JP4264930B2 - 酸化カルシウム粉粒体の製造方法 - Google Patents

酸化カルシウム粉粒体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体及びその製造方法に関する。また、該酸化カルシウム粉粒体からなる酸性ガス吸収剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、生ごみやプラスチックスなどの多量の都市ごみが発生しており、その大部分は焼却処分している。しかし、これら都市ごみの中には塩化ビニルなどに由来する塩素が多く含まれており、焼却の際それらの塩素は塩化水素ガスとなって排ガス中に300〜1500ppm程度含有される。塩化水素ガスは腐食性の強い酸性ガスで、金属の腐食や大気汚染の原因となるため、排ガス中の塩化水素濃度は大気汚染防止法により700mg/Nm(約430ppm)以下に規制されている。また、現在、規制の強化が図られているダイオキシンは、排ガス中の塩化水素と不完全燃焼により生じた有機系ガスが300℃前後で反応して生成することが知られており、ダイオキシンの発生抑制のためにも排ガス中から塩化水素を除去することは有効な手段である。また、硫黄酸化物も排ガス中に含有しており、塩化水素同様、大気汚染の原因となるため、脱硫もまた重要な課題である。
【0003】
現在主流の方法では、200℃近傍の煙道中に水酸化カルシウム粉末を噴霧し、それをバグフィルターで捕集し、その捕集面で塩化水素や硫黄酸化物と反応させる方法で、排ガス中の酸性ガス(塩化水素や硫黄酸化物)を除去している。このとき、水酸化カルシウム粉体の酸性ガス吸収性能が塩化水素や硫黄酸化物の除去率と密接な関連があることから、その吸収能力が低い場合には、多量の水酸化カルシウム粉体が必要となる。排ガス処理に使用した水酸化カルシウム粉体はダイオキシン類や有害重金属を含んでいるため再利用は難しく、産業廃棄物として処理される。よってその使用量の低減は、廃棄物量の低減につながり、産業廃棄物の最終処分場での処分量の低容積化に貢献できる。したがって、廃棄物を極力少なく抑えるためにはより性能の優れた塩化水素吸収剤の開発が望まれている。
【0004】
これまでの塩化水素や硫黄酸化物の吸収剤の吸収性能を向上させる技術は、水酸化カルシウム粉体の比表面積向上によって達成されている。しかしその比表面積の向上も上限に近づいているにも関わらず、さらなる吸収率向上が求められている。
【0005】
特開平10−5537号公報(特許文献1)には、カルシウム質粉粒体の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムから選択される金属酸化物で被覆して、該粉粒体表面に多数の活性点を付与してなるカルシウム質脱硫剤が記載されており、石炭燃焼時に発生する亜硫酸ガスを効率的に除去できるとされている。当該公報には、水酸化カルシウムを50重量%以上含有し、金属酸化物の被覆量が0.01〜5重量%であるものが好適であると記載されている。
【0006】
また、特開2000−246093号公報(特許文献2)には、水酸化カルシウム質粉粒体とその表面のアルミニウム含有化合物、シリコン含有化合物、鉄含有化合物、マグネシウム含有化合物の被覆層とからなるカルシウム質塩化水素吸収剤が記載されており、都市ごみの焼却時に発生する塩化水素を効率的に除去できるとされている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−5537号公報(特許請求の範囲、第2頁)
【特許文献2】
特開2000−246093号公報(特許請求の範囲、第2頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−5537号公報及び特開2000−246093号公報に記載されているように、水酸化カルシウムを主成分とする粉粒体を使用したのでは、塩化水素ガスや亜硫酸ガスのような酸性ガスの吸収性能が、なお不十分であった。特に、200℃前後での比較的低温での酸性ガスの吸収性能が不十分であった。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、酸性ガス、例えば、都市ごみの焼却時に発生する塩化水素や硫黄酸化物を効率的に除去できる酸化カルシウム粉粒体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。また、当該酸化カルシウム粉粒体からなる酸性ガス吸収剤を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物を含有する液体と混合した後、水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を0.1〜5質量%含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法を提供することによって解決される。
【0011】
また、上記課題は、酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物及び水を含有する液体と混合することによって水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を0.1〜5質量%含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法を提供することによっても解決される。
【0012】
これらの方法によって製造された酸化カルシウム粉粒体は、水酸化カルシウム粉粒体より反応性の高い酸化カルシウム粉粒体が、活性物質である酸化アルミニウム成分を含有しており、しかも比表面積の大きいものである。したがって、酸化カルシウムと酸性ガスとの反応が促進され、効率的に酸性ガスを吸収することができる。原料の酸化カルシウムが、一旦水和されて水酸化カルシウムになり、その後熱処理されて再度酸化カルシウムになることが本方法の特徴の一つであり、酸化カルシウムにさせるために好適な熱処理温度は400〜800℃である。
【0013】
また、上記課題は、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体比表面積が20m/g以上である前記酸化カルシウム粉粒体の製造方法を提供することによっても達成される。このとき、前記酸化カルシウム粉粒体が、酸性ガス吸収剤であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物を含有する液体と混合した後、水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法である。また、酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物及び水を含有する液体と混合することによって水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法である。
【0015】
原料として使用される酸化カルシウム粉粒体は、酸化カルシウム成分を70質量%以上含有した粉粒体であればよい。したがって、酸化カルシウムのみからなる粉粒体だけでなく、例えば、酸化カルシウム−水酸化カルシウム、酸化カルシウム−炭酸カルシウム、酸化カルシウム−水酸化カルシウム−炭酸カルシウムなどの複合物からなる粉粒体も原料として用いることができる。粒径も使用条件によって微粉末から粒体あるいは塊状のものまでを使用可能である。また、水酸化カルシウム粉粒体や炭酸カルシウム粉粒体などを熱分解させて、原料の酸化カルシウム粉粒体を製造してもよい。
【0016】
このような酸化カルシウム粉粒体に酸化アルミニウム成分を含有させるために本発明で使用されるアルミニウム化合物としては、有機アルミニウム化合物やアルミニウム酸化物ゾルなどが使用可能である。有機アルミニウム化合物としては、アルコキシドやカルボキシレートなどが好適に使用され、具体的な化合物としては、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウム−sec−ブトキシド、アルミニウム−tert−ブトキシド、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド、などが例示される。アルミニウム酸化物ゾルとしては、各種の形態のアルミナゾルが使用可能である。
【0017】
以上のようなアルミニウム化合物を水や有機溶媒に溶解あるいは分散させて、アルミニウム化合物を含有する液体を調製する。当該液体が水を含有しない場合には、酸化カルシウム粉粒体を予めアルミニウム化合物で処理してから、その後に水を加えて水和させる。また、当該液体が水を含有する場合には、酸化カルシウム粉粒体をアルミニウム化合物で処理する際に、同時に水和反応が進行する。このように、水和反応よりも前に、あるいは水和反応と同時にアルミニウム化合物で処理することが重要である。後の比較例でも示すように、原料として水酸化カルシウムを使用して、それをアルミニウム化合物で処理した場合には比表面積も大きくならず、酸性ガスの吸収性能も低下することになる。
【0018】
使用可能な有機溶媒は特に限定されず、アルコール、ケトン、エステル、エーテルなどを使用可能であるが、アルコールが好適に使用される。複数の有機溶媒を混合して使用してもよいし、水と混合して使用してもよい。有機アルミニウム化合物が加水分解するもの(例えばアルミニウムアルコキシド)である場合には、水を含まない有機溶媒を使用することが好ましい。
【0019】
以上のようにして調製されたアルミニウム化合物を含有する液体を、酸化カルシウム粉粒体と混合する。混合方法は特に限定されず、両者が十分に混合されればよいが、ミキサーなどを使用して十分に撹拌することが好ましい。アルミニウム化合物を含有する液体が水を含有しない場合には、混合後に水を添加してさらに十分に撹拌して混合する。混合することによって、原料の酸化カルシウムが水和されて水酸化カルシウムが生成する。
【0020】
引き続き、熱処理を施して酸化カルシウムを生成させる。好適な熱処理温度は400〜800℃である。400℃未満では、水酸化カルシウムから酸化カルシウムへの脱水反応の進行が遅くなるおそれがあり、より好適には450℃以上である。一方、800℃を超える場合には、比表面積が低下する。より好適には700℃以下である。処理時間は脱水反応を十分に進行させるために、好適には5分以上、より好適には10分以上である。生産性の観点からは通常2時間以下である。水和後に熱処理する前に、スラリー(あるいは懸濁液)から、溶媒を除去する乾燥操作を行ってもよい。こうして、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体が得られる。
【0021】
また、本発明の課題は、酸化アルミニウム成分を0.1〜5質量%含有し、かつ比表面積が20m/g以上である、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体を提供することによっても達成される。このような酸化カルシウム粉粒体は、好適には上記製造方法にしたがって製造されるが、その製造方法に限定されるものではない。
【0022】
本発明の酸化カルシウム粉粒体は、原料の酸化カルシウムと同様に酸化カルシウム成分を70質量%以上含有した粉粒体であればよい。粒径も特に限定されないが、酸性ガス吸収剤として煙道に噴霧する用途であれば、0.01〜50μm程度の平均粒径であるものが好適である。
【0023】
本発明の酸化カルシウム粉粒体は、酸化アルミニウム成分を含有するものである。酸化アルミニウム成分は、アルミニウムを含有した酸化物であればよく、酸化アルミニウムのみならず、アルミニウムとカルシウムの複合酸化物であっても良い。また、本発明の趣旨を阻害しない範囲内でアルミニウム及びカルシウム以外の金属を含んでいても構わない。また、本発明の趣旨を阻害しない範囲内で、酸化物の一部が水酸化物や炭酸塩などで置き換えられていても構わない。このとき、酸化アルミニウム成分は、酸化カルシウム粒子表面を被覆する形で存在しても良いし、粒子全体に分布していても良い。
【0024】
本発明の酸化カルシウム粉粒体の酸化アルミニウム成分の含有量は、0.1〜5質量%であることが好適である。酸化アルミニウム成分の含有量がこの範囲にあることで、酸性ガスの吸収性能に優れた酸化カルシウム粉粒体を得ることができる。この範囲よりも多すぎても少なすぎても酸性ガスの吸収性能は低下する傾向が認められる。より好適には0.2質量%以上であり、また、2質量%以下である。ここで、酸化アルミニウム成分の含有量(質量%)とは、酸化カルシウム粉粒体に含有されるアルミニウム元素を酸化アルミニウム(Al)に換算した質量を、酸化カルシウム粉粒体全体の質量で割って算出される値である。
【0025】
また、本発明の酸化カルシウム粉粒体の比表面積が20m/g以上であることが、酸性ガスの吸着性能に優れていて好適である。より好適には25m/g以上である。また、通常比表面積は100m/g以下である。
【0026】
こうして得られた酸化カルシウム粉粒体は、酸性ガス吸収剤として好適に用いられる。粉粒体のままで使用することも可能であるが、例えばペレット形状などに成形して使用することも可能である。好適には、粉体のままで煙道中に噴霧する方法が採用される。本発明の酸性ガス吸収剤は比較的低温での塩化水素吸収性に優れるので、都市ゴミの焼却施設でダイオキシンが発生するのを防止するのに特に好適である。したがって、ダイオキシンの生成温度との関係から、温度が100〜500℃の煙道に対して噴霧することが、本発明の酸性ガス吸収剤の好適な実施態様である。煙道のより好適な温度は150℃以上であり、また、400℃以下である。さらに、本発明の塩化水素と硫黄酸化物の混合排ガス中からの各酸性ガスの吸収率も良好であることから、この点からも雑多な廃棄物が燃焼される都市ゴミの焼却施設に好適に使用される。
【0027】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
実施例1
出発原料として、平均粒径4μmの炭酸カルシウム粉体(純度99.99%)を用い、アルミニウム化合物としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド(ALCH)を用いた。炭酸カルシウム粉体を1200℃で4時間、大気中で焼成して酸化カルシウム(試料名:「CaO」)を作製した。この酸化カルシウム粉体の平均粒径は3μmであった。
【0029】
この酸化カルシウム粉体50gに対してエタノールを30g、ALCHを酸化アルミニウム成分の含有量が0.5質量%になるように加え、10分間ミキサーで撹拌混合した。撹拌後、水20gを添加して断熱容器内で1時間混合して水酸化カルシウム粉体を得た。これを大気中150℃で乾燥処理した後、窒素中600℃で30分間加熱し、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「HA-CaO」)を得た。得られた高活性酸化カルシウム粉体「HA-CaO」の平均粒径は0.1μmであった。このとき、比較としてアルミニウム化合物を加えないでエタノールと混合してから水和した試料(水酸化カルシウム:試料名:「Ca(OH)2」)とそれを熱処理した試料(高活性酸化カルシウム:試料名:「H-CaO」)も作製した。
【0030】
得られた試料(「CaO」、「Ca(OH)2」、「H-CaO」及び「HA-CaO」)につき、比表面積とHCl(塩化水素)吸収率を測定した。比表面積は、ユアサアイオニクス株式会社製比表面積計「モノソーブ」を使用し、窒素吸着のBET1点法により測定した。このとき、150℃、30分の測定前処理を施してから測定した。また、HCl吸収率は、 試料を、200℃の縦型管状炉にCaOとして0.2g充填し、塩化水素(HCl)600ppm、窒素(N2)バランスの反応ガスを1000cm/minの流速で1時間流して排ガスを吸収液(0.1mol%水酸化ナトリウム水溶液)で捕集した。その吸収液から硝酸銀滴定法(JIS K0107準拠)によりHCl吸収率(%)を求めた。
【0031】
図1に、実施例1で得られた各粉末の比表面積を示す。比表面積が2.6m/gの「CaO」を水和させて得られた「Ca(OH)2」は56m/gの比表面積を示しており、これを熱処理して得られる「H-CaO」は22m/gとなった。一方、アルミニウム化合物としてALCHを使用して酸化アルミニウム成分を含有させた「HA-CaO」は35m/gの比表面積を示した。すなわち、原料の酸化カルシウム粉体を一旦水和させて水酸化カルシウム粉体にしてから、熱処理して脱水させて生成させた酸化カルシウム粉体は、原料の酸化カルシウム粉体に対して大きく比表面積が向上している。しかもアルミニウム化合物で処理することで、さらに比表面積が向上していることがわかる。
【0032】
図2に、実施例1で得られた各粉末のHCl吸収率を示す。「H-CaO」のHCl吸収率は73%であり、「Ca(OH)2」の74%とほぼ同じであった。これに対して、酸化アルミニウム成分を含有する「HA-CaO」では93%の吸収率となった。ここで「Ca(OH)2」は現在塩化水素吸収剤として一般に使用されている高比消石灰と同様の製造方法で得られたものであることから、「HA-CaO」は従来の塩化水素吸収剤よりも高いHCl吸収性能を有することが示されている。
【0033】
実施例2
原料の酸化カルシウム粉体は実施例1と同様にして製造したものを使用した。また、アルミニウム化合物として、多木化学株式会社製塩基性乳酸アルミニウム「タキセラムM−160P」及び日産化学工業株式会社製アルミナゾル「アルミナゾル−200」を用いた。
【0034】
この酸化カルシウム粉体50gに対して水20gと塩基性乳酸アルミニウムの混合溶液を、酸化アルミニウム成分の含有量が0.5質量%になるように加え、断熱容器内で1時間混合して水酸化カルシウム粉体を得た。これを窒素中600℃で30分間加熱し、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「塩基性乳酸Al-A」)を得た。また、酸化カルシウム50gに対して水20gとアルミナゾルの混合溶液を、酸化アルミニウム成分の含有量が0.1、0.3、0.5、1及び2質量%になるように加え、断熱容器内で1時間混合して水酸化カルシウム粉体を得た。これを大気中150℃で乾燥処理した後、窒素中500、600及び700℃で30分間加熱し、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「アルミナゾル」)を得た。
【0035】
比較のため、アルミニウム化合物を加えないで断熱容器内で1時間混合して水酸化カルシウム粉体を得て、600℃で30分間加熱した高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「アルミナなし」)を得た。また、アルミニウム化合物を加えないで断熱容器内で1時間混合してから乾燥した水酸化カルシウム粉体50gに対して水20gと塩基性乳酸アルミニウムを、酸化アルミニウム成分の含有量が0.5質量%になるように加え、断熱容器内で1時間混合してから、窒素中600℃で30分間加熱し、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「塩基性乳酸Al-B」)を得た。
【0036】
得られた試料(「アルミナなし」、「塩基性乳酸Al-A」、「アルミナゾル」及び「HA-CaO」)につき、実施例1と同様にして、比表面積とHCl(塩化水素)吸収率を測定した。このとき、「アルミナゾル」については、熱処理温度を変化させた複数の試料と、酸化アルミニウム成分の含有量を変化させた複数の試料について、HCl(塩化水素)吸収率を測定した。
【0037】
図3に実施例2で得られた各粉末の比表面積を示す。各粉末の熱処理温度は600℃であり、「アルミナなし」を除く試料の酸化アルミニウム成分の含有量は0.5質量%である。「アルミナなし」の比表面積が18m/gであるのに対し、「塩基性乳酸Al-A」は23m/gとなり、「アルミナゾル」では29m/gとなった。また、「塩基性乳酸Al-B」は19m/gとなり、「塩基性乳酸Al-A」よりも低い比表面積となった。このように酸化アルミニウム成分を含有させることによって比表面積は高くなり、酸化アルミニウム成分を含有させる方法によっても違いがみられた。
【0038】
図4に実施例2で得られた各粉末のHCl吸収率を示す。各粉末の熱処理温度は600℃であり、「アルミナなし」を除く試料の酸化アルミニウム成分の含有量は0.5質量%である。「アルミナなし」のHCl吸収率が54%であるのに対し、「塩基性乳酸Al-A」は61%となり、「アルミナゾル」では66%となった。また、「塩基性乳酸Al-B」は58%となり、「塩基性乳酸Al-A」よりも低いHCl吸収率となった。このように酸化アルミニウム成分を含有させることによってHCl吸収率は向上し、酸化アルミニウム成分を含有させる方法によっても違いがみられた。
【0039】
図5に、アルミナゾルを用いた、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉末である「アルミナゾル」の熱処理温度とHCl吸収率の関係を示す。各試料の酸化アルミニウム成分の含有量は0.5質量%である。500℃で熱処理した粉末が最も高いHCl吸収率(80%)を示し、温度が高くなるに従いHCl吸収率は低下し、700℃で熱処理した際のHCl吸収率は45%となった。
【0040】
図6に「アルミナゾル」の酸化アルミニウム成分含有量とHCl吸収率の関係を示す。各試料の熱処理温度は600℃である。酸化アルミニウム成分を含有していない高活性酸化カルシウムのHCl吸収率は54%であったが、酸化アルミニウム成分含有量の増加とともにHCl吸収率は増加し、0.5質量%で最大値の66%となった。0.5質量%以上では酸化アルミニウム成分含有量の増加とともにHCl吸収率は低下したものの、2質量%で57%となり、酸化アルミニウム成分を含有していない高活性酸化カルシウムよりも高いHCl吸収率を維持した。
【0041】
実施例3
原料の酸化カルシウム粉体は実施例1と同様にして製造したものを使用した。また、アルミニウム化合物として、日産化学工業株式会社製アルミナゾル「アルミナゾル−200」を用いた。
【0042】
この酸化カルシウム粉体50gに対して水20gとアルミナゾルの混合液を、酸化アルミニウム成分の含有量が0.5質量%になるように加え、断熱容器内で1時間混合して水酸化カルシウム粉体を得た。これを大気中150℃で乾燥処理した後、窒素中600℃で30分間加熱し、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉体(試料名:「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」)を得た。
【0043】
得られた試料「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」を、200℃の縦型管状炉にCaOとして0.2g充填し、塩化水素(HCl)600ppm、亜硫酸ガス(SO2)100ppm、酸素(O2)5%、窒素(N2)バランスの反応ガスを1000cm/minの流速で1時間流して排ガスを過酸化水素水に吸収させた。その吸収液の中和滴定から全酸量を求め、硝酸銀滴定法(JIS K0107)によりHCl吸収量を求めた。そして全酸量とHCl吸収量の差からSO2吸収量を決定した。
【0044】
図7に、酸化アルミニウム成分を含有していない水酸化カルシウム粉末(試料名:「水酸化カルシウム」)、酸化アルミニウム成分を含有していない高活性酸化カルシウム粉末(試料名:「高活性酸化カルシウム」)及び上記のようにして得られた、酸化アルミニウム成分を含有する高活性酸化カルシウム粉末「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」のHCl吸収率を示す。「水酸化カルシウム」と「高活性酸化カルシウム」のHCl吸収率は、それぞれ55%と62%であったが、「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」のHCl吸収率は94%であった。
【0045】
図8に、「水酸化カルシウム」、「高活性酸化カルシウム」及び「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」のSO2吸収率を示す。「水酸化カルシウム」と「高活性酸化カルシウム」のSO2吸収率は、それぞれ、86%と85%であったが、「アルミナ含有高活性酸化カルシウム」のSO2吸収率は95%であった。以上のように、酸化アルミニウム成分を含有させることにより、HCl吸収率、SO2吸収率ともに、性能の向上を示した。
【0046】
【発明の効果】
本発明の、酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体は、酸化アルミニウム成分を含有していない高活性酸化カルシウム粉粒体や水酸化カルシウム粉粒体に比べ、比表面積が高く、かつ酸化アルミニウム成分の触媒効果により、優れたHCl吸収性能やSO2吸収性能を示した。そのため、本発明の酸化カルシウム粉粒体は酸性ガス吸収剤として好適であり、各種の排ガス処理剤として使用でき、廃棄物の減量化にも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた各粉末の比表面積を示した図である。
【図2】実施例1で得られた各粉末のHCl吸収率を示した図である。
【図3】実施例2で得られた各粉末の比表面積を示した図である。
【図4】実施例2で得られた各粉末のHCl吸収率を示した図である。
【図5】試料「アルミナゾル」の熱処理温度とHCl吸収率の関係を示した図である。
【図6】試料「アルミナゾル」の酸化アルミニウム成分とHCl吸収率の関係を示した図である。
【図7】実施例3で得られた各粉末のHCl吸収率を示した図である。
【図8】実施例3で得られた各粉末のSO2吸収率を示した図である。

Claims (5)

  1. 酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物を含有する液体と混合した後、水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を0.1〜5質量%含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法。
  2. 酸化カルシウム粉粒体を、アルミニウム化合物及び水を含有する液体と混合することによって水和して水酸化カルシウムを生成させ、引き続き熱処理して酸化カルシウムを生成させることを特徴とする、酸化アルミニウム成分を0.1〜5質量%含有する酸化カルシウム粉粒体の製造方法。
  3. 400〜800℃で熱処理して酸化カルシウムを生成させる請求項1又は2記載の酸化カルシウム粉粒体の製造方法。
  4. 酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体比表面積が20m/g以上である請求項1〜3のいずれか記載の酸化カルシウム粉粒体の製造方法。
  5. 酸化アルミニウム成分を含有する酸化カルシウム粉粒体が、酸性ガス吸収剤である請求項1〜4のいずれか記載の酸化カルシウム粉粒体の製造方法。
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