JP4263796B2 - 金属ストリップ鋳造装置、及び、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル - Google Patents

金属ストリップ鋳造装置、及び、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属ストリップ鋳造装置、及び、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
双ロール鋳造装置で連続鋳造することにより金属ストリップを鋳造することが公知である。冷却されて相互方向に回転する一対の水平鋳造ロール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面上で金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を合体させ、凝固したストリップ品としてロール間隙から下方ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という語はロール同士が最接近する領域全般を指すものとする。溶融金属は取鍋から1つ又は一連の小容器へと注がれ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供給のノズルに流れてロール間隙へと向かい、その結果、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳造溜めを形成することができる。この鋳造溜めは、ロール端面に摺動係合して保持される側部堰又は側部プレート間に形成し得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
双ロール鋳造は、冷却によって急速に凝固する非鉄系金属にはある程度の成功をおさめているが、凝固温度が高く、冷却されたロール鋳造表面での不均一な凝固により欠陥の生じやすい鉄系金属の鋳造技術に適用するにはいろいろ問題がある。溜めを形成する側部堰又は側部プレート付近に一般に「スカル」(skulls)として公知の固体金属片が形成されることにより特に問題が起きる。これらの問題は、流入溶融金属の過熱を減らすよう努める場合に悪化する。溶融金属溜めからの熱損失率は側部堰付近が最大である。これは主として、側部堰を介してロール端へと追加の伝導熱伝達が起きるためである。この局部熱損失率の高さが反映してこの域では固体金属のスカルが生じる傾向が高く、スカルはかなりの大きさに成長してロール間隙に落下し、一般に「蛇卵」(snake eggs)として知られるストリップ欠陥を引き起こし得る。側部堰付近での正味熱損失が高いため、スカルを避けるためにはこの域での入熱率を増加させねばならない。従って、これら「三重点」域(即ち、側部堰と鋳造ロールが鋳造溜めのメニスカス域と出会う域)への金属流を増加させることを、ノズル端に流路を設けて三重点域へと金属の分離流を向かわせることにより行うことが提案されている。斯かる提案の例は、アメリカ特許第469,887号及び第5,221,511号、及び、仮出願第PO2369号に基づいた本出願人らのオーストラリア特許出願第35218/97号に見ることができる。
【0004】
三重点注ぎは溜めの三重点域でのスカルの形成を減らすことに有効ではあるが、問題の全面的解消にはなっていない。欠陥発生が著しく敏感で、溜めの三重点域への金属流にわずかの変動が生じても発生してしまうからである。本発明者らは、重大な変動が側部堰に対するノズル端の位置変動によってもたらされ、その位置変動は、設定時のノズルの不正確な位置決め及びその後の鋳造時の熱膨張によるノズル端の動きによって生じ得ることを突き止めた。ノズル端と側部堰との間の間隙が減少するにつれて、ノズル端の三重点注通路からの金属の下方傾斜流が側部堰の、より高い地点に衝突する。これによりスカルが形成されて、蛇卵欠陥となり、極端な場合には注がれた金属がノズル端と側部堰との間の狭められた間隙を上へ上へと向かって側部堰上端からこぼれ落ちることさえあり得る。本発明によれば、金属供給のノズルを定位置に取付・保持する仕方を簡便に変更することによりこの問題を解消することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、相互間にロール間隙を形成する一対の平行な鋳造ロールと端同士を向かい合わせて配した2つの分離した細長ピースで形成された細長の金属供給ノズルと、ノズルがロール間隙上方に且つロール間隙に沿って延びて溶融金属をロール間隙へと送給し、ロール間隙上方に支持された溶湯の鋳造溜めを形成するようノズルピースを支持するノズル支持手段と、ロール間隙端での1対の溜め形成クロージャとを含む金属ストリップ鋳造装置において、ノズルの二つの長手方向外端部に金属出口通路を形成して、溶融金属流を溜め形成端クロージャの方へと向かわせること、ノズル支持手段がノズルピースを支持してノズルピース間に間隙を設けるようにし、ノズルピース長手方向外端部をノズル支持手段と係合させて、ノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限し、ノズルピース内端部が間隙長手方向内向きに自由に膨張できて鋳造時のノズルピースの熱膨張を吸収できる、金属ストリップ鋳造装置が提供される。
【0006】
好ましくは、ノズル支持手段とノズルピースの外端部に相互係合する突起部と凹部とを設けてノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限することができる。
【0007】
更に明細書には、突起部がノズル支持手段の耳部の形状をしており、凹部がノズルピースの前記外端部に形成される。
【0008】
ノズル支持手段が、ノズルピースの内外端部を支持する取付ブラケットで構成され、ノズルピース外端部を支持する取付ブラケット内に耳部が形成されることができる。
【0009】
ノズル支持手段が、ノズルピースの外端部を支持しノズルピース外端部の凹部に係合する耳部を備えた取付ブラケットで構成されることができる。
【0010】
ノズルピース外端部それぞれを支持する1対の取付ブラケットを設けることができる。その場合、前記各対の取付ブラケットの少なくとも1つのブラケットに前記耳部の1つを設けることができる。
【0011】
ノズルピースを、分配器からの分離した溶融金属流を受ける上方に開口した細長のノズルトラフと、溶融金属をノズルトラフから鋳造溜めへと送給するノズルトラフ出口手段と、各々が分配器からの分離溶融金属流を受けてその溶融金属を前記出口通路に供給するノズルピースの、長手方向外端部での溶融金属リザーバを形成する外端形成部とで構成することができる。
【0012】
本発明は、又、ノズルを、端同士を向かい合わせて配置してノズル及びノズル間の間隙を形成できる1対の細長のノズルピースで構成し、該ノズルピースに、各々上方に開いた細長のノズルトラフと、溶融金属をノズルトラフからノズル外方へと供給するノズルトラフ出口手段と、ノズルの二つの端部で溶融金属のリザーバを形成する外端形成部と、前記リザーバから延びて溶融金属流をリザーバからノズル外端部の下方へと向かわせる流路と、ノズルピース外端部の外側壁に形成してノズル支持部との係合によりノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限してノズルピースを間隙長手方向内向きに膨張させて鋳造時のノズルピースの長手方向膨張を吸収させるようにした凹部とを設けた、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズルを提供する。
【0013】
好ましくは、ノズルピースに横方向外方に突出した側部フランジを形成し、凹所をこれら側部フランジに形成した長孔とする。
【0014】
更に、好ましくは、各ノズルピースの外端部に1つの長孔を設けるか、ノズルの各外端部に1対の長孔を、ノズルピース各側に1つずつ設ける。
【0015】
更に、好ましくは、各リザーバが対応するノズルトラフから壁により分離され、溜めが満杯になった場合には壁を越えて溶融金属が溜めからノズルトラフへと流入できる。
【0016】
以上のことから、リザーバの深さは三重域に溶融金属の一定流を供給して非常に均一な溶融金属流を達成するので、一定の流量を維持し、それにより三重域を通る高温金属の非常に均一な流れを達成し、結果として制御流はストリップ端を適切に形成することができる。
【0017】
又、金属供給のノズルを定位置に取付・保持して鋳造時の熱膨張によるノズル端の動きを防止するので、溜めの三重点域への金属流に生じるわずかな変動を抑え、溜めの三重点域での欠陥発生を減らすことができる。
【0018】
更に、ノズルピースの熱膨張がノズルピース間の間隙により許される内方運動により吸収されるよう、ノズルピースの外端部が係合されるので、スカルの形成と鋳造溜め端での金属溢れ落ちがなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明を更に充分に説明するため、添付図面を参照して特定の方法及び装置を更に詳細に説明する。
【0020】
図1〜図3に示すごとく鋳造装置は工場床12から立上がった主機械フレーム11を有する。主機械フレーム11が支持する鋳造ロール台車13はアセンブリステーション14と鋳造ステーション15との間を水平に移動可能である。鋳造ロール台車13が担持する一対の平行な鋳造ロール16には、鋳造時に分配器18と金属供給のノズル19とを介して溶融金属が供給される。鋳造ロール16は水冷されているので、動いているロール表面に金属殻が形成されロール間隙にて合わされて、ロール出口で凝固ストリップ品20が造られる。この凝固ストリップ品20を第1コイラ21に送って、次いで第2コイラ22に送給し得る。
【0021】
鋳造ロール台車13を構成する台車フレーム31がホイール32によりレール33に載り、レール33は主機械フレーム11の一部に沿って延びているので、鋳造ロール台車13全体がレール33に移動可能に載っていることになる。台車フレーム31が担持する対のロールクレードル(図示せず)に鋳造ロール16が回転可能に取付けられる。鋳造ロール台車13をレール33に沿って移動させることができる複動油圧ピストンシリンダ装置39は鋳造ロール台車13の駆動ブラケット40と主機械フレーム11との間に接続されて、鋳造ロール台車13をアセンブリステーション14から鋳造ステーション15へ、又その逆へ移動させることができるようになっている。
【0022】
鋳造ロール16は電動モータのロール駆動軸41と台車フレーム31上のトランスミッションとを介して相反方向に回転される。鋳造ロール16の銅製周壁に形成され縦方向に延び周方向に離間した一連の水冷通路には、回転グランド43を介して水冷ホース42に接続されたロール駆動軸41内の水冷導管からロール端を介し冷却水が供給される。鋳造ロール16の典型的な大きさは径が約500mmで、最大2m幅の凝固ストリップ品を造れるよう長さを最大2mにすることができる。
【0023】
分配器18は、防食ライニングを備えた高アルミナキャスタブル等の耐火材料で造られた広皿状のものである。分配器18の一側は取鍋17からの溶融金属を受ける。分配器18の他側には縦方向に離間した一連の出口開口52が備えられている。分配器18下部を担持する取付ブラケット53は分配器18を台車フレーム31に取付けるためのものであって、台車フレーム31の位置合わせペグ54を受けて分配器18を正確に位置決めするようになっている。
【0024】
金属供給のノズル19はアルミナグラファイト等の耐火材料で造られた2つの分離した細長のノズルピース19Aで形成され、ステンレス製の取付ブラケット60で台車フレーム31に支持される。ノズルピース19Aは、アルミナグラファイト等の耐火材料で造られた同形ノズル半部セグメントとして形成される。これらノズルピース19Aは図4、図5に示すように各々が2対の取付ブラケット60により取付られ、各対の取付ブラケット60がノズルピース19Aの各端を支持する。ノズルピース19Aは相互間に隙間50を有して、端部同士が向かい合うように支持される。ノズルピース19Aの上部には外方に突出する側部フランジ55が形成されて取付ブラケット60上に位置する。側部フランジ55の外端は上方・外方にテーパーしていて、相補的に傾斜した取付ブラケット60の内面60Aに係合してノズルピース19Aを横方向に動かないよう位置決めする。
【0025】
本発明によれば、ノズルピース19Aの外端部は、取付ブラケット60の突起部71とノズル19の凹部72の相互係合により係合される。取付ブラケット60の突起部71は直立した耳部の形状とすることができ、ノズル19の凹部72はノズル19外端に隣接した側部フランジ55下側に形成した長孔の形状とすることができる。又は、ノズル19各端で両取付ブラケット53に位置決め耳部を設け、ノズルピース19A各々にノズル19各側に1つずつで一対の側部フランジ55を設けてもよい。
【0026】
ノズルピース19Aの構成を図6乃至図13に示す。各ノズルピース19Aは略ノズルトラフ状であって、金属供給のノズル19は分配器18の出口開口52から流下する溶融金属流を受ける上方に開いたノズルトラフ61を形成する。ノズルトラフ61はノズル側壁62と端壁70との間に形成され、離間して隙間50を形成するノズルピース19Aの2つの平らな端壁80で、両端間を横方向に仕切ると見なすことができる。ノズルトラフ61底部を閉じる水平な床63は、面取りした底隅部81でノズル側壁62と合う。金属供給のノズル19の底隅部81には、ノズル長手方向に沿って一定間隔で配した、長手方向に離間する細長の長孔64状の側部開口を備える。長孔64は、溶融金属をほぼノズルトラフ61の床63の高さで出すよう配置されている。ノズルトラフ61の床63に長孔64に隣接して設けた凹所83は床63中央から長孔64へと外方・下方に傾斜し、長孔64は凹所83の延長部として、上部床面85レベルより下方の面取り底隅部81の長孔出口84へと続く。
【0027】
ノズルピース19A外端には、端壁70を越えて外方に延びる三重点注端形成部87を設ける。三重点注端形成部87は、分配器18からの溶融金属を受ける上向きに開いた小さなリザーバ88を形成し、このリザーバ88はノズルトラフ61から端壁70によって分離されている。端壁70の上端89はノズルトラフ61上端及びリザーバ88上端よりも低く、以下に詳述する如く、リザーバ88溢流時のノズルトラフ61への逆流を許す堰として働くことができる。
【0028】
リザーバ88は平らな床部91、傾斜した内面92及び側面93、そして湾曲した直立外面94を有する浅皿状に形成される。一対の三重点注通路95がこのリザーバ88の横方向外側から床部91高さの直ぐ上に延びて、三重点注端形成部87下側の三重点注出口96に接続する。三重点注出口96は下方内方に傾斜して溶融金属を鋳造溜め68の三重点域に供給する。
【0029】
溶融金属は、図2、図3に示すごとく、一連の垂直に自由落下する溶融金属流65として分配器18の出口開口52からノズルトラフ61底部に落下する。溶融金属がこのノズルトラフ61から長孔64を介して流出し、鋳造ロール16間のロール間隙69上方に支持された鋳造溜め68を形成する。鋳造溜め68を鋳造ロール16端で囲込むのが一対の側部堰板56であり、それらは鋳造ロール16の端部57に当てて保持されている。側部堰板56は窒化硼素等の強耐火材料で造られ、板ホルダ82に取付けられる。板ホルダ82は対の流体圧シリンダ装置82Aの作動により可動であって、側部堰板56を鋳造ロール16端に係合させて溶融金属の鋳造溜め68の形成クロージャを形成する。
【0030】
鋳造作業では、金属流を制御することにより、金属供給のノズル19下端が鋳造溜め68に浸漬する高さに鋳造溜め68を保持し、金属供給のノズル19の、二連の水平方向に離間した長孔64を鋳造溜め68の表面のすぐ下に配置する。溶融金属は、鋳造溜め68表面のすぐ近くで鋳造ロール16冷却表面に衝突するよう、長孔64を介し鋳造溜め68表面の全般に近くで側方外方を向いた2つの噴出流として流出する。このことにより、鋳造溜め68のメニスカス域に供給される溶融金属流65の温度が最大となり、ストリップ表面での割れやメニスカスマークの形成が大幅に減少することが見出された。
【0031】
溶融金属流65は、ノズルトラフ61のほぼ床63レベルでの側部開口である長孔64を介してノズルトラフ61最外部から流出させられ、鋳造溜め68表面直下で、相互に反対方向を向いた噴出流として鋳造溜め68に入って鋳造溜め68のメニスカス域で鋳造ロール表面に衝突する。
【0032】
分配器18から流下する2つの最外の溶融金属流65をリザーバ88が受ける。分配器18の2つの最外の出口開口52は、各リザーバ88が傾斜した内面92の直ぐ外側で床部91に衝突する単一の金属流を受けるように整合している。溶融金属が床部91に衝突して床部91に外方へと扇状に広がり、三重点注通路95を経て三重点注出口96に至り、高温溶融金属の内方・下方傾斜噴射流が側部堰の面にわたって且つロール間隙側の鋳造ロール端に沿って生み出される。三重点注ぎは各リザーバ88の浅くて広い溶融金属溜めのみにより行われ、リザーバ88の溜め高さは端壁70上端89の高さによって制限される。リザーバ88がいっぱいになったら溶融金属は端壁70の上端89を越えてノズルトラフ61へと溢流できるので、端壁70は三重点注端形成部87のリザーバ88の溜め深さを制御する堰の役目を果たす。この溜めの深さは、端壁70の上端89の高さにより制限される。リザーバ88が満たされると、溶融金属は上端89を越えてノズルトラフ61へと逆流できるので、上端89がリザーバ88内での金属溜め深さを制御する堰として働く。溜めの深さは三重点注通路95に溶融金属の一定流を供給して非常に均一な溶融金属流を達成するのに充分以上のものであって、一定の流量を維持し、それにより三重点注通路95を通る高温金属の非常に均一な流れを達成する。この制御流はストリップ端を適切に形成するのに非常に重要である。三重点注通路95を通る流れが過剰であるとストリップ端に膨らみが生じ、少なく過ぎるとスカルが生じてストリップに「蛇卵」欠陥が生じてしまう。
【0033】
鋳造時に、ノズルピース19Aは1600℃台以上の溶融金属と接触して非常に顕著な熱膨張を受ける。典型的な設備では、各ノズルピース19Aは例えば長さが650cmであり、熱膨張で長さが12mm位までも変化し得る。ノズル19端と側部堰との間の間隙は通常15mm程であり、側部堰に亘る溶融金属の有効な三重点注ぎを生み出す。従って、ノズル19の熱膨張は非常に顕著であり、本発明の助けなしでは、ノズル19端と側部堰との間の間隙が激しく減少し、三重点注通路95を出た溶融金属が側部堰上部に衝突してスカルが形成され、極端な場合には側部堰上端からこぼれ落ちてしまい得る。本発明によれば、ノズルピース19Aの外端部が取付ブラケット60の突起部71とノズル19の凹部72との相互係合により、ノズルピース19Aの熱膨張がノズルピース19A間の間隙により許される内方運動により吸収されるよう、係合される。この簡単な手段により、スカルの形成と鋳造溜め端での金属溢れ落ちがなくなることが見いだされている。
【0034】
相互係合する長孔と耳部の位置決めは特に重要なものではなく、ただノズル19外端のできるだけ近くに位置決めするのが好ましいだけである。典型的には、長孔はノズル端から約160mmである。
【0035】
以上説明した装置は単に例示のためのものであって、本発明がこれの詳細に限定されないのは勿論である。特に、ノズルトラフに、図示した装置で示した類いの側部開口を設けることは、現在のところ好ましいノズル形状ではあるが、本発明にとって不可欠ではない。本発明は、溶融金属を端から注ぐ、あらゆる形のノズルに適用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の金属ストリップ鋳造装置、及び、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズルによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0037】
(I)リザーバの深さは三重域に溶融金属の一定流を供給して非常に均一な溶融金属流を達成するので一定の流量を維持し、それにより三重域を通る高温金属の非常に均一な流れを達成し、結果として制御流はストリップ端を適切に形成することができる。
【0038】
(II)又、金属供給のノズルを定位置に取付・保持して鋳造時の熱膨張によるノズル端の動きを防止するので、溜めの三重点域への金属流に生じるわずかな変動を抑え、溜めの三重点域での欠陥発生を減らすことができる。
【0039】
(III)更に、ノズルピースの熱膨張がノズルピース間の間隙により許される内方運動により吸収されるよう、ノズルピースの外端部が係合されるので、スカルの形成と鋳造溜め端での金属溢れ落ちがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により構成され、操作される、双ロール連続ストリップ鋳造装置を示す。
【図2】本発明により構成される金属供給のノズルを含む図1に示した双ロール鋳造装置の要部の縦断面図である。
【図3】図2の断面に対し直角な向きの更なる縦断面図である。
【図4】金属供給のノズル及びノズル支持ブラケットの平面図である。
【図5】ノズル支持ブラケットの1つを示した図である。
【図6】金属供給のノズル半部の側面図である。
【図7】図6に示した金属供給のノズル半部の平面図である。
【図8】図6に示した金属供給のノズル半部の長手方向縦断面図である。
【図9】図6に示した金属供給のノズル半部の斜視図である。
【図10】図6に示した金属供給のノズルを裏返してみた斜視図である。
【図11】図6のXI−XI方向の矢視図である。
【図12】図8のXII−XII方向の矢視図である。
【図13】図8のXIII−XIII方向の矢視図である。
【符号の説明】
16 鋳造ロール
18 分配器
19 ノズル
19A ノズルピース
55 側部フランジ
60 取付ブラケット
61 ノズルトラフ
65 溶融金属流
68 鋳造溜め
69 ロール間隙
71 突起部
72 凹部
88 リザーバ

Claims (15)

  1. 相互間にロール間隙を形成する一対の平行な鋳造ロールと端同士を向かい合わせて配した2つの分離した細長ピースで形成された細長の金属供給ノズルと、ノズルがロール間隙上方に且つロール間隙に沿って延びて溶融金属をロール間隙へと送給し、ロール間隙上方に支持された溶湯の鋳造溜めを形成するようノズルピースを支持するノズル支持手段と、ロール間隙端での1対の溜め形成クロージャとを含む金属ストリップ鋳造装置において、ノズルの二つの長手方向外端部に金属出口通路を形成して、溶融金属流を溜め形成端クロージャの方へと向かわせること、ノズル支持手段がノズルピースを支持してノズルピース間に間隙を設けるようにし、ノズルピース長手方向外端部をノズル支持手段と係合させて、ノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限し、ノズルピース内端部が間隙長手方向内向きに自由に膨張できて鋳造時のノズルピースの熱膨張を吸収できることを特徴とする、金属ストリップ鋳造装置。
  2. ノズル支持手段とノズルピースの外端部に相互係合する突起部と凹部とを設けてノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限する、請求項1に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  3. 突起部がノズル支持手段の耳部の形状をしており、凹部がノズルピースの前記外端部に形成される、請求項2に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  4. ノズル支持手段が、ノズルピースの内外端部を支持する取付ブラケットで構成され、ノズルピース外端部を支持する取付ブラケット内に耳部が形成される、請求項3に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  5. ノズル支持手段が、ノズルピースの外端部を支持しノズルピース外端部の凹部に係合する耳部を備えた取付ブラケットで構成された、請求項1に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  6. ノズルピース外端部それぞれを支持する1対の取付ブラケットを設ける、請求項5に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  7. 前記各対の取付ブラケットの少なくとも1つのブラケットに前記耳部の1つを設ける、請求項6に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  8. ノズルピースに横方向外方に突出した側部フランジを形成し、凹部をこれら側部フランジに長孔状に形成した、請求項に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  9. ノズルピースを、分配器からの分離した溶融金属流を受ける上方に開口した細長のノズルトラフと、溶融金属をノズルトラフから鋳造溜めへと送給するノズルトラフ出口手段と、各々が分配器からの分離溶融金属流を受けてその溶融金属を前記出口通路に供給するノズルピースの、長手方向外端部での溶融金属リザーバを形成する外端形成部とで構成した、請求項に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  10. 各リザーバが対応するノズルトラフから壁により分離され、リザーバが満杯になった場合には壁を越えて溶融金属がリザーバからノズルトラフへと流入できる、請求項9に記載の金属ストリップ鋳造装置。
  11. ノズルを、端同士を向かい合わせて配置してノズル及びノズル間の間隙を形成できる1対の細長のノズルピースで構成し、該ノズルピースに、各々上方に開いた細長のノズルトラフと、溶融金属をノズルトラフからノズル外方へと供給するノズルトラフ出口手段と、ノズルの二つの端部で溶融金属のリザーバを形成する外端形成部と、前記リザーバから延びて溶融金属流をリザーバからノズル外端部の下方へと向かわせる流路と、ノズルピース外端部の外側壁に形成してノズル支持部との係合によりノズルピースの外方長手方向熱膨張を制限してノズルピースを間隙長手方向内向きに膨張させて鋳造時のノズルピースの長手方向膨張を吸収させるようにした凹部とを設けることを特徴とする、双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル。
  12. ノズルピースに横方向外方に突出した側部フランジを形成し、凹部をこれら側部フランジに形成した長孔とする、請求項11に記載の双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル。
  13. 各ノズルピースの外端部に1つの長孔を設けた、請求項12に記載の双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル。
  14. ノズルの各外端部に1対の長孔を、ノズルピース各側に1つずつ設けた、請求項12に記載の双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル。
  15. 各リザーバが対応するノズルトラフから壁により分離され、溜めが満杯になった場合には壁を越えて溶融金属が溜めからノズルトラフへと流入できる、請求項11に記載の双ロール鋳造装置の鋳造溜めへと溶融金属を供給する耐火ノズル。
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