JP4264450B2 - 帯状紙部材のカットオフ方法、装置及びその制御装置 - Google Patents

帯状紙部材のカットオフ方法、装置及びその制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、段ボールシート等を製造するコルゲートマシンにおいて、段ボールウェブ等の帯状紙部材を切断するカットオフ方法、装置及びその制御装置に関する。
従来、コルゲートマシンのカットオフ装置において、ナイフシリンダの剛性を低減でき且つナイフ間に常に一定の押付力を与えることが試みられている。例えば、図8に示すように、上ナイフ55及びスプリット歯車8a,8bを取り付けられた上ナイフシリンダ53と、上ナイフ55と協働して段ボールウェブを切断する下ナイフ56及びスプリット歯車8a,8bと噛合する下歯車9を取り付けられた下ナイフシリンダ54と、各ナイフシリンダ53,54を回転駆動する主駆動モータ51、補助駆動モータ50と、駆動モータ51,50を制御するコントローラ52とをそなえ、上下ナイフ55,56の噛み合い時に噛み合うスプリット歯車8a,8bの歯と下歯車9の歯との間に遊隙を形成するとともに、コントローラ52により両駆動モータ51,50の少なくとも一方を制御して、上下ナイフ55,56が噛み合う際に両ナイフ間55,56に押付力を与えるようにしようとするものが提案されている(例えば、特許文献1。)。
特開2002−284430公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載のものは、上ナイフ55を下ナイフ56に押し付ける押付力が生じるようコントローラ52によりトルク制御されるようにしたのみであり、正確に段ボールシート等の帯状紙部材を切断することは困難であり、また、上モータと下モータの定格出力容量(大きさ)も異なり、制御装置も含めた部品の種類が多くなるという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、上(先行)モータ及び下(後追い)モータの双方に帯状紙部材を切断するために必要なトルクを適正に分配して与えることにより、正確に段ボールシート等の帯状紙部材を切断できるようにした、帯状紙部材のカットオフ方法、装置及びその制御装置を提供することを目的とする。更には、上モータと下モータの定格出力容量を同じにして部品の種類を少なくできるようにすることを目的とする。
このため、請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、ヘリカル状の先行ナイフが取付けられた先行ナイフシリンダを回転駆動する先行ナイフ駆動モータとヘリカル状の後追いナイフが取付けられた後追いナイフシリンダを回転駆動する後追いナイフ駆動モータとを制御する帯状紙部材のカットオフ制御装置において、入力された帯状紙部材の紙送り速度及び切断シート長に基づき前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの回転速度パターンを生成し速度指令値を出力する速度パターン生成器と、該速度パターン生成器からの前記速度指令値と前記先行ナイフ駆動モータ或いは前記後追いナイフ駆動モータの検出速度とを比較する比較器と、該比較器からの信号に基づき前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの回転トルク指令値を演算する指令トルク演算器と、前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの切断トルクを演算する切断トルク演算器と、該切断トルク演算器から送信された前記切断トルクを分配し帯状紙部材の紙送り速度及び切断シート長とに基づき付与トルクパターンを生成すると共に付与トルク指令値を出力する付与トルクパターン生成器と、前記指令トルク演算器で演算された前記回転トルク指令値から前記付与トルクパターン生成器から出力された前記付与トルク指令値を減じる指令トルク減算器と、前記指令トルク減算器にて演算された結果に基づき前記先行ナイフ駆動モータを制御する先行パワーアンプと、前記指令トルク演算器で演算された前記回転トルク指令値と前記付与トルクパターン生成器で演算された前記付与トルク指令値とを加算する指令トルク加算器と、前記指令トルク加算器にて演算された結果に基づき前記後追いナイフ駆動モータを制御する後追いパワーアンプとを備えたことを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項記載の装置において、前記切断トルク演算器にて演算される前記切断トルクは、入力された帯状紙部材の坪量及び紙送り速度に基づく、帯状紙部材を切断するために必要な切断トルク値であることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項又は記載の装置において、前記切断トルク演算器にて演算される前記切断トルクは、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフに加わる帯状紙部材からの切断反力に抗して、尚且つ前記先行ナイフ及び前記後追いナイフに適当な接触力が残る程度の大きさとすることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項の何れか1項に記載の装置において、前記付与トルクパターン生成器で生成される前記付与トルクパターンは、矩形状、台形状又は多角形状のいずれかの付与パターンであることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項の何れか1項に記載の装置において、前記付与トルクパターン生成器が、前記紙送り速度に応じて前記付与トルクのパターンを変更するものであることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項の何れか1項に記載の装置において、前記付与トルクパターン生成器で生成された前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータ用の前記付与トルクパターンは同じであることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ制御装置は、請求項の何れか1項に記載の装置において、前記帯状紙部材の坪量、切断シート長を入力する入力部を有すると共に、前記帯状紙部材の坪量を前記切断トルク演算器に出力し、前記帯状紙部材の坪量及び切断シート長に基づき前記先行ナイフシリンダ及び前記後追いナイフシリンダの回転速度を演算し前記速度パターン生成器へ出力する生産管理装置に接続されていることを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ装置は、ヘリカル状の先行ナイフが取付けられた先行ナイフシリンダと、前記先行ナイフと協働して帯状紙部材を切断するヘリカル状の後追いナイフが取付けられた後追いナイフシリンダと、前記先行ナイフシリンダの回転軸の一端部に取付けられた先行歯車と、前記後追いナイフシリンダの回転軸の一端部に取付けられて前記先行歯車と歯合する後追い歯車と、前記先行歯車と噛合する先行駆動歯車と、前記後追い歯車と噛合する後追い駆動歯車と、前記先行駆動歯車を回転駆動する先行ナイフ駆動モータと、前記後追い駆動歯車を回転駆動すると共に前記先行ナイフ駆動モータと同じ定格容量の後追いナイフ駆動モータと前記後追い駆動歯車及び前記先行ナイフ駆動モータを個別に制御する請求項1〜7の何れか1項に記載のカットオフ制御装置とを備えたことを特徴とする。
請求項記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ装置は、請求項記載の装置において、前記先行歯車及び前記後追い歯車のうち少なくとも一方は、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と接しないように歯を切り欠かかれていることを特徴とする。
請求項10記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ装置は、請求項記載の装置において、前記先行歯車又は前記後追い歯車のうち少なくとも一方には、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と噛合う歯が、無いことを特徴とする。
請求項11記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ装置は、請求項記載の装置において、前記先行歯車又は前記後追い歯車のうち少なくとも一方は、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において切断開始から所定区間過ぎてから前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と接しないように歯を切り欠かれていることを特徴とする。
請求項12記載の本発明の帯状紙部材のカットオフ装置は、請求項記載の装置において、前記先行歯車又は前記後追い歯車のうち少なくとも一方には、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において切断開始から所定区間過ぎてから前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と噛合う歯が、無いことを特徴とする。
請求項13の帯状紙部材のカットオフ装置は、請求項12の何れか1項に記載の装置において、前記先行ナイフシリンダ及び前記後追いナイフシリンダは、炭素繊維強化プラスチック製の筒状の部材であることを特徴とする。
特許請求の範囲に記載の各請求項に係る発明は、それぞれ以下のような効果を有する。
請求項に係る発明によれば、付与トルクパターン生成器にて帯状紙部材の切断に必要な切断トルクが分配されて先行ナイフ駆動モータ或いは前記後追いナイフ駆動モータが制御されるので、帯状紙部材の紙送りに影響を与えることはなく、帯状紙部材を正確に切断することができる。
請求項に係る発明によれば、請求項に係る発明の効果に加え、帯状紙部材の坪量及び紙送り速度に応じて、切断トルクを変化させることができる。
請求項に係る発明によれば、請求項又はに係る発明の効果に加え、帯状紙部材の切断時において、先行ナイフと後追いナイフとの間には接触力が発生しているので、先行ナイフと後追いナイフの刃先ギャップを切断可能な限度以下に抑えることができる。
請求項に係る発明によれば、請求項の何れか1項に係る発明の効果に加え、紙送り速度に応じた適正な付与パターンが選択できる。
請求項に係る発明によれば、請求項の何れか1項に係る発明の効果に加え、先行ナイフ駆動モータ及び後追いナイフ駆動モータの回転速度が低速或いは中速の場合は平坦な付与パターンとし、また、高速の場合は矩形状とすることにより、紙送り速度に応じた最適な帯状紙部材の切断が可能となる。
請求項に係る発明によれば、請求項の何れか1項に係る発明の効果に加え、先行ナイフ駆動モータ及び後追いナイフ駆動モータ用の付与トルクパターンを同じにすることにより、帯状紙部材の切断時において、帯状紙部材の紙送りに影響を与えることはなく、帯状紙部材を正確に切断することができる。
請求項に係る発明によれば、請求項の何れか1項に係る発明の効果に加え、生産管理装置において、切断する帯状紙部材の坪量、切断シート長を変更することが可能となる。また、従来、常に最大坪量相当の切断荷重を付与していたのに比べて、帯状紙部材の坪量に応じて切断荷重を変更可能なため、各ナイフの磨耗を低減し、寿命を延ばすことができる。
請求項に係る発明によれば、請求項1〜7の何れか1項に係る発明の効果に加え、先行ナイフ駆動モータ及び後追いナイフ駆動モータの定格容量を同じにすることにより、駆動モータのみならずカットオフ制御装置のパワーアンプ等も同一容量とすることができる。
請求項及び請求項10に係る発明によれば、請求項に係る発明の効果に加え、先行ナイフと後追いナイフとが接触していない時は、先行ナイフ駆動モータと後追いナイフ駆動モータとは同期もしくは、加減速運転されると共に先行歯車と後追い歯車とが噛合しているので、同期性が確実になる。また、接触し帯状紙部材を切断する時には、先行歯車と後追い歯車とは噛合していないので、先行ナイフ駆動モータ及び後追いナイフ駆動モータを個別に制御することが可能となり、適正な切断力をえることができる。
請求項11及び請求項12に係る発明によれば、先行ナイフ及び後追いナイフの係合開始時に、後追いナイフが先行ナイフよりも先行してしまうこと(逆刃)を防止できる。これにより、両ナイフの破損を防止でき、品質の高い正確な切断を行なうことが可能となる。
請求項13に係る発明によれば、請求項12の何れか1項に係る発明の効果に加え、先行ナイフシリンダ及び後追いナイフシリンダの回転慣性力を小さくでき、迅速な制御が可能となる。
本発明の実施の形態に係るカットオフ装置を示す模式的な正面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 本発明の実施の形態に係るカットオフ装置の上下ナイフによる切断開始時点での上下歯車の状態を示す模式的な側面図である。 本発明の実施の形態に係るカットオフ装置の上下ナイフによる切断終了時点での上下歯車の状態を示す模式的な側面図である。 本発明の実施の形態に係るカットオフ制御装置の制御ブロック図である。 図6(A)〜図6(E)は本発明の実施の形態に係る各ナイフ駆動モータの制御パターンを示す図である。 本発明の実施の形態に係る各ナイフ駆動モータの付与トルクパターンの他の例を示す図である。 従来のカットオフ装置を示す模式的な正面図である。
符号の説明
1 フレーム
2 上(先行)ナイフシリンダ
3 下(後追い)ナイフシリンダ
4 上(先行)ナイフ
5 下(後追い)ナイフ
6,7 回転軸
8 上(先行)歯車
8a,8b スプリット歯車
9 下(後追い)歯車
10 上(先行)駆動歯車
11 下(後追い)駆動歯車
12 上(先行)ナイフ駆動モータ
13 下(後追い)ナイフ駆動モータ
14 エンコーダ
20 カットオフ制御装置
21 指令値演算部
22 位置演算器
23 切断トルク演算器
24 速度パターン生成器
25 付与トルクパターン生成器
30 上(先行)ナイフ速度制御部
31 比較器
32 指令トルク演算器
33 指令トルク減算器
34 上(先行)パワーアンプ
35 下(後追い)ナイフ速度制御部
36 指令トルク加算器
37 下(後追い)パワーアンプ
40 生産管理装置
41 紙送り制御装置
D 帯状紙部材
C 切断開始点
О 切断終了点
S 上下ナイフの始端(係合開始点)
E 上下ナイフの終端(係合終了点)
t1 接合開始時刻
t2 減速を開始する時刻
t3 待機を開始する時刻
t4 1サイクル完了時刻
tc 切断開始時刻
to 切断完了時刻
Vs 紙送り速度
L 切断シート長
W 坪量
B 帯状紙部材の幅
Pt 現在位置
Tt 回転トルク指令値
Vt 速度指令値
Txa,Txb 切断トルク
Txat,Txbt 付与トルク指令値
St 検出速度
Q 所定長さ
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態につき説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るカットオフ装置を示す模式的な正面図、図2は、図1のA−A矢視断面図である。図3は、本発明の実施の形態に係るカットオフ装置の上下ナイフによる切断開始時点での上下歯車の状態を示す模式的な側面図、図4は、本発明の実施の形態に係るカットオフ装置の上下ナイフによる切断終了時点での上下歯車の状態を示す模式的な側面図である。図5は、本発明の実施の形態に係るカットオフ制御装置の制御ブロック図、図6(A)〜図6(E)は、本発明の実施の形態に係る各ナイフ駆動モータの制御パターンを示す図、図7は、本発明の実施の形態に係る各ナイフ駆動モータの付与トルクパターンの他の例を示す図である。
先ず、図1,図2に基づき、本発明の実施の形態に係る、段ボールシート等を製造するコルゲートマシンにおける段ボールウェブ等の帯状紙部材Dを切断するカットオフ装置の構成につき説明する。図1,図2に示すように、平行な同転軸6,7が、左右のフレーム1,1を貫通して設けられている。なお、回転軸6,7は、金属製で剛性の高いものとなっている。
この回転軸6,7の外周には、各々円筒状の上(先行)ナイフシリンダ2、下(後追い)ナイフシリンダ3が放射状の支柱を介して取付けられている。上ナイフシリンダ2及び下ナイフシリンダ3は、剛性が高く、且つGD2(回転慣性力)の小さい、例えば、CFRP(炭素繊維強化プラスチンク、略称:カーボンファイバ)製のものが使用される。回転軸6,7及び上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3等を上述の形状、材質とすることにより、GD2が小さくなるため応答性が良く迅速な回転制御が可能となる。
即ち、従来のものでは、上ナイフシリンダ2及び下ナイフシリンダ3をGD2の大きいものとし、その回転慣性力と、上下ナイフの一方を撓ませて予圧荷重を発生させることにより帯状紙部材Dの切断に必要な押付力得ていたが、後記するように、上(先行)ナイフ駆動モータ12及び下(後追い)ナイフ駆動モータ13により付与トルクを与えて切断力を得るようにしたため、上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3をGD2(回転慣性力)の小さいものとすることが可能となっている。
上ナイフシリンダ2の外周には、歯が半径方向外側に向いた縦歯形状の上(先行)ナイフ4がヘリカル状に取り付けられ、下ナイフシリンダ3の外周には、歯が円周方向に向いた横歯形状の下(後追い)ナイフ5がヘリカル状に取り付けられている。そして、段ボールウェブ等の帯状紙部材Dを切断する時には、上ナイフ4と下ナイフ5とが協働、即ち、帯状紙部材Dを上ナイフ4と下ナイフ5との間に挟んで、上ナイフ4と下ナイフ5とをお互いに押し付けつつ、刃先の接している点を一方端から他端側に移動させて帯状紙部材Dを切断する。なお、図1,図2中、Sは上下ナイフの始端(係合開始点)、Eは上下ナイフの終端(係合終了点)である。
従来のものでは、剛性の高いナイフシリンダにより予圧荷重を刃先にかけて切断していたが、上述のごとく、上ナイフ4の刃先と下ナイフ5の刃先とが接触する方向に当たるように各ナイフ4,5の刃先を噛み合わせて、帯状紙部材Dの切断を行うため、切断荷重は大幅に低減され、刃合わせ調整もラフ(簡単)に行える。更に、後記するように、付与トルクを各々付与することにより、各ナイフシリンダ2,3の剛性、GD2も低減でき、各ナイフ駆動モータ12,13の容量も大幅に低減できる。また、従来、常に最大坪量相当の切断荷重を付与していたのに比べて、帯状紙部材Dの坪量に応じて切断荷重(付与トルク)を変更できるため、各ナイフ4,5の寿命を増大できる。
なお、図2には、上ナイフ4、下ナイフ5を誇張して図示しているが、実際には、上ナイフシリンダ2及び下ナイフシリンダ3の径はかなり大きく、上ナイフシリンダ2及び下ナイフシリンダ3の一部分にヘリカル状のリセス(窪み)を設けて、そのリセスに上ナイフ4、下ナイフ5が取り付けられている。
また、上ナイフ4、下ナイフ5、上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3及び回転軸6,7は、次のような構造としても良い。即ち、上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3は、炭素繊維強化プラスチック製の中空の円筒状の部材の両端に、炭素繊維強化プラスチック製の円盤状の蓋を取り付けた形状(或いは一体形成)とする。この両端の蓋の中心に、各々金属製の回転軸6,7を接着及び或いはボルトナット等により固定する。そして、炭素繊維強化プラスチック製の円筒状の上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3の表面に、アルミニウム製又は鉄製、或いは炭素繊維強化プラスチック製の取り付け台を取り付け、その取り付け台上にボルトナット等により上ナイフ4、下ナイフ5をヘリカル状に取り付ける。更には、炭素繊維強化プラスチック製の中空の円筒状の上ナイフシリンダ2、下ナイフシリンダ3の両端に、金属製の蓋付きの回転軸6,7を各々固定するようにしても良い。
回転軸6の一端部(図1の右方)には、スプリット歯車8a,8bからなる上(先行)歯車8が取り付けられ、回転軸7の一端部(右方)には上歯車8と噛合する下(後追い)歯車9が取り付けられている。この2枚のスプリット歯車8a,8bは、僅かに回転方向にずらしてボルト等により回転軸6に固定されており、上ナイフ4と下ナイフ5とが接していない時に、下歯車9との噛み合いにおいてバックラッシュを防止できるようになっている。なお、上歯車8を1枚の歯車とし、下歯車9を2枚のスプリット歯車としても良い。更には、上歯車8又は下歯車9は、必ずしも2枚の歯車とする必要はなく、双方共1枚の歯車としても良い。
上歯車8には、これと噛合する上(先行)駆動歯車10を介して上(先行)ナイフ駆動モータ12が接続され、下歯車9には、これと噛合する下(後追い)駆動歯車11を介して下(後追い)ナイフ駆動モータ13が接続されている。これらのナイフ駆動モータ12,13は、同一定格容量・出力のトルクモータであり、カットオフ制御装置20により個別に制御されるようになっている。また、どちらか一方の、例えば下ナイフ駆動モータ13の回転軸には、モータの回転速度を検出するエンコーダ14が取り付けられている。
前述の上歯車8及び下歯車9は、次のような特徴を有している。即ち、上歯車8と下歯車9とは、上ナイフ4と下ナイフ5とが接しない範囲では、前述のごとくバックラッシュがないように噛み合っている。そして、図3、図4に示すように、上ナイフ4と下ナイフ5とが接し切断を行う範囲(切断開始点Cから切断終了点Oまでの範囲)では、スプリット歯車8a,8bの少なくともどちらか一方の歯の側面の、与圧(付与)トルクTxat,Txbtが付加された時に対峙する側が、図3、図4中にハンチングで示すように削られている。このようにして、少なくとも切断開始点Cから切断終了点Oまでの範囲においては、上ナイフ4の刃先と下ナイフ5の刃先とは接するが、上歯車8と下歯車9との歯は接しないようになっている。
なお、切断開始点C及び切断終了点Oは、帯状紙部材Dの幅Bに応じて変化する。したがって、実際には、上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端(係合開始点)Sから上下ナイフの終端(係合終了点)Eまでの範囲において、図3、図4にハッチングで図示のように削るようにしている。
上述の構成とすることにより、上ナイフ4と下ナイフ5とが接触していない時は、上ナイフ駆動モータ12と下ナイフ駆動モータ13とは、確実な同期運転が可能となる。また、上ナイフ4と下ナイフ5とを接触させて帯状紙部材Dを切断する時(或いは、上ナイフ4と下ナイフ5とが接触している時)には、上歯車8と下歯車9とは噛合していないので、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13を個別に制御して、上ナイフ4と下ナイフ5との間に適正な押し付け力を与えることが可能となり、帯状紙部材Dの適正な切断力を得ることができる。
なお、上歯車8及び下歯車9を1枚の歯車とする場合は、上歯車8又は下歯車9の少なくともどちらか一方の切断開始点Cから切断終了点Oまでの範囲(或いは、上下ナイフの始端(係合開始点)Sから上下ナイフの終端(係合終了点)Eまでの範囲)の歯の側面を削るようにする。更には、上歯車8又は下歯車9の少なくともどちらか一方の切断開始点Cから切断終了点Oまでの範囲の歯を欠落させても良く、また、上歯車8又は下歯車9の少なくともどちらか一方の歯車の全周囲の歯を全体的に細くしても良い。
ただし、上記のように上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端Sから上下ナイフの終端Eまでの範囲を削った(又は欠落させた)場合(即ち、上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端Sから上下ナイフの終端Eまでの範囲にバックラッシュを設けた場合)、上下ナイフの係合開始時に下ナイフ(後追いナイフ)5が上ナイフ(先行ナイフ)4よりも先行してしまう(即ち「逆刃」が発生する)ことが考えられる。特に、トルク制御を開始するタイミングがずれた場合に逆刃が発生する可能性がある。
そこで、このような逆刃が生じてしまうのを回避するため、上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端Sから所定長さ(上下ナイフ刃先のシリンダ軸方向における長さ)Qに対応する範囲(所定区間)は削らないでおく(或いは欠落させないでおく)ことが好ましい。つまり、上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端Sから所定長さQに対応する範囲にはバックラッシュを設けず、且つ、上記所定長さQを脱してから上下ナイフの終端Eまでの範囲にバックラッシュを設けるようにする。
これにより、上下ナイフの係合開始時における上下ナイフの逆刃を防止することができるので、上下ナイフの破損を防止でき、品質の高い正確な切断を行なうことが可能となる。
なお、所定長さQが約100mmよりも小さすぎると逆刃防止効果が得られず、また、所定長さQが200mmよりも大きすぎるとトルク制御による切断効果が得られないおそれがあるため、所定長さQは、上下ナイフの始端から例えば約100〜200mmの範囲であるのが好ましい。
また、図3,図4は、模式的な図であり、上ナイフ4と下ナイフ5とは、離れて図示しているが、実際には、図2に示すように上ナイフ4と下ナイフ5は、上歯車8又は下歯車9の歯付近に位置しており、上ナイフ4と下ナイフ5との刃先は噛み合うようになっている。
また、図1,図2に図示のカットオフ装置は、上ナイフ4は縦歯形状、下ナイフ5は横歯形状の場合を示しているが、これに限定されるものではなく、縦歯、横歯を逆にしても、両方共に縦歯、或いは横歯としても良い。
次に、図5、図6(A)〜図6(E)、図7に基づき、本発明の実施の形態にかかる、段ボールシート等を製造するコルゲートマシンにおける段ボールウェブ等の帯状紙部材Dを切断するカットオフ制御装置20につき説明する。段ボールシート等を製造するコルゲートマシンには、コルゲートマシンの全体の生産を管理、制御する生産管理装置40が設けられている。
生産管理装置40は、段ボールシート等の帯状紙部材Dの坪量W(或いは、材質、厚さ、横幅等)、切断するシートの長さL、紙送り速度Vs(或いは単位時間当たりの切断枚数)等を入力するキーボード(入力部)、表示画面、各種のデータを記憶するメモリー、演算処理部(CPU)等を備えている。そして、キーボードから、切断する段ボールシート等の帯状紙部材Dの坪量W、切断シート長L等を入力することにより、各種の設定値を変更できるようになっている。
なお、カットオフ装置にダンボールウェブ等の帯状紙部材Dを給紙する図示略の紙送り装置には、紙送り制御装置41が設けられており、生産管理装置40から送信された紙送り速度Vsに基づき、紙送り制御装置41により帯状紙部材Dの紙送り速度が制御される
一方、カットオフ装置にはカットオフ制御装置20が設けられており、カットオフ制御装置20は、各種のパターンの生成等を行う指令値演算部21、上ナイフ駆動モータ12への駆動電流を制御する上(先行)ナイフ速度制御部30及び、下ナイフ駆動モータ13への駆動電流を制御する下(後追い)ナイフ速度制御部35から構成されている。そして、カットオフ制御装置20には、生産管理装置40から帯状紙部材Dの紙送り速度Vs、切断シート長L及び坪量Wが送信される。
指令値演算部21は、速度パターンを生成する速度パターン生成器24、帯状紙部材Dを切断するためのトルクパターンを生成する付与トルクパターン生成器25、切断に必要なトルクを演算する切断トルク演算器23から構成されている。
速度パターン生成器24においては、生産管理装置40から帯状紙部材Dの紙送り速度Vs、切断シート長Lを受信して、図6(A)に示す速度パターンを生成する。即ち、紙送り速度Vsと切断シート長Lから、1サイクルにおける、上ナイフ4と下ナイフ5との接合開始時刻t1、切断開始時刻tc、切断完了時刻to、接合完了し減速を開始する時刻t2、減速を完了し待機を開始する時刻t3,1サイクル完了時刻t4を演算する。更に、増速工程(t0〜t1間)、ナイフの接合丁稚(t1〜t2間)、減速工程(t2〜t3間)、待機工程(t3〜t4間)における各々の速度も演算する。
なお、待機時間(t3〜t4間の時間)中は速度がゼロの場合もある。また、紙送り速度Vsが速く、切断シート長Lが短い場合には、切断時間(tc〜to間の時間)の速度よりも待機時間(t3〜t4間の時間)の速度の方が速い場合もある。このようにして、図6(A)に示す速度パターンは生成され、この生成された速度パターンは図示略の記憶装置に記憶される。更に、切断開始時刻tc及び切断完了時刻toを、付与トルクパターン生成器25に送信する。
帯状紙部材Dの切断作業時においては、位置演算器22により、下ナイフ駆動モータ13に取り付けられたエンコーダ14にて検出した検出速度Stを受信し、その検出速度Stを積算して、上ナイフ4及び下ナイフ5の現在位置Pt及び、1サイクルの開始時刻t0からの経過時間tを算出する。そして、速度パターン生成器24において、記憶された速度パターンに基づき、その経過時間tにおける速度指令値Vtを演算する。この演算された速度指令値Vtを、比較器31に送信する。
次に、切断トルク演算器23においては、生産管理装置40から帯状紙部材Dの紙送り速度Vs、坪量Wを受信して、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13により坪量Wの帯状紙部材Dをその紙送り速度Vsで切断するために必要な切断トルク(Txa+Txb)を演算する。
なお、切断トルク(Txa+Txb)は、坪量W、紙送り速度Vs及び帯状紙部材の幅Bの変更に伴い変更する。更に、切断トルク(Txa+Txb)値は、上ナイフ4及び下ナイフ5に加わる帯状紙部材Dからの切断反力に抗して、尚且つ上ナイフ4及び下ナイフ5に適当な接触力が残る程度の大きさとする。この接触力は、水平方向で、100〜300kgf程度が好ましい。
このようにすることにより、帯状紙部材Dの切断時において、上ナイフ4と下ナイフ5との間には接触力が発生しているので、上ナイフ4と下ナイフ5の刃先ギャップを切断可能な限度以下に抑えることができる。演算された切断トルク(Txa+Txb)は、付与トルクパターン生成器25に送信される。
付与パターン生成器25においては、切断トルク演算器23から送信された切断するために必要な切断トルク(Txa+Txb)及び、速度パターン生成器24から送信された切断開始時刻tc、切断完了時刻toに基づき、図6(C)に図示の付与トルクパターンを生成し、図示略の記憶装置に記憶する。なお、図6(C)に図示の付与トルクパターンは、上ナイフ駆動モータ12に必要な切断トルクTxaと下ナイフ駆動モータ13に必要な切断トルクTxaとが等しく矩形状の場合を示している。なお、上記の付与トルクパターンは、t1〜tc間及び、to〜t2間を増加、減少するようにした台形の形状としても良い。また、切断トルクTxa,Txbを上下ナイフの接合開始時刻t1よりも前の時刻(例えば上下ナイフが接合開始する直前)から付与するようにしてもよい。なお、前述したように、上歯車8及び下歯車9の上下ナイフの始端Sから所定長さQに対応する範囲にはバックラッシュを設けず、且つ、上記所定長さQを脱してから上下ナイフの終端Eまでの範囲にバックラッシュを設けるようにし、さらに、上下ナイフの接合開始時刻t1よりも前の時刻から切断トルクTxa,Txbを付与することにより、切断開始時における逆刃を確実に防止することが可能になる。
この切断トルクTxaの絶対値と切断トルクTxbの絶対値とは等しい(即ち、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13に付与する付与トルクパターンはプラスマイナスが逆で形状が同じ)ことが好ましく、等しくすることにより、帯状紙部材Dの切断時において、帯状紙部材Dの紙送りに影響を与えることはなく、帯状紙部材Dを正確に切断することができる。
しかしながら、必ずしも等しくする必要はなく、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13の定格容量の許す範囲内において、どちらか一方の切断トルクTxa又は切断トルクTxbを大きくすることも可能である。なお、本実施の形態における各トルクモータの定格容量の意味は、許容連続定出力容量のみならず、許容短時間オーバーロード出力容量も含むものとする。
また、図6(C)の矩形状の付与トルクパターンは、切断速度(紙送り速度Vs)が低速或いは中速の場合であり、付与トルクは、全速度域で一定となっている。しかしながら、切断速度が速い場合には、図7に図示の付与トルクパターンとすることもできる。即ち、切断速度が速い場合、下ナイフ5について説明すると、図7に図示のように、切断開始時刻tcにおいて必要な切断トルクの1.25倍の切断トルク1.25・Txa(これを、初期高切断トルクと称する)を付与する。その後0.6倍の切断トルク0.6Txa(これを、中期低切断トルクと称する)にした後、後半は再び上げて約1倍の切断トルクTxa(これを、終期定常切断トルクと称する)となるような多角形状の付与トルクパターンとする。このように多角形状の付与トルクパターンとすることにより、切断速度が高速の場合も精度の良い切断が可能となる。なお、図7は、下ナイフ駆動モータ13の付与パターンを示しているが、上ナイフ駆動モータ12も、プラスマイナスが逆の同じ形状の付与パターンとする。なお、付与トルクパターンは、上述の矩形や凹凸形状以外の任意の形状も考えられる。
上述のものにおいて、初期高切断トルクは、1.1〜1.5倍の切断トルク(1.1・Txa〜1.5・Txa)、中期低切断トルクは、0.6〜0.9倍の切断トルク(0.6・Txa〜0.9・Txa)、終期定常切断トルクは0.9〜1.1倍の切断トルク(0.9・Txa〜1.1・Txa)とすることができる。
そして、上述の記憶された付与パターンに基づき、位置演算器22から送信された経過時間tにおける付与トルク指令値Txat,Txbtを算出し、トルク減算器33に上ナイフ駆動モータ12への付与トルク指令値Txbtを送信し、トルク加算器36に下ナイフ駆動モータ13への付与トルク指令値Txatを送信する。
比較器31においては、速度パターン生成器24から送信された速度指令値Vt及びエンコーダ14から送信された検出速度Stを受信して、両者を比較する。そして、その演算結果である増加或いは減少すべき速度偏差Vt−Stを指令トルク演算器32に送信する。
指令トルク演算器32においては、比較器31から送信された増減速度Vt−Stを受信して、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13へ出力すべき回転トルク指令値Ttを演算する。この演算した回転トルク指令値Ttを、トルク減算器33及びトルク加算器36に出力する。この場合、回転トルク指令値Ttの出力ハターンは図6(C)に図示のようなパターンとなる。このようにして、比較器31及び指令トルク演算器32によりフィードバック制御が行われる。
そして、トルク減算器33においては、指令トルク演算器32から送信された回転トルク指令値Ttと付与トルクパターン生成器25から送信された付与トルク指令値Txbtを受信して両者を減算し、上ナイフ駆動モータ12が出力すべき出力トルク指令値Tt−Txbtを、上(先行)パワーアンプ34に送信する。この場合、出力トルク指令値Tt−Txbtは、図6(E)に図示のようなパターンとなる。上パワーアンプ34においては、出力トルク指令値Tt−Txbtに基づき出力電流を演算して、上ナイフ駆動モータ12に駆動電流を出力する。
一方、トルク加算器36においては、指令トルク演算器32から送信された回転トルク指令値Ttと付与トルクパターン生成器25から送信された付与トルク指令値Txatを受信して両者を加算し、下ナイフ駆動モータ13が出力すべき出力トルク指令値Tt+Txatを、下(後追い)パワーアンプ37に送信する。この場合、出力トルク指令値Tt+Txatは、図6(D)に図示のようなパターンとなる。下パワーアンプ37においては、出力トルク指令値Tt+Txatに基づき出力電流を演算して、下ナイフ駆動モータ13に駆動電流を出力する。
なお、上(先行)パワーアンプ34及び下(後追い)パワーアンプ37では、トルク指令を増幅し、実際の各サーボモータヘの出力電流を発生させる。
この場合、図6(D)、図6(E)に図示のように、付与トルク指令値Txat,Txbtの大きさは、モータの増速、減速に必要なトルクTa,Tb,Tc,Tdよりも小さくなっており、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13に切断力を持たすことによって、各モータの定格容量を大きくする必要はない。また、上パワーアンプ34及び下パワーアンプ37も同一定格容量とすることができる。
このようにして、増速工程(t0〜t1間)、減速工程(t2〜t3間)及び待機工程(t3〜t4間)等においては、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13は同期運転を行う。そして、帯状紙部材Dの切断工程(tc〜to間)或いはナイフの接合工程(t1〜t2間)においては、上ナイフ駆動モータ12は、図3に図示のように上ナイフ4を後退させる方向、即ち下ナイフ5を押す方向に力を加える。
一方、下ナイフ駆動モータ13は、図3に図示のように下ナイフ5を前進させる方向、即ち上ナイフ4を押す方向に力を加える。このようにして、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13により、上ナイフ4と下ナイフ5とは当接する方向に付与トルクが付与され、帯状紙部材Dの切断力が発生する。
この場合、上ナイフ駆動モータ12と下ナイフ駆動モータ13とに付与する各付与トルク指令値Txat,Txbtを同じにすることにより、上ナイフ駆動モータ12及び下ナイフ駆動モータ13に付与される付与トルクは相殺されるため、帯状紙部材Dに対して紙送り速度Vsを増減させる力は発生せず、紙送り速度Vsに影響を与えることはなく、切断に必要な力のみが加わることになり、精度が良く正確な帯状紙部材Dの切断が可能となる。
上述の構成によれば、帯状紙部材Dの切断時において、上ナイフ4と下ナイフ5との間の遊隙が許容範囲内に収めることができると共に、切断力の調整が容易になり、適切な切断を確実に行なえるようになる。また、上ナイフシリンダ2又は下ナイフシリンダ3に携みが生じても切断に必要な押付力を各ナイフ駆動モータ12,13により適切に付与できるようになり、上ナイフシリンダ2又は下ナイフシリンダ3を回転慣性力の小さいものにすることができ、これによって、各ナイフ駆動モータ12,13及び各パワーアンプ34,37の容量を小さくすることができるようになる。
以上、本発明を、本発明の実施の形態のカットオフ装置及びその制御装置について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。例えば、上述のものは、上ナイフ4を先行させ、下ナイフ5等を後追いさせているが、これとは逆にして、下ナイフ5を先行する先行ナイフとし、上ナイフを後追いする後追いナイフとしても良い。
また、上述の位置演算器22、切断トルク演算器23、速度パターン生成器24、付与トルクパターン生成器25、上ナイフ速度制御部30、比較器31、指令トルク演算器32、指令トルク減算器33、下ナイフ速度制御部35、指令トルク加算器36等は、電気回路にて構成された場合のみならず、全体をコンピュータのプログラム(或いはシーケンス)とし、上述の演算器、生成器、制御器、比較器、加減算器等をサブプログラム(或いはサブシーケンス)にて構成する場合も含むものとする。
正確に段ボールシート等の帯状紙部材を切断でき、その有用性は極めて高いものと考えられる。

Claims (13)

  1. ヘリカル状の先行ナイフが取付けられた先行ナイフシリンダを回転駆動する先行ナイフ駆動モータとヘリカル状の後追いナイフが取付けられた後追いナイフシリンダを同転駆動する後追いナイフ駆動モータとを制御する帯状紙部材のカットオフ制御装置において、
    入力された帯状紙部材の紙送り速度及び切断シート長に基づき前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの回転速度パターンを生成し速度指令値を出力する速度パターン生成器と、
    該速度パターン生成器からの前記速度指令値と前記先行ナイフ駆動モータ或いは前記後追いナイフ駆動モータの検出速度とを比較する比較器と、
    該比較器からの信号に基づき前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの回転トルク指令値を演算する指令トルク演算器と、
    前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータの切断トルクを演算する切断トルク演算器と、
    該切断トルク演算器から送信された前記切断トルクを分配し帯状紙部材の紙送り速度及び切断シート長とに基づき付与トルクパターンを生成すると共に付与トルク指令値を出力する付与トルクパターン生成器と、
    前記指令トルク演算器で演算された前記回転トルク指令値から前記付与トルクパターン生成器から出力された前記付与トルク指令値を減じる指令トルク減算器と、
    前記指令トルク減算器にて演算された結果に基づき前記先行ナイフ駆動モータを制御する先行パワーアンプと、
    前記指令トルク演算器で演算された前記回転トルク指令値と前記付与トルクパターン生成器で演算された前記付与トルク指令値とを加算する指令トルク加算器と、
    前記指令トルク加算器にて演算された結果に基づき前記後追いナイフ駆動モータを制御する後追いパワーアンプとを備えた
    ことを特徴とする帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  2. 前記切断トルク演算器にて演算される前記切断トルクは、入力された帯状紙部材の坪量及び紙送り速度に基づく、帯状紙部材を切断するために必要な切断トルク値である
    ことを特徴とする請求項に記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  3. 前記切断トルク演算器にて演算される前記切断トルクは、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフに加わる帯状紙部材からの切断反力に抗して、尚且つ前記先行ナイフ及び前記後追いナイフに適当な接触力が残る程度の大きさとする
    ことを特徴とする請求項又はに記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  4. 前記付与トルクパターン生成器で生成される前記付与トルクパターンは、矩形状、台形状又は多角形状のいずれかの付与パターンである
    ことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  5. 前記付与トルクパターン生成器は、前記紙送り速度に応じて前記付与トルクのパターンを変更するものである
    ことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  6. 前記付与トルクパターン生成器で生成された前記先行ナイフ駆動モータ及び前記後追いナイフ駆動モータ用の前記付与トルクパターンは同じである
    ことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  7. 前記帯状紙部材の坪量、切断シート長を入力する入力部を有すると共に、前記帯状紙部材の坪量を前記切断トルク演算器に出力し、前記帯状紙部材の坪量及び切断シート長に基づき前記先行ナイフシリンダ及び前記後追いナイフシリンダの回転速度を演算し前記速度パターン生成器へ出力する生産管理装置に接続されている
    ことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の帯状紙部材のカットオフ制御装置。
  8. ヘリカル状の先行ナイフが取付けられた先行ナイフシリンダと、
    前記先行ナイフと協働して帯状紙部材を切断するヘリカル状の後追いナイフが取付けられた後追いナイフシリンダと、
    前記先行ナイフシリンダの回転軸の一端部に取付けられた先行歯車と、
    前記後追いナイフシリンダの回転軸の一端部に取付けられて前記先行歯車と歯合する後追い歯車と、
    前記先行歯車と噛合する先行駆動歯車と、
    前記後追い歯車と噛合する後追い駆動歯車と、
    前記先行駆動歯車を回転駆動する先行ナイフ駆動モータと、
    前記後追い駆動歯車を回転駆動すると共に前記先行ナイフ駆動モータと同じ定格容量の後追いナイフ駆動モータと、
    前記後追いナイフ駆動モータ及び前記先行ナイフ駆動モータを個別に制御する請求項1〜7の何れか1項に記載のカットオフ制御装置とを備えた
    ことを特徴とする帯状紙部材のカットオフ装置。
  9. 前記先行歯車及び前記後追い歯車のうち少なくとも一方は、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と接しないように歯を切り欠かれている
    ことを特徴とする請求項記載の帯状紙部材のカットオフ装置。
  10. 前記先行歯車及び前記後追い歯車のうち少なくとも一方には、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と噛合う歯が、無い
    ことを特徴とする請求項記載の帯状紙部材のカットオフ装置。
  11. 前記先行歯車及び前記後追い歯車のうち少なくとも一方は、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において切断開始から所定区間過ぎてから前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と接しないように歯を切り欠かれている
    ことを特徴とする請求項記載の帯状紙部材のカットオフ装置。
  12. 前記先行歯車及び前記後追い歯車のうち少なくとも一方には、前記先行ナイフ及び前記後追いナイフが協働して前記帯状紙部材を切断する区間において切断開始から所定区間過ぎてから前記先行歯車及び前記後追い歯車の他方と噛合う歯が、無い
    ことを特徴とする請求項記載の帯状紙部材のカットオフ装置。
  13. 前記先行ナイフシリンダ及び前記後追いナイフシリンダは、炭素繊維強化プラスチック製の筒状の部材である
    ことを特徴とする請求項12の何れか1項に記載の帯状紙部材のカットオフ装置
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