JP4262927B2 - 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維 - Google Patents

撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP4262927B2
JP4262927B2 JP2002081091A JP2002081091A JP4262927B2 JP 4262927 B2 JP4262927 B2 JP 4262927B2 JP 2002081091 A JP2002081091 A JP 2002081091A JP 2002081091 A JP2002081091 A JP 2002081091A JP 4262927 B2 JP4262927 B2 JP 4262927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing liquid
weight
fluorine
embedded image
manufactured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002081091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003096673A (ja
Inventor
一郎 小澤
一博 中瀬
邦裕 大島
薫 金谷
進 勝圓
英夫 沢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurashiki Spinning Co Ltd filed Critical Kurashiki Spinning Co Ltd
Priority to JP2002081091A priority Critical patent/JP4262927B2/ja
Publication of JP2003096673A publication Critical patent/JP2003096673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4262927B2 publication Critical patent/JP4262927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
撥油性、防汚性および吸水性に優れ且つその洗濯耐久性に優れたセルロース系繊維およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロース系繊維を汚れにくくするまたは汚れたセルロース系繊維の汚れを落ち易くする、いわゆる防汚性を付与する研究が行われている。
特開平6-313264号公報には、セルロース系繊維に水溶性セルロース誘導体と架橋剤を含む処理液を含浸熱処理したのち低温プラズマ処理を施すセルロース系繊維の防汚加工方法が記載されている。
また、特開平9-324173号公報には、防汚加工用組成物として、フルオロアルキル基含有単量体から誘導される繰返し単位と一般式CH=CRCOO(CHCHO)Hで示される非フッ素系単量体から誘導される繰返し単位を有する共重合体、溶解度パラメータが5.5〜12.0で誘電率が20未満である溶剤、イソシアネート化合物、およびオルガノポリシロキサン化合物を含む組成物を使用するセルロース系繊維製品の防汚加工方法が記載されている。
しかし、いずれもセルロース系繊維の防汚性を改良するだけの方法であって、セルロース系繊維に同時に撥油性を付与し、且つ吸水性を保持するという性能上の特性については考慮されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、撥油性、防汚性および優れた吸水性を付与し、更にそれらの性能の洗濯耐久性に優れたセルロース系繊維およびその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I)
【化7】
Figure 0004262927
【0005】
〔式中、
、Rはそれぞれ独立にHまたはCH、R
【化8】
Figure 0004262927
【0006】

【化9】
Figure 0004262927
を表し、
は1〜5000の整数、yは1〜5000の整数であり、
は-CF(CF)OCFCF(CF)OCまたは-CF(CF)OCを表す〕
で表されるフッ素含有オリゴマーをセルロース系繊維に付与させた撥油性、防汚性に優れ且つ吸水性を有するセルロース系繊維に関する。
【0007】
更に、本発明は、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーのセルロース系繊維に対する付与量が0.1〜20重量%である上記いずれかに記載のセルロース系繊維に関する。
加えて、本発明は、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーを0.1〜20重量%溶解した水、アルコールまたはアルコール水溶液をセルロース系繊維に対して40〜100重量%含浸し、風乾または熱処理する上記いずれかに記載のセルロース系繊維の製造方法に関する。
【0008】
更にまた、本発明は、一般式(I)
【化10】
Figure 0004262927
【0009】
〔式中、
、R4はそれぞれ独立にHまたはCH、R
【化11】
Figure 0004262927
【0010】

【化12】
Figure 0004262927
を表し、
は1〜5000の整数、yは1〜5000の整数であり、
は-CF(CF)OCFCF(CF)OCまたは-CF(CF)OCを表す〕
で表されるフッ素含有オリゴマーを架橋剤の存在下でセルロース系繊維に付与させた撥油性、防汚性および吸水性に優れ且つその洗濯耐久性に優れたセルロース系繊維に関する。
【0011】
加えてまた、本発明は、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーを0.1〜20重量%および架橋剤を1〜20重量%の濃度で溶解した水、アルコールまたはアルコール水溶液をセルロース系繊維に対して40〜100重量%含浸し、風乾または熱処理する上記のセルロース系繊維の製造方法に関する。
ただし、上記一般式(I)においては、−(CH−CR)−成分と−(CH−CR)−成分とは必ずしもブロックとして含まれていることを意味するのではなく、ブロック状であってもよいが、通常はランダム状態で組み込まれている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、セルロース系繊維に一般式(I)のフッ素含有オリゴマーを付与させることによって、セルロース系繊維に、吸水性能を失うことなく、優れた撥油性および防汚性を付与したものであり、加えてその洗濯耐久性を向上したものである。本発明において、セルロース系繊維とは、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、アセテート等のセルロース誘導体を含むセルロース繊維およびこれらセルロース繊維と合成繊維等の他の繊維との混紡糸や複合糸、およびこれらの繊維を含んでなる織物、編物、不織布等およびこれらの織物、編物、不織布等からなる繊維製品をすべて含む。なお、セルロース系繊維は、シルケット加工されたセルロース系繊維および液体アンモニア処理されたセルロース系繊維を含む。
本発明は、上記セルロース系繊維のほか、羊毛等の獣毛繊維への適用が可能である。
【0013】
本発明で用いられるフッ素含有オリゴマーはビニル系モノマーの単独または共重合体のオリゴマーの両末端にのみフッ素含有基を有する化合物である。
両末端のフッ素含有基は、一般式(I)中、Rで表した-CF(CF)OCFCF(CF)OCまたは-CF(CF)OCからなり、片末端のみにR基を有するオリゴマーを任意の割合に含んでいてもよい。
末端基Rで挟まれた、ビニル系モノマーの繰り返し単位からなる中央部は、共重合体(A)
【0014】
【化13】
Figure 0004262927
〔式中、R、R、R、R、xおよびyは上記と同義〕
の構造を有し、
または、xが0である単独重合体(B)
【0015】
【化14】
Figure 0004262927
〔式中、R、Rおよびyは上記と同義〕
からなる。
式(A)においては、xおよびyの好ましい範囲はそれぞれ1〜5000および1〜5000である。式(B)においてはyの好ましい範囲は1〜5000である。
【0016】
本発明で用いられるフッ素含有オリゴマーとして、特に好ましいものは次に挙げる(1)〜(14)のものである:
【化15】
Figure 0004262927
【0017】
【化16】
Figure 0004262927
【0018】
【化17】
Figure 0004262927
【0019】
【化18】
Figure 0004262927
【0020】
【化19】
Figure 0004262927
【0021】
【化20】
Figure 0004262927
【0022】
【化21】
Figure 0004262927
【0023】
【化22】
Figure 0004262927
【0024】
【化23】
Figure 0004262927
【0025】
【化24】
Figure 0004262927
【0026】
【化25】
Figure 0004262927
【0027】
【化26】
Figure 0004262927
【0028】
【化27】
Figure 0004262927
【0029】
【化28】
Figure 0004262927
【0030】
本発明では、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーはセルロース系繊維当たり0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で付与される。
本発明の撥油性、防汚性に優れ且つ吸水性を有するセルロース系繊維は、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーを0.1〜20重量%溶解した水、アルコールまたはアルコール水溶液をセルロース系繊維に対して40〜100重量%含浸し、風乾または熱処理することにより製造することができる。
【0031】
フッ素含有オリゴマーを溶解するために使用するアルコールは水溶性アルコールである。水溶性アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール等が例示できる。特に好ましいものは、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコールである。
【0032】
フッ素含有オリゴマーを溶解した水、アルコールまたはアルコール水溶液をセルロース系繊維に含浸する方法としては特に限定はなく、公知のいかなる方法を利用してもよく、わたの場合はスプレーによる含浸、刷毛による塗布、パディングによる含浸等の方法が好ましく、織物、編物、不織布等またはこれらからなる繊維製品の場合はパディング法が実用的に最も好ましい。パディング法は、加工液を含浸したセルロース系繊維をロール等の絞り機で、有効成分であるフッ素含有オリゴマーがセルロース系繊維に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の付着量となるように絞る。
【0033】
適切な付着量となるように調整したのち、繊維は風乾または加熱処理される。加熱処理は100〜200℃、好ましくは140〜170℃で30秒〜5分行われる。加熱処理の前には、100℃〜150℃で1〜3分予備乾燥してもよい。この処理によってフッ素含有オリゴマーはセルロース系繊維に付与される。
また、上記製造法において、フッ素含有オリゴマーを含む加工液に架橋剤を配合することにより、一般式(I)のフッ素含有オリゴマーをセルロース系繊維により確実強固に付与させることができ、洗濯耐久性を向上することができる。このための架橋剤としては、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート系樹脂等の一般的架橋剤が使用できる。一般式(I)のフッ素含有オリゴマーが置換基としてOH基を有する場合はグリオキザール系の架橋剤、また置換基としてブロックイソシアネート基を有する場合はメラミン系の架橋剤を用いることが特に好ましい。架橋剤の量はセルロース系繊維に対して0.1〜20重量%となるように加工液に添加される。
架橋剤を配合する場合、架橋反応を促進するために金属塩系の触媒、例えば、「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Acceralator)X-80」(住友化学工業(株)製)等、および有機アミン系の触媒、例えば「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)ACX」(住友化学工業(株)製)等を用いるのが好ましい。
【0034】
本発明においては、撥水性、防汚性に優れ且つ吸水性を有するセルロース系繊維を製造するに当たって、更に市販のSR加工剤を併用することもできる。市販のSR加工剤としては、例えば「NKガード SR-108」(日華化学(株)製)、「ユニダインTG-991」(ダイキン工業(株)製)等が例示できる。
【0035】
本発明で用いる一般式(I)のフッ素含有オリゴマーは次のようにして製造することができる。
特開平10-251351号公報に記載されているように、一般式RC(=O)OO(O=)CRで表される過酸化フルオロアルカノイルと、一般式CH=CRで表される1種類のモノマー、またはこのモノマーと一般式CH=CRで表される第2のモノマーとの混合物とを、例えば有機溶媒、好ましくはハロゲン化脂肪族溶媒またはハロゲン化芳香族溶媒中に0.1〜30重量%濃度の過酸化フルオロアルカノイルに溶解して、例えば−20〜150℃で30分〜20時間反応させることによって得ることができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をより詳細に且つ具体的に説明する。
実施例
化学式(15)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化29】
Figure 0004262927
【0037】
を濃度6重量%で20%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてグリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」 (住友化学工業(株)製)を10重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0038】
実施例
実施例1で使用した化学式(15)のフッ素含有オリゴマーを濃度6重量%で20%エタノール水溶液に溶解した後、水酸化ナトリウム(ナカライテスク(株)製)を添加して、上記フッ素含有オリゴマーのカルボキシル基をナトリウム塩に置換した。それから実施例1と同様に、グリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」(住友化学工業(株)製)を10重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0039】
実施例 3、4、5
それぞれ化学式(16)、(17)、(18)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化30】
Figure 0004262927
【0040】
【化31】
Figure 0004262927
【0041】
【化32】
Figure 0004262927
【0042】
をいずれも濃度4重量%で20%エタノール水溶液に溶解した後、グリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」(住友化学工業(株)製)を10重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、実施例3、4、5の本発明製品を得た。
【0043】
実施例 6、7
それぞれ化学式(19)、(20)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化33】
Figure 0004262927
【0044】
【化34】
Figure 0004262927
【0045】
をいずれも濃度4重量%で20%エタノール水溶液に溶解してそれぞれ加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、実施例6、7の本発明製品を得た。
【0046】
比較例
水中に、フッ素系SR薬剤「NKガードSR108」(パーフルオロアルキルアクリレート系;日華化学(株)製)を6重量%、「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」(住友化学工業(株)製)を10重量%、「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、比較例1の製品を得た。
【0047】
比較例
水中に、「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」(住友化学工業(株)製)を10重量%、「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を3重量%となるように溶解して加工液を調製した。この加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、比較例2の製品を得た。
【0048】
実施例1〜7および比較例1、2で製造した加工処理綿布ブロード製品、および未加工の綿ブロードを次に記載する評価方法を用いて吸水性、撥油性および防汚性(汚れ落ち試験)を評価した。
評価結果を表1に示した。
【0049】
〔評価方法〕
・吸水性試験:バイレック法(JIS L 1907)
・撥油性試験:AATCC-118法
・汚れ落ち性試験:ダイヤペースト法(日本化学繊維検査協会規格「織編物の防汚加工性試験方法」JCFA TM-104)
【0050】
【表1】
Figure 0004262927
【0051】
参考例 1、2
それぞれ化学式(21)、(22)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化35】
Figure 0004262927
【0052】
【化36】
Figure 0004262927
【0053】
をいずれも濃度2重量%で水に溶解して加工液を調製した。この加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、室温で乾燥して参考例1、2の製品を得た。
【0054】
参考例 3、4
それぞれ化学式(23)、(24)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化37】
Figure 0004262927
【0055】
【化38】
Figure 0004262927
【0056】
をいずれも濃度1重量%で水に溶解してそれぞれ加工液を調製した。この加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、室温で乾燥して参考例3、4の製品を得た。
【0057】
参考例1〜4および比較例1で製造した加工処理綿布ブロード製品、および未加工の綿布ブロードを次に記載する評価方法を用いて吸水性、撥油性および防汚性(汚れ落ち試験)を評価した。
評価結果を表2に示した。
【0058】
〔評価方法〕
・吸水性試験:滴下法(JIS L 1907)
・撥油性試験:AATCC-118法
・汚れ落ち性試験:ダイヤペースト法(日本化学繊維検査協会規格「織編物の防汚加工性試験方法」JCFA TM-104)
【0059】
【表2】
Figure 0004262927
【0060】
実施例
化学式(25)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化39】
Figure 0004262927
【0061】
を濃度8重量%で10%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてグリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」 (住友化学工業(株)製)を20重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を6重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0062】
実施例
化学式(26)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化40】
Figure 0004262927
【0063】
を濃度8重量%で10%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてグリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」 (住友化学工業(株)製)を20重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を6重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0064】
実施例 10
化学式(27)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化41】
Figure 0004262927
【0065】
を濃度8重量%で10%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてメラミン樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)MC」 (住友化学工業(株)製)を1重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)ACX」(住友化学工業(株)製)を0.3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0066】
実施例 11
化学式(28)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化42】
Figure 0004262927
【0067】
を濃度8重量%で10%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてメラミン樹脂「スミテックスレジンMC」 (住友化学工業(株)製)を1重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)ACX」(住友化学工業(株)製)を0.3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0068】
実施例 12
化学式(29)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化43】
Figure 0004262927
【0069】
を濃度4重量%で20%エタノール水溶液に溶解した後、架橋剤としてメラミン樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)MC」 (住友化学工業(株)製)を1重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)ACX」(住友化学工業(株)製)を0.3重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0070】
実施例 13
化学式(29)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化44】
Figure 0004262927
【0071】
を濃度4重量%で20%エタノール水溶液に溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0072】
実施例 14
化学式(30)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化45】
Figure 0004262927
【0073】
を濃度8重量%で熱水に溶解した後、架橋剤としてグリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」 (住友化学工業(株)製)を20重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を6重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0074】
実施例 15
化学式(31)で表されるフッ素含有オリゴマー
【化46】
Figure 0004262927
【0075】
を濃度8重量%で熱水に溶解した後、架橋剤としてグリオキザール樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」 (住友化学工業(株)製)を20重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を6重量%となるように溶解して加工液を調製した。次に、この調製した加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、本発明製品を得た。
【0076】
比較例
水中に、「スミテックスレジン(Sumitex Resin)NS-11」(住友化学工業(株)製)を20重量%、「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)X-80」(住友化学工業(株)製)を6重量%となるように溶解して加工液を調製した。この加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、比較例3の製品を得た。
【0077】
比較例
水中に、メラミン樹脂「スミテックスレジン(Sumitex Resin)MC」 (住友化学工業(株)製)を1重量%、触媒として「スミテックス・アクセラレータ(Sumitex Accelerator)ACX」(住友化学工業(株)製)を0.3重量%となるように溶解して加工液を調製した。この加工液に苛性シルケット上がりの綿100%ブロードを浸漬した後、加工液から取り出して、絞り率60%まで加工液を絞り、130℃で1分間乾燥後、165℃で2分間キュアリングを行い、比較例4の製品を得た。
【0078】
実施例8〜15および比較例3、4で製造した加工処理綿布ブロード製品、および未工の綿布ブロードを次に記載する評価方法を用いて吸水性、撥油性、防汚性(汚れ落ち試験)およびそれらの洗濯耐久性を評価した。
洗濯耐久性の評価は、加工上がり生地を次の条件で10回洗濯および乾燥した後の、性能保持性である。
洗濯条件:家庭洗濯に準じたJIS L 0217 103法によって行った。
【0079】
評価結果を表3に示した。
【表3】
Figure 0004262927
【0080】
【発明の効果】
一般式(I)のフッ素含有オリゴマーにより処理された本発明のセルロース系繊維は、優れた撥油性、防汚性および吸水性を備えており、且つその洗濯耐久性にも優れている。このため従来必ずしもセルロース系繊維としては適性が不十分であったユニフォーム、シャツ、乳児用衣服、子供服、スクールシャツ、学生服、靴下、スポーツウェア、シーツ、エプロン、リビング製品等の分野にも好適に使用できる。

Claims (3)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004262927
    〔式中、
    、Rはそれぞれ独立にHまたはCH、R
    Figure 0004262927

    Figure 0004262927
    を表し、
    は1〜5000の整数、yは1〜5000の整数であり、
    は-CF(CF)OCFCF(CF)OCまたは-CF(CF)OCを表す〕
    で表されるフッ素含有オリゴマーを架橋剤の存在下でセルロース系繊維に付与させた撥油性、防汚性および吸水性に優れ且つその洗濯耐久性に優れたセルロース系繊維。
  2. 一般式(I)のフッ素含有オリゴマーのセルロース系繊維に対する付与量が0.1〜20重量%である請求項1に記載のセルロース系繊維。
  3. 一般式(I)のフッ素含有オリゴマーを0.1〜20重量%および架橋剤を0.1〜20重量%の濃度で溶解した水、アルコールまたはアルコール水溶液をセルロース系繊維に対して40〜100重量%含浸し、風乾または熱処理する請求項1〜いずれかに記載のセルロース系繊維の製造方法。
JP2002081091A 2001-07-16 2002-03-22 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維 Expired - Fee Related JP4262927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002081091A JP4262927B2 (ja) 2001-07-16 2002-03-22 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-215377 2001-07-16
JP2001215377 2001-07-16
JP2002081091A JP4262927B2 (ja) 2001-07-16 2002-03-22 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003096673A JP2003096673A (ja) 2003-04-03
JP4262927B2 true JP4262927B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=26618787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002081091A Expired - Fee Related JP4262927B2 (ja) 2001-07-16 2002-03-22 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4262927B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8761996B2 (en) 2008-04-29 2014-06-24 Continental Automotive Gmbh Method and device for learning the neutral position of the accelerator pedal of a motor vehicle

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5424010B2 (ja) * 2008-05-22 2014-02-26 日産自動車株式会社 上塗り塗料組成物及び上塗り塗膜
JP5363442B2 (ja) * 2010-09-22 2013-12-11 東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社 透け防止性に優れた丸編物
JP5910865B2 (ja) * 2012-03-05 2016-04-27 藤倉ゴム工業株式会社 難燃性付与剤及びその製造方法
JP7011900B2 (ja) * 2017-05-24 2022-01-27 倉敷紡績株式会社 繊維製品及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8761996B2 (en) 2008-04-29 2014-06-24 Continental Automotive Gmbh Method and device for learning the neutral position of the accelerator pedal of a motor vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003096673A (ja) 2003-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60139873A (ja) 繊維材料の改質方法
JP2004502884A (ja) 改良された持続性撥水性および汚れ放出性を有する織物基体およびその製造方法
JP6420655B2 (ja) 布帛、及び該布帛の製造方法
Audenaert et al. Fluorochemical textile repellents—synthesis and applications: A 3M perspective
JPH06313271A (ja) セルロース繊維の防汚加工方法
JP4262927B2 (ja) 撥油性、防汚性、吸水性に優れたセルロース系繊維
JP5865648B2 (ja) 防汚性布帛の製造方法
US7186273B2 (en) Treatment of textiles with fluorinated polyethers
JPH0425972B2 (ja)
JP3627411B2 (ja) 繊維構造物およびその製造方法
JP2012153996A (ja) ウォッシャブル性及び撥水性を有する獣毛糸の製造方法
JP2852495B2 (ja) セルロース系織物の形態安定加工法
JP4112409B2 (ja) 制電性および撥水性を有する合成繊維布帛およびその製造方法
JP7177988B2 (ja) 撥水性吸湿アクリロニトリル系繊維、該繊維の製造方法および該繊維を含有する繊維構造体
JP2852494B2 (ja) セルロース系織物の形態安定加工方法
JPH11279943A (ja) 吸湿発熱性セルロース繊維およびその製造方法
JPH055275A (ja) 絹フイブロイン加工布帛の製造方法
JPH01221576A (ja) 繊維構造物の耐久性撥水加工方法
JPS6364545B2 (ja)
KR100573865B1 (ko) 발수성 및 제전성이 우수한 폴리에스테르 직물의 제조방법
JP4350536B2 (ja) 繊維布帛処理液、並びに、アレルゲン抑制繊維布帛及びその製造方法
JP2933357B2 (ja) セルロース繊維の防縮加工方法
JPH06346374A (ja) 布帛またはその縫製品の加工方法
JPS61282475A (ja) アクリル系合成繊維の抗菌防黴加工方法
JPS5945335A (ja) 低吸水率多孔質シ−ト状物質の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080305

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090210

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4262927

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees