JP4262500B2 - フォークリフトのパレットロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォークリフトに設けられ、フォークに挿入されたパレットをロックするためのパレットロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばオーダーピッキングトラックのようにフォークで荷置面から持上げられているパレットにオペレータが乗り移って荷物を積み下ろしするフォークリフトにおいては、荷物の積み下しやパレット上でのオペレータの位置により荷重の重心位置が変動するので、この荷重重心の変動によるパレットの傾斜、横滑り、揺動などを防止するために、フォークで支持しているパレットをフォークに対して固定するパレットロック装置が設けられる。
【0003】
上記パレットロック装置の例としては下記の特許文献に示されるものがある。
【特許文献1】
特開平11−228085号公報
【特許文献2】
特開平10−291790号公報
【特許文献3】
特開2001−316095号公報
【特許文献4】
特開2002−12397号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの文献に記載されたパレットロック装置は何れも手動で操作されるものであり、その操作忘れを解消することができない。このため、本発明の発明者は駆動装置により自動的にパレットをロックすることを検討したが、この場合、装置の作動ミスに対応する方策が必要となる。特に、パレットロック装置の動作が不十分で確実なロックが行い得ていない場合、これを確実に判別して元の状態に復帰させ、問題の解消を図る必要がある。
【0005】
本発明は、このような観点より提案されたものであり、パレットロック装置を従来の手動式でなく自動化すると共に、ロックを確実に行い得る装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明は、パレットをロックするロック位置とロックを解除するロック解除位置とにわたって移動可能に設けられたロックバーと、フォークに挿入されたパレットを検出するパレット検出手段と、ロック位置でのロックバーのパレットへの接触圧を設定する弾性手段と、この弾性手段を介して前記ロックバーをロック位置に駆動する駆動機と、前記弾性手段の付勢力を検出する圧力検出手段又は弾性変形量を検出する変形量検出手段と、制御回路とを備え、この制御回路が、前記ロックバーが解除位置に位置する状態でフォークに挿入されたパレットを前記パレット検出手段により検出すると前記駆動機を作動させてロックバーをロック位置に移動させ、この後、弾性手段がロックバーをパレットに所定の圧力で押圧していることを前記圧力検出手段又は変形量検出手段により検出すると駆動機を停止させ、更にこの後、上昇検出手段によりフォークの上昇が検出されている間に前記圧力検出手段により弾性手段の圧力減少又は前記変形量検出手段により弾性手段の変形量減少を検出することにより不完全ロック状態を検出することを特徴とするフォークリフトのパレットロック装置を提供する。
【0007】
これによれば、前記ロックバーが解除位置に位置する状態でフォークを差込んだパレットを前記パレット検出手段により検出すると前記駆動機が作動してロックバーをロック位置に移動させ、この後、弾性手段がロックバーをパレットに所定の圧力で押圧している状態で駆動手段を停止させることによりロック動作が終了されるという作用を得ることができる。
【0008】
又、本発明によれば、このロック動作が終了された後、フォークを上昇させた時に前記圧力検出手段により弾性手段の圧力減少又は前記変形量検出手段により弾性手段の変形量減少を検出することにより不完全ロック状態が検出されるという作用を得ることができる。
【0009】
本発明において、前記制御回路が不完全ロック状態を検出した時にオペレータに不完全ロック状態であることを報知する警報手段が設けられると、不完全ロック状態になると警報手段が作動し、オペレータに不完全ロック状態であることが報知される。
【0010】
ところで、本発明において、ロックバーの解除位置は、パレットへのフォークの挿抜の妨げにならない位置であればよく、例えばフォークに支持されたパレットの平面輪郭外に設定したり、このパレットの平面輪郭内でフォークと同等の高さに設定したりすればよい。
ここで、フォークと同等の高さとは、フォークの上面と下面との間はもとより、フォークの上面から所定の高さ以下の範囲と、フォークの下面から所定の低さ以上の範囲とを含む意味であり、例えば、フォークに載せるパレットの重量で移動することによりフォークにパレットが載せられたことを検出できるようにするために、その一部分がフォーク上面よりも上側に突出する位置に設定される。
【0011】
又、本発明において、ロックバーのロック位置はパレットの上デッキボードの上面に当接する位置、パレットの下デッキプレートの上面に当接する位置が含まれる。
【0012】
更に、本発明において、前記パレット検出手段は、単にフォークを差込んだパレットを検出するように構成したものでもよいが、不完全ロック状態の発生を未然に防止するために、パレットに差込んだフォークの上面に当接する上デッキプレートを検出できるように構成されることが好ましい。
【0013】
このパレット検出手段は、フォークリフトの走行面から所定の高さに設けてもよいが、フォークを支持するリフトブラケット、運転台などフォークに同行して昇降する部材に支持させ、フォークを差込むパレットが載置された荷置面の高さの差異、フォークを差込むパレットの高さの差異に関係無く、パレットに差込んだフォークの上面に上デッキプレートが当接していることを検出できるように構成することが更に好ましい。
【0014】
本発明において、前記パレット検出手段が、フォークの上面に当接するパレットの上デッキボードを検出するように構成される場合に、前記制御回路が、不完全ロック状態を検出すると駆動機を逆作動させてロックバーを解除位置に復帰させるように構成すると、ロックバーを解除位置に移動させることにより不完全ロック状態が解除され、パレットに差込んだフォークがパレットの上デッキプレートに当接させた状態でロックバーをロック位置に駆動するロック動作が繰返されるという作用を得ることができる。
【0015】
なお、このパレット検出手段としては、マイクロスィッチ、近接スィッチなどのスィッチ、圧力センサ、磁気センサ、光センサなどのセンサ、ポテンショメータなどの受動部品などが用いられる。
【0016】
前記駆動機は、ロックバーをフォークの挿抜の妨げにならない解除位置からフォークに当接するロック位置に移動させるように構成してあればよく、ロックバーをロック位置から解除位置に復帰させる機能を備えているものであってもよく、又、この機能を備えていないものであってもよい。
【0017】
ロックバーをロック位置から解除位置に復帰させる機能を備えていない駆動手段を用いる場合には、例えばロックバーをロック位置から解除位置に復帰させる解除付勢手段を設ければよい。
【0018】
前記弾性手段は、駆動機に牽制されてロック位置に位置するロックバーをパレットに所定の圧力で押圧するように構成してあればよく、例えば駆動手段の駆動機とロックバーとの間にロックバーに対する駆動機の過剰動作を吸収するために設けた過剰動作吸収バネで構成すればよく、例えば圧縮コイルバネ、引張りコイルバネ、弦巻コイルバネ、渦巻きバネなどで構成すればよい。
【0019】
前記駆動機は、燃料、電気、流体圧などの駆動エネルギを機械的動作に変換するものであればよく、必要に応じてこの駆動機の機械的動作を弾性手段を介してロックバーに機械的に伝達する連動機構を備える。
【0020】
この駆動機としては、内燃機関を用いることも可能であるが、騒音防止及び大気汚染防止を図るため、電気で駆動される電動装置、又は電動油圧ポンプから供給される圧油で駆動される油圧装置を用いることが好ましい。
【0021】
ここで、電動装置としては電動シリンダ、電動機(モータ)などがあり、油圧装置としては油圧シリンダ、油圧モータなどがある。
【0022】
前記上昇検出手段は、フォークの上昇動作そのものを検出する例えばポテンショメータ、ロータリエンコーダなどで構成してもよく、又、フォークを上昇させるために操作されるリフトレバーなどの操作具が上昇方向に操作されたことを検出するマイクロスィッチ、ポテンショメータ、ロータリエンコーダなどで構成してもよい。
【0023】
前記制御手段は、先ず、フォークを差込んだパレットを前記パレット検出手段で検出し、この検出結果により、駆動機を作動させてロックバーをロック位置に移動させ、前記圧力検出手段又は変形量検出手段により弾性手段の圧力が所定値であることを検出すると前記駆動機を停止させ、ロックバーを所定の接触圧でパレットに押圧させるように構成される。
【0024】
又、前記制御手段は、ロックバーがロック位置で所定の圧力でパレットに押圧されているロック状態が検出された後、前記上昇検出手段によりフォークを上昇させたことを検出している間に、前記弾性手段の圧力減少又は弾性変形量減少の有無を判定することにより、不完全ロック状態か否かを検出するように構成してあり、例えば適当な制御プログラムを組込んだマイクロコンピュータ、シーケンサなどが用いられる。
【0025】
ところで、本発明においては、荷崩れの防止やパレットに乗っているオペレータの安全確保のために、前記ロックバーでパレットをフォークに固定するロック状態はパレットが荷置面に置かれるまで解除されないようにすることが好ましく、パレットを荷置面に置いた後、フォークを上デッキボードから所定の距離以上下降したラック検出位置に下降させるまで解除されないようにすることが更に好ましい。
【0026】
本発明においては、駆動機が弾性手段を介してロックバーを駆動するように構成しているので、この弾性手段の付勢力をフォークの下降駆動力よりも弱く設定することにより、ロックバーに妨げられることなくフォークをラック検出位置に下げることができ、ロックバーや駆動手段が変形したり、破損したりすることを防止できる上、フォークが前記ラック検出位置にフォークを下降させるまでロック状態を保持させるようにしている。
【0027】
そして、パレットを荷置面荷置き、フォークを上デッキボードから所定の距離以上下降させることにより増加する弾性手段の圧力又は弾性変形量の増加を前記圧力検出手段又は変形量検出手段により検出した時に駆動機の逆動作を開始させるように制御回路を構成することにより、確実にパレットを荷置面に置いた状態でロック状態を解除させる解除動作が始められることになり、オペレータがパレットを荷置面に下す前にロック状態を解除するというミスをなくすことができる。
【0028】
駆動機の逆動作が開始されると、先ず、駆動機のロックバーに対する過剰動作が弾性手段の弾性復元性により解消され、この後、駆動機に連動してロックバーが解除位置に向かって移動する。
【0029】
駆動機の逆動作はロックバーが解除位置に復帰するまで連続し、ロックバーが解除位置に復帰したことが検出されると停止され、以後、ロックバーは解除付勢手段に付勢されて解除位置に保持される。
【0030】
これにより、次にフォークをパレットに差込まない限り、或いはフォークをパレットに差込み、パレット検出位置まで上昇させない限り、ロックバーは解除位置に保持され、パレットからフォークを引き抜いたり、その後に更にパレットにフォークを差込んだりする時にロックバーがパレットに接触してパレットを破損したり、荷崩れを起こしたりすることが防止される。
【0031】
なお、本発明において、前記制御回路に、当該制御回路の各部のエラーや、制御エラーを検出するエラー検出部を設けることができる。又、このエラー検出部によりエラーが検出された場合、オペレータに警報を与えるように構成したり、パレットロック装置の破損に繋がる重大エラーを検出した時に駆動手段の動作及び逆動作が禁止され、その他のエラーを検出した時には駆動手段の動作のみが禁止されるように構成したりすることができる。
【0032】
例えば検出値が所定の閾値以上か否かの判定に用いるFETの故障など、駆動手段やロックバーが誤動作して変形したり、破損したりするおそれがある重大エラーが発生していることが検出された場合に駆動手段の動作及び逆動作を禁止すると、駆動機の駆動力によりロックバーや駆動機にロックバーを連動させる連動機構が変形したり、破損したりすることを防止できる。
【0033】
又、その他のエラーが発生し手いる場合に、駆動手段の動作のみが禁止され、逆動作を許容すれば、パレットを荷置面に下してフォークをラック検出位置まで下降させることにより、ロックバーを解除位置に移動させてフォークを抜取ることができる。
【0034】
なお、本発明は、以下に説明するようにオーダーピッキングトラックに適用されるが、これに限らず、オペレータがフォークに支持させたパレットに乗って荷物の積み下ろしをしたり、操縦をしたりするフォークリフトに広く適用できる。
【0035】
又、本発明には、新造車に造付にされるパレットロック装置に限らず、既製車に後付けされるオプション部品としてのパレットロック装置や、改造部品としてのパレットロック装置も含まれる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係るフォークリフトのパレットロック装置を図面に基づいて具体的に説明すれば、以下の通りである。図面において、図1は本発明の一実施形態に係るフォークリフトのパレットロック装置の側面図であり、図2はこのパレットロック装置の平面図であり、図3はこのパレットロック装置を備えるオーダーピッキングトラックの側面図である。
【0037】
この図3に示すように、このオーダーピッキングトラックは、ドライブホイール1と左右のロードホイール2との3輪により走行面を走行する車体3の後部にマスト4を備え、又、このマスト4に互いに他方に同行して昇降するように支持された運転台5及び左右のフォーク6を備えている。
【0038】
運転台5の前部の左右両隅にそれぞれ隅柱7が立設され、両隅柱7の中間高さには操舵ハンドル、昇降制御操作具、走行制御操作具などを備える操縦パネルを支持させ、両隅柱7上端部にはヘッドガード8を支持させている。 又、運転台5のデッキ9には例えばデッドマン方式のブレーキペダルが設けられ、運転台5の下面に前記左右のフォーク6が固定されている。
【0039】
そして、図1と図2とに示すように、運転台5のデッキ9の下側に、左右のフォーク6の間に位置させて本発明の一実施形態に係るパレットロック装置10が設けられている。
【0040】
このパレットロック装置10は、運転台5に支持されているベースプレート11と、このベースプレート11の後端部に左右のブラケット12を介して支持されている支軸13と、この支軸13にその軸心周りに、即ち、左右軸心周りに回転自在に支持させた左右のロックバー14とを備えている。
【0041】
ここで、左右のロックバー14は、その中間部どうしを連結枠15で互いに連結することにより、支軸13の周りを同期して回転するようにしている。
【0042】
又、このパレットロック装置10は左右のロックバー14をロック動作方向に駆動するための駆動手段16を備え、この駆動手段16は前端部が軸17を介して前記ベースプレート11に枢支されている電動シリンダからなる駆動機18と、この駆動機18の出力部、即ち、ピストンロッド19に連結されたリンク機構20とを備えている。
【0043】
図4はこのリンク機構20の平面図であり、図1とこの図4とに示すように、このリンク機構20は、下端部が前記ベースプレート11に左右軸心周りに回転可能に支持され、上端部がピストンロッド19に連接されている第1リンクアーム21と、下端部が前記ベースプレート11に左右軸心周りに回転可能に支持され、中間部ないし上端部が前記連結枠15を前方から受止める第2リンクアーム22と、第1リンクアーム21の中間部を第2リンクアーム22の上端部に連結する過剰動作吸収機構23とを備えている。
【0044】
この過剰動作吸収機構23は、前端部が第1リンクアーム21の中間部に左右軸心周りに回転可能に連接させてあるシャフト24と、このシャフト24の後端部がその軸方向に移動可能に挿通されると共に、前記第2リンクアーム22の上端部に左右軸心周りに回転可能に連接させたブラケット25と、このブラケット25をシャフト24の後端に向かって付勢する例えば圧縮コイルバネからなる弾性手段26とを備え、ブラケット25に対するシャフト24の過剰動作を吸収する。
【0045】
一方、前記ロックバー14は連結枠15とベースプレート11とにわたって架着されている解除付勢手段27により連結具16が前記第2リンクアーム22に押圧される方向(解除方向)に付勢されている。
【0046】
そして、図1に示すように、ロックバー14は後端部が丸められた鏃形に形成され、その上にパレット40が載っていないフリー状態では、前記解除付勢手段27と駆動手段16とによりその中間部がフォーク6の上面から突出し、下面がフォーク6の下面よりわずかに高い位置で水平に位置する解除位置に保持されるようにしている。
【0047】
図5はパレット6に差込んだフォーク6を上デッキプレート41に当接するパレット検出位置に上昇させた状態における前記パレットロック装置10の側面図であり、前記解除付勢手段27の付勢力はパレット40の重量よりも弱く設定してあるので、フォーク6が上デッキボード41の下面に当接する高さまで上昇すると、この図5に示すように、ロックバー14はパレット40の重量で前記解除付勢手段27の付勢力に抗してロック位置の方向に回転する。
【0048】
ところで、図1と図4とに示すように、前記ベースプレート11にはロックバー14がフォーク6の上面以下に移動していることを検出する例えば磁気センサからなるパレット検出手段32がブラケット42を介して支持されている。
【0049】
又、このパレット検出手段32を駆動する磁石からなる駆動片43はアーム44及び連結枠15を介してロックバー14に支持され、図6に示すようにロックバー14の最高部位がフォーク6の上面の高さまで押し下げられた時に前記駆動片43がパレット検出手段32から離隔して、前記パレット検出手段32が例えばオンからオフに切替えられるようにしている。
【0050】
これにより、動作モードがフリーモードからロック動作モードに切替えられて駆動機18が始動され、第2リンクアーム22が連結枠15に追い付いて当接した後、更にピストンロッド19、第1リンクアーム21及びシャフト24がブラケット25及び第2リンクアーム22に対して下限値Aだけ過剰動作すると、弾性手段26の付勢力増大して解除付勢手段27の付勢力に打ち勝ち、第2リンクアーム22が連結枠15を介してロックバー14をロック位置に向かって駆動する。
【0051】
もっとも、弾性手段26をパレット検出時の解除付勢手段27の付勢力よりも大きな組込み圧で組込んで、過剰動作なしにロックバー14をロック位置まで駆動するようにしてもよい。なお、前記弾性手段26の組込み高さ及び組込み圧は、前記シャフト24の後端部に螺合させた調節ナット28により、駆動機18を短縮させた解除状態で前記第2リンクアーム22が連結枠15を受止めてロックバー14を解除位置に牽制するように調整される。
【0052】
図6はロックバー14がパレット40の下デッキボード46に当接するロック位置まで下げられた時の前記パレットロック装置の側面図であり、この図6に示すように、ロックバー14が下デッキボード46に当接するロック位置まで駆動されると、ロックバー14、連結枠15及び第2リンクアーム22は下デッキボード46に牽制されるので、ピストンロッド19、第1リンクアーム21及びシャフト24のブラケット25に対する過剰動作量、即ち、弾性手段26の弾性変形量Xが更に増加し、例えば弾性変形量Xが上限値Bになると、ロックバー14が所定の圧力で下デッキボード46に押圧され、ロックが完成する。
【0053】
図7は前記過剰動作吸収機構23を部分的に示す側面図であり、図4とこの図7とに示すように、前記シャフト24の後端部には調節ナット28の緩解を防止するために止めナット28aが螺合され、これら調節ナット27と止めナット28aとに挟持させた駆動片29により、後述するロック制御手段30の変形量検出手段31を駆動するようにしている。
【0054】
又、図7に示すように、前記変形量検出手段31は前記過剰動作吸収機構23のブラケット25にステー35を介して支持させた例えばポテンショメータで構成され、その入力軸36に固定したアーム37の先端に設けたピン38を前記駆動片29に形成したU字溝39に挿通することにより、過剰動作吸収機構23のブラケット25に対するシャフト24の弾性変形量Xを検出する。
【0055】
ところで、図1に仮想線で示すように、何らかの理由により、荷置台に置かれたパレット40の上デッキボード41からフォーク6が離隔された状態でロック動作が終了した後フォーク6を上昇させると、ロックバー14がそのままフォーク6に同行するとすれば、図6に仮想線で示すようにロックバー14と下デッキボード46との間に隙間が生じる。実際には、同図に実線で示すように、ロックバー6は弾性手段26により下デッキボード46に当接する位置に付勢されることもあるが、弾性手段26の弾性変形量XはBよりも小さくなり、極端な場合には、弾性変形量Xが0になり、更にロックバー14と下デッキボード46との間に隙間が生じることもある。
【0056】
そこで、前記弾性変形量XがB以上になり、駆動機18が停止された後、前記変形量検出手段31により検出されている弾性手段26の弾性変形量XがB未満に減少している場合には後述するように、制御回路34が不完全ロック状態であると判定し、駆動機18の逆作動を開始させるようにしている。
【0057】
なお、前記上昇検出手段47は、特に限定されないが、リフトレバーの上昇方向への操作によりオン・オフ切替えられるマイクロスィッチで構成している。
【0058】
図1と図4とに示すように、前記ベースプレート11には、前記駆動機18が短縮されてピストンロッド19が解除位置に位置することを検出する例えば磁気スィッチからなる解除検出手段33がブラケット45を介して支持されている。
【0059】
この解除検出手段33は前記駆動機18が短縮して前記ピストンロッド19、第1リンクアーム21及びシャフト24が解除位置に位置するときにオンになり、この第1リンクアーム21が解除位置からロック位置方向に回転するとオフに切替えられるようにしている。
【0060】
図8はパレット40を荷置台に置き、フォーク6を上デッキボード41から所定の距離以上離隔させた状態における前記パレットロック装置10の側面図であり、この図8に示すように、パレット40を荷置台に置き、フォーク6を上デッキボード41から所定の距離以上離隔させると、ピストンロッド19、第1リンクアーム21及びシャフト24に対してブラケット25、第2リンクアーム22、連結枠15及びロックバー14が過剰動作することになり、弾性変形量Xは前記上限値Bよりも大きいC以上になる。
【0061】
図9はこのパレットロック装置のロック制御手段30の回路ブロック図であり、この図9に示すように、このロック制御手段30は、変形量検出手段31、パレット検出手段32、解除検出手段33及び上昇検出手段47と、これらが接続される例えばマイクロプロセッサからなる制御回路34とを備え、これら、変形量検出手段31、パレット検出手段32及び解除検出手段33から与えられる情報に基づいて前記駆動機18を作動させたり、逆作動させたり、停止させたりする。又、前記制御回路34には前記変形量検出手段31から与えられる情報に基づいてオペレータに不完全ロック状態であることを警報する警報手段47が接続されている。
【0062】
図10はこの制御回路34において実行される制御プログラムのフロー図であり、オーダーピッキングトラックのメインキーをオンにした後、オフにするまでの間、適当な周期で繰返して実行される。
【0063】
この制御プログラムが開始されると、先ず、パレットロック装置10の各部分にエラーがあるか否かを調査するエラーチェック(S1)が実行され、エラー無しであることが確認される(S2)と、駆動機18の動作モードが設定され(S3)、この設定結果に従って駆動機18が制御される(S4)。
【0064】
なお、エラーが検出された時には、重大エラーか否かが判定され(S5)、重大エラーであれば駆動機18の作動及び逆作動が禁止され(S6)、非重大エラーであれば駆動機18の作動のみを禁止して(S7)、更に、例えばブザー、チャイム、警告灯、警告文字表示などによりオペレータにエラーがあることや、そのエラーの内容を知らせる警報が行われる(S8)。
【0065】
ところで、駆動機18の動作モードは、ロックバー14が解除位置に保持されるフリーモード、ロックバー14が解除位置からロック位置に駆動されるロック動作モード、ロックバー14がロック位置に保持されるロックモード、及びロックバー14がロック位置から解除位置に復帰する解除動作モードであり、これらの動作モードはこの順に繰返される。
【0066】
図11は前記動作モード設定プログラム(S3)のフロー図であり、図12はこれに続く駆動機制御プログラム(S4)のフロー図であり、この図11に示すように、この動作モード設定プログラム(S3)では、先ず、解除検出手段33がオンであるか否かが判定され(S31)、オンであると判定されると、パレット検出手段32によりパレットが検出されているか否かが判定される(S32)。
【0067】
ここで、パレット検出手段32がオンである(パレット非検出)と判定された場合には動作モードがフリーモードに設定され(S33)、パレット検出手段32がオフである(パレット検出)と判定された場合には動作モードがロック動作モードに設定される(S34)。
【0068】
前記解除検出手段33がオフであると判定された場合には(S31)、動作モードがロック動作モードであるか否かが判定される(S35)。
【0069】
ここで、動作モードがロック動作モードであると判定された場合(S35)には、前記弾性変形量X≧Bであるか否かを判定することによりロック状態が完成したか否かを判定する(S36)。
【0070】
即ち、ロックバー14がパレット40の下デッキボード46に当接した後、駆動機18の動作を連続させると、ロックバー14、連結枠15、第2リンクアーム22及びブラケット25に対してシャフト24、第1リンクアーム21及びピストンロッド19が更に過剰に動作することになり、弾性手段26が短縮されて、ロックバー14が下デッキボード46に当接する圧力が増大する。前記弾性手段26の短縮量、即ち、弾性変形量Xが例えば上限値B以上になると、パレット40は十分強固にフォーク6に固定される状態、即ち、ロック状態が完成されるので、X≧Bか否かを判定することによってロックが完成しているか否かを判定するのである(S36)。
【0071】
この判定(S36)において、ロックが完成している、即ち、X≧Bと判定されると、動作モードがロックモードに設定変更される(S37)。
【0072】
動作モードがロック動作モードか否かの判定(S35)においてロック動作モードではないと判定された場合には、動作モードがロックモードであるか否かを判定し(S38)、ここでロックモードであると判定されると、前記弾性変形量XがBを下回るか否かを判定することにより、不完全ロック状態であるか否かが判定される(S39)。
【0073】
即ち、ロックモードが設定されている状態で、ロックバー14をパレット40の下デッキボード46に当接させる圧力(接触圧)が正常なロック状態におけるそれよりも低下すれば、弾性手段26がその圧力低下に対応して弾性復元し、弾性変形量Xが正常なロック状態の下限であるBよりも小さくなるので、前記弾性変形量XがBを下回る場合には不完全ロック状態であると判定できる。
【0074】
ここで、不完全ロック状態であると判定される場合には前記警報手段47を作動させ、オペレータに不完全ロック状態であることを警報すると共に(S40)、動作モードを解除動作モードに設定し(S41)、不完全ロック状態ではないと判定された場合には、弾性変形量XがC以上であるか否かを判定することによってパレット40を置く荷置面、即ち、ラックが検出されているか否かが判定され(S42)、検出されていると判定される場合には動作モードをロック解除動作に設定する(S42)。
【0075】
前記ラック検出の判定(S41)は、荷置面にパレット40を置いたフォーク6が所定のパレット検出高さに下げられ、前記弾性手段26の弾性変形量Xが所定値C以上になっているか否かにより判定される。
【0076】
即ち、フォーク6の下降駆動力の反力により弾性手段26に抗してロックバー14がロック位置から解除位置方向に所定量押し戻されると、弾性手段26は更に短縮され、その弾性変形量XはBよりも大きいC以上になるので、荷置台に置かれたパレット40の上デッキプレート41から所定量以上離隔したラック検出位置にフォーク6が低下したか否かが判定されるのである。
【0077】
動作モードがロックモードであるか否かの判定(S40)においてロックモードではないと判定された場合には、動作モードが解除動作モードに設定されている場合であり、そのまま次の駆動機制御プログラム(S4)に移行する。
【0078】
図12に示すように、駆動機制御プログラム(S4)では、動作モード設定プログラムで設定された動作プログラムに従って駆動機18を制御するが、先ず、動作モードがフリーモードであるか否かを判定し(S44)、フリーモードであれば、駆動機18が停止中か否かを判定し(S45)、停止中であればなにもせずに駆動機制御プログラム(S4)を終る。
【0079】
例えば解除モードからフリーモードに動作モードが切替った直後など、フリーモードにおいて、駆動機18が停止中でない場合には、駆動機18を停止させてから(S46)、駆動機制御プログラム(S4)を終る。
【0080】
フリーモードではないと判定された場合には(S44)、動作モードがロック動作モードであるか否かを判定し(S47)、ロック動作モードであると判定された場合には、前記シャフト24のブラケット25に対する弾性変形量Xが上限値B以上であるので、駆動機18が動作中か否かを判定し(S48)、駆動機18が動作中ではないと判定される場合には、駆動機18の作動を開始させてから(S49)駆動機制御プログラム(S4)を終る。
【0081】
ロック動作モードか否かの判定(S47)において、ロック動作モードではないと判定されると、続いてロックモードであるか否かが判定され(S50)、ここでロックモードであると判定されると、駆動機18が作動中か否かを判定し(S51)、作動中でなければ何もせずに駆動機制御プログラム(S4)を終える。
【0082】
ロック動作モードからロックモードに切替わった直後などには駆動機18が作動中であると判定されることがある。この場合には、駆動機18を停止させてから(S52)、駆動機制御プログラム(S4)を終了する。
【0083】
ロックモードか否かの判定(S50)においてロックモードではないと判定されると、解除動作モードであるので、駆動機18が逆作動中であるか否かを判定し(S53)、逆作動中でなければ駆動機18の逆作動を開始させて(S54)、駆動機制御プログラム(S4)を終る。
【0084】
次回以降に繰返される制御プログラムにおいて、解除検出手段33がオンに切替ったことが検出されると(S31)、パレットが検出されていないことを確認してから(S32)、動作モードがフリーモードに設定され(S33)、駆動機18の逆動作が停止される(S45、S46)。
【0085】
以上に説明したように、このパレットロック装置10は、パレット40へのフォーク6の挿抜を妨げない解除位置とパレットに当接するロック位置とにわたって移動可能に設けられたロックバー14と、フォーク6を差込んだパレットを検出するパレット検出手段32と、ロック位置でのロックバー14のパレットへの接触圧を設定する弾性手段26と、この弾性手段26を介して前記ロックバー14をロック位置に駆動する駆動機18と、前記弾性手段26の弾性変形量Xを検出する変形量検出手段31と、制御回路34とを備える。
【0086】
又、このパレットロック装置10の前記制御回路34は、前記ロックバー14が解除位置に位置する状態でフォーク6を差込んだパレット40を前記パレット検出手段32により検出すると前記駆動機18を作動させてロックバー14をロック位置に移動させ、この後、弾性手段26がロックバー14をパレット40に所定の圧力で押圧していることを前記変形量検出手段31により検出すると駆動手段18を停止させ、更にこの後、前記変形量検出手段31により弾性手段26の変形量減少を検出することにより不完全ロック状態を検出するように構成されているので、このパレットロック装置10によれば、以下の如き作用ないし効果を得ることができる。
【0087】
先ず、フリーモードでは、ロック制御手段30がロックバー14をフォーク6の抜き差しの妨げにならない解除位置に位置させるという作用を得ることができるので、オペレータがロックバー14をロック位置に位置させたままフォーク6をパレット40に差込むミスを確実に防止できるという効果を得ることができ、荷置面から荷物を載せたパレット40を取上げる時にロックバー14をパレット40に引っ掛けて荷崩れを起こすおそれを完全に無くすことができる。
【0088】
又、フリーモードで、フォーク6を荷置面に置かれたパレットに差込み、前記パレット検出位置に上昇させると、ロック制御手段30が駆動手段16を作動させてロックバー14をロック位置に移動させてロック位置に保持するという作用が得られるので、オペレータがパレット40をロックし忘れたままパレット40を荷置台から持上げるというミスを確実に無くすことができるという効果を得ることができると共に、確実にパレットをロックした状態が保持されるので、パレットが傾いたり、横滑りしたり、動揺したりすることを確実に防止でき、荷崩れやオペレータの転落などを確実に防止して安全性を高めることができる。
【0089】
更に、このパレットロック装置によれば、ロックバー14でロックされているパレット40を荷置台に置き、更にフォーク6を前記ラック検出位置に下降させると、ロック制御手段30が駆動手段16を逆作動させてロックバー14を解除位置に移動させて解除位置に保持するという作用を得ることができるので、パレット40が荷置台に置かれる前にオペレータがロックを解除するというミスを確実に無くすことができるという効果を得ることができる。
【0090】
又更に、この作用により、フォーク6をパレット40から抜取る時にロックバー14が解除位置方向に駆動されるので、ロックバー14がフォーク6の抜取りの妨げになるおそれが無くなり、フォーク6の抜取り時にロックバー14をパレット40に引っ掛けてパレット40の位置がずれることや、荷崩れを起こすおそれを確実に防止できるという効果を得ることができる。
【0091】
加えて、このパレットロック装置10によれば、ロックバー14をロック位置に保持している状態でパレット40を荷置台に置き、更にフォーク6を前記ラック検出位置に下降させると、ロック制御手段30が駆動手段16を逆作動させてロックバー14を解除位置に移動させて解除位置に保持するという作用を得ることができるので、オペレータがロックバーを解除位置に戻し忘れるというミスを確実に防止できるという効果を得ることができる。
【0092】
更に加えて、このパレットロック装置10によれば、ロックバー14がパレット40の下デッキボード46から離隔したり、ロックバー14の下デッキボード46への接触圧が不足したりする不完全ロック状態を検出することができるという効果を得ることができ、又、不完全ロック状態を検出した時に、警報手段47によりオペレータに不完全ロック状態であることを警報することができるという効果を得ることができる。
【0093】
又更に加えて、このパレットロック装置によれば、不完全ロック状態であることが検出されると、自動的にロックを解除し、フォーク6が上デッキボード41に当接している状態で再びロック動作がやり直され、確実に正常なロック状態でパレットをロックできるという効果を得ることができ、更に、この効果により、オペレータがロック状態を確認したり、不完全ロックを解消してロック操作を繰返したりする必要がないので、オペレータの負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0094】
図13は本発明の他の実施形態に係るフォークリフトのパレットロック装置10の側面図であり、この図13に示す実施形態のリンク機構20は、共通の支軸14にそれぞれ回転自在に支持させた第1リンクアーム21及び第2リンクアーム22と、該支軸14に巻き付けられ一端が第1リンクアーム21の中間部に係止され、他端が第2リンクアーム22の上端部に係止された弦巻ばねからなる弾性手段26とを備え、この弾性手段26の弾性変形によりピストンロッド19及び第1リンクアーム21に対する第2リンクアーム22、連結枠15及びロックバー14の過剰動作を吸収するようにしている。
【0095】
この実施形態のその他の構成、作用ないし効果は前記本発明の一実施形態のそれらと同様である。
【0096】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば以下の如き作用ないし効果を得ることができる。
【0097】
先ず、フォークを差込んだパレットがパレット検出手段により検出されると、駆動手段が弾性手段を介してロックバーをロック位置に移動させ、所定の接触圧でロックバーをロック位置に保持するという作用が得られるので、オペレータがパレットをロックし忘れたままパレットを荷置台から持上げるというミスを確実に無くすことができるという効果を得ることができる。
【0098】
又、本発明によれば、フォークがパレットの上デッキボードから離隔した状態でロック動作が終了すると、この後にフォークを上昇させた時に弾性手段の圧力又は弾性変形量が減少することを圧力検出手段または変形量検出手段で検出することにより、ロックバーの接触圧が所定値を下回る不完全ロック状態を検出することができるという効果を得ることができる。
【0099】
更に、本発明において、前記制御回路により不完全ロック状態が検出された時に、オペレータに不完全ロック状態であることを報知する警報手段が設けられると、オペレータが不完全ロック状態であるか否かを簡単に認識することができ、例えばフォークの上昇停止などの適切な操作を執ることをオペレータに促すことができる。
【0100】
加えて、本発明において、前記パレット検出手段が、フォークの上面に当接するパレットの上デッキボードを検出するように構成され、前記制御回路が、不完全ロック状態を検出すると駆動手段を逆作動させてロックバーを解除位置に復帰させ、この後、パレット検出手段によりフォークがパレットの上デッキボードに当接することが検出されると、前記駆動機を作動させて、ロックバーをロック位置に駆動し、弾性手段でロックバーを所定の圧力でパレットに押圧させるように構成することにより、オペレータがロックバーを解除位置に復帰させずにフォークをパレットから抜いたり、ロックバーをロック位置側に突出したままフォークをパレットに差込んだりするミスを確実に防止できる効果を得ることができ、又、この効果によりパレットにロックバーが衝突してパレットを破損したり、荷崩れを起こしたりすることを防止することができるという効果を得ることができる。
【0101】
又、このように構成することにより、オペレータが不完全ロック状態の有無を確認したり、発生している不完全ロック状態を解消してロック操作をやり直したりする必要がなくなるので、オペレータの負担が著しく軽減されるという効果を得ることができる。
【0102】
更に、このように構成することにより、不完全ロックを解消した後、フォークが上デッキボードに当接する状態でロック動作がやり直されるので、確実に正常なロック状態を実現できるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の側面図である。
【図2】本発明の平面図である。
【図3】本発明が適用されるオーダーピッキングトラックの側面図である。
【図4】本発明のリンク機構の平面図である。
【図5】本発明のパレット検出時における側面図である。
【図6】本発明のロック動作モードにおける側面図である。
【図7】本発明の過剰動作吸収機構の側面図である。
【図8】本発明のラック検出時における側面図である。
【図9】本発明のロック制御手段の回路ブロック図である。
【図10】本発明の制御プログラムのフロー図である。
【図11】本発明の動作モード設定プログラムのフロー図である。
【図12】本発明の駆動機制御プログラムのフロー図である。
【図13】本発明の駆動電流特性図である。
【符号の説明】
6 フォーク
14 ロックバー
18 駆動機
26 弾性手段
31 変形量検出手段
32 パレット検出手段
34 制御回路
40 パレット
41 上デッキボード
47 警報手段

Claims (3)

  1. パレットをロックするロック位置とロックを解除するロック解除位置とにわたって移動可能に設けられたロックバーと、フォークに挿入されたパレットを検出するパレット検出手段と、ロック位置でのロックバーのパレットへの接触圧を設定する弾性手段と、この弾性手段を介して前記ロックバーをロック位置に駆動する駆動機と、前記弾性手段の付勢力を検出する圧力検出手段又は弾性変形量を検出する変形量検出手段と、制御回路とを備え、この制御回路が、前記ロックバーが解除位置に位置する状態でフォークに挿入されたパレットを前記パレット検出手段により検出すると前記駆動機を作動させてロックバーをロック位置に移動させ、この後、弾性手段がロックバーをパレットに所定の圧力で押圧していることを前記圧力検出手段又は変形量検出手段により検出すると駆動機を停止させ、更にこの後、上昇検出手段によりフォークの上昇が検出されている間に前記圧力検出手段により弾性手段の圧力減少又は前記変形量検出手段により弾性手段の変形量減少を検出することにより不完全ロック状態を検出することを特徴とするフォークリフトのパレットロック装置。
  2. 前記制御回路により不完全ロック状態が検出された時に、オペレータに不完全ロック状態であることを報知する警報手段が設けられることを特徴とする請求項1に記載されたフォークリフトのパレットロック装置。
  3. 前記パレット検出手段が、フォークの上面に当接するパレットの上デッキボードを検出するように構成され、前記制御回路が、不完全ロック状態を検出すると前記駆動機を逆作動させてロックバーを解除位置に復帰させ、この後、前記パレット検出手段によりフォークがパレットの上デッキボードに当接することが検出されると、前記駆動機を作動させて、ロックバーをロック位置に駆動し、弾性手段でロックバーを所定の圧力でパレットに押圧させることを特徴とする請求項1に記載されたフォークリフトのパレットロック装置。
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