JP6398820B2 - 推進剤貯蔵タンク、推進剤貯蔵タンクを搭載した人工衛星システム - Google Patents
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Description
推進装置の推進剤は、金属製の球体型タンク(以下、金属製タンクと称する)に貯蔵されている。この金属製タンクは、金属製タンクを支持する構造物(以下、タンク支持構造物と称する)を介して締結部品により衛星構体に搭載されている(例えば、特許文献2参照)。
衛星構体内に搭載される機器は、この金属製球体型タンクおよびタンク支持構造物と干渉しない位置に配置する必要があるが、金属タンク自体の容積が大きいため、従来、衛星構体内において機器を配置できる空間・搭載数が制限されるという課題があった。
機器配置が制限されることは、(1)信号のロスを低減させるべく機器間を繋ぐケーブルを最短化したくとも、機器同士を近くに配置できない、(2)性能向上のために搭載したい機器を搭載できない等の状況を生じさせ、衛星の機能・性能を主眼とした設計を実施する上で、タンクが大きな障害となっている。
また、タンクを搭載する際に必要となるタンク支持構造物や数多くの締結部品の質量も、衛星システムを軽量化するにあたり課題となっていた。
また、加圧ガスを必要としないため、タンクサイズの縮小・最適化が可能となり、タンク支持構造物も必要ないため、衛星構体内の空間を有効に活用できる。また、衛星構体の縮小化による軽量化、搭載機器数の増加による性能向上が可能となる。また、タンク支持構造物、および締結部品の削減による衛星システムの軽量化が可能となる。
以下、図を用いてこの発明にかかる実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る人工衛星システムの衛星構体内の概略図であり、(a)は推進剤貯蔵タンクを搭載した衛星構体内部の部分断面図、(b)は衛星構体内部を斜め方向からみたときの斜視図である。
衛星構体2内側には人工衛星の動作を維持するための複数の搭載機器3が搭載されており、これらの機器は側面構体パネル2c等に装着される。
後述のように、本発明に係る推進剤貯蔵タンク1は伸縮性を備えており、推進剤貯蔵タンク1に推進剤を充填する過程においては、衛星構体2に内側で搭載機器3のない空いたスペースを埋める形で膨張していく。
推進剤の充填完了後は、図1(a)、(b)に示すように、推進剤貯蔵タンク1は、衛星構体2や搭載機器3と接触した状態で保持される。このように、推進剤貯蔵タンク1は衛星構体2の内側で保持されるため、従来の金属製の球体型タンクを支持していたタンク支持構造物は不要となる。
衛星軌道上では、推進剤貯蔵タンク1が備える収縮力により、推進剤の体積に応じてタンク自体が縮小し、推進剤を押し出す圧力が維持される。
推進剤貯蔵タンク1の下方には推進剤注排部20があり、推進剤注排部20の推進剤注排弁5により推進剤の注入/排出を行うことができる。
タンク伸縮部4は、タンク内層10および外層11の二層構造で構成される。
タンク内層10は推進剤の化学的特性に対応できる柔軟材料を用いており、柔軟材料としては、例えばシリコーンゴム(シリコーンを主成分とする合成樹脂でゴム状のもの)や、ブチルゴムが挙げられる。
タンク外層11は、タンク内層10に生じる高圧力に耐えられるようカーボンファイバーの柔軟かつ高強度のネット構造(網構造)を有している。カーボンファイバーのネット構造以外にも、例えば、スパンデックス繊維のメッシュカバーを用いてもよい。
タンク外層11とその内側のタンク内層10は、推進剤貯蔵用タンク1内の推進剤の量が少ないときは柔軟材料であるタンク内層10の伸びが小さく、互いに接する箇所は少ないが、注入量が増加するに従い、タンク内層10とタンク外層11が接する面積が増え、推進剤が満杯まで充填された時にはタンク外層11はタンク内層10の全体を覆い、タンク外層11とタンク内層10は二層構造を構成する。このとき、タンク外層11はタンク内層10に生じる高圧力に耐えられるよう外側の層からタンク内層10を保護する。
図3において、推進剤貯蔵タンク1の推進剤注排部20は、タンク伸縮部4、推進剤注排弁5、上面プレート6、下面プレート7、上面プレート6と下面プレート7間を締結するプレート締結ボルト8から構成される。
推進剤注排弁5は、下面プレート7に搭載されており、推進剤を充填・排出するインタフェースを備えている。
タンク伸縮部4は、上面プレート6、および下面プレート7の間に挟み込まれる。タンク伸縮部4の口端は、丸みを帯びており、本口端を下面プレート7における窪み7aに入れ、上面プレート7と挟む。
このように推進剤貯蔵タンク1のタンク伸縮部4は、上面プレート6と下面プレート7の間に挟み込まれ、上面プレート6と下面プレート7の両プレートがプレート締結ボルト8により結合されることで、上面プレート6と下面プレート7に固定される。
このようにして、伸縮性タンク1は、タンク締結ボルト9を用いて、衛星構体2に設置される。
これにより、衛星の機能・性能を主眼とした最適設計が実施できるため、衛星システムの高性能化が実現できるだけでなく、タンク支持構造物、および締結部品の削減による衛星システムの軽量化も可能である。
これにより、衛星構体2の縮小化による軽量化、もしくは、搭載機器3の数量増加による機能・性能の向上が見込まれる。
上述のとおり、本発明に係る伸縮性タンク1を用いることで、従来では実現できなかった高性能かつ軽量化した衛星システムが実現可能となる。
Claims (4)
- 人工衛星の構体を構成する構体パネルと、
前記構体の内側で、前記構体パネルに装着された機器と、
推進剤を貯蔵する推進剤貯蔵タンクであって、前記推進剤を貯蔵するタンク伸縮部に、伸縮性を有して前記推進剤が充填されるに従い膨張するタンク内層と、前記タンク内層を外側で覆うタンク外層からなる二層構造を備えた推進剤貯蔵タンクと、
を備える人工衛星システムであって、
前記推進剤貯蔵タンクは、前記推進剤が充填されるに従い、前記構体の内側の前記機器が装着されていない空間で膨張することを特徴とする推進剤貯蔵タンクを搭載した人工衛星システム。 - 前記タンク伸縮部の口端は、上面プレートと下面プレートの間に挟まれて固定され、更に前記下面プレートは、前記タンク伸縮部が前記構体パネルの内側に設置されるように、前記構体パネルに固定されることを特徴とする請求項1記載の人工衛星システム。
- 前記下面プレートには、前記推進剤貯蔵タンク内に推進剤を注入し、あるいは前記推進剤貯蔵タンク内から推進剤を排出する推進剤注排弁を備えることを特徴とする請求項2記載の人工衛星システム。
- 前記推進剤貯蔵タンクは、前記タンク内層の収縮力によって、前記推進剤を前記推進剤注排弁から排出することを特徴とする請求項3記載の人工衛星システム。
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