JP4267669B2 - 被検体評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蛋白質等を含んでなる被検体を含む液体(以下、被検体溶液とも言う)を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ(すなわち、参照電極の電位を基準電位として作用電極と参照電極との間の電位差を変化させ)、被検体の挙動を観察することにより、被検体を評価する被検体評価装置に関する。この装置は、被検体が蛋白質等を含んでなる場合には、単に電圧駆動型蛋白質センサーや電圧駆動型プロテインチップとも呼ばれる。したがって、本発明に係る被検体評価装置を電圧駆動型被検体センサーや電圧駆動型被検体チップと呼ぶこともできる場合もある。
電圧駆動型プロテインチップは、多種類の蛋白質を高感度にかつ迅速に検出でき、かつ、通常、手のひらに載る程度に小型であることから、医療現場や検疫現場への適用が容易であり、注目されている(たとえば非特許文献1参照。)。
電圧駆動型プロテインチップの一般的な構造を例示的に説明すると次のようになる。すなわち、蛍光色素等の蛍光標識部と標的蛋白質とが結合したヌクレオチドであるヌクレオチドプローブが、たとえば金薄膜よりなる作用電極に、たとえばチオール基を介して固定されている。ヌクレオチドプローブは、一般的に負に帯電しており、矩形波の電位(たとえば±200mV)を作用電極に印加することにより、静電反発力によってヌクレオチドプローブを作用電極から立たせたり、静電引力によって作用電極に寝させたりすることができる。
この運動をヌクレオチドプローブのスイッチング運動と呼ぶ。このような運動において、ヌクレオチドプローブが立って伸張した状態で、たとえばアルゴンイオンレーザの波長514.5nmの光をヌクレオチドプローブに照射して蛍光標識部を励起すると、520〜750nmの領域に発光が生じるが、ヌクレオチドプローブを寝かせた状態や縮まった状態で同様に蛍光標識部を励起してもほとんど発光しない(すなわち消光している)。この蛍光標識部の発光と消光との繰り返しによる蛍光強度の変動幅を蛍光強度のスイッチング振幅と呼ぶ。
作用電極に印加する電位の周期がたとえば0.5Hzと低いと、ヌクレオチドプローブのスイッチング運動は電位の周期と同期するが、電位の周期を、たとえば1kHz以上と高くすると、ヌクレオチドプローブのスイッチング運動が電位の周期に追随できなくなり、蛍光強度のスイッチング振幅が低下すると共に、波形も矩形波の立ち上がり部分や立ち下がり部分がなだらかに変化する形状を有するようになる。このような波形が変形する現象を周波数応答性の低下と呼ぶ。また、蛋白質が結合した状態のヌクレオチドプローブの質量は、結合してない状態のヌクレオチドプローブより質量が遙かに大きくなる(たとえば約10倍になる)ため、ヌクレオチドプローブのスイッチング運動が電位の周期に追随できなくなり、蛍光強度のスイッチング振幅の減少や周波数応答性の低下を来す。また、ヌクレオチドプローブに結合したタンパク質と蛍光色素の距離が短い(たとえば数〜100nm)ために、そのタンパク質は蛍光を吸収(消光)し、蛍光強度のスイッチング振幅の減少も来す。
電圧駆動型プロテインチップでは、このような蛍光強度のスイッチング振幅の減少または周波数応答性の低下から、ヌクレオチドプローブに結合した標的蛋白質の存否や種類を決め、濃度を高感度に計測することができる。なお、以上では電圧駆動型プロテインチップについて説明したが、上記説明を、電圧駆動型被検体チップあるいは本発明に係る被検体評価装置に適用することもできる。この場合、被検体に蛍光標識部および感応部を含めた要素が、上記におけるヌクレオチドプローブに対応する概念となる。以下、このように被検体に蛍光標識部および感応部を含めた要素を単にプローブと呼ぶ場合もある。
また、本発明において、「被検体の評価」とは、上記のごとく、被検体の存否、種類および/または濃度を決定することを意味し、「被検体」とは、このような評価の対象となる物質、たとえば蛋白質、を意味するが、それと同時に、評価を可能とするための機能を有する部分、たとえば上記蛍光標識部や、上記のように立って伸張したり、寝かせた状態や縮まった状態に変化できる部分(以下、感応部ともいう)、や、作用電極と結合する機能を有する部分(たとえばチオール基)を含んでいる場合も含んでいない場合もあり得る。被検体がこれらの要素を含んでいない場合、これらの要素は、評価に至るまでのいずれかの段階で、被検体に付加されあるいは作用電極に付加されることになる。
作用電極に電圧を印加するためには、対向電極と参照電極とが必要である。電圧駆動型被検体チップでは、これらの電極を小さな流路内(たとえば、高さ:約0.5mm、幅:約2.5mm、長さ:約50mm)に組み込むことで、被検体が作用電極に衝突する確率が、単に、たとえば50mLのビーカーに入れた溶液を撹拌する系よりも遙かに(たとえば約100倍)大きくなり、迅速に評価できる利点がある。
馬場、嘉信監修、「日本のバイオ系μTAS最新技術」、バイオインダストリー特集号、2007年、第24(2)巻、p.5−78
しかしながら、このような電圧駆動型被検体チップでは、流路を流れる被検体溶液中に気泡が生じ、この気泡が電極上を通過したり、電極間に存在したりすると、作用電極と対向電極との間または作用電極と参照電極との間の電気的導通が阻害され、作用電極と参照電極との間に所望の電位差を正しく印加することが困難になり、この結果、被検体の挙動を正しく検出することができなくなると共に、過剰に大きい電位差が印加された結果、プローブが作用電極から放出されたり、酸化されてしまい、スイッチング運動のシグナルが観察できなくなる等の不都合が生じる。この気泡は、流路内の圧力変化や温度変化により、流路中にある被検体溶液中の気体の溶解度が低下するために生じるものと考えられている。なお、上記問題は、被検体溶液が流路を流れる場合について説明したが、被検体溶液が流路を流れず、被検体空間部に滞留している状態であっても生じ得る。
このような問題に対し、気泡により電極間の導通が切れたときに、回路的に電圧印加を遮断する方法が考えられるが、これは次の理由により容易ではない。たとえば、電極周辺でのイオンの再配置が生じる前に印加電圧を遮断する必要があるが、そのためには、印加電圧が±500mVの範囲を超えた場合でも、数百ns以内に、かつ、オーバーシュートを100mV以内に押さえて遮断しなければ、作用電極からプローブが放出され、または、作用電極に吸着したプローブが酸化されてしまい、スイッチングシグナルが観察できなくなるが、このような回路を組むことは容易ではない。
予め脱気装置で脱気した液を流路に流すことで気泡の発生を防止する方法も考えられるが、実際には気泡の発生を完全に防止することは困難である。
また、吸引により流路内に液を流す代わりに、加圧により押し流せば、液中で気泡が発生し難くなるが、流路内から液漏れが生じやすくなり、そのような液洩れ防止策を採用することで装置の構造が複雑になり、装置生産における生産性も低下するという欠点を生じる。
本発明は、このような気泡による不都合を解消することを目的としている。本発明の更に他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を評価する被検体評価装置において、
当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部からの当該液体の通過を実質的に遮断するための導電性連通部を介して連結された、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられている、
被検体評価装置、が提供される。
前記作用電極およびそのリード部のいずれも前記電極用媒体収容部中に曝される部分を有しないことが好ましい。
本発明の他の一態様によれば、被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を検出する被検体評価装置であって、
当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部とは独立に設けられた、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられており、
当該作用電極およびそのリード部の少なくともいずれか一つが当該電極用媒体収容部中に曝される補助電極を有する、
被検体評価装置、が提供される。
上記二つの発明態様により、被検体溶液中に気泡が生じることによる不都合を解消した被検体評価装置が実現する。
上記二つの発明態様について、前記被検体が、前記作用電極との間の距離が離れると受光により蛍光を発し得る蛍光標識部を備えており、前記被検体の挙動が、当該蛍光の発光と消光との挙動であること、前記連通部が複数個含まれていること、前記作用電極が複数個含まれていること、前記対向電極と前記参照電極とが、全て前記電極用媒体収容部中に設けられていること、前記電極用媒体が脱気されており、当該電極用媒体収容部内を満たして封入され得ること、前記導電性連通部が塩橋であること、前記導電性連通部がKClと寒天とを含んでなる連通用媒体を含み、前記電極用媒体がKClを含む水溶液であること、および、前記被検体が、蛋白質、DNA、RNA、抗体、天然または人工の1本鎖のヌクレオチド体、天然または人工の2本鎖の一部が1本鎖のヌクオチド体、天然または人工の2本鎖のヌクレオチド体、アプタマー、抗体を蛋白質分解酵素で限定分解して得られる産物、蛋白質に対して親和性を有する有機化合物と錯体、蛋白質に対して親和性を有する生体高分子、これらの複合体およびそれらの任意の組み合わせよりなる群から選ばれた少なくとも一つの物質よりなる部分を含むこと、とりわけ、前記被検体が蛋白質よりなる部分を含むこと、が好ましい。
本発明により、被検体溶液中に気泡が生じることによる不都合を解消した被検体評価装置が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。図中、同一の符号は同一の要素を表す。
本発明の一態様に係る被検体評価装置は、被検体溶液を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を評価する被検体評価装置であって、
当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部からの当該液体の通過を実質的に遮断するための導電性連通部を介して連結された、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられている。
この構造を取ることにより、被検体溶液中に気泡が生じても、作用電極と対向電極との間および作用電極と参照電極との間の電気的導通が阻害されることが防止される。
この場合、作用電極およびそのリード部のいずれも当該電極用媒体収容部中に曝される部分を有しないようにすることが好ましい場合もある。なお、「電極用媒体収容部中に曝される」とは、対象物が電極用媒体収容部内にあって、電極用媒体と電気的に導通することを意味する。
以下、本発明の構造を図1〜5を用いて説明する。図1は、本発明に係る被検体評価装置における被検体の挙動の例を示す模式図である。
図1の被検体評価装置1においては、基板(後述する基礎構造部分に該当)2上に設けた作用電極3上に、蛍光標識部4と天然の1本鎖オリゴヌクレオチド構造、天然または人工の2本鎖の一部が1本鎖のヌクオチド体、天然または人工の2本鎖のヌクレオチド体のいずれかを持つ感応部5とを介して被検体6が結合している。1本鎖オリゴヌクレオチド構造の下部にあるSは、感応部5がチオール基を介して、作用電極3と直接結合していることを表している。感応部5の末端に被検体6と特異的に反応する部分を設けておけば、このような感応部5と蛍光標識部4と有する被検体評価装置に被検体溶液を接触させれば、感応部と特異的に反応する被検体のみを感応部で捕捉することができる。蛍光標識部4と感応部5と被検体6とを合わせてヌクレオチドプローブ7と呼ぶ場合がある。
このようにしてできあがった構造体は、作用電極3と参照電極8との間に所定の電位差が印加されていないときには、作用電極3上に被検体が寝たり縮まったりした状態になる。この寝たり縮まった状態のヌクレオチドプローブ7は、作用電極3と参照電極8との間に外部電場印加装置9により所定の電位差を印加することにより、伸長して立ち上がった状態とすることができる。図1の左側はヌクレオチドプローブ7が伸長して立ち上がった状態、右側はヌクレオチドプローブ7が寝て縮まった状態を表す。
この伸長して立ち上がった状態で光照射装置10から光11を照射すると蛍光12が得られる。しかしながら、被検体が寝たり縮まったりした状態では蛍光が見られなくなる。そこで、この蛍光の発光と消光との挙動を観察することにより、被検体を評価することができる。たとえば、作用電極3と参照電極8との間に矩形波の電位差を与え、蛍光の発光と消光との応答挙動を観察すると、被検体が作用電極上に捕捉されていない場合(より具体的には、作用電極上の感応部により捕捉されていない場合)に比べ、捕捉された場合(より具体的には、作用電極上の感応部により捕捉された場合)には周波数応答性の低下が観測される。感応部と被検体との反応が特異的であるので、捕捉の有無により被検体の種類を知ることもできる。捕捉数が増えれば増えるほど周波数応答性またはスイッチング振幅の低下が大きくなるので、被検体の量(濃度やポピュレーション)を求めることもできる。
図2は、従来タイプの被検体評価装置(電圧駆動型被検体チップ)の模式的側面図、図3は、図2のそのA−A面より下の部分について上方から見た模式的断面図、図4は、本発明における、同様な模式的断面図である。
従来タイプの電圧駆動型被検体チップでは、基礎構造部分2に被検体の流入口21と流出口22とを備えた被検体空間部23を設け、被検体空間部23の表面に、作用電極3、対向電極24および参照電極8を設ける。これらの電極は、それぞれ複数個設けることが多い。特に作用電極は多く設けることにより、より多くの被検体を捕捉し得るので有利である場合が多い。このような状態で被検体溶液を流した場合に気泡が発生すると、図2,3に示すように気泡25が電極上覆ってしまったり、電極間に介在して、作用電極と対向電極との間および作用電極と参照電極との間の電気的導通が阻害されるトラブルが発生する。なお、3’、8’および24’は、それぞれ、作用電極3,参照電極8および対向電極24のリード部を表している。
これに対し、本発明の構造では、たとえば、図4のように、被検体評価装置1の内部に電極用媒体収容部26を設け、被検体空間部23から電極用媒体収容部26への被検体溶液の通過を実質的に遮断するための導電性連通部27を介在させ、電極用媒体収容部26内に、対向電極24と参照電極8との少なくとも一個が設けられている。この構造では、対向電極24や参照電極8を被検体空間部23に残すことには特段の利益はないので、通常これらの電極は、もっぱら電極用媒体収容部26内に設けられる。
このような構造を採用すると、気泡25が被検体空間部23中に生じても、作用電極と対向電極との間や作用電極と参照電極との間の電気的導通は、全ての導電性連通部が気泡によってブロックされない限り、導電性連通部27を介して確保されるため、従来のような問題を回避できることになる。導電性連通部は複数個設けることができるので、多くの導電性連通部を設けておけば、それだけ気泡に対する安全性を高めることができる。
この構造では、図4に示すように、被検体空間部23中、導電性連通部27のある側とは反対側に作用電極のリード部3’を設ければ、多くの導電性連通部を設ける場合には好都合である。また、参照電極や対向電極がない分、より多くの作用電極を設けることができる利点もある。
なお、上記構造について、図4のように作用電極およびそのリード部のいずれも電極用媒体収容部中に曝される部分を有しないようにする代わりに、作用電極およびそのリード部のリード部の少なくともいずれか一つが電極用媒体収容部中に曝されるようにすることも有用である。このようになっていれば、作用電極自体もその機能の一部が電極用媒体収容部26内にあることになり、仮に全ての導電性連通部27が気泡でブロックされても、リード部3’を介して、作用電極3と参照電極8および対向電極24との電気的接続が保証されるようになる。
このような構造は図4の構造で作用電極のリード部の配置を変えることによって実現することができるが、機能上もはや導電性連通部27を必要としないので、図5のような構造にする方が有利である。
図5は、図3と同様の模式的断面図である。図5では、作用電極3のリード部の一部を、補助電極28として、電極用媒体収容部26内に設けてある。導電性連通部27は設けられておらず、被検体空間部23と電極用媒体収容部26とは隔壁で仕切られており、互いに独立した空間となっている。このようにすると、作用電極自体もその機能の一部が電極用媒体収容部26内にあることになり、気泡によるトラブルを更に回避しやすくなる。また、導電性連通部を設けなくてもよい点で、図4の場合に比べ有利である。
本発明において、被検体溶液を収容するための被検体空間部、基礎構造部分、作用電極、対向電極および参照電極、その他本明細書で説明を省略した他の部分については、特に制限はなく、従来の被検体評価装置と同様の材質および構造を使用できる。
被検体空間部としては、電圧駆動型被検体チップのように被検体溶液を流し込むタイプのものでも、ビーカーのような形状のものでもよい。電圧駆動型被検体チップの場合には、流路の長さが数〜数十mm、幅が1〜10mm、深さが0.01〜10mm程度のものが多い。
基礎構造部分としては、ガラス、サファイア、シリコン、セラミックス、プラスチック等を使用することができる。
作用電極については、チオール基を介する結合等を利用しやすいので金を使用することが好ましい場合が多い。補助電極については、作用電極、対向電極のいずれかと同一または類似の材料から作製すればよく、特に制限はない。
作用電極、対向電極および参照電極の形状には特に制限はないが、円板状であることが多い。補助電極についても同様でよい。直径2mmほどの円板状電極を考えると、流路タイプの被検体空間部内に設けられる作用電極、対向電極、参照電極の数については制限があることが理解されよう。
本発明において、参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させる方法およびそのための構造部分については特に制限はなく任意の技術のものを採用できる。電位差の変化には、矩形波やサイン波を利用できるが、実用上は矩形波が便利である。
本発明に係る「被検体の挙動を観察」については、上記の蛍光を利用する例を好ましく挙げることができるが、上記は、本発明に係る被検体評価装置の被検体の挙動の観察の一例を示すに過ぎず、それ以外の方法、たとえば電気的応答挙動、を観察してもよい。本発明に係る被検体評価装置は、被検体の挙動の観察の方法によって特に制限されるわけではない。なお、この場合の「被検体の挙動の観察」には、被検体自体の挙動の観察の他、被検体内に含まれる部分または被検体に付随する部分の挙動により間接的に被検体自体の挙動を観察することになる場合も含まれる。プローブが被検体と蛍光標識部と感応部とからなり、感応部の伸縮による蛍光標識部の蛍光の発光と消光とを観察する場合が、被検体に付随する部分の挙動により間接的に被検体自体の挙動を観察することの一例である。
本発明に係る導電性連通部は、被検体空間部から電極用媒体収容部への検体溶液の通過を実質的に遮断し、かつ、被検体空間部と電極用媒体収容部との電気的接続が可能なものであればどのようなものでもよい。たとえば有機物と無機物とのいずれからなっていてもよく、多孔体でもよい。更に、多孔体を介して検体溶液の通過を阻止しやすい高粘度媒体を充填したものでもよい。たとえば、KClと寒天とを含んでなるものや、一般的に塩橋と呼ばれる構造体またはそれに類似した構造体を利用することができる。なお、ここで「実質的に」とは、本発明の目的である被検体の挙動の実際の観察を妨げないほどにゆっくりとした通過は許容されるという意味である。
本発明に係る導電性連通部の形状については特に制限はない。図4,5に示すように複数の導電性連通部を設けることもできる。その断面形状は通常円形であるが、その他の形状でもよい。被検体空間部と電極用媒体収容部とを仕切る壁のほとんど全体が導電性連通部となっていてもよい。この場合の導電性連通部断面形状はシート状になる。
本発明に係る電極用媒体収容部には、電極用媒体が充填される。電極用媒体は対向電極および/または参照電極と作用電橋とを電気的に接続するための媒体であり、この目的に適うものであればどのようなものを使用してもよい。塩の水溶液や塩と寒天を含んだ高粘性物を例示することができる。導電性連通部がKClと寒天とを含んでなる連通用媒体の場合には電極用媒体としてKCl水溶液を例示することができる。
電極用媒体は、脱気されたものを使用することが好ましい。電極用媒体収容部での気泡の発生を抑制するためである。
電極用媒体収容部の形状についても特に制限はない。外部に対し開放状態になっていてもよいが、たびたび入れ替える必要がないので、電極用媒体が電極用媒体収容部内を満たして封入されているようにすることが好ましい場合が多い。気泡の混入を防止するためである。脱気された電極用媒体を使用する場合には特に好ましい。
本発明において、「被検体」は、すでに説明したとおり、通常、評価の対象となる物質、たとえば蛋白質、を意味するが、評価を可能とするための機能を有する部分、たとえば上記蛍光標識部や感応部や作用電極と結合する機能を有する部分(たとえばチオール基)を含んでいる場合も含んでいない場合も包含され得る。したがって、図1の被検体は本発明に係る被検体の一例に過ぎない。作用電極上に結合するための部分は、すでに説明したとおり、予め被検体に含まれていてもよく、予め作用電極上に設けられていてもよい。感応部や蛍光標識部についても同様である。作用電極上に結合するための部分や感応部が予め作用電極上に設けられている場合には、被検体がそれらの部分と結合するための構造部分を有していることが必要である。また、このような事情から、本発明において「被検体と作用電極との結合」には、被検体が、作用電極上に結合するための部分や感応部を介して、作用電極と結合していることも含まれている。なお、この「結合」は化学的結合(例えば共有結合、イオン結合)、生物学的結合(例えばDNA相補鎖の結合、たんぱく質とたんぱく質の結合)、物理的結合(例えば吸着)のいずれであってもよい。
本発明に係る被検体としては、このような意味で作用電極と結合し得るものであればどのようなものでも使用することができるが、被検体と作用電極との結合に特異性を持たせることにより、被検体の種類の同定が容易になることから、被検体が、蛋白質、DNA、RNA、抗体、天然または人工の1本鎖のヌクレオチド体、天然または人工の2本鎖の一部が1本鎖のヌクオチド体、天然または人工の2本鎖のヌクレオチド体、アプタマー、抗体を蛋白質分解酵素で限定分解して得られる産物、蛋白質に対して親和性を有する有機化合物と錯体、蛋白質に対して親和性を有する生体高分子、これらの複合体およびそれらの任意の組み合わせよりなる群から選ばれた少なくとも一つの物質よりなる部分を含むものであることが好ましい。とりわけ、ニーズの高い蛋白質よりなる部分を含むことが好ましい。なお、本発明において、ヌクレオチド体とはポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドを意味する。
ここで、上記「産物」とは、抗体を蛋白質分解酵素で限定分解して得られるものであり、本発明の趣旨に合致する限り、抗体のFabフラグメントまたは(Fab)2フラグメントや抗体のFabフラグメントまたは(Fab)2フラグメントに由来する断片、さらにはその誘導体等どのようなものを含めることもできる。
抗体としては、たとえば、モノクローナルな免疫グロブリンIgG抗体を使用することができる。また、IgG抗体に由来する断片として、たとえばIgG抗体のFabフラグメントまたは(Fab)2フラグメントを使用することもできる。更に、そのようなFabフラグメントまたは(Fab)2フラグメントに由来する断片などを使用することもできる。
蛋白質に対して親和性を有する有機化合物として使用可能な例を挙げると、ブタン酸、ピルビン酸、チロシン等の酵素基質またはそのアナログ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)等の補酵素や、ジエチルスチルベストロール、酒石酸ブリモニジン、9−cisレチン酸等の作動剤(アゴニスト)、テトロドトキシン、ナロキソン,6−メルカプトプリン等の拮抗剤(アンタゴニスト)などがある。
蛋白質に対して親和性を有する錯体として使用可能な例を挙げると、蛋白質の複合部位(ヒスチジン残基の反復によるアミノ酸配列など)に結合する錯体をであるニトロトリアセテート酸(NTA)などがある。
蛋白質に対して親和性を有する生体高分子の例としては、蛋白質の基質または触媒となる蛋白質、分子複合体を構成する要素蛋白質同士等を挙げることができる。
本発明の被検体評価装置には、上記の、被検体空間部、作用電極、対向電極、参照電極および電極用媒体収容部ならびに実施態様によっては、導電性連通部や補助電極が含まれることが必須であるが、上記で説明したその他の部分や説明しなかったその他の部分については含めて考えても含めずに考えてもよい。たとえば、導電性連通部が塩橋等の検体溶液の通過を阻止するための媒体を含まず、電極用媒体収容部が導電性の電極用媒体を含まず、作用電極上に、未だ被検体と結合するための部分が形成されていない状態のものも、本発明に係る被検体評価装置の範疇に属する。
次に本発明の実施例および比較例を詳述する。
[比較例1]
図2,3の構造の電圧駆動型被検体チップを作製した。具体的には、PDMS(ポリジメチルシロキサン)製の基礎構造部分中に長さ50mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの被検体空間部を設け、三つの作用電極(金製、直径2mm)、四つの対向電極(白金製、直径2mm)、一つの参照電極(銀製、直径2mm)を設けた。
作用電極上には、図1に示すような、蛍光標識部と天然の2本鎖オリゴヌクレオチド構造を持つ感応部とをチオール基を介して設けた。感応部の末端には被検体と特異的に反応する部分を設けた。
この状態の電圧駆動型被検体チップに、被検体である蛋白質の緩衝溶液(10mM Tris−HCl、pH 7.4、50mM NaCl)を、1分間に100μLの流速で流し、参照電極の電位を基準電位として、作用電極と参照電極との間に矩形波の電位差を与え、外部から光を照射したところ、蛍光の発光/消光が観測された。
この状態に保ったところ、約5分後に被検体空間部内に気泡が観察されるようになり、電位差は15000mVに達した。気泡被検体空間部内を通過した後、矩形波の電位を作用電極に印加しても、蛍光の発光/消光が観測されなかった。
[実施例1]
図4の構造の電圧駆動型被検体チップを作製した。基礎構造部分の材質や被検体空間部のサイズならびに、作用電極、対向電極、参照電極の材質、サイズおよび数については比較例と同様であった。
ただし、図4に示すように、長さ50mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの電極用媒体収容部を設け、対向電極と参照電極とはその中にのみ設けた。被検体空間部と電極用媒体収容部との間の距離は5mmであり、4個の塩橋で連結されていた。塩橋の直径は1mmであった。塩橋には、KClと寒天よりなる組成物が充填されていた。電極用媒体収容部には予め脱気したKClの3M水溶液を充満し、その後注入口を密封した。
作用電極上には、比較例1と同様、図1に示すような、蛍光標識部と天然の2本鎖オリゴヌクレオチド構造を持つ感応部とを設けた。感応部の末端には被検体と特異的に反応する部分を設けた。
この状態の電圧駆動型被検体チップに、比較例1と同様、被検体である蛋白質の緩衝溶液(10mM Tris−HCl、pH 7.4、50mM NaCl)を、1分間に100μLの流速で流し、作用電極と参照電極間に矩形波の電位差を与え、外部から光を照射したところ、蛍光の発光/消光が観測された。
この状態に保ったところ、約10分後になっても被検体空間部内に気泡は観察されず、印加した電位差にも異常は見られなかった。
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
(付記1)
被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、当該参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を評価する被検体評価装置において、
当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部からの当該液体の通過を実質的に遮断するための導電性連通部を介して連結された、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられている、
被検体評価装置。
(付記2)
前記作用電極およびそのリード部のいずれも前記電極用媒体収容部中に曝される部分を有しない、付記1に記載の被検体評価装置。
(付記3)
被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、当該参照電極の電位を基準電位として作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を検出する被検体評価装置であって、
当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部とは独立に設けられた、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられており、
当該作用電極およびそのリード部の少なくともいずれか一つが当該電極用媒体収容部中に曝される補助電極を有する、
被検体評価装置。
(付記4)
前記被検体が、前記作用電極との間の距離が離れると受光により蛍光を発し得る蛍光標識部を備えており、前記被検体の挙動が、当該蛍光の発光と消光との挙動である、付記1〜3のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記5)
前記連通部が複数個含まれている、付記1〜4のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記6)
前記作用電極が複数個含まれている、付記1〜5のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記7)
前記対向電極と前記参照電極とが、全て前記電極用媒体収容部中に設けられている、付記1〜6のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記8)
前記電極用媒体が脱気されており、当該電極用媒体収容部内を満たして封入され得る、付記1〜7のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記9)
前記導電性連通部が塩橋である、付記1〜8のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記10)
前記導電性連通部がKClと寒天とを含んでなる連通用媒体を含み、前記電極用媒体がKClを含む水溶液である、付記1〜9のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記11)
前記被検体が、蛋白質、DNA、RNA、抗体、天然または人工の1本鎖のヌクレオチド体、天然または人工の2本鎖の一部が1本鎖のヌクオチド体、天然または人工の2本鎖のヌクレオチド体、アプタマー、抗体を蛋白質分解酵素で限定分解して得られる産物、蛋白質に対して親和性を有する有機化合物と錯体、蛋白質に対して親和性を有する生体高分子、これらの複合体およびそれらの任意の組み合わせよりなる群から選ばれた少なくとも一つの物質よりなる部分を含む、付記1〜10のいずれかに記載の被検体評価装置。
(付記12)
前記被検体が蛋白質よりなる部分を含む、付記11に記載の被検体評価装置。
作用電極上に結合した状態の被検体が伸縮し、発光または消光する様子を示す模式図である。 従来タイプの被検体評価装置の模式的側面図である。 図2のA−Aの模式的断面図である。 本発明における一態様の、図3と同様な模式的断面図である。 本発明における他の一態様の、図3と同様な模式的断面図である。
符号の説明
1 被検体評価装置
2 基板(基礎構造部分)
3 作用電極
3’ 作用電極のリード部
4 蛍光標識部
5 感応部
6 被検体
7 ヌクレオチドプローブ
8 参照電極
8’ 参照電極のリード部
9 外部電場印加装置
10 光照射装置
11 光
12 蛍光
21 流入口
22 流出口
23 被検体空間部
24 対向電極
24’ 対向電極のリード部
25 気泡
26 電極用媒体収容部
27 導電性連通部
28 補助電極
29 対向電極

Claims (10)

  1. 被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、当該参照電極の電位を基準電位として当該作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を評価する被検体評価装置において、
    当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
    当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
    当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部からの当該液体の通過を実質的に遮断するための導電性連通部を介して連結された、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられており、
    当該作用電極およびそのリード部のいずれも当該電極用媒体収容部中に曝される部分を有しない、
    被検体評価装置。
  2. 被検体を含む液体を収容するための被検体空間部、作用電極、対向電極および参照電極を有し、当該参照電極の電位を基準電位として当該作用電極の電位を変化させ、当該被検体の挙動を観察することにより、当該被検体を検出する被検体評価装置であって、
    当該作用電極が当該被検体空間部中に一個以上設けられており、
    当該対向電極と当該参照電極とが、それぞれ一個以上設けられており、
    当該対向電極と当該参照電極との少なくとも一個が、当該被検体空間部とは独立に設けられた、導電性の電極用媒体を収容するための電極用媒体収容部中に設けられており、
    当該作用電極およびそのリード部の少なくともいずれか一つが当該電極用媒体収容部中に曝される補助電極を有する、
    被検体評価装置。
  3. 前記被検体が、前記作用電極との間の距離が離れると受光により蛍光を発し得る蛍光標識部を備えており、前記被検体の挙動が、当該蛍光の発光と消光との挙動である、請求項1または2に記載の被検体評価装置。
  4. 前記連通部が複数個含まれている、請求項1〜3のいずれかに記載の被検体評価装置。
  5. 前記作用電極が複数個含まれている、請求項1〜4のいずれかに記載の被検体評価装置。
  6. 前記電極用媒体が脱気されており、当該電極用媒体収容部内を満たして封入され得る、請求項1〜5のいずれかに記載の被検体評価装置。
  7. 前記導電性連通部が塩橋である、請求項1〜6のいずれかに記載の被検体評価装置。
  8. 前記導電性連通部がKClと寒天とを含んでなる連通用媒体を含み、前記電極用媒体がKClを含む水溶液である、請求項1〜7のいずれかに記載の被検体評価装置。
  9. 前記被検体が、蛋白質、DNA、RNA、抗体、天然または人工の1本鎖のヌクレオチド体、天然または人工の2本鎖の一部が1本鎖のヌクオチド体、天然または人工の2本鎖のヌクレオチド体、アプタマー、抗体を蛋白質分解酵素で限定分解して得られる産物、蛋白質に対して親和性を有する有機化合物と錯体、蛋白質に対して親和性を有する生体高分子、これらの複合体およびそれらの任意の組み合わせよりなる群から選ばれた少なくとも一つの物質よりなる部分を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の被検体評価装置。
  10. 前記被検体が蛋白質よりなる部分を含む、請求項9に記載の被検体評価装置。
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