。演算器12は、算出した前記光パワー目標値あるいは前記駆動電流目標値を、前記演算増幅器の出力電圧もしくはD/Aコンバータで変換された出力電圧からなる電気信号109として励起用LD駆動回路14に出力する。
一方、演算器12で実行される前記利得一定制御に用いられる前記利得目標値は、利得目標値設定回路13によって周期的に更新される。利得目標値設定回路13は、電流電圧変換回路10から入力光パワー信号106を入力しており、これに基づいて最新の利得目標値110を所定の周期で算出し、これを演算器12に出力するようにしている。
上記のようにして、前記利得目標値は、前記入力光パワーに基づいて前記出力光パワーが一定になるように増減される。なお、入力光101の光パワーレベルと前記利得一定制御の利得目標値との間には、図2に示すような関係を持たせている。図2は、横軸が入力光101の光パワーレベル、縦軸が前記利得目標値であり、201は入力光パワーに対する利得目標値の関係を表している。前記出力光レベル一定制御のためには、入力光101の光パワーレベルが増加するときには前記利得目標値を減少させる必要があり、逆に入力光101の光パワーレベルが減少するときには前記利得目標値を増加させる必要がある。そこで、前記利得目標値は入力光101の光パワーレベルに対して、単調減少するように設定される。
図2に示すような入力光101の光パワーレベルと前記利得一定制御の利得目標値との関係201は、次式のような数式で表すことができる。
Gset = Pouts − Pinm [dB](式1)
Gset:利得目標値
Pinm:入力光パワーレベル
Pouts:出力光102の光パワーレベル(固定値)
但し、上式の入力光101の光パワーレベルとして、入力光パワー信号106が用いられる。
利得目標値設定回路13で行われる前記利得目標値の更新は、(式1)に基づいて利得目標値110を算出して更新させるようにしてもよいし、図2の関係を表形式にして利得目標値設定回路13の記憶部に保持させておき、これを参照して利得目標値110を更新させるようにしてもよい。
次に、演算器12で行われる前記利得一定制御の制御周期、及び利得目標値設定回路13で行われる利得目標値110の更新周期について、以下で詳細に説明する。前記制御周期及び前記更新周期は、増幅用ファイバ3が有している利得緩和時間を基準に決定される。
前記利得緩和時間は、増幅用ファイバ3に入力される入力光101の光パワーが変化したときに、出力光102の利得が所定の値に達するまでに要する時間である。図3に示すグラフ211は、入力光101の光パワーがステップ状に6dB(4倍)だけ変化したときの増幅用ファイバ3の利得緩和時間を、横軸を出力光102の光パワーとしてプロットしたものである。図3のグラフ211は、実験によって求めたものである。
図3のグラフ211より、前記利得緩和時間は出力光102の光パワーが大きくなるにつれて短くなるといった関係が見られ、また出力光102の光パワーがいずれの大きさであっても、前記利得緩和時間はほぼ10μsec以下であることが確認できる。
図3の実験結果に基づき、本発明の光増幅器1では、演算器12及び利得目標値設定回路13で実行される制御の実行周期を、増幅用ファイバ3の利得緩和時間であるほぼ10μsecを基準に決定している。
まず、演算器12で実行される前記利得一定制御では、入力光101の光パワーの大きさに依らず利得一定制御を精度良く実現するために、前記制御周期を増幅用ファイバ3の利得緩和時間である約10μsec以下としている。すなわち、前記利得一定制御は、概ね10μsec以下の制御周期で励起光103の光パワーまたは駆動電流108の調整を行うようにしている。
これに対し、利得目標値設定回路13で実行される利得目標値110の更新は、入力光101の光パワーがドリフト等によって変動したときに、これを補正するために行うものである。従って、利得目標値110の更新は、前記利得一定制御よりも遅い周期で行うのが好ましく、前記更新周期を増幅用ファイバ3の利得緩和時間である約10μsecより長くするのがよい。すなわち、利得目標値設定回路13は、概ね10μsecより長い周期で前記利得一定制御の利得目標値110を更新するようにしている。
上記のように構成された本発明の光増幅器1では、利得目標値110の更新によって出力光102の光パワーを平均的には一定とする制御が実現されるとともに、短周期で利得一定制御が行われているため、入力光101の光パワーが瞬断した場合でも、出力光102が歪むことの無いよう制御することが可能となる。
次に、本実施形態の光増幅器1の制御方法について、図4を用いて以下で詳細に説明する。図4は、本実施形態の光増幅器1の制御方法を説明するための流れ図である。図4の流れ図において、TAGCは演算器12による利得一定制御の制御周期を、またTALCは利得目標値設定回路13による利得目標値110の更新周期をそれぞれ表しており、tは利得目標値110の更新周期を制御するための時間カウンターを表している。
ステップ301において、まず利得目標値の更新周期の判定に用いる時間カウンターtに0を設定し、制御の初期化を行う。次に、ステップ302で時間カウンターtにTAGCを加算して時間カウンターを進める。すなわち、ステップ302以降は周期TAGC毎に実行され、それに合わせてtの時間カウンターを進める。
ステップ303及びステップ304では、それぞれ入力光101の光パワーレベルPinと出力光102の光パワーレベルPoutを計測する。そして、ステップ305で前記PinとPoutから、利得の現在値Gm(利得モニタ値)を算出する。
Gm=Pout−Pin [dB] (式2)
次に、ステップ306において、利得目標値110の更新周期に達しているか否か、すなわち前回の利得目標値の更新から更新周期であるTALCが経過しているか否か、を判定する。そして、前回の更新からTALC以上経過していると判定すると、ステップ311〜ステップ313に進んで、利得目標値Gsを更新する。
ステップ311では、入力光101の光パワーレベルPinの現在値を計測し、ステップ312において、計測した光パワーレベルPinに対応する利得目標値を求めてGsとする。利得目標値Gsは、図2に示した入力光パワーレベルと利得目標値との関係201から求めることができる。図2に示した入力光パワーレベルと利得目標値との関係201をテーブル形式にして用いる、あるいは次式のような数式にして用いることができる。
Gs=Pouts−Pin [dB](式3)
Gs:利得目標値
Pin:入力光パワー
Pouts:出力光パワーの目標値(固定値)
上式において、Pinにステップ311で計測した入力光101のパワーレベルを代入することで、利得目標値Gsが得られる。
利得目標値Gsが得られると、これを演算器12で実行される利得一定制御の利得目標値に設定する。その後、ステップ313において、時間カウンターtをゼロにクリアし、次回の利得目標値の更新のための初期化を行う。
時間カウンターtが利得目標値の更新周期に達していない、あるいはステップ311〜ステップ313で利得目標値の更新が完了すると、つぎにステップ307、308で利得一定制御を行う。まずステップ307において、現在設定されている利得目標値Gsと(式2)で算出された利得モニタ値Gsとから、制御誤差Eを算出する。
E=Gs−Gm [dB](式4)
(式4)で求めた制御誤差Eに基づいて、ステップ308において、励起用LD5の駆動電流108(Isとする)を算出する。利得一定制御の制御方式として、例えば比例・積分制御を用いることができ、本実施形態のステップ308では、比例定数Kpと積分定数Kiを用いて駆動電流Isを次式で算出している。
Is=Kp×E+Σ(Ki×E)[mA] (式5)
(式5)で算出された駆動電流Isは、電気信号109として励起用レーザ駆動回路14に供給され、励起用LD駆動回路14では前記駆動電流目標値として駆動電流108の制御に用いられる。
本発明の第二の実施形態を図5に示す。
本実施形態の光増幅器401は、図1に示した第1の実施形態と比べて、励起用LD5の励起光103が波長合波器404を経由して増幅用ファイバ3に合波されるように構成されているといった特徴がある。
それとともに、光増幅器401の入力光101及び出力光102に光学的な発振が発生するのを防止するため、入力光コネクタ2の後段及び増幅用ファイバ3の後段にそれぞれ光アイソレータ405を配置している。また、出力光102の光パワーの波長依存性を補正するために、光学的な補正フィルタ406を出力側に配置している。
本実施形態では、電流電圧変換回路402と403に対数変換機能を有するログアンプを用いている。また、演算器407にはPLD(プログラマブル ロジック デバイス)を用いており、高速に演算処理が行えるようにしている。
演算器407で実行される利得一定制御の制御周期は、増幅用ファイバ3の利得緩和時間より短いのが望ましく、10μsec以下とするのがよい。より好ましくは、1μsec以下とするのがよい。
また、演算器407で実行される利得一定制御の利得目標値を算出する利得目標値設定回路408は、本実施形態ではMPU(マイクロ プロセッサ)を用いて構成しており、ソフトウェア処理により利得目標値を算出するようにしている。
利得目標値設定回路408による利得目標値の更新周期を、本実施形態では4msecとしている。該利得目標値の更新周期は、増幅用ファイバ3の利得緩和時間より長いのが望ましく、10μsecより長いのがよい。
本実施形態の光増幅器401への入射光101の光パワーが瞬間的にオフとなった場合に、本発明の制御方式によって出力光102の光パワーがどのように変化するかを測定した結果を以下に説明する。
入力光101と出力光102のそれぞれの光パワーを、光電変換器を通してオシロスコープで測定した結果を図6に示す。図6において、501は光増幅器401への入力光101の光パワーを示しており、502は光増幅器401からの出力光102の光パワーを示している。
図6の例では、光増幅器401への入力光101の光パワー501を−10dBmの状態から8μsecの時間だけオフとし、その後元の状態に復帰させている。また、出力光102の光パワー502が+9dBmを維持するように、光増幅器401の利得目標値が設定されている。
図6に示す出力光102の光パワー502の測定結果より、出力光102の光パワー502は入力光101の光パワー501と相似した波形を示しており、入力光101が元の状態に復帰した後の出力光102の光パワー502にはピークの発生が見られない。本発明の光増幅器401では、入力光101の光パワーの瞬断に対して、出力光102の波形に歪みが発生するのを十分抑制できることが、図6の測定結果から確認することができる。
本発明のさらに別の実施形態を以下に説明する。
本実施形態の光増幅器は、増幅用ファイバ3と励起用LD5のセットを2段以上備えている。増幅用ファイバ3は、出力側に光アイソレータ405及び利得補正フィルタ406を備え、それぞれの増幅用ファイバ3が光アイソレータ405及び利得補正フィルタ406を介して直列に接続された構造としている。
本実施形態では、励起用LD5のそれぞれが励起用LD駆動回路14を有しており、演算器12で実行される利得一定制御では、励起用LD駆動回路14のそれぞれに対して電気信号109を出力するようにしている。このような構成とすることにより、本発明の光増幅器として、増幅用ファイバ3と励起用LD5のセットを2段以上配置することが可能となる。
上記で詳細に説明した通り、本発明の光増幅器では、入力光の光パワーと出力光の光パワーをモニタリングして利得一定制御を行うとともに、前記入力光の光パワーに基づいて前記利得一定制御の利得目標値を動的に可変とすることにより、前記出力光のレベル一定制御を実現している。
また、前記利得一定制御の制御周期を増幅用ファイバの利得緩和時間より短くする一方、前記利得目標値の更新周期を前記増幅用ファイバの利得緩和時間より長くしている。本発明の光増幅器をこのような構成とすることにより、前記入力光に瞬断が発生した場合でも、前記出力光に波形歪みやオーバーシュート等が発生しないようにすることが可能となっている。
例えば、入力光が10μsec〜数100μsecの期間(増幅用ファイバであるEDFの利得緩和時間より長い時間)ゼロ信号が続いた場合でも、本発明の光増幅器は前記期間以外で入力光を歪み無く増幅することができる。あるいは、前記入力光が比較的長い時間周期で”0”状態と”1”状態を繰り返した場合であっても、出力光に波形歪みを生じることなく増幅が可能である。
図1は、本発明の光増幅器の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。 図2は、入力光のパワーレベルと利得一定制御の利得目標値との関係を示す図である。 図3は、入力光の光パワーをステップ状に6dB(4倍)だけ変化させたときの増幅用ファイバの利得緩和時間を、実験により測定した結果を示すグラフである。 図4は、第1の実施形態の光増幅器における制御方法を説明するための流れ図である。 図5は、本発明の光増幅器の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図である。 図6は、第2の実施形態の光増幅器において、入力光に瞬断がある場合の出力光の光パワーを測定した結果を示すグラフである。 図7は、従来の光増幅器の入力光が数10μsecの間ゼロとなった後に再び元のパワーレベルに復帰したときの出力光パワーの応答を示す模式図である。
符号の説明
1、401・・・光増幅器
2・・・入力光コネクタ
3・・・増幅用ファイバ
4・・・出力光コネクタ
5・・・励起用LD
6、7・・・分岐カプラ
8、9・・・フォトダイオード
10、11、402、403・・・電流電圧変換回路
12、407・・・演算器
13、408・・・利得目標値設定回路
14・・・励起用LD駆動回路
101・・・入力光
102・・・出力光
103・・・励起光
104、105・・・電流信号
106・・・入力光パワー信号
107・・・出力光パワー信号
108・・・駆動電流
109・・・電気信号
110・・・利得目標値
201・・・入力光パワーに対する利得目標値の関係
211・・・入力光パワーがステップ状に変化したときの増幅用ファイバの利得緩和時間
404・・・波長合波器
405・・・光アイソレータ
406・・・補正フィルタ
601・・・入力光パワー
602、603・・・出力光パワー

Claims (8)

  1. 入力光パワーに基づいて増幅用ファイバの利得を制御することで、出力光パワーが一定になるように制御する光増幅器において、
    前記増幅用ファイバと、
    前記増幅用ファイバに励起光を供給する励起用LD(レーザダイオード)と、
    前記励起用LDの駆動電流を制御する駆動電流制御回路と、
    前記増幅用ファイバへの入力光の一部を受光して入力光パワーを第1の電気信号として出力する第1の受光回路と、
    前記増幅用ファイバからの出力光の一部を受光して出力光パワーを第2の電気信号として出力する第2の受光回路と、
    前記増幅用ファイバの利得目標値を制御目標値とし、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを入力して算出した利得値が前記制御目標値と一致するよう前記駆動電流制御回路に制御信号を出力する第1の制御回路と、
    前記第1の受光回路から前記第1の電気信号を入力して前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路に供給する第2の制御回路と
    を備え、
    前記第1の制御回路から出力される制御信号の制御周期は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より短く、
    前記第2の制御回路から出力される利得目標値の制御周期は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より長い
    ことを特徴とする光増幅器。
  2. 前記増幅用ファイバは、エルビウム添加光ファイバ(EDF)からなることを特徴とする請求項に記載の光増幅器。
  3. 前記第1の制御回路は、前記励起用LDの光出力パワー目標値あるいは駆動電流目標値を前記制御信号として出力する
    ことを特徴とする請求項に記載の光増幅器
  4. 前記第1の制御回路の制御周期は、10μsecより短い
    ことを特徴とする請求項に記載の光増幅器
  5. 前記第2の制御回路の制御周期は、10μsecより長い
    ことを特徴とする請求項に記載の光増幅器
  6. 前記第1の制御回路は、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とから求めた前記利得値を前記利得目標値に一致させるよう比例・積分制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の光増幅器
  7. 増幅用ファイバと、
    前記増幅用ファイバに励起光を供給する励起用LD(レーザダイオード)と、
    前記励起用LDの駆動電流を制御する駆動電流制御回路と、
    前記増幅用ファイバへの入力光の一部を受光して入力光パワーを第1の電気信号として出力する第1の受光回路と、
    前記増幅用ファイバからの出力光の一部を受光して出力光パワーを第2の電気信号として出力する第2の受光回路と、
    前記駆動電流制御回路を制御する第1の制御回路と
    前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路へ出力する第2の制御回路と
    を備え、入力光パワーに基づいて、前記増幅用ファイバの利得目標値を制御目標値として前記増幅用ファイバの利得を制御することで、出力光パワーが一定になるように制御する光増幅器の制御方法において、
    前記第1の受光回路から前記第1の電気信号を入力した第2の制御回路により、前記第1の制御回路の前記制御目標値を算出して前記第1の制御回路に供給し
    第1の電気信号と前記第2の電気信号とを入力した前記第1の制御回路により算出した利得値が、前記制御目標値と一致するように、制御信号を前記駆動電流制御回路に出力し
    前記第1の制御回路から出力される制御信号は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より短い周期で制御すると共に、
    前記第2の制御回路から出力される利得目標値の制御は、前記増幅用ファイバの利得緩和時間より長い周期で制御する
    ことを特徴とする光増幅器の制御方法。
  8. 請求項1から請求項のいずれかに記載の光増幅器が、送信端と受信端の間に1つ以上設けられる、
    ことを特徴とする光増幅中継通信システム
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