JP4262840B2 - 管内ライニング工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体の圧力で移動させて、前記ライニング用ピグの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料を前記既設管の内側に塗布し、その塗布した樹脂材料を硬化させたライニング層で前記既設管の内側をライニングする管内ライニング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記管内ライニング工法では、既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体としての空気の圧力で移動させて、未硬化の樹脂材料を既設管の内側に塗布している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、未硬化の樹脂材料中に加圧空気を巻きこんだときに、樹脂材料を塗布した後の既設管内を大気圧に戻したり、塗布した樹脂材料の温度が硬化時の反応熱などで上昇すると、巻き込んだ加圧空気の膨張でその塗膜が破れて、ライニング層にピンホールが発生し易い欠点がある。
また、既設管の管路途中にその管路の内径よりも大きい内径の大径部を設けてある場合は、ライニング用ピグが管路から大径部に入り込むに伴って、ライニング用ピグと大径部の内周面との間隔が大きくなって、加圧空気がライニング用ピグの移動方向前方側に回り込み易くなるので、その加圧空気を未硬化の樹脂材料中に巻き込んでしまって、その樹脂材料で形成したライニング層にピンホールが一層発生し易い欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ライニング層にピンホールが発生しにくい管内ライニング工法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体の圧力で移動させて、前記ライニング用ピグの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料を前記既設管の内側に塗布し、その塗布した樹脂材料を硬化させたライニング層で前記既設管の内側をライニングする管内ライニング工法であって、前記既設管内に圧入する流体として加熱液体を使用し、前記樹脂材料が熱硬化性樹脂である点にある。
〔作用〕 既設管内に圧入する液体は非圧縮性であるために、未硬化の樹脂材料中に液体を巻き込んだとしても、樹脂材料を塗布した後の既設管内を大気圧に戻したり、塗布した樹脂材料の温度が上昇したりしても、巻き込んだ液体がその塗膜を破るほど膨張するおそれがない。
更には、既設管の内側に塗布した未硬化の熱硬化性樹脂を、既設管内に圧入した加熱液体によって加熱できる。
〔効果〕 従って、塗布した樹脂材料の塗膜が破れるおそれがなく、ライニング層にピンホールが発生しにくい。また、加熱液体により、既設管の内側に塗布した熱硬化性樹脂の硬化を促進して、ライニング層を能率良く形成できる。
【0006】
請求項2記載の発明の特徴構成は、既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体の圧力で移動させて、前記ライニング用ピグの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料を前記既設管の内側に塗布し、その塗布した樹脂材料を硬化させたライニング層で前記既設管の内側をライニングする管内ライニング工法であって、前記既設管内に圧入する流体として液体を使用し、前記液体が二次ライニング層を前記ライニング層に重ねて形成するために塗布する未硬化の二次ライニング層形成用樹脂との間に介在させるプライマーである点にある。
〔作用〕 既設管内に圧入する液体は非圧縮性であるために、未硬化の樹脂材料中に液体を巻き込んだとしても、樹脂材料を塗布した後の既設管内を大気圧に戻したり、塗布した樹脂材料の温度が上昇しても、巻き込んだ液体がその塗膜を破るほど膨張するおそれがない。
更には、既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入したプライマーの圧力で移動させて、未硬化の樹脂材料を既設管の内側に塗布するに伴って、その塗膜の内周面にプライマーが付着する。
〔効果〕 従って、塗布した樹脂材料の塗膜が破れるおそれがなく、ライニング層にピンホールが発生しにくい。また、ライニング層に重ねて、プライマーを介して、二次ライニング層を形成する場合に、そのプライマーを能率良く塗布できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1,図2は、既設管としてのガス供給用配管A内に挿入したライニング用ピグBを、その配管A内に圧入した流体としての液体Wの圧力で配管Aに沿って移動させて、ライニング用ピグBの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料としてのエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂の一例)1を配管Aの内周面に塗布し、その塗布したエポキシ樹脂1を硬化させたライニング層2で配管Aの内周面をライニングする本発明による管内ライニング工法を示す。
前記配管Aは、鋼管A1どうしを筒状管継手(スリーブ)A2で接続して、鋼管A1で形成した管路3の途中に、その管路3の内径よりも大きい内径の大径部4を設けてある。
【0008】
前記管内ライニング工法を工程順に説明する。
図1(イ)に示すように、ライニング施工区間の配管A内を清掃してから、管路3の端部に未硬化のエポキシ樹脂1を充填し、その後方に、管路3の内径よりもライニング層2の厚さに対応する分だけ小さい外径を備えた球形のライニング用ピグBを、エポキシ樹脂1との間に空隙ができないように挿入する。
次に、図1(ロ)に示すように、管路3の端部に接続具5を介して加圧ホース6を接続する。
【0009】
前記接続具5は空気抜き管7とその空気抜き管7を開閉するねじ込み式のキャップ8とを備え、キャップ8を外した空気抜き管7からライニング用ピグBの進行方向後方に溜まっている空気を抜きながら、加圧ホース6で液体としての温水(加熱液体の一例)Wをライニング用ピグBの進行方向後方の配管A内に充填する。
次に、図2(ハ),(ニ)に示すように、キャップ8で空気抜き管7を閉じて温水Wを加圧し、その圧力Pでライニング用ピグBを移動させて、ライニング用ピグBの通過跡の配管内周面に未硬化のエポキシ樹脂1を塗布し、その塗布したエポキシ樹脂1の硬化を温水Wによる加熱で促進して、配管Aの内周面に硬質のライニング層2を接着形成する。
【0010】
〔第2実施形態〕
図3,図4は、配管Aの内周面をライニングしているライニング層(以下、一 次ライニング層という)2に重ねて二次ライニング層9を形成する管内ライニン グ工法を示す。
前記管内ライニング工法を工程順に説明する。
図3(イ)に示すように、ライニング施工区間の配管A内を清掃してから、管路3の端部に一次ライニング層形成用の未硬化のエポキシ樹脂(以下、一次ライニ ング材という)1を充填して、その後方に、管路3の内径よりも一次ライニング 層2の厚さに対応する分だけ小さい外径を備えた球形のライニング用ピグ(以下 、一次ライニング用ピグという)Bを、一次用ライニング材1との間に空隙がで きないように挿入し、その一次ライニング用ピグBの移動方向後方に、一次ライニング用ピグBを移動させるための液体としての、二次ライニング層9との接着性を高めるための未硬化のプライマー(例えば、イソシアネート系材(例えば、サンユレジン(株)製 RW−3),シアンカップリング系材)10を、一次ライニング用ピグBとの間に空隙ができないように充填する。
また、そのプライマー10の後方に、プライマー層11の厚さ対応する分だけ一次ライニング用ピグBよりも小径の外径を備えた球形のプライマー塗布用ピグCを挿入し、更に、そのプライマー塗布用ピグCの後方に、プライマー塗布用ピグCよりも二次ライニング層9の厚さに対応する分だけ小径の外径を備えた球形の二次ライニング用ピグDを挿入して、プライマー塗布用ピグCと二次ライニング用ピグDとの間に、未硬化の二次ライニング層形成用樹脂としてのエポキシ樹脂(以下、二次ライニング材という)12を空隙ができないように充填する。
【0011】
次に、図3(ロ)に示すように、管路3の端部に接続具5を介して加圧ホース6を接続し、キャップ8を外した空気抜き管7から二次ライニング用ピグDの進行方向後方に溜まっている空気を抜きながら、加圧ホース6で液体としての温水( 加熱液体の一例)Wを二次ライニング用ピグDの進行方向後方の配管A内に充填 する。
次に、図4(ハ),(ニ)に示すように、キャップ8で空気抜き管7を閉じて温水Wを加圧し、その圧力Pで二次ライニング用ピグDを移動させると、二次ライニング材12が加圧されて、その圧力でプライマー塗布用ピグCが移動し、更に、プライマー塗布用ピグCの移動に伴ってプライマー10が加圧されて、その圧力で一次ライニング用ピグBが移動する。
【0012】
従って、配管A内に圧入した温水Wによって、二次ライニング用ピグDとプライマー塗布用ピグCと一次ライニング用ピグBとが移動して、一次ライニング用ピグBの通過跡の配管内周面に一次ライニング材1が塗布されるとともに、その塗布した一次ライニング材1の表面にプライマー10が塗布され、更に、その塗布したプライマー10の表面に二次ライニング材12が塗布される。
そして、塗布した一次ライニング材1とプライマー10と二次ライニング材12を温水Wによって加熱して、それらの硬化を促進し、軟質の一次ライニング層2を配管Aの内周面に接着形成するとともに、その一次ライニング層2の内周面にプライマー層11を介在させて保形性を備えた硬質の二次ライニング層9を接着形成する。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0013】
〔その他の実施形態〕
1.本発明による管内ライニング工法は、管路の途中にその管路の内径よりも大きい内径の大径部としてのエルボ継手を設けてある既設管の内側をライニングしても良い。
2.本発明による管内ライニング工法は、既設管内に圧入する液体として、水やオイル等を用いても良い。
3.本発明による管内ライニング工法は、ライニング層を形成する未硬化の樹脂材料として、水硬化タイプのウレタン樹脂を使用して、既設管内に圧入した水との反応で硬化させても良い。
4.本発明による管内ライニング工法は、既設管内に一次ライニング層を形成した後、その一次ライニング層の内側に二次ライニング層を別途形成する際に使用しても良い。
5.本発明による管内ライニング工法は、ガス管以外の水道管や下水管などの液体用既設管の内側をライニングするために使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】管内ライニング工法の説明図
【図2】管内ライニング工法の説明図
【図3】第2実施形態による管内ライニング工法の説明図
【図4】第2実施形態による管内ライニング工法の説明図
【符号の説明】
1 樹脂材料
2 ライニング層
9 二次ライニング層
10 プライマー
12 二次ライニング層形成用樹脂
A 既設管
B ライニング用ピグ
W (加熱)液体
Claims (2)
- 既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体の圧力で移動させて、前記ライニング用ピグの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料を前記既設管の内側に塗布し、
その塗布した樹脂材料を硬化させたライニング層で前記既設管の内側をライニングする管内ライニング工法であって、
前記既設管内に圧入する流体として加熱液体を使用し、前記樹脂材料が熱硬化性樹脂である管内ライニング工法。 - 既設管内に挿入したライニング用ピグをその既設管内に圧入した流体の圧力で移動させて、前記ライニング用ピグの移動方向前方に充填してある未硬化の樹脂材料を前記既設管の内側に塗布し、
その塗布した樹脂材料を硬化させたライニング層で前記既設管の内側をライニングする管内ライニング工法であって、
前記既設管内に圧入する流体として液体を使用し、
前記液体が、二次ライニング層を前記ライニング層に重ねて形成するために塗布する未硬化の二次ライニング層形成用樹脂との間に介在させるプライマーである管内ライニング工法。
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JP20888699A JP4262840B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 管内ライニング工法 |
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JP2001029886A JP2001029886A (ja) | 2001-02-06 |
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ID=16563760
Family Applications (1)
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JP20888699A Expired - Lifetime JP4262840B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 管内ライニング工法 |
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-
1999
- 1999-07-23 JP JP20888699A patent/JP4262840B2/ja not_active Expired - Lifetime
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