JP4266964B2 - 光ファイバ用レセプタクルおよびその組立方法 - Google Patents
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SC形光コネクタは、光コネクタプラグと、この光コネクタプラグに対する受け側光コネクタであるレセプタクルまたはアダプタとから構成されており、光コネクタプラグと受け側光コネクタとの嵌合およびスライドロック構造により光ファイバの光接続がなされるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このような光コネクタを用いた、光ファイバの光接続では、光コネクタプラグに保持される光ファイバと、受け側光コネクタとの接続精度(位置決め精度)が低いと、両者の間で接続損失が大きくなるという問題がある。
本発明の請求項2に係る光ファイバ用レセプタクルの組立方法は、フェルールの中心に光ファイバを配したファイバスタブと、該ファイバスタブの先端側から順に前記ファイバスタブの外周に配され、互いに当接する環状リングおよび矩形状のチューニングリングと、前記ファイバスタブの先端側の外周に配されるとともに前記環状リングに当接する割スリーブと、前記ファイバスタブ、前記環状リング、前記チューニングリングおよび前記割スリーブを収納するホルダと、該ホルダと接続されるハウジングとを少なくとも備えた光ファイバ用レセプタクルの組立方法であって、前記フェルールに前記環状リングを嵌合する工程と、前記環状リングを嵌合したフェルールの後端から、前記フェルールの貫通孔に光ファイバを挿入してファイバスタブを構成する工程と、前記環状リングの外周面に前記貫通孔に挿入した光ファイバのコア偏心方向を示す印を付ける工程と、前記ファイバスタブの後端から、前記ファイバスタブに前記チューニングリングを嵌合し、前記環状リングに前記チューニングリングを当接する工程と、前記チューニングリングの平坦面の1つと同一面上に、前記シングルモード光ファイバのコア偏心方向を示す印を配し、前記チューニングリングを前記ファイバスタブに固定する工程と、前記ホルダの前記割スリーブに、ファイバスタブの先端側を挿入するとともに、前記ホルダに形成された割スリーブ収納部に連通させてチューニングリングおよび環状リングの外形形状に略等しい形状で前記ホルダに形成されたリング収納部に、環状リングおよびチューニングリングを嵌合する工程とを少なくとも有し、チューニングリングの環状リングが接する面の面積が、環状リングのチューニングリングに接する面の面積よりも大きいことを特徴とする。
請求項1又は2に記載の光ファイバ用レセプタクルの組立方法において、前記ファイバスタブの先端面を前記光ファイバのコア偏心方向に合わせてAPC研磨する工程を有していてもよい。
図1は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を示し、(a)は概略側面図、(b)は(a)のA−A線に沿う概略断面図である。図2は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を示し、図1(a)のB−B線に沿う概略断面図である。図3は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を示し、図1(b)のC−C線に沿う概略断面図である。図4は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を構成するファイバスタブ、環状リングおよびチューニングリングを示す概略斜視図であり、(a)は環状リングおよびチューニングリングにファイバスタブを嵌合した状態を示す図、(b)は環状リングおよびチューニングリングにファイバスタブを嵌合する様子を示す図である。図5は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態において、光ファイバ用レセプタクルと光コネクタプラグを接続する状態を示す概略斜視図である。図6は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を示し、図1(a)のA−A線に沿う概略断面図であり、光ファイバ用レセプタクルと光コネクタプラグを接続した状態を示す図である。図7は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を示し、図1(a)のB−B線に沿う概略断面図であり、光ファイバ用レセプタクルと光コネクタプラグを接続した状態を示す図である。図8は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの一実施形態を構成するファイバスタブ、環状リングおよびチューニングリングを示す図であり、(a)はファイバスタブの先端面の斜め研磨方向とチューニングリングとの関係を示す概略断面図であり、(b)はフェルールの貫通孔に挿入された光ファイバの偏りを示す概略側面図である。
図1〜図8中、符号1は光ファイバ用レセプタクル、2はファイバスタブ、3はフェルール、4は光ファイバ、5は環状リング、6はチューニングリング、7は割スリーブ、8はホルダ、9はハウジング、10は偏心方向印、11は印、12は割スリーブ収納部、13はリング収納部、14は固定部材、15はネジ、16はラッチ、16aは係止爪、17はキー溝、20は光コネクタプラグ、21はファイバスタブ、22はキーをそれぞれ示している。
なお、この実施形態の光ファイバ用レセプタクル1では、光ファイバ4としては、シングルモード光ファイバが用いられる。
さらに、ファイバスタブ2の先端面2aは、ファイバスタブ2の先端面2aにおける光の反射を抑えるために、斜め研磨方向と同一方向に傾斜するAPC研磨(アドバンストPC研磨、低反射研磨)面をなしていることが好ましい。
また、ファイバスタブ2の後端面(図示略)も、ファイバスタブ2に光を入射する際に、入射光が反射しないように、APC研磨面をなしていることが好ましい。
なお、ファイバスタブ2の後端面の傾きは、先端面3aの傾きと対称な向きでなくてもよい。
図9〜図11は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの組立方法の一実施形態を示す模式図である。
なお、チューニングリング6をファイバスタブ2の外周面に固定するための接着剤は、あらかじめ貫通孔6b内に注入しておいてもよい。このようにすれば、ファイバスタブ2にチューニングリング6を嵌合した後に、貫通孔6b内に接着剤を注入する必要がなく、工程を簡略化することができる。
また、この工程にて、ファイバスタブ2の外周面にチューニングリング6を固定する手段としては、接着剤を用いる方法に限定されない。例えば、貫通孔6bを貫通するネジなどにより、チューニングリング6をファイバスタブ2に係止してもよく、あるいは、ファイバスタブ2とチューニングリング6に、互いに嵌合する構造を設けてもよい。
また、ファイバスタブ2の先端面2aを、斜め研磨方向と同一方向に傾斜するAPC研磨面をなすように、APC研磨する。
この斜め研磨またはAPC研磨の工程において、ファイバスタブ2は、例えば、チューニングリング6の平坦面6aを基準として、研磨装置の固定冶具(V溝など)の所定の位置に固定される。
図12は、本発明の光ファイバ用レセプタクルの第二の実施形態を構成するファイバスタブ、環状リングおよびチューニングリングを示す概略斜視図である。
この実施形態の光ファイバ用レセプタクルにおいて、上述の第一の実施形態と同一の構成要素については、その説明を省略する。また、この実施形態の光ファイバ用レセプタクルの説明においても、図1〜図11を用いる。
この実施形態の光ファイバ用レセプタクルが、上述の第一の実施形態と異なる点は、光ファイバ4としては、偏波保持光ファイバが用いられている点である。
特に、この実施形態では、図12に示すように、フェルール3の貫通孔3aに挿入された光ファイバ4のコア4aおよび2つの応力付与部4c、4cの中心を通る線分D−Dと、チューニングリング6の一の平坦面6aの長辺6dが平行をなしていてもよい。
この後、チューニングリング6の他の平坦面から内側面に至る貫通孔6b(図1(b)、図3参照)から接着剤を注入して、この接着剤によりファイバスタブ2(フェルール3)の外周面にチューニングリング6を接着、固定する。
また、ファイバスタブ2の先端面2aを、斜め研磨方向と同一方向に傾斜するAPC研磨面をなすように、APC研磨する。
また、この実施形態の光ファイバ用レセプタクルの組立方法において、ファイバスタブ2の先端面2aを、フェルール3の貫通孔3aに挿入された光ファイバ4の偏在している側、かつ、環状リング5およびチューニングリング6の一の平坦面6a側に傾斜する斜め研磨面をなすとともに、チューニングリング6の他の平坦面から内側面に貫設された貫通孔6bの上から見て、この貫通孔6bの中心を通り、かつ、ファイバスタブ2の長手方向と平行な直線と斜めに交わり、チューニングリング6側に傾斜する研磨面をなすように、斜めに研磨すれば、ハウジング9の先端側からその収納部9aに挿入された光コネクタプラグ20のファイバスタブ21の光ファイバの偏波方向を、より高精度に位置合わせすることができる光ファイバ用レセプタクルが得られる。
Claims (9)
- フェルールの中心に光ファイバを配したファイバスタブと、該ファイバスタブの先端側から順に前記ファイバスタブの外周に配され、互いに当接する環状リングおよび矩形状のチューニングリングと、前記ファイバスタブの先端側の外周に配されるとともに前記環状リングに当接する割スリーブと、前記ファイバスタブ、前記環状リング、前記チューニングリングおよび前記割スリーブを収納するホルダと、該ホルダと接続されるハウジングとを少なくとも備え、前記光ファイバとして偏波保持光ファイバを用いている光ファイバ用レセプタクルの組立方法であって、
前記フェルールに前記環状リングを嵌合する工程と、
前記環状リングを嵌合したフェルールの後端から、前記フェルールの貫通孔に光ファイバを挿入してファイバスタブを構成する工程と、
ファイバスタブ(2)の後端からファイバスタブ(2)にチューニングリング(6)を嵌合し、環状リング(5)にチューニングリング(6)を当接する工程と、
次いで、フェルール(3)の貫通孔(3a)に挿入した光ファイバ(4)のコア(4a)および2つの応力付与部(4c、4c)の中心を通る線分を、チューニングリング(6)の一の平坦面(6a)に対して所定の角度で交わるように配し、接着剤によりファイバスタブにチューニングリング(6)を接着、固定する工程と、
前記ホルダ(8)の前記割スリーブ(7)に、ファイバスタブ(2)の先端側を挿入するとともに、前記ホルダ(8)に形成された割スリーブ収納部(12)に連通させてチューニングリング(6)および環状リング(5)の外形形状に略等しい形状で前記ホルダ(8)に形成されたリング収納部(13)に、環状リング(5)およびチューニングリング(6)を嵌合する工程とを少なくとも有し、
チューニングリング(6)の環状リング(5)が接する面の面積が、環状リング(5)のチューニングリング(6)に接する面の面積よりも大きいことを特徴とする光ファイバ用レセプタクルの組立方法。 - フェルールの中心に光ファイバを配したファイバスタブと、該ファイバスタブの先端側から順に前記ファイバスタブの外周に配され、互いに当接する環状リングおよび矩形状のチューニングリングと、前記ファイバスタブの先端側の外周に配されるとともに前記環状リングに当接する割スリーブと、前記ファイバスタブ、前記環状リング、前記チューニングリングおよび前記割スリーブを収納するホルダと、該ホルダと接続されるハウジングとを少なくとも備えた光ファイバ用レセプタクルの組立方法であって、
前記フェルールに前記環状リングを嵌合する工程と、
前記環状リングを嵌合したフェルールの後端から、前記フェルールの貫通孔に光ファイバを挿入してファイバスタブを構成する工程と、
前記環状リングの外周面に前記貫通孔に挿入した光ファイバのコア偏心方向を示す印を付ける工程と、
前記ファイバスタブの後端から、前記ファイバスタブに前記チューニングリングを嵌合し、前記環状リングに前記チューニングリングを当接する工程と、
前記チューニングリングの平坦面の1つと同一面上に、前記シングルモード光ファイバのコア偏心方向を示す印を配し、前記チューニングリングを前記ファイバスタブに固定する工程と、
前記ホルダ(8)の前記割スリーブ(7)に、ファイバスタブ(2)の先端側を挿入するとともに、前記ホルダ(8)に形成された割スリーブ収納部(12)に連通させてチューニングリング(6)および環状リング(5)の外形形状に略等しい形状で前記ホルダ(8)に形成されたリング収納部(13)に、環状リング(5)およびチューニングリング(6)を嵌合する工程とを少なくとも有し、
チューニングリング(6)の環状リング(5)が接する面の面積が、環状リング(5)のチューニングリング(6)に接する面の面積よりも大きいことを特徴とする光ファイバ用レセプタクルの組立方法。 - 前記ファイバスタブの先端面を前記光ファイバのコア偏心方向に合わせて斜め研磨する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ用レセプタクルの組立方法。
- 前記ファイバスタブの先端面を前記光ファイバのコア偏心方向に合わせてAPC研磨する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ用レセプタクルの組立方法。
- 前記ファイバスタブの後端面を、斜め研磨した前記先端面の傾きと対称な向きに斜め研磨する工程を有すること特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ用レセプタクルの組立方法。
- フェルールの中心に光ファイバを配したファイバスタブと、該ファイバスタブの先端側から順に前記ファイバスタブの外周に配され、互いに当接する環状リングおよび矩形状のチューニングリングと、前記ファイバスタブの先端側の外周に配されるとともに前記環状リングに当接する割スリーブと、前記ファイバスタブ、前記環状リング、前記チューニングリングおよび前記割スリーブを収納するホルダと、該ホルダと接続されたハウジングとを少なくとも備えた光ファイバ用レセプタクルであって、
チューニングリング(6)の環状リング(5)が接する面の面積が、環状リング(5)のチューニングリング(6)に接する面の面積よりも大きく、
前記ホルダ(8)に形成された割スリーブ収納部(12)に連通させてチューニングリング(6)および環状リング(5)の外形形状に略等しい形状で前記ホルダ(8)に形成されたリング収納部(13)に、前記ファイバスタブの所定位置に嵌合した前記環状リング(5)および前記ファイバスタブに固定した前記チューニングリング(6)が嵌合されていることを特徴とする光ファイバ用レセプタクル。 - 前記ファイバスタブの先端面は、前記光ファイバのコア偏心方向に合わせて斜め研磨された斜め研磨面をなしていることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバ用レセプタクル。
- 前記ファイバスタブの先端面は、前記光ファイバのコア偏心方向に合わせてAPC研磨されたAPC研磨面をなしていることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバ用レセプタクル。
- 前記光ファイバは偏波保持光ファイバであり、フェルール(3)の貫通孔(3a)に挿入された光ファイバ(4)のコア(4a)および2つの応力付与部(4c、4c)の中心を通る線分と、チューニングリング(6)の一の平坦面(6a)が平行をなしていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の光ファイバ用レセプタクル。
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