JP2004287384A - 光フィルタ素子および光フィルタ部品 - Google Patents

光フィルタ素子および光フィルタ部品 Download PDF

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和樹 真田
Tomio Tanaka
富三男 田中
Akinori Watabe
昭憲 渡部
Takashi Yoshizawa
高志 吉澤
Akira Nagayama
昭 永山
Shigeru Hirono
滋 廣野
Seitaro Matsuo
誠太郎 松尾
Masataka Hirai
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Abstract

【課題】 近接した通信波長と試験波長を用いた波長多重通信において、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための低価格、高品質の光フィルタ素子を提供する。
【解決手段】 光ファイバ(8)が挿入され両端が研磨されたフェルール(20,21)の一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタ(6)が成膜された光フィルタ素子において、通信波長は1310nmおよび1550nmであり、試験波長は1650nmであり、誘電体多層膜フィルタ(6)は、成膜されるフェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上3.5°以下の角度で斜め研磨されており、通信波長において透過率が0.90以上、試験波長において透過率が0.01以下であり、試験波長における反射減衰量が12dB以下である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光フィルタ素子および光フィルタ部品に関し、より詳細には、通信波長と試験波長を用いた波長多重光通信において、加入者側光線路の終端におかれ、通信波長を効率よく透過させ、試験波長を遮断/反射させるための光フィルタ素子および光フィルタ部品に関する。
通信波長と試験波長を用いた波長多重光通信システムにおいては、加入者側光線路の終端に、通信波長を効率よく透過させ、試験波長を遮断/反射させるための光フィルタ素子を設けることが行われている。試験波長を監視することで、局側光線路と加入者側光線路の接続状態の監視を行うことができる。
このようなシステムにおいて、光フィルタ素子は、薄いガラス基板あるいはポリイミド基板に誘電体多層膜フィルタを成膜したものを、光ファイバを斜めに切断するようにフェルールに形成した薄溝の間に挿入し、接着剤で固定した素子が知られている。この方法では、切断された光ファイバ間の距離が大きいため挿入損失が大きくなる、角度のばらつきが生ずるため透過特性、遮断/反射特性が一定にできない、などの品質上の問題があった。また、素子の組立や角度調整などが困難なため、生産性が低く、歩留りが低いために、光フィルタ素子が高価格化するなどの問題があった。
図19に示すように、1対の入れ子部材95の対向する接合面99に誘電体多層膜フィルタ96を蒸着することで、フィルタ特性の安定化と、製造コストの低減を図った光端末部品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された光端末部品では、誘電体多層膜フィルタ96を蒸着する接合面99は、光ファイバ軸と直交する面に対して傾斜していることを特徴としている。実施例は2度程度の傾斜角として、通信波長1310nmに対して透過損失が0.3dB、試験波長1550nmに対して透過損失54dB、反射減衰量10.4dBを得たことが開示されている。このように通信波長(実施例では1310nm)と、試験波長(実施例では1550nm)が比較的離れている場合には、通信波長における低透過損失と、試験波長における高透過損失と低反射減衰量を同時に満足する誘電体多層膜フィルタを実現するのは比較的容易である。
特開平6−118266号公報
しかしながら、最近は通信波長と試験波長が近接化してきており、さらに通信波長における挿入損失と反射減衰量、試験波長における挿入損失と反射減衰量が厳しく仕様化される傾向にあり、従来の技術、方法では対応できなくなってきている。例えば、最近の波長多重通信システムにおいては、1310nmと1550nmの2つの通信波長と、1650nmの試験波長を用いたシステムがある。1550nmの通信波長と1650nmの試験波長の波長差はたった100nmしかないにもかかわらず、仕様として通信波長に対して1.1〜2.0dB程度の低挿入損失と、22〜35dB以上といった高反射減衰量が要求される。試験波長に対しては20〜40dB以上の高挿入損失と、12dB以下あるいは20dB以下の反射減衰量が要求されている。特許文献1に示された光端末部品では、このように波長差が小さい2つの波長に対して、全く対照的な光学的特性を要求された場合に対応することは出来なかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、近接した通信波長と試験波長を用いた波長多重光通信において、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための低価格、高品質の光フィルタ素子および光フィルタ部品を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光ファイバ(8)が挿入され両端が研磨されたフェルール(20,21)の一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタ(6)が成膜され、前記フェルール(20,21)の両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルール(30,31)と接続される光フィルタ素子において、前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、前記誘電体多層膜フィルタ(6)は、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上3.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記通信波長において透過率が0.90以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が12dB以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜され、前記フェルールの両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルールと接続される光フィルタ素子において、前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、前記誘電体多層膜フィルタは、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して3.5°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記通信波長において透過率が0.95以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が20dB以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜され、前記フェルールの両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルールと接続される光フィルタ素子において、前記誘電体多層膜フィルタは、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2または3に記載の前記光ファイバは、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、光フィルタ部品であって、請求項1ないし4のいずれかに記載の光フィルタ素子と、前記フェルールと前記接続用フェルールとを接続するための嵌合スリーブとを備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上3.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記誘電体多層膜フィルタは、前記通信波長において透過率が0.90以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が12dB以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して3.5°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記誘電体多層膜フィルタは、前記通信波長において透過率が0.95以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が20dB以下であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項6、7または8に記載の前記光ファイバは、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、光フィルタ部品であって、請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子と、前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合するための光ファイバ保持手段とを備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、光フィルタ部品であって、請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子と、該光フィルタ素子を載置するV溝が形成されたV溝基板と、前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合させるために、前記V溝基板との間で前記光ファイバと前記他の光ファイバとを挟持する押さえ基板と、前記V溝基板と前記押さえ基板とを把持するクランプスプリングとを備えたことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、メカニカルスプライスであって、請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子を載置するV溝が形成されたV溝基板と、前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合させるために、前記V溝基板との間で前記光ファイバと前記他の光ファイバとを挟持する押さえ基板と、前記V溝基板と前記押さえ基板とを把持するクランプスプリングとを備えたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、光ファイバまたは光ファイバが挿入されたフェルールの一端あるいは両端を、光ファイバ軸と直行する面に対して目的に対応した角度で斜め研磨し、さらに通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタを所定の光学的特性が得られるように成膜したので、光学的特性のばらつきが小さく、通信波長に対しては低挿入損失と高反射減衰量を、試験波長に対しては高挿入損失と低反射減衰量を安定して得ることが可能となる。
また、本発明によれば、素子の組立が簡単なため生産性、および歩留りも高く、したがって光フィルタ素子の低価格化が可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。光ファイバが挿入されたフェルールの一端あるいは両端を、光ファイバ軸と直行する面に対して目的に対応した角度で斜め研磨し、さらに通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタを所定の光学的特性が得られるように成膜し、フェルールの両端は、スリーブを介して光ファイバを保持するフェルールとそれぞれ接続する。製造方法が容易なため低価格とすることができ、また決められた角度に研磨されたフェルール面に直接誘電体多層膜を成膜するため光学的特性のばらつきが小さく、通信波長に対しては低挿入損失と高反射減衰量、試験波長に対しては高挿入損失と低反射減衰量が安定して得られる。
2本の光ファイバが結合された場合に、一般的に3種類の損失が生じることが、D.MARCUSE, "Loss Analysis of Single-Mode Fiber Splices", THE BELL SYSTEMS TECHNICAL JOURNAL, Vol.56, No.5, May-June 1977, pp.703-718. により示されている。すなわち、
A)端面間隔損失:2本の光ファイバの間隔Dによる損失
B)角度ずれ損失:2本の光ファイバの角度ずれθによる損失
C)軸ずれ損失:2本の光ファイバの中心軸ずれdによる損失
である。
斜め研磨された光ファイバが接続され、その間に誘電体薄膜がある場合に光が伝達される様子を図1に示す。角度βで研磨されたフェルールに内挿された光ファイバIと、同じく角度βで研磨されたフェルールに内挿された光ファイバIIが嵌合スリーブを介して接続されており、光ファイバIの接合面には厚さD、屈折率nの薄膜が成膜されている。光ファイバはコア部の屈折率がnであり、薄膜の屈折率nと異なるため、コア部と薄膜の境界において光は屈折して進むことになる。また、薄膜の光の透過率をT、反射率をRとすれば、誘電体薄膜は吸収がないために、
T+R=1
が成立する。
このように光ファイバが結合されたときには、厚さDの薄膜を伝播する間に光がコア外に失われる端面間隔損失と、屈折により軸ずれdができることによる軸ずれ損失が生じる。前者に対する伝達係数(Power Transmission Coefficient)をη(D)、後者に対する伝達係数をη(d)とする。
一方、光ファイバIへは薄膜によって反射された光が、光軸から角度2βの方向に反射され、その一部が光ファイバIを逆方向に進行し、残りはクラッドへ屈折して進行し失われる。反射された光のうち光ファイバIを逆方向に進行する割合を反射結合係数ξ(β)とする。
次に反射結合係数ξが、角度ずれ損失に対応する伝達効率η(θ)によって与えられることを、図2を用いて示す。すなわち、光ファイバIと光ファイバIIが角度θ(ただし、θ=2β)で結合され、光ファイバIIから光ファイバIへ光が進行している場合、両光ファイバコアの屈折率は等しいから接合面においてはT=1が成立し、接合面を透過した光の一部が伝達効率η(θ)で光ファイバIを進行し、残りはクラッドへ屈折して進行し失われる。図1と図2を比較すれば明らかなように、角度βに研磨された光ファイバの反射結合係数ξ(β)は、θ=2βとしたときの伝達係数η(θ)に他ならないことが分かる。
以上より、図1のように薄膜をはさんで結合された2本の光ファイバに対する実効透過率をT、実効反射率をRとすれば、
=η(D)・η(d)・T
=η(θ)・(1−T)
ただし、
ξ(β)=η(θ),θ=2・β
で与えられることが明らかとなった。
本発明による光フィルタ素子で必要となる誘電体多層膜フィルタは、例えばTaとSiOを30層程度多層に成膜したものであり、厚さも高々10μm程度の薄いものである。また、後述するように本発明による光フィルタ素子では、研磨角度βは高々数度程度となることが予想される。これらを前提条件としてη(D)およびη(d)を、D.MARCUSEが示した式で計算すると、いずれも0.99以上のほぼ1に近い値となることがわかる。したがって、T≒Tとして考えて差し支えない。すなわち、それぞれの通信波長と試験波長に対して、
≒T
=η(θ)・(1−T)
を評価し、それらが各波長に対する挿入損失、反射減衰量の要求仕様を満足するような研磨角度β、誘電体多層膜フィルタの光学特性を求めれば、目的とする光フィルタ素子を作ることができる。
図1に示したように、光ファイバIと光ファイバIIは基本的に同じ仕様の光ファイバであることが望ましく、両方の光ファイバのモードフィールド半径(モードフィールド径の半分の値)は等しいと考えてよい。その場合、D.MARCUSEにより示された角度ずれ損失に対応する伝達係数η(θ)は、
η(θ)=exp〔−(α・θ)
α=π・n・w/λ
ただし、nは光ファイバのクラッドの屈折率、wはモードフィールド半径、λは波長で与えられる。
本発明による光フィルタ素子で用いる、片面成膜フェルール20および両面成膜フェルール21を図3に示す。図3(a)に示した片面成膜フェルール20は、光ファイバ8を挿入された精密フェルール3−1の1端が角度βで研磨され、傾斜面9には誘電体多層膜フィルタ6が成膜され、他端はたとえば凸球面10に研磨されている。図3(b)に示した両面成膜フェルール21は、光ファイバ8を挿入された精密フェルール3−1の両端が角度βで研磨され、両方の傾斜面9には誘電体多層膜フィルタ6が成膜されている。
実施例1に対する要求仕様は、表1に示されるものであった。
Figure 2004287384
この要求仕様を、光フィルタ素子の実効透過率T、実効反射率Rとして書き直したのが表2である。
Figure 2004287384
通信波長に対する高い実効透過率と、試験波長における低い実効透過率を達成するためには、誘電体多層膜フィルタが通信波長で高い透過率を有し、試験波長で低い透過率を有することがまず必要である。図4は、そのような誘電体多層膜フィルタを成膜して、その透過率特性を測定した例である。
この誘電体多層膜フィルタは、TaとSiOを交互に計25層に多層成膜したものであり、厚さは約7μm程度の薄いものである。1.31μmと1.55μmの通信波長における透過率が0.98以上、1.65μmの試験波長における透過率が0.01以下のフィルタを成膜することは現在の成膜技術で可能である。前述したように、端面間隔損失と軸ずれ損失がほぼ無視できるほど小さいため、実効透過率Tは、ほぼ誘電体多層膜フィルタの透過率Tに等しい。したがって、試験波長において0.01以下の実効透過率を達成するためには、誘電体多層膜フィルタの透過率Tも0.01以下であることが必要となる。
図5は、光通信で使用されている一般的なシングルモードファイバを、傾斜角θで接続した場合の角度ずれ損失に対応する、伝達係数η(θ)を計算したものである。図中に示したwは、一般的なシングルモードファイバの各波長におけるモードフィールド半径であり、伝達係数の値に影響する。図4に示したような誘電体多層膜フィルタを成膜したとすると、まず試験波長の実効反射率R=η(θ)・RにおいてR≒1であるから、η(θ)≧0.0631である必要があり、そのためにはθ≦6.3(deg)であることが必要である。θ=2・βであるから、β≦3.15(deg)で研磨する必要がある。
一方、通信波長における実効反射率R=η(θ)・Rにおいて、例えばR=0.02と仮定すると、η(θ)≦0.316である必要があり、そのためには1.55μmの通信波長における制約から、θ≧4.0(deg)であることが必要である。結局、β≧2.0(deg)で研磨する必要がある。
以上により、2.0≦β≦3.15(deg)が、要求仕様を満足できる研磨角度であることが分かる。
なお、通信波長における誘電体多層膜フィルタの反射率を上げてゆくと、R=0.1(すなわちT=0.9)においてβ≧3.15(deg)となり、適当な研磨角度範囲が消滅することになる。したがって、通信波長における誘電体多層膜フィルタの透過率は、0.90以上であることも必要条件となる。
実際には、シングルモードファイバの各波長におけるモードフィールド半径は、±0.5μm程度のばらつきがあることが知られている。これも考慮に入れて上記のような研磨角度の計算を行い、試作評価によっても確認したところ、結局光ファイバ軸と直交する面に対して、
1.8≦β≦3.5(deg)
の角度で斜め研磨されており、誘電体多層膜フィルタは、通信波長において透過率が0.90以上、試験波長において透過率が0.01以下であれば、目的とする光学特性を得られることが明らかとなった。
なお、当然のことではあるが、使用するシングルモードファイバの各波長におけるモードフィールド半径が固定されていれば、研磨角度を最適な範囲に狭めることが可能となり、それによってより一層の歩留り向上、品質の安定化、等が図れることは言うまでもない。例えば、図5に示したモードフィールド半径を有する光ファイバを用いた場合は、前述したように、
2.0≦β≦3.15(deg)
の範囲で角度を限定した方が、より安定した品質の光フィルタ素子を製造可能である。
さらに、誘電体多層膜フィルタの光学的特性を改善して、例えば通信波長における透過率を安定して0.98以上に保ったり、試験波長における透過率を安定して0.005以下に保つことができれば、さらに研磨角度範囲を狭めて光フィルタ素子の歩留り向上、品質の安定化が図れる。
したがって、本発明による光フィルタ素子を製造する場合には、同じロットのシングルモードファイバを用いることが、歩留り向上に有効である。モードフィールド半径が限定されている場合には、研磨角度も限定できることは以下の実施例でもあてはまるが、繰返しを避けるため言及しないこととする。
図6は、本発明による光フィルタ素子の実施例の主要部を図示したものである。片面成膜フェルール20は、その1端がβ=2.6(deg)で斜め研磨され、かつ通信波長における透過率が0.98以上、試験波長における透過率が0.01以下の誘電体多層膜フィルタが成膜されている。もう一方の端部は、通常の凸球面に研磨されている。片面成膜フェルール20は、成膜された面を同じ角度で研磨された接続用フェルールである斜め研磨フェルール30と、嵌合スリーブ4を介して接続されており、もう一方の端部は、同じく接続用フェルールである凸球面に研磨された凸球面研磨フェルール31と、嵌合スリーブ4を介して接続されている。斜め研磨フェルール30と凸球面研磨フェルールからは、光ファイバ心線1が延びており、図示していない光コネクタ40にそれぞれ接続され、光フィルタ素子を構成している。この実施例では、表3に示したような光学的特性を得ることができた。これは、表1に示した全ての要求仕様を満足している。
Figure 2004287384
実施例2に対する要求仕様は、表4に示されるものであった。
Figure 2004287384
この要求仕様は、表1に示した実施例1に対する要求仕様と類似したものであるが、試験波長における挿入損失が40dB以上といっそう厳しくなっている。この仕様は、図3(a)に示したような片面成膜フェルールで達成することはほとんど困難であり、図3(b)に示した両面成膜フェルール21を用いる必要がある。すなわち、成膜面を2つとすることで、試験波長における挿入損失をほぼ倍にすることが可能となる。両面に成膜する誘電体多層膜フィルタは、実施例1の場合と同様な光学的特性を有すればよい。したがってまた、研磨角度βの範囲も同様である。
図7は、本発明による光フィルタ素子の実施例の主要部を図示したものである。両面成膜フェルール21は、その両端がβ=2.6(deg)で斜め研磨され、かつ通信波長における透過率が0.98以上、試験波長における透過率が0.01以下の誘電体多層膜フィルタが成膜されている。両面成膜フェルール21はその両面で、同じ角度で研磨された斜め研磨フェルール30と嵌合スリーブ4を介して接続されている。両側の斜め研磨フェルール30からは、光ファイバ心線1が延びており、図示していない光コネクタ40にそれぞれ接続され、光フィルタ素子を構成している。この実施例では、表5に示したような光学的特性を得ることができた。これは、表4に示した全ての要求仕様を満足している。
Figure 2004287384
実施例3に対する要求仕様は、表6に示されるものであった。
Figure 2004287384
この要求仕様は、表1に示した実施例1に対する要求仕様と類似したものであるが、通信波長における反射減衰量35dB以上、試験波長における反射減衰量20dB以下を同時に満足することが要点である。この仕様は、図3(a)に示したような片面成膜フェルールで達成することが可能である。
図8は、図5と同様に傾斜角θで接続した場合の角度ずれ損失に対応する、伝達係数η(θ)を4度から10度の範囲で計算したものである。同じく図4に示した示したような誘電体多層膜フィルタを成膜したとすると、まず試験波長の実効反射率R=η(θ)・RにおいてR≒1であるから、表6よりη(θ)≧0.01である必要があり、そのためにはθ≦8.1(deg)であることが必要である。θ=2・βであるから、結局β≦4.05(deg)で研磨する必要がある。
一方、通信波長における実効反射率R=η(θ)・Rにおいて、例えばR=0.02と仮定すると、η(θ)≦0.0158である必要があり、そのためには1.55μmの通信波長における制約からθ≧7.6(deg)であることが必要である。結局、β≧3.6(deg)で研磨する必要がある。
以上により、3.6≦β≦4.05(deg)が、要求仕様を満足できる研磨角度であることが分かる。
なお、通信波長における誘電体多層膜フィルタの反射率を上げてゆくと、R=0.05(すなわちT=0.95)においてβ≧4.05(deg)となり、適当な研磨角度範囲が消滅することになる。したがって、通信波長における誘電体多層膜フィルタの透過率は0.95以上であることも必要条件となる。
さらに、前述したようにシングルモードファイバの各波長におけるモードフィールド半径は、±0.5μm程度のばらつきがあることも考慮にいれて、上記のような研磨角度の計算を行い、試作評価によっても確認したところ、結局光ファイバ軸と直交する面に対して、
3.5≦β≦4.5(deg)
の角度で斜め研磨されており、誘電体多層膜フィルタは通信波長において透過率が0.95以上、試験波長において透過率が0.01以下であれば、目的とする光学特性を得られることが明らかとなった。
本発明による光フィルタ素子の実施例の主要部は、図6に示したものと同様である。この実施例では、表7に示したような光学的特性を得ることができた。これは、表6に示した全ての要求仕様を満足している。
Figure 2004287384
上述した3つの実施例では、光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの1端あるいは両端を、1.8(deg)から4.5(deg)の範囲の角度で斜め研磨し、斜め研磨した面には通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための所定の光学的特性を有する誘電体多層膜フィルタを成膜すれば、種々の要求仕様を満足する光フィルタ素子を実現できることを示した。上述した実施例は、1.31μmと1.55μmの2つの通信波長と、1.65μmの試験波長を用いた、現在最もよく利用されている波長多重通信における要求仕様に対応するためのものであったが、この組み合わせ以外の波長多重通信においても、本発明による光フィルタ素子を適用することは可能である。また、片面成膜フェルールと両端成膜フェルールを適宜使い分けることにより、試験波長における挿入損失特性を容易に変更できることも言うまでもない。
例えば1.31μmの通信波長と、1.55μmの試験波長を用いた波長多重通信に対しては、研磨角度β=3.8(deg)の片面成膜フェルールに誘電体多層膜フィルタを成膜することで、表8のような特性を持つ光フィルタ素子を作ることができた。
Figure 2004287384
また、両面成膜フェルールを用いた場合では、表9のような特性を持つ光フィルタ素子を作ることができた。
Figure 2004287384
このように、光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの1端あるいは両端を、1.8(deg)から4.5(deg)の範囲の角度で斜め研磨し、その面に所定の光学的特性を有する誘電体多層膜フィルタを成膜することで、種々の要求仕様に対応した光フィルタ素子を実現することが可能である。
図9に、光フィルタ素子を光コネクタの中に組込んだプラグ型光フィルタ部品の一例を示す。光ファイバ心線1が挿入された片面成膜フェルール20は、斜め研磨された傾斜面9に誘電体多層膜フィルタが成膜され、もう一方は凸球面10に研磨されている。片面成膜フェルール20にはフランジ35が嵌合されており、傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせるのに用いられる。また、斜め研磨フェルール30には、光ファイバ8の端部の被覆を除去した光ファイバ心線1が挿入されており、片面成膜フェルール20との結合面は傾斜面9となっている。片面成膜フェルール20と斜め研磨フェルール30のそれぞれの傾斜面9は、嵌合スリーブ4を介して結合されている。
端面フランジ36は、斜め研磨フェルール30の傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせるのに用いられる。フランジ35、および端面フランジ36の形状は、斜め研磨の際および光コネクタ組立の際に作業性よく斜め研磨面の方向を合わせられ、かつハウジング内部に組込まれた後に傾斜面9同士の結合がずれないようハウジング内部構造に組込まれる形状であれば良い。例えば、従来から用いられているステンレス製の四つ割りフランジ、またはそれと類似のキー溝を有する形状、あるいは矩形断面を有する形状などでも良い。
結合された片面成膜フェルール20と斜め研磨フェルール30とは、ハウジング内のばね40によって図9の右方向に押され、フランジ35がハウジング内部のツメ42に突き当たることによって、常に光コネクタの安定した結合が可能となる。図9に示したように、片面成膜フェルール20または斜め研磨フェルール30にフランジを嵌合する代りに、例えば、フェルール自体の一部に切欠き加工を施すなどの工夫をすれば、フェルールの傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせることができる。
本発明の一実施形態にかかる光フィルタ素子を用いた光フィルタ部品を実現するためには、多様な設計が可能であり、フェルールやフランジなどは適宜、目的に応じて最適な設計を行えばよい。また、ハウジングの内部構造、各部品の詳細な形状などは、図9に示していないが、当該技術分野で一般的に活用されている設計を応用して良いことは言うまでもない。同様に以下に説明する各種の光フィルタ部品においても、ハウジングの内部構造や、各部品の詳細な形状などは説明図中に示さないこととする。
図9においては、図を理解しやすくするためにフェルールやフランジを透視して光ファイバ心線1を描いているが、以降の図においても同様な描き方をし、いちいち断らないこととする。さらに、図9においては、斜め研磨フェルール30の傾斜面9に成膜を施すことももちろん可能である。しかしながら、一般的に真空成膜装置のなかに光ファイバ8などが連結されたフェルールを多数設置すると、(1)真空度が低下する、(2)真空成膜装置内部が微小なホコリで汚染されるなどの問題があり、片面成膜フェルール20の傾斜面9に成膜するのが望ましい。
図9のなかで光ファイバ8の末端は図示していないが、例えば光ファイバ心線1が露出したピグテール形式とすれば、融着あるいはメカニカルスプライスによって線路の光ファイバと接続することができる。図9に示したプラグ型光フィルタ部品は、例えばONU(Optical Network Unit)に設けられたレセプタクルに接続することにより、局側からONUまでの光線路の監視を行うことができる。
また、光線路の監視以外の用途の一例としては、特定の波長帯域の光を透過させるフィルタを成膜して、WDM(Wavelength Division Multiplexing)方式の光通信用の光フィルタ部品としても活用できる。同様に以下に説明する各種の光フィルタ部品においても、多様な分野への応用が考えられるが、光線路の監視への利用を主体とする説明を行うこととする。
図10に、光フィルタ素子を組込んだプラグ−レセプタクル型光フィルタ部品の一例を示す。プラグ−レセプタクル型光フィルタ部品は、一端をプラグ、他端をレセプタクルの構造とした光部品である。光ファイバ心線1が挿入された片面成膜フェルール20は、斜め研磨された傾斜面9に誘電体多層膜フィルタが成膜され、もう一方は凸球面10に研磨されている。片面成膜フェルール20にはフランジ35が嵌合されており、傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせるのに用いられる。また、光ファイバ心線1が挿入された斜め研磨フェルール30は、斜め研磨された傾斜面9と凸球面10を有しておりフランジ35が嵌合されている。片面成膜フェルール20と斜め研磨フェルール30のそれぞれの傾斜面9は、嵌合スリーブ4を介して結合されている。
また、斜め研磨フェルール30のもう一方の端部には、レセプタクル部に挿入されるプラグのフェルールと結合を行うために、嵌合スリーブ4が取り付けられている。それぞれのフランジ35は、傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせるのに用いられる。フランジ35は、斜め研磨の際および光コネクタ組立の際に作業性よく斜め研磨面の方向を合わせられ、かつハウジング内部に組込まれた後に傾斜面9同士の結合がずれないようハウジング内部構造に組込まれる形状であれば良い。図11に示した光フィルタ部品は、その両端にレセプタクル、プラグが接続される箇所に挿入するのに便利である。
図11に、光フィルタ素子を組込んだ両端レセプタクル型光フィルタ部品の一例を示す。図10に示したプラグ−レセプタクル型光部品のプラグ側の部分をレセプタクルにしたものであり、その両端にプラグが接続される箇所に挿入するのに便利である。
図10、図11に示したような光部品は、例えば既設のONUの接続部に挿入することにより、局側からONUまでの光線路の監視機能を追加することが容易にできるので、監視機能追加の工事費削減に有効である。また、フィルタ仕様が変更になった場合には、新仕様の光部品を旧仕様の光部品と交換するのが容易であり、交換工事の費用削減に効果的である。もちろん、ONUを新設する場合にも用いることができるのは言うまでもない。
図12に、光フィルタ素子を組込んだキャピラリー型光フィルタ部品の一例を示す。片面成膜フェルール20と斜め研磨フェルール30は、それぞれの傾斜面9を向い合せて接続されている。また、片面成膜フェルール20のもう一方の凸球面10は、凸球面研磨フェルール31と向い合せて接続されている。これら3つのフェルールからなる接続部には、2個のばね40により所定の押し付け力が加わる構造となっている。斜め研磨フェルール30および凸球面研磨フェルール31から出ている光ファイバ8は、図示していないが、例えば光ファイバ心線1が露出したピグテール形式とすれば、融着あるいはメカニカルスプライスによって線路の光ファイバと接続できる。
キャピラリー構造により細長い形状となるので、例えば、ONU内部の狭いスペースに納めることもできる。また、密閉構造であることからフィルタとしての耐久性も高い。さらに、現場での接続方法として、融着またはメカニカルスプライスのいずれかを選択することができるので作業性が良い。さらにまた、光ファイバを引き込む際に、光成端キャビネットまたは光ファイバの引き込みも可能な構造を有する保安器の内部に収納して利用することもできる。もちろん、光ファイバの末端を、コネクタに加工してさらに作業性を高めた光フィルタ部品としても良いのは言うまでもない。
図13に、光フィルタ素子を光送受信モジュール用スタブに適用したスタブ形光部品の一例を示す。片面成膜フェルール20と斜め研磨フェルール30とは、それぞれの傾斜面9を向い合せて接続されている。それぞれのフェルールには、一部に切欠き部37が設けられている。フェルールを、図示していない光送受信モジュール側に設けられた切欠き付き円形断面の挿入口に入れることで、斜め研磨面の方向を合わせることができる。片面成膜フェルール20のもう一方の凸球面10は、図示していない光送受信モジュール内部を向いて設置されフォトダイオード、半導体レーザとレンズ光学系、等を介して接続される。斜め研磨フェルール30のもう一方の凸球面10は、光コネクタを介して光線路と接続される。
このようなスタブを用いることにより、光送受信モジュールにフィルタ機能を組込むことができ、ONU内部構造をコンパクトにすることができるなどの利点がある。なお、本実施例で用いたフェルール切欠き部37は、他の実施例で用いたフランジ35または端面フランジ36の代わりに、斜め研磨の際、および光送受信モジュール組立の際に作業性よく斜め研磨面の方向を合わせられ、かつモジュール内部に組込まれた後に傾斜面9同士の結合がずれないようモジュール内部構造に組込まれる形状であれば良い。
図14に、光フィルタ素子を組込んだメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の一例を示す。図14(a)は、上面から光フィルタ素子の構成要素を見た透視図であり、図14(b)は側面から見た透視図である。主要部を分かりやすく説明するため、この光フィルタ部品の両端部は省略している。光フィルタ部品は、片面成膜フェルール20、斜め研磨フェルール30、嵌合スリーブ4、端面フランジ36、およびばね40などから構成される光フィルタ部と、光ファイバ心線を挿入するためのV溝45を加工したV溝基板44と、押さえ基板46と、クランプスプリング50などからなる。
光フィルタ部は、V溝基板44および押さえ基板46の内部に形成されたフィルタハウジング48にはめ込まれている。光フィルタ部から両側に引き出された光ファイバ心線1は、V溝基板44のV溝に沿うように載置される。これら光ファイバ心線1は、くさび挿入口49にくさびを挿入した状態で、両側からV溝45に沿って挿入される光ファイバ心線と突き合わされ、くさびを引き抜くことによって結合が完成する。このようなメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品は、細長い形状のため容易にONU内部に収納することができ、両端に被覆を除去した光ファイバを簡単に接続できるため、工事費を低く抑えられるといった利点がある。
図15に、光フィルタ素子を適用したプラグ型光フィルタ部品の一例を示す。光ファイバ心線1が挿入された片面成膜フェルール20は、斜め研磨された傾斜面9に誘電体多層膜フィルタが成膜されている。片面成膜フェルール20にはフランジ35が嵌合されており、傾斜面9を斜め研磨する際、および光コネクタに組込む際に斜め研磨面の方向を合わせるのに用いられる。光ファイバ8の末端は図示していないが、例えば光ファイバ心線1が露出したピグテール形式とすれば、融着あるいはメカニカルスプライスによって線路の光ファイバと接続することができる。
プラグ型光フィルタ部品は、例えば、ONUに設けられたレセプタクルに接続することにより、局側からONUまでの光線路の監視を行うことができる。レセプタクルには片面成膜フェルール20の傾斜面9と同じ角度で研磨されたフェルールが装着されていることが望ましい。研磨角度が小さい場合には、凸球面研磨されたフェルールとも結合することができる。このとき、傾斜面9の外周部を研磨しておき、光ファイバ中心近傍が突き出るような形状にすると、結合を確実にするうえで有効である。また、斜め研磨面と凸球面研磨面の確実な結合状態を得るためには、屈折率整合材の塗布も有効であることは言うまでもない。
以上示したように、本実施形態にかかる光フィルタ素子および光フィルタ部品は、種々の形態で実施可能であり、光線路の監視に有効であることはもちろん、設置作業、交換作業などの工事費の削減に寄与すること甚大である。また、ONU内部または光送受信モジュールに組込めるなど、装置の小型化、機能の集約が図れるため、装置コストの低減にも寄与する。さらに、これら光フィルタ部品を光成端キャビネットまたは保安器で接続したり、その内部に収納しても利用可能なことは言うまでもない。また、特定の波長帯域の光を透過させるフィルタを成膜して、WDM方式の光通信用光フィルタ部品としても活用できるなど、光線路の監視以外の用途にも活用できる。もちろん、パーソナルコンピュータ、情報家電製品、産業用機械、半導体製造装置などの通信制御機器に取り付ける形態の光フィルタ部品としても利用できることは言うまでもなく、その適用分野を狭義の光通信分野に限るものではない。
図16に、実施例12にかかる光フィルタ素子の構造を示す。図16(a)に示した光フィルタ素子は、短尺の光ファイバ43の左側の端面が斜めに研磨されており、誘電体多層膜フィルタが成膜されている。図16(b)に示した光フィルタ素子は、長尺の光ファイバ43の左側の端面が斜めに研磨されており、誘電体多層膜フィルタが成膜されている。研磨角度、および誘電体多層膜フィルタの特性は、実施例1〜4に記載の条件を満たしている。図16(a)および図16(b)に示した光フィルタ素子は、右側の端面も斜めに研磨して、誘電体多層膜フィルタを成膜しても良いのは言うまでもない。これら光フィルタ素子は、実施例1〜4に記載の光フィルタ素子と同等な光学的特性を有することは明らかである。これらの光フィルタ素子を備えた光フィルタ部品は、光線路の監視用フィルタと、WDM方式の光通信用光フィルタと、パーソナルコンピュータ、情報家電製品、産業用機械、および半導体製造装置などの通信制御機器に取り付ける光フィルタとして利用できることは言うまでもない。
図16(a)に示した短尺の光フィルタ素子は、例えば長さが10mm程度にして、メカニカルスプライスの内部に組込んだ光フィルタ部品とすれば、その両端に光ファイバを結合させるだけで光フィルタを光線路内に容易に組込むことができる。長さ数mm程度にして、光送受信モジュールなどの内部に波長選択用のフィルタ部品として組込めば、モジュールの小型化が図れるなどの利点がある。
また、図16(b)に示した長尺の光フィルタ素子は、例えば、長さを1m程度にして、成膜した端面をメカニカルスプライスに組込んでおき、他端はプラグ形状のコネクタにする。このようにして、ONU、光成端箱、または保安器への設置工事が容易な光フィルタ部品とすることができる。短尺、長尺という呼び名は明確な長さで区分されるものではないのは言うまでもないが、ONU、光送受信モジュールなどの機器内に組込まれるものを短尺と呼び、一端あるいは両端が機器外にでるもの、余長のあるものを長尺と呼ぶのが妥当である。
本実施形態における光フィルタ素子において、用いられる光ファイバが、金属ドープ光ファイバである場合には、金属のドープ量、光ファイバ長を加減することにより、所定の光減衰効果を持たせることができる。これら光フィルタ素子を用いた光フィルタ部品は、反射、透過、減衰の3つの機能を同時に満たすことができる。従来は別々に製作され、取付け工事されていた光線路の監視用フィルタと、パワーレベル調整用の光減衰器を一体化して製作すること、などが可能となる。従って、ONUなどの機器構成の簡略化、機器の低コスト化、工事費の削減などに寄与することが期待される。
図17に、実施例13にかかる光フィルタ素子を組込んだメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の一例を示す。図17(a)に示した短尺の光ファイバ60は、被覆を除去された光ファイバ心線1であり、一般的なシングルモードファイバの場合、その直径は125μmである。短尺の光ファイバ60の一端または両端には、誘電体多層膜フィルタが成膜されている。短尺の光ファイバ60の両端には、それぞれの端面に接続されるべき光ファイバ62が図示してある。それぞれの光ファイバ62の先端は、被覆が除去されて光ファイバ心線1となっているが、先端以外は被覆がついたままであり、一般的なシングルモードファイバの場合その直径は0.25mm、あるいは0.9mmである。短尺の光ファイバ60と、光ファイバ62の接合面には通常、屈折率整合材を塗布して損失を小さくする。
図17(b)に、メカニカルスプライス型光フィルタ部品の構成要素であるV溝基板44の上面図を示す。V溝基板44の上面には、V溝45が加工してあるが、被覆を除去した光ファイバ心線が置かれる部分と被覆がついたままの光ファイバが置かれる部分は、それぞれの直径に対応した幅のV溝が加工してある。また、V溝基板44の両端には、光ファイバ62の挿入を容易にするためのガイド穴47が加工されている。
図17(c)に、メカニカルスプライス型光フィルタ部品の正面図を示す。V溝基板44の上には、この例では3つの押さえ基板46があり、クランプスプリング50によってV溝基板と押さえ基板とを把持する。V溝基板には適宜くさび挿入口49が加工されている。このようなメカニカルスプライス型光フィルタ部品は、両端に被覆を除去した光ファイバを簡単に接続できる利点がある。また、フェルールの研磨が不要であり、部品点数が少ないため材料費、加工費を低減することができる。さらに、数度に斜め研磨し、成膜した光ファイバ面と、垂直に研磨あるいはへき開した光ファイバ面を屈折率整合材を介して結合できるので、斜め研磨面同士の方向合わせをする必要がなく工事費も低く抑えられるといった利点がある。
図18は、実施例14にかかる光フィルタ素子を組込んだメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の他の実施例を示す。この実施例で示したメカニカルスプライスは、5つの押さえ基板46を備えている。それぞれ(1)短尺の光ファイバ60の中央部を押さえる押さえ基板46a、(2)短尺の光ファイバ60の両端部と両側の光ファイバ62を押さえる押さえ基板46b、(3)両側の光ファイバの被覆を除去していない部分を押さえる押さえ基板46cからなる。これにより各押さえ基板46の機能が独立して発揮されるため、安定した接続が可能である。
従来のメカニカルスプライスは、光ファイバと、もうひとつの光ファイバとを接合させることを目的としていたので、その接合点数は1点であった。実施例13および実施例14に記載のメカニカルスプライスにおいては、短尺の光ファイバの両端すなわち2点で接合する必要があるため、短尺の光ファイバを固定するための押さえ基板と、光ファイバの両端において光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを押さえつけて接合させるための押さえ基板と、V溝基板と、クランプスプリングとを備えることが必要である。各構成要素の寸法や、くさび挿入口の数や寸法、クランプスプリングの形状などはそれぞれの適用対象ごとに決めればよい。押さえ基板の数は、3つあるいは5つの形態が望ましいが、それに限定されるものではない。
短尺の光ファイバ60は、例えば長さが10mm程度でもよいため、メカニカルスプライス型光フィルタ部品の全長を50mm程度に押さえることができる。従って、小型のONU、その他の機器の内部に設置することも容易となる。光ファイバ端面に、高真空のプラズマ成膜装置内で誘電体多層膜フィルタを成膜する際に、光ファイバが短いため、高真空の維持、装置内のハンドリングなどが容易になるので、生産性、成膜コスト低減などに効果的である。
言うまでもないが、短尺の光ファイバ60を用いた光フィルタ素子は、図17または図18に示したメカニカルスプライス型光フィルタ部品として、光線路の監視に用いることができる。フェルールへ光ファイバを挿入したり、フェルール端面を研磨したり、またプラグやレセプタクルなどの部品を用いる必要がないため、低コストの光フィルタ部品とすることができ、また接続作業に光ファイバ融着器が不要なため現場での作業性が良いなどの利点がある。
また、メカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品において、短尺の光ファイバ60が、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバである場合には、反射、透過、減衰の3つの機能を同時に満たすことができる。従って、光線路の監視および光パワーレベルの調整が可能となり、ONUなどの機器構成の簡略化、機器の低コスト化、工事費の削減などに寄与することが期待される。また、成膜した短尺の光ファイバと、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバとを連結して、反射、透過、減衰の3つの機能を同時に満たす光フィルタ部品を実現しても良いことは言うまでもない。
さらに、メカニカルスプライス内蔵型光フィルタ部品は、短尺の光ファイバ60の一端または両端に種々の光学的特性を有する誘電体多層膜フィルタを成膜したり、研磨角度を変えたりすることにより、多様な機能を有する光フィルタ部品を製作することができる。従って、光線路の監視のみならず種々の光通信方式に対応した光フィルタ部品として利用することができる。また、単心のみでなく、2心、4心、あるいはそれ以上の多心のメカニカルスプライス型光フィルタとして活用できることも言うまでもない。さらに、パーソナルコンピュータ、情報家電製品、産業用機械、半導体製造装置などの通信制御機器に取り付ける形態の光フィルタ部品としても利用できることは言うまでもなく、その適用分野を狭義の光通信分野に限るものではない。
本発明による光フィルタ素子は、通信波長と試験波長を用いた波長多重光通信において利用可能なことはもちろんであるが、パーソナルコンピュータ、情報家電製品、産業用機械、半導体製造装置、などの通信制御機器に取り付ける形態の光フィルタ部品としても利用できることは言うまでもなく、その適用分野を狭義の光通信分野に限るものではない。
誘電体薄膜を介して接続された光ファイバの伝達機構を説明するための図である。 角度ずれ損失と反射結合係数との関係を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる光フィルタ素子の構成を示す断面図である。 実施例1にかかる光フィルタ素子の光学特性を示す図である。 実施例1において角度ずれ損失に対応する伝達係数を計算した例を示す図である。 実施例1にかかる光フィルタ素子の構造を示す断面図である。 実施例2にかかる光フィルタ素子の構造を示す断面図である。 実施例3において角度ずれ損失に対応する伝達係数を計算した例を示す図である。 光フィルタ素子を光コネクタの中に組込んだプラグ型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を組込んだプラグ−レセプタクル型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を組込んだ両端レセプタクル型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を組込んだキャピラリー型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を光送受信モジュール用スタブに適用したスタブ形光部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を組込んだメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 光フィルタ素子を適用したプラグ型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 実施例12にかかる光フィルタ素子の構造を示す断面図である。 実施例13にかかるメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 実施例14にかかるメカニカルスプライス内臓型光フィルタ部品の一例を示す断面図である。 従来の光フィルタ素子の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 光ファイバ心線
3−1 精密フェルール
3−2 つば部管
4 嵌合スリーブ
6 誘電体多層膜フィルタ
8,43 光ファイバ
9 傾斜面
10 凸球面
20 片面成膜フェルール
21 両面成膜フェルール
30 研磨フェルール
31 凸球面研磨フェルール
35 フランジ
36 端面フランジ
37 切欠き部
40 ばね
42 ツメ
44 V溝基板
45 V溝
46 押さえ基板
47 ガイド穴
48 フィルタハウジング
49 くさび挿入口
50 クランプスプリング
60 短尺の光ファイバ

Claims (12)

  1. 光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜され、前記フェルールの両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルールと接続される光フィルタ素子において、
    前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、
    前記誘電体多層膜フィルタは、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上3.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記通信波長において透過率が0.90以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が12dB以下であることを特徴とする光フィルタ素子。
  2. 光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜され、前記フェルールの両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルールと接続される光フィルタ素子において、
    前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、
    前記誘電体多層膜フィルタは、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して3.5°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記通信波長において透過率が0.95以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が20dB以下であることを特徴とする光フィルタ素子。
  3. 光ファイバが挿入され両端が研磨されたフェルールの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜され、前記フェルールの両端は、それぞれ他の光ファイバを保持する接続用フェルールと接続される光フィルタ素子において、
    前記誘電体多層膜フィルタは、成膜される前記フェルールの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されていることを特徴とする光フィルタ素子。
  4. 前記光ファイバは、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の光フィルタ素子。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の光フィルタ素子と、
    前記フェルールと前記接続用フェルールとを接続するための嵌合スリーブと
    を備えたことを特徴とする光フィルタ部品。
  6. 光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、
    前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、
    成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上3.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記誘電体多層膜フィルタは、前記通信波長において透過率が0.90以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が12dB以下であることを特徴とする光フィルタ素子。
  7. 光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、
    前記通信波長は1310nmおよび1550nmであり、前記試験波長は1650nmであり、
    成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して3.5°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されており、前記誘電体多層膜フィルタは、前記通信波長において透過率が0.95以上、前記試験波長において透過率が0.01以下であり、前記試験波長における反射減衰量が20dB以下であることを特徴とする光フィルタ素子。
  8. 光ファイバの一端または両端に、通信波長を透過させ、試験波長を遮断/反射させるための誘電体多層膜フィルタが成膜された光フィルタ素子において、
    成膜される前記光ファイバの端面が、光ファイバ軸と直交する面に対して1.8°以上4.5°以下の角度で斜め研磨されていることを特徴とする光フィルタ素子。
  9. 前記光ファイバは、光減衰効果を有する金属ドープ光ファイバであることを特徴とする請求項6、7または8に記載の光フィルタ素子。
  10. 請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子と、
    前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合するための光ファイバ保持手段と
    を備えたことを特徴とする光フィルタ部品。
  11. 請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子と、
    該光フィルタ素子を載置するV溝が形成されたV溝基板と、
    前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合させるために、前記V溝基板との間で前記光ファイバと前記他の光ファイバとを挟持する押さえ基板と、
    前記V溝基板と前記押さえ基板とを把持するクランプスプリングと
    を備えたことを特徴とする光フィルタ部品。
  12. 請求項6ないし9のいずれかに記載の光フィルタ素子を載置するV溝が形成されたV溝基板と、
    前記光ファイバの両端において前記光ファイバの端部と他の光ファイバの端部とを結合させるために、前記V溝基板との間で前記光ファイバと前記他の光ファイバとを挟持する押さえ基板と、
    前記V溝基板と前記押さえ基板とを把持するクランプスプリングと
    を備えたことを特徴とするメカニカルスプライス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007024944A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Yonezawa Densen Kk 光ファイバ用レセプタクルおよびその組立方法
KR101457994B1 (ko) * 2012-12-28 2014-11-12 (주)럭스콤 모니터링 필터 내장형 리셉터클
US9341784B2 (en) 2010-02-12 2016-05-17 Adc Telecommunications (Shanghai) Distribution Co., Ltd. Optical fiber filter device and method for manufacturing the same

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