JP4267090B2 - ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、例えば、農薬等に使用される1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸等を製造する際の中間体をはじめ、医薬、機能性材料等の中間体原料として有用なベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば農薬等に使用される1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸の製造方法として、(a)出発原料として2−クロロ−3−ニトロ安息香酸を用いる方法(特開昭64−90176号公報)、(b)出発原料として2,3−ジクロロニトロベンゼンを用いる方法(国際公開第96/11906号パンフレット)および(c)出発原料として3−アミノ安息香酸を用いる方法(特開平9−235279号公報)が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの製造方法の中で、(a)および(b)の方法は、原料である2−クロロ−3−ニトロ安息香酸および2,3−ジクロロニトロベンゼンがそれぞれ市販されておらず、安価な製造方法も知られておらず、また、製造工程が多段階からなり、さらにベンジルメルカプタン等の高価な試剤を製造に用いる必要があるため、時間と製造コストが嵩み、工業的生産性に劣るという欠点がある。
【0004】
また、(c)の方法は、合成物中に有意な量の異性体が混合し、反応の条件が厳しいという点から、得られる1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸の収率が低く、しかも反応の制御が煩雑であるという欠点がある。
【0005】
従って、前記従来法によっては、1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸を工業的に安価にかつ容易に製造することが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸を製造する際の中間体として使用されるベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体および該ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体を高収率で効率よく製造しうる方法および該ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体に有用な製造中間体であるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体およびその製法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
〔1〕 一般式(I):
【0008】
【化25】
Figure 0004267090
【0009】
(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるかまたはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子と一緒になって5または6員環を形成し、該環中にはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基を示す)
で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体、
〔2〕 一般式(II):
【0010】
【化26】
Figure 0004267090
【0011】
(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるかまたはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子と一緒になって5または6員環を形成し、該環中のはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基を示す)
で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体を環化することを特徴とする一般式(I):
【0012】
【化27】
Figure 0004267090
【0013】
(式中、R1 、R2 およびZは前記と同じ)
で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体の製造方法、
〔3〕 一般式(III) :
【0014】
【化28】
Figure 0004267090
【0015】
(式中、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるかまたはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子と一緒になって5または6員環を形成し、該環中にはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基を示す)
で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体、
〔4〕 式(I−b):
【0016】
【化29】
Figure 0004267090
【0017】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを酸化することを特徴とする、式(III−a):
【0018】
【化30】
Figure 0004267090
【0019】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンの製造方法、〔5〕 式(I−b):
【0020】
【化31】
Figure 0004267090
【0021】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンをハロゲン化剤でジハロゲン化して式(I−c):
【0022】
【化32】
Figure 0004267090
【0023】
で表わされる2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンとなし、引き続き前記2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンを加水分解することを特徴とする、式(III−a):
【0024】
【化33】
Figure 0004267090
【0025】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンの製造方法、〔6〕 式(III−a):
【0026】
【化34】
Figure 0004267090
【0027】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを還元することを特徴とする、式(III−b):
【0028】
【化35】
Figure 0004267090
【0029】
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物の製造方法、ならびに
〔7〕 式(I−b):
【0030】
【化36】
Figure 0004267090
【0031】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを還元して、式(1−f):
【0032】
【化37】
Figure 0004267090
【0033】
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物となし、引き続き、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物を酸化することを特徴とする、式(III−b):
【0034】
【化38】
Figure 0004267090
【0035】
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物の製造方法
に関する。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明のベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体は、前記したように、一般式(I):
【0037】
【化39】
Figure 0004267090
【0038】
(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるかまたはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子と一緒になって5または6員環を形成し、該環中にはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基を示す)
で表わされる化合物である。
【0039】
一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体において、R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基である。前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。これらの中では、R1 は、水素原子、塩素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、R2 は、水素原子、塩素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましい。
【0040】
前記Zは、ニトロ基または−N(R3 )R4 基である。
【0041】
前記R3 およびR4 は、それぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるかまたはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子と一緒になって5または6員環を形成し、該環中にはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基である。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。前記R3 およびR4 が結合している窒素原子と一緒になって、5または6員環を形成し、該環中にはさらに1〜3個のヘテロ原子O、Sおよび/またはNを有する置換または非置換の複素環基としては、ピロール環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、チアゾール環等が挙げられる。これら中では、R3 は、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、R4 は、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましい。
【0042】
一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体の好ましい化合物の例としては、一般式(I−a):
【0043】
【化40】
Figure 0004267090
【0044】
(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体が挙げられる。該7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体において、R1 およびR2 は、いずれも一般式(I)におけるR1 およびR2 と同様であればよい。
【0045】
前記7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体としては、例えば、式(I−b):
【0046】
【化41】
Figure 0004267090
【0047】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン、式(I−c):
【0048】
【化42】
Figure 0004267090
【0049】
で表わされる2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジメチル−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジエチル−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジ−n−ブチル−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−エチル−2−メチル−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−クロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−ブロモ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジブロモ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン等が挙げられる。この中で、工業的生産性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンおよび2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンが好ましい。
【0050】
また、前記一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体の好ましい化合物の他の例としては、一般式(I−d):
【0051】
【化43】
Figure 0004267090
【0052】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は前記と同じ)
で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物が挙げられる。該一般式(I−d)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物において、R1 、R2 、R3 およびR4 はいずれも一般式(I)におけるR1 およびR2 、ならびにZにおいて説明したR3 およびR4 と同様であればよい。
【0053】
前記一般式(I−d)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物としては、例えば、一般式(I−e):
【0054】
【化44】
Figure 0004267090
【0055】
(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物、7−ジメチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン、7−ジエチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン、7−メチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、7−エチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンおよびそれらの塩などが挙げられる。
【0056】
前記一般式(I−d)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性および経済性の観点から、塩酸塩および硫酸塩が好ましい。
【0057】
前記一般式(I−d)で表わされるベンゾ〔b〕チオフィン−3−オン化合物の中では、工業的生産性の観点から、一般式(I−e)で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物が好ましい。なお、一般式(I−e)で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物において、R1 およびR2 はいずれも一般式(I)におけるR1 およびR2 と同様であればよい。
【0058】
前記一般式(I−e)で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物としては、例えば、式(I−f):
【0059】
【化45】
Figure 0004267090
【0060】
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物、2,2−ジメチル−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジエチル−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジ−n−ブチル−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−エチル−2−メチル−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−クロロ−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジクロロ−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2−ブロモ−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン、2,2−ジブロモ−7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンおよびそれらの塩等を挙げることができる。これらの中で、工業的生産性の観点から、式(I−f)で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物が好ましい。
【0061】
前記一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体は、一般式(II):
【0062】
【化46】
Figure 0004267090
【0063】
(式中、R1 、R2 およびZは前記と同じ)
で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体を環化することにより製造することができる。なお、一般式(II)で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体において、R1 、R2 およびZはいずれも一般式(I)におけるR1 、R2 およびZと同様であればよい。
【0064】
前記フェニルチオグリコール誘導体としては、経済性の観点から、一般式(II−a):
【0065】
【化47】
Figure 0004267090
【0066】
(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)
で表わされる2−ニトロフェニルチオグリコール酸誘導体が好ましく、式(II−b):
【0067】
【化48】
Figure 0004267090
【0068】
で表わされる2−ニトロフェニルチオグリコール酸が特に好ましい。
【0069】
かかる一般式(II)で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体は、公知の方法、例えば、J.Org.Chem.,27巻,4455〜61頁(1962年)に記載の方法により得ることができる。
【0070】
前記フェニルチオグリコール酸誘導体を環化する方法としては、特に限定されず、例えば、(A)一般式(II)で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体をハロゲン化剤を用いて、フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体となし、引き続き、該フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸を用いて環化する方法、(B)一般式(II)で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体を酸を用いて環化する方法等を挙げることができる。
【0071】
前記(A)の方法において使用されるハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、塩化チオニルが好ましい。
【0072】
前記ハロゲン化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いるフェニルチオグリコール酸誘導体1モルに対し、反応収率の点から、1モル以上であることが好ましく、また、原料として用いるフェニルチオグリコール酸誘導体1モルに対し、経済性の観点から、8モル以下、好ましくは3モル以下であることが望ましい。
【0073】
かかるハロゲン化剤は、通常、滴下しながらフェニルチオグリコール酸誘導体と混合される。
【0074】
前記ハロゲン化剤とフェニルチオグリコール酸誘導体を混合した後、反応させる際の温度は、通常、反応速度の低下を防ぐ観点から、約0℃以上、好ましくは、約40℃以上であることが望ましく、また、副反応を抑える観点から、約100℃以下、好ましくは約80℃以下であることが望ましい。
【0075】
前記ハロゲン化剤とフェニルチオグリコール酸誘導体を反応させる際には溶媒を用いることができる。該溶媒としては、特に限定されるものではないが、本反応に不活性である溶媒であればよく、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、1,2−ジクロロエタン、塩化メチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、1,2−ジクロロエタンが好ましい。
【0076】
前記溶媒の使用量は、特に限定はないが、例えば、反応の操作性向上の観点から、2−フェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対して、1重量部以上、好ましくは2重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、2−フェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対し、10重量部以下、好ましくは5重量部以下であることが望ましい。
【0077】
また、前記ハロゲン化剤とフェニルチオグリコール酸誘導体を反応させる際には、N,N−ジメチルホルムアミド等の触媒を用いることが好ましい。
【0078】
前記触媒の使用量は、特に限定はないが、例えば、2−フェニルチオグリコール酸誘導体100重量部に対して、0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上であることが望ましく、また、50重量部以下、好ましくは10重量部以下であることが望ましい。
【0079】
前記ハロゲン化剤とフェニルチオグリコール酸誘導体を反応させる際の時間は、一概には決定することができないが、通常、0.5〜30時間程度であればよい。
【0080】
かくして、フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体を得ることができる。
【0081】
次に、得られたフェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸を用いて環化させる。
【0082】
前記ルイス酸としては、塩化アルミニウム、塩化鉄、四塩化スズ、四塩化チタン、三フッ化ホウ素エーテル錯塩等が挙げられる。これらの中では、経済性の観点から、塩化アルミニウム、塩化鉄等が好ましい。
【0083】
前記ルイス酸の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いるフェニルチオグリコール酸誘導体1モルに対して、反応収率の点から、1モル以上であることが好ましく、また、原料として用いるフェニルチオグリコール酸誘導体1モルに対して、経済性の観点から、10モル以下、好ましくは3モル以下であることが望ましい。
【0084】
前記フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸と反応させる際の温度は、通常、反応速度の低下を抑える観点から、約−20℃以上、好ましくは約0℃以上であることが望ましく、また、副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑える観点から、約80℃以下、好ましくは約30℃以下であることが望ましい。
【0085】
また、前記フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸と反応させる際に、溶媒を用いることができる。
【0086】
前記溶媒としては、特に限定されるものではないが、本反応に不活性である溶媒を使用することができ、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類の他、ニトロベンゼン、二硫化炭素等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から1,2−ジクロロエタンが好ましい。
【0087】
前記溶媒の使用量としては、特に限定はないが、例えば、反応の操作性向上の観点から、2−フェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対して、2重量部以上、好ましくは4重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、2−フェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対して、30重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0088】
前記フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸と反応させる際の時間は、一概には決定することができないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0089】
また、前記(B)の方法において使用される酸としては、硫酸、リン酸、ポリリン酸等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性および経済性の観点から、硫酸が好ましい。
【0090】
前記酸の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いるフェニルチオグリコール酸誘導体1モルに対して、反応速度向上の観点から、1モル以上であることが好ましく、また、経済性の観点から、30モル以下、好ましくは10モル以下であることが望ましい。
【0091】
前記酸とフェニルチオグリコール酸誘導体を反応させる際の温度は、通常、反応速度の低下を抑える観点から、約0℃以上であることが好ましく、また、副反応の発生を抑え、収率の低下を防ぐ観点から、約200℃以下、好ましくは約100℃以下であることが望ましい。
【0092】
前記反応は無溶媒でも進行するが、本反応に不活性である溶媒、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類を使用してもよい。とりわけ、経済性の観点から、無溶媒で反応を行なうことが好ましい。
【0093】
前記溶媒を使用する場合、溶媒の使用量としては、特に限定はないが、反応の操作性向上の観点からフェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対して、2重量部以上、好ましくは4重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点からフェニルチオグリコール酸誘導体1重量部に対して、30重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0094】
前記酸とフェニルチオグリコール酸誘導体を反応させる際の時間は、一概には決定することができないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0095】
かかる(A)および(B)の方法により、一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体を含む反応液を得ることができる。
【0096】
得られた反応液に、例えば、水性溶媒および有機溶媒を添加することにより、水層と得られた一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体を含む油層に分離し、該油層を回収した後、濃縮し、容易に単離することができる。また、該一般式(I)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体は、常法に従い、晶析等によっても容易に精製することができる。
【0097】
また、本発明のベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン誘導体は、前記したように、一般式(III):
【0098】
【化49】
Figure 0004267090
【0099】
(式中、Zは前記と同じ)
で表わされる化合物である。なお、一般式(III)で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン誘導体において、Zは一般式(I)におけるZと同様であればよい。
【0100】
前記ベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン誘導体としては、例えば、式(III −a):
【0101】
【化50】
Figure 0004267090
【0102】
で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン、式(III−b):
【0103】
【化51】
Figure 0004267090
【0104】
で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン、7−ジメチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン、7−ジエチルアミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオンおよび7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオンが好ましい。
【0105】
前記式(III −a)で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオンは、例えば、前記式(I−b)で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを酸化することにより容易に得ることができる。
【0106】
前記7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを酸化する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンをハロゲン化剤でジハロゲン化して2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンとなし、引き続き該2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンを酸で加水分解する方法等が挙げられる。
【0107】
前記ハロゲン化剤としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、塩化スルフリル、臭化スルフリル等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、塩化スルフリルおよび塩素が好ましい。
【0108】
前記ハロゲン化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対し、反応収率の点から、1モル以上、好ましくは2モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、20モル以下、好ましくは6モル以下であることが望ましい。
【0109】
前記ハロゲン化剤と7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンとを反応させる温度は、通常、反応速度の低下を抑える観点から、約−20℃以上、好ましくは約−10℃以上であることが望ましく、また、副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑える観点から、約80℃以下、好ましくは約30℃以下であることが望ましい。
【0110】
前記ハロゲン化剤と7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンとを反応させる際には、溶媒を用いることができる。該溶媒としては、本反応に不活性である溶媒であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、1,2−ジクロロエタンが好ましい。
【0111】
反応時間は、一概には決定することができないが、通常、0.5〜30時間程度であればよい。
【0112】
また、前記加水分解に使用される酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸が好ましく用いられる。
【0113】
前記酸の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対して、反応速度向上の観点から、0.1モル以上、好ましくは1モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、30モル以下、好ましくは10モル以下であることが望ましい。
【0114】
前記酸と7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを反応させる際の温度は、通常、反応速度の低下を抑える観点から、約50℃以上、好ましくは約70℃以上であることが好ましく、また、副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑える観点から約150℃以下、好ましくは約120℃以下であることが望ましい。
【0115】
前記反応は無溶媒でも進行することができるが、水および本反応に不活性である溶媒を用いることもできる。該本反応に不活性である溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類との混合溶媒を使用してもよい。とりわけ、経済性の点から、無溶媒で反応を行なうのが好ましい。
【0116】
前記溶媒を使用する場合、溶媒の使用量は、特に限定はないが、反応の操作性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対して、1重量部以上、好ましくは2重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対して、30重量部以下、好ましくは10重量部以下であることが望ましい。
【0117】
前記酸と7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを反応させる時間は、一概には決定することができないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0118】
また、前記7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン化合物に酸化する反応としては、前記に記載の方法の他に、酸素、空気、オゾン、過酸化水素水、過酢酸、アルコールパーオキシド、次亜塩素酸、塩素酸、過ヨウ素酸およびそのアルカリ金属塩、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、重クロム酸ソーダ等の通常知られている酸化剤を使用する方法によって行うこともできる。
【0119】
このようにして得られた7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン化合物は常法に従い、晶析等により容易に単離することができる。
【0120】
次に、前記酸化反応によって得られた7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオンを還元することにより、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン化合物を得ることができる。
【0121】
前記7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオンを還元する方法としては、特に限定されるものではなく、通常知られている還元法、例えば、鉄、亜鉛、スズ等の金属と塩酸、硫酸、酢酸等の酸による方法、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化スズ等のハロゲン化金属塩を用いる方法、パラジウム−炭素、ラネーニッケル等を触媒とした水素添加法、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム等の水硫化アルカリ金属を用いる方法等を挙げることができる。これらの中では、工業的生産性の観点から、ハロゲン化金属塩を用いる方法が好ましく、特に無水塩化第1スズを用いる方法が好ましい。
【0122】
前記ハロゲン化金属塩を用いる方法の際に、ハロゲン化金属塩の使用量としては、特に限定はないが、例えば、反応収率の点から、原料の7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン1モルに対して、1モル以上、好ましくは1.5モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、原料の7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン1モルに対して、10モル以下、好ましくは6モル以下であることが望ましい。
【0123】
このようにして得られた7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン化合物は常法に従い、晶析等により容易に単離することができる。
【0124】
また、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2, 3−ジオン化合物は、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを還元して7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物となし、引き続き、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物を酸化することにより製造することもできる。
【0125】
7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンの還元反応は、前記と同様、すなわち通常知られている還元法、例えば、鉄、亜鉛、スズ等の金属と塩酸、硫酸、酢酸等の酸による方法、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化スズ等ハロゲン化金属塩を用いる方法、パラジウム−炭素、ラネーニッケル等を触媒とした水素添加法、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム等の水硫化アルカリ金属を用いる方法等を用いることができる。これらの中では、工業的生産性の観点から、金属と酸による方法が好ましく、鉄と酢酸による方法が特に好ましい。
【0126】
前記金属と酸による方法において、金属の使用量としては、例えば、反応収率の点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対し、1モル以上、好ましくは1.5モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対し、10モル以下、好ましくは6モル以下であることが望ましい。
【0127】
また、前記金属と酸による方法において、酸の使用量としては、例えば、反応速度の向上の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対し、100モル以下、好ましくは50モル以下であることが望ましい。
【0128】
また、前記金属、酸および7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンの混合液にメタノールを添加して、メタノール環流下で反応させることができる。
【0129】
その際のメタノールの使用量としては、特に限定はないが、例えば、反応速度の向上の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対して1重量部以上、好ましくは2重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対して20重量部以下、好ましくは10重量部以下であることが望ましい。
【0130】
このようにして、得られた反応液を、例えば炭酸水素ナトリウム等で中和した後、メタノールを留去し、析出する7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物の結晶を濾過等の公知の方法で得ることができる。
【0131】
次に、前記の方法で得られた前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物を酸化させる方法としては、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物をハロゲン化剤でジハロゲン化し、引き続き酸で加水分解する方法;酸素、空気、オゾン、過酸化水素水、過酢酸、アルコールパーオキシド、次亜塩素酸、塩素酸、過ヨウ素酸およびそのアルカリ金属塩、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、重クロム酸ソーダ等の通常知られている酸化剤を使用する方法等を行うことができる。この中では、工業的生産性の観点から、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物をハロゲン化剤でジハロゲン化し、引き続き酸で加水分解する方法が好ましい。
【0132】
前記ハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。この中では、工業的生産性の観点から、塩化チオニルが好ましい。
【0133】
前記ハロゲン化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)オン1モルに対し、反応収率の点から、1モル以上、好ましくは2モル以上であることが望ましく、また、原料として用いる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)オン1モルに対し、経済性の観点から、20モル以下、好ましくは6モル以下であることが望ましい。
【0134】
かかるハロゲン化剤は、通常、滴下しながら7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンと混合される。
【0135】
前記ハロゲン化剤と7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを混合した後、反応させる際の温度は、通常、反応速度の低下を防ぐ観点から、約−20℃以上、好ましくは、約−10℃以上であることが望ましく、また、副反応を抑える観点から、約80℃以下、好ましくは約30℃以下であることが望ましい。
【0136】
また、前記ハロゲン化剤と7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを反応させる際には溶媒を用いることができる。該溶媒としては、特に限定されるものではないが、本反応に不活性である溶媒であればよく、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、1,2−ジクロロエタン、塩化メチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、1,2−ジクロロエタンが好ましい。
【0137】
前記溶媒の使用量としては、特に限定はないが、例えば、反応の操作性向上の観点から、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対し、2重量部以上、好ましくは3重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1重量部に対し、30重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0138】
前記ハロゲン化剤と7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを反応させる際の時間は、一概には決定することができないが、通常、0.5〜30時間程度であればよい。
【0139】
次に、得られた反応液に硫酸等の酸を添加する。該酸の使用量としては、反応性の観点から、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対して0.1モル以上、好ましくは1モル以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン1モルに対して30モル以下、好ましくは10モル以下であることが望ましい。
【0140】
前記得られた反応液に硫酸等の酸を添加する際の温度は、通常、反応速度の低下を抑える観点から、約50℃以上、好ましくは約70℃以上であることが望ましく、また、副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑える観点から、約150℃以下、好ましくは約120℃以下であることが望ましい。
【0141】
前記得られた反応液に硫酸等の酸を添加した後、加水分解反応を行なう際の時間は、一概には決定することができないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0142】
前記得られた反応液を水酸化ナトリウム等で中和した後、晶析等の公知の方法で7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン2,3−ジオン化合物を得ることができる。
【0143】
かくして得られたベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物は、農薬等に使用される1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸等を製造する際の中間体として、または、医薬、機能材料等の中間体原料として有用なものである。
【0144】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これら実施例になんら限定されるものではない。
【0145】
実施例1
攪拌機、温度計および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに2−ニトロフェニルチオグリコール酸106.5g(0.50モル) 、1,2−ジクロロエタン300gおよびN,N−ジメチルホルムアミド0.2gを仕込み、反応温度50℃で2時間を要して塩化チオニル65.5g(0.55モル) を滴下し、同温度で1時間保持し、2−ニトロフェニルチオグリコール酸クロライド溶液420g(2−ニトロフェニルチオグリコール酸クロライドの含有量:113.4g(0.49モル))を得た。
【0146】
攪拌機、温度計および冷却管を備えた2L容の四つ口フラスコに無水塩化アルミニウム80.0g(0.60モル) および1,2−ジクロロエタン700gを仕込み、20℃で2時間を要して、得られた2−ニトロフェニルチオグリコール酸クロライド溶液を滴下しながら反応液を調製した。滴下終了後、得られた反応液1200gを同温度で3時間保持した後に、3L容のビーカー内の氷水1000g中にこの反応液を注ぎ、油層と水層に分離した。得られた油層を抽出し、濃縮して、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン83.0g(0.426モル)を得た。2−ニトロフェニルチオグリコール酸に対する収率は、85%であった。なお、得られた7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンの物理的性質は下記の通りであった。
融点:123〜124℃
元素分析値:C49.3;H2.5,N7.3(計算値 C49.2;H2.6;N7.2)
1H−NMR:δ(CDCl3)3.84(2H,s,-CH2-),7.42(1H,t,J8Hz, 芳香環),8.08(1H, dd,J1 8Hz,J21Hz,芳香環),8.55(1H,dd,J18Hz,J21Hz, 芳香環)
IR(赤外吸収分光法):1701,1687,1600,1518,1344,1315,742cm -1
【0147】
実施例1の結果から、2−ニトロフェニルチオグリコール酸クロライドを環化させることにより、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを収率よく、効率的に得ることができることがわかる。
【0148】
実施例2
攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mL容の四つ口フラスコに7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン19.5g(0.10モル) および1,2−ジクロロエタン200gを仕込み、反応温度を20℃に保ち1時間を要して塩化スルフリル29.7g(0.22モル) を滴下した。同温度で1時間保持した後、濃縮することにより、2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン25.1g(0.095モル)を得た。7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンに対する収率は、95%であった。2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンの物理的性質は下記の通りであった。
元素分析値:C36.5;H1.2;N5.4 (計算値 C36.4;H1.1;N5.3)
1H−NMR:δ(CDCl3)7.60(1H,t,J8Hz,芳香環),8.28(1H,dd,J18Hz, J21Hz,芳香環),8.65(1H,dd,J18Hz, J21Hz,芳香環)
IR:3089,1745,1601,1525,1344,1319,831,702cm -1
【0149】
実施例2の結果から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンをハロゲン化することにより、2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを高収率で、効率的に得ることができることがわかる。
【0150】
実施例3
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1L容の四つ口フラスコに2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン66.0g(0.25モル) を仕込み、反応温度100℃で1時間を要して70%硫酸水溶液150g(1.07モル)を滴下した。得られた混合液を同温度で4時間保持した後、水250g、1,2−ジクロロエタン500gを加え、水層と油層に分離して、油層を回収した。得られた油層から溶媒を留去濃縮し7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン47.0g(0.225モル)を得た。2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンに対する収率は、90%であった。7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンの物理的性質は下記の通りであった。
融点:122〜123℃
元素分析値:C46.1;H1.5;N6.7(計算値 C45.9;H1.5;N6.7)
1H−NMR:δ(CDCl3)7.65(1H,t,J8Hz,芳香環),8.17(1H,dd,J18Hz,J21Hz, 芳香環),8.66(1H,dd,J18Hz,J21Hz, 芳香環)
IR:1730,1599,1533,1340,1319,856,739cm-1
【0151】
実施例3の結果から、2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを加水分解することにより、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを高収率で、効率よく得ることができることがわかる。
【0152】
実施例4
攪拌機、温度計および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン20.9g(0.10モル) および濃塩酸200g(1.92モル)を仕込み、無水塩化第1スズ68.2g(0.36モル)を20℃で2時間を要して添加した。得られた混合液を同温度で2時間保持した後、反応液中に生成した結晶を濾過、乾燥し7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン塩酸塩20.7g(0.096モル)を得た。7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンに対する収率は96%であった。なお、得られた7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン塩酸塩の物理的性質は下記の通りであった。
融点:180℃(分解)
元素分析値:C44.7;H2.7;N6.5 (計算値 C44.6;H2.8;N6.5)
1H−NMR:δ(DMSO-d6)6.0〜8.5(broad-m,芳香環,-NH3 + )
IR:3421,1728,1720,1599,1514,1344,1319,982,795cm-1
【0153】
実施例4の結果より、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを還元することにより、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン塩酸塩を得ることができることがわかる。
【0154】
実施例5
攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mL容の四つ口フラスコに鉄粉20.0g(0.36モル) 、酢酸1.0gおよび水30.0gを仕込み、80℃で1時間攪拌した。60℃に冷却後、メタノール50.0gを加え、そこへ7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン19.5g(0.10モル) を1時間要して添加した後、反応液を2時間メタノール環流下で攪拌した。得られた反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、メタノールを留去し、析出した結晶を濾過、乾燥し、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン15.0g(0.091モル)を得た。7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンに対する収率は91%であった。得られた7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンの物理的性質は下記の通りであった。
融点:100〜102℃
元素分析値:C58.3;H4.1;N8.2(計算値 C58.2;H4.3;N8.5)
1H−NMR:δ(CDCl3)3.82(4H,broad-s,-CH2-,NH2),6.86(1H,dd,J17Hz,J22Hz , 芳香環),7.07(1H,t,J8Hz, 芳香環),7.28(1H,dd,J17Hz,J22Hz, 芳香環 )
IR:3332,1684,1585,1477,1303,1281,777cm -1
【0155】
実施例5の結果から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを還元することにより7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを高収率で、効率よく得ることができることがわかる。
【0156】
実施例6
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1L容の四つ口フラスコに7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン16.5g(0.10モル) 、1,2−ジクロロエタン200gを仕込み、反応温度を0℃に保ち、1時間を要して塩化スルフリル29.7g(0.22モル) を滴下した。同温度で1時間保持した後、70%硫酸水溶液60.0gを加え、80℃で6時間保温した。水を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。析出した個体を濾過、乾燥し、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン15.0g(0.084モル)を得た。7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンに対する収率は、84%であった。
【0157】
実施例6の結果より、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを酸化することにより、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを収率よく、効率的に得ることができることがわかる。
【0158】
また、実施例5および6の結果から、7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンから、7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを収率よく、効率的に得ることができることがわかる。
【0159】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボン酸を製造する際の中間体として使用されるベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体および該ベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体製造に有用な中間体であるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体を高収率で効率よく得ることができるという効果が奏される。

Claims (15)

  1. 一般式(I):
    Figure 0004267090
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 は水素原子を示す)
    で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体。
  2. 一般式(I−a):
    Figure 0004267090
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体。
  3. 式(I−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン。
  4. 式(I−c):
    Figure 0004267090
    で表わされる2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン。
  5. 一般式(I−d):
    Figure 0004267090
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、R3 およびR4 は水素原子を示す)
    で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン化合物。
  6. 式(I−f):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物。
  7. 一般式(II):
    Figure 0004267090
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基、Zはニトロ基を示す)
    で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体をハロゲン化剤を用いて、フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体となし、引き続き、該フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸を用いて環化することを特徴とする一般式(I):
    Figure 0004267090
    (式中、R1 、R2 およびZは前記と同じ)
    で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体の製造方法。
  8. 一般式(II)で表わされるフェニルチオグリコール酸誘導体が、式(II−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる2−ニトロフェニルチオグリコール酸である請求項記載のベンゾ〔b〕チオフェン−3−オン誘導体の製造方法。
  9. 一般式(III) :
    Figure 0004267090
    (式中、Zはニトロ基または−N(R3 )R4 基、R3 およびR4 は水素原子を示す)
    で表わされるベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン誘導体。
  10. 式(III−a):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン。
  11. 式(III−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物。
  12. 式(I−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを酸化することを特徴とする、式(III−a):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンの製造方法。
  13. 式(I−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンをハロゲン化剤でジハロゲン化して式(I−c):
    Figure 0004267090
    で表わされる2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンとなし、引き続き前記2,2−ジクロロ−7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3−オンを加水分解することを特徴とする、式(III−a):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンの製造方法。
  14. 式(III−a):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオンを還元することを特徴とする、式(III−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物の製造方法。
  15. 式(I−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−ニトロベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オンを還元して、式(1−f):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物となし、引き続き、前記7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−3(2H)−オン化合物を酸化することを特徴とする、式(III−b):
    Figure 0004267090
    で表わされる7−アミノベンゾ〔b〕チオフェン−2,3−ジオン化合物の製造方法。
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