JP4266459B2 - トンネル坑内の写真測量方法及びトンネル坑内の写真測量システム - Google Patents

トンネル坑内の写真測量方法及びトンネル坑内の写真測量システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真測量方法に関し、より詳細にはトンネル坑内における変位計測のために用いられる写真測量方法及び写真測量システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
写真測量は、自然環境調査、自然災害調査、交通事故調査といった野外調査において、撮影した写真から被写体の位置を測量するために多用されており、近年では、トンネル坑内における測量を行う検討も行われるようになっている。
【0003】
トンネル坑内の測量は、トンネル掘削時ばかりではなく、トンネルが周囲の地山からの土圧を絶えず受けることによるトンネル坑内の変位を測定するための変位計測の際にも行われる。トンネル坑内といった構造体の内部において写真測量は、写真撮影時のフラッシュによる光線を反射する複数のターゲットを壁面に貼付け、さまざまな角度から上述したターゲットを含む複数の写真を撮影することにより行われる。その後、撮影された画像をパーソナルコンピュータといった処理手段に取り込んで、連続像として合成し、撮影された画像におけるターゲットの像を基準として用い、各ターゲットの座標を特定する。上述のようにして得られた各ターゲットの座標からトンネル坑内等の内壁における写真測量が可能となる。
【0004】
しかしながら、トンネル坑内といった構造体の内部を写真測量する場合、野外調査における写真測量とは異なる不都合が生じる。すなわち、トンネル坑内といった構造体の内部は、野外調査における写真測量とは異なり、ターゲットがあることを除き、どの角度から撮影したとしても背景がトンネル坑内の内壁となる。このためよほど明確な目印がトンネル内壁といった背景にない場合には、上述したようにして撮影された写真から互いに隣接するターゲットを判別する際の基準点の特定が困難となる。
【0005】
このためトンネル坑内において写真測量を行う際には、ターゲットの同定といった基準点特定に手間がかかり、またターゲットの同定を誤ると、トンネル坑内の写真測量の精度を著しく低下させてしまうことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、ターゲットを写真測量における基準点を与えるために用いることに加えターゲット自身の光学的な区別性を高めることにより、ターゲットを容易に写真測量の際の共通基準点として用いることを可能とし、トンネル坑内の写真測量を迅速、かつ容易に、さらには高精度に行うことを可能とするトンネル坑内の写真測量方法及び写真測量システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の上述の目的は、本発明の写真測量方法及び写真測量システムを提供することにより達成される。
【0008】
本発明の請求項1の発明によれば、トンネル坑内を写真測量するための写真測量方法であって、該方法は、所定間隔内において配置され、他のターゲットから光学的に区別可能なターゲットを含む複数のターゲットを上記トンネル坑内の内壁に配置し、上記トンネル坑内を角度を変えて撮影して上記光学的に区別可能なターゲットの像および前記他のターゲットの像を含む複数の画像を撮影し、撮影された上記画像に含まれる光学的に区別可能なターゲット像を前記複数の画像を位置合わせする際の共通基準点として上記各ターゲットの3次元座標を算出することにより、上記トンネル坑内の測量を行うことを特徴とするトンネル坑内の写真測量方法が提供される。
【0009】
本発明の請求項2の発明によれば、上記ターゲットは、上記トンネル軸方向に並設され上記トンネル周方向に連なった複数のターゲット列を構成するように配置されており、上記ターゲット列は、所定間隔内に上記光学的に区別可能なターゲットから構成された少なくとも1つのターゲット列を含むことを特徴とするトンネル坑内の写真測量方法が提供される。
【0010】
本発明の請求項3の発明によれば、上記光学的に区別可能なターゲットは、波長、反射パターン、形状のいずれか1つ又はこれらの組合せにより光学的に区別可能とされていることを特徴とするトンネル坑内の写真測量方法が提供される。
【0011】
本発明の請求項4の発明によれば、トンネル坑内を写真測量するための写真測量システムであって、該システムは、上記トンネル坑内の内壁に配置されると共に、所定間隔内に配置され、他のターゲットから光学的に区別可能なターゲットを含む複数のターゲットと、上記トンネル坑内を角度を変えて撮影して上記光学的に区別可能なターゲットの像および前記他のターゲットの像を含む複数の画像を撮影するための撮像手段と、撮影された上記画像に含まれる光学的に区別可能なターゲット像を前記複数の画像を位置合わせする際の共通基準点として上記各ターゲットの3次元座標を算出することにより、上記トンネル坑内の測量を行うことを特徴とするトンネル坑内の写真測量システムが提供される。
【0012】
本発明の請求項5の発明によれば、上記ターゲットは、上記トンネル軸方向に並設され上記トンネル周方向に連なった複数のターゲット列を構成するように配置されており、上記ターゲット列は、所定間隔内に上記光学的に区別可能なターゲットから構成された少なくとも1つのターゲット列を含むことを特徴とするトンネル坑内の写真測量システムが提供される。
【0013】
本発明の請求項6の発明によれば、上記光学的に区別可能なターゲットは、波長、反射パターン、形状のいずれか1つ又はこれらの組合せにより光学的に区別可能とされていることを特徴とするトンネル坑内の写真測量システムが提供できる。
【0014】
【作用】
本発明は、反射波長、反射パターン、形状のうちいずれか1つ又はこれらを適宜組み合わせて他のターゲットから光学的に区別可能としたターゲットを用い、トンネル坑内の写真測量時に撮影されるトンネル内壁を背景とする複数のターゲット像のうち、特定の3次元座標にある光学的に区別可能なターゲットを用い、この光学的に区別可能なターゲットを画像上で認識することを可能とする。これらの光学的に区別可能なターゲットを、複数異なった位置・角度で測定されたトンネル内壁の写真画像を互いに位置あわせする場合の共通基準点として用いることにより、写真測量時のターゲット全体からの基準点の識別を容易、かつ迅速に行うことを可能とし、トンネル坑内の写真測量をより高精度に行うことを可能とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面をもって本発明を詳細に説明する。図1は、本発明が適用されるトンネルを示した斜視図である。図1には、トンネル内壁1に貼り付けられたターゲットT及びこれらのターゲットTにより構成されるターゲット列により構成されるトンネル切羽内の断面が破線で示されている。図1に示されるように、トンネルの内壁1には、複数のターゲットTから構成され、トンネル周方向に延び、かつトンネル軸方向に並設されたターゲット列T1,T2,T3が配置されている。ターゲット列T1は、ターゲットT11,T12,T13から構成され、ターゲット列T2は、ターゲットT21,T22,T23から構成され、ターゲット列T3は、ターゲットT31,T32,T33からそれぞれ構成されている。
【0016】
以下、ターゲット全体を総称する場合には符号Tを用い、ターゲットTから構成されるターゲット列をTmとして表し、ターゲット列Tmを構成するターゲットを特に示す場合には、符号Tmn(m及びnは、自然数である。)を用いてターゲットを表す。また、ターゲットTのうち、他のターゲットTから光学的に区別可能とされたターゲットTには、符号Topを用いる。光学的に区別可能であるとは、波長、反射パターン、形状といった光学的特性により、他のターゲットTとは別のターゲットTopであることが写真、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)といった手段により光学的に判断することができることを意味する。上述した手段としては、写真、CRT、LCDを例示として挙げているが、同様の機能を備えた別のいかなる手段でも用いることができる。これらのターゲットTは、トンネル内壁1に粘着テープ、有機系又は無機系の接着材又は接着剤によって貼付けられていて、位置が容易に変化しないようにされている。
【0017】
本発明の写真測量方法においては、ターゲットTは、トンネル内壁1と共に撮像手段により撮影され、写真測量の際の基準点を与える。図1では、説明の便宜上、ターゲットTをターゲット列Tmとして構成し、ターゲット列を構成するターゲットの数を3つとし、ターゲット列を3つとして説明するが、本発明においては、必要に応じていかなる数のターゲット、いかなる数のターゲット列でも用いることができる。
【0018】
上述したように配置及び写真測量時の便宜、解析の容易性等を考慮すれば、ターゲットTを図1に示すようにトンネル軸に併設された複数のターゲット列として構成させることが好ましいが、本発明においてはターゲットTを特にターゲット列Tmnとして配列せずとも、後述するように光学的に区別可能なターゲットTopを用いて共通基準点とすることを考慮すれば、必ずしもターゲットTをターゲット列TmnとしてターゲットTを配置する必要はなく、適切にトンネル坑内の写真測量を行うための基準点を与えることができれば、いかなるように配置することができる。
【0019】
本発明においては、光学的に区別可能なターゲットTopは、ターゲット列Tmを構成するターゲットTmnのうち、所定間隔内のターゲット列Tmの少なくとも1つは、他のターゲットTmnから光学的に区別可能なターゲットTopを含んで構成される。本発明において用いる所定間隔とは、写真測量において撮影される画像の範囲に少なくとも1つのターゲットTopが含まれる間隔をいう。図1においては、T21をこのような光学的に区別可能なターゲットTopとするものとして示している。
【0020】
図2は、本発明に用いることができるターゲットTを例示した図である。これらのターゲットTは、概ね写真撮影を行う場合のフラッシュといった光源からの光を反射させて、ターゲットTが撮影された場合に画像上に写真測量に用いる基準点を与えるようにできるように、反射プレート又は反射シートといった反射部材から構成されている。また、この反射部材には、光線が照射される部分の面上にターゲットTの中心決定を行い易くすることができるように、図示しないクロスラインパターン、又は反射方向へと反射光線を集光させるフレネルレンズといった光学的要素を設けておくこともできる。
【0021】
図2(a)には、本発明に用いる光学的に区別可能なターゲットTの第1の変形例を示す。本発明に用いる光学的に区別可能なターゲットTの第1の変形例では、ターゲットTは、図2(a)に示すように反射プレート2と、反射プレート2を覆うようにして取付けられた光透過性の有色部材3とから構成されている。反射プレート2としては、従来知られているどのような材質、寸法のものでも用いることができる。
【0022】
光透過性の有色部材3は、着色された光透過性のセロファン紙や、プラスチックフィルム、光透過性の着色プラスチックシート、プラスチックプレート等を反射プレート2上に貼付けることによって形成することができる。また、ターゲットTの光学的区別性に影響を与えず、反射性を低下させないのであれば、市販のターゲットを直接蛍光塗料、反射性塗料等により着色して構成することも可能である。さらには、ターゲットTopとして、発光ダイオードといった発光部材を備えたターゲットを用いて、他のターゲットTから光学的に区別することもできる。
【0023】
本発明においては、図2(a)に示した第1の変形例のターゲットTをTopとして用いることにより、ターゲットTopに対してこれ以外の他のターゲットTと異なった波長を反射又は照射させ、ターゲットTopの画像上における区別性を向上させることができる。
【0024】
図2(b)は、本発明に用いるターゲットTの第2の変形例を示した図である。図2(b)に示したターゲットTは、板部材4と、この板部材4の上に貼付けられたダイヤモンド型にカットされた反射面といった反射要素を有する反射シート5とから構成されている。また、本発明においては、ボールレンズ状ビーズの集合体から構成された反射面を備える反射シート5を用いることもできる。
【0025】
図2(b)に示される第2の変形例のターゲットTをターゲットTopとして用いることにより、写真撮影時のフラッシュによる光線をターゲットTopが反射する場合に、所定の反射パターンを与えることにより、光学的にターゲットTopと、他のターゲットTとを区別することが可能となる。このため、ターゲットTopの画像上における区別性を向上させることが可能となり、ターゲットT全体の認識性を向上させることが可能となる。上述した反射パターンを発生させる際には、上述したようなボールレンズ状ビーズ集合体、又はダイアモンド型にカットされた反射面反射要素を有する反射シート5を用いることも可能であるし、また、反射性偏光プレートといった部材を用いて反射光を偏光させ、偏光フィルタとの組合せにより反射パターンを得ることもできる。
【0026】
図2(c)は、本発明に用いるターゲットTの第3の変形例を示した図である。図2(c)に示したターゲットTは、三角形の反射プレート2から構成されている。この第3の変形例のターゲットTをTopとして用いることにより、フラッシュからの光線を他のターゲットTとは異なった形状で反射させることを可能とし、ターゲットTopと、これ以外のターゲットTとを光学的に区別することが可能となる。図2(c)では、第3の変形例のターゲットTを、三角形の形状として示しているが、四角形、五角形、長方形、といった多角形状の他、星型の形状等いかなる形状を有していても良い。また、必要に応じて立体として形成し、角度を変えた場合の区別性をさらに向上させても良い。
【0027】
図3は、本発明の写真測量方法及び写真測量システムを示した概略図である。本発明の写真測量方法においては、まず、トンネル内壁1にターゲットTを配置してターゲット列T1,T2,T3を形成する。このとき、ターゲットのうち例えばT21の位置に光学的に区別可能なターゲットTopを貼付けておく。次いで、トンネル坑内に、所定の位置に光学的カメラと6いった撮像手段を配置する。この際適切であれば、光学的カメラ6のかわりにディジタルカメラを用いて、後に行われる画像処理及び3次元位置座標の演算を容易にすることもできる。
【0028】
図3に示す位置において1つの角度からトンネル内壁1の画像をスケールと共に撮影した後、Topが異なった角度から撮影できる図示しない別の位置に光学的カメラ6を移動させて、トンネル内壁1の撮影を行い、別の画像を得る。この時、異なった角度から撮影される画像は、少なくとも直前に撮影されたターゲットTopの像を含むように撮影されるので、Topを共通基準点として用いて各ターゲットTの像により形成される基準点の3次元位置座標を算出することが可能となる。
【0029】
このようにして複数の画像を得た後、現場又は別の場所に設置された画像読取り手段及びコンピュータ手段といった処理手段7により画像解析を行い、撮影された2次元における各ターゲットTの位置座標を得、撮影角度、撮影距離、トンネル軸の相対的位置、光学的カメラの倍率、必要に応じてターゲットと共に撮影されたトンネル坑外基準点又はトンネル坑内基準点の3次元位置座標等を考慮して処理手段ターゲットTの3次元位置座標を得ることができる。この際に用いることができる計算方法としては、従来知られているどのような方法でも用いることができる。また、ディジタルカメラを用いる場合には、画像読取り手段は、処理手段7に含まれていなくとも良い。
【0030】
図4は、図3において説明した本発明の写真測量方法において得られる画像を概略的に示した図である。図4においては説明の便宜上、図3に示したターゲットTの数よりも多くのターゲットTを示している。また、図4に示した実施例では、光学的に区別可能なターゲットTopとして星形の形状とされたターゲットTopを用い、ターゲットTopの形状を他のターゲットTの形状と変えることにより光学的な区別を行っている。図4(a)は、ターゲットTは円形の形状とされ、星形のターゲットTopを含むようにして構成されたターゲット列Tmを第1の角度から撮影したトンネル内壁1の画像であり、図4(b)は、同一のターゲットTopを含むように別の角度から撮影して得られたトンネル内壁1の画像である。
【0031】
図4(a),図4(b)から明らかなように、ターゲットTopを用いない場合には、画像全体が同一の色、反射パターン、形状の基準点に占められ、トンネル内壁1における偶然の共通参照点がない場合には、図4(a),図4(b)のように容易に基準点の同定を行うことが困難である。また、同時にスケールを撮影し、このスケールを共通参照点にするにしても、位置合わせ精度がターゲットTopを用いる場合よりも悪く、測量精度の点で問題が生じることになる。ターゲットTopは、図4(a),図4(b)に示されるように1つの画像範囲に1つではなく、1つの画像範囲に2つ以上存在するように所定範囲内に配置し、常に同一の2つ以上のターゲットTopをオーバーラップさせることにより、さらに測量精度を向上させることができる。
【0032】
図5は、本発明の写真測量方法及び写真測量システムの別の実施例を示した概略図である。本発明の写真測量方法及び写真測量システムの図5に示した別実施例では、ターゲット列T2を構成するターゲットT21,T22,T23がすべてTopとされていて、互いに隣接するターゲット列T1,T3から光学的に区別されるように構成されている。このようにターゲットTを配置し、図3で説明したように写真測量を行うことにより、トンネル坑内の写真測量を容易、かつ高精度に行うことができる。
【0033】
また、図5に示した本発明の別の実施例では、ターゲットTopからなるターゲット列は、ターゲットTからなるターゲット列T1,T3に挟まれているが、ターゲットTopから形成されるターゲット列T2と、ターゲット列T1,T3の間の間隔は、撮影される視野内にターゲットTopからなるターゲット列T2が少なくとも1つは存在するように適宜設定することができる。また、互いに隣接するターゲット列Tmを測量する範囲にわたって、波長、反射パターン、形状を変えた隣接するすべてのターゲット列Tmnを互いに区別するようにすることもできる。ターゲットTopから構成される光学的に区別可能なターゲット列Tmnの離間は、写真測量において撮影が行われる画像の所定範囲内に少なくとも1つの光学的に区別可能なターゲット列が出現するような間隔とされる。
【0034】
図6は、図5に示した構成の写真測量方法及び写真測量システムにより得られたトンネル内壁1について撮影された画像を示した概略図である。図6(a),図6(b)は、それぞれターゲット列T2がオーバーラップするような位置において、角度を変えて撮影した画像である。図6(a),図6(b)においても、図4(a),図4(b)と同様に、説明の便宜上ターゲットTの数を多くして示している。また、図6(a),図6(b)では、ターゲットTopとして三角形の形状を用いた場合を例にとって示している。
【0035】
図6(a),図6(b)に示されているように、本発明の別実施例の写真測量方法及び写真測量システムでは、ターゲットTopの像が縦方向に並んだ列として得られているのが示されている。図6(a),図6(b)に示されるようにターゲットTopを配置することにより、点としてではなく列としてターゲットTopを区別することを可能とするのでよりいっそうターゲットTopの区別性を向上させることができる。また、複数の共通基準点を用いることが可能になるので、写真測量の測量精度も向上させることが可能となる。
【0036】
上述のようにして得られた例えばターゲット列Tmとして配列された各ターゲットTmnの3次元位置座標(Tmnx,Tmny,Tmnz)は、前もって測定され、すでに得られている各ターゲットTの位置座標(Tmnxi−1,Tmnyi−1,Tmnzi−1)又は、トンネル施工直後に測定された各ターゲットTの3次元位置座標(Tmnx,Tmny,Tmnz)と比較され、トンネル内壁1の変位計測データを高精度に与える。
【0037】
本発明は、これまで、図面に示した実施例を用いて説明したきたが、ターゲットの間隔、数、撮影される画像のオーバーラップの程度、ターゲットTopと、それ以外のターゲットTとの相対的配置については、上述した配置以外にも種々用いることができることは言うまでもないことである。
【0038】
【発明の効果】
【0039】
本発明の請求項1の発明によれば、トンネル坑内の写真測量を迅速、かつ容易に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量方法が提供できる。
【0040】
本発明の請求項2の発明によれば、トンネル坑内の写真測量を迅速、容易、かつ高精度に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量方法が提供できる。
【0041】
本発明の請求項3の発明によれば、特定のターゲットが波長、反射パターン、形状といった光学的に明確に区別可能となるので、トンネル坑内の写真測量を迅速、容易、かつ高精度に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量方法が提供できる。
【0042】
本発明の請求項4の発明によれば、トンネル坑内の写真測量を迅速、かつ容易に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量システムが提供できる。
【0043】
本発明の請求項の発明によれば、トンネル坑内の写真測量を迅速、容易、かつ高精度に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量システムが提供できる。
【0044】
本発明の請求項の発明によれば、特定のターゲットが波長、反射パターン、形状といった光学的に明確に区別可能となるので、トンネル坑内の写真測量を迅速、容易、かつ高精度に写真測量することを可能とするトンネル坑内の写真測量システムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真測量方法及び写真測量システムが適用されるトンネルを示した斜視図。
【図2】本発明に用いるターゲットを示した図。
【図3】トンネル坑内において写真測量を行っているところを示した概略図。
【図4】図3に示した本発明の写真測量方法及び写真測量システムにより得られる撮影されたトンネル内壁の画像。
【図5】本発明の写真測量方法及び写真測量システムの別実施例を示した概略図。
【図6】図5に示した本発明の写真測量方法及び写真測量システムにより得られるトンネル内壁の画像。
【符号の説明】
1…トンネル内壁
2…反射プレート
3…有色部材
4…板部材
5…反射シート
6…光学的カメラ
7…処理装置
T…ターゲット
Top…光学的に区別可能なターゲット

Claims (6)

  1. トンネル坑内を写真測量するための写真測量方法であって、該方法は、
    所定間隔において配置され、他のターゲットから光学的に区別可能なターゲットを含む複数のターゲットを前記トンネル坑内の内壁に配置し、
    前記トンネル坑内を角度を変えて撮影して前記光学的に区別可能なターゲットの像および前記他のターゲットの像を含む複数の画像を撮影し、
    撮影された前記画像に含まれる前記光学的に区別可能なターゲット像を前記複数の画像を位置合わせする際の共通基準点として前記各ターゲットの3次元座標を算出することにより、前記トンネル坑内の測量を行うことを特徴とするトンネル坑内の写真測量方法。
  2. 前記ターゲットは、前記トンネル軸方向に並設され前記トンネル周方向に連なった複数のターゲット列を構成するように配置されており、前記ターゲット列は、所定間隔内に前記光学的に区別可能なターゲットから構成された少なくとも1つのターゲット列を含むことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内の写真測量方法。
  3. 前記光学的に区別可能なターゲットは、波長、反射パターン、形状のいずれか1つ又はこれらの組合せにより光学的に区別可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル坑内の写真測量方法。
  4. トンネル坑内を写真測量するための写真測量システムであって、該システムは
    前記トンネル坑内の内壁に配置されると共に、所定間隔において配置され、他のターゲットから光学的に区別可能なターゲットを含む複数のターゲットと、
    前記トンネル坑内を角度を変えて撮影して前記光学的に区別可能なターゲットの像および前記他のターゲットの像を含む複数の画像を撮影するための撮像手段と、
    撮影された前記画像に含まれる前記光学的に区別可能なターゲット像を前記複数の画像を位置合わせする際の共通基準点として前記各ターゲットの3次元座標を算出することにより前記トンネル坑内の測量を行うことを特徴とするトンネル坑内の写真測量システム。
  5. 前記ターゲットは、前記トンネル軸方向に並設され前記トンネル周方向に連なった複数のターゲット列を構成するように配置されており、前記ターゲット列は、所定間隔内に前記光学的に区別可能なターゲットから構成された少なくとも1つのターゲット列を含むことを特徴とする請求項4に記載のトンネル坑内の写真測量システム。
  6. 前記光学的に区別可能なターゲットは、波長、反射パターン、形状のいずれか1つ又はこれらの組合せにより光学的に区別可能とされていることを特徴とする請求項4又は5に記載のトンネル坑内の写真測量システム。
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