JP4259728B2 - 飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。 - Google Patents
飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。 Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法にかかわり、更に詳しくは圧力容器内に収容する飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクの固定方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、飛翔体の燃料タンク等は、図３に示すように中空円筒状で密閉状態に形成された圧力容器（外殻）１内に、燃料等の液体Ｗを充填したゴム状弾性体から成る膨張、収縮可能な袋状タンク２を収納し、前記圧力容器１の片側に設けた圧力導入口３から加圧気体Ｐを導入することで前記袋状タンク２を加圧して押し潰し、袋状タンク２内の液体Ｗを圧力容器１に形成した吐出穴４から吐出させるように構成している。
【０００３】
ところで、上記のような圧力容器１内に袋状タンク２を保持させる手段としては、圧力容器１内の中央部に、袋状タンク２を配設し、圧力容器１の相対向する内壁面の複数箇所（この従来例は４箇所であるが、特に数には限定されない）に設けたフランジ等の保持部材５に袋状タンク２の相対向する複数箇所をボルト等の締結部材により固定していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記のような袋状タンク２の保持構造の場合、振動や衝撃等により袋状タンク２の保持部に応力集中が作用し、袋状タンク２の保持部が保持部材５によって破けたり、裂ける等、破損する可能性があった。
【０００５】
更に、袋状タンク２の保持部の周囲は、剛体となり袋状タンク２が潰れ難いことから、袋状タンク２内に残る液体Ｗも多くなる傾向となり、効率の良い液体消費を行うことが出来ないと言う問題があった。
【０００６】
この発明の目的は、飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクが破けたり、裂ける等の破損を有効に防止し、従来の袋状タンクの固定方法に比べて液体の残量を減少させることが出来る飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクの固定方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するため、円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定することを要旨とするものである。
【０００８】
また円筒状の袋状タンクは、圧力容器の上壁面側を除き側壁面から底壁面に連続的に接着固定し、前記袋状タンクが、液体燃料を収容するゴム状弾性体から成る飛翔体の燃料タンクに用いられる燃料タンクである。
【０００９】
この発明は、上記のように構成され、円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、飛翔体の燃料タンクに用いられる円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定するので、振動や衝撃等により袋状タンクの保持部に応力集中が作用して、袋状タンクの保持部が保持部材によって破けたり、裂ける等の破損がなく、また袋状タンク内の液体残量が少なくなり、効率の良い液体消費を行うことが出来るものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づきこの発明の実施の形態を説明する。
【００１１】
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。
【００１２】
図１は、この発明の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンク２を内装した圧力容器１（外殻）の縦断正面図、図２は図１のＡーＡ矢視断面図を示し、前記圧力容器１は、密閉された中空円筒状に形成され、側面の上部には、加圧気体Ｐを導入する圧力導入口３が形成され、また下部には、袋状タンク２内の液体Ｗを吐出させる吐出穴４が形成されている。
【００１３】
また、圧力容器１内に内装される袋状タンク２は、ゴム材料等のゴム状弾性体で成形され、その内部には燃料等の液体Ｗを充填し、下部は前記吐出穴４に接続されている。そして、このように構成された袋状タンク２は、圧力容器１の内壁面に、その表面積の１／２〜１／３を接着剤Ｑを介して接着固定される。
【００１４】
なお、接着面積を１／２より大にした場合には、袋状タンク２内の液体残量が多くなる可能性があり、また接着面積を１／３未満とした場合には、圧力容器１との固定に問題が発生する場合がある。
【００１５】
この発明の実施形態では、上記のように圧力容器１の内壁面に袋状タンク２を固定する手段として、接着剤を介して袋状タンク２の表面を固定することで、従来のように袋状タンク２の保持部への応力集中を避けることが出来、また保持部がなく接着固定されていることから、圧力容器１内へ加圧気体Ｐを導入して矢印方向から袋状タンク２を圧縮すると、袋状タンク２は片側から円滑に押し潰されて内部に充填されている液体Ｗは効率良く吐出され、従って液体Ｗの残量も少なくすることが出来る。
【００１６】
【発明の効果】
この発明は、上記のように円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、飛翔体の燃料タンクに用いられる円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定するので、従来のように袋状タンクの保持部への応力集中を避けることが出来、袋状タンクが破けたり、裂ける等の破損を有効に防止でき、また保持部がなく接着固定されていることから、従来の袋状タンクの固定方法に比べて液体の残量を減少させることが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンクを内装した圧力容器の縦断正面図である。
【図２】図１のＡーＡ矢視断面図である。
【図３】従来の袋状タンクを内装した圧力容器の縦断正面図である。
【符号の説明】
１ 圧力容器
２ 袋状タンク
３ 圧力導入口
４ 吐出穴
Ｗ 液体
Ｐ 加圧気体
Ｑ 接着剤
【発明の属する技術分野】
この発明は、飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法にかかわり、更に詳しくは圧力容器内に収容する飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクの固定方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、飛翔体の燃料タンク等は、図３に示すように中空円筒状で密閉状態に形成された圧力容器（外殻）１内に、燃料等の液体Ｗを充填したゴム状弾性体から成る膨張、収縮可能な袋状タンク２を収納し、前記圧力容器１の片側に設けた圧力導入口３から加圧気体Ｐを導入することで前記袋状タンク２を加圧して押し潰し、袋状タンク２内の液体Ｗを圧力容器１に形成した吐出穴４から吐出させるように構成している。
【０００３】
ところで、上記のような圧力容器１内に袋状タンク２を保持させる手段としては、圧力容器１内の中央部に、袋状タンク２を配設し、圧力容器１の相対向する内壁面の複数箇所（この従来例は４箇所であるが、特に数には限定されない）に設けたフランジ等の保持部材５に袋状タンク２の相対向する複数箇所をボルト等の締結部材により固定していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記のような袋状タンク２の保持構造の場合、振動や衝撃等により袋状タンク２の保持部に応力集中が作用し、袋状タンク２の保持部が保持部材５によって破けたり、裂ける等、破損する可能性があった。
【０００５】
更に、袋状タンク２の保持部の周囲は、剛体となり袋状タンク２が潰れ難いことから、袋状タンク２内に残る液体Ｗも多くなる傾向となり、効率の良い液体消費を行うことが出来ないと言う問題があった。
【０００６】
この発明の目的は、飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクが破けたり、裂ける等の破損を有効に防止し、従来の袋状タンクの固定方法に比べて液体の残量を減少させることが出来る飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクの固定方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するため、円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定することを要旨とするものである。
【０００８】
また円筒状の袋状タンクは、圧力容器の上壁面側を除き側壁面から底壁面に連続的に接着固定し、前記袋状タンクが、液体燃料を収容するゴム状弾性体から成る飛翔体の燃料タンクに用いられる燃料タンクである。
【０００９】
この発明は、上記のように構成され、円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、飛翔体の燃料タンクに用いられる円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定するので、振動や衝撃等により袋状タンクの保持部に応力集中が作用して、袋状タンクの保持部が保持部材によって破けたり、裂ける等の破損がなく、また袋状タンク内の液体残量が少なくなり、効率の良い液体消費を行うことが出来るものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づきこの発明の実施の形態を説明する。
【００１１】
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。
【００１２】
図１は、この発明の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンク２を内装した圧力容器１（外殻）の縦断正面図、図２は図１のＡーＡ矢視断面図を示し、前記圧力容器１は、密閉された中空円筒状に形成され、側面の上部には、加圧気体Ｐを導入する圧力導入口３が形成され、また下部には、袋状タンク２内の液体Ｗを吐出させる吐出穴４が形成されている。
【００１３】
また、圧力容器１内に内装される袋状タンク２は、ゴム材料等のゴム状弾性体で成形され、その内部には燃料等の液体Ｗを充填し、下部は前記吐出穴４に接続されている。そして、このように構成された袋状タンク２は、圧力容器１の内壁面に、その表面積の１／２〜１／３を接着剤Ｑを介して接着固定される。
【００１４】
なお、接着面積を１／２より大にした場合には、袋状タンク２内の液体残量が多くなる可能性があり、また接着面積を１／３未満とした場合には、圧力容器１との固定に問題が発生する場合がある。
【００１５】
この発明の実施形態では、上記のように圧力容器１の内壁面に袋状タンク２を固定する手段として、接着剤を介して袋状タンク２の表面を固定することで、従来のように袋状タンク２の保持部への応力集中を避けることが出来、また保持部がなく接着固定されていることから、圧力容器１内へ加圧気体Ｐを導入して矢印方向から袋状タンク２を圧縮すると、袋状タンク２は片側から円滑に押し潰されて内部に充填されている液体Ｗは効率良く吐出され、従って液体Ｗの残量も少なくすることが出来る。
【００１６】
【発明の効果】
この発明は、上記のように円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、飛翔体の燃料タンクに用いられる円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定するので、従来のように袋状タンクの保持部への応力集中を避けることが出来、袋状タンクが破けたり、裂ける等の破損を有効に防止でき、また保持部がなく接着固定されていることから、従来の袋状タンクの固定方法に比べて液体の残量を減少させることが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンクの固定方法を実施するための袋状タンクを内装した圧力容器の縦断正面図である。
【図２】図１のＡーＡ矢視断面図である。
【図３】従来の袋状タンクを内装した圧力容器の縦断正面図である。
【符号の説明】
１ 圧力容器
２ 袋状タンク
３ 圧力導入口
４ 吐出穴
Ｗ 液体
Ｐ 加圧気体
Ｑ 接着剤
Claims (3)
- 圧力容器内に液体を充填した伸縮可能なゴム状弾性体から成る飛翔体の燃料タンクに用いられる袋状タンクを内装し、前記圧力容器の内部を加圧しながら袋状タンクを圧縮して前記袋状タンク内の液体を吐出させる飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法において、
前記円筒状の圧力容器の内壁面の周方向面に、円筒状の袋状タンクの周方向表面積の１／２〜１／３を接着剤を介して面接着固定する飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。 - 前記袋状タンクは、圧力容器の上壁面側を除き側壁面から底壁面に連続的に接着固定する請求項１に記載の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。
- 前記袋状タンクが、液体燃料を収容するゴム状弾性体から成る燃料タンクである請求項１または２に記載の飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2000167793A JP4259728B2 (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | 飛翔体の燃料タンクに用いられる可撓性袋状タンクの固定方法。 |
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103541832A (zh) * | 2013-09-30 | 2014-01-29 | 中国人民解放军国防科学技术大学 | 一种发动机燃料供应系统 |
| RU2810826C1 (ru) * | 2023-04-04 | 2023-12-28 | Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Омский государственный технический университет" | Топливный бак двигательной установки малого космического аппарата с эластичным вытеснителем топлива |
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2000
- 2000-06-05 JP JP2000167793A patent/JP4259728B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
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| RU2810826C1 (ru) * | 2023-04-04 | 2023-12-28 | Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Омский государственный технический университет" | Топливный бак двигательной установки малого космического аппарата с эластичным вытеснителем топлива |
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| Publication number | Publication date |
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| JP2001342898A (ja) | 2001-12-14 |
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